JP2000231109A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置及びその製造方法

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JP2000231109A
JP2000231109A JP3439899A JP3439899A JP2000231109A JP 2000231109 A JP2000231109 A JP 2000231109A JP 3439899 A JP3439899 A JP 3439899A JP 3439899 A JP3439899 A JP 3439899A JP 2000231109 A JP2000231109 A JP 2000231109A
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thickness
film
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Satoshi Takato
聡 高藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルギャップのわずかな変化のために生じる
赤色領域(610nm近傍)での干渉縞の発生を抑制
し、表示品位の高い液晶表示装置を得る。 【解決手段】 2枚の基板の内側に配置された画素電
極、絶縁膜及び配向膜、液晶等の全ての層を波長610
nmの光が透過するときのエネルギー透過率Tを、配向
膜の膜厚または屈折率と液晶層の厚さであるセルギャッ
プをパラメータとして求め、横軸をセルギャップ、縦軸
をエネルギー透過率Tとした単振動のグラフを、配向膜
の各膜厚毎に作成する。さらに、横軸を配向膜の膜厚、
縦軸をエネルギー透過率Tが示す単振動の振幅の最大値
max と最小値Tmin を比の形で表した透過率比Tmax
/Tmin としてグラフを作成し、透過率比が最小となる
配向膜の膜厚を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に関
し、特に、赤色領域(610nm近傍)での干渉縞の発
生を抑制するための配向膜の膜厚の設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、通常、透明電極が形成
された2枚の透明絶縁性基板を一定距離を隔てて対向さ
せ、これらの基板間に液晶層を配置するよう構成されて
いる。液晶の駆動は、透明電極に電圧を印加することに
より行うが、液晶と接触する基板面には予め配向膜を形
成し、ラビング処理という配向処理を行うのが一般的で
ある。配向膜の材料としては、ポリイミド等の有機膜や
SiO等の無機膜が用いられる。大型サイズの基板にポ
リイミドの配向膜を形成する方法としては、回転するロ
ーラーに溶剤で希釈したポリイミドを転写し、基板に印
刷するオフセット印刷法が主に用いられている。
【0003】配向膜の膜厚は、転写版の印加圧、ステー
ジ速度、温度及び湿度等が一定の場合、配向膜材料の粘
度に依存する。粘度と膜厚には正の相関があるので、粘
度を選択することによって膜厚を選択することができ
る。配向膜は、液晶に電圧を印加するための透明電極と
液晶の間に配置されているため、配向膜の膜厚が厚くな
りすぎると配向膜の部分で生じる電圧降下が大きくな
り、液晶に十分な電圧が加わらなくなる。一方、膜厚が
薄くなりすぎると、製造工程上膜厚分布が大きくなり、
その結果、配向膜での電圧降下にばらつきが生じ、液晶
に印加される電圧にもばらつきが生じる。また、上述の
ラビング工程において、ラビング布が配向膜表面に接す
る際に剥がれが生じ、液晶が配向できない部分が生じる
場合もある。そこで、従来は、配向膜の膜厚を40〜1
00nm程度の範囲で形成していた。
【0004】配向膜の膜厚に関しては、従来より様々な
検討がなされており、例えば特開昭63−52118号
公報では、反射型の液晶表示素子において二重像を生じ
させないために、配向膜の膜厚を液晶セルの透過率と鏡
面との組み合わせにより100〜160nmに定めてい
る。また、特開平10−123522号公報では、反射
防止を目的として、配向膜の膜厚を、反射を防止したい
波長と配向膜の屈折率に関係づけて100nm以下と定
めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】液晶表示装置を構成す
る2枚の透明絶縁性基板の間隔(以下、セルギャップと
称す)は、液晶層に多数のスペーサを配置することによ
り一定に保たれている。このセルギャップが面内で不均
一になると、干渉縞を伴う干渉ムラとして視認される。
セルギャップが不均一になる原因としては、例えば、
シールスペーサと面内スペーサの組み合わせ方が不適切
である、面内スペーサの散布密度が不均一である、
搬送時の真空吸着の加減によりスペーサ分布が偏る、
2枚の基板を貼り合わせる際の圧着が不均一である、等
の様々な原因が考えられる。このセルギャップの不均一
による干渉縞は、主に波長610nm近傍の赤色領域に
おいて顕著に見られるという問題があった。
【0006】セルギャップの不均一により干渉ムラが発
生する現象を、アクティブマトリクス型TFT−LCD
を例に挙げて説明する。TFT−LCDを構成する2枚
のガラス基板内側の画素電極(ITO)部分には、液晶
層を含めて7層の光学薄膜が形成されている(図1参
照)。この7層を光が透過するときのエネルギー透過率
Tを計算により求めると、エネルギー透過率Tのセルギ
ャップ依存性は、図2に示すような単振動となる。な
お、計算方法については後述の実施の形態で詳しく記載
するため、ここでは説明を省略する。この単振動の周期
は約0. 2μmであり、セルギャップのわずか0. 1μ
mの変化によって、エネルギー透過率Tは最大値から最
小値まで変化することになる。このように、従来の液晶
表示装置では、セルギャップのわずかな変化によって光
の透過率が大きく変化してしまうため、極端な場合には
干渉縞が視認されるほどの干渉ムラが発生するという問
題があった。
【0007】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、セルギャップのわずかな変化の
ために生じる赤色領域(610nm近傍)での干渉縞の
発生を抑制し、表示品位の高い液晶表示装置を得ること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる液晶表示
装置は、一定距離を隔て対向して配置された第1及び第
2の透明絶縁性基板の各対向面上に配向膜が設けられ、
これらの基板間に液晶層が配置された液晶表示装置にお
いて、配向膜の屈折率を1. 64±0. 06、膜厚を1
05±30nmとすることにより、配向膜の光学膜厚を
174±55.5nmとしたものである。また、第1の
透明絶縁性基板は、その表面に複数の薄膜トランジス
タ、SiN等よりなる絶縁膜及びITO等の透明導電膜
よりなる画素電極が設けられているものである。さら
に、第2の透明絶縁性基板は、その表面にカラーフィル
タ及び透明電極が設けられているものである。
【0009】また、本発明に係わる液晶表示装置の製造
方法は、一定距離を隔て対向して配置された第1及び第
2の透明絶縁性基板の各対向面上に配向膜が設けられ、
これらの基板間に液晶層が配置された液晶表示装置の製
造において、特定の波長の入射光の透過率が液晶層の厚
さのわずかな変化によって変動する現象を最小限に抑え
るための配向膜の膜厚の設定方法であって、第1及び第
2の透明絶縁性基板の内側に配置された画素電極、絶縁
膜及び配向膜、液晶層等の全ての層を特定の波長λの入
射光が透過するときのエネルギー透過率Tを、配向膜の
膜厚または屈折率と液晶層の厚さをパラメータとして求
める工程と、横軸を液晶層の厚さ、縦軸をエネルギー透
過率Tとした単振動のグラフを、配向膜の各膜厚毎に作
成する工程と、横軸を配向膜の膜厚、縦軸をエネルギー
透過率Tが示す単振動の振幅の最大値Tmax と最小値T
min を比の形で表した透過率比Tmax /Tmin としてグ
ラフを作成し、透過率比が最小となる配向膜の膜厚を求
める工程を含んで製造するようにしたものである。ま
た、特定の波長として、赤色領域である610nmを入
力するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下に、本発明の
実施の形態における液晶表示装置の製造方法を、アクテ
ィブマトリクス型TFT−LCDを例に挙げて説明す
る。本実施の形態における液晶表示装置は、図1に示す
ように、一定距離を隔て対向して配置された第1の透明
絶縁性基板(ガラス1)及び第2の透明絶縁性基板(ガ
ラス2)の各対向面上に配向膜が設けられ、これらの基
板間に液晶層が配置されており、ガラス1表面には、複
数の薄膜トランジスタ(図示せず)、SiNよりなる絶
縁膜及びITO等の透明導電膜よりなる画素電極が設け
られている。また、ガラス2表面には、カラーフィルタ
(CF)及びITOよりなる透明電極が設けられてい
る。本実施の形態は、液晶表示装置の製造において、特
定の波長の入射光の透過率が液晶層の厚さのわずかな変
化によって変動する現象を最小限に抑えるための配向膜
の膜厚の設定方法を提供するものである。なお、ここで
は、赤色領域(610nm近傍)において発生する干渉
縞を伴う干渉ムラが問題となっているため、特定の波長
λとして610nmを入力する。
【0011】まず、2枚の透明絶縁性基板の内側に配置
された画素電極、絶縁膜及び配向膜、液晶等の全ての層
を特定の波長λ(610nm)の入射光が透過するとき
のエネルギー透過率Tを、配向膜の膜厚または屈折率と
液晶層の厚さであるセルギャップをパラメータとして求
める。2枚の基板の内側には、図1に示すように、液晶
層を含めて7層の光学薄膜が形成されている。i番目の
層における特性マトリクスは式(1)の通りである。
【0012】
【数1】
【0013】入射光が垂直入射の時、 δi =2πni i COSθi /λ=2πni i /λ である。ここで、ni 、di はそれぞれi番目の層の屈
折率及び膜厚である。1からn番目の層までの多層膜に
おける特性マトリックスは式(2)のように表される。
【0014】
【数2】
【0015】とすると、エネルギー透過率Tは式(3)
のように表される。 T=4n0 2 /(n0 m11+n0 2 m12+m21+n0 m22)2 ・・(3) n0 :ガラスの屈折率 式3に各層の屈折率、膜厚及び波長λ(610nm)を
入力し、エネルギー透過率Tを求める。各膜の膜厚及び
屈折率の条件を表1に示す。なお、この計算において
は、液晶の屈折率は温度、方向によらず定数とする、
全ての薄膜は当方媒体とする、吸収は考慮しない、
光は垂直入射とする、という条件を前提としている。
【0016】
【表1】
【0017】次に、横軸をセルギャップ(液晶層の厚
さ)、縦軸を上記の方法で求めたエネルギー透過率Tと
した単振動のグラフを、配向膜の各膜厚毎に作成する
(図2)。このように、エネルギー透過率Tは、セルギ
ャップを横軸にとった場合、単振動を示し、配向膜の膜
厚を変化させることにより振幅が変化する。このことか
ら、エネルギー透過率Tの振幅が最小となるように配向
膜の膜厚を設定することにより、その他の膜構成を変更
することなく、特定の波長、本実施の形態では610n
mにおける干渉縞を抑制することができる。
【0018】次に、横軸を配向膜の膜厚、縦軸をエネル
ギー透過率Tが示す単振動の振幅の最大値Tmax と最小
値Tmin を比の形で表した透過率比Tmax /Tmin とし
てグラフを作成し(図3)、透過率比が最小となる配向
膜の膜厚を求める。なお、ここでは、エネルギー透過率
の振幅を評価する値として透過率比を用いている。透過
率比が最小、すなわち1に近いほどエネルギー透過率の
振幅は小さくなる。図3より、配向膜の膜厚が105n
mの時、透過率比が最小値をとることがわかった。ま
た、配向膜の膜厚は、±30nmのマージンをとれば、透
過率比は4〜5%以内に収まる。さらに、ここでは、配
向膜の屈折率を1. 6として計算したが、1. 58〜
1. 7の範囲でも同様の結果が得られたため、配向膜の
屈折率はマージンをとって1. 64±0. 06とした。
ただし、配向膜の屈折率は、それほど大きく変化するこ
とはなく、配向膜の屈折率が1. 58以下、1. 7以上
の場合でも、透過率比の配向膜厚依存性の傾向に大きな
変わりはなかった。以上のことから、配向膜の屈折率を
1. 64±0. 06、膜厚を105±30nmとするこ
とにより、配向膜の光学膜厚を174±55. 5nmと
設定した。
【0019】上記の方法によって最適化された配向膜の
膜厚を採用した液晶表示装置の効果を確認するために、
表1に示した膜構成のTFTアレイ基板、カラーフィル
タ基板及び液晶によって構成されたパネルを用い、配向
膜の膜厚のみを変更して比較を行った。本実施の形態に
よるパネルの配向膜膜厚の面内分布は85±2nm、比
較品として用いた従来のパネルでは57±2nmであっ
た。これらのパネルにおいて、赤色領域での干渉ムラの
発生を観察した結果、従来品では1550パネル中3パ
ネル(0. 2%)発生しており、本実施の形態によるパ
ネルでは700パネル中、上記の不良が発生したものは
なかった。
【0020】以上のように、本実施の形態によれば、セ
ルギャップのわずかな変化のために生じる赤色領域での
エネルギー透過率の変動を、配向膜の屈折率、膜厚を最
適化することにより最小限に抑えることができ、従来問
題となっていた赤色領域での干渉縞を防止することが可
能となった。このため、表示品位の高い液晶表示装置を
高歩留まりで生産することが可能となった。
【0021】実施の形態2.本実施の形態では、液晶表
示装置を構成するカラーフィルタの色材の膜厚及び屈折
率が異なる場合について、赤色領域での干渉ムラが見え
にくい範囲の配向膜の膜厚を上記実施の形態1と同様の
方法で計算した。結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】カラーフィルタの色材仕様が異なる場合、
配向膜の膜厚の最適値は変化するものの、いずれの場合
も上記実施の形態1において得られた105±30nm
の範囲内であれば、赤色の干渉ムラは見えにくい範囲に
あることがわかった。従って、上記実施の形態1におい
て得られた配向膜の膜厚は、表1に示した条件を備えた
液晶表示装置に限定されるものではなく、広範囲の液晶
表示装置に適用可能であることが明らかである。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、配向膜
の屈折率を1. 64±0. 06、膜厚を105±30n
mとすることにより、セルギャップのわずかな変化のた
めに生じる赤色領域(610nm近傍)でのエネルギー
透過率の変動を最小限に抑えることができたので、従来
問題となっていた赤色領域での干渉縞の発生を抑制する
ことが可能となり、表示品位の高い液晶表示装置を高歩
留まりで生産することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態におけるアクティブマトリクス
型TFT−LCDの画素電極部分に形成された膜の構成
を示す図である。
【図2】 エネルギー透過率のセルギャップ依存性を示
す図である。
【図3】 透過率比の配向膜厚依存性を示す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定距離を隔て対向して配置された第1
    及び第2の透明絶縁性基板の各対向面上に配向膜が設け
    られ、これらの基板間に液晶層が配置された液晶表示装
    置において、上記配向膜の屈折率を1. 64±0. 0
    6、膜厚を105±30nmとすることにより、上記配
    向膜の光学膜厚を174±55. 5nmとしたことを特
    徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 第1の透明絶縁性基板は、その表面に複
    数の薄膜トランジスタ、SiN等よりなる絶縁膜及びI
    TO等の透明導電膜よりなる画素電極が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 第2の透明絶縁性基板は、その表面にカ
    ラーフィルタ及び透明電極が設けられていることを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 一定距離を隔て対向して配置された第1
    及び第2の透明絶縁性基板の各対向面上に配向膜が設け
    られ、これらの基板間に液晶層が配置された液晶表示装
    置の製造方法において、 特定の波長の入射光の透過率が上記液晶層の厚さのわず
    かな変化によって変動する現象を最小限に抑えるための
    上記配向膜の膜厚の設定方法であって、 上記第1及び第2の透明絶縁性基板の内側に配置された
    画素電極、絶縁膜及び上記配向膜、上記液晶層等の全て
    の層を特定の波長λの入射光が透過するときのエネルギ
    ー透過率Tを、上記配向膜の膜厚または屈折率と上記液
    晶層の厚さをパラメータとして求める工程、 横軸を上記液晶層の厚さ、縦軸をエネルギー透過率Tと
    した単振動のグラフを、上記配向膜の各膜厚毎に作成す
    る工程、 横軸を配向膜膜厚、縦軸をエネルギー透過率Tが示す単
    振動の振幅の最大値T max と最小値Tmin を比の形で表
    した透過率比Tmax /Tmin としてグラフを作成し、上
    記透過率比が最小となる配向膜の膜厚を求める工程を含
    むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 特定の波長として、赤色領域である61
    0nmを入力することを特徴とする請求項4記載の液晶
    表示装置の製造方法。
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