JP2000235766A - スピンドルモータとそれを用いたディスク装置 - Google Patents

スピンドルモータとそれを用いたディスク装置

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JP2000235766A
JP2000235766A JP11036822A JP3682299A JP2000235766A JP 2000235766 A JP2000235766 A JP 2000235766A JP 11036822 A JP11036822 A JP 11036822A JP 3682299 A JP3682299 A JP 3682299A JP 2000235766 A JP2000235766 A JP 2000235766A
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bearing
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thrust bearing
radial
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Masaru Muranishi
勝 村西
Kazuhiko Kawakami
和彦 河上
Katsutoshi Arai
勝敏 新居
Kenji Tomita
謙二 富田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軸受の損失を小さくする上で、スラスト軸受を
ピボット軸受とすることが有効であるが、従来の方法で
は軸が回転して潤滑剤に遠心力が作用した場合、ピボッ
ト部に十分な潤滑油を供給する事が困難であった。 【解決手段】軸端を外側に凸の曲面状とした軸と、これ
を受けるスラスト軸受を磁性体で構成し、潤滑流体を磁
性流体とする。さらにスラスト軸受に磁石を取り付け、
磁石、スラスト軸受、軸で磁気回路を構成する。 【効果】損失、NRRO、騒音が小さく信頼性の高いスピン
ドルモータを実現でき、高密度で信頼性が高く、騒音の
小さい情報記録装置が構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円板状の情報記録
媒体に対して情報の記録再生を行うディスク装置に係
り、特に円板を回転するスピンドルモータの損失低減を
図り高速回転性能を向上し、高密度記録を実現したディ
スク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の軸受装置として、特開平9−21
0060号公報には潤滑流体として磁性流体を用いた軸
受をもち、軸受ユニットを構成するリング状永久磁石に
より固定軸を磁化してピボット部に磁性流体を吸引する
構成が開示されている。また、特開平10−19665
7号公報には、磁性流体潤滑剤を用いた軸受装置を用い
たスピンドルモータを内蔵した磁気ディスク装置が開示
されている。さらに、特開平6−223494号公報に
は、ピボット軸受に与圧をかける方法が開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平9−
210060号公報の構造では、リング状永久磁石によ
る磁束は殆どピボット部には到達せず、ピボット部の磁
束は極めて弱いものとなる。また、スラスト受けは回転
し、これに引きずられて磁性流体にも遠心力が作用する
ので、実際にはピボット部に磁性流体を保持することは
困難であり、ピボット部が摩耗する。そのため、ピボッ
ト部には何らかの方法で予圧力をかける必要があるが、
本公報には予圧力をかける方法が記載されていない。
【0004】特開平10−196657号公報では、ス
ラスト受けは常に潤滑油に浸漬され、確実な潤滑がなさ
れる、と記載されている。しかし、実際には軸は回転す
るため、潤滑油に遠心力が作用し、潤滑油に少しでも気
泡が混ざっていると軸とスラスト受けの接触部分で潤滑
油が不足し、軸もしくはスラスト受けが摩耗する。ピボ
ット部には何らかの方法で予圧力をかける必要がある
が、本公報にも予圧力をかける方法は記載されていな
い。
【0005】特開平6−223494号公報にはピボッ
ト軸受に与圧をかける方法が記載されているが、潤滑油
をピボット部に保持する方法に関する記載が無く、潤滑
油に気泡が混入していた場合、潤滑油に遠心力が作用す
るためピボット部で潤滑油が不足しピボット部が摩耗す
る。
【0006】本発明の目的は、損失、NRROが小さく、信
頼性の高いスピンドルモータを提供し、高密度で信頼性
が高く、騒音の小さい情報記録装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】軸端を外側に凸の曲面状
とした軸と、これを受けるスラスト軸受を磁性体で構成
し、潤滑流体を磁性流体とする。さらに、スラスト軸受
に磁石を取り付け、磁石、スラスト軸受、軸で磁気回路
を構成する。磁束は軸とスラスト軸受の接触する部分に
集中するため、接触する部分では磁束が強く、接触する
部分から遠ざかると磁束は弱くなる。このため、接触す
る部分に磁性流体を集中させる力が作用する。この力は
遠心力よりも強くする事ができ、軸を回転させても磁性
流体をピボット部に保持できる。
【0008】磁性流体に気泡が混入していても、気泡に
は磁力は作用しないため、磁性流体のみをピボット部に
集中させる事ができる。このため、ピボット部には十分
な潤滑流体が存在する事になり、ピボット部の摩耗を著
しく小さく出来る。
【0009】軸受として流体軸受を用いているため、NR
ROの小さいスピンドルモータが構成可能であり、スラス
ト軸受にピボット軸受を用いているため、損失を小さく
する事が可能である。前述の通り、ピボット部の摩耗が
著しく小さく出来るので、信頼性の高いスピンドルモー
タを構成できる。
【0010】HDDのスピンドルモータの軸受を流体軸受
とする事でスピンドルモータのNRROを小さくする事がで
きる。このため、トラックピッチを小さくする事がで
き、記録密度の高いHDDを構成できる。スピンドルモー
タの消費電力を小さく出来るので、消費電力の小さいHD
Dが構成できる。スピンドルモータの信頼性が高いため
に、信頼性の高いHDDが構成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1から図6を用いて、本発明の
第1の実施例を説明する。図1は本発明を用いたスピン
ドルモータの断面図、図2は軸受ユニットの拡大図、図
3は軸端近傍の拡大図、図4は本発明を用いた磁気ディ
スク装置の平面図および断面側面図、図5は軸受内面形
状の説明図、図6は傾き剛性の発生原理の説明図であ
る。
【0012】図1に示す通り、軸受ユニット1はベース
2に取り付けられている。軸受ユニット1は後述する構
造を有しており、軸3を回転可能に支持すると共に、そ
の他の自由度を拘束している。軸3にはハブ4が固定さ
れており、ハブ4にはスペーサ7を挟んで複数の磁気デ
ィスク5、6がクランパ8、クランプネジ9で固定され
ている。よって、ハブ4、磁気ディスク5、6は軸受ユ
ニット1により決定される軸3の回転軸の周りに回転可
能となり、その他の自由度は拘束される。
【0013】ベース2にはステータヨーク10(鉄心)
が取り付けられており、ステータヨーク10にはコイル
11が巻き付けてある。さらに、ハブ4には永久磁石か
らなるロータマグネット12が取り付けられており、コ
イル11に所定の電流を流す事により、ロータマグネッ
ト12に回転力が作用する。前述の通り、ハブ4、磁気
ディスク5、6は軸受ユニット1により決定される軸3
の回転軸の周りに回転可能となっているので、この回転
力によって、ハブ4、磁気ディスク5、6は軸3の回転
軸の周りに回転する。
【0014】磁気ディスク5、6には情報が磁気的なマ
ークによって記録されており、ロータマグネット12に
よる磁束が磁気ディスク5、6の部分に漏れると、磁気
ディスク5、6上に記録された情報を破壊する恐れがあ
る。そこで、ハブ4は強磁性体で構成し、ロータマグネ
ット12による磁束が磁気ディスク5、6の部分に漏れ
ないようにシールドしている。
【0015】後述するように、磁気ディスク5、6に対
する情報の記録再生は、スライダに搭載した磁気ヘッド
によって行い、スライダと磁気ディスク5、6の間隔は
1μm以下に小さくする必要がある。ハブ4の表面にさび
が発生すると、そこからハブ4の材質の酸化物の粉末が
発生し、これが磁気ディスク5、6とスライダの間に入
ると磁気ディスク5、6が損傷する。よって、ハブ4は
さび難い材質から作る必要がある。これらの条件より、
ハブ4の材質はマルテンサイト系もしくはフェライト系
のステンレス鋼、例えば、SUS430、SUS410等とする必要
がある。軸3とハブ4の固定は、圧入、接着、焼きバ
メ、溶接等の他、塑性変形による残留応力を利用して固
定する事も可能である。
【0016】図2に示す通り、軸受ユニット1は、ハウ
ジング21、スラスト軸受22、ラジアル軸受23、予
圧用磁石25、ネジシール26、ストッパリング27、
スペーサ28、磁性流体29から構成されている。ハウ
ジング21の内側にラジアル軸受23が圧入されてい
る。ラジアル軸受23は概ね円筒状の形状をしており、
軸3を支える内面は3円弧形状等の多円弧形状やグルー
ブ軸受とすることができる。ラジアル軸受23の内面に
よって、軸3を回転可能に支えると共に、ラジアル方向
の変位を拘束している。
【0017】軸3はマルテンサイト系のステンレス鋼、
例えばSUS440C、からできており、常温では強磁性体で
ある。スラスト軸受22マルテンサイト系もしくはフェ
ライト系のステンレス鋼からできており、常温では強磁
性体となっている。ラジアル軸受23は銅と鉄を概ね半
々の割合で焼結した合金からできており、弱い磁性を示
す。予圧用磁石25は図2に記載のように、軸方向に着
磁され、図の磁力線のような磁気回路が構成され、軸
3、スラスト軸受22、ラジアル軸受23は磁化され
る。この磁化によって軸3とスラスト軸受22の間には
磁気的な引力が作用し、軸3はスラスト軸受22に押し
付けられ、軸3のスラスト方向の変位を拘束する。
【0018】以下軸3をスラスト軸受22に押し付ける
力のことを、予圧力と呼ぶ。軸3の軸端は外側に凸な球
面状になっており、軸3の軸端とスラスト軸受22でい
わゆるピボット軸受を構成している。このためスラスト
軸受に動圧軸受を採用した場合に比較して、スラスト方
向の変位の拘束に起因する軸受の損失を小さくする事が
可能である。また、予圧用磁石25、ラジアル軸受2
3、軸3、スラスト軸受22で磁気回路を構成している
ため、軸3の軸端とスラスト軸受22で構成されるピボ
ット軸受の部分に強い磁場を印加することが可能であ
り、十分な予圧力を与える事が可能である。
【0019】例えば図2の構造で、表1に示す条件で予
圧力を求める。
【0020】
【表1】
【0021】但し、軸3は中実とし、軸端の曲率半径を
20mmとした。概ね2〜6Nの予圧力が得られる。
【0022】尚、ハウジング21はオーステナイト系の
ステンレス鋼等の非磁性の材質からできており、予圧用
磁石25の磁束がハウジング21内を通り、磁気回路が
短絡される心配はない。また、スペーサ28も非磁性の
材質、例えば、オーステナイト系のステンレス鋼や銅合
金、アルミ合金から作られており、この部分でも磁気回
路が短絡されないようになっている。しかし、予圧力が
強すぎる場合は、ハウジング21またはスペーサ28を
強磁性体とし、磁気回路をわざと短絡させて予圧力の調
節を行う事も可能である。スペーサ28を強磁性体とす
る場合は、スペーサ28とスラスト軸受28を一体とし
ても良い。
【0023】強磁性体である、軸3、スラスト軸受2
2、予圧用磁石25はいずれも軸対称構造をしている。
弱い磁性を示すラジアル軸受についても、内面がわずか
に非対称となっているが、全体の寸法から考えると非対
称の度合いは小さく、磁気的な特性としては軸対称と考
えて良い。このため、軸3が回転しても予圧力は変化し
ない。よって、予圧力が回転時の騒音の原因となること
はない。
【0024】従来、例えば図1において、ステータヨー
ク10とロータマグネット12の位置をずらし、両者に
作用する磁気力を予圧力とする方法がしばしば用いられ
ていた。しかし、ステータヨーク10とロータマグネッ
ト12は周方向に対し、各々異なる周期で周期的に磁気
的な構造が変化する。従って、予圧力が回転時に周期的
に変化することになり、騒音の原因となっていた。この
ことから本発明のスピンドルモータにおいては、従来の
スピンドルモータよりも騒音の少ないスピンドルモータ
を構成することが可能となる。
【0025】本発明の実施例においては、接触している
軸3とスラスト軸受22がいずれもステンレス鋼となっ
ており、同種の材料である。同種の材料を摺動させた場
合、摩耗が大きくなる可能性があるため、スラスト軸受
22の表面には、TiNのコーティングが施されている。
このコーティングとしては、TiNの他に、CrNコーティン
グ、Ni-Pメッキ等を施しても良い。
【0026】ネジシール26は磁性流体29の漏洩を防
ぐために設けられている。ハウジング21とスラスト軸
受22の固定は、圧入、接着、焼きバメ、溶接等の他、
塑性変形による残留応力を利用して固定する事も可能で
ある。
【0027】ストッパリング27は、その一部が軸3に
設けた溝に引っ掛かる構造となっており、軸3の抜けを
防止する。ストッパリング27はラジアル軸受23とス
ペーサ28に挟まれて固定されている。軸受ユニット1
に軸3を差し込んで組み立てる際、ストッパリング27
の溝に引っ掛かる部分は弾性変形をして外側に広がり、
軸3を通す。軸3の溝がストッパリング27の部分に来
ると、引っ掛かる部分は元に戻り、溝の部分に引っ掛か
り、抜けを防止する。
【0028】図3(1)に軸3の軸端近傍の拡大図及び
(2)に磁性流体に作用する力と距離の関係を示す。軸
3の軸端は外側に凸な球面状になっており、その先端が
スラスト軸受22に接触している。軸端の球面の中心と
軸3の回転軸は加工精度の範囲で一致しており、スラス
ト軸受22は軸3の回転軸に垂直になるように取り付け
られている。このため、軸3の軸端とスラスト軸受22
は、軸端の、回転軸近傍の点でスラスト軸受22と接触
する。点といっても、軸3、スラスト軸受22双方とも
剛体ではないので、実際にはヘルツ接触が生じている。
【0029】図2に示すとおり、回転軸近傍では軸3の
軸端とスラスト軸受22のギャップは小さく、回転軸か
ら離れるとギャップは大きくなる。このため、前述の磁
気回路において、回転軸近傍では磁気抵抗が小さくな
り、回転軸から離れると磁気抵抗が大きくなる。磁力線
は磁気抵抗が小さい方へ集中する傾向があるため、軸3
の軸端近傍では、磁力線が回転軸近傍へ集中する。軸3
の軸端とスラスト軸受22の隙間について考えると、前
述の磁力線の集中が起こる事から、軸3の回転軸近傍で
は磁束密度が大きく、回転軸から離れると磁束密度が小
さくなる。
【0030】軸3の軸端とスラスト軸受22の隙間は、
磁性流体29によって満たされている。一般に磁性流体
に作用する磁気力は、エネルギー保存則を満たすいわゆ
る保存力となり、磁束密度の大きい方へ向かって力が作
用する。前述の通り、軸3の軸端とスラスト軸受22の
隙間では、回転軸近傍で磁束密度が大きく、回転軸から
離れると磁束密度が小さくなるので、この隙間の磁性流
体29には回転軸へ向かう力が作用する。
【0031】前述の条件で、磁性流体に作用する単位体
積当りの力を計算すると、図3(2)のグラフのように
なる。但し、磁性流体29の特性は(数1)で近似した。
【0032】
【数1】
【0033】ここで、m(H)は磁場Hの関数として与え
た磁化の大きさmであり、飽和磁化m0=68Gauss、
定数k=9.09×10のマイナス6乗/(A/m)で
ある。磁性流体29に作用する磁気力は、回転数420
0rpmと仮定した場合の磁性流体に作用する遠心力より
も十分大きく、磁気力は遠心力に打ち勝って磁性流体2
9を軸3の軸端とスラスト軸受22の接触点近傍に保持
できる。
【0034】例えば、図2において下向きに重力が作用
する状態で、スピンドルモータを使用した場合、軸3の
回転に起因する遠心力によって軸3の軸端とスラスト軸
受22の接触点近傍の磁性流体29が外側に飛ばされて
も、ここに磁性流体29が充満しているため磁性流体2
9はすぐに補充されるかに思われる。しかし、実際には
軸受ユニット1を組み立てる場合、磁性流体29に気泡
の混入を避ける事は困難である。磁性流体29に気泡が
混入した場合、気泡に作用する遠心力と磁性流体29に
作用する遠心力とでは、磁性流体29に作用する遠心力
の方が大きいため、気泡は軸3の軸端とスラスト軸受2
2の接触点近傍に集まってしまい、接触点近傍では磁性
流体29が不足する。このことから潤滑不良が発生し、
軸3の軸端もしくはスラスト軸受22の摩耗が発生す
る。
【0035】摩耗が発生し、摩耗量が例えば図1のベー
ス2とハブ4の隙間h1よりも大きくなると、両者が接
触し騒音を発生する他、摩耗粉が発生しこれが磁気ディ
スク5、6の破損の原因となる。よって、軸3の軸端お
よびスラスト軸受22の摩耗はでき得る限り小さくする
必要がある。前述の通り、遠心力に打ち勝つ磁力によっ
て磁性流体29を軸3の端部とスラスト軸受22の接触
点近傍に保持する事で、両者の摩耗を小さくする事が可
能となる。
【0036】本実施例においては、ラジアル軸受23が
弱い磁性を有している場合について説明したが、これを
非磁性とした場合、予圧力が小さくなり、磁性流体29
を軸3の軸端とスラスト軸受22の接触点近傍に保持す
る力が弱くなる。しかし、与圧用磁石25を強い磁石と
することでこの問題点は回避できる。ラジアル軸受23
を強磁性体とすることも可能であり、この場合、与圧用
磁石25が弱くても十分な与圧力と磁性流体保持力が確
保できる。ラジアル軸受23を強磁性体とした場合、ラ
ジアル軸受23の主成分は製造コストの問題を考えると
鉄とせざるを得ない。軸3の主成分も鉄であり、潤滑不
良が生じた場合大きな摩耗が懸念される。このため、ラ
ジアル軸受23を強磁性体とする場合は、表面に銅系の
合金や前述のTiNやCrN等のコーティングを施す必要があ
る。
【0037】図4は図1に示したスピンドルモータを用
いた磁気ディスク装置の平面図(1)および断面側面図
(2)である。図4には記載してないが、図1のように
ベース2に軸受ユニットが取り付けられており、これに
軸3が支えられて、軸3にハブ4が固定されている。ハ
ブ4にはスペーサ7を挟んで磁気ディスク5、6がクラ
ンパ8とクランプネジ9で固定されている。磁気ディス
ク5、6は軸受ユニット1で決定される回転軸の周りに
回転可能となっている。
【0038】ピボット35には3本のアーム36、3
7、38が取り付けられており、ピボット35の周りに
3本同時に回転可能となっている。3本のアーム36、
37、38には、さらにコイルが取り付けられている。
図4では、このコイルは磁気回路47の影になっている
ので記載していない。このコイルは磁気回路47によっ
て磁場が印加されており、電流を流すことでアーム3
6、37、38をピボット35の周りに回転させるモー
メントを発生する。アーム36の先端にはサスペンショ
ン39を介してスライダ40が、アーム37の先端には
サスペンション41、43を介してスライダ42、44
が、アーム38の先端にはサスペンション45を介して
スライダ46が取り付けられている。スライダ40、4
2、44、46には磁気ディスク5、6に対して磁気的
に情報を記録再生する磁気ヘッドが設けられている。
【0039】アーム36、37、38をピボット35の
周りに回転させる事で、スライダ40、42、44、4
6に設けられた磁気ヘッドを磁気ディスク5、6の半径
方向に移動させることができる。スライダ40、42、
44、46に設けられた磁気ヘッドは、磁気ディスク
5、6の表面に対して1μm以下の距離にまで近づける必
要がある。このことから、スライダ40、42と磁気デ
ィスク6の間隔、及びスライダ44、46と磁気ディス
ク5の間隔は1μm以下にする必要がある。もし、スラ
イダ40、42と磁気ディスク6の間、もしくはスライ
ダ44、46と磁気ディスク5の間に異物を噛み込んだ
場合、スライダ40、42、44、46もしくは磁気デ
ィスク5、6が損傷する恐れがある。スライダ40、4
2、44、46が損傷した場合、これに設けられた磁気
ヘッドが損傷する恐れがあり、磁気ディスク5、6が損
傷した場合、記録されていた情報が失われる事となる。
よって、スライダ40、42、44、46もしくは磁気
ディスク5、6が損傷しないように、磁気ディスク5、
6が存在する空間には異物が存在しないように清浄にし
ておく必要がある。
【0040】本磁気ディスク装置にはコネクタ31が設
けてあり、電源の供給、装置への情報記録再生の命令の
入力、記録すべき情報の入力、再生した情報の出力はこ
のコネクタ31を介して行う。コネクタ31から電源か
供給された状態で、装置外部から情報の記録再生の命令
が入力されると、コネクタ31に接続された回路32
は、図1のコイル11に所定の電流を流し、磁気ディス
ク5、6を回転させる。磁気ディスク5、6上には、ト
ラック51、52、53のような、同心円状のトラック
が設けられており、情報はトラックに沿って記録され
る。
【0041】命令が情報の記録であった場合、回路32
はアーム36、37、38に取り付けられたコイルに電
流を流して、スライダ40、42、44、46を磁気デ
ィスク5、6の半径方向に動かし、スライダ40、4
2、44、46上に設けられた磁気ヘッドを情報を記録
すべき所定のトラック上に位置決めする。各々のトラッ
ク上には、トラックと磁気ヘッドのずれを検出するため
のマークが設けられており、スライダ40、42、4
4、46上に設けられた磁気ヘッドはこのマークを読み
取り、所定のトラックからのずれを検出する。情報を記
録再生すべき所定のトラックと、磁気ヘッドの位置ずれ
を示す信号をトラックエラー信号と呼ぶ。回路32は、
磁気ヘッドで検出されたトラックエラー信号をアーム3
6、37、38に取り付けられたコイルにフィードバッ
クして、磁気ヘッドを所定のトラック上に位置決めす
る。位置決めが為された後、回路32は磁気ヘッドに電
流を供給し、情報の記録を行う。
【0042】命令が情報の再生であった場合、記録の場
合と同様にして、磁気ヘッドを情報を再生すべき所定の
トラック上に位置決めし、磁気ヘッドを用いてマークの
検出を行う。回路32は検出されたマークから記録され
ていた情報を再生し、コネクタ31から装置外部へ出力
する。
【0043】スライダ40、42、44、46上に設け
られた磁気ヘッド、アーム36、37、38と、回路3
2との電気的接続は、コネクタ33、FPC34を介し
て行う。
【0044】磁気ディスク5、6の外径を大きくして、
磁気ディスク5、6に記録される情報の量を増やすこと
が可能である。しかし、これは装置を大型化してしまう
ため有効な方法ではない。装置を大型化することなく情
報量を増やすためには、トラックとトラックの間隔であ
るトラックピッチを小さくすることが有効である。
【0045】図4でトラック51、52、53は各々隣
り合ったトラックを示しており、図4中のtpがトラッ
クピッチを示している。通常の磁気ディスク装置では、
概ねトラックピッチの5〜10%の精度で、情報の記録再
生を行う磁気ヘッドを記録再生を行うトラックに位置決
めする必要がある。磁気ディスク5、6が回転すると、
磁気ディスク5、6が振動する他、軸受ユニット1も振
動を発生する。これらの振動によってトラックは揺動す
るが、磁気ヘッドはこの揺動に追従する必要がある。
【0046】図4に示した位置決め機構は、通常の磁気
ディスク装置に用いられている位置決め機構と同様であ
り、アーム36、37、38の機械的共振のために、フ
ィードバック制御のクロスオーバー周波数を1kHz以上と
する事は困難である。このため、1kHz以上の周波数のト
ラックの揺動に追従することは不可能である。従来、通
常の磁気ディスク装置のスピンドルモータの軸受には玉
軸受が用いられており、玉軸受には玉通過振動と呼ばれ
る0.1μm程度の回転に同期しない振動が存在する。この
振動は1kHz以上の周波数成分を含み、玉通過振動に起因
するトラックの揺動に磁気ヘッドを追従させることは困
難である。
【0047】前述の通り通常の磁気ディスク装置では、
概ねトラックピッチの5〜10%の精度で磁気ヘッドをト
ラックに追従させる必要があるため、玉軸受を用いた場
合にトラックピッチを1〜2μmよりも小さくする困難で
ある。従って、本発明では、軸受ユニット1のラジアル
軸受23は流体軸受とし、玉軸受の場合と異なり玉通過
振動は存在せず、回転に同期しない振動は0.05μm以下
とすることが可能である。よって、トラックピッチtp
を1μm以下とする事が可能である。
【0048】本実施例においては、磁気ディスク装置と
して説明したが、光学的に情報を記録可能な、光磁気デ
ィスク装置、相変化型光ディスク装置としても良い。
【0049】図5を用いて本発明の第2の実施例につい
て説明する。図5は軸受ユニット1の断面図である。
【0050】第2の実施例における軸受ユニット1と、
第1の実施例における軸受ユニット1と異なる点は、ヨ
ーク24を備えている点と、ネジシール26の代わりに
フタ61を設けた点と、ラジアル軸受23が非磁性であ
る点である。
【0051】ハウジング21は円筒状の形状をしてお
り、これの内側にやはり円筒状のヨーク24が圧入され
ている。ヨーク24の内側にさらにラジアル軸受23が
圧入されている。ラジアル軸受23の内面形状は第1の
実施例と同じである。ラジアル軸受23の材質として
は、軸受用アルミ合金、軸受用銅合金、ホワイトメタル
を用いることができる。また、銅を主成分とする焼結含
油合金を用いても良い。
【0052】第2の実施例では、予圧用磁石25、ヨー
ク24、軸3、スラスト軸受22で磁気回路を構成して
いる。このため、ラジアル軸受23が非磁性であって
も、軸3とスラスト軸受22の接触点近傍に大きな磁束
を発生させることができる。軸3とスラスト軸受22の
間の吸引力、両者の接触点近傍への磁性流体29の保持
力については、第1の実施例の場合と同じである。
【0053】第2の実施例のおいて、ラジアル軸受23
を強磁性とすること、弱い磁性を持たせることも可能で
ある。第1の実施例においては、ネジシール26を用い
ていたが、第2の実施例では、部品の加工を容易にする
ため、内周部にねじを切っていない単なるフタ61が用
いられている。
【0054】図6を用いて本発明の第3の実施例につい
て説明する。図6は軸受ユニット1の断面図である。
【0055】第3の実施例と第1の実施例と異なる点
は、ハウジング21が円筒状をしている点と、スラスト
軸受22が窪みを有した構造をしており、ストッパリン
グ27がスラスト軸受22の縁の部分とラジアル軸受2
3に挟まれている点と、ネジシール26がフタ61にな
っている点とである。第3の実施例のスラスト軸受22
の縁の部分が第1の実施例のスペーサ28の役割をして
いる。
【0056】ハウジング21は円筒状の形状をしてお
り、これの内側にラジアル軸受23が圧入されている。
ラジアル軸受23の内面形状、材質は第1の例の場合と
同様である。スラスト軸受22は中央部が窪んでおり、
縁が高くなっている。窪みには予圧用磁石25を位置決
めするための凹みがさらに設けられており、予圧用磁石
25がここに取り付けられている。スラスト軸受22の
材質は、マルテンサイト系もしくはフェライト系のステ
ンレス鋼等の強磁性体となっている。
【0057】第3の実施例では、予圧用磁石25、ラジ
アル軸受23、軸3、スラスト軸受22で磁気回路を構
成している。軸3とスラスト軸受22の間の吸引力、両
者の接触点近傍への磁性流体29の保持力については、
第1の実施例の場合と同じである。第3の実施例におい
て、スラスト軸受22の縁の部分で磁気回路が短絡され
る恐れがある。このため、軸3と予圧用磁石25の隙間
C1を、スラスト軸受22の縁の部分と予圧用磁石25
の隙間C2よりも小さくし、磁気回路がスラスト軸受2
2の縁の部分で短絡されないようにしている。フタ61
に関しては第2の実施例と同じである。
【0058】図7を用いて本発明の第4の実施例につい
て説明する。図7は軸受ユニット1の断面図である。
【0059】第4の実施例と第1の実施例と異なる点
は、第1の実施例のハウジング21とラジアル軸受23
が、第4の実施例ではハウジング21に一体化されてい
る点と、予圧用磁石25がスペーサ28の内側に位置し
ている点と、ストッパリング27がハウジング21とス
ペーサ28に挟まれている点と、軸3の軸端が平坦にな
っており、スラスト軸受22が凸状の形状をしている点
と、ネジシール26がフタ61になっている点である。
【0060】第4の実施例におけるハウジング21の内
面は、第1の実施例におけるラジアル軸受23の内面と
同様の形状をしており、ラジアル軸受として機能する。
ハウジング21の材料としては、ハウジング21が非磁
性の場合、軸受用アルミ合金、軸受用銅合金、ホワイト
メタル、銅系焼結合金等を、弱い磁性耐の場合、鉄と銅
を概ね半々で焼結した合金を、強磁性の場合、鉄系焼結
合金の他、フェライト系もしくはマルテンサイト系のス
テンレス鋼を用いることができる。焼結合金を用いる場
合は、磁性流体29の滲み出しを防止するため、予め樹
脂を含浸する等の方法で空孔をふさいでおく必要があ
る。また、軸3の材質がマルテンサイト系のステンレス
鋼であるので、ハウジング21の材質にステンレス鋼を
用いる場合は、第1の実施例の場合と同様にコーティン
グを施す必要がある。以後、ハウジング21は、ステン
レス鋼と銅を概ね半々で焼結した合金から作られた物と
して説明を行う。
【0061】ストッパリング27はハウジング21とス
ペーサ28に挟まれて固定されている。スラスト軸受2
2は中央部が凸の曲面状になっている。スラスト軸受2
2の材質は、マルテンサイト系もしくはフェライト系の
ステンレス鋼等の強磁性体となっている。
【0062】第4の実施例では、予圧用磁石25、ハウ
ジング21、軸3、スラスト軸受22で磁気回路を構成
している。また、軸3の端部が平坦となっており、スラ
スト軸受22が凸になっているが、予圧用磁石25、ハ
ウジング21、軸3、スラスト軸受22で磁気回路を構
成しているため、軸3とスラスト軸受22の接触点近傍
の磁束を大きくでき、十分な予圧力を得られる。また、
回転軸近傍でギャップが小さく、回転軸から離れた位置
でのギャップも小さくなることも第1の実施例と同じで
ある。磁性流体29を軸3とスラスト軸受22の接触点
近傍に保持するする力も第1の実施例の場合と同じに得
られる。第4の実施例では、ハウジング21が弱い磁性
を持っているので、ハウジング21の外側の部分で磁気
回路が短絡する恐れがある。そこで、予圧用磁石25の
外側に非磁性のスペーサ28を配置し、磁束が予圧用磁
石25の内周側へ行くようにしている。
【0063】フタ61に関しては第2の実施例と同様で
ある。
【0064】
【発明の効果】本発明により、損失、NRRO、騒音が小さ
く信頼性の高いスピンドルモータ実現し、高密度で信頼
性が高く、騒音の小さい情報記録装置が構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スピンドルモータの断面図
【図2】 軸受の拡大図
【図3】 軸端近傍の拡大図
【図4】 ディスク装置の平面図および断面側面図
【図5】 軸受の拡大図
【図6】 軸受の拡大図
【図7】 軸受の拡大図
【符号の説明】 1…軸受ユニット、2…ベース、3…軸、4…ハブ、6
…磁気ディスク、7…スペーサ、8…クランパ、9…ク
ランプネジ、10…ステータヨーク、11…コイル、1
2…ロータマグネット、21…ハウジング、2…スラス
ト軸受、23…ラジアル軸受、4…ヨーク、25…予圧
用磁石、26…ネジシール、27…ストッパリング、2
8…スペーサ、29…磁性流体、31…コネクタ、32
…回路、33…コネクタ、34…FPC、35…ピボッ
ト37、38…アーム、39…サスペンション、40…
スライダ、41…サスペンション、42…スライダ、4
3…スペンション、44…スライダ、45…サスペンシ
ョン、46…スライダ、47…磁気回路、51、52、
53…トラック、61…フタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新居 勝敏 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 富田 謙二 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 Fターム(参考) 3J011 AA04 BA02 BA04 BA08 CA02 JA03 KA02 KA03 MA12 5D109 BB01 BB21 BB22 BB31 5H607 BB01 BB14 BB17 BB25 CC01 DD03 EE10 GG01 GG02 GG07 GG12 GG15 GG19 GG25 GG28 JJ10 KK03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸と、前記軸に固定された永久磁石からな
    るロータと、前記ロータに対向して設けられた鉄心とコ
    イルをからなるステータと、前記軸のラジアル方向の変
    位を拘束するラジアル軸受と、スラスト方向の変位を拘
    束するスラスト軸受を有し、前記軸と前記スラスト及び
    ラジアル軸受が潤滑剤によって潤滑されているスピンド
    ルモータにおいて、 前記軸と前記ラジアル及びスラスト軸受がいずれも強磁
    性体で形成され、前記潤滑剤が磁性流体であり、前記ス
    ラスト軸受に磁場を印加する磁場発生磁石が取り付けら
    れていることを特徴とするスピンドルモータ。
  2. 【請求項2】請求項1のスピンドルモータにおいて、 前記スラスト軸受を平板状の形状とし、前記磁場発生磁
    石が円筒形状とし、前記磁場発生磁石を前記スラスト軸
    受の軸端と接触している側の表面と同じ側の表面に取り
    付け、前記円筒状の前記磁場発生磁石の内側で前記スラ
    スト軸受の軸端に接触していることを特徴とするスピン
    ドルモータ。
  3. 【請求項3】軸と、前記軸に固定された永久磁石からな
    るロータと、前記ロータに対向して設けられた鉄心とコ
    イルをからなるステータと、前記軸のラジアル方向の変
    位を拘束するラジアル軸受と、スラスト方向の変位を拘
    束するスラスト軸受とを固定するハウジングを有し、前
    記軸と前記スラスト及びラジアル軸受が液体潤滑剤によ
    って潤滑されているスピンドルモータにおいて、 前記ラジアル軸受により支持される前記軸の抜けを防止
    するストッパリングと、前記液体潤滑剤の漏洩を防ぐ漏
    洩防止手段を有し、前記ハウジングが中空で、前記ラジ
    アル軸受が前記ハウジングの中空の部分に固定されてお
    り、さらに前記スラスト軸受が前記中空のハウジングの
    一端を塞ぐ形で前記ハウジングに固定され、前記漏洩防
    止手段が前記中空のハウジングの反対側の端部に設けら
    れ、前記スラスト軸受が強磁性体で形成され、前記スラ
    スト軸受に磁場を印加する磁場発生磁石が前記スラスト
    軸受に取り付けられており、かつ前記液体潤滑剤が磁性
    流体であることを特徴とするスピンドルモータ。
  4. 【請求項4】円板状の情報記録媒体と、これを回転させ
    るスピンドルモータと前記情報記録媒体に情報を記録再
    生するヘッドを有するディスク装置において、 前記スピンドルモータが、軸と、前記軸に固定された永
    久磁石からなるロータと、前記ロータに対向して設けら
    れた鉄心とコイルをからなるステータと、前記軸のラジ
    アル方向の変位を拘束するラジアル軸受と、スラスト方
    向の変位を拘束するスラスト軸受を有し、前記軸と前記
    スラスト及びラジアル軸受が磁性流体の潤滑剤によって
    潤滑され、前記軸と前記ラジアル及びスラスト軸受がい
    ずれも強磁性体で形成され、前記ラジアル軸受とスラス
    ト軸受に磁場を印加する磁場発生磁石が取り付けられて
    いることを特徴とするディスク装置。
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