JP2000229082A - 超音波ドプラ診断装置 - Google Patents

超音波ドプラ診断装置

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JP2000229082A
JP2000229082A JP11032745A JP3274599A JP2000229082A JP 2000229082 A JP2000229082 A JP 2000229082A JP 11032745 A JP11032745 A JP 11032745A JP 3274599 A JP3274599 A JP 3274599A JP 2000229082 A JP2000229082 A JP 2000229082A
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琢也 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドプラスペクトラムを用いた計測時の手動での
操作を簡便にし、計測に要する操作量及び診断時間を軽
減する。 【解決手段】超音波ドプラ診断装置は、被検体OB内の
運動流体を含む診断部位TAとの間での超音波ビームを
送信し且つその超音波エコーを受信する送受信手段(1
01)と、その超音波エコーに基づいて運動流体の運動
に拠る超音波ドプラ効果におけるドプラ信号の瞬時毎の
スペクトラムから成るドプラスペクトラムの表示画像を
生成する表示画像生成手段(102、103、104)
と、この表示画像生成手段により生成された表示画像か
ら計測対象のドプラスペクトラムを選択する選択手段
(205、206、207)と、この選択手段により選
択された前記ドプラスペクトラム中の心拍範囲を自動で
認識する心拍認識手段(201、202、203、20
6)と、この心拍認識手段により認識された心拍範囲毎
にドプラ診断用の指標値を計測する計測手段(202、
203、204)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超音波のドプラ
効果を利用して血流等の体内の運動状態を診断する超音
波ドプラ診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波パルスドプラ法と超音波パ
ルス反射法とを併用し、1つの超音波プローブで断層像
を(白黒モード像)と血流情報とを得ると共に、少なく
ともその血流情報をリアルタイムで表示する超音波ドプ
ラ診断装置が知られている。
【0003】この超音波ドプラ診断装置では、近年、得
られた血流情報に基づくドプラ周波数のスペクトラム上
において最大血流速度や重心血流速度等の設定条件を満
たす周波数をフリーズ後又リアルタイムにトレースし、
このトレース処理結果より得られる血流速度の時間変化
曲線から平均流速値、最大流速値、最小流速値等の特徴
的な速度を求め、これを用いてPSV(Peak Systolic
Velocity)、EDV(End Diostolic Velocity)等の各
種の物理量(以下「インデックス(指標値)」と呼ぶ)
を算出して診断する方法が提案されている。この場合に
は、得られた血流情報から診断を行うまでの過程におい
て周波数のトレースを自動で行うことにより、そのトレ
ースを手動で行う場合に比較して操作者の操作量、操作
時間を大幅に軽減可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例の超音波ドプラ診断装置では、ドプラスペクト
ラム上の設定条件を満たす周波数のトレース結果を用い
てインデックスを計測して診断する場合、以下のような
問題がある。
【0005】すなわち、従来例の場合では、周波数のト
レースそのものはたしかに自動で行われる反面、診断対
象とするスペクトラムをフリーズ用メモリを再生して選
択する操作や、計測を行うスペクトラムの時間範囲(R
OI:region of interest:関心領域)を指定して計測
対象の心拍を決定する操作は、依然として手動で行わな
ければならない。その中でも特にROIの指定は、非常
に厳密な位置指定作業を必要とするために操作がいきお
い困難になりがちである。これに加え、フリーズ後にト
レースする場合ではトレース開始を指示する操作が、ま
たリアルタイムのトレースする場合にはトレース結果を
非表示にしたときにその表示開始を指定する操作も必要
となる。従って、診断全体の操作量及び操作時間でみれ
ば、手動で行う操作部分がかなりのウエイトを占めたま
まである。
【0006】一方、血流情報をリアルタイムにトレース
する場合、そのトレース処理結果に基づくインデックス
算出もリアルタイムに行われるものの、その算出された
インデックスを操作者がリアルタイムで観測することが
極めて困難であるといった問題がある。しかも、リアル
タイムで算出されたインデックスの時間変化をリアルタ
イムに算出してフリーズ等の操作に反映させることもで
きない。
【0007】この発明は、このような従来の問題を考慮
してなされたもので、ドプラスペクトラムを用いた計測
時の手動での操作を簡便にし、計測に要する操作量及び
診断時間を軽減することを目的とする。
【0008】また、この発明は、診断対象のドプラスペ
クトラムを選択する操作や、そのスペクトラム上でRO
Iの指定を行う操作を総合的に且つ簡便に行い、診断に
必要な操作量及び診断時間を軽減することを目的とす
る。
【0009】さらに、この発明は、ROIを予め指定し
て、診断対象のデータをROIに合わせるように操作す
ることで、ROIの指定を置き換える操作を行い、診断
に必要な操作量及び診断時間を軽減することを目的とす
る。
【0010】またさらに、この発明は、周波数のトレー
スをリアルタイムに行う場合、インデックスをリアルタ
イムに算出すると同時にその時間変化をリアルタイムに
算出して観測を容易に行い、それを操作上の情報及び計
測値として提供し、これらの処理結果の全てを画面上に
表示して容易に確認することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成し、特に操作量、操作時間を効果的に軽減させるた
め、ドプラスペクトラム上の心拍を反映した特徴点の位
置(PSV、EDV等の時間位置)とROI位置との間
の時間位置を互いに比較する手段と、この比較結果に基
づいてROI位置に最も近いドプラスペクトラム上の心
拍を同定する手段と、これにより同定された心拍とRO
I位置とを画面に表示する手段とを備えた構成に着目し
た。
【0012】この構成においては、本発明者が先に提案
した技術(特願平9−194041号)、すなわちドプ
ラスペクトラム上の所定の条件を満たす周波数のトレー
ス結果を用いて計測される速度値を所定の条件を満たす
複数個の位置(時刻)でそれぞれ自動的に検出して心拍
を同定する手段を採用することができる。
【0013】これらの手段によれば、得られた血流情報
から診断を行うまでの過程で、予めROI位置を指定す
ることでイメージメモリを再生して診断対象とするスペ
クトラムを選択する操作が計測対象とする心拍を決定す
る操作を兼ねるため、操作量、操作時間の軽減が可能と
なる。
【0014】これと並行して、上記目的を達成するた
め、リアルタイムで算出された指標値(インデックス)
の時間変化を算出する手段と、これにより算出された指
標値の時間変化を監視する手段と、上記の指標値及びそ
の時間変化並びにその監視結果をリアルタイムに表示す
る手段とを備えた構成に着目した。
【0015】上記構成においては、操作パネルの動作を
監視する手段と、操作パネルの動作に応じて他の回路に
命令信号を発生する手段とをさらに備えることができ
る。
【0016】これらの手段により、リアルタイムでトレ
ースする場合、リアルタイムで算出された指標値の時間
変化を算出し、操作上の情報及び計測値として提供する
ことが可能になる。
【0017】この発明に係る超音波ドプラ診断装置は、
上記の着想に基づいて完成されたものである。
【0018】すなわち、請求項1記載の発明は、被検体
内の運動流体を含む診断部位との間での超音波ビームを
送信し且つその超音波エコーを受信する送受信手段と、
この送受信手段により受信された超音波エコーに基づい
て前記運動流体の運動に拠る超音波ドプラ効果における
ドプラ信号の瞬時毎のスペクトラムから成るドプラスペ
クトラムの表示画像を生成する表示画像生成手段と、こ
の表示画像生成手段により生成された表示画像から計測
対象のドプラスペクトラムを選択する選択手段と、この
選択手段により選択された前記ドプラスペクトラム中の
心拍範囲を自動で認識する心拍認識手段と、この心拍認
識手段により認識された心拍範囲毎にドプラ診断用の指
標値を計測する計測手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記心拍認識手段は、前記選択手段により
選択されたドプラスペクトラム中の所定条件を満たす周
波数の時間変化の特徴点の情報に基づいて心拍範囲を自
動で認識する手段であることを特徴とする。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記心拍認識手段は、前記表示画像生成手
段により生成された表示画像上に予め設定されたROI
の位置と前記特徴点の位置とを比較し、その比較結果に
基づいてROIの範囲内にあるパラメータを持つ心拍範
囲を自動で認識する手段であることを特徴とする。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記心拍認識手段は、前記表示画像上に予
め設定されたROIに合わせて前記ドプラスペクトラム
をスクロールさせることで前記ROIの範囲内にある特
徴点を持つ心拍範囲を自動で認識する手段であることを
特徴とする。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項1から4の
いずれか1項記載の発明において、前記計測手段は、前
記計測対象のドプラスペクトラムから予め設定された条
件を満たす周波数を検出する検出手段と、この検出手段
により検出された周波数の時間変化に基づいて特徴点の
位置及びその値を抽出する抽出手段と、この抽出手段に
より抽出された特徴点の位置及びその値に基づいて心拍
範囲を同定する心拍同定手段と、この心拍同定手段によ
り同定された心拍範囲毎にドプラ診断用の指標値を演算
する演算手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記演算手段により演算された指標値の時
間変化を前記心拍毎に計測する手段をさらに備えたこと
を特徴とする。
【0024】請求項7記載の発明は、被検体内の運動流
体を含む診断部位との間での超音波ビームを送信し且つ
その超音波エコーを受信する送受信手段と、この送受信
手段により受信された超音波エコーに基づいて前記運動
流体の運動に拠る超音波ドプラ効果におけるドプラ信号
の瞬時毎のスペクトラムから成るドプラスペクトラムの
表示画像を生成する表示画像生成手段と、この表示画像
生成手段により生成された表示画像からドプラスペクト
ラムの予め設定された条件を満たす周波数をオートトレ
ースし、その周波数の時間変化に基づいて心拍同定用の
特徴点の位置及びその値を抽出する抽出手段と、この抽
出手段により抽出された特徴点の位置及びその値に基づ
いて診断用の指標値を演算し、その指標値の時間変化を
計測する計測手段とを備えたことを特徴とする。
【0025】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明において、前記計測手段による計測結果を前記表示画
像上にグラフ表示する手段をさらに備えたことを特徴と
する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る超音波ドプ
ラ診断装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0027】図1に示す超音波ドプラ診断装置は、被検
体OB内の血管BLを含む診断部位TAとの間で超音波
を送受信する超音波振動子101を有する超音波プロー
ブと、その超音波振動子101が受信する超音波エコー
に反映された生体内の超音波ドプラ効果によるドプラ情
報に基づいて周波数スペクトラムを演算するスペクトラ
ム検出器102と、この検出器102からの周波数スペ
クトラムを画像データに変換するDSC103と、この
DSC103からの画像データを、ドプラスペクトラム
の時間変化を示すドプラ画像として表示する表示器10
4とを備えている。
【0028】また、この超音波ドプラ診断装置は、周波
数スペクトラムに基づいて各種計測を実行するため、ス
ペクトラム検出器102とDSC103との間に各種の
演算部、すなわちトレース演算部201、インデックス
演算部202、心拍同定演算部203、及び時間変化演
算部204と、フリーズ動作時にスクロール再生用の各
種データを保持するフリーズ用メモリ205と、各種の
演算部等の動作を制御する制御部206と、オペレータ
が各種の指令を入力するための操作パネル207とを備
えている。
【0029】トレース演算部201は、例えば予め設定
されたアルゴリズムに基づくプログラムを実行するコン
ピュータを有する構成で、このコンピュータの処理によ
り、スペクトラム検出器102からのドプラスペクトラ
ムのデータ、またはフリーズ後にフリーズ用メモリ20
5からの読み出されたドプラスペクトラムのデータに対
して最大周波数トレースや重心周波数等の設定条件を満
たす周波数のトレースを実施し、そのトレース処理結果
をインデックス演算部202、DSC103、必要に応
じてフリーズ用メモリ205のそれぞれに出力する。
【0030】インデックス演算部201は、例えば予め
設定されたアルゴリズムに基づくプログラムを実行する
コンピュータを有する構成で、このコンピュータの処理
により、トレース演算部201からの周波数のトレース
処理結果に対して様々な特徴的な速度に関する情報(P
SV、EDVの特徴点の時間位置及びその値)を検出
し、これを心拍同定演算部203に出力する一方、この
心拍同定演算部203から出力される心拍同定結果、上
記の様々な特徴的な速度に関する情報、及びトレース処
理結果に対して各心拍のPSV、EDV等の様々なイン
デックス(指標値)を演算し、そのインデックスを時間
変化演算部204、DSC103、必要に応じてフリー
ズ用メモリ205のそれぞれに出力する。
【0031】心拍同定演算部203は、例えば予め設定
されたアルゴリズムに基づくプログラムを実行するコン
ピュータを有する構成で、このコンピュータにより例え
ば図2に示す処理を行う。このコンピュータの処理で
は、まず、インデックス演算部202により演算された
データのうちのPSVの時間位置と、オペレータの操作
により操作パネル207から制御部206を介して取り
込まれたROI指定位置とを比較し(ステップS1)、
この比較によりPSVがROI内部にあるか否かを判断
する(ステップS2)。この判断でYESの場合(PS
VがROI内部にある場合)はそのPSVを含む1心拍
を計測対象として同定し(ステップS3)、逆にNOの
場合(PSVがROI内部にない場合)はステップS5
で次のPSVの時間位置を読み出してステップS1に戻
る。このステップS1〜S3の一連の処理は、ステップ
S4にて全PSVが終了した判断されるまで繰り返し行
われる。
【0032】時間変化演算部204は、例えば予め設定
されたアルゴリズムに基づくプログラムを実行するコン
ピュータを有する構成で、このコンピュータの処理によ
り、インデックス演算部6からの各心拍のPSV、ED
V等に対して平均、標準偏差等をリアルタイムに演算
し、その演算結果をDSC103、必要に応じてフリー
ズ用メモリ205のそれぞれに出力する。
【0033】フリーズ用メモリ205は、スペクトラム
検出器102からのドプラスペクトラムデータ、必要に
応じてトレース演算部201のトレース結果、インデッ
クス演算部202で検出された様々な特徴的な速度の各
種データを書き込み、フリーズ動作後にオペレータの再
生指令命令によりDSC103に書き込まれた各種デー
タを供給すると共に、トレース演算部201にドプラス
ペクトラムのデータを供給する。
【0034】制御部206は、操作パネル207からの
指令信号、または時間変化演算部204等の各種演算部
の出力結果を元にフリーズ指令信号等を出力したり、表
示器104に表示されたドプラスペクトラム上の演算位
置(ROI)信号を心拍同定演算部203に出力した
り、フリーズ用メモリ205の再生命令信号を出力した
りする。なお、ROI信号に対応して所定のマーカーが
表示器104に表示可能となっている。
【0035】操作パネル207は、オペレータが任意に
操作可能なトラックボールやキーボードを備え、オペレ
ータの操作で入力された指令信号を制御部206に出力
可能となっている。
【0036】ここで、この実施の形態の全体動作を図3
〜図6に基づいて説明する。図3(a)及び(b)は従
来及び本発明の計測操作を対比して説明するものであ
る。
【0037】まず、従来の計測操作では、図3(a)に
示すようにフリーズ後にフリーズ用メモリ205を再生
し、これにより診断対象とするドプラスペクトラムを表
示器104に表示させる(ステップS11)。そして、
この表示器104上のドプラスペクトラムを見ながらの
オペレータの操作によるROIの指定(図中のROI指
定(1)及び(2)は時間範囲の上限及び下限の指定)
により計測対象を設定し(ステップS12及びS1
3)、計測を開始する(ステップS14)。このステッ
プS11〜14までの操作が手動で行われる。
【0038】以後、自動演算処理にて所定の条件を満た
す周波数のトレース(ステップS15)、パラメータ点
の同定(ステップS16)、インデックスの演算(ステ
ップS17)が順次実行され、これらの各種の演算処理
結果が表示され(ステップS18)、計測操作が終了す
る。
【0039】従って、従来の計測装置によりスペクトラ
ムドプラ波形を用いて血流速、平均流速等を計測する場
合には、その計測範囲を示すROIを手動で指定(通常
は1心拍分を指定)した後、このROI内の波形を対象
に自動で計測するため、1)計測前に対象とするドプラ
スペクトラムをディスプレイ表示領域内に移動(フレー
ムメモリのスクロールによる波形移動)、2)ROIの
指定(計測範囲の上限及び下限の2点を指定)、3)計
測(トレースを含む)の起動との3段階の操作が必要と
なる。
【0040】これに対し、本発明の計測操作では、図3
(b)に示すようにステップS21にてフリーズ後にフ
リーズ用メモリ205を再生し、これにより診断対象と
するドプラスペクトラムを表示器104に表示させる
と、この時点でROIの指定も終了する。このことを図
4〜図6に基づいて説明する。
【0041】まず、ここでのフリーズ用メモリ205は
表示器104の表示時間範囲に対して数倍の時間記憶容
量を有し、フリーズ後の再生で過去のドプラスペクトラ
ムを表示させ、このドプラスペクトラム上で計測操作を
実施可能となっている。
【0042】図4は、フリーズ用メモリ205に記録さ
れたフリーズ直後のドプラスペクトラムを表示器104
に表示される形式で模式的に示し、時間T4の時点でフ
リーズしたときの時間T0〜T4までのドプラスペクト
ラムの状態を等間隔の時間Tで領域R1〜R4に分割し
て表示したものである。このドプラスペクトラムにおて
は、領域R2で時間的に安定したパターン、領域R1、
R4で時間的に不安定なパターン、領域R3で血管等の
比較的遅い生体内の動きに拠るクラッタ成分が混入した
パターンをそれぞれ模式的に表現している。
【0043】このようなドプラスペクトラムが得られた
場合、オペレータは計測対象として時間的に安定したパ
ターン、すなわち領域R2を選択する可能性が高い。つ
まり、表示器104の表示可能な時間範囲が時間Tであ
れば、オペレータの操作によりフリーズ用メモリ205
を2T分の時間だけ再生して領域R2を診断対象として
表示させることになる。
【0044】図5は、フリーズ用メモリ205の記憶範
囲と表示器104の表示範囲との関係を説明するもので
ある。この場合、表示器104の画面上には、その表示
範囲外のドプラスペクトラムが正方向(図中の右方向)
にスクロールしていく。このような操作は、時間T2で
フリーズが行われる場合を除けば、ドプラ診断では一般
に行われる。
【0045】図6は、上述の操作により領域R2が表示
された状態におけるROIとドプラスペクトラムとの関
係を説明するものである。この場合、ROIの時間範囲
は、計測心拍数(図中では2心拍)に対応した時間幅で
設定されている。このROI内に計測対象の心拍中のP
SVが入る用にフレーム用メモリ205を再生すれば、
心拍同定演算部203の処理(図2参照)により、その
PSVを含む心拍が計測対象として同定される。すなわ
ち、上述のステップS21の処理にてフレームメモリ再
生が終了した時点で、ROIの指定が完了したことにな
る。
【0046】このようにフレームメモリ再生によりRO
Iの指定が完了すると、ステップS22にて計測開始を
指示する。この指示は、計測対象となるドプラスペクト
ラムを表示させた状態で、操作者が計測を開始する命令
を操作パネル207を通じて発生させることで行われ
る。このステップS21及びS22の処理が手動操作で
ある。
【0047】以後、自動演算処理が行われる。すなわ
ち、トレース演算部201により所定の条件を満たす周
波数のトレース(ステップS23)、インデックス演算
部202によりPSV、EDV等のパラメータ点の同定
(ステップS24)、心拍同定演算部203により計測
対象の心拍同定(ステップS25)、インデックス演算
部204によりインデックス演算(ステップS26)が
順次実行され、その各種演算処理結果が表示され、イン
デックスも表示器に出力されてドプラ画像中に表示され
(ステップS27)、これにより計測操作が終了する。
【0048】従って、本発明の計測操作では、従来操作
の場合のROI指定(1)及び(2)(図3(a)参
照)の2ステップを省略できるため、操作量、操作時間
を大幅に軽減でき、検査のスループットを向上させるこ
とができる。
【0049】また、計測範囲にマークを付けたり、トレ
ース曲線の色を変更したりする等で表示できるため、リ
アルタイムオートトレース時には計測範囲の表示が明確
になり、計測結果の把握が容易となる。
【0050】なお、この実施の形態では、トレース結
果、PSV、EDVを対象心拍に対して表示したが、表
示ドプラスペクトラムの全体に対して行ってもよい。こ
の場合、表示色を変える等の処理により対象心拍を区別
することが可能である。
【0051】また、ROIの表示は計測終了後に非表示
にしてもよく、この場合にはトラックボールの動作によ
りイメージメモリが再度再生を開始した場合に再度RO
Iを表示すればよい。
【0052】また、ROIの形状は箱型以外でもよく、
たとえば線形のマーカを用いた場合の例を図7に示す。
この場合では、線形マーカ位置に最寄りの収縮期最高速
度点を心拍の同定に用いることにより基準となる心拍を
決定可能である。以後、ここで決定された基準となる心
拍を中心に予め設定した心拍数分を計測対象として処理
可能である。
【0053】また、必ずしも予めROIの指定を行う必
要はない。フリーズ用メモリを再生した後にROIを指
定してもよく、この場合にも厳密な位置指定をすること
なく最寄りの拡張期最低流速点の時間位置を検出して心
拍を決定することができるため、操作を軽減可能であ
る。
【0054】従って、波形のトレース結果から心拍の心
周期のEDVとPSVと検出する機能を利用すれば、大
まかなROI(波形指定用ROI)中の心拍(例えばピ
ーク点が入っていればその両隣の拡張末期点)を検出
し、その心拍に対して計測可能である。
【0055】また、計測開始の指令によりステップS2
3以降の自動演算を開始する必要はなく、メモリの再生
作業が所定の時間行われなかった場合にステップS23
以降の処理を逐次行ってもよい。
【0056】さらに、リアルタイムでトレースを行う場
合には、トレース演算部201とインデックス演算部2
02での出力結果に基づきフリーズ後のドプラスペクト
ラムデータには図8に示すようにトレース結果(トレー
スライン)、PSV、EDVの情報(図中で矢印等でそ
の位置を表示)を付加することができる。この場合、図
3(b)における自動演算中の周波数トレース(ステッ
プS23)と、パラメータ点同定(ステップS24)と
の2ステップを省略でき、演算速度がより一層向上す
る。また、操作者もメモリ再生によるROI指定で操作
に対する情報が増えるため操作量がさらに減少するとい
った利点がある。
【0057】また、リアルタイムにトレースを行う場合
には、時間変化演算部204の出力結果をリアルタイム
に数字あるいはグラフ等でドプラ画面に表示することも
できる。図9は、インデックス演算部202から出力さ
れた過去の所定数心拍のPSVにおける標準偏差(S
D)を横軸に時間をとってグラフ表示した例を説明する
ものである。このグラフ中の領域R5では、他の領域と
比べるとSDが低値を示しPSVの値が安定しているこ
とが分かる。すなわち、この場合には前述した図4の領
域R2で代表される安定したパターンのドプラスペクト
ラムが得られている場合であると容易に予想される。こ
のような場合にトレース曲線の表示色を変更することに
より値の変化を把握することができる。この情報を基に
フリーズ操作等に反映することによって操作量がより一
層軽減できる。また、領域R5の状態が生じた場合に自
動的にフリーズを行うことも可能である。
【0058】なお、上記の実施の形態では、画像信号を
処理する各演算部をソフトウェアを用いて構成してある
が、それぞれの機能を有するデジタル回路等の回路(ハ
ードウェア)で構成してもよいことは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】以上説明のように、この発明によれば、
得られた血流情報から診断を行うまでの過程において従
来のように画面上に表示されるROI操作により計測対
象を指定する際に厳密な位置指定を行わなくても心拍を
容易に且つ迅速に同定できるため、全体の操作量及び操
作時間を大幅に軽減できる。
【0060】また、予めROI位置を指定することでイ
メージメモリを再生して診断対象とするスペクトラムを
選択する操作が計測対象とする心拍を決定する操作を兼
ねるため、操作量、操作時間の軽減が可能になる。
【0061】また、リアルタイムにトレースする場合に
リアルタイムで算出されたインデックスの時間変化を算
出し、操作上の情報および計測値として提供することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る超音波ドプラ診断装置の実施の
形態を示す概略ブロック図。
【図2】心拍同定部の処理を示す概略フローチャート。
【図3】操作および演算手順を従来例と対比して説明す
る概略フローチャートで、(a)は従来計測の場合を説
明する図、(b)は本発明の場合を説明する図。
【図4】フリーズ直後のドプラスペクトラムの表示例を
示す概要図。
【図5】(a)および(b)は、フリーズ用メモリの記
憶範囲と表示器の表示範囲との関係を説明する概要図。
【図6】対象心拍に体するトレース結果、PSV、ED
Vの表示例を示す概要図。
【図7】線形マーカを用いた場合の表示例を示す概要
図。
【図8】表示ドプラスペクトラム全体に体するトレース
結果、PSV、EDVの表示例を示す概要図。
【図9】PSVのSDの時間変化の表示例を示す概要
図。
【符号の説明】
101 超音波振動子 102 スペクトラム検出部 103 DSC 104 表示器 201 トレース演算部 202 インデックス演算部 203 心拍同定演算部 204 時間変化演算部 205 フリーズ用メモリ 206 制御部 207 操作パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C301 DD04 EE13 KK09 KK30 5B057 AA07 BA05 DA07 DC05 5C054 AA01 CA08 FC15 FE16 GA04 GB01 HA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体内の運動流体を含む診断部位との
    間での超音波ビームを送信し且つその超音波エコーを受
    信する送受信手段と、 この送受信手段により受信された超音波エコーに基づい
    て前記運動流体の運動に拠る超音波ドプラ効果における
    ドプラ信号の瞬時毎のスペクトラムから成るドプラスペ
    クトラムの表示画像を生成する表示画像生成手段と、 この表示画像生成手段により生成された表示画像から計
    測対象のドプラスペクトラムを選択する選択手段と、 この選択手段により選択された前記ドプラスペクトラム
    中の心拍範囲を自動で認識する心拍認識手段と、 この心拍認識手段により認識された心拍範囲毎にドプラ
    診断用の指標値を計測する計測手段とを備えたことを特
    徴とする超音波ドプラ診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明において、前記心拍
    認識手段は、前記選択手段により選択されたドプラスペ
    クトラム中の所定条件を満たす周波数の時間変化の特徴
    点の情報に基づいて心拍範囲を自動で認識する手段であ
    ることを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の発明において、前記心拍
    認識手段は、前記表示画像生成手段により生成された表
    示画像上に予め設定されたROIの位置と前記特徴点の
    位置とを比較し、その比較結果に基づいてROIの範囲
    内にあるパラメータを持つ心拍範囲を自動で認識する手
    段であることを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の発明において、前記心拍
    認識手段は、前記表示画像上に予め設定されたROIに
    合わせて前記ドプラスペクトラムをスクロールさせるこ
    とで前記ROIの範囲内にある特徴点を持つ心拍範囲を
    自動で認識する手段であることを特徴とする超音波ドプ
    ラ診断装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項記載の発
    明において、前記計測手段は、前記計測対象のドプラス
    ペクトラムから予め設定された条件を満たす周波数を検
    出する検出手段と、この検出手段により検出された周波
    数の時間変化に基づいて特徴点の位置及びその値を抽出
    する抽出手段と、この抽出手段により抽出された特徴点
    の位置及びその値に基づいて心拍範囲を同定する心拍同
    定手段と、この心拍同定手段により同定された心拍範囲
    毎にドプラ診断用の指標値を演算する演算手段とを備え
    たことを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の発明において、前記演算
    手段により演算された指標の時間変化を前記心拍毎に計
    測する手段をさらに備えたことを特徴とする超音波ドプ
    ラ診断装置。
  7. 【請求項7】 被検体内の運動流体を含む診断部位との
    間での超音波ビームを送信し且つその超音波エコーを受
    信する送受信手段と、 この送受信手段により受信された超音波エコーに基づい
    て前記運動流体の運動に拠る超音波ドプラ効果における
    ドプラ信号の瞬時毎のスペクトラムから成るドプラスペ
    クトラムの表示画像を生成する表示画像生成手段と、 この表示画像生成手段により生成された表示画像からド
    プラスペクトラムの予め設定された条件を満たす周波数
    をオートトレースし、その周波数の時間変化に基づいて
    心拍同定用の特徴点の位置及びその値を抽出する抽出手
    段と、 この抽出手段により抽出された特徴点の位置及びその値
    に基づいて診断用の指標値を演算し、その指標値の時間
    変化を計測する計測手段とを備えたことを特徴とする超
    音波ドプラ診断装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の発明において、前記計測
    手段による計測結果を前記表示画像上にグラフ表示する
    手段をさらに備えたことを特徴とする超音波ドプラ診断
    装置。
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