JP2000229121A - 空間における植物精油濃度の調節方法 - Google Patents

空間における植物精油濃度の調節方法

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JP2000229121A
JP2000229121A JP11032861A JP3286199A JP2000229121A JP 2000229121 A JP2000229121 A JP 2000229121A JP 11032861 A JP11032861 A JP 11032861A JP 3286199 A JP3286199 A JP 3286199A JP 2000229121 A JP2000229121 A JP 2000229121A
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plant essential
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plant
per unit
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Yumie Takahashi
祐美惠 高橋
Kenichi Takahashi
憲一 高橋
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ISLAND MAGIC KK
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物精油の加熱・加温による分解や変質を防
ぐと同時に、空間の容積、換気速度、吸気速度等に合わ
せて、植物精油の単位時間当りの蒸発量を正確に制御す
ることにより、上記所定の空間における植物精油の濃度
を所定濃度とする所定の空間における植物精油濃度の調
節方法を提供すること。 【解決手段】 水溶性アルコールに溶解された植物精油
を超音波発振器を用いて蒸発させたり、水を添加して高
速攪拌することにより得られる植物精油エマルジョン液
から植物精油を蒸発させたり、特定の植物精油に対する
吸着・含浸能力を異にする複数の多孔質材料又は繊維質
材料から選ばれた2種以上を用い、得られる植物精油が
吸着・含浸された混合材料を収納された密封容器を開封
して植物精油を蒸発させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物精油の単位時
間当りの蒸発量を制御し、所定の治療空間等における植
物精油の濃度を所定濃度とすることにより、人体を健康
に導く、所定の治療空間等における植物精油濃度を調節
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、植物精油の効用が数多く報告され
てきており、その適用範囲も経口用組成物、皮膚疾患治
療用塗布剤等の医薬品、毛髪用、唇用等の化粧品、芳香
剤など多様化の一途を辿っている。例えば、特開平10
−182425号公報には、植物精油を使用した活性浴
剤として、酵素、植物精油およびステビア抽出物を配合
することにより、湯冷め防止、皮膚に対する清浄と保護
作用、血行促進、香りによる刺激とリラックス等によ
り、体が活性化し活力が出る活性浴剤を得ることを目的
とし、植物精油をデキストリン等の賦形剤と混合し、こ
れを、ステビア抽出物、酵素および無機塩類、賦形剤等
に加えて混合することにより粉末状或いは顆粒状の活性
浴剤が得られることが記載されている。
【0003】特開昭55−100320公報には、経口
用組成物の医薬品として、薬用植物アルテミシア及びキ
ャピラリアを、夫々別々に小片に切断し、特定条件下で
水蒸気及び/又は水分抽出を行い、得られた各抽出物を
混合した、上部胃腸疾患、風邪、関節炎等に効く経口用
組成物が記載されている。
【0004】特開昭55−162713号公報には、皮
膚疾患治療用塗布剤として、植物油媒体中に、殺菌活性
成分としてペラルゴン酸及び植物精油を含有させて、不
快臭と皮膚への刺激を解消し、植物精油と共に精油成分
の揮発度を下げ、皮膚に緊密に接触して病原菌細胞体の
代謝阻害による細菌、真菌の殺菌作用を増強する、表在
性皮膚疾患治療塗布剤が記載されている。
【0005】特開昭60−51108号公報には、膏体
として、ゴム系粘着性物質よりなる膏体に、ミカン属植
物に含まれる精油を配合した、長期間保存しても薬物が
分解することなく安定に存在するゴム系粘着性膏体が記
載されている。
【0006】特開平7−109230号公報には、皮膚
外用剤組成物して、生理活性物質の皮膚浸透性及び官能
特性に優れた皮膚外用剤組成物として、エタノールと水
溶性多価アルコール及び/または非イオン界面活性剤か
らなるA成分と、植物の精油成分の1種以上からなるB
成分と少なくとも一種の生理活性物質とを配合したも
の、及び、B成分が植物の精油成分を更に蒸留またはカ
ラム精製して得られる精油精製画分が記載されている。
【0007】特開平7−126140号公報には、唇用
植物療法化粧品として、唇及びその周辺部を手入れする
のに適した化粧品調製物として、芳香治療用精油(カミ
ツレ、ハナハツカ、マヨラナ)と植物染料(ごぼう)
と、少なくとも1種の植物油とを合わせたものが記載さ
れている。
【0008】特開平2−191209号公報には、皮膚
もしくは毛髪用の化粧料基剤にボリツジ抽出物を配合し
た化粧料であり、ボリツジ抽出物は粘液質、タンニン、
精油等からなり、生鮮ボリツジの全草を乾燥した後細切
し、水または1,3−ブチレングリコール、エタノール
等の有機溶媒に室温或いは加温下に浸漬して、そのまま
もしくは撹拌下に数週間放置した後、濾過して得られる
が、水または有機溶媒に浸漬し、超音波抽出により得る
こともできる。この化粧料は、外用剤として直接皮膚に
塗布した場合、皮膚を害することなく毛細血管を拡張し
て血行を促進し、皮膚の新陳代謝を促してニキビの軽
減、皮膚の平滑化、肌荒れや老化防止に効果的であるこ
とが記載されている。
【0009】特開昭63−200765号公報には、植
物精油をある基材に浸透、担持及び配合させた上で使用
する方法として、木粉、木材の木製ベース材に、その木
製ベース材と親和性があり細胞膜と密着性が極めて良好
なモノテルペン類の多く含まれる針葉樹のマツ科に於け
るアカマツより抽出した天然植物精油を主体とし、木粉
の細胞口腔へ抽出しやすくする為にアルコール類で前処
理を行い、木粉の多孔質を利用してこの多孔部を精油に
浸透させ、殺菌・防腐などの薬効成分を発散させる粉体
を得ることにより、芳香性を内蔵した物品構成材の製造
方法が記載されている。
【0010】特開平1−185267号公報には、植物
精油を空間へ蒸発させる一般的な方法として、植物精油
を鉱物物質の微粉末を担持体として、担持させ、この担
持体粉末をポリエチレン等の樹脂の可撓性薄肉容器に収
容し、鼻孔に挿入するに適当な形状をもつノズルを装着
し、フィルタをノズル基部あるいは容器出口に設けるこ
とにより、薬剤の移行した空気のみを鼻孔に送るため、
鼻炎、咽喉炎、等の治療や鼻、口、の悪臭の消臭、また
は治療に利用することができる新吸入器が記載されてい
る。
【0011】特開昭56−163658号公報には、固
形芳香剤として、特定範囲のフイブロン水溶液に、オイ
ケノール、リナロール等のアルコール類、植物精油など
の各種香料を分散混合させたのち充填固化することによ
り、成型を容易にするとともに長時間均一な芳香の揮散
を得ることができる固形芳香剤の製造方法が記載されて
いる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】天然の植物から抽出し
た精油(エッセンシャルオイル)を用いて、香りによる
深いリラクゼーションを得るとともに、生理痛、肩こ
り、筋肉痛、不眠症、むくみ等を和らげ、人間が本来持
っている自然治癒能力を高め、心身機能の回復に効果が
ある、いわゆるアロマセラピーが最近注目を集めてい
る。そして、植物精油の芳香性成分の吸入によるアロマ
セラピーを行うには、芳香性成分である植物精油を治療
空間に発散させる必要があり、植物精油を空間へ蒸発さ
せる一般的な方法として、従来、素焼きの陶器皿に入れ
た植物精油をロウソクや白熱電球により加熱して空気中
に蒸発させる方法や、コットンパッドに数滴たらし電熱
ヒーターにより加温蒸発させる方法が行われているが、
これら加熱による植物精油の空間への蒸発では、蒸発量
の制御が困難であるばかりか、精油の種類によっては熱
分解や熱変性が生じ、場合によっては異臭が発生すると
いう問題があった。
【0013】本発明の課題は、植物精油の加熱・加温に
よる分解や変質を防ぐと同時に、医療現場等の所定の空
間における状況、すなわち空間の容積、換気速度、吸気
速度等に合わせて、植物精油の単位時間当りの蒸発量を
正確に制御することにより、上記所定の空間における植
物精油の濃度を所定濃度、すなわち各々の植物精油の空
間における濃度とアロマセラピー効果との関係から、あ
らかじめ検定されている好ましい濃度範囲とする、所定
の空間における植物精油濃度の調節方法を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究し、アロマセラピーの効果を
奏させるには、非加熱状態で蒸発させる等できるだけ自
然の状態で発散した香りが好ましいが、所定の空間に一
定濃度の植物精油成分が存在することが必要であるとの
知見に基づき、非加熱下に蒸発させる植物精油の単位時
間当りの蒸発量を正確に制御することにより、所定の空
間に自然の香りを一定濃度に調節することができること
を見い出し、発明を完成するに至った。
【0015】すなわち本発明は、植物精油の単位時間当
りの蒸発量を制御し得る蒸発量制御手段を用いて、所定
の空間における植物精油の濃度を所定濃度とすることを
特徴とする所定の空間における植物精油濃度の調節方法
(請求項1)や、植物精油の単位時間当りの蒸発量を制
御し得る蒸発量制御手段が、水溶性アルコールに溶解さ
れた植物精油から単位時間当り所定量の植物精油を水蒸
気及び/又は水分と共に蒸発させることができる超音波
発振器であることを特徴とする請求項1記載の所定の空
間における植物精油濃度の調節方法(請求項2)や、植
物精油の単位時間当りの蒸発量を制御し得る蒸発量制御
手段が、水を添加して高速攪拌することにより所定濃度
に調製された植物精油エマルジョン液から単位時間当り
所定量の植物精油を水蒸気及び/又は水分と共に蒸発さ
せることができる高速攪拌器であることを特徴とする請
求項1記載の所定の空間における植物精油濃度の調節方
法(請求項3)に関する。
【0016】また本発明は、植物精油の単位時間当りの
蒸発量を制御し得る蒸発量制御手段が、特定の植物精油
に対する吸着・含浸能力を異にする複数の多孔質材料又
は繊維質材料から選ばれた2種以上を用い、そのそれぞ
れに植物精油を吸着・含浸させた後混合することによ
り、あるいはあらかじめ混合した混合材料に植物精油を
吸着・含浸させることにより、得られる植物精油が吸着
・含浸された混合材料から単位時間当り所定量の植物精
油を蒸発させることができる開封可能な密封容器である
ことを特徴とする請求項1記載の所定の空間における植
物精油濃度の調節方法(請求項4)や、多孔質材料又は
繊維質材料が、活性炭、木炭、竹炭、ゼオライト、多孔
質セラミックス、紙、綿布、麻布から選ばれる多孔質材
料又は繊維質材料であることを特徴とする請求項4記載
の所定の空間における植物精油濃度の調節方法(請求項
5)に関する。
【0017】そしてまた本発明は、植物精油が、アニ
ス、アミリス、アンジェリカ、安息香、イモーテル、イ
ランイラン、エレミ、オリガナム、スウィートオレン
ジ、ジャーマンカモミール、モロッコカモミール、カユ
プテ、ガーリック、カルダモン、ガルバナム、カンファ
ー、キャラウェイ、キャロットシード、グアヤックウッ
ド、クミン、クラリセージ、グレープフルーツ、クロー
ブ、コリアンダー、サイプレス、サンダルウッド、サン
トリナ、シダーウッド、シトロネラ、シナモン、ジャス
ミン、ジュニパー・ベリー、ジュニパー・ブランチ、ジ
ンジャー、スターアニス、スパイクラベンダー、スペア
ミント、セージ、ゼラニウム、セロリ、タイム、タジェ
ティーズ、タラゴン、タンジェリン、ティートリー、デ
ィル、テレビン、ナツメグ、ニアウリ、乳香、ネロリ、
バイオレット、パイン、バジル、パセリ、バーチ、パチ
ュリー、バーベナ、バラ、パルマローザ、ヒソップ、ピ
メント、ファー、フェンネル、プチグレン・葉、プチグ
レン・果皮、ブラックペッパー、ベチバー、ペパーミン
ト、ベルガモット、ボダイジュ花、マージョラム、マー
トル、マンダリン・葉、マンダリン・果皮、メリッサ、
没薬、ヤロウ、ユーカリラジアタ、ユーカリグローブル
ス、ユーカリスミン、ユーカリシュタイゲリアナ、ライ
ム、ラバンジン、ラベンダースピカ、ラベンダーステカ
ス、野生ラベンダー、ラベンサラ、ラベンサラ・オイゲ
ノール、リツェアクベバー、レモン、レモングラス、ロ
ーズウッド、ローズマリー・シネオール、ローズマリー
・ベルベノン、ローズマリー・カンファー、ローレルか
ら選ばれる1種又は2種以上の植物精油であることを特
徴とする請求項1〜5のいずれか記載の所定の空間にお
ける植物精油濃度の調節方法(請求項6)に関する。さ
らに本発明は、特定の植物精油に対する吸着・含浸能力
を異にする複数の多孔質材料又は繊維質材料から選ばれ
た2種以上を用い、そのそれぞれに植物精油を吸着・含
浸させた後混合することにより、あるいはあらかじめ混
合した混合材料に植物精油を吸着・含浸させることによ
り得られる植物精油が吸着・含浸された組成物(請求項
7)に関する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明において植物精油とは、種
々の植物体から主として水蒸気及び/又は水分蒸留、抽
出、圧搾等により得られる特有の芳香をもつ揮発性油状
物質をいい、それらの中でも、鼻腔、口腔、皮膚等から
吸引、吸収され、爽快化作用、覚醒作用、催眠作用、鎮
静作用、消臭作用、抗菌作用等の生理作用を賦与しうる
ものが好ましい。植物精油は、通常多種の化合物からな
り、主成分はモノテルペン、セスキテルペン、ジテルペ
ン又はそれらの酸化還元誘導体であり、少量の高級テル
ペン、非テルペンも含まれる。植物精油は約60の科
(family)に不規則に散在する約1000種の高等植物
により生産されるといわれており、一般に水に不溶であ
り、アルコールなどには可溶である。
【0019】また、植物精油としては、具体的に、アニ
ス、アミリス、アンジェリカ、安息香、イモーテル、イ
ランイラン、エレミ、オリガナム、スウィートオレン
ジ、ジャーマンカモミール、モロッコカモミール、カユ
プテ、ガーリック、カルダモン、ガルバナム、カンファ
ー、キャラウェイ、キャロットシード、グアヤックウッ
ド、クミン、クラリセージ、グレープフルーツ、クロー
ブ、コリアンダー、サイプレス、サンダルウッド、サン
トリナ、シダーウッド、シトロネラ、シナモン、ジャス
ミン、ジュニパー・ベリー、ジュニパー・ブランチ、ジ
ンジャー、スターアニス、スパイクラベンダー、スペア
ミント、セージ、ゼラニウム、セロリ、タイム、タジェ
ティーズ、タラゴン、タンジェリン、ティートリー、デ
ィル、テレビン、ナツメグ、ニアウリ、乳香、ネロリ、
バイオレット、パイン、バジル、パセリ、バーチ、パチ
ュリー、バーベナ、バラ、パルマローザ、ヒソップ、ピ
メント、ファー、フェンネル、プチグレン・葉、プチグ
レン・果皮、ブラックペッパー、ベチバー、ペパーミン
ト、ベルガモット、ボダイジュ花、マージョラム、マー
トル、マンダリン・葉、マンダリン・果皮、メリッサ、
没薬、ヤロウ、ユーカリラジアタ、ユーカリグローブル
ス、ユーカリスミン、ユーカリシュタイゲリアナ、ライ
ム、ラバンジン、ラベンダースピカ、ラベンダーステカ
ス、野生ラベンダー、ラベンサラ、ラベンサラ・オイゲ
ノール、リツェアクベバー、レモン、レモングラス、ロ
ーズウッド、ローズマリー・シネオール、ローズマリー
・ベルベノン、ローズマリー・カンファー、ローレル等
に代表される天然の植物精油を例示することができる。
【0020】本発明において用いられる水溶性アルコー
ルとしては、植物精油を溶解させることができるアルコ
ールであればどのようなものでよく、例えば、エタノー
ル、イソプロパノール、プロピレングリコール、ノニル
アルコール、フェニールエチルアルコール、グリセリ
ン、1,3−ブチレングリコール、ジグリセリン、ポリ
グリセリン、ジプロピレングリコール、ソルビトール、
マルチトール等を具体的に挙げることができる。また、
使用する水溶性アルコールとしては無臭・無害のものが
好ましい。
【0021】本発明において用いられる多孔質材料とし
ては、植物精油を吸着・放出することができるものであ
ればどのようなものでもよく、例えば、活性炭、木炭、
竹炭、ゼオライト、多孔質セラミックス、ケイソー土、
カオリン、パイロフェライト、タルク、セリサイト、セ
ピオライト、サチンホワイト、ケイ酸アルミニウム、合
成ゼオライト、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、炭酸亜鉛、硫酸バリウム、及びポ
リエチレンの微小粒子等を例示することができるが、吸
着特性の点から活性炭、木炭、竹炭等の有機多孔質材料
が好ましい。またこれらの粒度は、適宜設定できるが、
10〜300メッシュ、好ましくは30〜100メッシ
ュ程度のものが好ましい。また、繊維質材料としては、
植物精油を含浸・蒸発させることができるものであれば
どのようなものでもよく、例えば、紙、綿布、麻布等か
らなる繊維質材料を挙げることができる。
【0022】本発明において、植物精油の単位時間当り
の蒸発量を制御し得る蒸発量制御手段とは、植物精油を
蒸発、好ましくは非加温・非加熱下に蒸発させることが
でき、所定の空間における植物精油の濃度を所定濃度と
することができる手段をいい、より詳しくは、植物精油
を発散させる空間等の状況、例えば対象空間の広狭、換
気の有無や、室内での発散、吸引器具としての使用など
適用状態に応じて、所定の空間における植物精油の濃度
を所定濃度とすることを可能とする、植物精油を蒸発、
好ましくは非加温・非加熱下に蒸発させることができる
手段をいう。ここでの蒸発には、便宜上、空気中に発散
する微小液滴も含まれる。
【0023】そして、植物精油の単位時間当りの蒸発量
を制御し得る蒸発量制御手段としては、植物精油を蒸
発、好ましくは非加温・非加熱下に蒸発させることがで
き、所定の空間における植物精油の濃度を所定濃度とす
ることができるものであればどのようなものでもよく、
具体的には、水溶性アルコールに溶解された植物精油か
ら単位時間当り所定量の植物精油を水蒸気及び/又は水
分と共に蒸発させることができる超音波発振器や、水を
添加して高速攪拌することにより所定濃度に調製された
植物精油エマルジョン液から単位時間当り所定量の植物
精油を水蒸気及び/又は水分と共に蒸発させることがで
きる高速攪拌器や、特定の植物精油に対する吸着・含浸
能力を異にする複数の多孔質材料又は繊維質材料から選
ばれた2種以上を混合し、かかる混合材料に植物精油を
吸着・含浸させ、得られた植物精油が吸着・含浸された
混合材料から単位時間当り所定量の植物精油を蒸発させ
ることができる開封可能な密封容器を例示することがで
きる。
【0024】植物精油の単位時間当りの蒸発量を制御し
得る蒸発量制御手段として、上記の超音波発振器を用い
る場合は、1種又は2種以上の植物精油を、蒸留水等の
水で99〜99.5%、好ましくは99.75%程度に
希釈した水溶性アルコールに溶解し、この水溶性アルコ
ールに溶解した植物精油を超音波発振器内に収容し、対
象空間の広狭、換気の有無に応じて、該空間内の植物精
油の濃度が所定の濃度、すなわち各々の植物精油の対象
空間における濃度とアロマセラピー効果との関係から、
あらかじめ検定されている好ましい濃度範囲となるよう
に、超音波発振器の出力をコントロールして、単位時間
当り所定量の植物精油を水蒸気及び/又は水分と共に蒸
発させる。このようにして、所定の対象空間における植
物精油の濃度を調節することができる。この超音波発振
器を用いる場合、植物精油の種類・濃度・量、水溶性ア
ルコールの種類・濃度・量、超音波発振器の出力などと
単位時間当りに蒸発する植物精油量との関係をあらかじ
め測定しておくことが好ましい。また、この超音波発振
器を用いる場合は、比較的大きい対象空間が適してい
る。
【0025】植物精油の単位時間当りの蒸発量を制御し
得る蒸発量制御手段として、上記の高速攪拌器を用いる
場合は、1種又は2種以上の植物精油に、約99〜10
0倍量の蒸留水等の水を添加し、この水添加物を高速攪
拌器内に収容し、例えば1000〜3000rpm、好
ましくは1500〜1800rpmで高速攪拌すること
により植物精油エマルジョン液とするとともに、対象空
間の広狭、換気の有無に応じて、該空間内の植物精油の
濃度が所定の濃度、すなわち各々の植物精油の対象空間
における濃度とアロマセラピー効果との関係から、あら
かじめ検定されている好ましい濃度範囲となるように、
高速攪拌器の出力をコントロールして、単位時間当り所
定量の植物精油を水蒸気及び/又は水分と共に蒸発させ
る。このようにして、所定の対象空間における植物精油
の濃度を調節することができる。この高速攪拌器を用い
る場合、植物精油の種類・濃度・量、高速攪拌器の出力
などと単位時間当りに蒸発する植物精油量との関係をあ
らかじめ測定しておくことが好ましい。また、この高速
攪拌器を用いる場合も、比較的大きい対象空間が適して
いる。
【0026】植物精油の単位時間当りの蒸発量を制御し
得る蒸発量制御手段として、上記の開封可能な密封容器
を用いる場合には、まず、特定の植物精油に対する吸着
・含浸能力を異にする、例えば、活性炭、木炭、竹炭、
紙、綿布、麻布等複数の多孔質材料又は繊維質材料から
2種以上を選択する。2種以上の選択は、植物精油を発
散させる空間等の状況、例えば対象空間の広狭、換気の
有無や、室内での発散、吸引器具としての使用など適用
状態に応じて、該空間における植物精油の濃度を所定濃
度に維持することができる組み合わせ、すなわち単位時
間当り所定量の植物精油を蒸発させることができるよう
な組み合わせから選ぶことにより行うことができる。例
えば、吸着・含浸後、植物精油を比較的早く放出する竹
炭などの多孔質材料と比較的遅く放出するヤシ殻活性炭
などの多孔質材料を組み合わせて使用すると、長期間に
わたり単位時間当り一定量の植物精油を蒸発させること
が可能となる。
【0027】そして、特定の植物精油に対する吸着・含
浸能力を異にする複数の多孔質材料又は繊維質材料から
選ばれた2種以上を用い、そのそれぞれに植物精油を吸
着・含浸させた後混合することにより、あるいはあらか
じめ混合した混合材料に植物精油を吸着・含浸させるこ
とにより、植物精油が吸着・含浸された本発明の組成物
を調製することができる。かかる植物精油が吸着・含浸
された本発明の組成物は、必要に応じて蒸発する植物精
油が透過可能な和紙等からなる袋体に入れたり、粘着テ
ープに貼着し、開封可能な密封容器内に収納後密封す
る。使用に際しては、密封容器を開封し、上記組成物又
は上記組成物が収容された袋体等を取り出し、対象空間
に設置することにより、該空間における植物精油の濃度
を所定濃度に維持することができる。この開封可能な密
封容器を用いる場合、植物精油の種類・添加量、多孔質
材料又は繊維質材料の種類・使用量などと単位時間当り
に蒸発する植物精油量との関係をあらかじめ測定してお
くことが好ましい。この開封可能な密封容器を用いる場
合は、浴室等どちらかというと比較的狭い対象空間に適
しており、また比較的少量の植物精油吸着・含浸材が収
容された袋体をマスク等に挟んで使用すると吸引具とし
て使用することができる。
【0028】以下、本発明にかかる所定の空間における
植物精油濃度の調節方法について、好ましい実施例を挙
げて説明するが、本発明はこれら実施例に記載されたも
のに限定されるものではない。
【0029】
【実施例】実施例1 水溶性アルコールとして無臭のジプロピレングリコール
(DPG−FC)(旭硝子社製)を用い、このDPG−
FCの0.0055%水溶液1リットル当たり植物精油
としてd−リモネン5.5gを溶解した植物精油含有溶
液を調製した。超音波発振器として、超音波加湿器(サ
ンヨー株式会社製)を蒸発装置として用い、その出力を
蒸発量4ml/minに設定した。この超音波発振器内
に上記植物精油含有溶液を収容した後、通常の換気下の
100m3の治療空間に植物精油を水蒸気とともに放出
させた。試料空気を真空採集ビンに経時的に採取し、そ
の濃度を水素炎イオン化検出器(FID)付きガスクロ
マトグラフィーにより測定した。結果を表1及び図1に
示す。表1及び図1から、d−リモネン濃度は約5分後
にはほぼ目的の10mg/m3に達し、その後は最小値
7.6mg/m3から最大値12.0mg/m3の範囲で
変動したものの、治療空間中のd−リモネン濃度を制御
することができることがわかった。
【0030】
【表1】
【0031】実施例2 40〜60メッシュに篩わけした各々400gのヤシ殻
活性炭と竹炭(孟宗竹)のそれぞれに、バット上で植物
精油成分としてユーカリラジアタ5gを噴霧し吸着させ
た。得られるユーカリラジアタ吸着体を、それぞれ2リ
ットル広口ビンに収容し、密閉して一昼夜放置し、材料
中のユーカリラジアタ分布を均一安定化させた。このヤ
シ殻活性炭と竹炭とを重量比4:1の割合で混合し、本
発明の植物精油吸着組成物を調製した。かかる植物精油
吸着組成物をシャーレに10gとり、水を浸した脱脂綿
により加湿しているベルジャー内に放置して内部の空気
を採取してFID付きガスクロマトグラフィーによりユ
ーカリラジアタ濃度の経時変化を測定した。また、比較
例として、上記本発明の植物精油吸着組成物の代わりに
それぞれヤシ殻活性炭と竹炭を用いる以外は同様にして
ユーカリラジアタ濃度の経時変化を測定した。結果を表
2及び図2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】表2及び図2から、本発明の植物精油吸着
組成物を用いた場合、ユーカリラジアタ濃度は約8分後
にはほぼ目的の7mg/m3に達し、その後は7〜9m
g/m3の範囲で変動したものの、治療空間中のユーカ
リラジアタ濃度を制御することができることがわかっ
た。一方、竹炭のみを用いる場合は、約25分後にほぼ
目的の7mg/m3に達するものの、それ以降はユーカ
リラジアタ濃度が漸次低下し、また、ヤシ殻活性炭のみ
を用いる場合は、約60分後になるまでユーカリラジア
タ濃度がほぼ目的の7mg/m3に達することがなく、
いずれにしても、多孔質材料の単独使用では治療空間中
のユーカリラジアタ濃度を制御することができないこと
がわかった。
【0034】実施例3 実施例2で調製した本発明の植物精油吸着組成物を両面
粘着テープ(5cm×3cm)上に落とし軽く展圧し残
分を払い除き、両面粘着テープ上に10gの植物精油吸
着組成物が貼付できた。この両面粘着テープを、水に浸
した脱脂綿により加湿したベルジャー内に放置して内部
の空気採取してFID付きガスクロマトグラフィーによ
りユーカリラジアタ濃度を測定したところ、実施例2の
場合と同様に、ユーカリラジアタ濃度は約8分後にはほ
ぼ目的の7mg/m3に達し、その後は最小値6.9m
g/m3から8.25mg/m3の範囲で変動したもの
の、治療空間中のユーカリラジアタ濃度を制御すること
ができることがわかった。
【0035】
【発明の効果】本発明によると、植物精油の加熱・加温
による分解や変質を防ぐと同時に、医療現場等の所定の
空間における状況、すなわち空間の容積、換気速度、吸
気速度等に合わせて、植物精油の単位時間当りの蒸発量
を正確に制御することにより、上記所定の空間における
植物精油の濃度を所定濃度に調節することが可能とな
り、この蒸発生成された精油芳香気体が呼吸と皮膚を通
じ吸収され、香りによる深いリラクゼーションを得るこ
とができるとともに、生理痛、肩こり、筋肉痛、不眠
症、むくみ等を和らげ、人間が本来持っている自然治癒
能力を高め、心身機能の回復に効果を発揮することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】植物精油の単位時間当りの蒸発量を制御し得る
蒸発量制御手段として超音波発振器を用いた場合におけ
る、治療空間中のd−リモネン濃度の経時変化を表す図
である。
【図2】植物精油の単位時間当りの蒸発量を制御し得る
蒸発量制御手段として開封可能な密封容器を用いた場合
における、治療空間中のユーカリラジアタ濃度の経時変
化を表す図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物精油の単位時間当りの蒸発量を制御
    し得る蒸発量制御手段を用いて、所定の空間における植
    物精油の濃度を所定濃度とすることを特徴とする所定の
    空間における植物精油濃度の調節方法。
  2. 【請求項2】 植物精油の単位時間当りの蒸発量を制御
    し得る蒸発量制御手段が、水溶性アルコールに溶解され
    た植物精油から単位時間当り所定量の植物精油を水蒸気
    及び/又は水分と共に蒸発させることができる超音波発
    振器であることを特徴とする請求項1記載の所定の空間
    における植物精油濃度の調節方法。
  3. 【請求項3】 植物精油の単位時間当りの蒸発量を制御
    し得る蒸発量制御手段が、水を添加して高速攪拌するこ
    とにより所定濃度に調製された植物精油エマルジョン液
    から単位時間当り所定量の植物精油を水蒸気及び/又は
    水分と共に蒸発させることができる高速攪拌器であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の所定の空間における植物
    精油濃度の調節方法。
  4. 【請求項4】 植物精油の単位時間当りの蒸発量を制御
    し得る蒸発量制御手段が、特定の植物精油に対する吸着
    ・含浸能力を異にする複数の多孔質材料又は繊維質材料
    から選ばれた2種以上を用い、そのそれぞれに植物精油
    を吸着・含浸させた後混合することにより、あるいはあ
    らかじめ混合した混合材料に植物精油を吸着・含浸させ
    ることにより、得られる植物精油が吸着・含浸された混
    合材料から単位時間当り所定量の植物精油を蒸発させる
    ことができる開封可能な密封容器であることを特徴とす
    る請求項1記載の所定の空間における植物精油濃度の調
    節方法。
  5. 【請求項5】 多孔質材料又は繊維質材料が、活性炭、
    木炭、竹炭、ゼオライト、多孔質セラミックス、紙、綿
    布、麻布から選ばれる多孔質材料又は繊維質材料である
    ことを特徴とする請求項4記載の所定の空間における植
    物精油濃度の調節方法。
  6. 【請求項6】 植物精油が、アニス、アミリス、アンジ
    ェリカ、安息香、イモーテル、イランイラン、エレミ、
    オリガナム、スウィートオレンジ、ジャーマンカモミー
    ル、モロッコカモミール、カユプテ、ガーリック、カル
    ダモン、ガルバナム、カンファー、キャラウェイ、キャ
    ロットシード、グアヤックウッド、クミン、クラリセー
    ジ、グレープフルーツ、クローブ、コリアンダー、サイ
    プレス、サンダルウッド、サントリナ、シダーウッド、
    シトロネラ、シナモン、ジャスミン、ジュニパー・ベリ
    ー、ジュニパー・ブランチ、ジンジャー、スターアニ
    ス、スパイクラベンダー、スペアミント、セージ、ゼラ
    ニウム、セロリ、タイム、タジェティーズ、タラゴン、
    タンジェリン、ティートリー、ディル、テレビン、ナツ
    メグ、ニアウリ、乳香、ネロリ、バイオレット、パイ
    ン、バジル、パセリ、バーチ、パチュリー、バーベナ、
    バラ、パルマローザ、ヒソップ、ピメント、ファー、フ
    ェンネル、プチグレン・葉、プチグレン・果皮、ブラッ
    クペッパー、ベチバー、ペパーミント、ベルガモット、
    ボダイジュ花、マージョラム、マートル、マンダリン・
    葉、マンダリン・果皮、メリッサ、没薬、ヤロウ、ユー
    カリラジアタ、ユーカリグローブルス、ユーカリスミ
    ン、ユーカリシュタイゲリアナ、ライム、ラバンジン、
    ラベンダースピカ、ラベンダーステカス、野生ラベンダ
    ー、ラベンサラ、ラベンサラ・オイゲノール、リツェア
    クベバー、レモン、レモングラス、ローズウッド、ロー
    ズマリー・シネオール、ローズマリー・ベルベノン、ロ
    ーズマリー・カンファー、ローレルから選ばれる1種又
    は2種以上の植物精油であることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか記載の所定の空間における植物精油濃度
    の調節方法。
  7. 【請求項7】特定の植物精油に対する吸着・含浸能力を
    異にする複数の多孔質材料又は繊維質材料から選ばれた
    2種以上を用い、そのそれぞれに植物精油を吸着・含浸
    させた後混合することにより、あるいはあらかじめ混合
    した混合材料に植物精油を吸着・含浸させることにより
    得られる植物精油が吸着・含浸された組成物。
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