JP2000228281A - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

マイクロ波加熱装置

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JP2000228281A
JP2000228281A JP11029655A JP2965599A JP2000228281A JP 2000228281 A JP2000228281 A JP 2000228281A JP 11029655 A JP11029655 A JP 11029655A JP 2965599 A JP2965599 A JP 2965599A JP 2000228281 A JP2000228281 A JP 2000228281A
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heated
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友勝 小黒
Yoshiaki Nakauchi
良明 中内
Kiyotaka Hatazawa
清孝 畑澤
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  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
  • Electric Ovens (AREA)
  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】マイクロ波を用いて被加熱物を100℃を超え
て加熱する。 【構成】マイクロ波を用いて被加熱物を100℃以上に
加熱するために、被加熱物の雰囲気を加圧し、マイクロ
波を照射する。水分の蒸発を少なくしながら100℃を
越えた温度までマイクロ波加熱を行い、迅速に十分な殺
菌作用を行う加熱装置を実現することが出来る。被加熱
物が水分含有率の高いものであっても、十分加圧しなが
らマイクロ波加熱が可能となることから、迅速にしかも
水分蒸発も少なく高温加熱を行うことができるマイクロ
波加熱装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波利用機器で
あるマグネトロン応用装置に係わり、特に、マグネトロ
ンを用いた加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、マグネトロン応用装置として、
電子レンジ等の加熱装置がある。
【0003】マグネトロンにより発生されたマイクロ波
(高周波)を用いて物を加熱することは、加熱効率が良
い。そのため、マグネトロンを使ったマイクロ波加熱装
置は、家庭用の電子レンジの他に、産業用としても用い
られている。
【0004】図11に、マグネトロンが電子レンジに使
用された場合の概念図を示す。同図において、1は電子
レンジの加熱用筐体(オーブン)、302はドア、3は
被加熱物、5はマグネトロン、5aはマグネトロンのア
ンテナ、8はマグネトロンを動作させるための電源、3
07はファン、308はファンにより発生させられた冷
却風、6はマグネトロンで発生した高周波電力を加熱用
筐体内に導く導波管、4は供給された高周波電力を拡散
するためのスターラである。
【0005】被加熱物3はドア302から加熱用筐体1
内にセットされる。
【0006】マグネトロン5で発生したマイクロ波はア
ンテナ5aから放射され、導波管6を通して被加熱物3
のある加熱用筐体1内に供給される。この時マグネトロ
ン5は熱を発するため、冷却風308がファン307に
よってマグネトロン5に送られる。加熱用筐体1内に供
給されたマイクロ波電力は、被加熱物3が均一に加熱さ
れるようにスターラ4によって拡散される。
【0007】また、一般的な熱処理には、熱水中に被加
熱物を浸す熱処理方法、熱水を加熱用筐体内にスプレー
ノズルから噴霧する熱処理方法、被加熱物の入った加熱
筐体内を高温の蒸気で満たす加熱処理方法等がある。
【0008】さらに、実公昭60−8710号公報、実
公昭60−21975号公報には、高圧に制御した加熱
室にマイクロ波を照射する加熱殺菌装置が開示されてい
る。また均一に加熱させる手段であるスターラ等が開示
されている。
【0009】しかしながら、上記公報の加熱殺菌装置
は、被加熱物の温度検出ができないため密閉包装の無い
状態で加熱して予め温度と時間の関係を調べておき、そ
の温度データを利用して加圧条件を決める方法(実公昭
60−8710)をとるか、密閉容器の温度を測定して
加圧条件を決める方法(実公昭60−21975)など
が採用されている。
【0010】このようなマイクロ波加熱装置では実際の
食品温度に対応する加圧条件に対しては十分な精度の圧
力となっているとは言えない。食品の個体差やマイクロ
波加熱の出力差、時間的変動、食品の位置変動など多く
の変動要因があり、このため、密閉容器の内部、外部の
圧力差が生じ、変形のために容器が損傷・破損を生じる
こともある。
【0011】また、特公昭51−12133号公報、特
公昭53−119183号公報、実公昭60−8710
号公報、実公昭60−21975号公報は、単に、包装
された被加熱物を内部加熱方式により加熱する際におこ
る容器の破裂を防ぐ為のものであり、加圧と同時に加熱
温度を上昇させることについては考慮されていない。さ
らに均一に加熱させる手段に加わる応力、つまり加圧に
よる摩擦の増大については何等考慮されていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子レンジ等の
マイクロ波加熱装置は次のような問題点を有している。
【0013】加熱用筐体内の被加熱物は、マイクロ波を
照射されることにより温度が上昇する。その後100℃
に達すると、被加熱物の水分は蒸発をはじめる。被加熱
物は、水分の蒸発による潜熱により照射されたエネルギ
ーが奪われるため、なかなか100℃を超えて温度上昇
しない。
【0014】単に、食用に被加熱物を加熱するのみであ
れば100℃以上に温度を上昇させる必要はないが、殺
菌を目的として被加熱物を加熱する場合には100℃以
上の温度が必要な場合がある。
【0015】例えば、レトルトパウチ詰め食品や魚肉ソ
ーセージ等の殺菌には、耐熱菌の殺菌のため100〜1
40℃の高温殺菌処理が必要である。
【0016】高温殺菌処理のために従来のマイクロ波加
熱装置を用いれば、被加熱物の温度を十分に上げること
ができない。
【0017】また、大きなマイクロ波電力を加熱用筐体
内に注入して、強引に被加熱物の温度を上げた場合に
は、被加熱物から水分が抜けてしまう、という問題があ
る。
【0018】また加圧によりスターラやターンテーブル
などのマイクロ波加熱を均一化する手段にも加圧による
機械的負担がかかり動作が不安定となる問題が発生す
る。
【0019】本発明はこの欠点を改善し被加熱物の高温
殺菌を高い信頼性で迅速に行うものである。
【0020】さらに、熱水中に被加熱物を浸す熱処理方
法、加熱用筐体内に熱水をスプレーノズルから噴霧する
熱処理方法、被加熱物の入った加熱筐体内を高温の蒸気
で満たす熱処理方法等の熱処理方法がある。このような
熱処理方法では、被加熱物の表面から熱が伝わるため表
面と内部とに温度差が生じる。また加熱するのに時間が
かかる等の問題がある。被加熱物の表面部分は長時間高
温にさらされるため、被加熱物が変質することがある。
【0021】本発明は、かかる問題点を解決するもの
で、その目的は、簡単な構成手段により、少ないエネル
ギーで、短時間に加熱処理できるマグネトロン応用装置
を提供することにある。
【0022】また、本発明の他の目的は、被加熱物の高
温殺菌を高い信頼性で迅速に行うマグネトロン応用装置
を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によるマイクロ波加熱装置は、内部に被加熱
物を収容する加熱用筐体部と、加熱用筐体の内部にマイ
クロ波電力を供給するためのマイクロ波電力供給部と、
加熱用筐体の内部を高圧にするための加圧系統部とを有
する。
【0024】さらに、被加熱物を入れる加熱用筐体を密
閉構造とし、これに加圧装置により大気圧以上の圧力を
かけながらマイクロ波加熱を行う構成とする。また、マ
イクロ波加熱を均一に行うための均一化手段を加熱用筐
体内に有すると共にそれを駆動する駆動部分を加熱用筐
体とは別な密閉構造とし、加熱用筐体内の圧力よりも幾
分か高くなる状態に加圧せしめる。
【0025】被加熱物を入れる加熱用筐体を密閉構造と
し、これに加圧装置により大気圧以上の圧力をかけなが
らマイクロ波加熱を行う構成とするとともに、被加熱物
の包装の変形を検知するセンサーを設け、被加熱物の雰
囲気を加圧する際に、マイクロ波加熱による被加熱物、
特に包装部の変形をモニターし、必要以上に包装部が変
形しないように加圧圧力を制御する。
【0026】前記手段によれば、加熱用筐体内の圧力を
高くしてマイクロ波加熱を行うので、被加熱物の水分の
蒸発を抑制した状態で、被加熱物をマイクロ波を用いて
100℃より高い温度で熱処理できる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態において、内
部に被加熱物を収容する加熱用筐体部と、加熱用筐体の
内部にマイクロ波電力を供給するためのマイクロ波電力
供給部と、加熱用筐体の内部を高圧にするための加圧系
統部とを有するマイクロ波加熱装置である。
【0028】さらに、上記構成に加え以下の構成を夫々
有するマイクロ波加熱装置である。
【0029】(1)被加熱物をマイクロ波加熱を行うに
際して、マイクロ波加熱中に被加熱物の周囲の雰囲気の
圧力を大気圧より高くする。
【0030】(2)加熱用筐体の内部に照射されたマイ
クロ波を分散させる分散手段を有し、分散手段の駆動部
は加圧室部に配置され、分散手段を駆動する部分の配置
された加圧室部の圧力を大気圧より高する。
【0031】(3)加熱用筐体の内部に配設された被加
熱物を回転させる回転手段を有し、回転手段の駆動部は
加圧室部に配置され、回転手段を駆動する部分の配置さ
れた加圧室部の圧力を大気圧より高する。
【0032】(4)マイクロ波照射の時間又は強度を変
化させる手段を備える。
【0033】(5)加熱用筐体の一部に圧力センサと、
温度または湿度センサとを有し、大気圧より高い圧力の
状態で被加熱物をマイクロ波加熱し、加熱筐体内の湿度
が急増する段階でマイクロ波加熱を終了するよう制御す
る手段を有する。
【0034】(6)加熱用筐体の一部に位置センサや形
状センサを配置し、被加熱物の位置や形状を監視しなが
らマイクロ波加熱をおこなう。
【0035】(7)マイクロ波手段として複数の加熱筐
体を用意し、順次被加熱物を加熱処理する。
【0036】(8)マイクロ波加熱に先立ち又はマイク
ロ波加熱と同時に、高温蒸気や電気ヒータにより被加熱
物の周囲を加熱する手段を有する。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0038】図1は、本発明に係わるマイクロ波加熱装
置の一実施例を示す断面図である。
【0039】図1において、1は加熱用筐体、1aは上
部筐体、1bは下部筐体、1cは上部筐体1aと下部筐
体1bの合わせ目、2はトレイ、3は被加熱物、4は供
給された高周波電力を拡散するためのスターラ、5はマ
グネトロン、5aはマグネトロンのアンテナ、6はマグネ
トロンで発生した高周波電力を加熱用筐体内に導く導波
管、7はガス排出部、8はマグネトロンを動作させるた
めの電源、9は誘電体、10は加圧系統部、10aは加
圧気体供給用パイプ、10bは穴部、13は温度センサ
ー、14は圧力センサー、15は位置センサー、16は
チョークである。
【0040】マグネトロン5で発生したマイクロ波はア
ンテナ5aから発射され、導波管6を通して被加熱物3
のある加熱用筐体1内に供給される。この時マグネトロ
ン5は熱を発するため、冷却風がファンによってマグネ
トロン5に送られる。加熱用筐体1内に供給されたマイ
クロ波電力は、被加熱物3が均一に加熱されるようにス
ターラ4によって拡散される。
【0041】加熱用筐体1は内側が金属の上部筐体1a
と下部筐体1bからなり、これらを上下合せた際にその
合わせ目1cは、マイクロ波の漏洩が規制内に留まるよ
うな構造とし、マイクロ波漏洩を防止している。また、
図1のマイクロ波加熱装置は、内部を高圧にするため、
機密性を良くするように配慮した構造とされている。
【0042】電波を反射するため金属板で形成されたス
ターラ4は、被加熱物を均一に加熱するための第1の均
一化手段であり、金属もしくはプラスチックなどの棒体
4aにより支持され、駆動装置であるモータ4bにより
回転するように構成されている。
【0043】ガラスやセラミックからなるトレイ2は被
加熱物3を支持するための支持体であり、被加熱物3を
均一に加熱するための第2の均一化手段である。またト
レイ2はセラミックもしくは金属からなる支持棒2aに
より加熱用筐体1の適当な位置に被加熱物を支持してい
る。さらに支持棒2aは駆動装置であるモータ2bに連
結され、モータ2bの回転をトレイ2に伝えている。こ
の実施例では、トレイ2を回転させているが、上下又は
左右の移動でも良い。被加熱物3を移動させながら加熱
する目的は、被加熱物3をむら無く加熱するためであっ
て、むら無く加熱できれば被加熱物3を移動させる必要
はない。
【0044】マイクロ波電力を発生する電子管マグネト
ロン5は、アンテナ5aからマイクロ波電力が放射さ
れ、マイクロ波電力は加熱用筐体1に接続された導波管
6を介して加熱用筐体1の内部に照射される。
【0045】セラミックやテフロンなどから成る誘電体
9は、加熱用筐体1の内部空間からアンテナ5aの配置
された導波管を隔離するための壁である。また誘電体9
は、加熱用筐体1の内部の蒸気からマグネトロン5のア
ンテナ5aを遮断し、腐蝕や汚れ、圧力による変形、破
損を防止するように構成されている。誘電体9は、銀ろ
う等により加熱用筐体に固着され、またはゴム等のオー
リングを介して加熱用筐体1に密着している。
【0046】マグネトロン5を動作させるには高電圧電
源や陰極加熱用の低電圧電源が必要である。電源部8は
高電圧ケーブル8aによりマグネトロンに接続されてい
る。また、マグネトロンの陽極部は高温となりこれを冷
却するため、強制的に冷却される。図1では冷却方法を
省略してある。
【0047】加熱用筐体1は機密性を良くするように配
慮した構造なっている。
【0048】加熱用筐体の外部には、空気などの気体を
送り込み、加熱用筐体内を高圧にするための加圧系統部
10を有する。この加圧気体は加圧気体供給用パイプ1
0aにより加熱用筐体1に設けられた穴部10bから筐
体内部に導かれる。図1において、穴部10bは下部筐
体1bに設けてあるが、上部筐体1aに設けてもよい。
また、穴部10bは、マグネトロンより発射されたマイ
クロ波を通過させない程度の径をもつ穴である。さらに
穴部10bは、加熱用筐体1の容量に合わせて複数個設
けてもよく、このように構成することで、マイクロ波を
加熱筐体1内から漏洩させることなく、大量の気体を加
熱筐体1内に送り込むことができる。
【0049】ガス排出部7は、加熱用筐体1内の圧力を
高めるために使用された気体を排出するための穴であ
り、ガス排出制御装置に接続されている。また、ガス排
出部7は、マグネトロンより放射されたマイクロ波を通
過させない程度の径をもつ穴である。さらにガス排出部
7は、複数個設けてもよく、このように構成すること
で、マイクロ波を加熱筐体1内から漏洩させることな
く、大量の気体を加熱筐体1内から排出することができ
る。
【0050】図1に記載のマイクロ波加熱装置では、上
部筐体1aと下部筐体1bが分離し、被加熱物3がトレ
イ2に配設され、上部筐体1aと下部筐体1bを密着
し、その後に加圧系統部10を作動させて高圧空気や高
圧窒素などのガス体が加熱用筐体内部に送られ、加熱用
筐体内部の圧力が上昇する。
【0051】一方、マイクロ波電力はマグネトロン5か
ら導波管6により加熱用筐体内部に送られて被加熱物3
に照射されマイクロ波加熱が行われる。上部筐体1aと
下部筐体1bとの合せ目1cはマイクロ波が漏洩しない
ように4分の1波長のチョーク16が設けられている。
チョーク16は外部への漏洩マイクロ波の進行方向、す
なわち加熱用筐体を形成する側壁の厚さ方向に対し垂直
な方向に設置される。
【0052】図1に示したチョーク16の加熱用筐体を
形成する側壁の厚さ方向に対し垂直な方向の幅、つまり
図1におけるチョーク16の高さはマグネトロンから発
射されたマイクロ波の4分の1波長である。また、チョ
ーク16は上部筐体1aに全周にわたり形成され、マイ
クロ波の漏洩を防止している。
【0053】図1ではチョーク16を上部筐体1aに設
けたが、下部筐体1bに設けてもよい。また、図1では
加熱用筐体を上下に分割したが、加熱筐体を左右分割す
る場合は、チョークの水平方向幅をマイクロ波の4分の
1波長にすればよい。さらに、チョーク16の代わりに
ガスケットを用いてもよい。
【0054】圧力センサ14は被加熱物の雰囲気の圧力
をモニターし、温度センサ13は放射温度計などから成
り、加熱用筐体1に取り付けられ被加熱物の温度又は加
熱用筐体内の温度を検出する。なお、温度センサ13は
湿度センサでも良く、必要に応じ温度及び湿度センサの
両方を具備してもよい。
【0055】温度センサ及び湿度センサ13,圧力セン
サ14,位置センサ15等の複数のセンサを加熱用筐体
1の内部に設置し、計測したデータに基づき、加熱用筐
体1内の圧力の調整やマイクロ波電力の調整が可能とな
る。位置センサ15は、センサから被加熱物の包装まで
の距離を検知して圧力条件やマイクロ波出力を制御す
る。
【0056】本実施例によれば、高圧中で加熱するため
被加熱物3はその温度が100℃を越えても内部の水分
が蒸発せず、殺菌に必要な温度まで加熱することが可能
となる。
【0057】例えば水の沸点は、1気圧(atm)で1
00℃、2気圧で121℃、3気圧で134℃、4気圧
で144℃、5気圧で152℃、6気圧で160℃であ
る。
【0058】加熱用筐体内の圧力を制御することにより
各気圧下での水の沸点迄の加熱が可能となる。
【0059】特に被加熱を殺菌するためには120℃以
上にしなければならず、2気圧を超えて加圧する必要が
ある。
【0060】例えばボツリヌス菌は105℃以上の加熱
処理が必要であるため、加熱用筐体内を2気圧にすれば
熱処理が可能である。
【0061】また例えば芽胞菌は120℃以上の熱処理
が必要であるため、2気圧あれば熱処理が可能である。
しかしながら、2気圧では水の沸点が121℃のため、
1℃の制御誤差で被加熱物の水分が蒸発してしまう。そ
のため、好ましくは、加熱用筐体内を2気圧を超えた圧
力とするとよい。
【0062】殺菌の為の加熱処理の場合は、より好まし
くは、加熱用筐体内の圧力を4気圧とすることで140
℃の加熱がマイクロ波加熱によりできるようになり、確
実に殺菌することができる。この場合は時間も短縮でき
るので被加熱物の変質をより小さくすることができる。
【0063】また、密封包装された被加熱物を加熱する
場合は、加熱中でも加熱用筐体内の圧力は密封包装内よ
りも高い。すなわち、密封包装内の気圧より加熱用筐体
内の気圧は常に高い。このようにすることで、密封状態
のものを破裂させずに、高温で加熱することができる。
【0064】マイクロ波を使用するため、被加熱物が直
接誘電加熱されるので極めて効率良く、また内部からの
発熱があり、迅速な殺菌処理を行うことができる。変質
と水分の消失も少なく被加熱物の品位も劣化させないた
め、特に食品の加熱処理に適している。
【0065】なお、マイクロ波電力は、加熱用筐体1内
の圧力を上昇させた後、被加熱物に照射する。このよう
な構成とすることで、急速な加熱が可能となり、被加熱
物を短い時間で高温にすることができる。
【0066】また、マイクロ波電力は、加熱用筐体1内
の圧力を上昇させながら、同時に被加熱物に照射しても
よい。このような構成では、被加熱物の温度上昇と共に
被加熱物の雰囲気の圧力が上昇するため、被加熱物は加
熱用筐体内を加圧したことによる圧力により変形しな
い。このような方法は密封包装した被加熱物に有効であ
り、被加熱物の変形、破損を防ぐことができる。
【0067】次にマグネトロンの動作部を図2を用いて
説明する。
【0068】図2はマグネトロンの断面構造を示す。陰
極フィラメント101の回りには、複数の陽極ベイン1
02が放射状に形成されている。この複数の陽極ベイン
102は、陽極シリンダー103とろう付等で固着され
ているか、あるいは、陽極ベイン102は、押出し成型
等により、陽極シリンダー103と一体に形成されてい
る。
【0069】陽極シリンダーの上下には円筒状の永久磁
石104が設置されている。磁石104からの磁束は、
磁極105を通って、陰極フィラメントと陽極ベイン間
に形成される作用空間に対し上下方向に必要な直流磁界
を発生させる。ヨーク106は、永久磁石の磁束を通す
ものである。
【0070】陰極フィラメントから放出された電子は、
直流磁界の影響を受けて円運動しながら、各陽極ベイン
に、高周波の電位を形成する。
【0071】陽極ベイン102は、シリンダー103の
内壁から中心方向に設けられており、中心を通る軸線か
ら見て、放射状に配置される。
【0072】この陽極ベイン102は、径の異なる2つ
の環状体からなる第1のストラップリングと、第2のス
トラップリングによって、1つおきに結ばれている。
【0073】図2の陽極ベイン102のうちの1枚に
は、マイクロ波を導くためのアンテナリード107が銀
ろう付等により付設されている。
【0074】ベイン102に植設されたアンテナリ−ド
107は、陽極シリンダ−103の一方の開口側に内封
された磁極105を挿通し、封止金属141のほぼ中央
を通る。封止金属141の端部には、気密封着する円筒
状絶縁体111があり、円筒状絶縁体111の一方の端
部に排気管109の外周とろう付けされたカップ状の排
気管サポ−ト112が、ろう付けされている。
【0075】排気管108は、マグネトロン管内を真空
排気したあと、アンテナリ−ド107と共に封止切り、
アンテナカバ−110を排気管サポ−ト112に圧入固
定して、その先端を保護する。ここで、排気管108と
アンテナリ−ド107を封止切ることによって形成され
た凹部は、不要輻射を阻止するためのチョ−ク部109
となっている。
【0076】図2のマグネトロンは排気管108とアン
テナリードとを共に封止切る形状であるが、マイクロ波
発振部にドーム状のセラミックを用いたマグネトロンで
もよい。
【0077】電子を発生させる陰極フィラメント101
は、一般には酸化トリウム(ThO)を微量含むタン
グステンが用いられる。電子放射特性を向上させるた
め、陰極フィラメント表面には、炭化層(WC)が形
成されている。陰極フィラメント101は上側エンドシ
ールド121および、下側エンドシールド122との高
融点ろう材、例えばルテニウム・モリブデン共晶合金等
によって係合し、支持されている。
【0078】上側エンドシールド121および下側エン
ドシールド122は、各々、陰極リード123および1
24によって支持されている。これらのエンドシール
ド、および陰極リードは、耐熱性、加工性の観点から、
一般にはMoが用いられている。
【0079】2本の陰極リードは、入力側セラミック1
25によって支持されている。陰極リード123及び1
24は、陰極端子126とともに入力側セラミックに真
空気密を保つように銀ろう付けされている。
【0080】マグネトロンに振動、衝撃等が加わると陰
極リード123及び124が振動し、しかも、その振動
の仕方が陰極リード123,124で異なるために、陰
極フィラメント101に機械的なストレスを生じさせ、
陰極フィラメント1の断線をひきおこすことがある。こ
れを防止するためにスペーサ127が用いられる。この
スペーサの効果によって、陰極リードが振動しても、そ
の振動による陰極リード123と124の動きはほとん
ど同一になるため、陰極フィラメントに加わるストレス
を小さくすることができる。スリーブ128は、スペー
サ127を所定の位置に支持するためのものである。
【0081】陰極端子126はチョークコイル131と
接続し、チョークコイル131は、入力部のケース13
3を取り付ける貫通コンデンサ132と接続され、貫通
コンデンサは電源と接続する。陰極端子126とチョー
クコイル131とは一般には溶接によって接続され、
又、チョークコイル131と貫通コンデンサ132も一
般には溶接によって接続される。ここで、チョークコイ
ル131と、貫通コンデンサ132とは、マグネトロン
内部から、電源側を見た場合の、ローパスフィルターを
形成する。陰極フィラメントと陽極との間の作用空間に
発生したマイクロ波が、陰極フィラメントおよび陰極リ
ードを通して、外部に放射されるのを防止するためであ
る。
【0082】各々の陰極リードはチョークコイルと直列
に接続され、チョークコイルの他端はコンデンサを介し
てアースと対向する。
【0083】入力部のケース133は、蓋体134によ
って密閉され、マイクロ波が外部に放射されるのを防止
する。
【0084】入力側セラミック125は、シール部品1
42を介して、陽極シリンダー103と真空気密を保っ
て係合し、出力側セラミック111は、シール部品10
4を介して、陽極シリンダー103と、真空気密を保っ
て係合している。
【0085】ヨーク144は、金属ガスケット143を
介して、シール部品141と電気的に接続され、シール
部品141は、陽極シリンダーと同電位となっており、
したがって、ヨーク144は、陽極シリンダーと同電位
となっている。
【0086】ヨーク144とヨーク106は、一般には
かしめによって接続されている。
【0087】マグネトロンの陽極は、陰極フィラメント
101からの熱輻射、電子が陽極ベイン102に衝突す
ることによる発熱等により、高温になる。陽極が高温に
なると、磁石の磁気特性を変化させたり、マグネトロン
の周辺機器に悪影響を及ぼす等の弊害を生ずる。冷却フ
ィン145は、この問題を対策するために設けられてい
る。一般には、マグネトロン動作時は、電子レンジ等に
設置されたファンによって、冷却フィンに冷却風が送ら
れる。図2には空冷の実施例を記載したが、冷却フィン
145にかえて、中に液が通った管を陽極シリンダーに
接触させ、液を循環させて冷却させる液冷式としてもよ
い。
【0088】図3に、マグネトロンを駆動する駆動回路
の例を示す。
【0089】同図において、231がマグネトロンであ
る。スイッチング電源装置に直流電力を供給する直流電
源は、商用交流電源203と、全波整流器から構成され
ている。
【0090】整流器の直流出力端子には、リアクタとキ
ャパシタで構成されたフィルタが接続されているが、こ
のフィルタは、整流電流を平滑するためでなく、発振電
流に含まれる高周波雑音が、交流電源側を通して洩れる
のを防ぎ、これによって妨害波の発生を避けるためであ
る。
【0091】スイッチング装置は、トランジスタ211
を備え、オン信号発生回路、駆動回路によって、オン−
オフ動作を繰り返す。スイッチング装置は、トランジス
タ211に逆並列に接続されたダンパダイオード215
および並列に接続された共振用キャパシタ213を備え
ている。
【0092】電源装置は一次巻線219と、三つの二次
巻線221,223,225を持つ昇圧トランスを有し
ている。一次巻線219は、スイッチング装置を介して
フィルタと接続され、直列共振回路がキャパシタ213
と一次巻線219によって構成される。
【0093】二次巻線221は、キャパシタと高圧ダイ
オードよりなる倍電圧整流器を通してマグネトロン23
1に接続される。電流検出機233はマグネトロン23
1を流れる負荷電流を検出するために用いられている。
【0094】二次巻線225は、マグネトロン231の
陰極を加熱するために設けられ、さらに他の二次巻線2
23は、出力のフィ−ドバック用の電圧を作るためのも
のである。また、二次巻線224は、整流して、制御回
路などへの電源として用いられる。
【0095】図4は本発明の他の実施例を示す断面図で
ある。図1と同じ部位には同じ番号を付してある。
【0096】トレイ2を支えて回転させる支持棒2aと
モータ2bの外側には金属もしくはプラスチックからな
るカバー11が配設されている。カバー11内部は下部
加圧室を形成し、下部加圧室は加熱用筐体1の内部と同
等の圧力が加えられても耐え得るようにしてある。
【0097】また、スターラ4を支持し回転させる棒体
4aとモータ4bの外側には金属もしくはプラスチック
からなるカバー12が配設され、カバー12の内部は上
部加圧室を形成し、上部加圧室は加熱用筐体1の内部と
同等の圧力が加えられても耐え得る。
【0098】また図4は加熱用筐体1に被加熱物3の温
度を検出するための温度センサー13、被加熱物3の雰
囲気圧力を検出するための圧力センサー14が設けられ
ていると共に、加熱用筐体1の内部の加圧ガス体を排出
制御するためのガス排出制御装置に繋がるガス排出部7
が設けられている。
【0099】加圧系統部10からの加圧気体は、一旦、
筐体10cに導かれる。その後、筐体10cに接続され
た3本の加圧気体供給用パイプ10aにより下部筐体1
b、上部加圧室、下部加圧室に導かれる。この加圧気体
により加熱用筐体1の内部を加圧すると同時に上部加圧
室、下部加圧室をも加圧する。
【0100】被加熱物3を入れる加熱用筐体1を密閉構
造とし、これに加圧装置により大気圧以上の圧力をかけ
ながらマイクロ波加熱を行う。また、マイクロ波加熱を
均一に行うための均一化手段を加熱用筐体内に有すると
共に、それを駆動する駆動部分を加熱用筐体とは別な密
閉構造である加圧室部とし、加熱用筐体内の圧力よりも
幾分か高くなる状態に加圧することにより、加熱用筐体
内の気圧が下がることを防止している。
【0101】駆動装置のある加圧室の圧力を加熱用筐体
の圧力より高くするためには、ガス排出部7から加熱筐
体内のガスを抜きつつ加熱すればよい。
【0102】加熱用筐体内のガス適当量を排出せしめな
がら運転することにより前記加熱用筐体内の圧力を加圧
室の圧力よりわずかに低くできる。
【0103】加熱用筐体1の内部の加圧ガス体はガス排
出部7から適当な量が排出されているため、加熱用筐体
1の内部の圧力は上下の加圧室11、12内の圧力より
わずかながら低下する。このため、被加熱物から発生す
る水蒸気はガス排出部7より排出され、上下加圧室内は
より圧力が高く保たれる関係で水蒸気分が上下加圧室内
のモータなどマイクロ波加熱均一化手段の駆動部に浸入
することがない。この結果、モーターの電気的絶縁の劣
化や腐食の発生などが抑制され、動作信頼性向上やより
長期間の運転が可能となる。
【0104】加圧系統部10と加熱用筐体1,上部加圧
室,下部加圧室とを繋ぐ穴部は、マグネトロンより発射
されたマイクロ波を通過させない程度の径をもつ穴であ
る。さらに穴部は、複数個設けてもよく、このように構
成することで、マイクロ波を加熱筐体1内から漏洩させ
ることなく、大量の気体を加熱筐体1内,上部加圧室
内,下部加圧室内に送り込むことができる。
【0105】このため、加熱用筐体1を貫通する支持棒
2aや棒体4aの貫通部からガス体が漏洩することがな
く、加熱筐体内の圧力を一定に保つことができ、また加
熱筐体内の圧力の低下を防止することができる。
【0106】図4のマイクロ波加熱装置にいおいては、
加熱用筐体1の支持棒2a貫通部に特別な気密対策を施
す必要が無い。また、この貫通部からのガス体の流失が
少なくなるように構造面の工夫の必要が無い。
【0107】また、加熱用筐体1内の加圧により回転の
ためのトルクが大きくなる。図4のマイクロ波加熱装置
によれば、モータ又は回転部の負担を軽減できる。
【0108】この現象は4のスターラについても同様で
あり、図4のマイクロ波加熱装置によれば、加圧による
摩擦の増大や位置の移動により棒体4aとモータ4bに
よるスターラの回転部の問題を軽減できる。すなわち、
圧力で摩擦が増えて短寿命となる問題の発生も極めて少
なくなる。
【0109】図5は本発明のさらに他の実施例を示す断
面図である。図4と同じ部位には同じ番号を付してあ
る。
【0110】図5において、10dは上部加圧室および
下部加圧室と加熱筐体とを貫通する貫通穴である。貫通
穴10dは、加圧気体が加熱用筐体1から上部加圧室お
よび下部加圧室に抜けるように形成されている。このた
め加圧気体供給用パイプを簡略化することができる。
【0111】上部加圧室および下部加圧室と加熱筐体と
を貫通する貫通穴は、マグネトロンより発射されたマイ
クロ波を通過させない程度の径をもつ穴である。さらに
貫通穴は、複数個設けてもよく、このように構成するこ
とで、マイクロ波を加熱筐体1内から漏洩させることな
く、大量の気体を穴部10bを通じて加熱筐体1内に送
り込むことができる。
【0112】図5のマイクロ波加熱装置においては、加
熱用筐体1を貫通している支持棒2aを加熱用筐体1と
同じ気圧内に配置している。そのため加熱用筐体1の支
持棒2aの貫通部に特別な気密対策を施す必要が無い。
また、この貫通部からのガス体の流失が少なくなるよう
に構造面の工夫の必要が無い。
【0113】本発明の加熱装置において、必要にして十
分な加熱がされているかどうかは、加熱用筐体内部の気
体圧力が殺菌に必要な温度に達するための圧力で、水分
の沸騰点を越えている状態であり、温度が殺菌に必要な
値になっているかどうかである。この条件を確保するた
め、図1、図4、図5のマイクロ波加熱装置には加熱筐
体1の壁部に圧力センサ、温度センサが取り付けられて
いる。
【0114】圧力センサの出力により加圧系統部10は
制御されるとともにマグネトロン5およびその電源部8
は温度センサの出力と圧力センサの出力の両方を考慮し
た動作制御を受ける。つまりある設定圧力で所定の温度
が一定時間に亘って得られるように制御されるのであ
る。
【0115】また、ある温度に達したら加熱を終了する
方法として、湿度センサーを加熱用筐体1の壁部に設
け、加熱用筐体1の内部がある設定圧力値となっていて
湿度センサの出力が急増した場合には設定温度に達した
と判断してマイクロ波加熱を中止する方法も有効であ
る。なお、本発明の装置は加圧気体中のマイクロ波加熱
であり、図示していないが安全のため安全弁などの処置
がとられる。
【0116】図6は本発明のさらに他の実施例であり、
図1と同じ部位には同じ番号を付してある。マイクロ波
で効率よく加熱するため、省エネルギーの特徴を持った
マイクロ波加熱殺菌装置となるが、レトルト食品など密
封包装された食品を対象とする場合には、食品温度を直
接測定出来ないために、温度に対応した加圧を行う事が
一般には困難となる。
【0117】しかしながら本発明によれば、レトルト食
品など密封包装された食品内と外部の圧力差が生じると
容器が変形しようとするが、位置センサ15が容器の位
置をモニターしており、変形しようとすると圧力もしく
はマイクロ波出力を制御して変形をある範囲内に留める
ように働く。
【0118】このため、内部の食品の温度に適したコン
トロールが常に行われるので、包装の損傷や破裂を防止
でき、殺菌に対しても十分な温度へのマイクロ波加熱が
できるものである。
【0119】例えば図9に示すように、被加熱物3の内
圧と外圧の差が出ると包装の上部カバー3aは点線のよ
うに凸または凹に変形するが、位置センサ15で上部カ
バー3aの位置を検知して、その出力により制御をかけ
る。
【0120】包装内の食品温度が不明でも内圧が食品温
度に対応して変わることから、圧力センサ14の値によ
り実質的に食品温度を知ることができる。
【0121】また位置センサ15は画像センサーを利用
することで、被加熱物3が薄いプラスチック袋に入った
状態でも、その全体外形変化を検知して制御を行うこと
ができる。このような位置センサ15はより変形しやす
い食品の加熱に適している。
【0122】位置センサ15により、容器の変形具合を
検知して雰囲気圧力やマイクロ波出力を制御するため、
容器の変形を抑制することが可能となり、容器の損傷や
破裂を防止することができる。
【0123】図7はトレイ2の支持棒2aまたはスター
ラ4を支持する棒体4aの貫通部におけるマイクロ波の
漏洩を防止するための構造を説明する要部断面図であ
る。
【0124】支持棒2aまたは棒体4aが金属により形
成される場合は、その部分からマイクロ波が漏洩する可
能性がある。
【0125】加熱筐体1の支持棒2aまたは棒体4aの
貫通部には凸部17を設けてある。
【0126】図7の構成によれば支持棒2aまたは棒体
4aが金属の場合、支持棒2aまたは棒体4aと凸部1
7によりコンデンサが形成され、マイクロ波がモータ2
bまたはモータ4bのある空間に漏洩することを防止で
きる。
【0127】また、支持棒2aまたは棒体4aが金属の
場合は、その貫通穴部と凸部の内径と電波電搬を減衰さ
せる寸法とし、寸法Hを十分大きくすれば、この空間か
らの電波漏洩を防ぐことができる。
【0128】図8はトレイ2の支持棒2aまたはスター
ラ4を支持する棒体4aの貫通部におけるマイクロ波の
漏洩を防止するための構造を説明する他の構成の要部断
面図である。図7と同じ部位には同じ符号を付けてあ
る。
【0129】加熱筐体1の支持棒2aまたは棒体4aの
貫通部にはチョーク18を設けてある。チョーク18の
水平方向幅はマイクロ波の4分の1波長である。
【0130】図8の構成によればチョーク18により、
マイクロ波がモータ2bまたはモータ4bのある空間に
漏洩することを防止できる。
【0131】図9は本発明のさらに他の実施例を示す図
である。図6と同じ部分には同じ番号をつけてある。
【0132】マイクロ波加熱において均一加熱を行うた
めにスターラ4の形状を図6とは異なる形状とし、加熱
用筐体1内のマイクロ波加熱の温度パターンを変えたも
のである。図9のマイクロ波加熱装置は、周辺で高温と
なる温度パターンとなるようにしてある。すなわち、通
常ターンテーブルの中心軸上に位置する部分の被加熱物
の温度が高くなるが、図9では中心軸上より外側で高温
となるようにしてある。具体的には、スターラを角型の
形状としてある。もちろんスターラ4の位置やターンテ
ーブルの位置、マグネトロンの放射位置をかえてもよ
い。
【0133】被加熱物の周辺を加熱する図9のマイクロ
波加熱装置と、被加熱物の中心部を加熱するマイクロ波
加熱装置の2種類のマイクロ波加熱装置を用い、被加熱
物を順次加熱処理することで、確実に加熱処理むらの無
い熱処理が可能となる。
【0134】また、周辺部と中心部を2回に分けて加熱
するため、無理に全体を加熱しなくてよい。つまり、加
熱むらがあるからといって必要以上加熱する必要がな
い。
【0135】このように異なったマイクロ波加熱装置を
複数用いることにより、容易に加熱処理することができ
る。
【0136】図10はさらに他の実施例を示す図であ
る。図6と同じ部分には同じ番号をつけてある。同図中
19はシーズヒータ等のヒータであり、加熱筐体1の側
壁に支持部材19aにより取付けられている。
【0137】マイクロ波加熱では内部から発熱するがそ
の表面部は肉厚の包装容器3bに覆われている。発生し
た熱が容器3bに奪われて被加熱物3の表面温度が低下
することを防ぐため、容器周辺をヒータ19により加熱
する。
【0138】図10のヒータ19は電気的に加熱するも
のであるが、高温の蒸気でもよい。
【0139】ヒータの加熱のタイミングはマイクロ波加
熱と同時でもよく、あるいは、容器の熱容量が大きい場
合は、マイクロ波加熱に先立ってヒータにより加熱する
とよい。もしくは、マイクロ波加熱装置に挿入する前に
容器を加熱してもよい。
【0140】なお、図9、図10は、被加熱物3の入っ
た容器の上部3aの形状の変化を位置センサ15により
測定し、測定結果を基にマイクロ波出力または加熱用筐
体内の気圧を制御している。上部3aの点線部は容器の
変形を示している。
【0141】以上、殺菌を目的としたマイクロ波加熱装
置につて述べたが、殺菌に限られるものではなく、10
0℃を超える加熱処理の必要な物に適用できることは言
うまでもない。
【0142】
【発明の効果】本発明によれば、食品などの被加熱物を
収納した場所の雰囲気を加圧した状態でマイクロ波によ
り加熱するため、100℃を越えても水分の蒸発が少な
く、また蒸発熱で大きくエネルギーを失うこと無しに1
00℃以上の温度まで加熱することができる。レトルト
食品の様な包装済みの食品においては食品温度検出が困
難となるにも拘らず、温度に適した外部圧力に調整する
ことができるもので、食品や包装の変形・損傷なしに殺
菌に必要な温度までマイクロ波加熱を迅速に行う事がで
きるマイクロ波加熱装置を提供できる。
【0143】また本発明によれば、マイクロ波加熱によ
り被加熱物の蒸発熱で大きくエネルギーを失うことなし
に100℃以上の温度まで加熱することができるため、
信頼性の良好なマイクロ波加熱装置を提供できる。
【0144】また本発明によれば、圧力の調整と合せて
マイクロ波加熱時間や出力を設定することにより殺菌に
必要な温度までマイクロ波加熱を迅速に行う事ができる
ため、被加熱物の高温殺菌を高い信頼性で迅速に行うこ
とができる。
【0145】食品を高速で殺菌できるため食品の変質が
なく、食品の商品価値を損ねることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロ波加熱装置の一実施例を示す
断面図である。
【図2】本発明に関わるマグネトロンの断面図である。
【図3】本発明に関わるマイクロ波加熱装置のマグネト
ロンを駆動する電源回路図である。
【図4】本発明のマイクロ波加熱装置の他の実施例を示
す断面図である。
【図5】本発明の実施例を示すマイクロ波加熱装置の断
面図である。
【図6】本発明のマイクロ波加熱装置の他の実施例を示
す断面図である。
【図7】本発明のマイクロ波加熱装置の他の実施例を示
す要部断面図である。
【図8】本発明のマイクロ波加熱装置の他の実施例を示
す要部断面図である。
【図9】本発明のマイクロ波加熱装置の他の実施例を示
す断面図である。
【図10】本発明のマイクロ波加熱装置の他の実施例を
示す断面図である。
【図11】従来のマイクロ波加熱装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 加熱用筐体 2 トレイ 3 被加熱物 4 スターラ 5 電子管マグネトロン 6 導波管 7 ガス排出部 10 加圧系統部 11,12 カバー 13 温度センサ 14 圧力センサ 15 位置センサ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/78 H05B 6/78 A (72)発明者 小黒 友勝 千葉県茂原市早野3350番地 日立エレクト ロニックデバイシズ株式会社内 (72)発明者 中内 良明 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 畑澤 清孝 茨城県日立市幸町三町目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3K086 AA05 AA08 BA08 CA02 CA12 CA20 CB04 CB20 CC01 CD12 CD13 DA06 DB17 3K090 AA02 AA11 AA20 AB05 BA01 BB03 EA01 MA01 3L086 AA01 BA08 BB01 CB10 CB20 CC15 DA05 DA30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に被加熱物を収容する加熱用筐体部
    と、前記加熱用筐体の内部にマイクロ波電力を供給する
    ためのマイクロ波電力供給部と、前記加熱用筐体の内部
    を高圧にするための加圧系統部とを有し、加熱物を前記
    加熱用筐体の内部に挿入してマイクロ波加熱を行うに際
    して、マイクロ波加熱中に前記加圧系統部により前記被
    加熱物の周囲の雰囲気を大気圧より圧力を高くすること
    を特徴とするマイクロ波加熱装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記加熱用筐体内に前
    記被加熱物を均一に加熱するための均一化手段を有し、
    前記均一化手段の駆動装置は前記加熱用筐体の外に配置
    し、前記駆動装置は加圧室部内に配置され、加圧室部を
    大気圧より圧力を高することを特徴とするマイクロ波加
    熱装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記加熱用筐体の内部
    に配設された被加熱物を回転させる回転手段を有し、前
    記回転手段の駆動装置は加圧室部に配置され、前記加圧
    手段の駆動装置の配置された加圧室部を大気圧より圧力
    を高することを特徴とするマイクロ波加熱装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、マイクロ波照射の時間
    又は強度を変化させる手段を備えたことを特徴とするマ
    イクロ波加熱装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記加熱用筐体の一部
    に圧力センサと、温度または湿度センサとを有し、大気
    圧より高い圧力の状態で被加熱物をマイクロ波加熱し、
    加熱筐体内の湿度が急増する段階でマイクロ波加熱を終
    了するよう制御する手段を有することを特徴とするマイ
    クロ波加熱装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、位置センサもしくは画
    像センサによりセンサーから被加熱物までの距離または
    被加熱物の形状を検知して加熱用筐体内の圧力やマイク
    ロ波出力を制御することを特徴とするマイクロ波加熱装
    置。
  7. 【請求項7】請求項2又は3において、前記加熱用筐体
    の一部にガス排出を設け、前記加熱用筐体内のガスを排
    出させることにより前記加熱用筐体内の圧力を上下加圧
    室の圧力よりわずか低くして被加熱物をマイクロ波によ
    り加熱することを特徴とするマイクロ波加熱装置。
  8. 【請求項8】内部に被加熱物を収容する加熱用筐体部
    と、前記加熱用筐体の内部にマイクロ波電力を供給する
    ためのマイクロ波電力供給部と、前記加熱用筐体の内部
    を高圧にするための加圧系統部とを有し、被加熱物を前
    記加熱用筐体の内部に挿入してマイクロ波加熱を行うに
    際して、前記加圧系統部により前記被加熱物の周囲の雰
    囲気を大気圧より圧力を高くし、その後マイクロ波加熱
    することを特徴とするマイクロ波加熱装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記加熱用筐体内に前
    記被加熱物を均一に加熱するための均一化手段を有し、
    前記均一化手段の駆動装置は前記加熱用筐体の外に配置
    し、前記駆動装置は加圧室部内に配置され、加圧室部を
    大気圧より圧力を高することを特徴とするマイクロ波加
    熱装置。
  10. 【請求項10】請求項8において、前記加熱用筐体の内
    部に配設された被加熱物を回転させる回転手段を有し、
    前記回転手段の駆動装置は加圧室部に配置され、前記加
    圧手段の駆動装置の配置された加圧室部を大気圧より圧
    力を高することを特徴とするマイクロ波加熱装置。
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