JP2000219547A - 水硬性材料の製造法 - Google Patents
水硬性材料の製造法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ケイ酸二カルシウムと等価の水硬性材料に関す
る工業的量産可能性を備える製造法を提供する。 【解決手段】ケイ酸イオンと、カルシウムあるいはマグ
ネシウムの酸化物または水酸化物とをケイ酸イオンが溶
存可能な水性媒質中において常圧下で反応させて得られ
る反応生成物を焼成して水硬性材料にする。 【効果】常圧下で約100℃〜常温の穏やかな温度条件
での合成反応が可能であって、反応生成物の焼成も、9
00℃以下、場合によっては400〜600℃の低温領
域、で行い得る等の工業的量産可能性を備える水硬性材
料の製造法が提供される。
る工業的量産可能性を備える製造法を提供する。 【解決手段】ケイ酸イオンと、カルシウムあるいはマグ
ネシウムの酸化物または水酸化物とをケイ酸イオンが溶
存可能な水性媒質中において常圧下で反応させて得られ
る反応生成物を焼成して水硬性材料にする。 【効果】常圧下で約100℃〜常温の穏やかな温度条件
での合成反応が可能であって、反応生成物の焼成も、9
00℃以下、場合によっては400〜600℃の低温領
域、で行い得る等の工業的量産可能性を備える水硬性材
料の製造法が提供される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケイ酸二カルシウ
ムと同等若しくは等価の水硬性材料についての工業的量
産可能性を有する製造法に関する。
ムと同等若しくは等価の水硬性材料についての工業的量
産可能性を有する製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】セメント(以下において、特に言及しな
い限り無機水硬性セメントの意味で使用している)は、
大規模装置工業において量産される基幹的化学素材であ
って、石灰石、粘土、ケイ石及び酸化鉄原料等の鉱物原
料を約1400℃以上に高温焼成して得られるセメント
クリンカ−を粉末化して水和硬化速度を大きくしたもの
である。
い限り無機水硬性セメントの意味で使用している)は、
大規模装置工業において量産される基幹的化学素材であ
って、石灰石、粘土、ケイ石及び酸化鉄原料等の鉱物原
料を約1400℃以上に高温焼成して得られるセメント
クリンカ−を粉末化して水和硬化速度を大きくしたもの
である。
【0003】セメントクリンカ−は、エ−ライト相、ビ
−ライト相及びフェライト相等の固溶体等からなるもの
で、それらを構成する主要鉱物は、ケイ酸三カルシウム
(以下において、C3Sと略称することがある)及びケ
イ酸二カルシウム(以下において、C2Sと略称するこ
とがある)である。C3S及びC2Sは、高温での酸化カ
ルシウムと二酸化ケイ素との間の複雑な機構の固相反応
(その機構は未解明の部分が多い)により生成する。C
3S及びC2Sは水和して安定して強度を発現するが、C
2Sの水和反応がC3Sのそれに比較して著しくが遅くな
る(すなわち、低水和活性である)。セメントは、高温
焼成による製造に際して、多量の化石燃料を消費する燃
焼反応によって多量の二酸化炭素を大気に放出して、炭
酸カルシウム(石灰石、CaCO3)の熱分解によって
酸化カルシウム(CaO)と化学量論的に等モルの二酸
化炭素を大気に放出する。
−ライト相及びフェライト相等の固溶体等からなるもの
で、それらを構成する主要鉱物は、ケイ酸三カルシウム
(以下において、C3Sと略称することがある)及びケ
イ酸二カルシウム(以下において、C2Sと略称するこ
とがある)である。C3S及びC2Sは、高温での酸化カ
ルシウムと二酸化ケイ素との間の複雑な機構の固相反応
(その機構は未解明の部分が多い)により生成する。C
3S及びC2Sは水和して安定して強度を発現するが、C
2Sの水和反応がC3Sのそれに比較して著しくが遅くな
る(すなわち、低水和活性である)。セメントは、高温
焼成による製造に際して、多量の化石燃料を消費する燃
焼反応によって多量の二酸化炭素を大気に放出して、炭
酸カルシウム(石灰石、CaCO3)の熱分解によって
酸化カルシウム(CaO)と化学量論的に等モルの二酸
化炭素を大気に放出する。
【0004】従って、セメントは、資源及びエネルギ−
を多量に消費して、二酸化炭素により地球温暖化を促進
する素材でもあって、環境保全及び地球温暖化防止等の
点からは、省資源及び省エネルギ−で、二酸化炭素放出
量が抑制可能な方法により製造できる無機質結合材に代
替されることが望まれる。
を多量に消費して、二酸化炭素により地球温暖化を促進
する素材でもあって、環境保全及び地球温暖化防止等の
点からは、省資源及び省エネルギ−で、二酸化炭素放出
量が抑制可能な方法により製造できる無機質結合材に代
替されることが望まれる。
【0005】そこで、C3Sよりもカルシウム量含有量
が少なくて高強度を有するC2Sが、省資源、省エネル
ギ−及び地球温暖化防止等に有効なセメント代替用の水
硬性材料として検討されている。提案に係るC2S合成
法は、高温固相反応による方法が主体であって、それ以
外には、水熱合成法及びその他の方法である。高温固相
反応による合成法は、固相間に生じる複雑な反応を制御
するのが困難であって、粒状結晶で生成するC2Sの水
和活性が不十分であるとされている。
が少なくて高強度を有するC2Sが、省資源、省エネル
ギ−及び地球温暖化防止等に有効なセメント代替用の水
硬性材料として検討されている。提案に係るC2S合成
法は、高温固相反応による方法が主体であって、それ以
外には、水熱合成法及びその他の方法である。高温固相
反応による合成法は、固相間に生じる複雑な反応を制御
するのが困難であって、粒状結晶で生成するC2Sの水
和活性が不十分であるとされている。
【0006】水熱合成による合成法は、ライムと石英を
オ−トクレ−ブ中で加圧下に反応させてヒレブランダイ
ド(Ca2(SiO3)(OH)2)を合成して、それを
600℃で加熱脱水して高水和活性を有する繊維状のC
2Sにする方法である。加圧下でのヒレブランダイドの
水熱合成については、Ca/Si比率が2、水/固体比
率が20で、250℃での反応温度で2時間で反応させ
る条件が提案されている(例えば、セラミックス 30
(1995)、NO.6、p512〜515参照)。
オ−トクレ−ブ中で加圧下に反応させてヒレブランダイ
ド(Ca2(SiO3)(OH)2)を合成して、それを
600℃で加熱脱水して高水和活性を有する繊維状のC
2Sにする方法である。加圧下でのヒレブランダイドの
水熱合成については、Ca/Si比率が2、水/固体比
率が20で、250℃での反応温度で2時間で反応させ
る条件が提案されている(例えば、セラミックス 30
(1995)、NO.6、p512〜515参照)。
【0007】水熱合成以外の合成法としては、Ca(N
O3)2・4H2Oとコロイドシリカの混合溶液を750
〜1050℃の高温空気中に噴霧して水和速度が早いと
されるC2Sにする方法及びCaC2O4・H2Oと非晶質
シリカとを950℃で反応させてC2Sにする方法等が
提案されている(例えば、セメント コンクリ−トN
O.577、Mar,(1995)、p50〜56参
照)。
O3)2・4H2Oとコロイドシリカの混合溶液を750
〜1050℃の高温空気中に噴霧して水和速度が早いと
されるC2Sにする方法及びCaC2O4・H2Oと非晶質
シリカとを950℃で反応させてC2Sにする方法等が
提案されている(例えば、セメント コンクリ−トN
O.577、Mar,(1995)、p50〜56参
照)。
【0008】しかし、1000℃近傍の反応温度での合
成法は、反応の制御が困難であって反応装置が複雑高価
になって、工業的量産の無機結合材の製造を行うには不
適合である。従って、工業的量産の側面からは著しい制
約を有する加圧下での合成反応を行うヒレブランダイド
を経由する方法が、合成反応が250℃程度の低温で行
い得るという理由からC2Sの工業的合成法としての可
能性が検討されている。
成法は、反応の制御が困難であって反応装置が複雑高価
になって、工業的量産の無機結合材の製造を行うには不
適合である。従って、工業的量産の側面からは著しい制
約を有する加圧下での合成反応を行うヒレブランダイド
を経由する方法が、合成反応が250℃程度の低温で行
い得るという理由からC2Sの工業的合成法としての可
能性が検討されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】省エネルギ−、省資源
及び地球温暖化防止等の点からは、C2Sの工業的量産
方法の確立が急務とされながら、従来提案に係るC2S
の製造法については、基本的技術事項について多くの問
題点が存在した。
及び地球温暖化防止等の点からは、C2Sの工業的量産
方法の確立が急務とされながら、従来提案に係るC2S
の製造法については、基本的技術事項について多くの問
題点が存在した。
【0010】すなわち、工業的合成法としての可能性が
あるとされるヒレブランダイドを経由するC2 Sの製造
法も、加圧式反応装置を使用する回分操作により合成反
応を行う必要があって、工業的量産の無機結合材の製造
に採用し得る方法ではないとの問題点が存在していた。
あるとされるヒレブランダイドを経由するC2 Sの製造
法も、加圧式反応装置を使用する回分操作により合成反
応を行う必要があって、工業的量産の無機結合材の製造
に採用し得る方法ではないとの問題点が存在していた。
【0011】また、Ca(NO3)2・4H2O若しくは
CaC2O4・H2Oとシリカとを1000℃付近の高温
で反応させる方法も、反応温度の点から工業的量産の無
機結合材の製造に採用し得る方法ではないとの問題点が
存在していた。
CaC2O4・H2Oとシリカとを1000℃付近の高温
で反応させる方法も、反応温度の点から工業的量産の無
機結合材の製造に採用し得る方法ではないとの問題点が
存在していた。
【0012】従って、工業的量産の無機結合材の製造に
採用可能な条件により反応させるC 2Sの製造法につい
ては、何ら検討が行われておらず、かつ、提案がされて
いなかった。
採用可能な条件により反応させるC 2Sの製造法につい
ては、何ら検討が行われておらず、かつ、提案がされて
いなかった。
【0013】そこで、工業的量産にも適する反応条件に
よりC2Sと同等若しくは等価の水硬性材料を製造する
方法が本発明者により検討されて本発明が見いだされ
た。
よりC2Sと同等若しくは等価の水硬性材料を製造する
方法が本発明者により検討されて本発明が見いだされ
た。
【0014】本発明は、常圧下での緩やかな温度での合
成反応及び低い焼成温度の条件によりC2Sと同等若し
くは等価の水硬性材料を製造することが可能となる水硬
性材料の製造法を提供すること、を目的とする。
成反応及び低い焼成温度の条件によりC2Sと同等若し
くは等価の水硬性材料を製造することが可能となる水硬
性材料の製造法を提供すること、を目的とする。
【0015】本発明は、合成反応及び焼成の条件の点か
ら工業的量産の可能性を向上させた水硬性材料の製造法
を提供すること、を目的とする。
ら工業的量産の可能性を向上させた水硬性材料の製造法
を提供すること、を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による製造法(請
求項1に記載の発明の製造法)は、ケイ酸イオンと、カ
ルシウムあるいはマグネシウムの酸化物または水酸化物
とをケイ酸イオンが溶存可能な水性媒質中において常圧
下で反応させて得られる反応生成物を焼成すること、を
特徴とする。
求項1に記載の発明の製造法)は、ケイ酸イオンと、カ
ルシウムあるいはマグネシウムの酸化物または水酸化物
とをケイ酸イオンが溶存可能な水性媒質中において常圧
下で反応させて得られる反応生成物を焼成すること、を
特徴とする。
【0017】別の本発明による製造法(請求項2に記載
の発明の製造法)は、ケイ酸ナトリウム溶液から溶出し
たポリケイ酸イオンが溶存する塩酸弱酸性の水性媒質中
において、ポリケイ酸イオンとカルシウムの酸化物若し
くは水酸化物水とを常圧下の100℃〜常温で反応させ
て得られる生成物を焼成すること、を特徴とする。
の発明の製造法)は、ケイ酸ナトリウム溶液から溶出し
たポリケイ酸イオンが溶存する塩酸弱酸性の水性媒質中
において、ポリケイ酸イオンとカルシウムの酸化物若し
くは水酸化物水とを常圧下の100℃〜常温で反応させ
て得られる生成物を焼成すること、を特徴とする。
【0018】
【発明の具体的説明】本発明は、ケイ酸イオンと酸化カ
ルシウム等とをケイ酸イオンが溶存可能な水性媒質に溶
存するケイ酸イオンと水性媒質での反応性を有するカル
シウム化合物等とを反応させて水硬性材料の前段階の反
応生成物を生成させる合成反応の工程と、その反応生成
物を焼成して水硬性材料にする焼成の工程からなる製造
法である。本発明は、水性媒質中において反応可能な状
態にあるケイ酸イオンと水性媒質中での反応性が大きい
酸化カルシウム等とを反応させて、その合成反応を常圧
下の中低温領域(例えば、100℃前後の温度から常温
に至る温度領域)で進行させて水硬性材料の前段階の反
応生成物を生成させている。
ルシウム等とをケイ酸イオンが溶存可能な水性媒質に溶
存するケイ酸イオンと水性媒質での反応性を有するカル
シウム化合物等とを反応させて水硬性材料の前段階の反
応生成物を生成させる合成反応の工程と、その反応生成
物を焼成して水硬性材料にする焼成の工程からなる製造
法である。本発明は、水性媒質中において反応可能な状
態にあるケイ酸イオンと水性媒質中での反応性が大きい
酸化カルシウム等とを反応させて、その合成反応を常圧
下の中低温領域(例えば、100℃前後の温度から常温
に至る温度領域)で進行させて水硬性材料の前段階の反
応生成物を生成させている。
【0019】しかも、その反応生成物は、従来の水硬性
材料と比較すると、低い温度領域(例えば、約500〜
600温度領域)で焼成によっても結合水の脱離が可能
なものである。 〔出発原料〕ケイ酸イオン ケイ酸イオンは、イオンとして水性媒質中での溶存して
いるものである。本発明にあっては、水性媒質は、例え
ば、ケイ酸イオン(特に、ポリケイ酸イオン)が溶存可
能に調整されているものである。本発明の「ケイ酸イオ
ン」は、単独のケイ酸イオンであり得るが、ポリケイ酸
イオンであるのが一般的である。
材料と比較すると、低い温度領域(例えば、約500〜
600温度領域)で焼成によっても結合水の脱離が可能
なものである。 〔出発原料〕ケイ酸イオン ケイ酸イオンは、イオンとして水性媒質中での溶存して
いるものである。本発明にあっては、水性媒質は、例え
ば、ケイ酸イオン(特に、ポリケイ酸イオン)が溶存可
能に調整されているものである。本発明の「ケイ酸イオ
ン」は、単独のケイ酸イオンであり得るが、ポリケイ酸
イオンであるのが一般的である。
【0020】ケイ酸イオン源は、無機化合物は、本来的
な水性媒質若しくは調整された水性媒質に対してケイ酸
イオン(特に、ポリケイ酸イオン)の溶出が可能であれ
ば、無機化合物若しくは鉱物のいずれでもあり得る。イ
オン源の無機化合物が、例えば、水ガラス(水アメ状の
粘性を有する液状体)である場合は、水性媒質を弱酸性
に調整して、その酸により水ガラスのアルカリ成分を中
和して水ガラスのポリケイ酸イオンを水性媒質の溶出及
び溶存させて合成反応を進行させる。弱酸性の水性媒質
では、ポリケイ酸イオンが溶存可能な状態にあって合成
反応が進行する。水性媒質の酸性が増すとポリケイ酸イ
オンの脱水縮合が進んでコロイド状の無水ケイ酸にな
る。
な水性媒質若しくは調整された水性媒質に対してケイ酸
イオン(特に、ポリケイ酸イオン)の溶出が可能であれ
ば、無機化合物若しくは鉱物のいずれでもあり得る。イ
オン源の無機化合物が、例えば、水ガラス(水アメ状の
粘性を有する液状体)である場合は、水性媒質を弱酸性
に調整して、その酸により水ガラスのアルカリ成分を中
和して水ガラスのポリケイ酸イオンを水性媒質の溶出及
び溶存させて合成反応を進行させる。弱酸性の水性媒質
では、ポリケイ酸イオンが溶存可能な状態にあって合成
反応が進行する。水性媒質の酸性が増すとポリケイ酸イ
オンの脱水縮合が進んでコロイド状の無水ケイ酸にな
る。
【0021】また、ケイ酸イオン源若しくはポリケイ酸
イオン源が水ガラス以外の無機化合物若しくは鉱物であ
っても、水性媒質をそれらのイオンが溶存可能な弱酸性
に調整される場合には、合成反応が円滑に進行させるこ
と、特に、合成反応を常圧下の100℃〜常温の温度領
域で進行させること、が可能になる。しかも、水性媒質
が、例えば、PH5.6〜6.8の弱酸性に維持される
場合には、合成反応がより円滑に進行して、選択率、収
率及びその他の点からも有効である。特に、ケイ酸イオ
ン源として水ガラスを用いてPH5.6〜6.8の弱酸
性に維持された水性媒質で合成反応を行う場合には、本
発明による効果を最大に享受可能である。 なお、工業
的に生産される水ガラスは、その流動性も用途との関係
で有用である場合があるので、工業的用途との関係から
アルカリ成分の量がある程度大きいものである。しか
し、本発明においては、出発原料の原価の軽減の点から
は、ケイ酸含有量を大きい水ガラスの使用が適してい
て、そのことについては、技術的にも可能である。カルシウム酸化物等 水硬性材料の前段階の反応生成物を構成するカルシウム
化合物若しくはマグネシウム化合物として、カルシウム
あるいはマグネシウムの酸化物または水酸化物(以下に
おいて、カルシウム酸化物等ということがある)が用い
られる。カルシウム酸化物等は、酸化カルシウム、水酸
化カルシウム(消石灰)、酸化マグネシウム及び水酸化
マグネシウム等が用いられる。ポリケイ酸イオンと反応
性が大きく、かつ、最終生成物の水硬性材料がC2Sと
同等若しくは等価である点からは、酸化カルシウム若し
くは水酸化カルシウムの使用が適している。 〔合成反応〕合成反応を行う反応の場を与える水性媒質
は、本来的若しくは調整によってケイ酸イオン(特に、
ポリケイ酸イオン)の溶存が可能になっている、水、水
溶液若しくは水含有液からなる媒質である。そして、水
性媒質が前述の弱酸性に調整されて、かつ、水性媒質で
のケイ酸イオンとカルシウムの酸化物若しくは水酸化物
とがカルシウム/二酸化ケイ素に換算のモル比として
0.2〜7.0(好ましくは、0.5〜5.0)に調整
されると、常圧下の100℃前後から常温に至る温度領
域で短い反応時間により高選択率及び高収率でC2 Sと
同等若しくは等価の水硬性材料の前段階の反応生成物が
得られる。
イオン源が水ガラス以外の無機化合物若しくは鉱物であ
っても、水性媒質をそれらのイオンが溶存可能な弱酸性
に調整される場合には、合成反応が円滑に進行させるこ
と、特に、合成反応を常圧下の100℃〜常温の温度領
域で進行させること、が可能になる。しかも、水性媒質
が、例えば、PH5.6〜6.8の弱酸性に維持される
場合には、合成反応がより円滑に進行して、選択率、収
率及びその他の点からも有効である。特に、ケイ酸イオ
ン源として水ガラスを用いてPH5.6〜6.8の弱酸
性に維持された水性媒質で合成反応を行う場合には、本
発明による効果を最大に享受可能である。 なお、工業
的に生産される水ガラスは、その流動性も用途との関係
で有用である場合があるので、工業的用途との関係から
アルカリ成分の量がある程度大きいものである。しか
し、本発明においては、出発原料の原価の軽減の点から
は、ケイ酸含有量を大きい水ガラスの使用が適してい
て、そのことについては、技術的にも可能である。カルシウム酸化物等 水硬性材料の前段階の反応生成物を構成するカルシウム
化合物若しくはマグネシウム化合物として、カルシウム
あるいはマグネシウムの酸化物または水酸化物(以下に
おいて、カルシウム酸化物等ということがある)が用い
られる。カルシウム酸化物等は、酸化カルシウム、水酸
化カルシウム(消石灰)、酸化マグネシウム及び水酸化
マグネシウム等が用いられる。ポリケイ酸イオンと反応
性が大きく、かつ、最終生成物の水硬性材料がC2Sと
同等若しくは等価である点からは、酸化カルシウム若し
くは水酸化カルシウムの使用が適している。 〔合成反応〕合成反応を行う反応の場を与える水性媒質
は、本来的若しくは調整によってケイ酸イオン(特に、
ポリケイ酸イオン)の溶存が可能になっている、水、水
溶液若しくは水含有液からなる媒質である。そして、水
性媒質が前述の弱酸性に調整されて、かつ、水性媒質で
のケイ酸イオンとカルシウムの酸化物若しくは水酸化物
とがカルシウム/二酸化ケイ素に換算のモル比として
0.2〜7.0(好ましくは、0.5〜5.0)に調整
されると、常圧下の100℃前後から常温に至る温度領
域で短い反応時間により高選択率及び高収率でC2 Sと
同等若しくは等価の水硬性材料の前段階の反応生成物が
得られる。
【0022】さらに、合成反応が、下記(i)〜(i
v)の条件で行われる場合には、同等の効果の享受がよ
り容易になる。 (i)水性媒質/ケイ酸若しくはポリケイ酸の重量比
が、2〜100(好ましくは、10〜30)であるのが
適している。なお、水ガラス(ケイ酸ナトリウム、Na
2SiO3)を水性媒質に溶解してポリケイ酸を溶存させ
た場合には、溶解したケイ酸ナトリウムの重量×SiO
2/Na2SiO3の重量比で計算することにより得られ
る。 (ii)水性媒質/固形物の重量比率が、0.5〜70
(好ましくは、2.0〜25)であるのが適している。 (iii)合成反応が、固体分の沈降及び堆積が生じな
い程度若しくはそれ以上に反応液を攪拌して行うのが適
している。合成反応は、例えば、機械的攪拌手段(例え
ば、攪拌羽根による攪拌機等)及び物理的攪拌手段(例
えば、超音波による攪拌等)等の各種攪拌が設けられた
反応槽等において行われる。機械的攪拌は、例えば、周
速0.01〜20m/秒の攪拌羽根により攪拌すると円
滑に反応が進行する。 (iv)反応時間が、1〜20時間で行うことが可能で
あって、反応条件の選択組み合わせによって、1〜4時
間(好ましくは1〜2時間)で行うのが適している。
v)の条件で行われる場合には、同等の効果の享受がよ
り容易になる。 (i)水性媒質/ケイ酸若しくはポリケイ酸の重量比
が、2〜100(好ましくは、10〜30)であるのが
適している。なお、水ガラス(ケイ酸ナトリウム、Na
2SiO3)を水性媒質に溶解してポリケイ酸を溶存させ
た場合には、溶解したケイ酸ナトリウムの重量×SiO
2/Na2SiO3の重量比で計算することにより得られ
る。 (ii)水性媒質/固形物の重量比率が、0.5〜70
(好ましくは、2.0〜25)であるのが適している。 (iii)合成反応が、固体分の沈降及び堆積が生じな
い程度若しくはそれ以上に反応液を攪拌して行うのが適
している。合成反応は、例えば、機械的攪拌手段(例え
ば、攪拌羽根による攪拌機等)及び物理的攪拌手段(例
えば、超音波による攪拌等)等の各種攪拌が設けられた
反応槽等において行われる。機械的攪拌は、例えば、周
速0.01〜20m/秒の攪拌羽根により攪拌すると円
滑に反応が進行する。 (iv)反応時間が、1〜20時間で行うことが可能で
あって、反応条件の選択組み合わせによって、1〜4時
間(好ましくは1〜2時間)で行うのが適している。
【0023】次に、合成反応の具体例として、水ガラス
と酸化カルシウムとを出発原料とする合成反応により反
応生成物にする場合について説明する。
と酸化カルシウムとを出発原料とする合成反応により反
応生成物にする場合について説明する。
【0024】水からなる水性媒質は塩酸の添加によって
約PH5.6〜6.8程度の弱酸性に調整されて、そき
に水ガラスが加えられてポリケイ酸イオンが水性媒質に
溶出される。水性媒質の弱酸性化は、無機酸の添加によ
るが、無機酸の種類(例えば、硫酸)によっては水ガラ
スのアルカリ成分との反応により水に不溶の固体成分
(硫酸を使用する場合は石膏)を生成する。その場合に
は、反応系の攪拌をそのような固体成分を含めて効率的
に行う必要が生じて操作が煩雑になって、しかも、石膏
が反応生成物(例えば、式(2)のCaO・SiO2)
に混在する。従って、水ガラスのアルカリ成分と反応し
ても水溶性化合物(例えば、NaCl)を生じさせる無
機酸(例えば、塩酸)を使用して水性媒質の弱酸性化す
るのが適している。ケイ酸イオン源として、水ガラス以
外の化合物を用いる場合も同様である。
約PH5.6〜6.8程度の弱酸性に調整されて、そき
に水ガラスが加えられてポリケイ酸イオンが水性媒質に
溶出される。水性媒質の弱酸性化は、無機酸の添加によ
るが、無機酸の種類(例えば、硫酸)によっては水ガラ
スのアルカリ成分との反応により水に不溶の固体成分
(硫酸を使用する場合は石膏)を生成する。その場合に
は、反応系の攪拌をそのような固体成分を含めて効率的
に行う必要が生じて操作が煩雑になって、しかも、石膏
が反応生成物(例えば、式(2)のCaO・SiO2)
に混在する。従って、水ガラスのアルカリ成分と反応し
ても水溶性化合物(例えば、NaCl)を生じさせる無
機酸(例えば、塩酸)を使用して水性媒質の弱酸性化す
るのが適している。ケイ酸イオン源として、水ガラス以
外の化合物を用いる場合も同様である。
【0025】式(1)は水性媒質での水ガラスと塩酸と
の反応を示している。水ガラスは、ポリケイ酸イオンが
苛性ソ−ダに溶けていてSiO2- 3のようなイオンを含
むものではない。しかし、水ガラスの化学式としてNa
2SiO3の表示が慣用されるので、式(1)においても
その化学式を使用している。 Na2SiO3・nH2O+2HCl=2NaCl+ H2SiO3+H2O (1) 水性媒質を塩酸により酸性にする場合には、水ガラスの
アルカリ成分と塩酸とが反応して水性媒質に溶解性を有
するNaClが生成して、水ガラスのポリケイ酸イオン
が水性媒質に溶存する状態になる。式(1)のH2Si
O3(ケイ酸)は、実質的には溶存するポリケイ酸イオ
ンを表示することになる。ポリケイ酸イオン及びNaC
lが溶存している水性媒質中に酸化カルシウムを加えて
ポリケイ酸イオンと酸化カルシウムとを反応させる。酸
化カルシウムは水と激しく反応して水酸化カルシウムを
生じるが、塩酸により水性媒質を約PH5.6〜6.8
程度の弱酸性に調整する場合には、ポリケイ酸イオンと
酸化カルシウムとの反応も進行して反応生成物を生じ
る。式(2)はポリケイ酸イオンと酸化カルシウムとの
反応を示している。 H2SiO3+2CaO+nH2O=2CaO・SiO2・nH2O +nH2O (2) 反応生成物は、化学式CaO・SiO2・nH2 Oで表示
されるが、構造的には、ケイ酸イオンとカルシウムイオ
ンと酸素が複雑な配置で結合した構造を有して結合水を
含有している。式(2)の反応においては、固体成分の
反応生成物(CaO・SiO2・nH2 O)が水性媒質に
生成するので、固体成分が反応槽に沈降及び堆積しない
ように攪拌して反応を行うのが適している。式(2)の
反応が終了すると、反応生成物は水性媒質から分離され
て洗浄される。洗浄は反応生成物の付着物等を除去する
ために行われる。次に、反応生成物が焼成に付されて水
硬性材料にされる。 〔焼成〕反応生成物の焼成は、一義的には、結合水の脱
離ではあるが、焼成によってC2 Sと同等若しくは等価
の水硬性材料により適する構造変化も生じさせることが
できる。焼成は、900℃以下の温度領域(場合によっ
ては、著しい低温領域)で行うことによって結合水の脱
離及び構造変化が生じさせる。
の反応を示している。水ガラスは、ポリケイ酸イオンが
苛性ソ−ダに溶けていてSiO2- 3のようなイオンを含
むものではない。しかし、水ガラスの化学式としてNa
2SiO3の表示が慣用されるので、式(1)においても
その化学式を使用している。 Na2SiO3・nH2O+2HCl=2NaCl+ H2SiO3+H2O (1) 水性媒質を塩酸により酸性にする場合には、水ガラスの
アルカリ成分と塩酸とが反応して水性媒質に溶解性を有
するNaClが生成して、水ガラスのポリケイ酸イオン
が水性媒質に溶存する状態になる。式(1)のH2Si
O3(ケイ酸)は、実質的には溶存するポリケイ酸イオ
ンを表示することになる。ポリケイ酸イオン及びNaC
lが溶存している水性媒質中に酸化カルシウムを加えて
ポリケイ酸イオンと酸化カルシウムとを反応させる。酸
化カルシウムは水と激しく反応して水酸化カルシウムを
生じるが、塩酸により水性媒質を約PH5.6〜6.8
程度の弱酸性に調整する場合には、ポリケイ酸イオンと
酸化カルシウムとの反応も進行して反応生成物を生じ
る。式(2)はポリケイ酸イオンと酸化カルシウムとの
反応を示している。 H2SiO3+2CaO+nH2O=2CaO・SiO2・nH2O +nH2O (2) 反応生成物は、化学式CaO・SiO2・nH2 Oで表示
されるが、構造的には、ケイ酸イオンとカルシウムイオ
ンと酸素が複雑な配置で結合した構造を有して結合水を
含有している。式(2)の反応においては、固体成分の
反応生成物(CaO・SiO2・nH2 O)が水性媒質に
生成するので、固体成分が反応槽に沈降及び堆積しない
ように攪拌して反応を行うのが適している。式(2)の
反応が終了すると、反応生成物は水性媒質から分離され
て洗浄される。洗浄は反応生成物の付着物等を除去する
ために行われる。次に、反応生成物が焼成に付されて水
硬性材料にされる。 〔焼成〕反応生成物の焼成は、一義的には、結合水の脱
離ではあるが、焼成によってC2 Sと同等若しくは等価
の水硬性材料により適する構造変化も生じさせることが
できる。焼成は、900℃以下の温度領域(場合によっ
ては、著しい低温領域)で行うことによって結合水の脱
離及び構造変化が生じさせる。
【0026】式(3)は、式(2)の反応生成物(Ca
O・SiO2・nH2O)の焼成に際して生じる反応を示
している。 2CaO・SiO2・nH2O=2CaO・SiO2+H2O (3) 式(3)の焼成により得られる水硬性材料(2CaO・
SiO2)は、性能においてC2Sと同等若しくは等価の
ものである。
O・SiO2・nH2O)の焼成に際して生じる反応を示
している。 2CaO・SiO2・nH2O=2CaO・SiO2+H2O (3) 式(3)の焼成により得られる水硬性材料(2CaO・
SiO2)は、性能においてC2Sと同等若しくは等価の
ものである。
【0027】焼成温度は、焼成時間の長短、前段階の合
成反応の条件及び得られる反応生成物の性状によって変
わってくる。噴霧焼成を行う場合でも、約700〜90
0℃程度の噴霧焼成としては低い温度領域で焼成を行う
ことができる。一変的な焼成時間(例えば、40分〜1
時間30分)により焼成を行う場合には、約400〜6
00℃程度のより低い温度領域の焼成温度であることが
できる。しかも、低い焼成温度によって得られる水硬性
材料は、従来提案のC2Sと同等若しくはそれ以上の強
度を有している。
成反応の条件及び得られる反応生成物の性状によって変
わってくる。噴霧焼成を行う場合でも、約700〜90
0℃程度の噴霧焼成としては低い温度領域で焼成を行う
ことができる。一変的な焼成時間(例えば、40分〜1
時間30分)により焼成を行う場合には、約400〜6
00℃程度のより低い温度領域の焼成温度であることが
できる。しかも、低い焼成温度によって得られる水硬性
材料は、従来提案のC2Sと同等若しくはそれ以上の強
度を有している。
【0028】なお、本発明の製造法では、相当に低い焼
成温度であっても目的の水硬性材料を得ることが可能で
あるので、水硬性材料の構造変化をより顕著にするため
の焼成温度の上昇も容易である。焼成温度を変更し得る
幅が大きいので、焼成条件の変更による水硬性材料の物
性変化も容易である。また、合成反応及び焼成条件の制
御によって用途に適した水硬性材料にすることが可能で
ある。また、性能及び用途に対する適合性等においてC
2Sと同価の水硬性材料を容易に得ることができる。 〔水硬性材料〕本発明の水硬性材料は、従来提案のC2
Sの製造法に比較して著しく緩和された条件で製造され
るので、従来提案のC2Sに比較して、合成反応及び焼
成のいずれにおいても容易であって、工業的製造が容易
であって、工業的製造のための装置も著しく簡単にな
る。すなわち、本発明の水硬性材料は、工業的製造の容
易性からは、セメントと代替可能な工業的な無機質結合
材になり得る可能性を備えるものである。本発明の水硬
性材料は、無機質結合材としてセメントと代替して使用
すること及び他の無機質結合材と併用して使用すること
が可能である。本発明の水硬性材料と併用する無機質結
合材としては、例えば、セメント、硫酸カルシウム、ポ
ルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早
強ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメン
ト、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセ
メント、混合ポルトランドセメント、高炉セメント、フ
ライアッシュセメント、シリカセメント若しくはアルミ
ナセメント等が挙げられる。
成温度であっても目的の水硬性材料を得ることが可能で
あるので、水硬性材料の構造変化をより顕著にするため
の焼成温度の上昇も容易である。焼成温度を変更し得る
幅が大きいので、焼成条件の変更による水硬性材料の物
性変化も容易である。また、合成反応及び焼成条件の制
御によって用途に適した水硬性材料にすることが可能で
ある。また、性能及び用途に対する適合性等においてC
2Sと同価の水硬性材料を容易に得ることができる。 〔水硬性材料〕本発明の水硬性材料は、従来提案のC2
Sの製造法に比較して著しく緩和された条件で製造され
るので、従来提案のC2Sに比較して、合成反応及び焼
成のいずれにおいても容易であって、工業的製造が容易
であって、工業的製造のための装置も著しく簡単にな
る。すなわち、本発明の水硬性材料は、工業的製造の容
易性からは、セメントと代替可能な工業的な無機質結合
材になり得る可能性を備えるものである。本発明の水硬
性材料は、無機質結合材としてセメントと代替して使用
すること及び他の無機質結合材と併用して使用すること
が可能である。本発明の水硬性材料と併用する無機質結
合材としては、例えば、セメント、硫酸カルシウム、ポ
ルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早
強ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメン
ト、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセ
メント、混合ポルトランドセメント、高炉セメント、フ
ライアッシュセメント、シリカセメント若しくはアルミ
ナセメント等が挙げられる。
【0029】なお、本発明においては、本発明の合目的
であって、本発明の効果を特に害さない限りにおいて
は、改変あるいは部分的な変更及び付加は任意であっ
て、いずれも本発明の範囲である。
であって、本発明の効果を特に害さない限りにおいて
は、改変あるいは部分的な変更及び付加は任意であっ
て、いずれも本発明の範囲である。
【0030】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に
説明するが、実施例は例示であって本発明を拘束するも
のではない。
説明するが、実施例は例示であって本発明を拘束するも
のではない。
【0031】
【実施例】〔実施例1〕水ガラス(ケイ酸/アルカリ成
分の重量比が約3.3)を2.0リットルの水で希釈溶
解して、3Nの塩酸により水をPH6.2に調整して水
酸化カルシウム(消石灰)粉末を酸化カルシウム/二酸
化ケイ素に換算のモル比が2.0になるように添加し
て、常圧下の室温において2時間攪拌しながら合成反応
を行った。反応生成物が反応槽の底に沈殿した。その沈
殿物をろ過及び洗浄して付着の塩分を洗い流して清浄に
した。清浄にした沈殿物(反応生成物)を500℃で1
時間焼成して水硬性材料を調製した。 〔実施例2〕実施例1で調製した水硬性材料を使用して
モルタル(以下において、水硬性材料モルタルという)
を調製した。対比のために実施例1で調製した水硬性材
料に替えてポルトランドセメントを用いたモルタル(以
下において、セメントモルタルという)も調製した。
分の重量比が約3.3)を2.0リットルの水で希釈溶
解して、3Nの塩酸により水をPH6.2に調整して水
酸化カルシウム(消石灰)粉末を酸化カルシウム/二酸
化ケイ素に換算のモル比が2.0になるように添加し
て、常圧下の室温において2時間攪拌しながら合成反応
を行った。反応生成物が反応槽の底に沈殿した。その沈
殿物をろ過及び洗浄して付着の塩分を洗い流して清浄に
した。清浄にした沈殿物(反応生成物)を500℃で1
時間焼成して水硬性材料を調製した。 〔実施例2〕実施例1で調製した水硬性材料を使用して
モルタル(以下において、水硬性材料モルタルという)
を調製した。対比のために実施例1で調製した水硬性材
料に替えてポルトランドセメントを用いたモルタル(以
下において、セメントモルタルという)も調製した。
【0032】水硬性材料モルタル及びセメントモルタル
について、モルタルについての試験(例えば、圧縮強さ
試験及びその他のJISの試験項目)を行った。その結
果、水硬性材料モルタルは、基本的な試験項目の試験に
おいてセメントモルタルと同等であって、低い場合でも
セメントモルタルのおおよそ80%程度であった。ま
た、試験項目によっては、セメントモルタルのよりも良
好な結果が得られた。 〔実施例3〕実施例1の合成反応で用いた水酸化カルシ
ウムに替えて水酸化マグネシウムを使用して合成反応を
行って得られてた反応生成物を実施例1と同様に処理し
て、同様の焼成条件で焼成して水硬性材料を調製した。
水硬性材料を実施例2と同様にして性能を試験して、水
硬性材料の可能性を確認した。
について、モルタルについての試験(例えば、圧縮強さ
試験及びその他のJISの試験項目)を行った。その結
果、水硬性材料モルタルは、基本的な試験項目の試験に
おいてセメントモルタルと同等であって、低い場合でも
セメントモルタルのおおよそ80%程度であった。ま
た、試験項目によっては、セメントモルタルのよりも良
好な結果が得られた。 〔実施例3〕実施例1の合成反応で用いた水酸化カルシ
ウムに替えて水酸化マグネシウムを使用して合成反応を
行って得られてた反応生成物を実施例1と同様に処理し
て、同様の焼成条件で焼成して水硬性材料を調製した。
水硬性材料を実施例2と同様にして性能を試験して、水
硬性材料の可能性を確認した。
【0033】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、下記(a)〜
(d)に代表される種々の効果が得られる。 (a)C2Sと同等若しくは等価の水硬性材料が、従来
提案のC2 Sの製造法に比較して工業的に有利な条件で
の製造が可能になる。 (b)製造に際しての合成反応が、常圧下で約100℃
〜常温の穏やかな条件で行うことが可能である。従っ
て、合成反応の条件からも工業的量産に適合する製造法
であることができる。 (c)製造に際しての焼成が、噴霧焼成のような特別の
焼成法によらない限りにおいては、約400〜600℃
程度の低い焼成温度で行うことができる。従って、焼成
条件からも工業的量産に適合する製造法であることがで
きる。 (d)製造装置の点からも、工業的量産に適する製造法
であることができる。
(d)に代表される種々の効果が得られる。 (a)C2Sと同等若しくは等価の水硬性材料が、従来
提案のC2 Sの製造法に比較して工業的に有利な条件で
の製造が可能になる。 (b)製造に際しての合成反応が、常圧下で約100℃
〜常温の穏やかな条件で行うことが可能である。従っ
て、合成反応の条件からも工業的量産に適合する製造法
であることができる。 (c)製造に際しての焼成が、噴霧焼成のような特別の
焼成法によらない限りにおいては、約400〜600℃
程度の低い焼成温度で行うことができる。従って、焼成
条件からも工業的量産に適合する製造法であることがで
きる。 (d)製造装置の点からも、工業的量産に適する製造法
であることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】ケイ酸イオンと、カルシウムあるいはマグ
ネシウムの酸化物または水酸化物とをケイ酸イオンが溶
存可能な水性媒質中において常圧下で反応させて得られ
る反応生成物を焼成する水硬性材料の製造法。 - 【請求項2】ケイ酸ナトリウム溶液から溶出したポリケ
イ酸イオンが溶存する塩酸弱酸性の水性媒質中におい
て、ポリケイ酸イオンとカルシウムの酸化物若しくは水
酸化物水とを常圧下の100℃〜常温で反応させて得ら
れる生成物を焼成する水硬性材料の製造法。 - 【請求項3】下記(1)または/及び(2)の特徴を有
する請求項1若しくは請求項2に記載の水硬性材料の製
造法。 (1)水性媒質が塩酸の添加により弱酸性に調整された
水からなる。 (2)水性媒質におけるケイ酸イオンとカルシウムの酸
化物若しくは水酸化物とが、カルシウム/二酸化ケイ素
に換算のモル比で0.2〜7.0である。 - 【請求項4】塩酸の添加により弱酸性に調整された水か
らなる水性媒質において、ケイ酸イオンとカルシウムの
酸化物若しくは水酸化物とがカルシウム/二酸化ケイ素
に換算のモル比で0.2〜7.0に調整されている条件
で反応が行われて、その反応生成物が400〜900℃
で焼成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載の水硬性材料の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11020866A JP2000219547A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 水硬性材料の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11020866A JP2000219547A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 水硬性材料の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000219547A true JP2000219547A (ja) | 2000-08-08 |
Family
ID=12039085
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11020866A Withdrawn JP2000219547A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 水硬性材料の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000219547A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019127413A (ja) * | 2018-01-24 | 2019-08-01 | 太平洋セメント株式会社 | 非晶質ケイ酸カルシウム水和物の製造法 |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP11020866A patent/JP2000219547A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019127413A (ja) * | 2018-01-24 | 2019-08-01 | 太平洋セメント株式会社 | 非晶質ケイ酸カルシウム水和物の製造法 |
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|---|---|---|---|
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