JP2000220013A - 救命着兼用防寒用作業ウェア - Google Patents

救命着兼用防寒用作業ウェア

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JP2000220013A
JP2000220013A JP11051282A JP5128299A JP2000220013A JP 2000220013 A JP2000220013 A JP 2000220013A JP 11051282 A JP11051282 A JP 11051282A JP 5128299 A JP5128299 A JP 5128299A JP 2000220013 A JP2000220013 A JP 2000220013A
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JP
Japan
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buoyancy
air
interior
buoyant
sealed
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JP11051282A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Tenkai
清 天下井
Yuichi Hamaide
雄一 浜出
Motoyasu Nakanishi
幹育 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Sogyo Co Ltd
Towa Denki Seisakusho KK
Original Assignee
Suzuki Sogyo Co Ltd
Towa Denki Seisakusho KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寒冷地の海、湖等で操業する漁船あるいは砕
氷船や、その他作業船等における船上作業者用ウェア
は、船の揺れによる落水事故や万一の転覆事故に備えて
極寒の水中に落下しても直ぐに凍死しないよう、断熱さ
れ、且つ水上に浮かび易い救命着や防寒用作業ウェアが
提案されているが、浮力体やエアバッグの部分が膨れ、
また、柔軟性、通気性に欠け、作業性が損なわれ、断熱
性を得るために“蒸れ”が避けられないので“動き易
さ”も損なわれ、着心地、作業性が全くよくなかった。 【解決手段】 通気性を有する空間が形成された浮力体
と、それを封入した防水通気性フィルムから成る内装体
と、該内装体の外側に設けられた通気性を有する外装体
と、少なくとも該内装体は、該浮力体の外周域にて表裏
一体に接着して該浮力体を封入したシートから成る救命
着兼用防寒用作業ウェア。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、海上作業等にお
いて使用する作業ウェアに関するものであり、更に詳し
くは寒冷地の海上作業者等において最適に使用できる救
命着兼用防寒用作業ウェアに関する。
【0002】
【従来の技術】寒冷地の海、湖等で操業する漁船あるい
は砕氷船やその他作業船等における船上作業を行う作業
者は、船の揺れによる落水事故や万一の転覆事故に備え
て、極寒の水中に落ちてもすぐに凍死しないように、断
熱され且つ水上に浮かび易い救命着や防寒用作業ウェア
を着用している。
【0003】しかし、従来このような救命着や防寒用
は、多層の布の間に、水より軽くて十分な保温性を保つ
ために綿や発泡スチロール等の浮力体を詰め、この浮力
体や布地に水が浸み込まないよう表面をフィルムラミネ
ートしたり、ゴム状の素材でコートしたりしており、ウ
ェアの通気性を犠牲にする構造であった。このため、こ
のようなウェアを着用すると、すぐに汗をかいて蒸れて
しまうものであった。
【0004】また、その他の救命着や防寒用作業ウェア
においては、例えばチョッキ等の形状を有し、万一の水
中落下事故に備えて、固定式あるいは膨脹式の救命用の
浮力体は、発泡プラスチックまたはコルク等により、他
方、膨脹式は炭酸ガス等により瞬間的に救命用のエアバ
ッグを膨脹させることにより浮力を得るものがある。こ
のような救命着としては、例えば特開昭59−1000
85号、特開昭60−116587号、特開平4−27
4989号等が提案されている。
【0005】しかしながら、この救命着あるいは防寒用
作業ウェアは、浮力体やエアバッグの部分が膨れ、また
通気性や柔軟性に欠けるので、作業者に重要な要素であ
る作業のし易さ、つまり、防水性や断熱性を確保するた
めに“蒸れ”や“動き易さ”を犠牲にしてもやむを得な
いとしたものであり、着心地や作業性はよいとは言えな
い状況にあり、防水性、断熱性、保温性、軽量性、柔軟
性、蒸れない性質と、十分な浮力を得ると言う諸条件を
すべて満足するものではなかった。
【0006】なお、例えば、これら救命着や防寒用作業
ウェアとして、湿気を逃がして蒸れないようにするため
に通気性の布を用いるようにすれば、落水時に布目から
水を吸って浮力や保温性や断熱性が、低下してしまう
し、また、熱を逃がし易くするために救命着を薄くすれ
ば、断熱性や浮力が低下するので安全性に欠けてしま
い、前述の問題を解決に至るものはなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の救命
着や防寒用作業ウェアは、着用すると身体から出る熱が
放出され難くなって汗をかき蒸れてしまい着心地を損な
ったり、救命用の浮力体が膨れて作業性が損なわれるた
め、作業者が危険と知りつつもついウェアを脱いだり、
チャックを開放して作業をしてしまうことが発生してお
り、作業安全性の点が問題視されている。
【0008】このため、作業者は、通常の作業において
も通気性を有し、蒸れずに作業でき、また、万一極寒の
水中に落ちた際にも防寒性と浮力を有し、安全性の高い
救命着兼用防寒用作業ウェアを切望していた。
【0009】他方、紡糸技術の発展から、中空繊維が開
発され、チューブ構造の繊維の空気を利用して断熱性に
優れた材料として保温性の良いウェア等に利用されてお
り、この発明者の一人(中西幹育)も、この繊維の両端
を熱溶着し、内部の空気を封止して靴等の緩衝材として
利用したものを提案している(特開平6−184899
号)。また、水等の液体は通さないが、湿気や空気を通
すことのできる防水通気性フィルムなるものが開発さ
れ、スポーツウェア等における通気性を有するウェア等
の素材として利用されている。しかしながら、浮力や通
気性と言った機能を併せ持つ素材として、これらの組み
合わせに着目したものは未だ開発されていない。
【0010】
【課題を解決しようとする手段】この発明は、前記目的
を達成するために、請求項1として、通気性を有する空
間が形成された浮力体と、該浮力体を封入した防水通気
性フィルムから成る内装体と、該内装体の外側に設けら
れた通気性を有する外装体とから成り、少なくとも該内
装体は、該浮力体の外周域にて表裏一体に接着して該浮
力体を封入したシートから成る救命着兼用防寒用作業ウ
ェアを提供するものである。
【0011】また、この発明は、前記目的を達成するた
めに、請求項2として、内部に空気を封止した中空フィ
ラーから成る浮力体と、該浮力体を封入した防水通気性
フィルムから成る内装体と、該内装体の外側に設けられ
た通気性を有する外装体と、少なくとも該内装体は、該
浮力体の外周域にて表裏一体に接着して該浮力体を封入
したシートから成る救命着兼用防寒用作業ウェアを提供
するものである。
【0012】また、この発明は、前記目的を達成するた
めに、請求項3として、熱溶着されて内部に空気を封止
した中空繊維から成る浮力体と、該内装体の外側に設け
られた通気性を有する外装体とから成り、少なくとも該
内装体は、該浮力体の外周域にて表裏一体に接着して該
浮力体を封入したシートから成る救命着兼用防寒用作業
ウェアを提供するものである。
【0013】また、この発明は、前記目的を達成するた
めに、請求項4として、該外装体は、熱溶着して内部に
空気を封止した中空繊維として成る請求項1、2、3記
載の救命着兼用防寒用作業ウェアを提供するものであ
る。
【0014】また、この発明は、前記目的を達成するた
めに、請求項5として、該外装体は、耐磨耗性布として
成る請求項1、2、3、4記載の救命着兼用防寒用作業
ウェアを提供するものである。
【0015】また、この発明は、前記目的を達成するた
めに、請求項6として、該内装体は、1〜100cm
の範囲の所望形状に各独立した区画を形成するように表
裏一体に熱溶着し、各区画に該浮力体を封入したことを
特徴として成る請求項1、2、3、4、5記載の救命着
兼用防寒用作業ウェアを提供するものである。
【0016】また、この発明は、前記目的を達成するた
めに、請求項7として、該シートは、脇や肘あるいは膝
等の屈曲する部位に設けることを特徴として成る請求項
1、2、3、4、5、6記載の救命着兼用防寒用作業ウ
ェアを提供するものである。
【0017】これらにより、この発明においては、内部
に空気を封止した中空繊維や中空フィラー等を浮力体と
して用い、さらに、これを内装体である防水通気性フィ
ルムで封入することにより、浮力体である繊維あるいは
フィラー等の間隙に水が侵入することを防ぎ、浮力体自
体の浮力とその間隙の空間をも浮力として利用し、ま
た、その空間を通じて外部に汗による湿気や身体から発
する熱を適度に放出させることができる。それととも
に、該内装体の表面に通気性を有する外装体を設けるこ
とにより、極めて薄い通気性フィルムが擦れる等により
破れることを防ぐことができる。このようにして、蒸れ
により着心地が損なわれることが無くなり、浮力体の浮
力を最大限に発揮させることで薄く構成でき、作業性を
損なうことが無く、併せて軽量・保温・断熱性等も兼ね
備えた救命着兼用防寒用作業ウェアを提供するものであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る救命着兼用
防寒用作業ウェアを、図1〜6に示す実施形態を例に説
明する。まず、救命着兼用防寒用作業ウェア1において
使用する通気性を有する空間が形成された浮力体20に
ついて説明する。この浮力体20は、内装体30である
防水通気性フィルム31にて封入させた際に、通気でき
る空間が確保され、該防水通気性フィルム31の可撓性
を損なわないものであって、水より嵩比重の軽いものを
用いることができる。例えば、連続気泡を有するスポン
ジや、粒状の発泡スチロールや、軽量フィラー、目の粗
い布帛等を用いることができる。
【0019】なかでも、内部が中空構造を有する繊維
(中空繊維)22やフィラー(中空フィラー)21を用
いると、軽さ、保温性、断熱性、浮力の点で特に好まし
い。これら中空繊維22や中空フィラー21は、内部が
空洞で、そこに空気を有しているので、嵩比重が軽く、
空気を封止すれば極めて大きな浮力を得ることができ
る。そして、例えば、空気を封止した繊維やフィラーを
用いると、万一その一部が破れ、その部分から空気漏れ
を起こしたとしても、他の部分の空気は保持すれるた
め、浮力体としてこれらを用いた際には、浮力体全体の
保温性が損なわれることが無く、また、落水時に水が侵
入した場合には全体の浮力が無くなくこともない。
【0020】このような中空繊維22として、例えばポ
リエステル製で中空率が35〜40%、比重が0.8程
度を有する超高中空糸(例えば、エアロカプセル、登録
商標、帝人株式会社製)をあげることができる。この中
空繊維22を用いる場合には、繊維を束ねたり編んだり
して布状にし、少なくともその外周域を熱溶着する必要
があり、繊維の両端が溶着して内部の空気が封止される
ので、繊維の断熱性や浮力を向上させることができる。
また、この布の外周域だけでなく、その内側でも部分的
に接着して区画筋を形成すると、繊維の内部空間が分割
されて、若干浮力や断熱性が低下しても、部分的に繊維
が破れた時のエア漏れを少なくすることができ、浮力体
全体の浮力低下を抑制することができる。この中空繊維
22の内部に空気を封止するにあたっては、熱溶着によ
り内装体30に該浮力体20を封入する場合には、溶着
と同時に繊維も封止できるので、予め繊維の空気を封止
しておく必要はない。なお、接着剤により浮力体10を
接着する場合には、先に中空繊維の繊維両端付近で熱溶
着してから織布としたり、中空繊維を織布とした後に外
周域を熱溶着して封止させておくものとする。
【0021】また、中空フィラー21として、例えば、
超軽量プラスチックマイクロスフェアー(例えば、EX
PANCEL・DE、登録商標、日本フィライト式会社
製)をあげることができる。この中空フィラー21は、
ポリエステル、エポキシ樹脂製であり、粒径範囲が10
〜500μmで、嵩比重が0.02以下であり、極めて
軽量である。
【0022】これら浮力体20は、繊維の網目やフィラ
ー同士の間隙あるいは連続気泡の部分に空間が形成され
るため、湿気や空気を通気することができるものであ
る。ちなみに、これら浮力体の浮力や断熱性等を損なわ
ない範囲で、所望に応じ、浮力体が外部からの圧力を受
け通気する空間がつぶれないように、可撓性を有する樹
脂の枠体等を空間確保部材(図示せず)として浮力体に
介装させることができる。
【0023】つぎに、内装体30について説明する。該
内装体30としては、水分を通さず、湿気や空気を通さ
ない防水通気性フィルム31を用いる。この防水通気性
フィルム31としては、通湿性フィルム(例えは、フレ
クロン、登録商標、日本合成化学株式会社製)があげら
れる。この一例にあげたフィルムは、ポリエステル系熱
可塑性エラストマー樹脂をTダイ押出法により製膜した
完全防水性で、且つ優れた水蒸気通過性能を有する非多
孔質膜フィルムであり、柔軟性でゴム弾性を有し、通気
度が極めて高く、耐水、耐熱、耐寒性が優れ(−70℃
〜140℃)、且つヒート・シール性を有する。また、
該フィルムは、厚みが10〜200μm程度であり、硬
度80オングストロームを有し、比重1.08で水の比
重に近いから、水より軽い浮力体20と組み合わせれ
ば、殆ど重量や浮力に影響を及ぼさない。
【0024】このような浮力体20を、該内装体30で
ある防水通気性フィルム31、31で覆い、少なくとも
該防水通気性フィルム31、31の外周域50を接着
し、封入して袋体を形成することにより、該浮力体20
とその空間に水が侵入しないようにし、通気すると共に
防水させる。封入については、熱溶着、接着剤、高周波
ウェルダーによる接着等公知の接着方法を適宜用いて該
浮力体20を封入すればよく、要は接着部51から該浮
力体20に形成された空間に水が侵入しないように接着
しないように接着できればよい。該内装体30は、該浮
力体20と接着している必要はなく、また、通気性を損
なわない範囲で接着させてもよい。
【0025】前記袋体を形成するにおいては、図示しな
いが、例えば、予め該防水通気性フィルムの外周域の一
辺だけ接着しないでおき、この辺から袋の中に浮力体を
入れ、後にその辺を封着すれば袋体を形成できる。ま
た、表裏の防水通気性フィルムの間に浮力体を挟み、高
周波ウェルダー等により外周域を接着させて袋体を形成
することもできる。なお、該防水通気性フィルム31、
31同士を熱溶着する場合において、該防水通気性フィ
ルム31自体を溶かして接着させる他、ホットメルト等
の防水通気性フィルムよりも低融点材料を介在させ、こ
れを溶かして接着させてもよい。この場合には、不織布
状のホットメルトをフィルムの間に介在させたり、溶着
部分にだけホットメルト樹脂を接着するようにし、該防
水通気性フィルム31、31の通気性を損なわないよう
にする必要がある。ホットメルトを用いれば、比較的低
温で軟化して接着性を帯びるため、熱による変退色や劣
化しやすい浮力体や内装体の場合に好適である。
【0026】つぎに、外装体40について説明する。該
外装体40としては、該内装体30の外面に設けて該浮
力体20や該内装体30の通気性と可撓性を損なわず
に、該内装体30を擦過傷等の損傷から保護すればよ
く、例えば合成繊維等の布を用いることができる。なか
でも、耐磨耗性布42として高強力・高弾性繊維(例え
ば、ダイニーマ、登録商標、東洋紡株式会社製)の織布
を該外装体40とすれば、擦過傷等による損傷を防止で
きる。この一例にあげたダイニーマは、ポリエチレン製
で極めて引張強度や弾性率が高く、耐磨耗性に優れた繊
維であるため、これを織布として該外装体40に用いれ
ば、該内装体30を擦過傷から一層保護できるようにな
るとともに、該浮力体20や該内装体30の通気性や可
撓性を損なうこともない。
【0027】また、その他の好適な素材として、浮力体
に用いた中空繊維を織布として該外装体40にも用いる
こともできる。この場合、着水の際に該外装体40たる
中空繊維41の布の編目に水が入り込むが、若干でも該
外装体40においても浮力を高めることができるように
なるとともに、該浮力体20や該内装体30の通気性や
可撓性を損なはない。
【0028】こんような該外装体40を該内装体30の
表面に設けるにあたっては、該内装体30を溶着した際
と同様公知の熱溶着、接着剤等にて適宜接着すればよ
く、あるいは、該内装体30の接着部51や外周域50
の端辺等、該浮力体20の空間に水が侵入しない部分で
縫いつけてもよいものであり、要は該内装体30が保護
されればよく、該内装体30に密着して剥がれないよう
に形成されればよい。例えば、該外装体40を設けるに
あたっては、該内装体30で袋体を形成した後に該外装
体40を設けてもよいし、該内装体30と該外装体40
とを重ねて熱溶着で袋体を形成してよい。また、該内装
体30である該防水通気性フィルム31の一面に、予め
通気性と可撓性とを有する不織布等を形成させてあれ
ば、それをそのまま該外装体40として用いることもで
きる。
【0029】このような該浮力体20、該内装体30及
び該外装体40から構成されたシート10を作成するに
あたっては、予め該内装体30や該外装体40を所定の
形状にカットしてから一枚づつ該シート10を形成して
もよいし、大きな面積の該内装体30や該外装体40を
用いて、まずその外周域50を接着して該シート10を
形成してもよく、さらに、区画筋52で所望形状にカッ
トして一度で複数枚のシート11を形成してもよい。
【0030】なお、該内装体30は、一つの区画の大き
さが1〜100cmの範囲の所望形状になるように該
シート10に該区画筋52を形成することにより、該区
画筋52を折り目とした屈曲し易い該シート10を形成
するとよい。これよりも区画の大きさが大きすぎると、
屈曲部分が少なくなり、ウェア1としては動き難くな
り、作業性の点で好ましくなく、また、該浮力体20の
素材によっては偏りを生じるので、通気性や断熱性等に
偏りを生じてしまう。一方、これより小さすぎると、該
シート10の浮力が低下して安全性に問題が生じてしま
う。
【0031】そして、これらシートよりウェア1の部分
ごとの形状に形成した該シート10をそれぞれ縫製等に
より結合させて該ウェア1を作成してもよいし、予め市
販の作業ウェアの所要箇所をくり抜いて、このくり抜き
部分の形状に合わせて該シート10を形成し、縫製等に
より取り付けるようにしてもよい。とくに、脇や肘ある
いは膝等の屈曲部位や臀部等に該シート10を設けるこ
とにより、適当な力で該シート10を押圧したり、屈折
させて該浮力体20の空間における通気の流通が促進さ
れ、快適に作業することができる。
【0032】なお、表面に位置する該外装体40につい
ては、水分が浸透づらいようにフッ素やシリコンコート
等の撥水処理を施したり、撥水効果の高い合成樹脂布を
用いる等をおこなうこともできる。また、該シート10
を縫製した際の縫い目の孔については、内部への水の侵
入を防止したり、糸の貫通孔に応力が集中して破れたり
することがないようにゴム樹脂等でコートしてもよい。
【0033】前述したこの発明に係る救命着兼用防寒用
作業ウェアの作成手順の一例を示す。まず、浮力体とし
て日本フェライト株式会社販売のEXPANCEL・D
Eの粒径200μmの中空フィラーを用意し、また、内
装材として7x7cmにカットした日本合成化学株式
会社製のフレクロン(Mタイプ#25)(登録商標)を
2枚、外装体として帝人株式会社製のエアロカプセル
(登録商標)を織り、7x7cmにカットした布2枚
を用意した。また、同一寸法のホットメルト不織布(目
付量80g/m)を3枚用意した。そして、内装体と
外装体とを重ね、それぞれの間にホットメルト不織布を
介在させておき、次にこの重ねたシートの三辺を外周域
として端辺から1cmまでの部分を高周波ウェルダーで
溶解させた。なお、溶着条件は、プレス圧:100kg
/m、陽極0.9A、溶着時間20秒、冷却時間10
秒とした。そして、溶着しない一辺から中空フィラーを
充填してシートの膨らみを8mmとし、その辺を溶着し
て、5x5cm、厚さ8mmのシート(重量4g)比重
0.16)を形成した。このシートを複数枚用意し、適
宜箇所をくり抜いた市販の防寒用作業ウェア(上着とズ
ボンで計2.5kgであった)にシートを縫い付けて着
用してみたところ、通気性が高まり、長時間作業しても
蒸れ難くなり、シートの部分が薄くて軽くなったため、
着心地や作業性が向上した。
【0034】
【発明の効果】この発明では、内部に空気を密閉した中
空繊維や中空フィラー等を浮力体として用い、さらにこ
れを内装体である防水通気性フィルムで封入したことに
より、該浮力体だけでなく該浮力体に形成された空間を
も浮力として利用することができた。それとともに、該
内装体の表面に通気性を有する外装体を設けることによ
り、極めて薄い通気性フィルムが擦れる等により破れる
ことを防ぐことができ、着心地のよい救命着兼用防寒用
作業ウェアを得ることができた。また、該浮力体が軽く
て浮力を最大限に発揮できるので、シートを薄く構成で
き、作業ウェアを着用した際に作業性も良好であった。
加えて、作業ウェアの屈曲する部位にシートを設けたの
で、該浮力体の有する空間の通気が促進して、より着心
地のよい救命着兼用防寒用作業ウェアを得ることができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る救命着兼用防寒用作業ウェア
の1実施例の正面略図である。
【図2】 この発明に係る救命着兼用防寒用作業ウェア
に用いるシートを模式的に示す部分拡大断面略図であ
る。
【図3】 この発明に係る救命着兼用防寒用作業ウェア
に用いるシートの他の実施例を模式的に示す部分拡大断
面略図である。
【図4】 この発明に係る救命着兼用防寒用作業ウェア
に用いるシートのさらに他の実施例を模式的に示す部分
拡大断面略図である。
【図5】 この発明に係る救命着兼用防寒用作業ウェア
に用いるシートの1実施例の正面図である。
【図6】 この発明に係る救命着兼用防寒用作業ウェア
の他の実施例の正面略図である。
【符号の説明】
1・・・救命着兼用防寒用作業ウェア; 10、11・・・シート; 20・・・浮力体; 21・・・中空フィラー; 22・・・中空繊維; 30・・・内装体; 31・・・防水通気性フィルム; 40・・・外装体; 42・・・耐磨耗性布; 50・・・外周域; 51・・・接着部; 52・・・区画筋。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月8日(1999.6.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また、この発明は、前記目的を達成するた
めに、請求項3として、熱溶着されて内部に空気を封止
した中空繊維から成る浮力体と、該浮力体を封入した防
水通気性フィルムから成る内装体と、該内装体の外側に
設けられた通気性を有する外装体とから成り、少なくと
も該内装体は、該浮力体の外周域にて表裏一体に接着し
て該浮力体を封入したシートから成る救命着兼用防寒
用作業ウェアを提供するものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】なかでも、内部が中空構造を有する繊維
(中空繊維)22やフィラー(中空フィラー)21を用
いると、軽さ、保温性、断熱性、浮力の点で特に好まし
い。これら中空繊維22や中空フィラー21は、内部が
空洞で、そこに空気を有しているので、嵩比重が軽く、
空気を封止すれば極めて大きな浮力を得ることができ
る。そして、例えば、空気を封止した繊維やフィラーを
用いると、万一その一部が破れ、その部分から空気漏れ
を起こしたとしても、他の部分の空気は保持れるた
め、浮力体としてこれらを用いた際には、浮力体全体の
保温性が損なわれることが無く、また、落水時に水が侵
入した場合には全体の浮力が無くなこともない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】つぎに、内装体30について説明する。該
内装体30としては、水分を通さず、湿気や空気を通さ
ない防水通気性フィルム31を用いる。この防水通気性
フィルム31としては、通湿性フィルム(例えは、フレ
クロン、登録商標、日本合成化学株式会社製)があげら
れる。この一例にあげたフィルムは、ポリエステル系熱
可塑性エラストマー樹脂をTダイ押出法により製膜した
完全防水性で、且つ優れた水蒸気通過性能を有する非多
孔質膜フィルムであり、柔軟性でゴム弾性を有し、通気
度が極めて高く、耐水、耐熱、耐寒性が優れ(−70℃
〜140℃)、且つヒート・シール性を有する。また、
該フィルムは、厚みが10〜200μm程度であり、
ェアーA硬度で80を有し、比重1.08で水の比重に
近いから、水より軽い浮力体20と組み合わせれば、殆
ど重量や浮力に影響を及ぼさない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 幹育 静岡県庵原郡富士川町木島846−8 Fターム(参考) 3B011 AA02 AC08 AC10 AC13 AC18 3B031 AB01 AB02 AB06 AC01 AE01 AE05 AE07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性を有する空間が形成された浮力体
    と;該浮力体を封入した防水通気性フィルムから成る内
    装体と;該内装体の外側に設けられた通気性を有する外
    装体とから成り;少なくとも該内装体は、該浮力体の外
    周域にて表裏一体に接着して該浮力体を封入したシート
    から成る救命着兼用防寒用作業ウェア。
  2. 【請求項2】 内部に空気を封止した中空フィラーから
    成る浮力体と;該浮力体を封入した防水通気性フィルム
    から成る内装体と;該内装体の外側に設けられた通気性
    を有する外装体と;少なくとも該内装体は、該浮力体の
    外周域にて表裏一体に接着して該浮力体を封入したシー
    トから成る救命着兼用防寒用作業ウェア。
  3. 【請求項3】 熱溶着されて内部に空気を封止した中空
    繊維から成る浮力体と該内装体の外側に設けられた通気
    性を有する外装体とから成り;少なくとも該内装体は該
    浮力体の外周域にて表裏一体に接着して該浮力体を封入
    したシートから成る救命着兼用防寒用作業ウェア。
  4. 【請求項4】 該外装体は、熱溶着して内部に空気を封
    止した中空繊維として成る請求項1、2、3記載の救命
    着兼用防寒用作業ウェア。
  5. 【請求項5】 該外装体は、耐磨耗性布として成る請求
    項1、2、3、4記載の救命着兼用防寒用作業ウェア。
  6. 【請求項6】 該内装体は、1〜100cmの範囲の
    所望形状に各独立した区画を形成するように表裏一体に
    熱溶着し、各区画に該浮力体を封入したことを特徴とし
    て成る請求項1、2、3、4、5記載の救命着兼用防寒
    用作業ウェア。
  7. 【請求項7】 該シートは、脇や肘あるいは膝等の屈曲
    する部位に設けることを特徴として成る請求項1、2、
    3、4、5、6記載の救命着兼用防寒用作業ウェア。
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