JP2000227157A - 自動変速機のドライブダウン変速制御装置 - Google Patents

自動変速機のドライブダウン変速制御装置

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JP2000227157A
JP2000227157A JP11027770A JP2777099A JP2000227157A JP 2000227157 A JP2000227157 A JP 2000227157A JP 11027770 A JP11027770 A JP 11027770A JP 2777099 A JP2777099 A JP 2777099A JP 2000227157 A JP2000227157 A JP 2000227157A
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shift
drive
pressure
release
speed
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JP11027770A
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English (en)
Inventor
Yuji Saito
祐司 斉藤
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JATCO Corp
Original Assignee
JATCO Corp
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライブダウン変速において、変速進行速度
が遅い時の応答遅れによるエンジン空吹け防止と、変速
進行速度が速い時の変速間延びの防止を両立する自動変
速機のドライブダウン変速制御装置を提供すること。 【解決手段】 ダウンシフト指令が出力されると解放基
準圧まで比較的に大きな第1抜き勾配により油圧を低下
させ、解放基準圧に達した時点からイナーシャフェーズ
開始の検出まで、変速進行速度推定値が遅い進行を示す
値であるほど小さな勾配に設定された第2抜き勾配によ
り油圧を低下させる解放側油圧制御手段hを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクセル踏み込み
ダウンシフト時のイナーシャフェーズ前に解放側締結要
素圧を抜き制御する自動変速機のドライブダウン変速制
御装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】ドライブダウンシフトは、走っていて力
が足りなくなってアクセルペダルを踏み込んだところか
ら始まることが多く、トルクデマンド変速、つまり、も
っとトルクの欲しい変速と呼ばれることもある。このダ
ウンシフトでは、締結されている要素が解放され、エン
ジン回転上昇が始まり、エンジン回転が変速後のギヤ段
のレベルとなるのに合わせて解放されている要素が締結
されるとダウンシフト完了となる。こういってしまえば
簡単のようであるが、この締結タイミングを合わせが至
難の技であり、これを自動的に行なうのがワンウェイク
ラッチであるが、ワンウェイクラッチを変速機構に組み
込むと、スペースや重量やコストの面で不利になる。
【0003】そこで、アキュムレータ背圧制御によりド
ライブダウンシフト時に解放側と締結側の油圧をうまく
制御し、ワンウェイクラッチの廃止を可能とする従来の
自動変速機のドライブダウン変速制御装置としては、特
開平9−152026号公報に記載の装置が知られてい
る。
【0004】この従来公報には、変速後期に解放側の油
圧を上昇させ、変速後ギヤ比付近でタービン回転数変化
を略ゼロに維持し(ダウンシフトの進行を遅らせ)、多
少のズレを許容する余裕幅を持たせたタイミングで締結
側油圧を立ち上げることにより、引き込みショックや突
き上げショックの発生を抑えた回転同期変速を行なおう
とする空吹け防止制御による変速技術が記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機のドライブダウン変速制御装置にあつて
は、変速指令から締結要素のスリップが開始するイナー
シャフェーズを起こすための解放側締結要素圧の抜き制
御が、変速進行が速い運転状況か遅い運転状況かにかか
わりなく、一義的に同じタイミングによる抜き勾配にて
行なわれるものであるため、下記の問題点を有する。 (1)ドライブダウン変速時には、運転者の加速要求に
応えるために変速時間は短いほうが好ましい。そこで、
変速前後のタービン回転差が大きな高速時に合わせて解
放側締結要素圧の抜き勾配を比較的大きく設定すると、
スリップ開始までの時間は短くなるが、変速前後のター
ビン回転差が小さな低速時にイナーシャフェーズ中の締
結要素圧を適切に制御できない。すなわち、 (1) 1ジョブ毎の解放側指令油圧値の差(=勾配)が大
きく、スリップを検出した時の油圧指令値と実際のスリ
ップ開始油圧との誤差が大きい(制御コンピュータ上で
スリップ開始油圧と判断する油圧値の方が低い)。 (2) 油圧指令値の勾配が大きいと、実油圧にアンダーシ
ュートが発生し、指令値に対する実油圧の偏差が大きい
ため、正確なスリップ開始油圧が得られない。 (3) スリップを検出して指令油圧をその時の値に保持し
ても実油圧がアンダーシュートしてしまい、その間に変
速が進行し、締結側の作動準備が間に合わない。 この結果、(1) ,(3) の場合には、解放側締結要素によ
ってタービン回転の上昇速度(角速度)を制御すること
ができず、タービンの回転上昇が要求以上に速く完了し
てしまい、締結側要素の締結準備あるいは空吹け防止制
御により解放側油圧を立ち上げ準備が間に合わない(図
10の点線による低速時タービン回転特性)。(2) の場
合には、スリップさせるのに不十分な指令油圧に対して
スリップしたと誤判定してしまうため、誤判定か否かの
判定ロジックを含む複雑な制御が必要である。
【0006】いずれにしろ、イナーシャフェーズ初期で
は、油圧が理想値よりも小さくなってしまい、変速前後
のタービン回転差が非常に小さく、しかも、トルクコン
バータでのトルク増幅作用が大きいため変速時間(イナ
ーシャフェーズ)が短い極低速でのシフトダウン時に
は、解放側締結要素の容量不足により変速が早く進み過
ぎてしまい、イナーシャフェーズ後半では制御に実際の
油圧が追いつかず、締結側の油圧の応答がわずかでも遅
れるとエンジン空吹けが発生してしまう(図10の1点
鎖線による低速時タービン回転特性)。 (2)一方、スリップ開始時油圧の検出誤差の抑制やア
ンダーシュートによる誤検出を防止するために、解放側
締結要素圧の抜き勾配を比較的小さく設定すると、極低
速での空吹けは防止できるものの、高速時には変速指令
からイナーシャフェーズ開始検出までに時間がかかって
しまい、運転者が感じる変速開始のレスポンスの遅れが
発生するし、変速時間も長くなり、運転者の加速要求に
応えることができない(図10の1点鎖線による高速時
タービン回転特性)。
【0007】本発明が解決しようとする課題は、ドライ
ブダウン変速において、変速進行速度が遅い時の応答遅
れによるエンジン空吹け防止と、変速進行速度が速い時
の変速間延びの防止を両立する自動変速機のドライブダ
ウン変速制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】(解決手段1)上記課題
の解決手段1(請求項1)は、図1のクレーム対応図に
示すように、アクセル踏み込み操作によりダウンシフト
指令が出力されると、ダウンシフト前のギヤ段にて締結
されていた第1締結要素aを解放し、解放されていた第
2締結要素bを締結するという掛け換えによりダウンシ
フト後のギヤ段を達成する自動変速機のドライブダウン
変速制御装置において、前記第1締結要素aが滑り出さ
ないために必要な解放側油圧を設定する解放基準圧設定
部cと、ダウンシフト指令が出力されると解放基準圧ま
で比較的に大きな第1抜き勾配により油圧を低下させる
制御指令を油圧制御アクチュエータdに出力する第1油
圧低下部eと、変速進行速度を推定する変速進行速度推
定部fと、解放基準圧に達した時点からイナーシャフェ
ーズ開始の検出まで、変速進行速度推定値が遅い進行を
示す値であるほど小さな勾配に設定された第2抜き勾配
により油圧を低下させる制御指令を油圧制御アクチュエ
ータdに出力する第2油圧低下部gと、を備えた解放側
油圧制御手段hを設けたことを特徴とする。 (解決手段2)上記課題の解決手段2(請求項2)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項1記載の自
動変速機のドライブダウン変速制御装置において、前記
変速進行速度推定部fを、変速開始の直後にドライブダ
ウン変速前後のタービン回転差を推定するタービン回転
差推定部としたことを特徴とする。 (解決手段3)上記課題の解決手段3(請求項3)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項1または請
求項2記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置
において、前記解放基準圧設定部cを、スロットル開度
とタービン回転数あるいは出力軸回転数に応じた解放基
準圧マップを変速パターン毎に予め設定しておき、該マ
ップと検出されるスロットル開度と出力軸回転数により
解放基準圧を設定する部としたことを特徴とする。 (解決手段4)上記課題の解決手段4(請求項4)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項1または請
求項2記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置
において、前記解放基準圧設定部cを、スロットル開度
とタービン回転数に応じたタービントルクマップと変速
パターンに応じた定数マップを予め設定しておき、該マ
ップと検出情報によりタービントルクと定数を読み出
し、読み出したタービントルクと定数を用いた演算処理
により解放基準圧を設定する部としたことを特徴とす
る。 (解決手段5)上記課題の解決手段5(請求項5)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項1ないし請
求項4記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置
において、前記解放側油圧制御手段hに、ドライブダウ
ン変速のイナーシャフェーズ終了時期において解放側油
圧を一時的に上昇させてタービン回転の上昇を抑える空
吹け防止制御部iを設けたことを特徴とする。 (解決手段6)上記課題の解決手段6(請求項6)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項1ないし請
求項5記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置
において、前記第1締結要素aと第2締結要素bの油圧
制御アクチュエータd,jを、変速時に解放側油圧制御
手段hと締結側油圧制御手段kからの制御指令によりそ
れぞれ独立に油圧を電子制御する圧力制御弁としたこと
を特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)実施の形態1
は、請求項1〜6に対応する自動変速機のドライブダウ
ン変速制御装置である。
【0010】まず、実施の形態1のドライブダウン変速
制御装置が適用された自動変速機の全体概略を説明す
る。
【0011】図2は自動変速機の動力伝達機構を示すス
ケルトン図である。
【0012】図2において、INは入力軸、OUTは出
力軸、FPGはフロント遊星ギヤ、RPGはリヤ遊星ギ
ヤであり、フロント遊星ギヤFPGは、第1サンギヤS
1と第1リングギヤR1と第1ピニオンP1と第1ピニ
オンキャリヤC1を有し、リヤ遊星ギヤRPGは、第2
サンギヤS2と第2リングギヤR2と第2ピニオンP2
と第2ピニオンキャリヤC2を有する。
【0013】上記ギヤトレーンを用い前進4速・後退1
速の変速段を得る締結要素として、リバースクラッチR
EV/C(以下、R/C)、ハイクラッチHIGH/C
(以下、H/C)、2−4ブレーキ2-4/B、ロークラッ
チLOW/C(以下、L/C)、ロー&リバースブレー
キL&R/B、ローワンウェイクラッチLOW O.W.C が設
けられている。
【0014】前記第1サンギヤS1は、第1回転メンバ
M1及びリバースクラッチR/Cを介して入力軸INに
連結されていると共に、第1回転メンバM1及び2−4
ブレーキ2-4/Bを介してケースKに連結されている。
【0015】前記第1キャリヤC1は、第2回転メンバ
M2及びハイクラッチH/Cを介して入力軸INに連結
されていると共に、第3回転メンバM3及びロー&リバ
ースブレーキL&R/Bを介してケースKに連結されて
いる。また、第1キャリヤC1は、第3回転メンバM3
及びロークラッチL/Cを介して第2リングギヤR2に
連結されている。尚、ロー&リバースブレーキL&R/
Bとは並列配置でローワンウェイクラッチLOW O.W.C が
設けられている。
【0016】前記第1リングギヤR1は、第4回転メン
バM4を介して第2キャリヤC2に直結され、されに、
第2キャリヤC2には出力軸OUTが直結されている。
【0017】前記第2サンギヤS2は、入力軸INに直
結されている。
【0018】なお、この動力伝達機構の特徴は、4−3
ダウンシフト時に変速ショックのない掛け換えタイミン
グを得るために採用されていたワンウェイクラッチと、
このワンウェイクラッチの採用に伴いエンジンブレーキ
を確保するために必要とされる油圧締結によるクラッチ
とを廃止し、締結要素の数を削減することで小型軽量化
を達成した点にある。
【0019】図3は上記動力伝達機構により前進4速・
後退1速の変速段を得る締結論理を示す図である。
【0020】第1速(1st)は、ロークラッチL/C
の油圧締結と、ロー&リバースブレーキL&R/Bの油
圧締結(エンジンブレーキレンジ選択時)もしくはロー
ワンウェイクラッチLOW O.W.C の機械締結(加速時)に
より得られる。すなわち、第2サンギヤ入力、第2リン
グギヤ固定、第2キャリヤ出力となる。
【0021】第2速(2nd)は、ロークラッチL/C
と2−4ブレーキ2-4/Bの油圧締結により得られる。す
なわち、第2サンギヤ入力、第1サンギヤ固定、第2キ
ャリヤ出力となる。
【0022】第3速(3rd)は、ハイクラッチH/C
とロークラッチL/Cの油圧締結により得られる。すな
わち、第2リングギヤと第2サンギヤの同時入力、第2
キャリヤ出力となる(変速比=1)。
【0023】第4速(4th)は、ハイクラッチH/C
と2−4ブレーキ2-4/Bの油圧締結により得られる。す
なわち、第1キャリヤ及び第2サンギヤ入力、第1サン
ギヤ固定、第2キャリヤ出力によるオーバドライブ変速
段となる。
【0024】後退速(Rev)は、リバースクラッチR
EV/Cとロー&リバースブレーキL&R/Bの油圧締
結により得られる。すなわち、第1,第2サンギヤ入
力、第1キャリヤ固定、第2キャリヤ出力となる。
【0025】図4はDレンジ1速〜4速の自動変速やR
レンジの後進段を達成するための締結要素とコントロー
ルバルブ部と電子制御部によるDESCシステム(ダイ
レクト・エレクトロニック・シフト・コントロール・シ
ステム)を示す図である。
【0026】図4において、1はライン圧油路、2はマ
ニュアルバルブ、3はDレンジ圧油路、4はRレンジ圧
油路、5はパイロット弁、6はパイロット圧油路、7は
第1圧力制御弁、8は第2圧力制御弁、9は第3圧力制
御弁、10は第4圧力制御弁、12はロークラッチ圧油
路、13はハイクラッチ圧油路、14は2−4ブレーキ
圧油路、15はロー&リバースブレーキ圧油路、16は
リバースクラッチ圧油路、17はA/Tコントロールユ
ニット、18は車速センサ、19はスロットルセンサ、
20はエンジン回転センサ、21はタービン回転セン
サ、22はインヒビタースイッチ、23は油温センサで
ある。
【0027】前記各圧力制御弁7,8,9,10は、A
/Tコントロールユニット17からのデューティ指令に
応じてソレノイド圧(一定圧によるパイロット圧Pp を
基圧)を作り出すソレノイド弁と、ソレノイド圧を信号
圧としDレンジ圧を調圧するアンプ弁による弁である。
尚、各圧力制御弁7,8,9,10は、リニアソレノイ
ド弁と、ソレノイド圧を信号圧としDレンジ圧を調圧す
るアンプ弁による弁であっても良いし、また、Dレンジ
圧を直接調圧するソレノイド弁であっても良い。
【0028】ここで、Dレンジ時に1速〜4速を自動的
に変速する変速制御は、例えば、図5に示すような変速
点特性モデル図と、検出されたスロットル開度及び車速
に基づき、検出された運転点がアップシフト変速線(実
線)あるいはダウンシフト変速線(点線)を横切った時
に変速指令が出され、この変速指令により次に移行する
ギヤ段が決定され、決定されたギヤ段を得るべく変速前
に締結されている締結要素を解放し、変速前に解放され
ている締結要素を締結する油圧制御のデューティ指令を
A/Tコントロールユニット17から出力することで行
なわれる。例えば、走行中にアクセル踏み込み操作によ
り運転点が図5のA点からB点に移行し、3−2ダウン
シフト変速線を横切ることで行なわれる3−2ドライブ
ダウンシフトの場合には、第3速で締結されているハイ
クラッチH/C(第1締結要素aに相当)を第2圧力制
御弁8(油圧制御アクチュエータdに相当)へのデュー
ティ指令により解放し、第3速で解放されている2−4
ブレーキ2-4/B(第2締結要素bに相当)を第3圧力制
御弁9(油圧制御アクチュエータjに相当)へのデュー
ティ指令により締結することで行なわれる。
【0029】次に作用を説明する。 [ドライブダウン変速制御]各種の変速モードのうちア
クセル操作を伴うドライブダウン変速制御は、図6に示
すフローチャートにしたがって実行される。以下、図7
に示すタイムチャートを参照しながら各ステップについ
て説明する。 *解放側制御(解放側油圧制御手段hに相当) ステップ30では、ダウンシフト指令の出力時点からイ
ナーシャフェーズ開始までの領域において、解放側要素
の油圧を後述するように減少させることでイナーシャフ
ェーズに移行させる解放側要素抜き制御が行なわれる。
【0030】ステップ31では、タービン回転数NTが
変速開始判断回転数NTSTART(あるいは変速開始
判断ギヤ比)になったかどうかによりイナーシャフェー
ズ開始か否かが判断される。
【0031】ステップ32では、イナーシャフェーズ開
始時点からタービン回転数NTが第1設定回転数NT1
になるまでの領域において、解放側要素の油圧をイナー
シャフェーズ開始圧より設定圧PR3だけ低い油圧とす
る指令が出力され、この指令をそのまま維持することで
エンジントルクを利用してダウンシフトを進行させるタ
ービン回転上昇制御が行なわれる。
【0032】ステップ33では、タービン回転数NTが
第1設定回転数NT1になったかどうかが判断される。
【0033】ステップ34では、タービン回転数NTが
第1設定回転数NT1から第2設定回転数NT2になる
までの領域において、所定の勾配にて上昇する油圧指令
に相当するデューティ指令の出力により解放側要素の油
圧を上昇させることでタービン回転速度の上昇を抑制す
るタービン回転上昇速度抑制制御が行なわれ、引き続い
て、タービン回転数NTが第2設定回転数NT2からイ
ナーシャフェーズ終了までの領域において、解放側油圧
目標値を得る上昇勾配のデューティ指令を出力する解放
側分担制御が行なわれる(空吹け防止制御部iに相
当)。
【0034】ステップ35では、タービン回転数NTが
変速終了判断回転数NTEND(あるいは変速終了判断
ギヤ比)になったかどうかによりイナーシャフェーズ終
了か否かが判断される。
【0035】ステップ36では、イナーシャフェーズ終
了後、解放側の油圧を設定時間TR2で指令油圧が最小
値となるように漸減させる解放完了制御が行なわれる。 *締結側制御(締結側油圧制御手段kに相当) ステップ40では、ダウンシフト指令の出力時点からタ
ービン回転数NTが第2設定回転数NT2になるまでの
領域において、締結側要素の油圧を、初期圧PA1を得
るデューティ指令を設定時間TA1だけ発した後、設定
油圧PA2を保つデューティ指令を発し、イナーシャフ
ェーズ開始後は所定油圧PA2に対して上乗せ圧を得る
入れ勾配RmpA3の油圧に相当するデューティ指令を
発する制御であるピーク&ホールド制御によりトルク容
量を持つ直前の位置まで締結側要素のピストンをストロ
ークさせる制御が行なわれる。ここで、上乗せ圧とは、
ピーク&ホールド制御(プリチャージ制御と同義)に所
定油圧PA2に対して確実にピストンストロークを終了
させるために加えなければならない油圧をいう。
【0036】ステップ41では、タービン回転数NTが
第2設定回転数NT2になったかどうかが判断される。
【0037】ステップ42では、タービン回転数NTが
第2設定回転数NT2からイナーシャフェーズ終了まで
の領域において、イナーシャフェーズ終了予測時点で締
結側油圧目標値が得られる上昇勾配の油圧に相当するデ
ューティ指令を出力する締結側分担制御が行なわれる。
【0038】ステップ43では、タービン回転数NTが
変速終了回転数NTEND(あるいは、実ギヤ比が変速
終了判断ギヤ比)になったかどうかによりイナーシャフ
ェーズ終了か否かが判断される。
【0039】ステップ44では、イナーシャフェーズ終
了後、締結側の油圧を設定時間TA2でデューティ指令
が最大値となるように漸増させる締結完了制御が行なわ
れる。
【0040】ここで、ステップ34とステップ42で
は、ドライブダウン変速において、解放側締結要素と締
結側締結要素とが伝達するトルク和で、変速後のギヤ比
(タービン回転数)を保持し、円滑な回転同期変速を達
成する協働締結制御が行なわれる。この協働締結制御
は、それぞれの締結要素が単独であるギヤ段でエンジン
が出力しているトルクに対しタービン回転が上昇も下降
もしないでちょうど釣り合う締結要素トルクを発生させ
る油圧をそれぞれの締結要素の分担圧と定義した時、解
放側油圧と締結側油圧の各々はダウンシフト後のギヤ段
での分担圧より低い油圧で、且つ、解放側締結要素と締
結側締結要素とが伝達し得るトルクをタービントルクに
換算した値の総和はダウンシフト後のギヤ段での分担圧
より少し高い油圧という条件が成立する油圧を、締結側
油圧,解放側油圧にそれぞれ設定(例えば、解放側油圧
はタービントルク×0.8に相当する入力トルクを伝達
する油圧PR5を、締結側油圧はタービントルク×0.
4に相当する油圧PA3)し、これは、例えば、図7に
示すような特性を得る油圧制御をいう。 [解放側要素抜き制御作動]図8(イ) は上記ステップ3
0の解放側要素抜き制御の具体的作動に示すフローチャ
ートで、以下、各ステップについて説明する。
【0041】ステップ301では、ドライブダウンシフ
ト指令が出力されると初期解放圧PR1を得るデューテ
ィ指令が出力される。このPR1は変速パターン毎に一
律の値で与える。
【0042】ステップ302では、ドライブダウンシフ
ト指令の出力時から起動しているタイマ値TIMが設定
タイマ値TA1に達したかどうかが判断される。
【0043】ステップ303では、TIM>TA1の時
間条件が成立すると、解放側締結要素が滑り出さないた
めに必要な解放基準圧PR2が設定される(解放基準圧
設定部cに相当)。この解放基準圧PR2の設定は、図
8(ロ) に示すように、スロットル開度TVOと出力軸回
転数No(=車速)に対応した解放基準圧マップを変速
パターン毎に予め設定しておき、該マップとセンサ1
9,18により検出されるスロットル開度と出力軸回転
数により設定しても良いし、また、図8(ハ) に示すよう
に、スロットル開度TVOとタービン回転数Ntに応じ
たタービントルクマップと変速パターンに応じた定数マ
ップを予め設定しておき、該マップと検出情報によりタ
ービントルクTtと定数kを読み出し、読み出したター
ビントルクTtと定数kを用いた演算処理(PR2=k
・Tt+α:αはマージン)により設定しても良い。
【0044】ステップ304では、初期解放圧PR1と
解放基準圧PR2と設定タイマ値TR1により決まる比
較的に大きな第1抜き勾配RmpR0により解放油圧を
低下させるデューティ指令が出力される(第1油圧低下
部eに相当)。
【0045】ステップ305では、タイマ値TIMが設
定タイマ値TA1+TR1に達したかどうかが判断され
る。
【0046】ステップ306では、ドライブダウン変速
の変速前後タービン回転差NTDIFが推定される(変
速進行速度推定部Fに相当)。この変速前後タービン回
転差NTDIFは、イナーシャフェーズ中の出力軸回転
数の変化を無視すれば、下記の式により求められる。
【0047】NTDIF={(gb/ga)−1}Nt
または(gb−ga)No ga:変速前ギヤ比 gb:変速後ギヤ比 No:イナーシャフェーズ開始時の出力軸回転数 N
t:イナーシャフェーズ開始時のタービン回転数 ステップ307では、解放基準圧PR2に達した時点か
らイナーシャフェーズ開始の検出まで、変速前後タービ
ン回転差NTDIFが遅い進行を示す小さな値であるほ
ど小さな勾配に設定された第2抜き勾配RmpR1によ
り油圧を低下させるデューティ指令が出力される(第2
油圧低下部gに相当)。
【0048】ステップ308では、イナーシャフェーズ
開始かどうかが判断される。 [解放側要素抜き制御]ドライブダウン変速指令が出さ
れると、解放基準圧PR2からの第2抜き勾配RmpR
1が、図9に示すように、低速時(NTDIF小)と高
速時(NTDIF大)とで変えられ、低速時にはゆっく
りと抜き、高速時には素早く抜かれることになる。
【0049】このように、変速前後タービン回転差NT
DIFが小さい時は第2抜き勾配RmpR1を小さくす
るのは、正確な変速開始タイミングと変速開始時の解放
側油圧を把握するためである。つまり、NTDIFが小
さい時には変速全体をゆっくり進行させたい。そのため
には、変速初期の状態を正確に把握し、それに見合った
制御ができる状態であることが必要である。
【0050】一方、変速前後タービン回転差NTDIF
が大きい時は第2抜き勾配RmpR1を大きくするの
は、早期に変速を開始させるためである。つまり、NT
DIFが大きいと変速時間が長くなるため、素早いイナ
ーシャフェーズの開始が必要である。また、できるだけ
速く変速を進行させるためには解放側をほぼニュートラ
ルにすれば良く、このためには変速初期の状態が正確に
把握できていなくても構わない。
【0051】この結果、ドライブダウン変速の解放側油
圧制御において、イナーシャフェーズ開始までの抜き勾
配を可変とする油圧制御を行なうことにより、変速進行
速度が遅い時の応答遅れによるエンジン空吹け防止と、
変速進行速度が速い時の変速間延びの防止を両立するこ
とができる。 (その他の実施の形態)本願のドライブダウン変速制御
装置は実施の形態1で示した自動変速機に限らず様々な
電子制御タイプの自動変速機のドライブダウン制御装置
として適用することができる。
【0052】実施の形態1では、変速前後タービン回転
差NTDIFにより第2抜き勾配RmpR1を決める例
を示したが、変速進行速度推定できる要素であれば他の
要素により第2抜き勾配RmpR1を決めるようにして
も良い。例えば、車速と変速パターン(隣接ギヤ段変速
か飛び段変速か)により決めることもできる。
【0053】
【発明の効果】請求項1記載の発明にあっては、締結要
素の掛け換えによりダウンシフト後のギヤ段を達成する
自動変速機のドライブダウン変速制御装置において、第
1締結要素が滑り出さないために必要な解放側油圧を設
定する解放基準圧設定部と、ダウンシフト指令が出力さ
れると解放基準圧まで比較的に大きな第1抜き勾配によ
り油圧を低下させる制御指令を第1油圧制御アクチュエ
ータに出力する第1油圧低下部と、変速進行速度を推定
する変速進行速度推定部と、解放基準圧に達した時点か
らイナーシャフェーズ開始の検出まで、変速進行速度推
定値が遅い進行を示す値であるほど小さな勾配に設定さ
れた第2抜き勾配により油圧を低下させる制御指令を第
1油圧制御アクチュエータに出力する第2油圧低下部
と、を備えた解放側油圧制御手段を設けたため、ドライ
ブダウン変速において、変速進行速度が遅い時の応答遅
れによるエンジン空吹け防止と、変速進行速度が速い時
の変速間延びの防止を両立する自動変速機のドライブダ
ウン変速制御装置を提供することができるという効果が
得られる。
【0054】請求項2記載の発明にあっては、請求項1
記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置におい
て、変速進行速度推定部を、変速開始の直後にドライブ
ダウン変速前後のタービン回転差を推定するタービン回
転差推定部としたため、上記効果に加え、車速の高低に
よる変速進行速度の推定ばかりでなく、例えば、車速が
低くても変速進行速度が速くなる4→2変速のような飛
び段変速の時にも正確に変速進行速度を推定することが
できる。
【0055】請求項3記載の発明にあっては、請求項1
または請求項2記載の自動変速機のドライブダウン変速
制御装置において、解放基準圧設定部を、スロットル開
度とタービン回転数あるいは出力軸回転数に応じた解放
基準圧マップを変速パターン毎に予め設定しておき、該
マップと検出されるスロットル開度と出力軸回転数によ
り解放基準圧を設定する部としたため、請求項1または
請求項2記載の発明の効果に加え、入力トルクに関連づ
けた解放基準圧マップによって簡単に解放基準圧を設定
できる。
【0056】請求項4記載の発明にあっては、請求項1
または請求項2記載の自動変速機のドライブダウン変速
制御装置において、解放基準圧設定部を、スロットル開
度とタービン回転数に応じたタービントルクマップと変
速パターンに応じた定数マップを予め設定しておき、該
マップと検出情報によりタービントルクと定数を読み出
し、読み出したタービントルクと定数を用いた演算処理
により解放基準圧を設定する部としたため、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の効果に加え、入力トルク(タ
ービントルク)を推定し、推定されたトルクに対し解放
側締結要素が滑り出さないために必要な油圧を計算によ
り精度良く設定することができる。
【0057】請求項5記載の発明にあっては、請求項1
ないし請求項4記載の自動変速機のドライブダウン変速
制御装置において、解放側油圧制御手段に、ドライブダ
ウン変速のイナーシャフェーズ終了時期において解放側
油圧を一時的に上昇させてタービン回転の上昇を抑える
空吹け防止制御部を設けたため、請求項1ないし請求項
4記載の発明の効果に加え、油圧の抜けが少ない低速時
等の変速進行速度が遅い時に解放側油圧を立ち上げる制
御にも素早く反応し、さらに低速時空吹けが抑え易くな
る。
【0058】請求項6記載の発明にあっては、請求項1
ないし請求項5記載の自動変速機のドライブダウン変速
制御装置において、第1締結要素と第2締結要素の油圧
制御アクチュエータを、変速時に解放側油圧制御手段と
締結側油圧制御手段からの制御指令によりそれぞれ独立
に油圧を電子制御する圧力制御弁としたため、請求項1
ないし請求項5記載の発明の効果に加え、棚圧やタイミ
ング等を制御するデバイスやシフト弁をコントロールバ
ルブユニットに備えた従来の集中制御システムに比べ、
制御自由度が高く、コントロールバルブユニットの簡略
化や軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機のドライブダウン変速制御
装置を示すクレーム対応図である。
【図2】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置が
適用された自動変速機の動力伝達機構を示すスケルトン
図である。
【図3】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置が
適用された自動変速機の締結論理表を示す図である。
【図4】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置が
適用された自動変速機のDESCシステム図である。
【図5】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置の
変速点特性モデルの一例を示す図である。
【図6】実施の形態1のドライブダウン変速制御作動の
流れを示すフローチャートである。
【図7】実施の形態1のドライブダウン変速制御時にお
ける出力軸トルクとタービン回転数とギヤ比と解放側デ
ューティ指令に相当する解放側油圧と締結側デューティ
指令に相当する締結側油圧の各過渡特性を示すタイムチ
ャートである。
【図8】実施の形態1の解放側要素抜き制御作動を示す
フローチャートとステップ処理にて用いられる解放基準
圧設定マップと第2抜き勾配マップを示す図である。
【図9】実施の形態1のドライブダウン変速制御におけ
る解放側デューティパルス特性と高速時タービン回転特
性と低速時タービン回転特性を示すタイムチャートであ
る。
【図10】従来のドライブダウン変速制御における解放
側指令圧特性と高速時タービン回転特性と低速時タービ
ン回転特性を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
a 第1締結要素 b 第2締結要素 c 解放基準圧設定部 d 油圧制御アクチュエータ(圧力制御弁) e 第1油圧低下部 f 変速進行速度推定部 g 第2油圧低下部 h 解放側油圧制御手段 i 空吹け防止制御部 j 油圧制御アクチュエータ(圧力制御弁) k 締結側油圧制御手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセル踏み込み操作によりダウンシフ
    ト指令が出力されると、ダウンシフト前のギヤ段にて締
    結されていた第1締結要素を解放し、解放されていた第
    2締結要素を締結するという掛け換えによりダウンシフ
    ト後のギヤ段を達成する自動変速機のドライブダウン変
    速制御装置において、 前記第1締結要素が滑り出さないために必要な解放側油
    圧を設定する解放基準圧設定部と、 ダウンシフト指令が出力されると解放基準圧まで比較的
    に大きな第1抜き勾配により油圧を低下させる制御指令
    を第1油圧制御アクチュエータに出力する第1油圧低下
    部と、 変速進行速度を推定する変速進行速度推定部と、 解放基準圧に達した時点からイナーシャフェーズ開始の
    検出まで、変速進行速度推定値が遅い進行を示す値であ
    るほど小さな勾配に設定された第2抜き勾配により油圧
    を低下させる制御指令を第1油圧制御アクチュエータに
    出力する第2油圧低下部と、 を備えた解放側油圧制御手段を設けたことを特徴とする
    自動変速機のドライブダウン変速制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動変速機のドライブダ
    ウン変速制御装置において、 前記変速進行速度推定部を、変速開始の直後にドライブ
    ダウン変速前後のタービン回転差を推定するタービン回
    転差推定部としたことを特徴とする自動変速機のドライ
    ブダウン変速制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の自動変速
    機のドライブダウン変速制御装置において、 前記解放基準圧設定部を、スロットル開度とタービン回
    転数あるいは出力軸回転数に応じた解放基準圧マップを
    変速パターン毎に予め設定しておき、該マップと検出さ
    れるスロットル開度と出力軸回転数により解放基準圧を
    設定する部としたことを特徴とする自動変速機のドライ
    ブダウン変速制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の自動変速
    機のドライブダウン変速制御装置において、 前記解放基準圧設定部を、スロットル開度とタービン回
    転数に応じたタービントルクマップと変速パターンに応
    じた定数マップを予め設定しておき、該マップと検出情
    報によりタービントルクと定数を読み出し、読み出した
    タービントルクと定数を用いた演算処理により解放基準
    圧を設定する部としたことを特徴とする自動変速機のド
    ライブダウン変速制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4記載の自動変速
    機のドライブダウン変速制御装置において、 前記解放側油圧制御手段に、ドライブダウン変速のイナ
    ーシャフェーズ終了時期において解放側油圧を一時的に
    上昇させてタービン回転の上昇を抑える空吹け防止制御
    部を設けたことを特徴とする自動変速機のドライブダウ
    ン変速制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5記載の自動変速
    機のドライブダウン変速制御装置において、 前記第1締結要素と第2締結要素の油圧制御アクチュエ
    ータを、変速時に解放側油圧制御手段と締結側油圧制御
    手段からの制御指令によりそれぞれ独立に油圧を電子制
    御する圧力制御弁としたことを特徴とする自動変速機の
    ドライブダウン変速制御装置。
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