JP2000218366A - ア―ク溶接方法及びその装置 - Google Patents

ア―ク溶接方法及びその装置

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JP2000218366A
JP2000218366A JP9221599A JP9221599A JP2000218366A JP 2000218366 A JP2000218366 A JP 2000218366A JP 9221599 A JP9221599 A JP 9221599A JP 9221599 A JP9221599 A JP 9221599A JP 2000218366 A JP2000218366 A JP 2000218366A
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JP
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magnetic field
arc
molten metal
welding
conductor
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JP9221599A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kato
剛 加藤
Keiichi Okazaki
恵一 岡崎
Mamoru Urushizaki
守 漆崎
Takashi Ogata
敬 緒方
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接対象物の配置等の条件に対応して金属溶
湯の形状を制御しつつ,容易かつ確実に適切な溶接を行
なうことができるアーク溶接方法及びその装置を提供す
ること。 【解決手段】 溶接対象物1をアーク放電により溶融し
て接合するアーク溶接方法。溶接対象物1が溶融した金
属溶湯部分に磁場Hを発生させ,該磁場Hとアーク電流
Iの電気的相互作用により生ずる電磁力Fを金属溶湯2
に加え,金属溶湯2の形状を制御しながら溶接を行な
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,導体端子等の溶接対象物をアー
ク放電により溶融すると共に,金属溶湯の形状を制御し
ながら接合するアーク溶接方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来より,導体端子間の接合方法として,
導体端子をアーク放電により溶融して接合するアーク溶
接方法が用いられている。該アーク溶接方法により上記
導体端子を溶接する際には,上記導体端子の先端をアー
ク放電により溶融させる。このとき,上記導体端子の先
端間には偏平な球状の金属溶湯が発生し,これが冷却さ
れることにより上記導体端子は接合される。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記導体端子
が狭ピッチで配置されている場合(図2(A)参照),
接合すべき導体端子間を接合する際に,図18に示すご
とく,隣接する接合すべきでない導体端子90間が短絡
するおそれがあるという問題がある。
【0004】即ち,上記導体端子を溶接する際には,上
述のごとく,上記導体端子の先端間に偏平な球状の金属
溶湯92が発生する(図18)。このとき,該金属溶湯
92は,その自重のために横に膨らんだ偏平な球状とな
る。そのため,上記金属溶湯92が膨らみすぎると,図
18に示すごとく,隣接する接合すべきでない導体端子
90と短絡するおそれがある。従って,従来のアーク溶
接方法では,狭ピッチで配置されている導体端子の接合
は困難であった。
【0005】また,図19に示すごとく,溶接すべき2
本の導体端子90のクリアランスDが大きい場合に,こ
れをアーク放電によって溶接する際,それぞれの導体端
子90が溶融した金属溶湯92が,相互に接合しないお
それもある。即ち,図19に示すごとく,2本の導体端
子90はそれぞれ独立して溶融するだけで溶け別れを生
じ,溶接がなされないおそれがある。
【0006】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,溶接対象物の配置等の条件に対応して金
属溶湯の形状を制御しつつ,容易かつ確実に適切な溶接
を行なうことができるアーク溶接方法及びその装置を提
供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,溶接対象
物をアーク放電により溶融して接合するアーク溶接方法
において,上記溶接対象物が溶融した金属溶湯部分に磁
場を発生させ,該磁場とアーク電流の電気的相互作用に
より生ずる電磁力を金属溶湯に加え,該金属溶湯の形状
を制御しながら溶接を行なうことを特徴とするアーク溶
接方法にある。
【0008】本発明において最も注目すべきことは,上
記溶接対象物が溶融した金属溶湯部分に磁場を発生さ
せ,該磁場とアーク電流の電気的相互作用により生ずる
電磁力を金属溶湯に加え,該金属溶湯の形状を制御しな
がら溶接を行なうことである。なお,金属溶湯部分に磁
場を発生させるとは,少なくとも金属溶湯の一部を磁力
線が通過するよう磁場を発生させることをいう。
【0009】次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記アーク溶接方法によれば,溶接に際しての種々の条
件に対応して,上記金属溶湯の形状を制御しながら溶接
を行なうことができる。
【0010】例えば,上記溶接対象物の近くに他の部品
等が存在する場合(例えば図2)に,該部品に上記金属
溶湯が接触しないような形状に制御することにより,適
切な溶接を行なうことができる。即ち,上記他の部品と
反対の方向の電磁力が上記金属溶湯における接触のおそ
れのある部分に働くよう磁場を発生させる。これによ
り,上記金属溶湯が上記他の部品に接触しないようにす
ることができる。
【0011】また,溶接対象物の前後左右に他の部品等
が狭ピッチで存在する場合,金属溶湯がその中心に集中
するような電磁力が働くよう磁場を発生させることによ
って,適切な溶接を行なうことができる。或いは,溶接
すべき一対の溶接対象物の間のクリアランスが大きい場
合,両者の金属溶湯が互いに近づく方向に電磁力が作用
するような磁場を発生させることによって,確実に溶接
を行うこともできる(図13参照)。このように,上記
アーク溶接方法によれば,溶接対象物の配置,形状等の
種々の条件に対応して適切な溶接を行なうことができ
る。
【0012】また,上記金属溶湯の形状の制御手段とし
て,磁場とアーク電流の電気的相互作用により生ずる電
磁力を用いている。そのため,非接触で上記金属溶湯の
形状を制御でき,容易かつ確実に金属溶湯の形状を制御
することができる。
【0013】以上のごとく,本発明によれば,溶接対象
物の配置等の条件に対応して金属溶湯の形状を制御しつ
つ,容易かつ確実に適切な溶接を行なうことができる。
【0014】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記溶接対象物は,2組以上が隣接して配置してある導体
端子とすることもできる。2組以上が隣接してとは,溶
接すべき一対の導体端子が2組以上隣接して配置してあ
ることを意味する(図2(A),(B)参照)。
【0015】この場合には,上記金属溶湯の形状を制御
することにより,接合すべきでない導体端子同士が金属
溶湯によって短絡しないようにしつつ,接合すべき導体
端子同士のみを溶接することができる。これにより,短
絡を発生させずに導体端子の溶接を容易かつ確実に行な
うことができる。
【0016】次に,請求項3に記載の発明のように,上
記磁場は,アーク電流に対し略直交する平面上に,上記
溶接対象物の中心部分を中心とした同心円状に発生させ
ることもできる。これにより,上記金属溶湯が上記溶接
対象物の中心部分に集中する方向の電磁力が生じ,上記
金属溶湯の膨らみを抑制することができる。
【0017】そのため,溶接対象物が狭ピッチで隣接す
る場合,溶接すべきでない他の溶接対象物との短絡を発
生させることなく,容易かつ確実に溶接を行なうことが
できる。なお,上記溶接対象物の中心部分とは,上記溶
接対象物の溶接箇所における中心部分をいい,例えば,
一対の導体端子の先端間の中心部分をいう。
【0018】次に,請求項4に記載の発明のように,上
記磁場は,上記溶接対象物の周囲に多数の導体を配置
し,該導体にアーク電流に対応した電流を流すことによ
り,上記金属溶湯部分に同心円状に発生させることが好
ましい。これにより,上記金属溶湯が上記中心部分に集
中する方向の電磁力を生じさせ,上記金属溶湯の膨らみ
を容易に抑制することができる。そのため,導体端子が
狭ピッチで隣接する場合,溶接すべきでない他の導体端
子との短絡を発生させることなく,容易かつ確実に溶接
を行なうことができる。なお,アーク電流に対応した電
流とは,アーク電流に対し作用し,金属溶湯を中央に収
縮させるような磁場を形成する方向,大きさを持った電
流を意味する。
【0019】次に,請求項5に記載の発明のように,上
記磁場は,上記金属溶湯部分に相反する方向に同時に発
生させることもできる。この場合には,上記金属溶湯の
特定方向の膨らみを抑制することができる。それ故,特
定方向に狭ピッチに配置された溶接対象物を,溶接すべ
きでない他の溶接対象物と短絡させることなく溶接する
ことができる。
【0020】次に,請求項6に記載の発明のように,上
記磁場は,磁石を用いて多極式ヨークを形成することに
より,上記金属溶湯部分に発生させることもできる。こ
の場合には,上記金属溶湯の特定方向の膨らみを容易に
抑制することができる。なお,上記多極式ヨークとは,
ここでは,図9に示すごとく,金属溶湯付近に目的とす
る磁場を形成するための複数の軟磁性材の部材,及びそ
れに応じた永久磁石又は電磁石のことをいう。
【0021】次に,請求項7に記載の発明のように,上
記磁場は,アーク電流の変化に伴い発生する誘導電流に
より,上記金属溶湯部分に発生させることもできる。こ
の場合には,外部から磁石,電流等を用いて磁場を発生
させる必要がないため,電源等を特別に用意する必要が
ない。
【0022】次に,請求項8に記載の発明のように,上
記誘導電流は,溶接対象物の周囲に導体を配置し,該導
体に発生させることもできる。この場合には,上記金属
溶湯部分に磁場を容易に発生させることができる。
【0023】次に,請求項9に記載の発明のように,上
記溶接対象物は所定のクリアランスを介して配置される
2本の導体端子であり,該導体端子のうち少なくとも1
本の導体端子を上記アーク放電によって溶融すると共
に,上記電磁力によってその溶融した金属溶湯が他方の
導体端子に向って伸びるよう上記磁場を発生させなが
ら,上記2本の導体端子を溶接することもできる。
【0024】これにより,上記2本の導体端子の間のク
リアランスが大きい場合にも,アーク放電によって溶融
した金属溶湯が互いに接合せずに溶け分れが生ずるとい
う不具合を防ぐことができる。そのため,溶接すべき上
記2本の導体端子を確実に溶接することができる。
【0025】次に,請求項10に記載の発明のように,
上記アーク放電を行うためのアーク電極は,上記2本の
導体端子の略中間に対応する位置に配置し,上記2本の
導体端子の両方を同時にアーク放電により溶融すること
もできる。この場合には,上記2本の導体端子を略同等
に溶融して互いに接合することができる(図13参
照)。
【0026】次に,請求項11に記載の発明のように,
上記アーク電極は,上記2本の導体端子のうちいずれか
一方の導体端子に近接した位置に配置し,主にその導体
端子をアーク放電により溶融することもできる。この場
合には,一方の金属溶湯に一方向の磁場を発生させるこ
とにより,確実に溶接を行うことができる(図15
(A)参照)。そのため,磁場の発生のさせ方を簡単に
することができる。
【0027】次に,請求項12に記載の発明のように,
上記アーク電極は上記2本の導体端子のそれぞれに対応
した位置に1本づつ配置し,該2本のアーク電極により
2本の導体端子をアーク放電により溶融することもでき
る。この場合には,上記2本の導体端子を同等かつ一層
確実に溶融して互いに接合することができる(図16参
照)。
【0028】次に,請求項13に記載の発明のように,
溶接対象物をアーク放電により溶融して接合するための
アーク溶接装置において,該アーク溶接装置は,上記溶
接対象物が溶融した金属溶湯部分に磁場を発生させる磁
場発生手段を有し,該磁場発生手段により発生させた上
記磁場とアーク電流の電気的相互作用により生ずる電磁
力を金属溶湯に加え,該金属溶湯の形状を制御しながら
溶接を行なうよう構成したことを特徴とするアーク溶接
装置がある。
【0029】上記アーク溶接装置を用いることにより,
上記請求項1の発明の説明で述べたごとく,溶接対象物
の配置等の条件に対応して金属溶湯の形状を制御しつ
つ,容易かつ確実に適切な溶接を行なうことができる。
【0030】次に,請求項14に記載の発明のように,
上記溶接対象物は,2組以上が隣接して配置してある導
体端子とすることもできる。この場合にも,上記請求項
2の発明の説明で述べたごとく,短絡を発生させずに導
体端子の溶接を容易かつ確実に行うことができる。
【0031】次に,請求項15に記載の発明のように,
上記磁場発生手段は,上記磁場をアーク電流に対し略直
交する平面上で,かつ上記溶接対象物の中心部分を中心
とした同心円状に発生させるよう,配置することもでき
る(図3参照)。これにより,上記請求項3の発明の説
明で述べた作用効果により,容易かつ確実な溶接ができ
るアーク溶接装置を得ることができる。
【0032】次に,請求項16に記載の発明のように,
上記磁場発生手段は,上記溶接対象物の周囲に配置した
多数の導体からなり,該導体にアーク電流に対応した電
流を流すことにより,上記金属溶湯部分に同心円状に磁
場を発生させるよう構成することもできる(図5
(A),(B)参照)。これにより,上記請求項4の発
明の説明で述べた作用効果により,容易かつ確実な溶接
ができるアーク溶接装置を得ることができる。
【0033】次に,請求項17に記載の発明のように,
上記磁場発生手段は,上記溶接対象物の周囲に配置した
複数の磁石からなり,該磁石によって上記金属溶湯部分
に同心円状に磁場を発生させるよう構成することもでき
る。上記磁石とは,例えば電磁石或いは永久磁石をい
う。
【0034】次に,請求項18に記載の発明のように,
上記磁場発生手段は,磁石を用いて形成した多極式ヨー
クであって,上記金属溶湯部分に相反する方向に磁場を
同時に発生させるよう構成することもできる(図9参
照)。この場合には,上記金属溶湯の特定方向の膨らみ
を容易に制御できるアーク溶接装置を得ることができ
る。
【0035】次に,請求項19に記載の発明のように,
上記磁場発生手段は,上記溶接対象物の周囲に配置した
導体からなり,アーク電流の変化に伴い該導体に発生す
る誘導電流により,磁場を上記金属溶湯部分に発生させ
るよう構成することもできる(図10参照)。この場合
には,外部から磁石,電流等を用いて磁場を発生させる
必要がないため,磁場発生用の電源等を特別に用意する
必要がない。そのため,簡単な構造のアーク溶接装置と
することができる。
【0036】次に,請求項20に記載の発明のように,
上記溶接対象物は所定のクリアランスを介して配置され
る2本の導体端子であり,該導体端子のうち少なくとも
1本の導体端子を上記アーク放電によって溶融すると共
に,上記電磁力によってその溶融した金属溶湯が他方の
導体端子に向って伸びるよう上記磁場発生手段により磁
場を発生させながら,上記2本の導体端子を溶接するよ
う構成することができる(図13参照)。
【0037】この場合には,上記請求項9の発明の説明
で述べた作用効果により,溶接すべき上記2本の導体端
子を確実に溶接できるアーク溶接装置が得られる。
【0038】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかるアーク溶接方法につき,図
1を用いて説明する。本例のアーク溶接方法は,溶接対
象物1をアーク放電により溶融して接合する方法であ
る。本例においては,上記溶接対象物1が溶融した金属
溶湯部分に磁場Hを発生させ,該磁場Hとアーク電流I
の電気的相互作用により生ずる電磁力Fを金属溶湯2に
加える。これにより,該金属溶湯2の形状を制御しなが
ら溶接を行なう。
【0039】即ち,図1に示すごとく,アーク放電の
際,アーク電極3から溶接対象物1に向って発生するア
ーク電流Iに対して直交する方向に磁場Hを発生させ
る。このとき,電磁力Fが上記金属溶湯1に,上記アー
ク電流Iと上記磁場Hに直交する方向(フレミングの法
則に従う方向)に発生する。この電磁力Fにより上記金
属溶湯2の形状を制御しながら溶接を行なう。
【0040】次に,本例の作用効果につき説明する。上
記アーク溶接方法によれば,溶接に際する種々の条件に
対応して,上記金属溶湯1の形状を制御しながら溶接を
行なうことができる。
【0041】例えば,上記溶接対象物1の近くに他の部
品等が存在する場合に,その部品に上記金属溶湯2が接
触しないような形状に制御することにより,適切な溶接
を行なうことができる。即ち,上記他の部品と反対の方
向の電磁力Fが上記金属溶湯1における接触のおそれの
ある部分に働くよう磁場Hを発生させる。これにより,
上記金属溶湯2が上記他の部品に接触しないようにする
ことができる。
【0042】また,溶接対象物1の前後左右に他の部品
等が狭ピッチで存在する場合,金属溶湯2が中心に集中
するような電磁力Fが働くよう磁場Hを発生させること
によって,適切な溶接を行なうことができる。このよう
に,上記アーク溶接方法によれば,溶接対象物1の配
置,形状等の種々の条件に対応して適切な溶接を行なう
ことができる。
【0043】また,上記金属溶湯2の形状の制御手段と
して,磁場とアーク電流の電気的相互作用により生ずる
電磁力を用いている。そのため,非接触で上記金属溶湯
の形状を制御できるため,容易かつ確実に金属溶湯の形
状を制御することができる。
【0044】なお,上記電磁力Fは,磁場Hの他にアー
ク電流Iにも起因するものであるため,アーク溶接を終
了した段階で作用しなくなる。しかし,アーク溶接終了
後には,上記金属溶湯は素早く固化するため,上記電磁
力が作用しなくなっても元の形状に戻ってしまうという
不具合はない。また,そのおそれのある場合には,アー
ク溶接終了と同時に金属溶湯を強制冷却するという手段
を用いることもできる。
【0045】以上,本例によれば,溶接対象物の配置等
の条件に対応して金属溶湯の形状を制御しつつ,容易か
つ確実に適切な溶接を行なうことができるアーク溶接方
法を得ることができる。
【0046】実施形態例2 本例は,図2〜図5に示すごとく,導体端子10が多数
隣接して配置されている場合における上記導体端子10
をアーク溶接する例である。2組以上が隣接してとは,
溶接すべき一対の導体端子10が2組以上隣接して配置
してあることを意味する。即ち,図2(A)は,互いに
溶接すべき導体端子11,12が一対となっており,こ
の一対の導体端子10を一組として,多数組の導体端子
10が前後に隣接して配置している状態を示す。
【0047】なお,以下の実施形態例3〜5も,このよ
うな導体端子10をアーク溶接することを前提とする。
また,図2〜図10においては,矢印Mの方向を前方と
している。
【0048】本例においては,アーク溶接を行なうに当
り,図3に示すごとく,上記磁場Hを,アーク電流Iに
対し略直交する平面上に,上記金属溶湯2の中心部分を
中心とした同心円状に発生させる。上記磁場Hの発生手
段としては,図5(A),(B)に示すごとく,上記溶
接対象物1の周囲に多数の導体4を配置し,該導体4に
アーク電流Iに対応した電流,即ち上記アーク電流と逆
向きの電流I0を流すという手段を用いる。
【0049】次に,本例の作用効果につき説明する。上
記のごとく,電流I0を流すことにより,上記金属溶湯
2の中心部分を中心とした同心円状の磁場Hが発生する
(図5(B))。また,その磁場Hの向きは,上記アー
ク電流Iの向きに対し右回り(時計回り)である(図
3,図5(B))。
【0050】上記磁場Hと上記アーク電流Iの相互作用
により,図2(C),図4(B)に示すごとく,上記金
属溶湯2の各部には中心部分に向う電磁力Fが作用す
る。それ故,上記金属溶湯2は,上記中心部分に集中し
ようとする。これにより,上記金属溶湯2の膨らみを容
易に抑制することができる。即ち,磁場Hを発生させな
い場合に,図4(A)に示すごとく,大きく膨らむ金属
溶湯2の形状を,図4(B)に示すごとく,上記電磁力
Fにより,その中心に集中した形に制御することができ
る。そのため,狭ピッチで隣接して配置された,溶接す
べきでない他の導体端子10との短絡を発生させること
なく,容易かつ確実に溶接を行なうことができる。
【0051】従って,本例によれば,上記金属溶湯の形
状を制御することにより,接合すべきでない導体端子同
士が接合しないようにしつつ,接合すべき導体端子同士
のみを溶接することができる。
【0052】実施形態例3 本例は,実施形態例2で示した導体端子10を溶接する
際に,図6〜図8に示すごとく,金属溶湯部分に相反す
る方向の磁場H1,H2を同時に発生させることにより上
記金属溶湯2の形状を制御する例である。即ち,実施形
態例2に示した図2(A)に示すごとく,前後に狭ピッ
チで配置されている導体端子10を溶接する場合,図6
に示すごとく,溶接する導体端子10の金属溶湯2の前
側半分に右向きの磁場H1を与え,後側半分に左向きの
磁場H2を与える。
【0053】上記磁場H1とアーク電流Iの相互作用に
より,金属溶湯の前側半分には後向きの電磁力F1が作
用し,一方,上記磁場H2とアーク電流Iの相互作用に
より,金属溶湯の前側半分には前向きの電磁力F2が作
用する(図7(B))。
【0054】これにより,磁場を発生させない場合に,
図7(A)に示すごとく,大きく膨らむ金属溶湯2の形
状を,図7(B)に示すごとく,前後方向の膨らみを抑
制して堕円形状とすることができる。そのため,前後方
向に狭ピッチに配置され,図8(A)に示すごとく,磁
場を発生させない場合には短絡するおそれのある,溶接
すべきでない導体端子10を図8(B)に示すごとく,
短絡させることなく溶接することができる。
【0055】実施形態例4 本例は,図9に示すごとく,磁石5を用いて4極式ヨー
クを形成することにより,上記金属溶湯部分に磁場を発
生させる例である。即ち,図9に示すごとく,磁石5の
N極51を上記金属溶湯2の左前方と右後方に,磁石5
のS極52を上記金属溶湯2の右前方と左後方に配置す
る。
【0056】この場合には,上記実施形態例3に示すよ
うな相反する磁場H1,H2を上記金属溶湯の前側半分と
後側半分に,容易に発生させることができる。また,こ
のとき,上記金属溶湯の右側半分と左側半分にも相反す
る磁場H3,H4が与えられる。該磁場H3,H4の向き
は,右側半分では前向きであり左側半分では下向きであ
る。
【0057】上記磁場H1とアーク電流Iの相互作用に
より,金属溶湯の前側半分には後向きの電磁力F1が作
用し,一方,上記磁場H2とアーク電流Iの相互作用に
より,金属溶湯の前側半分には前向きの電磁力F2が作
用する。また,上記磁場H3とアーク電流Iの相互作用
により,金属溶湯の右側半分には右向きの電磁力F3
作用し,一方,上記磁場H4とアーク電流Iの相互作用
により,金属溶湯の左側半分には左向きの電磁力F4
作用する。
【0058】これにより,磁場を発生させない場合に,
図9の点線に示すごとく,大きく膨らむ金属溶湯2の形
状を,図9の実線に示すごとく,前後方向の膨らみを抑
制して堕円形状とすることができる。そのため,前後方
向に狭ピッチに配置され,図8(A)に示すごとく,磁
場を発生させない場合には短絡するおそれのある,溶接
すべきでない導体端子10を図8(B)に示すごとく,
短絡させることなく溶接することができる。
【0059】実施形態例5 本例は,図10に示すごとく,上記磁場を,アーク電流
の変化に伴い発生する誘導電流により,上記金属溶湯部
分に発生させる例である。即ち,導体端子10の前後に
2本の導体41,42をアーク電流Iを流す方向と平行
に配置する。
【0060】ところで,アーク溶接時には,アーク電源
をコントロールすることにより,例えば,図11に示す
ごとく,時間と共にアーク電流を増加させることも可能
である。この場合には,上記の電流増加に伴い,その増
加量に比例した大きさの誘導電流I1,I2が上記2本の
導体41,42に流れる。また,同様に,時間と共にア
ーク電流を減少させる場合にも,その減少量に応じた誘
導電流を発生させることが可能である。従って,アーク
電源のコントロール及び周囲の導体の配置により,アー
ク電流Iと反対向きの誘導電流を生じさせることが可能
である。
【0061】上記誘導電流I1,I2は,その周囲に磁場
5,H6を発生する。これらの磁場H5,H6は上記金属
溶湯部分にも発生し,その向きは,磁場H5は右向き,
磁場H6は左向きである。そして,上記磁場H5と上記ア
ーク電流Iとの相互作用により金属溶湯2の前側には後
向きの電磁力F5,上記磁場H6と上記アーク電流Iとの
相互作用により金属溶湯2の後側には前向きの電磁力F
6が作用する。
【0062】何故ならば,電磁力F5,F6は,磁場
5,H6の大きさに比例し,磁場の大きさは電流I1
2からの距離の2乗に反比例する。そのため,上記電
磁力F5,F6は,それぞれ上記導体41,42に近い部
分により大きく発生する。それ故,上記金属溶湯2の前
側には電流I1,磁場H5に起因する電磁力F5が,上記
金属溶湯2の前側には電流I,磁場Hに起因する電
磁力F6が作用すると考えることができるからである。
【0063】これにより,磁場を発生させない場合(ア
ーク電流Iをコントロールしない場合,或いは所定の導
体41,42を配置しない場合)に,図10の実線に示
すごとく,大きく膨らむ金属溶湯2の形状を,図10の
点線に示すごとく,前後方向の膨らみを抑制することが
できる。そのため,前後方向に狭ピッチに配置され,磁
場を発生させない場合には短絡するおそれのある,溶接
すべきでない導体端子10(図8(A))を,短絡させ
ることなく溶接することができる(図8(B))。ま
た,本例の場合には,外部から磁石,電流等を用いて磁
場を発生させる必要がないため,電源等を特別に用意す
る必要がないという利点もある。
【0064】実施形態例6 本例は,図12(A),(B)に示すごとく,アーク電
流を溶接対象物である導体端子10からアーク電極3に
向って流す場合の例である。上記アーク電流は,溶接対
象物の素材に応じて流す向きが異なる。そのため,実施
形態例1〜5で示した場合と逆向きのアーク電流となる
場合もある。
【0065】そこで,上記のごとく,アーク電流を導体
端子10からアーク電極3に向って(図1,図3の矢印
Iと反対方向)流す場合に,上記金属溶湯2を制御して
上記導体端子10をアーク溶接する。本例においては,
実施形態例2における導体4に,実施形態例2の場合と
逆向きの電流I7を流す。即ち,この電流I7は,上記ア
ーク電流と逆向きとなる。その他は,実施形態例2と同
様である。
【0066】上記のごとく,電流I7を流すことによ
り,上記金属溶湯2を中心として,上記実施形態例2に
おける磁場Hと逆向きの磁場H7が発生する(図12
(B))。そのため,該磁場H7と上記アーク電流との
相互作用により,実施形態例2の場合と同様に上記金属
溶湯2の膨らみを抑制することができる(図2(C),
図4(B))。即ち,本例によれば,アーク電流が導体
端子10からアーク電極3へ向う向きである場合に,実
施形態例2と同様の作用効果を得ることができる。
【0067】実施形態例7 本例は,図13,図14に示すごとく,所定のクリアラ
ンスDを介して配置される2本の導体端子10を,アー
ク放電によって溶融すると共に,その溶融した金属溶湯
2に電磁力F8を作用させながら溶接するアーク溶接方
法の例である。即ち,図13(A)に示すごとく,上記
2本の導体端子10が溶融した金属溶湯2が,他方の導
体端子10に向って伸びるよう電磁力F8が働くよう
に,磁場H8を発生させながら,上記2本の導体端子1
0を溶接する。
【0068】上記アーク放電を行うためのアーク電極3
は,上記2本の導体端子10の略中間に対応する位置に
配置し,上記2本の導体端子10の両方を同時にアーク
放電により溶融する(図13(A))。また,上記磁場
8は,図13(A)に示すごとく,上記2本の導体端
子10の間の中間に対応する位置を中心とする同心円状
に発生させる。また,磁場H8の向きは,上記アーク放
電のアーク電流Iの方向に対して右回り(時計回り)で
ある。
【0069】また,上記磁場の発生のさせ方としては,
例えば,実施形態例2の図5で示したように,上記2本
の導体端子10の周囲に多数の導体4を配置し,該導体
4にアーク電流Iと逆向きの電流I0を流すという手段
を用いる。その他は,実施形態例1と同様である。
【0070】上記アーク電流Iと上記磁場H8との相互
作用により,上記2つの金属溶湯2がそれぞれ他方の導
体端子10へ向う方向に電磁力F8が働く(図13
(A),図14(A))。これにより,図13(B),
図14(B)に示すごとく,上記2つの金属溶湯2は互
いに接合する。
【0071】以上のごとく,本例によれば,上記2本の
導体端子10の間のクリアランスDが大きい場合にも,
アーク放電によって溶融した金属溶湯2が互いに接合せ
ずに溶け分れが生ずるという不具合を防ぐことができ
る。そのため,溶接すべき上記2本の導体端子10を確
実に溶接することができる。その他,実施形態例1と同
様の作用効果を有する。
【0072】実施形態例8 本例は,図15に示すごとく,上記アーク電極3を上記
2本の導体端子10のうちいずれか一方の導体端子10
に近接した位置に配置し,主にその導体端子10をアー
ク放電により溶融して溶接を行う例である。
【0073】即ち,図15(A)に示すごとく,主に上
記一方の導体端子10を上記アーク放電によって溶融
し,その溶融した金属溶湯2に他方の導体端子10に向
う方向の電磁力F9を作用させるよう磁場H9を発生させ
る。これにより,図15(B)に示すごとく,所定のク
リアランスDを介して配置した上記2本の導体端子10
を溶接する。その他は,実施形態例7と同様である。
【0074】本例の場合には,一方の金属溶湯2に一方
向の磁場H9を発生させることにより,確実に溶接を行
うことができる(図15(A))。そのため,磁場の発
生のさせ方を簡単にすることができる。その他,実施形
態例7と同様の作用効果を有する。
【0075】実施形態例9 本例は,図16に示すごとく,アーク電極3を2本の導
体端子10のそれぞれに対応した位置に1本づつ配置
し,該2本のアーク電極3により2本の導体端子10を
アーク放電により溶融する例である。
【0076】即ち,図16(A)に示すごとく,上記2
本のアーク電極3により,上記2本の導体端子10を溶
融し,その溶融した2つの金属溶湯2が互いの導体端子
10に向う方向に電磁力F10を作用させるよう磁場H10
を発生させる。これにより,図16(B)に示すごと
く,所定のクリアランスDを介して配置した上記2本の
導体端子10を溶接する。
【0077】なお,上記磁場H10の発生のさせ方として
は,例えば,実施形態例4と同様に,磁石5を用いた4
極式ヨークを形成するという手段を用いる(図17)。
本例においては,上記磁石5のN極51とS極52の配
置を実施形態例4に対して全て逆にする。これにより,
図17に示すごとく,実施形態例4に対して逆向きの磁
場H10,H11が発生すると共に,金属溶湯2に電磁力F
10,F11が作用する。
【0078】この電磁力F10,F11のうち電磁力F
10が,クリアランスDを介して配置した2本の導体端子
10の金属溶湯2が互いに引き合う方向に作用し両者が
接合して溶接が行われる(図16(A),(B))。な
お,図17において,破線で示した金属溶湯2は,上記
電磁力F10が作用する前の状態を示し,実線で示した金
属溶湯2は,上記電磁力F10が作用している状態を示
す。その他は,実施形態例7と同様である。
【0079】本例の場合には,上記2本の導体端子10
を同等かつ一層確実に溶融して互いに接合することがで
きる(図16(B))。その他,実施形態例7と同様の
作用効果を有する。なお,上記実施形態例7〜9に示し
た磁場の発生手段は,上述した方法に限らず他の手段に
よることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,アーク溶接方法を表す
斜視図。
【図2】実施形態例2における,(A)狭ピッチで配置
されている導体端子の斜視図,(B)金属溶湯の発生を
表す(A)の部分拡大図,(C)(B)の平面Aにおけ
る断面図。
【図3】実施形態例2における,アーク溶接方法を表す
斜視図。
【図4】実施形態例2における,(A)電磁力が作用し
ないと仮定した場合の金属溶湯の形状の説明図,(B)
電磁力により制御された金属溶湯の形状の説明図。
【図5】実施形態例2における,(A)磁場の発生手段
を表す斜視図,(B)(A)のB−B線矢視断面相当に
よる磁場発生の説明図。
【図6】実施形態例3における,アーク溶接方法を表す
斜視図。
【図7】実施形態例3における,(A)電磁力が作用し
ないと仮定した場合の金属溶湯の形状の説明図,(B)
電磁力により制御された金属溶湯の形状の説明図。
【図8】実施形態例3における,隣接する導体端子が
(A)電磁力が作用しないと仮定した場合に短絡する様
子を示す説明図,(B)電磁力により制御され正常に溶
接される様子を示す説明図。
【図9】実施形態例4における,金属溶湯の制御方法を
表す説明図。
【図10】実施形態例5における,金属溶湯の制御方法
を表す説明図。
【図11】実施形態例5における,アーク電流の時間変
化を表す線図。
【図12】実施形態例6における,(A)磁場の発生手
段を表す斜視図,(B)(A)のC−C線矢視断面相当
による磁場発生の説明図。
【図13】実施形態例7における,(A)アーク溶接方
法を表す斜視図,(B)溶接後の状態を表す斜視図。
【図14】実施形態例7における,(A)金属溶湯が接
合する寸前,(B)溶接後の状態を表す説明図。
【図15】実施形態例8における,(A)アーク溶接方
法を表す斜視図,(B)溶接後の状態を表す斜視図。
【図16】実施形態例9における,(A)アーク溶接方
法を表す斜視図,(B)溶接後の状態を表す斜視図。
【図17】実施形態例9における,金属溶湯の制御方法
を表す説明図。
【図18】従来例における,金属溶湯の形状と導体端子
の短絡を表す説明図。
【図19】従来例における,導体端子の溶け別れの状態
を表す斜視図。
【符号の説明】 1...溶接対象物, 10...導体端子, 2...金属溶湯, 3...アーク電極, 4,41,42...導体, 5...磁石, 51...N極, 52...S極, I...アーク電流, I0,I7...電流, I1,I2...誘導電流, H,H1〜H11...磁場, F,F1〜F11...電磁力,
フロントページの続き (72)発明者 漆崎 守 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 緒方 敬 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 4E081 YN10 4E082 HA03

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接対象物をアーク放電により溶融して
    接合するアーク溶接方法において,上記溶接対象物が溶
    融した金属溶湯部分に磁場を発生させ,該磁場とアーク
    電流の電気的相互作用により生ずる電磁力を金属溶湯に
    加え,該金属溶湯の形状を制御しながら溶接を行なうこ
    とを特徴とするアーク溶接方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記溶接対象物は,
    2組以上が隣接して配置してある導体端子であることを
    特徴とするアーク溶接方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記磁場は,
    アーク電流に対し略直交する平面上に,上記溶接対象物
    の中心部分を中心とした同心円状に発生させることを特
    徴とするアーク溶接方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において,上記磁場は,上記溶
    接対象物の周囲に多数の導体を配置し,該導体にアーク
    電流に対応した電流を流すことにより,上記金属溶湯部
    分に同心円状に発生させることを特徴とするアーク溶接
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2において,上記磁場は,
    上記金属溶湯部分に相反する方向に同時に発生させるこ
    とを特徴とするアーク溶接方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において,上記磁場は,磁石を
    用いて多極式ヨークを形成することにより,上記金属溶
    湯部分に発生させることを特徴とするアーク溶接方法。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2において,上記磁場は,
    アーク電流の変化に伴い発生する誘導電流により,上記
    金属溶湯部分に発生させることを特徴とするアーク溶接
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において,上記誘導電流は,溶
    接対象物の周囲に導体を配置し,該導体に発生させるこ
    とを特徴とするアーク溶接方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか一項において,
    上記溶接対象物は所定のクリアランスを介して配置され
    る2本の導体端子であり,該導体端子のうち少なくとも
    1本の導体端子を上記アーク放電によって溶融すると共
    に,上記電磁力によってその溶融した金属溶湯が他方の
    導体端子に向って伸びるよう上記磁場を発生させなが
    ら,上記2本の導体端子を溶接することを特徴とするア
    ーク溶接方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において,上記アーク放電を
    行うためのアーク電極は,上記2本の導体端子の略中間
    に対応する位置に配置し,上記2本の導体端子の両方を
    同時にアーク放電により溶融することを特徴とするアー
    ク溶接方法。
  11. 【請求項11】 請求項9において,上記アーク電極
    は,上記2本の導体端子のうちいずれか一方の導体端子
    に近接した位置に配置し,主にその導体端子をアーク放
    電により溶融することを特徴とするアーク溶接方法。
  12. 【請求項12】 請求項9において,上記アーク電極は
    上記2本の導体端子のそれぞれに対応した位置に1本づ
    つ配置し,該2本のアーク電極により2本の導体端子を
    アーク放電により溶融することを特徴とするアーク溶接
    方法。
  13. 【請求項13】 溶接対象物をアーク放電により溶融し
    て接合するためのアーク溶接装置において,該アーク溶
    接装置は,上記溶接対象物が溶融した金属溶湯部分に磁
    場を発生させる磁場発生手段を有し,該磁場発生手段に
    より発生させた上記磁場とアーク電流の電気的相互作用
    により生ずる電磁力を金属溶湯に加え,該金属溶湯の形
    状を制御しながら溶接を行なうよう構成したことを特徴
    とするアーク溶接装置。
  14. 【請求項14】 請求項13において,上記溶接対象物
    は,2組以上が隣接して配置してある導体端子であるこ
    とを特徴とするアーク溶接装置。
  15. 【請求項15】 請求項13又は14において,上記磁
    場発生手段は,上記磁場をアーク電流に対し略直交する
    平面上で,かつ上記溶接対象物の中心部分を中心とした
    同心円状に発生させるよう,配置してあることを特徴と
    するアーク溶接装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において,上記磁場発生手
    段は,上記溶接対象物の周囲に配置した多数の導体から
    なり,該導体にアーク電流に対応した電流を流すことに
    より,上記金属溶湯部分に同心円状に磁場を発生させる
    よう構成したことを特徴とするアーク溶接装置。
  17. 【請求項17】 請求項15において,上記磁場発生手
    段は,上記溶接対象物の周囲に配置した複数の磁石から
    なり,該磁石によって上記金属溶湯部分に同心円状に磁
    場を発生させるよう構成したことを特徴とするアーク溶
    接装置。
  18. 【請求項18】 請求項13又は14において,上記磁
    場発生手段は,磁石を用いて形成した多極式ヨークであ
    って,上記金属溶湯部分に相反する方向に磁場を同時に
    発生させるよう構成したことを特徴とするアーク溶接装
    置。
  19. 【請求項19】 請求項13又は14において,上記磁
    場発生手段は,上記溶接対象物の周囲に配置した導体か
    らなり,アーク電流の変化に伴い該導体に発生する誘導
    電流により,磁場を上記金属溶湯部分に発生させるよう
    構成したことを特徴とするアーク溶接装置。
  20. 【請求項20】 請求項13〜19のいずれか一項にお
    いて,上記溶接対象物は所定のクリアランスを介して配
    置される2本の導体端子であり,該導体端子のうち少な
    くとも1本の導体端子を上記アーク放電によって溶融す
    ると共に,上記電磁力によってその溶融した金属溶湯が
    他方の導体端子に向って伸びるよう上記磁場発生手段に
    より磁場を発生させながら,上記2本の導体端子を溶接
    するよう構成したことを特徴とするアーク溶接装置。
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