JP2000236758A - 防虫シート - Google Patents

防虫シート

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JP2000236758A
JP2000236758A JP11042898A JP4289899A JP2000236758A JP 2000236758 A JP2000236758 A JP 2000236758A JP 11042898 A JP11042898 A JP 11042898A JP 4289899 A JP4289899 A JP 4289899A JP 2000236758 A JP2000236758 A JP 2000236758A
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insect
heat
fiber
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insect repellent
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Teruaki Sekiguchi
輝明 関口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量かつ柔軟で、作物の生育に必要な日射を
得るための透光性を有しつつ、保温性や防風性などにす
ぐれ、通気性も良好で、かつ、害虫忌避性により優れた
防虫性を有する、べたがけ用資材などの施設園芸用被覆
資材としても優れた不織布状の防虫シートを提供する。 【解決手段】 不織布状の防虫シートを構成する繊維と
して一定の異形度を有する異形繊維を用いることによっ
て、太陽光線などの光に当った防虫シートが様々な光条
・光芒の反射光を発生させて害虫忌避性を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光の当ったシート
が様々な光条・光芒の反射光を発生させて害虫忌避性を
発揮する、軽量かつ柔軟で、作物の生育に必要な日射を
得るための透光性を有しつつ、保温性や防風性などにす
ぐれ、通気性も良好な、不織布状の防虫シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】農業生産において、害虫から農作物をま
もることは昔から現在に至るまで続いている課題であ
る。この虫害対策には、農薬や天敵等による殺虫、被覆
資材による害虫侵入防止、忌避効果による害虫の排除、
誘因効果の利用による駆除などが挙げられるが、中でも
農薬の普及は農作物の虫害を激減させ、これにより収穫
量は大幅に増大した。その反面、農業従事者には薬傷、
消費者には残留農薬害、環境には生態系の破壊といった
問題を引き起こした。このため、人体や環境に対して低
リスクな或いは無害な薬剤の開発が進められてきた。し
かし、これら農薬など薬剤を使用する場合には、散布や
燻蒸などの作業が必要であり、これら作業は農業生産者
にとって大きな負担となっている。また現在は無害とい
われている薬剤でも、長期的な影響については解明され
ていない。
【0003】さらに健康に対する意識が高まり、無農薬
または低農薬の有機栽培農作物を求める消費者の動きな
どもあって、従来の殺虫タイプの農薬だけに頼らない虫
害対策が求められている。従来の殺虫剤タイプの農薬を
用いない虫害対策としては、前述の天敵の利用の他、害
虫の性フェロモンの利用による害虫の繁殖防止(特開平
06−192024号報、特開平10−87408号
報)、遺伝子を利用した虫害に強い作物の創出など既に
実施されているものおよび研究段階のものなどいくつか
挙げられるが、対象となる害虫が限定されるなど十分満
足できる方法はない。これらの農薬を使わない虫害対策
の一つに、被覆資材を用いる方法を挙げることができ
る。これらの被覆資材はハウスやトンネルなどを用いる
いわゆる施設園芸に用いられるもので、被覆することに
より施設内への害虫の侵入を防止する。これら被覆資材
としては、農業用フィルム、ネットおよび不織布などが
広く用いられている。
【0004】これらのうち、農業用フィルムは本来保温
や雨除けが主目的の被覆資材で通気性がなく、害虫の活
動が活発な高温時期には施設内が蒸れるため換気が必要
である。このため被覆が開放される結果、害虫が侵入
し、寒冷時期をのぞいては単独では虫害対策に使用する
ことはできない。
【0005】ネットは、強度の優れた繊維の糸条を用い
たものは虫害防止のための被覆資材として好ましく用い
られ、通気性がよいため特に外気温の高い夏季を中心に
防虫ネットとして用いられている。一般的に防虫用のネ
ットの性能は、ネットを構成する糸条が作り出す隙間の
大きさ(目合い)により決定されるが、害虫忌避性を付
与するために、アルミ蒸着フィルム等の金属蒸着フィル
ムを織り込んだ防虫ネットも数多く開発されている。
【0006】しかし、従来の防虫ネットの場合、この目
合いは固定されていないものが多く、風雨や取扱いの過
程で糸条が動き、この目合いが変化する“目ずれ”が発
生するため、目合いが広がったところから害虫が侵入す
ることが多々あった。金属蒸着フィルムを使用した防虫
ネットとしては、アルミニウム蒸着フィルム使用の防虫
ネットが、一般的に用いられる。この種のネットは、ア
ルミニウム蒸着フィルムの持つキラキラ感により優れた
害虫忌避性を有する反面、展張中の雨や湿気、薬品、散
水などにより、アルミニウム蒸着部分が化学変化をおこ
して水酸化アルミニウムとなり、その光沢を喪失してし
まうために、早期に使用に耐えなくなってしまうもので
あった。また、アルミニウム蒸着フィルムのような副資
材を用いることにより、ネット自体の重量が増してしま
い、展張するハウスや機器に高荷重負荷を加えてしまう
ことがあった。
【0007】不織布は、べたがけ用資材やハウスなどの
内張り資材として用いられているが、近年、べたがけ用
資材としての需要が急増している。べたがけ用資材は、
露地栽培、トンネル栽培およびハウス栽培などにおい
て、主に直接作物に被覆して使われる資材で、保温(防
寒、凍霜害防止)、防風、防虫などを目的として用いら
れる。しかし、べたがけ用不織布は、作物に直接かける
直がけはもちろん支柱を用いて浮かせてかぶせる浮きが
けにおいても、作物と接触するため、保温性、防風性、
防虫性などの機能の他に、作物を傷めないように軽量か
つ柔軟で、作物の生育に必要な日射を得るための透光性
を有する必要がある。
【0008】その結果、従来のべたがけ用不織布は、繊
度の小さい繊維を用いた目付の小さい不織布が主であ
る。従来のべたがけ用不織布としては、ポリプロピレン
またはポリエステルを素材とする目付が15〜25g/
m2の長繊維不織布、およびポリビニルアルコールまた
はポリエチレンを素材とする目付が35〜55g/m2
の割繊維不織布などが用いられているが、中でも長繊維
不織布の需要の伸びが大きい。このため、従来のべたが
け用不織布は強度が小さく、広がった隙間から害虫が侵
入するなど、素材の違いにより吸湿性に違いはあるが、
防虫性についてはいずれも不十分であった。
【0009】なお、ポリビニルアルコール系の異形糸束
からなる目付2〜10g/m2の極薄不織布が、透光率
が高く適度の通気性を有し、農業資材における保温材と
して好適であることが開示されている(特開昭63−1
52449号報)が、防虫性や害虫忌避性に関する開示
はない。また、目付が小さい極薄不織布であり、破れや
すいという課題を有していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、軽量かつ柔
軟で、作物の生育に必要な日射を得るための透光性を有
しつつ、保温性や防風性などにすぐれ、通気性も良好
で、かつ、害虫忌避性により優れた防虫性を有する、べ
たがけ用資材などの施設園芸用被覆資材としても優れた
不織布状の防虫シートを提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために鋭意研究の結果、不織布状の防虫シー
トを構成する繊維として一定の異形度を有する異形繊維
を用いることによって、太陽光線などの光に当った防虫
シートが様々な光条・光芒の反射光を発生させて害虫忌
避性を発揮するという優れた新しい知見を見い出し、本
発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は以下の構成を有する。 (1)1.2〜2.2の異形度を有し、かつ、1〜50
0dtexの繊度を有する熱接着性異形繊維からなる不
織布状の防虫シートであって、目付が10〜200g/
m2、通気度が100cc/cm2・sec以上である不
織布状の防虫シート。 (2)熱接着性異形繊維が、融点差10℃以上を有する
低融点樹脂と高融点樹脂からなる複合繊維である(1)
に記載の防虫シート。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明の防虫シートにおいて、防虫シートを構成する繊維
は、異形度が1.2〜2.2の、熱接着性異形繊維であ
る。本発明において異形度とは、繊維の断面周長を、そ
の断面積と同面積をもつ円の周長で除した値である。熱
接着性異形繊維の異形度が1.2より大きく下回ると、
繊維の断面は円に近くなり、反射光によるキラキラ感が
弱くなり、十分な害虫忌避性を発揮できない。また、異
形度が2.2を大きく超えると、反射光によるキラキラ
感はあるが、突起部位の長さが大きくなりすぎて、繊維
強度の低下を招く。異形の形状には、特に規定はなく、
例えば星形、H字型、M字型、N字型、V字型、W字
型、X字型、Y字型や*(アスタリスク)字型など種々
の形状のものが使用できるが、紡糸安定性、反射光によ
るキラキラ感の効果を考慮すると、星形、H字型、X字
型、Y字型や*(アスタリスク)字型が好ましい。
【0014】本発明の防虫シートにおいて、防虫シート
を構成する繊維は、繊度1〜500dtex、好ましく
は1〜250dtexの熱接着性異形繊維である。繊度
が1dtexを大きく下回ると、ウェブ作成時や防虫シ
ート作成時に熱接着性異形繊維が変形して、当初の異形
が著しく変形したり、目付の小さい防虫シート作成時に
破れが起きることがある。繊度が500dtexを超え
ると、防虫シートの剛性が高くなり、取り扱い難い。さ
らに、重量が大きくなるため、運搬が不便となるうえ、
展張部位に高荷重がかかるので、ハウスなどの設備を損
傷する恐れがある。
【0015】本発明の防虫シートにおいて、防虫シート
を構成する熱接着性異形繊維としては、単一成分樹脂か
らなるレギュラー繊維、複数の樹脂からなる複合繊維を
用いることができる。熱接着性異形繊維として単一成分
樹脂からなるレギュラー繊維を用いる場合、その好まし
い成分としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、直鎖状ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリアミドを挙げることができ
る。
【0016】本発明の防虫シートにおいて、防虫シート
を構成する熱接着性異形繊維の交点が熱接着されて十分
固定されるためには、熱接着性異形繊維として、異形度
が1.2〜2.2の熱接着性複合繊維が好ましく用いら
れる。ここで熱接着性複合繊維とは、少なくとも融点差
が10℃以上ある低融点樹脂と高融点樹脂とからなり、
繊維表面の少なくとも一部を連続して低融点樹脂で形成
された二成分系以上の複合繊維が好ましい。
【0017】前記の熱接着性複合繊維の複合構造は、例
えば鞘芯型、並列型、海島型等のものが何れも使用でき
るが、異形繊維という特殊な形状を踏まえれば、鞘芯型
・並列型の構造が好ましく用いられる。この時、異形化
する部位は鞘側のみである必要はなく、鞘芯ともに異形
化されても構わない。
【0018】熱接着性複合繊維の原料となる低融点樹脂
および高融点樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密
度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドを例示で
き、とりわけ好ましくはポリオレフィンである。熱接着
性複合繊維の組み合わせの例として、高密度ポリエチレ
ン/ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレン/ポリ
プロピレン、低密度ポリエチレン/ポリプロピレン、プ
ロピレンと他のαオレフィンとの二元共重合体または三
元共重合体/ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン/高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン/高密度
ポリエチレン、各種のポリエチレン/ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタレ
ート、プロピレンと他のαオレフィンとの二元共重合体
または三元共重合体/ポリエチレンテレフタレート、低
融点熱可塑性ポリエステル/ポリエチレンテレフタレー
ト、各種のポリエチレン/ナイロン6、ポリプロピレン
/ナイロン6、プロピレンと他のαオレフィンとの二元
共重合体または三元共重合体/ナイロン6、ナイロン6
/ナイロン66、ナイロン6/熱可塑性ポリエステルな
どを挙げることができる。
【0019】これらの中ではポリオレフィン同士もしく
はポリオレフィンとポリエステルからなる組み合わせが
好ましく、その具体例としては高密度ポリエチレン/ポ
リプロピレン、エチレン・プロピレン・ブテン−1三元
共重合体/ポリプロピレン、エチレン・プロピレン二元
共重合体/ポリプロピレン、エチレン・プロピレン・ブ
テン−1三元共重合体/ポリエチレンテレフタレート、
あるいは高密度ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレ
ート等を挙げることができる。更に、これらの中ではポ
リオレフィン同士、例えば高密度ポリエチレン/ポリプ
ロピレン、エチレン・プロピレン・ブテン−1三元共重
合体/ポリプロピレン、エチレン・プロピレン二元共重
合体/ポリプロピレン等が耐薬品性の面から特に好まし
い。
【0020】これら高融点樹脂と低融点樹脂の二成分樹
脂の組合せにおいて、両者は屈折率に差のあるものを選
ぶのが望ましいが、効果的な反射光によるキラキラ感を
強調するために、両者は屈折率の差の大きいものが好ま
しい。
【0021】前記の熱接着性複合繊維は、用途により、
発明の効果を妨げない範囲において、難燃剤、抗菌剤な
どが添加されていてもよい。また、着色剤が添加されて
いても良い。着色剤の添加により、遮光率や保温性をコ
ントロールできる他、補助的に虫や鳥などの忌避性が期
待できる。
【0022】本発明の防虫シートの目付は10〜200
g/m2、好ましくは15〜200g/m2である。目付
が小さいほど軽量となるため、作業性や施工性が良くな
るが、同時に防虫シートの強度は低下するため、破れや
すくなる。目付が10g/m2を大きく下回ると、強度
の低下以外にも、目付斑が発生しやすくなり、防虫シー
トとしては使用できなくなる場合がある。目付が200
g/m2を大きく上回ると、作業性や施工性が悪くなる
ばかりか、植物に必要な日光も遮ることとなるため、や
はり防虫シートとしては不適である。
【0023】本発明の防虫シートにおいては、防虫シー
トを構成する繊維が全て異形糸である必要はなく、その
光反射効果が消失しない範囲で、任意に異形糸の使用割
合を決定することができる。また、ネット材など、他資
材と組み合わせて使用することができる。例えば、熱接
着性フィラメントを素材とするネット材に、比較的目付
の少ない、本発明の防虫シートを熱接着させたものは、
遮光防虫ネットとして有効な性能をもつ農業資材となり
うる。本出願の防虫ネットと他の資材を組み合わせた場
合、得られる製品の総目付は200g/m2を超えるも
のが発生するが、本発明における目付とは、防虫シート
のみの目付であり、他資材と組み合わせたときの目付の
増加とは無関係であることは言うまでもない。
【0024】本発明において、JIS L 1021
「繊維製床敷物の構造に関する試験方法」に従って測定
される防虫シートの厚みは0.1〜5mmであることが
好ましい。防虫シートの厚みが0.1mm未満では破れ
が発生する恐れがあり、5mmを大きく超えた場合、通
気性が悪くなり、ハウスや作物などに蒸れの被害が発生
することがある。また、厚みが増すにつれて遮光性も大
きくなるため、作物育成に十分な日光を得ることができ
なくなる。その厚みは、目的とする用途、作物、害虫の
種類などによって、適宜決定される。
【0025】本発明の防虫シートの通気度は、100c
c/cm2・sec以上である。ここで通気度とは、J
IS L 1018「メリヤス生地試験方法」の通気性
の項に記載の方法に従って測定された試験片を通過する
空気量である。通気度が高ければ高いほど換気性が良
く、蒸れ被害が起こりにくい。通気度が100cc/c
m 2・sec未満の場合、換気が悪くなり蒸れを生じる
恐れがある。
【0026】本発明の防虫シートは、前記熱接着性繊維
を目的の目付となるウェブとし、これと同時にまたはウ
ェブ作成後、前記ウェブを前記熱接着性繊維同士の交点
が熱接着する温度以上に加熱することにより、交点が熱
接着して得られる不織布状の防虫シートである。本発明
の防虫シートを得るためのウェブの形状は、スパンボン
ド法やメルトブロー法等のように、長繊維を積層させた
長繊維ウェブ形状でも良く、また、長繊維を任意の長さ
に切断した後,カード機やランダムウエバー等を用いて
これらを積層させた短繊維ウェブ形状でも良い。一般的
に、低目付・軽量化や、植物に必要な日光を得るために
遮光効果を低くしたい場合には、スパンボンド法やメル
トブロー法等が利用されるが、この時、防虫シートの強
度が必要な場合等には、特にスパンボンド法が好ましく
利用される。また、厚みを必要とする場合や、目付を大
きくしたい場合などは、カード法等が好ましく利用され
る。ウェブの作成方法は、本発明を何ら規定するもので
はない。
【0027】前記の熱接着性繊維同士の交点を加熱し熱
接着させるための装置としては、例えば、熱風型加熱
機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機、高圧蒸気加熱機、
超音波型加熱機、熱ロール型加熱機、熱圧着ロール型加
熱機等、エンボスロール熱圧着機、スルーエアー加熱
機、及びこれらを複数組み合わせた熱処理装置等が挙げ
られる。
【0028】
【実施例】以下、実施例で本発明をさらに詳しく説明す
る。本発明に関する試験方法を説明する。
【0029】(厚み)JIS L 1021「繊維製床
敷物の構造に関する試験方法」に準拠する。
【0030】(異形度)異形度は、以下のように求め
た。異形糸の断面周長(A)を、その断面積と同面積をも
つ円の周長(B)で除した値である。 異形度 = A ÷ B 例を挙げて説明すると、1.00mm×2.00mmの
2つの長方形が正十文字で重なり合う形状の図形におい
て、この正十文字の各辺の長さの和は8.00mm
(A)である。また、この正十文字の面積は3.00m
m2であるので、これと同じ面積をもつ円の半径は、
0.977mmとなり、これより前記の円の周長が6.
14mm(B)と求められる。よって、この図形の異形
度はAの値をBの値で除したものであるので、計算によ
り異形度は1.30となる。
【0031】(通気度)JIS L 1018「メリヤ
ス生地試験方法」の6.34通気性の項に準拠する。な
お測定には、(株)東洋精機製作所の織布通気度試験機
を使用した。
【0032】実施例1 鞘成分に融点が131℃の高密度ポリエチレン、芯成分
に融点が162℃のポリプロピレンを用いた、鞘成分/
芯成分の構成比率が50重量%/50重量%である、繊
度20dtex、繊維長128mmの鞘芯型熱接着性複
合繊維を用いて、カード法にて目付が188g/m2の
短繊維ウェブを作成した。なお、熱接着性複合繊維は、
断面形状がY字型、異形度が1.48のものであった。
このウェブを熱風型加熱機を用いて150℃で熱処理
し、熱接着性複合繊維同士の交点を熱接着した、厚み
3.1mmの、蛍光状の光芒をもつ不織布シートサンプ
ルを得た。この不織布シートサンプルを用いて通気度を
測定した。結果を表1に示す。
【0033】実施例2 鞘成分に融点が131℃の高密度ポリエチレン、芯成分
に融点が161℃のポリプロピレンを用いた、鞘成分/
芯成分の構成比率が50重量%/50重量%、繊度10
dtexの鞘芯型熱接着性複合長繊維糸からなる不織布
シートサンプルを、スパンボンド法にて作成した。この
不織布シートサンプルは、温度125℃、凸部面積14
%のエンボスロールで熱圧着された、目付20g/
m2、厚み0.2mmの、蛍光状の光芒をもつ不織布シ
ートサンプルであった。なお、熱接着性複合繊維は、断
面形状がY字型、異形度が1.48のものであった。こ
の不織布シートサンプルを用いて通気度を測定した。結
果を表1に示す。
【0034】実施例3 鞘成分に融点が134℃のエチレン・プロピレン二元共
重合体、芯成分に融点が160℃のポリプロピレンを用
いた、鞘成分/芯成分の構成比率が40重量%/60重
量%である、繊度300dtex、繊維長89mmの鞘
芯型熱接着性複合繊維を用いて、カード法にて目付が1
91g/m2の短繊維ウェブを作成した。なお、熱接着
性複合繊維は、断面形状がY字型、異形度が1.85の
ものであった。このウェブを熱風型加熱機を用いて15
0℃で熱処理し、熱接着性複合繊維同士の交点を熱接着
した、厚み3.6mmの、フラッシュ状の光条をもつ不
織布シートサンプルを得た。この不織布シートサンプル
を用いて、通気度を測定した。結果を表1に示す。
【0035】実施例4 鞘成分に融点が132℃のエチレン・プロピレン二元共
重合体、芯成分に融点が165℃のポリプロピレンを用
いた、鞘成分/芯成分の構成比率が50重量%/50重
量%である、繊度100dtex、繊維長89mmの鞘
芯型熱接着性複合繊維を用いて、カード法にて目付が1
11g/m2の短繊維ウェブを作成した。なお、熱接着
性複合繊維は、断面形状が*(アスタリスク)字型、異
形度が1.72のものであった。このウェブを熱風型加
熱機を用いて150℃で熱処理し、熱接着性複合繊維同
士の交点を熱接着した、厚み1.1mmの、鈍いフラッ
シュ状の光条をもつ不織布シートサンプルを得た。この
不織布シートサンプルを用いて通気度を測定した。結果
を表1に示す。
【0036】比較例1 実施例1と同様の樹脂構成である、鞘芯型熱接着性複合
繊維を用いて、カード法にて目付が450g/m2の短
繊維ウェブを作成した。熱接着性複合繊維の断面形状
は、円形であった。このウェブを実施例1と同様に熱処
理して、厚みが7.6mmの不織布シートサンプルを得
た。しかしながら、この不織布サンプルは、厚いために
取り扱い性が悪く、且つ植物育成に必要な日光をあまり
通さないものであった。また、光の反射効果も見られな
かった。よって、防虫シートとしては不適であった。
【0037】比較例2 鞘成分に融点が134℃のエチレン・プロピレン二元共
重合体、芯成分に融点が165℃のポリプロピレンを用
いた、鞘成分/芯成分の構成比率が50重量%/50重
量%である、繊維長128mm、繊度0.5dtexの
熱接着性複合繊維を用い、カード法にて目付が443g
/m2の短繊維ウェブを作成した。なお、熱接着性複合
繊維の断面形状は、円形であった。このウェブを実施例
1と同様に熱処理し、厚みが0.9mmの不織布シート
サンプルを得た。この不織布シートサンプルを用いて通
気度を測定した。結果を表1に示す。この不織布シート
サンプルは、繊維が非常に密な状態となっているため、
通気性が悪く、且つ植物育成に必要な光をあまり透過し
ないものであった。また、光の反射効果も見られなかっ
た。よって、防虫シートとしては不適であった。
【0038】比較例3 比較例2と同じ熱接着性複合繊維を用いて、カード法に
て目付が5g/m2の短繊維ウェブを作成した。なお、
熱接着性複合繊維の断面形状は、円形であった。しかし
ながら、目付の斑が多く、均一なウェブを得ることがで
きなかった。また、光の反射効果も見られなかった。よ
って、防虫シートとしては不適であった。
【0039】実施例5,6 (害虫忌避試験)ポットで栽培され花と果実をつけたト
マト2株を、縦30cm、横30cm、高さ40cmの
直方体状の鉄枠に入れ、鉄枠の周囲に実施例1と2で得
た不織布シートサンプルを張った(実施例5と実施例6
とした)。前記不織布シートサンプルは、使用時の破損
の影響を考慮し、幅5cm、裂部の最大開孔長5mm程
度の開孔を四辺に1ヶ所ずつ、任意の高さに設けた。こ
の周囲にトマトの害虫であるヒラズハナアザミウマ50
頭を放し、48時間放置した。48時間後、鉄枠中に侵
入したヒラズハナアザミウマの頭数を数えた。なお、試
験は、自然光に近い日射が得られ、かつ、害虫が逃げ出
さないように日当たりの良いガラス室内で実施し、試験
後害虫は薬殺した。害虫忌避性の判断は、侵入したヒラ
ズハナアザミウマが全体の20%以下、即ち10頭以下
である場合を忌避性ありとした。結果を表2に示す。実
施例5では1頭、実施例6においては、4頭のみの侵入
に留まった。よって、良好な害虫忌避性を確認した。
【0040】比較例4 実施例1と同様の樹脂構成である、鞘芯型熱接着性複合
繊維を用いて、カード法にて目付が180g/m2の短
繊維ウェブを作成した。なお、熱接着性複合繊維は、断
面形状がY字型、異形度が1.10のものであった。こ
のウェブを熱風型加熱機を用いて150℃で熱処理し、
熱接着性複合繊維同士の交点を熱接着した、厚み3.0
mmの不織布シートサンプルを得た。この不織布シート
サンプルには、鞘側レジンの光沢はあるものの、キラキ
ラ感はほとんどないものであった。この不織布シートサ
ンプルを用いて、実施例5と同様の試験を行った。結果
を表2に示す。侵入したヒラズハナアザミウマは21頭
であった。よって、この不織布シートサンプルは、防虫
シートとして使用不可能なシートであった。
【0041】比較例5 鞘成分に融点が133℃のエチレン・プロピレン・ブテ
ン−1三元共重合体、芯成分に融点が162℃のポリプ
ロピレンを用いた、鞘成分/芯成分の構成比率が50重
量%/50重量%である、繊維長64mm、繊度750
dtexの鞘芯型熱接着性複合繊維を用いて、カード法
にて目付が188g/m2の短繊維ウェブを作成した。
この短繊維ウェブを熱風型加熱機を用いて150℃で熱
処理し、熱接着性複合繊維同士の交点を熱接着した、厚
み6.1mmの不織布シートサンプルを得た。なお、熱
接着性複合繊維の断面形状は、円形であった。この不織
布シートサンプルを用いて、実施例5と同様の試験を行
った。結果を表2に示す。この不織布シートサンプル
は、繊度が大きく、且つ繊維の集積具合が非常に粗とな
っていたためか、害虫のヒラズハナアザミウマを容易に
透過させてしまうものであった。よって、防虫シートと
しては不適であった。
【0042】比較例6 実施例2と同様の樹脂構成で、断面形状が円形である、
鞘芯型熱接着性複合長繊維糸からなる不織布シートサン
プルを用いて、実施例5と同様の試験を行った。結果を
表2に示す。試験の結果、害虫のヒラズハナアザミウマ
の侵入が多数認められた。よって、防虫シートとしては
不適であった。
【0043】実施例7,8 目合いが1mmの熱接着性モノフィラメントからなるネ
ット材(チッソ(株)製)に、実施例1、2で得た不織
布シートサンプルを各々片面熱接着(実施例7,実施例
8)させ、通気度及び害虫忌避性を評価した。結果を表
3に示す。両方のサンプルにおいて、害虫のヒラズハナ
アザミウマの侵入は認められなかった。
【0044】前記の実施例、比較例においては、熱接着
性複合繊維の異形形状はY字型と*(アスタリスク)字
型を使用して試験を行ったが、それ以外の異形形状に於
いても、同様の効果を期待することができる。本発明の
防虫シートは、優れた害虫忌避性を有するため、農業用
防虫シートとしてのみならず、建築用、家庭用、その他
多くの用途に使用することができる。また、本発明の防
虫シートは、他の資材例えば布帛、フィルム、金属ネッ
ト、建設資材、土木資材、農業資材など、多くの資材と
組み合わせて使用することも可能である。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【発明の効果】本発明の防虫シートは、軽量かつ柔軟
で、作物の生育に必要な日射を得るための透光性を有し
つつ、保温性や防風性などにすぐれ、かつ、害虫忌避性
により優れた防虫性を有する、べたがけ用資材などの施
設園芸用被覆資材としても優れた不織布状の防虫シート
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1.2〜2.2の異形度を有し、かつ、1
    〜500dtexの繊度を有する熱接着性異形繊維から
    なる不織布状の防虫シートであって、目付が10〜20
    0g/m2、通気度が100cc/cm2・sec以上で
    ある不織布状の防虫シート。
  2. 【請求項2】熱接着性異形繊維が、融点差10℃以上を
    有する低融点樹脂と高融点樹脂からなる複合繊維である
    請求項1に記載の防虫シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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