JP2000221200A - チップ収納ケース及びチップの装填方法 - Google Patents

チップ収納ケース及びチップの装填方法

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JP2000221200A
JP2000221200A JP2213499A JP2213499A JP2000221200A JP 2000221200 A JP2000221200 A JP 2000221200A JP 2213499 A JP2213499 A JP 2213499A JP 2213499 A JP2213499 A JP 2213499A JP 2000221200 A JP2000221200 A JP 2000221200A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液体試料の分収・分注に使用されるチップに付
き、チップの多様性を受容しつつチップ収納ケースの種
別の削減をなし、製作費用の削減を図ること。及び、チ
ップ保持板の本体部の開口部への取付け・取外しを容易
になすこと。 【解決手段】四角箱体の本体部の開口部に嵌合状に載置
され、複数のチップ保持孔の穿設されたチップ保持板を
有し、該チップ保持板は弾性を有し、そのフランジは本
体部の開口部の外面に密接嵌合する。また、チップ保持
孔は大径孔と小径孔とからなり、チップ保持板の正・逆
いずれかの面をもってチップを保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液体試料の分収
・分注に使用される小形のピペットいわゆるチップ(ピ
ペットチップともいう)の収納及び装填技術に関し、更
に詳しくは、該チップを収納するチップ収納ケース及び
チップの装填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ピペッティングの用具として、液
体試料の微量な分収・分注に使用される小型のピペット
すなわちチップの普及が著しい。すなわち、ピペッティ
ングに際し、このチップをスポイト等の吸引装置の先端
に装着し、採集試料にこのチップを浸し、吸引装置を作
動させて液体試料をこのチップ内に吸引するものであ
る。吸引された液体試料は適宜に排出される。そして、
このチップは使用後、使い捨てになっているので衛生面
で好適である。しかして、このチップは、各種の容量の
ものが使用されることから、容量を決める諸元すなわち
径、長さが種々に異なり、多種多様なものとなってい
る。一方、使用・取扱いの便からチップは一品種毎に多
数がまとめられ、チップ収納ケースに収納されるものと
なっているが、従来においては、チップの各品種に応じ
て専用のチップ収納ケースが用意され、チップの多様性
に対応してチップ収納ケースも多様なものとなってい
る。すなわち、チップ収納ケースはチップを保持するチ
ップ保持板(中間プレートともいう)とこのチップ保持
板を保持する本体部とからなるが、チップの径及び長さ
に対応してチップ保持板及び本体部がそれぞれ製作され
るものであり、製作の手間がかかるばかりでなく、その
製作費用の高騰化要因となっている。また、従来のチッ
プ収納ケースの構造によれば、チップ保持板をガタつき
のない安定した取付け状態に保持するためのチップ保持
板を本体部の開口部へ密接状態をもって嵌合されるが、
その取外しが極めて困難となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来のチ
ップ保持ケースの有する欠点を解消すべくなされたもの
であり、チップの多様性を受容しつつチップ収納ケース
の種別の削減をなし得、これにより製作費用の削減を図
ることを目的とする新規な構成のチップ収納ケースを提
供するものである。本発明において、チップ保持板の本
体部の開口部への取付け・取外しが容易になし得る取付
け構造を提供することもその目的の1つとする。本発明
はまた、この新規な構成をもってなすチップの装填方法
を提供するものである。本発明はこのため、チップを保
持するチップ保持板の正・逆態様の両使用をなすことを
もってこの目的を達成しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、次の構成を採る。第1番目の発明はチップ収
納ケースに係り、請求項1に記載のとおり、四角箱体を
なし、囲壁をもって上方に開口する本体部と、該本体部
の開口部に嵌合状に載置され、複数のチップ保持孔を有
するチップ保持板とからなるチップ収納ケースにおい
て、前記本体部の開口部は、所定の丈高をもって本体部
の囲壁よりも段部を介して内方に後退され、前記チップ
保持板は、前記本体部の開口部の全面を覆い、チップ保
持孔の穿設された平板状をなす保持板本体と;該保持板
本体の前後の外縁に上下に同一丈高をもって張設される
とともに前記本体部の開口部の外面に密接嵌合されるフ
ランジと;からなり、前記チップ保持板のフランジには
弾性が付与されてなる、ことを特徴とする。 (作用)チップ保持板は正・逆(あるいは表・裏)の両
面のどちらの状態においてもケース本体部の開口部に嵌
合され、そのフランジの弾性により開口部に圧接され、
ガタ付きがない。第2番目の発明のチップ収納ケース
は、上記第1発明の構成に加え、前後の開口部の外側面
には中央に縦溝が凹設され、段部に臨んで横溝が凹設さ
れ、チップ保持板のフランジの内側面には中央に前記縦
溝に嵌合する縦突条が縦設され、端面に臨んで前記横溝
に嵌合する横突条が横設されてなる、ことを特徴とす
る。ここで、縦溝と縦突条の係合を「縦係合」と称し、
横溝と横突条の係合を「横係合」と称する。上記構成に
おいて、縦係合、横係合は互いに曲面をもって係合と
されること、縦係合は横係合よりも緩い係合とされる
こと、横係合は縦係合よりも十分な長さとされるこ
と、及び、これらの組合せは適宜採択される選択的事項
である。 (作用)チップは保持板は、正・逆両用において使用さ
れる。縦係合による案内作用によりチップ保持板は本体
部の開口部に装着される。フランジはその弾性により変
形して装着操作の障害にならない。横係合は上方への引
抜きに対して抵抗し、チップ保持板を保持する。所定の
力を横方向に加え、横係合の案内作用をもってチップ保
持板は本体部の開口部より引き抜かれる。このとき、フ
ランジの弾性により縦係合は容易に外れる。第3番目の
発明は更に別な構成を採るチップ収納ケースであって、
請求項3に記載のとおり、四角箱体をなし、囲壁をもっ
て上方に開口する本体部と、該本体部の開口部に嵌合状
に載置され、複数のチップ保持孔を有するチップ保持板
とからなるチップ収納ケースにおいて、前記チップ保持
板は、前記本体部の囲壁の開口部の全面を覆い、チップ
保持孔の穿設された平板状をなす保持板本体と、該保持
板本体の前後の外縁に上下に同一丈高をもって張設され
るとともに前記本体部の開口部の外面に密接嵌合される
フランジと、からなり、前記チップ保持板のフランジに
は弾性が付与され、前記保持板本体に穿設されたチップ
保持孔は、一面側に大径孔が形成され、他面側に該大径
孔に軸心を一致して小径孔が形成されてなる、ことを特
徴とする。上記構成において、本体部の開口部とチップ
保持板のフランジとには、縦係合と横係合とが適用され
ること、また、これに加えて縦係合、横係合は互いに
曲面をもって係合とされること、縦係合は横係合より
も緩い係合とされること、横係合は縦係合よりも十分
な長さとされること、及び、これらの組合せは適宜採択
される選択的事項である。 (作用)チップ保持板は正・逆(あるいは表・裏)どち
らの状態においてもケース本体部の開口部に嵌合され、
そのフランジの弾性により開口部に圧接され、ガタ付き
がない。そして、異種のチップに対応することができ
る。第4番目の発明は更に別な構成を採るチップ収納ケ
ースであって、請求項4に記載のとおり、四角箱体をな
し、囲壁をもって上方に開口する本体部と、該本体部の
開口部に嵌合状に載置され、複数のチップ保持孔を有す
るチップ保持板とからなるチップ収納ケースにおいて、
前記本体部の開口部は、所定の丈高をもって本体部の囲
壁よりも段部を介して内方に後退され、前後の開口部の
外側面には中央に縦溝が凹設されるとともに前記段部に
臨んで横溝が凹設され、前記チップ保持板は、前記本体
部の開口部の全面を覆い、チップ保持孔の穿設された平
板状をなす保持板本体と;該保持板本体の前後の外縁に
下方に張設されるとともに前記本体部の開口部の外面に
密接嵌合されるフランジと;からなり、前記チップ保持
板のフランジには弾性が付与され、該フランジの内側面
には中央に前記開口部の縦溝に嵌合する縦突条が縦設さ
れるとともに、端面に臨んで前記開口部の横溝に嵌合す
る横突条が横設されてなる、ことを特徴とする。 (作用)チップ保持板は正(表)の片面において使用さ
れる。縦係合による案内作用によりチップ保持板は本体
部の開口部に装着される。フランジはその弾性により変
形して装着操作の障害にならない。横係合は上方への引
抜きに対して抵抗し、チップ保持板を保持する。所定の
力を横方向に加え、横係合の案内作用をもってチップ保
持板は本体部の開口部より引き抜かれる。このとき、フ
ランジの弾性により縦係合は容易に外れる。
【0005】第5番目の発明は、上記第3番目の発明の
チップ保持板を使用してなされるチップの装填方法に係
り、四角箱体をなし、囲壁をもって上方に開口する本体
部と、該本体部の開口部に嵌合状に載置され、複数のチ
ップ保持孔を有するチップ保持板とからなるチップ収納
ケースを使用してなされるチップの装填方法であって、
前記チップ保持板は、前記本体部の囲壁の開口部の全面
を覆い、チップ保持孔の穿設された平板状をなす保持板
本体と、該保持板本体の前後の外縁に上下に同一丈高を
もって張設されるとともに前記本体部の開口部の外面に
密接嵌合されるフランジと、からなり、前記チップ保持
板のフランジには弾性が付与され、前記保持板本体に穿
設されたチップ保持孔は、一面側に大径孔が形成され、
他面側に該大径孔に軸心を一致して小径孔が形成されて
なり、前記チップ保持板のいずれかの面をもってチップ
を保持する、換言すれば、チップの型種類に対応してチ
ップ保持板の正逆を決める、ことを特徴とする。 (作用)1つのチップ保持板に装填されるチップの適用
種類が拡大し、チップ保持板の種類の削減を図ることが
でき、コストが減少する。保持板の装着作業が容易とな
り、作業効率が向上する。第6番目の発明は、更に別な
チップの装填方法に係り、四角箱体をなし、囲壁をもっ
て上方に開口する本体部と、該本体部の開口部に嵌合状
に載置され、複数のチップ保持孔を有するチップ保持板
とからなるチップ収納ケースを使用してなされるチップ
の装填方法であって、前記チップ保持板は、前記本体部
の囲壁の開口部の全面を覆い、第1のチップ保持孔の穿
設された平板状をなす保持板本体と、該保持板本体の前
後の外縁に上下に同一丈高をもって張設されるとともに
前記本体部の開口部の外面に密接嵌合されるフランジ
と、からなり、前記チップ保持板のフランジには弾性が
付与され、前記チップ保持板の第1のチップ保持孔と同
一位相を保ち、かつ該第1チップ保持孔よりも小径の第
2のチップ保持孔を有する薄板を該チップ保持板に重
ね、該第2のチップ保持孔によりチップを保持する、こ
とを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明チップ収納ケース及びチッ
プの装填方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図8はその一実施形態(第1実施形態)のチップ
収納ケースKを示す。すなわち、図1〜図2はその全体
の構成を示し、図3〜図8は各部分構成を示す。なお、
図において、ケースKの蓋の開閉される側を正面すなわ
ち前部とし、前後左右を決める。
【0007】チップT 先ず、図13に本発明に適用されるチップTの一例を示
す。このチップTは標準の形状を採り、外形形状におい
てともにテーパー状をなす頭部100と先端部102と
の間に水平状の段部104が形成される。なお、頭部1
00は先端部102に比べて緩いテーパーとなってい
る。106は液体試料の充填されるテーパー空間、10
8は先端孔である。図において、Dは頭部100の外径
寸法、D1は段部104の外径寸法、D2は段部104
の内径寸法、L1は頭部100の長さ、L2はチップT
の全長、の各諸元を示す。該チップTは合成樹脂製であ
り、好ましくはポリプロピレン製とされるが、他の素材
の使用を妨げるものではない。表1は通常に多用される
チップTの6種の各諸元(単位:ミリメートル)を示
す。
【表1】
【0008】チップ収納ケースK 図1・図2に示すように、このチップ収納ケースKは、
上方に開口する四角箱体をなす本体部1と、この本体部
1の開口縁部に嵌合状に載置され、チップ保持孔を有す
るチップ保持板2と、該本体部1にピンをもって枢着さ
れ、片開き作用をもって開閉される蓋部3と、からな
り、全体的に直方体形状をなす。しかして、チップTは
チップ保持板3に穿設されたチップ保持孔5を介して保
持される。本体部1、チップ保持板2、蓋部3はその素
材を合成樹脂とされ、ポリプロピレン(PP)が好適な
ものとして選ばれるが、他の合成樹脂材を除外するもの
ではない。
【0009】以下、各部の細部構成に付いて説明する。本体部1 (図1、図2参照) 本体部1は、四周の囲壁10と底版11とから、上方に
開口する四角箱体をなす。本体部1の囲壁10の上部に
は開口縁部12が所定丈高をもって囲壁10の表面より
所定幅の段部を介して後退して形成される。12aは該
開口縁部12の外側面であり、12bはその段部であ
る。該開口縁部12の前後部の段部12bの幅は両側部
の幅よりも大きい。開口縁部12の外面の中央部には縦
溝13が凹設され、また、下端部には横溝14が凹設さ
れる。縦溝13と横溝14とはともに断面形状が曲面を
なし、かつ、互いに連通する。なお、この本体部1は、
上部囲壁部1Aと底版部1Bとから構成され、分解かつ
組立て可能となっているが、一体であってもよいことは
勿論である。本体部1には更に、その囲壁10の側面部
の後部に切欠き凹部16が形成されるとともに、該切欠
き凹部16内にピン穴17が貫通状もしくは盲穴状に形
成される。
【0010】チップ保持板2(図1〜図7参照) チップ保持板2は、本体部1の開口縁部12に嵌合状に
載置されるものであり、平板状をなし多数のチップ保持
孔5を有する一定厚をなす保持板本体20と、保持板本
体20の前後縁において直交状に上下に同一丈高をもっ
て張設されるフランジ21とを主体とし、該フランジ部
21には、内側面において中央部に縦方向に縦突条23
が突設され、また、上下縁部に所定長さをもって横突条
24が突設される。
【0011】図3〜図7を参照して、このチップ保持板
2の細部構成を説明する。 (保持板本体20とチップ保持孔5)保持板本体20は
一定厚さを保つ矩形平板状をなし、左右方向の距離すな
わち横幅は開口縁部12の横幅に実質的に等しく、ま
た、前後方向の距離すなわち縦幅は開口縁部12の縦幅
に実質的に等しい。チップ保持孔5はこの保持板本体2
0に所定間隔を保って多数穿設される。本実施形態では
縦12列、横8行にわたって配され、標準態様を採る
が、本発明ではその数並びに配列に限定されない。チッ
プ保持孔5はチップ保持板20に円形をもって貫通状に
形成され、チップ保持板2の表面側において大径部6
が、裏面側において小径部7が肩部8を介して穿設され
る。また、小径部7側すなわちチップ保持板20の裏面
において、リブ26が縦及び横方向に互いに直交状に突
設される。該リブ26は適宜省略される。保持板本体2
0の厚みとリブ26の厚みとの総厚の中間部がチップ保
持板2の中心面をなす。従って、リブ26が省略される
とき、保持板本体20の中間部がチップ保持板2の中心
面をなすようにされる。図6(a) にチップ保持孔5の拡
大断面を示す。ここに、Φは大径部6の径、φは小径部
7の径を示す。ここで、Φを6.45mm、φを4.85mmとする
と、表1で示されたチップTの6種に付き、No.2、No.
4、No.7は表面側の大径部6より挿入されて収容保持さ
れ、No.1、No.3、No.5、No.6はチップ保持板2を裏返し
て小径部7より挿入されて収容保持される。図6(b)
は、チップ保持孔5Aの別の態様を示し、大径部と小径
部とがテーパーをもって連続した形状をなす。
【0012】(フランジ21)フランジ21は保持板本
体20の前後縁において直交状に上下にかつ同一丈高に
わたって張設され、その丈高は開口縁部12の丈高に一
致する。該フランジ21の外側面21aは曲率半径の大
きな曲面すなわち緩い曲面に形成される。また、その内
面においては前記したとおり、中央部に縦突条23が縦
方向に突設され、上下縁部に横突条24が水平方向に突
設される。縦突条23及び横突条24はともに凸曲面を
なす。しかして、縦突条23は本体部1の開口縁部12
の縦溝13に摺動状に嵌合し、横突条24は横溝14に
同じく摺動状に嵌合する。当該フランジ21において、
重要な特性としてわずかな弾性が付与されることであ
る。この弾性はフランジ21自体に与えられることも、
あるいは保持板本体20を含めたチップ保持板2の全体
をもって弾性が付与されるか、いずれか一方あるいは両
方の態様を採るものである。
【0013】次に、図7を参照しつつ、突条23,24
及び溝13,14の寸法関係、更にはそれらの係合関係
に付いて詳述する。図7はその模式的構造を示し、(a)
図はチップ保持板2のフランジ21の内方部の外観構成
を示し、(b),(c),(d) 図は(a) 図のb−b、c−c、d
−d線の拡大断面を示す。図に示されるように、縦突条
23の突出高さt1と横突条24の突出高さt2とは、
ほぼ同高であり、また、縦突条23・横突条24の外側
面の各曲率半径r1,r2に付いては、r1はr2より
大きく採られる。換言すれば、縦突条23の外曲面は横
曲面24の外曲面よりも緩い曲面となっている。更に、
縦突条23の長さaと横突条24の長さbにおいては、
横突条24の全長(2b)は縦突条23の長さaよりも
十分に大きく採られる。なお、縦突条23の両側には該
縦突条23に平行して浅い切込み溝26が凹設される。
図7(e),(f) においては、突条23,24と溝13,1
4との係合関係を示す。すなわち、縦突条23と縦溝1
3との係合は、横突条24と横溝14との係合に比べて
緩い係合となっている。更には、縦突条23と縦溝13
との係合長さに比べて、横突条24と横溝14との係合
長さは十分に長いものである。従って、一定の力が加え
られたとき、縦突条23と縦溝13との係合は、横突条
24と横溝14との係合に比べて外れ易いものとなる。
すなわち、チップ保持板2のフランジ21が開口部に嵌
合したとき、上方への引上げには大きい抵抗を示し、横
方向へ引き抜かれるときは小さな抵抗を示し、横方向へ
容易に引き出すことができる。なお、切込み溝26は縦
突条23を含めその近傍の弾性を付加する。更に、これ
らの寸法関係は本質的事項ではなく、要は上述の作用・
機能を奏するに足る関係を持つことが本質であり、素材
その他の諸要因により種々設計変更され得る。
【0014】フランジ21の構造は図例に限定されず、
本質的事項の範囲内で改変され得る。すなわち、外側
面21aを直線形状とすること、フランジ21の丈高
は必ずしも開口縁部12の丈高に一致させる必要はな
く、開口縁部12より高くても、また、低くてもよい。
フランジ21の丈高が低い場合には、開口縁部12の横
溝14は上方へ移設される。フランジ21において横
突条24を上方へ移設してもよい。この場合、これに対
応して横溝14の位置も変更されることは勿論である。
【0015】蓋部3 蓋部3は、四周の囲壁30と天井板31とをもって下方
に開口する長方箱体形状をなし、両側部の囲壁30の後
部には翼部32が下方に垂設され、該翼部32の内面に
は内方に向けてピン33が突設される。しかして、該翼
部32は本体部の切欠き凹部16に嵌まり込み、ピン3
3はピン穴17に挿入される。しかして、該蓋部3はそ
の閉合定位置において、囲壁30の前後部分の内面はチ
ップ保持板2のフランジ21の外面に、また、囲壁30
の両側部分の内面は本体部1の開口縁部12の側面部
に、それぞれ余裕を存して位置する。また、蓋部3はそ
の全開定位置(図2)において、チップ保持板2の横方
向への引抜き動作に対して障害にならない。
【0016】その他の構成 図8は本体部1の上部囲壁部1Aと底板部1Bとの接合
部を示す。囲壁部1Aの下端は肉厚を薄くされ、その外
側面に突条35が四周に連続して膨出状に形成される。
底板部1Bの縁部には上溝36と下溝37とが四周にわ
たって凹設され、上溝36は、囲壁部1Aの下端部をそ
の突条35とともに受け入れる。突条35は上溝36の
内壁面の凹部36aに嵌まり込み、水密を保つ。上溝3
6の上部は、本体部1の内室側に臨んで幅広部36bを
もって拡幅され、上溝36に嵌入される上部囲壁部1A
の内壁面とで副溝38が形成される。この副溝38は上
部囲壁部1Aの内壁に結露する水滴を貯める。下溝37
は底板部1Bに適度な弾性を付与し、上部囲壁部1Aの
上溝36への嵌装操作を円滑になす。
【0017】(本実施形態の作用・効果)このように構
成された本実施形態のチップ収納ケースは以下のように
使用され、作用を発揮する。 (組付け)本体部1、チップ保持板2、蓋部3からなる
本チップ収納ケースKの組み立て並びに取り外しに付い
て説明する。 〈蓋部3の本体部1への組付け及び開閉動作〉蓋部3の
翼部32を本体部1の切欠き凹部16に押し込み力をも
って嵌め込んでゆき、そのピン33を切欠き凹部16内
のピン穴17に嵌挿入させる。翼部32の嵌め込みに当
たり、翼部32はわずかに弾性を有するので押し広げら
れ、ピン33の嵌合とともに元の状態に復帰し、ピン3
3の抜出しはない。組立てのなされた蓋部3はピン33
を中心に開閉される。開放状態において、該蓋部3の後
面が本体部1の後縁に衝接し、最大開度で止まる(図2
参照)。 〈チップ保持板2の本体部1への組付け及び取外し〉チ
ップ保持板2を本体部1の開口縁部12に装着するに際
して、チップ保持板2の下方のフランジ21の中央の縦
突条23を開口縁部12の縦溝13に嵌め込みその案内
作用をもって押し込んでゆく。フランジ21は若干の弾
性を有するのでフランジ21の下縁の横突条24の押し
広げ作用を許容し、フランジ21の下縁の横突条24が
開口縁部12の横溝14に嵌め込まれて装着される。こ
のとき、チップ保持板2の上方の両フランジ21を所定
の力で挟圧するようにすれば下方のフランジ21の広が
り作用を助長し、装着作用を容易にする。横突条24の
横溝14への嵌合とともにフランジ21は元の状態に復
帰し、チップ保持板2はフランジ21の弾性作用をもっ
て開口縁部12に圧着され、ガタ付きがない。チップ保
持板2を本体部1から取り外す場合には、蓋部3を最大
開度に開放し、チップ保持板2を横溝14に沿って所定
の力をもって横方向へ引き出す。このとき、蓋部3はチ
ップ保持板2の抜け出しの障害とならず、また、突条2
3の縦溝13への係合は外れ易くされており、かつ、そ
の弾圧作用は小さく、また、フランジ21の弾性作用に
より、容易にチップ保持板2を引き出すことができる。
上記のチップ保持板2の装着は、チップ保持板2が順位
置及び逆位置のどの状態においても同等の作用を発揮す
る。また、チップ保持板2に引き上げ力が作用したと
き、横突条24の横溝14への係合作用により所定力の
範囲内で容易には抜けない。
【0018】(チップTの装填方法)次に、このチップ
収納ケースKを使用して実施されるチップTの装填方法
を説明する。図9はこの第1の装填方法の実施の要領を
示す。図9(a) はチップ保持板2の順位置状態を示し、
チップTはチップ保持孔5の大径孔6側から挿し込ま
れ、その段部104をチップ保持板2の表面に係止し、
チップTの先端部102を大径孔6及び小径孔7を介し
て装填される。図9(b) はチップ保持板2の逆位置状態
を示し、チップTはチップ保持孔5の小径孔7側から挿
し込まれ、その段部104をチップ保持板2の表面に係
止し、装填される。このように、このチップ保持板2に
おいては段部104の外径・内径の異なる2種のチップ
Tに対応することができる。別のチップ保持板2におい
ては、チップ保持孔5の大径孔6及び小径孔7の径を異
ならせて形成される。これにより、他の2種のチップT
に対応できる。このようにして、チップTの複数種の2
種毎を1つのチップ保持板2で対応できる。しかして、
このチップ収納ケースKを使用すれば、在来のチップT
の種類毎に合わせて製作されていたチップ保持板の種類
を半減させることができる。
【0019】(他のチップの装填方法)図10に他のチ
ップの装填方法を示す。この態様においては、チップ保
持板2の保持板本体20に開設されるチップ保持孔5A
が多段に形成される。すなわち、このチップ保持孔5A
は多様の径の孔よりなり、その径に応じてチップTが保
持される。この態様においても、チップ保持板2を正・
逆両面で使用される。
【0020】図11に更に他のチップの装填方法を示
す。この態様においては、チップ保持板2とは別体の薄
板4が用意される。すなわち、この薄板すなわちチップ
保持薄板4は、チップ保持板2のチップ保持孔(第1の
チップ保持孔)5と同位相を保ち、かつ第1のチップ保
持孔5の最小孔径よりも更に小径の第2のチップ保持孔
9を有し、この薄板4をチップ保持板2に重ねて使用さ
れる。チップ保持板2は順位置あるいは逆位置のどちら
でもよい。図11(b) はこのチップ保持薄板4の全体
構成を示し、4aは第2のチップ保持孔9が開設される
本体部、4bは前後縁に張設されるフランジ部であり、
該フランジ部4bをチップ保持板2のフランジ21の内
面に当接させることによりチップ保持薄板4はチップ保
持板2に固定される。しかして、このチップ保持薄板4
は前記したチップ保持板2の適用外のチップTの装填に
使用される。これによれば、先の実施形態で述べたチッ
プ保持板2とともに3種のチップTの型式に対応でき
る。
【0021】チップ保持薄板4の他の使用態様を示す。
すなわち、第2のチップ保持孔9の径をそれぞれ違えた
チップ保持薄板4を多種にわたって用意し、チップ保持
板2に重ねて使用する。この場合、チップ保持板2のチ
ップ保持孔5は1つの径でよく、更には、十分に大きな
径にされる。チップ保持薄板4により全てのチップTが
対応される。チップ保持薄板4は薄板であり、製作は容
易であり、その製作費用は更に低減できる。
【0022】本発明は上記実施の形態に限定されるもの
ではなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計
変更が可能である。すなわち、以下の態様は本発明の技
術的範囲内に包含されるものである。 本実施形態ではフランジ21は上下に張設されたもの
を示したが、下方のみのフランジであってもよい。 図12にチップ収納ケースの本体部1の別な構成を示
す。この様態は本体部1が一体に成形される構成例であ
って、囲壁10は下方に開口する空胴部40を持つ。 チップ保持孔5の断面形状は実施形態の円形の外、4
角形、並びに4角形以上の多角形、楕円等の適宜のもの
を採りうる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、チップ保持板は正・逆
の両面のどちらの状態においてもケース本体部の開口部
に嵌合されるので、1つのチップ保持板に装填されるチ
ップの適用種類が拡大し、チップ収納ケースの種類の削
減を図ることができ、その製作費用の低減を図ることが
できる。また、チップ保持板はそのフランジの弾性によ
りケース本体部の開口部に圧接され、ガタ付きがなく、
チップは安定的に保持される。本体部の開口部とチップ
保持板のフランジとの縦係合において、その案内作用に
よりチップ保持板は本体部の開口部に容易に装着され、
フランジはその弾性により変形して装着操作の障害にな
らない。また、本体部の開口部とチップ保持板のフラン
ジとの横係合は上方への引抜きに対して抵抗し、チップ
保持板を固定する。チップ保持板に対し横方向の力を加
え、横係合の案内作用をもってチップ保持板は本体部の
開口部より引き抜かれる。このとき、フランジの弾性に
より縦係合は容易に外れ、引き抜き操作の障害にならな
い。これにより、チップ保持板の装着作業が容易とな
り、作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のチップ収納ケースの全体
の構成を示す分解斜視図。
【図2】チップ収納ケースの蓋開放状態の一部断面側面
図。
【図3】チップ収納ケースのチップ保持板の表面の平面
図。
【図4】図3の4−4線断面図。
【図5】チップ保持板の裏面の平面図。
【図6】チップ保持孔の拡大断面図。
【図7】チップ保持板の各部分構成を示す模式図。
【図8】本体部の底部の構成図。
【図9】チップTの装填方法を示す要領図。
【図10】チップの別な装填方法を示す図。
【図11】チップの更に別な装填商法を示す図。
【図12】チップ収納ケースの本体部の別な構成を示す
部分断面図。
【図13】チップTの拡大された一部断面一部側面図。
【符号の説明】
K…チップケース、1…本体部、2…チップ保持板、3
…蓋部、4…薄板、5,9…チップ保持孔、6…大径孔
部、7…小径孔部、10…囲壁部、12…開口縁部、1
3…縦溝、14…横溝、20…保持板本体、21…フラ
ンジ、23…縦突条、24…横突条

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】四角箱体をなし、囲壁をもって上方に開口
    する本体部と、該本体部の開口部に嵌合状に載置され、
    複数のチップ保持孔を有するチップ保持板とからなるチ
    ップ収納ケースにおいて、 前記本体部の開口部は、所定の丈高をもって本体部の囲
    壁よりも段部を介して内方に後退され、 前記チップ保持板は、前記本体部の開口部の全面を覆
    い、チップ保持孔の穿設された平板状をなす保持板本体
    と;該保持板本体の前後の外縁に上下に同一丈高をもっ
    て張設されるとともに前記本体部の開口部の外面に密接
    嵌合されるフランジと;からなり、 前記チップ保持板のフランジには弾性が付与されてな
    る、ことを特徴とするチップ収納ケース。
  2. 【請求項2】請求項1において、前後の開口部の外側面
    には中央に縦溝が凹設されるとともに該段部に臨んで横
    溝が凹設され、チップ保持板のフランジの内側面には中
    央に前記縦溝に嵌合する縦突条が縦設され、端面に臨ん
    で前記横溝に嵌合する横突条が横設されてなる、ことを
    特徴とするチップ収納ケース。
  3. 【請求項3】四角箱体をなし、囲壁をもって上方に開口
    する本体部と、該本体部の開口部に嵌合状に載置され、
    複数のチップ保持孔を有するチップ保持板とからなるチ
    ップ収納ケースにおいて、 前記チップ保持板は、前記本体部の囲壁の開口部の全面
    を覆い、チップ保持孔の穿設された平板状をなす保持板
    本体と、該保持板本体の前後の外縁に上下に同一丈高を
    もって張設されるとともに前記本体部の開口部の外面に
    密接嵌合されるフランジと、からなり、 前記チップ保持板のフランジには弾性が付与され、 前記保持板本体に穿設されたチップ保持孔は、一面側に
    大径孔が形成され、他面側に該大径孔に軸心を一致して
    小径孔が形成されてなる、ことを特徴とするチップ収納
    ケース。
  4. 【請求項4】四角箱体をなし、囲壁をもって上方に開口
    する本体部と、該本体部の開口部に嵌合状に載置され、
    複数のチップ保持孔を有するチップ保持板とからなるチ
    ップ収納ケースにおいて、 前記本体部の開口部は、所定の丈高をもって本体部の囲
    壁よりも段部を介して内方に後退され、前後の開口部の
    外側面には中央に縦溝が凹設されるとともに前記段部に
    臨んで横溝が凹設され、 前記チップ保持板は、前記本体部の開口部の全面を覆
    い、チップ保持孔の穿設された平板状をなす保持板本体
    と;該保持板本体の前後の外縁に下方に張設されるとと
    もに前記本体部の開口部の外面に密接嵌合されるフラン
    ジと;からなり、 前記チップ保持板のフランジには弾性が付与され、該フ
    ランジの内側面には中央に前記開口部の縦溝に嵌合する
    縦突条が縦設されるとともに、端面に臨んで前記開口部
    の横溝に嵌合する横突条が横設されてなる、ことを特徴
    とするチップ収納ケース。
  5. 【請求項5】四角箱体をなし、囲壁をもって上方に開口
    する本体部と、該本体部の開口部に嵌合状に載置され、
    複数のチップ保持孔を有するチップ保持板とからなるチ
    ップ収納ケースを使用してなされるチップの装填方法で
    あって、 前記チップ保持板は、前記本体部の囲壁の開口部の全面
    を覆い、チップ保持孔の穿設された平板状をなす保持板
    本体と、該保持板本体の前後の外縁に上下に同一丈高を
    もって張設されるとともに前記本体部の開口部の外面に
    密接嵌合されるフランジと、からなり、 前記チップ保持板のフランジには弾性が付与され、前記
    保持板本体に穿設されたチップ保持孔は、一面側に大径
    孔が形成され、他面側に該大径孔に軸心を一致して小径
    孔が形成されてなり、 前記チップ保持板のいずれかの面をもってチップを保持
    する、ことを特徴とするチップの装填方法。
  6. 【請求項6】四角箱体をなし、囲壁をもって上方に開口
    する本体部と、該本体部の開口部に嵌合状に載置され、
    複数のチップ保持孔を有するチップ保持板とからなるチ
    ップ収納ケースを使用してなされるチップの装填方法で
    あって、 前記チップ保持板は、前記本体部の囲壁の開口部の全面
    を覆い、第1のチップ保持孔の穿設された平板状をなす
    保持板本体と、該保持板本体の前後の外縁に上下に同一
    丈高をもって張設されるとともに前記本体部の開口部の
    外面に密接嵌合されるフランジと、からなり、 前記チップ保持板のフランジには弾性が付与され、 前記チップ保持板の第1のチップ保持孔と同一位相を保
    ち、かつ該第1チップ保持孔よりも小径の第2のチップ
    保持孔を有する薄板を該チップ保持板に重ね、該第2の
    チップ保持孔によりチップを保持する、ことを特徴とす
    るチップの装填方法。
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