JP2000219938A - 高張力鋼線用線材およびその製造方法 - Google Patents
高張力鋼線用線材およびその製造方法Info
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- JP2000219938A JP2000219938A JP11020693A JP2069399A JP2000219938A JP 2000219938 A JP2000219938 A JP 2000219938A JP 11020693 A JP11020693 A JP 11020693A JP 2069399 A JP2069399 A JP 2069399A JP 2000219938 A JP2000219938 A JP 2000219938A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高強度で高延性のワイヤを製造するための線
材を提供する。 【解決手段】 重量でC:0.7〜1.2%、Si:
0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.2%、Al:
0.003%以下、O:30ppm 以下、固溶N:25〜
200ppm 、必要に応じCr:0.1〜1.0%を含有
し、残部鉄および不可避的不純物からなることを特徴と
する超高張力鋼用線材、及び線材の製造方法。並びに、
上記鋼成分の鋼塊を熱間圧延で5〜16mmに熱間圧延
し、調整冷却により初析セメンタイトの存在しないパー
ライト組織の線材とする線材の製造方法。更に、上記線
材を伸線加工することによって得られる直径が0.4mm
以下、引張強さが3GPa 以上であることを特徴とする高
張力鋼線。
材を提供する。 【解決手段】 重量でC:0.7〜1.2%、Si:
0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.2%、Al:
0.003%以下、O:30ppm 以下、固溶N:25〜
200ppm 、必要に応じCr:0.1〜1.0%を含有
し、残部鉄および不可避的不純物からなることを特徴と
する超高張力鋼用線材、及び線材の製造方法。並びに、
上記鋼成分の鋼塊を熱間圧延で5〜16mmに熱間圧延
し、調整冷却により初析セメンタイトの存在しないパー
ライト組織の線材とする線材の製造方法。更に、上記線
材を伸線加工することによって得られる直径が0.4mm
以下、引張強さが3GPa 以上であることを特徴とする高
張力鋼線。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスチールコード、ア
ルミ送電線などの補強用ACSR線(AluminiumConduct
or Steel Reinforced Wire )、エレベータ用ケーブ
ル、ロープワイヤなどに使用される高強度の鋼線、亜鉛
メッキ鋼線ならびにこの製造に用いられる線材に関す
る。
ルミ送電線などの補強用ACSR線(AluminiumConduct
or Steel Reinforced Wire )、エレベータ用ケーブ
ル、ロープワイヤなどに使用される高強度の鋼線、亜鉛
メッキ鋼線ならびにこの製造に用いられる線材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般にスチールコードなど伸線された高
炭素鋼極細線は、必要に応じて熱間圧延した後に調整冷
却した直径4.0〜6.0mmの線材を一次伸線加工後、
最終パテンティング処理を行ない、その後ブラスメッキ
処理を経て最終湿式伸線加工により製造されている。こ
のような極細鋼線の多くは、2本撚り、5本撚りなどの
撚り線加工を施した状態でスチールコードとして使用さ
れている。これらのスチールコードにおいては、 1)より高強度であること、 2)高速伸線性が優れていること、 3)疲労特性が優れていること、 4)高速撚り線性が優れること、 などが求められており、これらの特性を具備しなければ
ならない。
炭素鋼極細線は、必要に応じて熱間圧延した後に調整冷
却した直径4.0〜6.0mmの線材を一次伸線加工後、
最終パテンティング処理を行ない、その後ブラスメッキ
処理を経て最終湿式伸線加工により製造されている。こ
のような極細鋼線の多くは、2本撚り、5本撚りなどの
撚り線加工を施した状態でスチールコードとして使用さ
れている。これらのスチールコードにおいては、 1)より高強度であること、 2)高速伸線性が優れていること、 3)疲労特性が優れていること、 4)高速撚り線性が優れること、 などが求められており、これらの特性を具備しなければ
ならない。
【0003】このため、従来から要望に応じた高品質の
鋼材が開発されている。例えば、特開昭60−2048
65号公報には、Mn含有量を0.3%未満に規制して
鉛パテンティング後の過冷組織の発生を抑え、C、S
i、Mn等の元素量を規制することによって、撚り線時
の断線が少なく高強度および高靭延性の極細線およびス
チールコード用高炭素鋼線材を得ることが開示されてい
る。また、特開昭63−24046号公報には、Si含
有量を1.00%以上とすることにより、鉛パテンティ
ング材の引張強さを高くして伸線加工率を小さくした高
靭性高延性極細線用線材が開示されている。しかし、現
在では、更なる軽量化ニーズなどから、より高強度の高
張力鋼線の開発が望まれている。
鋼材が開発されている。例えば、特開昭60−2048
65号公報には、Mn含有量を0.3%未満に規制して
鉛パテンティング後の過冷組織の発生を抑え、C、S
i、Mn等の元素量を規制することによって、撚り線時
の断線が少なく高強度および高靭延性の極細線およびス
チールコード用高炭素鋼線材を得ることが開示されてい
る。また、特開昭63−24046号公報には、Si含
有量を1.00%以上とすることにより、鉛パテンティ
ング材の引張強さを高くして伸線加工率を小さくした高
靭性高延性極細線用線材が開示されている。しかし、現
在では、更なる軽量化ニーズなどから、より高強度の高
張力鋼線の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記要望に応
えるべく、スチールコード、ホースワイヤなどに用いら
れる0.1〜0.4mmの高強度鋼線において、より高強
度の鋼線を提供することを目的とする。
えるべく、スチールコード、ホースワイヤなどに用いら
れる0.1〜0.4mmの高強度鋼線において、より高強
度の鋼線を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は以下の構成を要旨とする。即ち本発明は、重
量%で、 C :0.7〜1.2%、 Si:0.1〜1.5%、 Mn:0.1〜1.2%、 Al:0.003%以下、 O :30ppm以下、 固溶N:25〜200ppm を含有し、残部鉄および不可避的不純物からなることを
特徴とする高張力鋼線用線材である。上記線材には更
に、Cr:0.1〜1.0%を含有させることができ
る。又、上記線材には、Pを0.02%以下、Sを0.
02%以下に規制することが好ましい。更に、上記鋼成
分を有する線材は、鋼組織を実質的にセメンタイト組織
が存在しないパーライト組織とするのがよい。
に本発明は以下の構成を要旨とする。即ち本発明は、重
量%で、 C :0.7〜1.2%、 Si:0.1〜1.5%、 Mn:0.1〜1.2%、 Al:0.003%以下、 O :30ppm以下、 固溶N:25〜200ppm を含有し、残部鉄および不可避的不純物からなることを
特徴とする高張力鋼線用線材である。上記線材には更
に、Cr:0.1〜1.0%を含有させることができ
る。又、上記線材には、Pを0.02%以下、Sを0.
02%以下に規制することが好ましい。更に、上記鋼成
分を有する線材は、鋼組織を実質的にセメンタイト組織
が存在しないパーライト組織とするのがよい。
【0006】又、上記した鋼成分を有するビレットを熱
間圧延で直径5〜16mmの線材とし、調整冷却を行い、
実質的に初析セメンタイトが存在しないパーライト組織
の線材とすることを特徴とする高張力鋼線用線材の製造
方法を提供する。
間圧延で直径5〜16mmの線材とし、調整冷却を行い、
実質的に初析セメンタイトが存在しないパーライト組織
の線材とすることを特徴とする高張力鋼線用線材の製造
方法を提供する。
【0007】更に本発明は、上記した線材を伸線加工す
ることによって得られる直径が0.4mm以下、引張強さ
が3GPa 以上であることを特徴とする高張力鋼線。及び
上記鋼成分から成り、且つ、直径5.0〜6.0mmであ
る熱間圧延線材を、伸線加工及び中間熱処理により0.
8〜2.3mmの鋼線に伸線加工を行い、次いでパテンテ
ィング処理により引張強さを1.2〜1.6GPa に調整
し、その後ブラスめっきを行い、さらに湿式伸線加工に
より直径が0.1〜0.4mmのワイヤとすることを特徴
とする高張力鋼線の製造方法を提供する。
ることによって得られる直径が0.4mm以下、引張強さ
が3GPa 以上であることを特徴とする高張力鋼線。及び
上記鋼成分から成り、且つ、直径5.0〜6.0mmであ
る熱間圧延線材を、伸線加工及び中間熱処理により0.
8〜2.3mmの鋼線に伸線加工を行い、次いでパテンテ
ィング処理により引張強さを1.2〜1.6GPa に調整
し、その後ブラスめっきを行い、さらに湿式伸線加工に
より直径が0.1〜0.4mmのワイヤとすることを特徴
とする高張力鋼線の製造方法を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の鋼成分を規定した理由について説明す
る。成分量は全て重量%である。Cは強化に有効な元素
であり、高強度の鋼線を得るためにはC量を0.7%以
上とする必要があるが、高すぎると初析セメンタイトが
析出しやすいため、延性が低下し、かつ伸線性が劣化す
るのでその上限は1.2%とする。
まず、本発明の鋼成分を規定した理由について説明す
る。成分量は全て重量%である。Cは強化に有効な元素
であり、高強度の鋼線を得るためにはC量を0.7%以
上とする必要があるが、高すぎると初析セメンタイトが
析出しやすいため、延性が低下し、かつ伸線性が劣化す
るのでその上限は1.2%とする。
【0009】Siは鋼の脱酸のために必要な元素であ
り、その含有量があまり少ないと、脱酸効果が不十分に
なるので0.1%以上添加する。また、Siは熱処理後
に形成されるパーライト中のフェライト相に固溶し、パ
テンティング後の強度を上げるが、反面、熱処理性を阻
害するので1.5%以下とする。
り、その含有量があまり少ないと、脱酸効果が不十分に
なるので0.1%以上添加する。また、Siは熱処理後
に形成されるパーライト中のフェライト相に固溶し、パ
テンティング後の強度を上げるが、反面、熱処理性を阻
害するので1.5%以下とする。
【0010】Mnは鋼の焼き入れ性を確保するために
0.1%以上添加する必要がある。しかし、多量のMn
の添加も溶融亜鉛めっきの際の延性の回復を遅らすの
で、1.2%以下とする。
0.1%以上添加する必要がある。しかし、多量のMn
の添加も溶融亜鉛めっきの際の延性の回復を遅らすの
で、1.2%以下とする。
【0011】Alは不純物元素そして不可避的に入って
くるとNと結合して窒化物を造りやすく、固溶N量を増
加する効果を妨げるので、0.003%以下とする。
くるとNと結合して窒化物を造りやすく、固溶N量を増
加する効果を妨げるので、0.003%以下とする。
【0012】Oは30ppmを超えると酸化物系の介在
物が増加し、延性に悪影響を与えるので、その影響が小
さくなる30ppm以下とする。
物が増加し、延性に悪影響を与えるので、その影響が小
さくなる30ppm以下とする。
【0013】固溶Nは時効硬化元素として加工硬化を大
きくし、高強度を得やすくするので、その効果を発揮す
る25ppm以上添加する。望ましくは50ppm以上
添加する。200ppmを超えて添加された場合には、
凝固時にブローホールが生じ安くなるので、200pp
m以下とする。ここで、固溶窒素量は、鋼中の窒素量か
ら明らかに窒化物となるAlN、TiN、BNなどとし
て存在する窒素分を差し引いて求めた値とする。
きくし、高強度を得やすくするので、その効果を発揮す
る25ppm以上添加する。望ましくは50ppm以上
添加する。200ppmを超えて添加された場合には、
凝固時にブローホールが生じ安くなるので、200pp
m以下とする。ここで、固溶窒素量は、鋼中の窒素量か
ら明らかに窒化物となるAlN、TiN、BNなどとし
て存在する窒素分を差し引いて求めた値とする。
【0014】過共析鋼の場合、パテンティング後の組織
においてセメンタイトのネットワークが発生しやすくセ
メンタイトの厚みのあるものが析出しやすい。Crはこ
のようなセメンタイトの異常部の出現を抑制し、さらに
パーライトを微細にする効果を持っており、このような
効果を奏するために必要に応じて添加する。しかし、多
量の添加は溶融亜鉛めっきの際の延性の回復を遅らせ
る。従って、Crの添加量はその効果が期待できる0.
1%以上とし、めっき時の延性回復を遅らせることの無
い1.0%以下とする。
においてセメンタイトのネットワークが発生しやすくセ
メンタイトの厚みのあるものが析出しやすい。Crはこ
のようなセメンタイトの異常部の出現を抑制し、さらに
パーライトを微細にする効果を持っており、このような
効果を奏するために必要に応じて添加する。しかし、多
量の添加は溶融亜鉛めっきの際の延性の回復を遅らせ
る。従って、Crの添加量はその効果が期待できる0.
1%以上とし、めっき時の延性回復を遅らせることの無
い1.0%以下とする。
【0015】従来の極細鋼線と同様に、延性を確保する
ためSの含有量を0.02%以下とし、PもSと同様に
線材の延性を害するので、その含有量を0.02%以下
とするのが望ましい。
ためSの含有量を0.02%以下とし、PもSと同様に
線材の延性を害するので、その含有量を0.02%以下
とするのが望ましい。
【0016】前述の鋼成分に調整された鋼は、溶製され
た後にブルームあるいはビレットに連続鋳造される。ブ
ルームとされた鋼は、分塊圧延でビレットに熱間圧延さ
れる。これらのビレットは熱間圧延で直径5.0〜16
mmに加工され、さらに調整冷却により初析セメンタイト
の無いパーライト組織となる線材とされる。ここで調整
冷却には衝風冷却、溶融ソルト冷却、ミスト冷却などが
適用できる。この時、初析セメンタイトが析出すると、
線材の一次加工性を著しく害するので、この時の組織調
整は初析セメンタイトが析出しないように調整する。
た後にブルームあるいはビレットに連続鋳造される。ブ
ルームとされた鋼は、分塊圧延でビレットに熱間圧延さ
れる。これらのビレットは熱間圧延で直径5.0〜16
mmに加工され、さらに調整冷却により初析セメンタイト
の無いパーライト組織となる線材とされる。ここで調整
冷却には衝風冷却、溶融ソルト冷却、ミスト冷却などが
適用できる。この時、初析セメンタイトが析出すると、
線材の一次加工性を著しく害するので、この時の組織調
整は初析セメンタイトが析出しないように調整する。
【0017】次に、これらの線材は、伸線加工ならびに
中間熱処理を用いて直径0.8〜2.3mmのワイヤに加
工される。この時の伸線加工は、穴ダイスを用いた引き
抜き加工、ローラーダイス、圧延のいずれでも良い。ま
た、中間熱処理はパテンティング、焼き鈍しなど強度を
低下し延性が回復する熱処理であればいずれでも良い。
中間熱処理を用いて直径0.8〜2.3mmのワイヤに加
工される。この時の伸線加工は、穴ダイスを用いた引き
抜き加工、ローラーダイス、圧延のいずれでも良い。ま
た、中間熱処理はパテンティング、焼き鈍しなど強度を
低下し延性が回復する熱処理であればいずれでも良い。
【0018】このワイヤは最終パテンティング処理が施
され、微細なパーライト組織に調整される。最終パテン
ティング処理には、鉛パテンティング、流動層処理など
を用いることができる。このパテンティングにより、引
張強さを1.2〜1.6GPaとしておく。最終製品は直
径0.1〜0.4mmで引張強さを3.0〜5.0GPa を
目標としており、そのためには、直径0.8〜2.3mm
時点の引張強さを1.2〜1.6GPa としておく必要が
ある。即ち、1.2GPa 未満では伸線加工後の最終製品
として3.0GPa 以上を確保できず、また、1.6GPa
超ではその後の伸線加工が困難となるからである。
され、微細なパーライト組織に調整される。最終パテン
ティング処理には、鉛パテンティング、流動層処理など
を用いることができる。このパテンティングにより、引
張強さを1.2〜1.6GPaとしておく。最終製品は直
径0.1〜0.4mmで引張強さを3.0〜5.0GPa を
目標としており、そのためには、直径0.8〜2.3mm
時点の引張強さを1.2〜1.6GPa としておく必要が
ある。即ち、1.2GPa 未満では伸線加工後の最終製品
として3.0GPa 以上を確保できず、また、1.6GPa
超ではその後の伸線加工が困難となるからである。
【0019】組織調整されたワイヤはブラスめっきなど
の処理が施された後、湿式連続伸線を用いて直径0.4
mm以下、工業的には製造し易い0.1〜0.4mmの極細
鋼線とされる。この時のワイヤ強度は、およそ3GPa 以
上の引張強さになる。特に窒素添加が行われたことによ
り加工硬化が大きくなり、従来材と比較してもより延性
のあるワイヤが得られる。図1に、同じ加工量(真歪み
3.6)で比較した時のCと0.3mmワイヤの引張強度
との関係を示した。この図の○印は固溶窒素量70〜9
0ppm、●印は20〜30ppmで、同じ減面率にお
いても高強度のワイヤが得られる。
の処理が施された後、湿式連続伸線を用いて直径0.4
mm以下、工業的には製造し易い0.1〜0.4mmの極細
鋼線とされる。この時のワイヤ強度は、およそ3GPa 以
上の引張強さになる。特に窒素添加が行われたことによ
り加工硬化が大きくなり、従来材と比較してもより延性
のあるワイヤが得られる。図1に、同じ加工量(真歪み
3.6)で比較した時のCと0.3mmワイヤの引張強度
との関係を示した。この図の○印は固溶窒素量70〜9
0ppm、●印は20〜30ppmで、同じ減面率にお
いても高強度のワイヤが得られる。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。表1に試
作に用いた供試鋼の化学成分を示す。本発明鋼1〜15
は、本発明に従って鋼の化学成分とミクロ組織が調整さ
れている。一方、比較鋼16、17、18、20は窒素
量が低い場合である。比較鋼19は窒素量が多い場合で
ある。これらの鋼を熱間圧延で直径5.0mmあるいは
5.5mmの線材とし調整冷却により初析セメンタイトの
無い組織とした。圧延後の調整冷却方法と機械的性質、
及び初析セメンタイトの有無を表2に示す。
作に用いた供試鋼の化学成分を示す。本発明鋼1〜15
は、本発明に従って鋼の化学成分とミクロ組織が調整さ
れている。一方、比較鋼16、17、18、20は窒素
量が低い場合である。比較鋼19は窒素量が多い場合で
ある。これらの鋼を熱間圧延で直径5.0mmあるいは
5.5mmの線材とし調整冷却により初析セメンタイトの
無い組織とした。圧延後の調整冷却方法と機械的性質、
及び初析セメンタイトの有無を表2に示す。
【0021】次に、それぞれの線材から直径0.1〜
0.4mmのワイヤを製造した。この時の加工条件を表3
に示す。又、得られたワイヤの機械的性質を表4に示
す。まず、表3に示すように伸線加工と中間熱処理によ
り1.0〜2.0mmのワイヤとした。これらのワイヤを
最終パテンティング処理でパーライト組織に調整し、潤
滑助剤としてのブラスめっきを行ったのち、湿式伸線に
より0.1〜0.4mmのワイヤとした。
0.4mmのワイヤを製造した。この時の加工条件を表3
に示す。又、得られたワイヤの機械的性質を表4に示
す。まず、表3に示すように伸線加工と中間熱処理によ
り1.0〜2.0mmのワイヤとした。これらのワイヤを
最終パテンティング処理でパーライト組織に調整し、潤
滑助剤としてのブラスめっきを行ったのち、湿式伸線に
より0.1〜0.4mmのワイヤとした。
【0022】本発明鋼1〜15は本発明の成分範囲に調
整され、さらに製造方法も本発明法に従った場合であ
る。窒素以外の鋼の成分がほぼ同じもので比較すると、
図1に示すように窒素量の多い鋼の方が高い強度が得ら
れる。
整され、さらに製造方法も本発明法に従った場合であ
る。窒素以外の鋼の成分がほぼ同じもので比較すると、
図1に示すように窒素量の多い鋼の方が高い強度が得ら
れる。
【0023】比較鋼16〜18は本発明鋼に比べ固溶窒
素量が低い場合である。このため、N量の高い本発明鋼
1〜3と比較して比較鋼16〜18は強度が低くなる。
このことは、先に示した図1の通りである。比較鋼19
は窒素量が200ppmを超えた場合である。窒素量が
高すぎるため最終ワイヤでデラミネーションが発生し
た。比較鋼20は窒素量が低いため、減面率を上げて強
度を上げるが、延性不足が生じてデラミネーションが最
終ワイヤで発生した。
素量が低い場合である。このため、N量の高い本発明鋼
1〜3と比較して比較鋼16〜18は強度が低くなる。
このことは、先に示した図1の通りである。比較鋼19
は窒素量が200ppmを超えた場合である。窒素量が
高すぎるため最終ワイヤでデラミネーションが発生し
た。比較鋼20は窒素量が低いため、減面率を上げて強
度を上げるが、延性不足が生じてデラミネーションが最
終ワイヤで発生した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明鋼を用いる
ことで、高強度とデラミネーションの発生がない優れた
延性のワイヤを容易に得ることができる。
ことで、高強度とデラミネーションの発生がない優れた
延性のワイヤを容易に得ることができる。
【図1】N量に及ぼす炭素量と引張強さとの関係を示す
図である。
図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 重量%で C :0.7〜1.2%、 Si:0.1〜1.5%、 Mn:0.1〜1.2%、 Al:0.003%以下、 O :30ppm以下、 固溶N:25〜200ppm を含有し、残部鉄および不可避的不純物からなることを
特徴とする高張力鋼線用線材。 - 【請求項2】 更に、重量%で Cr:0.1〜1.0% を加えた鋼成分であることを特徴とする請求項1記載の
高張力鋼線用線材。 - 【請求項3】 更に、重量%で P :0.02%以下、 S :0.02%以下 に規制した鋼成分であることを特徴とする請求項1又は
2記載の高張力鋼線用線材。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
鋼成分を有する線材であり、且つ、鋼組織が実質的にセ
メンタイト組織が存在しないパーライト組織であること
を特徴とする高張力鋼線用線材。 - 【請求項5】 鋼組織が請求項1乃至3のいずれか1項
に記載の鋼成分を有するビレットを熱間圧延で直径5〜
16mmの線材とし、調整冷却を行い、実質的に初析セメ
ンタイトが存在しないパーライト組織の線材とすること
を特徴とする高張力鋼線用線材の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
線材を伸線加工することによって得られる直径が0.4
mm以下、引張強さが3GPa 以上であることを特徴とする
高張力鋼線。 - 【請求項7】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
鋼成分から成り、且つ、直径5.0〜6.0mmである熱
間圧延線材を、伸線加工及び中間熱処理により0.8〜
2.3mmの鋼線に伸線加工を行い、次いでパテンティン
グ処理により引張強さを1.2〜1.6GPa に調整し、
その後ブラスめっきを行い、さらに湿式伸線加工により
直径が0.1〜0.4mmのワイヤとすることを特徴とす
る高張力鋼線の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11020693A JP2000219938A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | 高張力鋼線用線材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11020693A JP2000219938A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | 高張力鋼線用線材およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000219938A true JP2000219938A (ja) | 2000-08-08 |
Family
ID=12034247
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11020693A Withdrawn JP2000219938A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | 高張力鋼線用線材およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000219938A (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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