JP2000230471A - ディーゼルエンジンの始動補助装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの始動補助装置

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JP2000230471A
JP2000230471A JP11031001A JP3100199A JP2000230471A JP 2000230471 A JP2000230471 A JP 2000230471A JP 11031001 A JP11031001 A JP 11031001A JP 3100199 A JP3100199 A JP 3100199A JP 2000230471 A JP2000230471 A JP 2000230471A
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彰浩 安藤
Hitoshi Shibata
仁 柴田
Yoshio Yamashita
芳雄 山下
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Soken Inc
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Nippon Soken Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な始動性を保持しつつ、排気エミッショ
ンを改善し、出力性能を向上可能なディーゼルエンジン
の始動補助装置を提供する。 【解決手段】 ディーゼルエンジンの燃焼室3内に配設
される燃料噴射ノズル5の近傍にグロープラグ6を設け
るにあたり、スワール流の流れ方向に対して、噴霧9の
上流側に近接配置して、噴霧9がグロープラグ6に衝突
しないように、かつグロープラグ6の輻射熱を有効利用
できるようにする。また、グロープラグ6先端部の球面
状の曲面を含む球体の中心を先端部中心65とした時
に、先端部中心65を通り噴霧9の噴射方向に垂直な断
面において、先端部中心65と噴霧の中心91を結ぶ線
と、噴霧の中心91を通りスワール流の流れ方向と垂直
な線とのなす角度aを55°〜70°の範囲として、気
流を妨げず、しかも暖められた空気が噴霧9に効率よく
供給されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンの始動補助装置、詳しくは直接噴射式ディーゼルエン
ジンに好適に使用されるグロープラグを用いた始動補助
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気の圧縮熱によって燃料に着火するデ
ィーゼルエンジンでは、寒冷時等におけるエンジンの始
動性を良好にするために、例えば、グロープラグを用い
た始動補助装置が使用されている。図5は、直接噴射式
ディーゼルエンジンに適用される始動補助装置の一例を
示すもので、エンジンの燃焼室3内に燃料噴射ノズル5
の先端部が突出しており、その近傍に、グロープラグ6
が設けてある。該グロープラグ6の先端部は、燃料噴射
ノズル5から噴射される噴霧9に近接してその周囲の空
気流を暖め、噴霧9の着火、燃焼を促進するようになっ
ている。そして、この時、グロープラグ6の燃焼室3内
への突出し量dを多くするほど始動性が良くなることが
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、直接噴射式デ
ィーゼルエンジンは、通常、燃焼室3内に、渦状の空気
の流れ(以下、スワール流という)を形成し、グロープ
ラグ6で暖めた空気を、このスワール流によって噴霧9
と混合している。しかしながら、グロープラグ6の突出
し量dが多いと、グロープラグ6が気流を妨げるため
に、噴霧9がスワール流によって攪拌されにくくなり、
空気との混合が良好になされない。また、噴霧9がグロ
ープラグ6に衝突して付着するために、グロープラグ6
周辺の混合気濃度が増加して、酸素不足になってしまう
おそれがある。
【0004】副室式ディーゼルエンジンでは、燃料が噴
射される副室内のスワール流が直接噴射式に比べるとは
るかに強いために、突出し量dが多くても上記のような
問題は生じにくい。ところが、直接噴射式ディーゼルエ
ンジンでは、始動性を良くするために突出し量dを多く
すると、上述したように、混合が不十分となって空気利
用率が低下し、また部分的に酸素不足となって、スモー
クや未燃炭化水素の排出が増加し、排気エミッションの
悪化や、出力性能の低下をまねく、といった問題があっ
た。
【0005】そこで、本発明は、良好な始動性を保持し
つつ、排気エミッションを改善し、出力性能を向上させ
ることが可能なディーゼルエンジンの始動補助装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のディーゼ
ルエンジンの始動補助装置は、ディーゼルエンジンの燃
焼室内に配設される燃料噴射ノズルの近傍に、先端部が
球面状の曲面をなすグロープラグを設け、エンジン始動
時に、上記グロープラグを発熱させて上記燃焼室内に形
成されるスワール流を暖め、上記燃料噴射ノズルから噴
射される噴霧の蒸発、着火を補助するものである。そし
て、上記グロープラグを、上記スワール流に対して上記
噴霧の上流側に近接させて配し、さらに、上記グロープ
ラグ先端部の上記球面状の曲面を含む球体の中心を先端
部中心とした時に、該先端部中心を通り上記噴霧の噴射
方向と垂直な断面において、上記先端部中心と上記噴霧
の中心を結ぶ線と、上記噴霧の中心を通り上記スワール
流の流れ方向と垂直な線とのなす角度55°〜70°の
範囲となるように、上記グロープラグを配置したことを
特徴とする。
【0007】上記構成によれば、上記グロープラグを上
記噴霧の上流側に配したので、上記噴霧が上記グロープ
ラグに衝突することがなく、スモークや未燃炭化水素の
排出を低減できる。また、上記グロープラグと上記燃料
噴霧が近接しているので、燃料の蒸発、着火が促進され
始動性が向上する。さらに、上記グロープラグを上記噴
霧に対し上記所定の角度範囲となるように配置すること
で、上記グロープラグが上記スワール流を遮ることによ
る影響を最小限として空気利用率を高め、しかも上記グ
ロープラグによって暖められた空気を下流の上記噴霧に
効率よく供給して始動性を確保できるようにした。よっ
て、良好な始動性を確保しつつ、排気エミッションを改
善し、出力性能を向上させることができる。
【0008】請求項2記載の発明では、上記ディーゼル
エンジンを直接噴射式ディーゼルエンジンとする。上記
請求項1の構成による効果は、上記スワール流が比較的
弱く、上記グロープラグが燃焼室内に突出することによ
る影響が大きい、直接噴射式ディーゼルエンジンに適用
した場合に著しく、良好な始動性と、排気エミッション
・出力性能の改善を両立させる効果が高い。
【0009】
【発明の実施の形態】図2に本発明を適用した直接噴射
式ディーゼルエンジンの始動補助装置の構成を示す。図
中、エンジンシリンダ1内に配設したピストン2の上方
には、シリンダヘッド4との間に、燃焼室3が形成され
ている。シリンダヘッド4には、燃焼室3内に燃料を噴
射する噴射ノズル5と、エンジン始動時に通電、加熱さ
れて始動を補助するグロープラグ6が取付けられてい
る。上記燃焼室3には、シリンダヘッド4内に形成した
インテークポート7を介して図示しない吸気路から空気
が供給され、燃焼後の排気は、エキゾーストポート8を
経て図示しない排気路より排出される。ここで、インテ
ークポート7は、スワール流発生機構を備えた公知の構
成で、例えば、燃焼室3の上面外周部に接線方向から接
続するように屈曲させて、吸気流が燃焼室3の内周壁に
沿って流入するように形成してあり、これにより上記燃
焼室3内に旋回流(スワール流)が形成される。
【0010】上記噴射ノズル5は、図1(a)の如く、
シリンダヘッド4に固定されるノズルボディ51と、そ
の内部に上下動可能に配設されるニードル弁52を備
え、上記燃焼室3内に突出するノズルボディ51の先端
部(下端部)には、複数の噴孔53が放射状に設けられ
ている。燃料は、図示しない燃料供給路よりノズルボデ
ィ51とニードル弁52の隙間を通って供給され、ニー
ドル弁52のリフト時に、上記複数の噴孔53から噴射
されて略円錐状の噴霧9となる。
【0011】グロープラグ6は、噴射ノズル5方向に傾
斜させてシリンダヘッド4に取付けられるグロープラグ
ボディ61と、その内部に挿通保持される絶縁部62を
有している。絶縁部62の一部は、グロープラグボディ
61から突出して上記燃焼室3内に露出しており、該露
出部の内部に発熱体63が埋設されている。また、露出
部の先端部は半球状の曲面をなしている。発熱体63の
後端部(上端部)より延びる電流供給線64は、絶縁部
62内を経て外部の電源に接続しており、エンジンの始
動に先立ってグロープラグ6に通電して、発熱させるこ
とにより周囲の空気を暖めるようになしてある。
【0012】ここで、グロープラグ6の位置は、前述し
たように、始動性に対しては燃焼室3内への突出し量d
が多いほどよいが、グロープラグ6が燃焼室3内のスワ
ール流を妨げたり、噴霧9がグロープラグ6に衝突する
ような配置では、噴霧9の攪拌が乱されるため、空気利
用率が低下し、排気エミッションや出力性能に悪影響を
及ぼす。そこで、本発明では、始動性と、排気エミッシ
ョン・出力性能とを両立させるための最適なグロープラ
グ6の配置を、噴霧9およびスワール流との関係から設
定する。これについて次に説明する。
【0013】図1(b)は、図1(a)、(c)のA−
A断面で、グロープラグ6の先端部中心65を通り噴霧
9の噴射方向に垂直な断面の図、また、図1(c)はグ
ロープラグ6の先端部と噴霧9の位置関係を示す上方視
図である。ここで、グロープラグ6の先端部中心65と
は、グロープラグ6先端部の半球状の曲面を含む球体の
中心を示すものとする。まず、本発明では、グロープラ
グ1を、図1(b)、(c)に示すようにスワール流の
流れ方向(図の左方から右方)に対して、噴霧9の上流
側に配置する。グロープラグ1を噴霧9の上流側に配置
させることで、噴霧9がグロープラグ1に衝突すること
がなくなり、グロープラグ1に噴霧9が付着してその周
辺で酸素不足が生じることがない。例えば、図3(a)
に示すように、グロープラグ1を噴霧9の下流側に配置
するのは、スワール流によって流された噴霧9がグロー
プラグ1に衝突、付着して、その周辺の混合気濃度が増
加し、酸素不足となって、スモークの発生や未燃炭化水
素の排出の増加につながるため、望ましくない。
【0014】また、上流側に配置することで、グロープ
ラグ6近傍の暖められた空気が、スワール流により下流
側に流されて噴霧9に供給されるので、噴霧9の蒸発、
着火が促進されて始動性が向上する。ただし、グロープ
ラグ6が噴霧9の上流側にある場合でも、その位置によ
っては上流側とすることによる十分な効果が得られなか
ったり、気流を妨げてエミッションが悪化する場合があ
る。そこで、本発明では、これら双方を満足させるよう
に、図1(b)におけるグロープラグ6の先端部中心6
5(先端部の球面状の曲面を含む球体の中心)と上記噴
霧9の中心91を結ぶ線と、上記噴霧の中心を通り上記
スワール流の流れ方向と垂直な線とのなす角度a(以
下、グロープラグ・噴霧間角度aという)の最適値を設
定する。具体的にはグロープラグ・噴霧間角度aが、5
5°〜70°の範囲となるようにグロープラグ6を配置
するのがよい。これについては後述する。
【0015】図1(b)において、グロープラグ・噴霧
間距離b(噴霧断面91外周円とグロープラグ6表面と
の最短距離)は、両者が衝突しない範囲で(b≧0)、
できるだけ小さくするのがよい。グロープラグ6を噴霧
9の距離を小さくし、両者を近づけるほど、グロープラ
グ6の輻射熱を受けやすくなるため、噴霧9の蒸発、着
火が促進され、始動性が向上する。また、グロープラグ
6が噴霧9内に突出しないように配置されるので、噴霧
9の流れをグロープラグ6が乱すことがなく、スモーク
や未燃炭化水素の排出を防止することができる。
【0016】次に、グロープラグ・噴霧間角度aを、5
5°〜70°の範囲とすることによる効果を図3、4に
基づいて説明する。図3(b)のようにグロープラグ・
噴霧間角度aが小さい時、例えば0°であると、スワー
ル流がグロープラグ6によって妨げられないので、スモ
ークや未燃炭化水素の増加を防止することができる。と
ころが、グロープラグ6によって暖められたスワール流
が噴霧9に供給されないので、効果的な伝熱がなされ
ず、始動性は低下する。逆に、図3(c)のようにグロ
ープラグ・噴霧間角度aが大きい時、例えば、90°で
あると、グロープラグ6によってスワール流が妨げられ
るために、噴霧9の空気との攪拌が乱され、スモークや
未燃炭化水素が増加して、エミッションの悪化をまねく
ことになる。
【0017】つまり、図4(a)においてグロープラグ
6がスワール流を遮っている面積c(図の重なり部分)
で、噴霧9への伝熱(始動性)と噴霧9の攪拌(エミッ
ション)への影響を評価することができ、その評価結果
を図4(b)に示した。また、グロープラグ・噴霧間角
度aが大きいほど、面積cが大きくなることから、図4
(b)では、グロープラグ・噴霧間角度aを横軸とし
た。縦軸は改善度を示し、始動およびエミッションに対
する改善度が最も大きい時を改善度100%とした。図
4(b)に示されるように、グロープラグ・噴霧間角度
a(すなわち面積c)が大きいほど、暖められたスワー
ル流があたる面積が増加するために、噴霧9への伝熱が
大きくなり始動性が向上する(改善度が大きい)。ま
た、グロープラグ・噴霧間角度a(すなわち面積c)が
小さいほど、グロープラグ6によるスワール流の乱れが
小さいためにエミッションが向上する(改善度が大き
い)。
【0018】そして、始動性、排気エミッション・出力
性能が良好となる範囲を、改善度が40〜60%の範囲
とすると、これに対応するグロープラグ・噴霧間角度a
は55°〜70°となる。なお、グロープラグ・噴霧間
距離bはグロープラグ・噴霧間角度aによらず一定(0
mm)としてあり、この時、グロープラグ6から噴霧9
が受ける輻射熱は最も多くなる(100%)。
【0019】以上より、本発明のように、グロープラグ
6を噴霧9の上流側に近接させて設け、かつグロープラ
グ・噴霧間角度aが55°〜70°の範囲となるように
配置することで、良好な始動性と、排気エミッション・
出力性能とを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すもので、(a)は
ディーゼルエンジンの始動補助装置の構成を示す概略断
面図、(b)はディーゼルエンジンの始動補助装置の要
部断面図で、(a),(c)のA−A線断面図、(c)
はグロープラグと噴霧の位置関係を表す上方視図であ
る。
【図2】本発明を適用したディーゼルエンジンの構成を
示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)はグロープラグと噴霧の位置関
係を示す断面図で、(a)はグロープラグが噴霧の下流
に位置する場合、(b)はグロープラグ・噴霧間角度が
0°の場合、(c)はグロープラグ・噴霧間角度が90
°の場合を示す図である。
【図4】(a)はグロープラグと噴霧の位置関係を示す
断面図であり、(b)はグロープラグ・噴霧間角度とそ
の影響の度合を表す図である。
【図5】従来のディーゼルエンジンの始動補助装置の構
成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 ピストン 3 燃焼室 4 シリンダヘッド 5 燃料噴射ノズル 6 グロープラグ 65 先端部中心 7 インテークポート 8 エキゾーストポート 9 噴霧 91 噴霧中心
フロントページの続き (72)発明者 柴田 仁 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 山下 芳雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンの燃焼室内に配設さ
    れる燃料噴射ノズルの近傍に、先端部が球面状の曲面を
    なすグロープラグを設け、エンジン始動時に上記グロー
    プラグを発熱させて上記燃焼室内に形成されるスワール
    流を暖め、上記燃料噴射ノズルから噴射される噴霧の蒸
    発、着火を補助する始動補助装置であって、上記スワー
    ル流の流れ方向に対して、上記グロープラグを上記噴霧
    の上流側に近接させて配し、かつ上記グロープラグ先端
    部の上記球面状の曲面を含む球体の中心を先端部中心と
    した時に、該先端部中心を通り上記噴霧の噴射方向に垂
    直な断面において、上記先端部中心と上記噴霧の中心を
    結ぶ線と、上記噴霧の中心を通り上記スワール流の流れ
    方向と垂直な線とのなす角度が55°〜70°の範囲と
    なるように、上記グロープラグを配置したことを特徴と
    するディーゼルエンジンの始動補助装置。
  2. 【請求項2】 上記ディーゼルエンジンが直接噴射式デ
    ィーゼルエンジンである請求項1記載のディーゼルエン
    ジンの始動補助装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104500301A (zh) * 2014-09-29 2015-04-08 清华大学 直喷压燃发动机及其冷启动方法

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