JP2000236981A - 昇降型座椅子 - Google Patents

昇降型座椅子

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JP2000236981A
JP2000236981A JP11047053A JP4705399A JP2000236981A JP 2000236981 A JP2000236981 A JP 2000236981A JP 11047053 A JP11047053 A JP 11047053A JP 4705399 A JP4705399 A JP 4705399A JP 2000236981 A JP2000236981 A JP 2000236981A
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JP
Japan
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gears
lower link
folding arm
driven
pair
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JP11047053A
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English (en)
Inventor
Kenichi Abe
健一 阿部
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ABE DENGYOSHA KK
Original Assignee
ABE DENGYOSHA KK
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Publication date
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  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、主として屋内で用いられる座椅
子に関するものであり、座席を昇降することによって利
用者の起立や着席を補助する機能を付加し、健常者はも
とより、障害のある人あるいは体の不自由な高齢者等が
日常的に利用できる新規な構造からなる昇降型座椅子を
提供する。 【解決手段】 関節部54,58で拡開、折畳み自在な
上下リンク杆52,53,56,57を有する前後対称
の折畳みアーム部5を設け、各下リンク杆52,56の
下端を、下側対称伝動用ギア41に一体化し、各上リン
ク杆53,57上端は、座席部9底面に設けた上側対称
伝動用ギア42に一体化する一方、後側折畳みアーム部
55の下リンク杆56中途に従動用スプロケット71を
設けると共に、前側折畳みアーム部51近傍の基台部1
上に、主動用スプロケット61を駆動する駆動用モータ
ー62を設置した上、主動用スプロケット61に巻掛け
可能としたチェーン8を、前記従動用スプロケット71
経由でその端部が前側折畳みアーム部51の下リンク杆
52中途に取着してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、主として屋内で用いられる
座椅子に関するものであって、特に、座席を昇降するこ
とにより、利用者の起立や着席を補助する機能を付加し
て、健常者はもとより,障害のある人あるいは体の不自
由な高齢者等が日常的に利用可能とする新規な構造から
なる昇降型座椅子を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】膝や腰に障害をもち、日常生活に支障を
来した人や、加齢によって下肢が自由にならなくなった
老人等には、立ち座りするに際しても、その身の回りの
世話をする介護人や付添い人の力を必要とし、その頻度
が高まれば、世話をする人にとって大きな負担となるば
かりでなく、介護を依頼する本人も世話をしてくれる人
に気兼ねしてしまう等、満足のいく暮らしを送ることが
困難なものとなってしまうものであり、このような人々
の生活を補助するものとして、昇降機能を有する座椅子
がこれまでにも数多く開発、提供されてきている。
【0003】例えば、特許第2819110号公報に開
示されている昇降型座椅子は、前後に揺動する揺動支持
脚によって座席部の昇降を実現し、利用者の着座および
起立を補助するものとなっているが、昇降に際して座席
部が前後に移動してしまい、望む位置に正確に降下させ
ることが難しいものである上、駆動源や同駆動源と駆動
機構との接続部が、降下した座席部の背もたれ後方に配
置されるため、背もたれを倒し込むことのできる範囲に
制限を受けてしまうものである。
【0004】また,特開平10−108880号公報に
示される昇降型座椅子は、座席部を昇降させる機構に加
え、前後方向に移動可能として位置調節を容易にするよ
う構成されたものとなっているが、その構造は極めて複
雑であり、座席部を上昇させて立ち上がる際や着座する
際に、座席部が水平状態を保つ構造であり、腰高となっ
て不安定な利用者を補助できる構造を備えておらず、バ
ランスの加減に注意しながら、少しずつ体重を預けるよ
うに座り込まなければならないといった問題を抱えるも
のとなっている。
【0005】この発明は、以上のように、従前までの昇
降型座椅子が夫々一長一短をもつものであって、障害の
ある人々や高齢者の要望を満足させるものではなく、着
座や起立、あるいは背もたれを倒しての休息の際等に、
必ずしも希望するとおりの作動が得られず、したがっ
て、利用はしていながらも何らかの不満があって、利用
者は勿論のこと、介護者からも一層の改善、改良が期待
されている事実があることから、座席部の昇降駆動に留
まらず、座席部を前傾可能にすると共に、着座および起
立の際の利用者の安全性向上にも繋がり、さらには故障
が少なく、保守、点検にも都合が良くなるといった実用
価値の高い昇降型座椅子を実現することはできないもの
かとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期
に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた
結果、今回、遂に上昇された座席部を前傾させ、着座お
よび起立動作を補助することができる新規な構造の昇降
型座椅子を実現化することに成功したものであり、以下
では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、そ
の構成を詳述することとする。
【0006】
【発明の構成】図面に示す代表的な実施例からも明確に
理解されるように、この発明に包含される昇降型座椅子
は、基本的に次のような構成から成り立っている。即
ち、関節部で拡開、折畳み自在に連結された上下リンク
杆を有する折畳みアーム部を前後対称に配し、関節部を
前方に屈曲する前側折畳みアーム部と、関節部を後方に
屈曲する後側折畳みアーム部とした上、両折畳みアーム
部の各下リンク杆下端は、基台部上に配され、噛合状と
した前後一対のギアからなる下側対称伝動用ギアに一体
化し、また、両折畳みアーム部の各上リンク杆上端は、
座席部底面に配され、噛合状とした前後一対のギアから
なる上側対称伝動用ギアに一体化してなるものとする一
方、前後何れか一方の折畳みアーム部における下リンク
杆中途に従動用回転軸を設けると共に、該従動用回転軸
を組み込まなかった前後何れか他方の折畳みアーム部側
であって、該従動用回転軸に対峙状となる基台部上に駆
動源を設置した上、該駆動源によって回転駆動される主
動用回転軸に巻掛け可能とした動力伝達ベルトを、前記
従動用回転軸経由でその端部が前後何れか他方の折畳み
アーム部の下リンク杆中途に取着されてなる如く構成さ
れたものである。
【0007】この基本的な構成からなる昇降型座椅子
は、より具体的な構成で示すと、座席部底面に、噛合す
る前後一対のギアからなる上側対称伝動用ギアを、ま
た、基台部上面には、噛合する前後一対のギアからなる
下側対称伝動用ギアを夫々配した上、これら上下各対称
伝動用ギアにおける前ギア同士および後ギア同士の間
に、夫々関節部で拡開、折畳み自在に連結された上下一
対のリンク杆からなる折畳みアーム部を配し、前ギア同
士間のものは前側折畳みアーム部、後ギア同士間のもの
は後側折畳みアーム部とした上、前後各折畳みアーム部
における上下一対のリンク杆の各端部を夫々対応する前
ギアまたは後ギアに一体化し、各リンク杆が夫々対応す
るギアの回動に連動するようにする一方、前後何れか一
方の折畳みアーム部における下リンク杆中途に従動用回
転軸を設けると共に、該従動用回転軸を組み込まなかっ
た前後何れか他方の折畳みアーム部側であって、該従動
用回転軸に対峙状となる基台部上に駆動源を設置した
上、該駆動源によって回転駆動される主動用回転軸に巻
掛け可能とした動力伝達ベルトを、前記従動用回転軸経
由でその端部が前後何れか他方の折畳みアーム部の下リ
ンク杆中途に取着されてなるようにした構成を要旨とす
るものとなる。
【0008】また、この発明の昇降型座椅子の上記した
構成を別の表現で示せば、座席部底面には、噛合する前
後一対のギアからなる上側対称伝動用ギアを、また、基
台部上面には、噛合する前後一対のギアからなる下側対
称伝動用ギアを夫々配した上、これら上下各対称伝動用
ギアにおける前ギア同士および後ギア同士の間に、夫々
関節部で拡開、折畳み自在に連結された上下一対のリン
ク杆からなる折畳みアーム部を配し、前ギア同士間のも
のは前側折畳みアーム部、後ギア同士間のものは後側折
畳みアーム部とした上、前後各折畳みアーム部における
上下一対のリンク杆の各端部を夫々対応する前ギアまた
は後ギアに一体化し、各リンク杆が夫々対応するギアの
回動に連動するようにする一方、基台部に固着された駆
動源、および前後折畳みアーム部の何れか一方に近接、
配置され、該駆動源によって回転駆動される主動用回転
軸を設けると共に、前後折畳みアーム部の何れか他方の
下リンク杆中途には、従動用回転軸を主動用回転軸に平
行状、且つ回転自在に軸着した上、前後折畳みアーム部
の何れか一方の下リンク杆中途に一端を連結した動力伝
達用ベルト体を、途中部分を前記従動用回転軸に巻掛け
経由させた後、その他端を主動用回転軸に連結し、駆動
源によって動力伝達用ベルト体の一端側を巻き付け、巻
き戻し自在となるよう構成したものであるということも
できる。
【0009】この発明に包含される昇降型座椅子として
は、以下のような構成からなるものがある。座席部底面
には、噛合する前後一対のギアからなる上側対称伝動用
ギアを配し、また、下側適所に複数の移動用車輪を有す
る基台部上面には、噛合する前後一対のギアからなる下
側対称伝動用ギアが、前方軸着部を介して前傾自在に装
着されたものとした上、これら上下各対称伝動用ギアに
おける前ギア同士および後ギア同士の間に、夫々関節部
で拡開、折畳み自在に連結された上下一対のリンク杆か
らなる折畳みアーム部を配し、前ギア同士間のものは前
側折畳みアーム部、後ギア同士間のものは後側折畳みア
ーム部とした上、前後各折畳みアーム部における上下一
対のリンク杆の各端部を夫々対応する前ギアまたは後ギ
アに一体化し、各リンク杆が夫々対応するギアの回動に
連動するようにする一方、前後何れか一方の折畳みアー
ム部における下リンク杆中途に従動用回転軸を設けると
共に、該従動用回転軸を組み込まなかった前後何れか他
方の折畳みアーム部側であって、該従動用回転軸に対峙
状となる基台部上に駆動源を設置した上、該駆動源によ
って回転駆動される主動用回転軸に巻掛け可能とした動
力伝達ベルトを、前記従動用回転軸経由でその端部が前
後何れか他方の折畳みアーム部の下リンク杆中途に取着
されてなるものであるとして示すことができる。
【0010】また、リクライニング機構を有する座席部
の底面には、噛合する前後一対のギアからなる上側対称
伝動用ギアを配し、また、下側適所に複数の移動用車輪
を有する基台部上面には、前傾用補助台部が、前方軸着
部を介して前傾自在に装着され、噛合する前後一対のギ
アからなる下側対称伝動用ギアを、当該前傾用補助台部
上に取着、固定し、さらに、上記基台部と当該前傾用補
助台部との間には、前傾用補助台部を前方軸着部を中心
に前傾状となるよう、上方に向けて回動する前傾付勢機
構部を設けると共に、当該前傾用補助台部の前傾を規制
する前傾規制機構部、ならびに同前傾規制機構部の前傾
規制を解除する前傾規制機構操作部を併設し、前記上下
各対称伝動用ギアにおける前ギア同士および後ギア同士
の間に、夫々関節部で拡開、折畳み自在に連結された上
下一対のリンク杆からなる折畳みアーム部を配し、前ギ
ア同士間のものは前側折畳みアーム部、後ギア同士間の
ものは後側折畳みアーム部とした上、前後各折畳みアー
ム部における上下一対のリンク杆の各端部を夫々対応す
る前ギアまたは後ギアに一体化し、各リンク杆が夫々対
応するギアの回動に連動するようにする一方、前後何れ
か一方の折畳みアーム部における下リンク杆中途に従動
用回転軸を設けると共に、該従動用回転軸を組み込まな
かった前後何れか他方の折畳みアーム部側であって、該
従動用回転軸に対峙状となる基台部上に駆動源を設置し
た上、該駆動源によって回転駆動される主動用回転軸に
巻掛け可能とした動力伝達ベルトを、前記従動用回転軸
経由でその端部が前後何れか他方の折畳みアーム部の下
リンク杆中途に取着されてなる構成を要旨とする昇降型
座椅子も包含される。
【0011】さらに、リクライニング機構を有する座席
部の底面には、噛合する前後一対のギアからなる上側対
称伝動用ギアを配し、また、下側適所に複数の移動用車
輪を有する基台部上面には、前傾用補助台部が、前方軸
着部を介して前傾自在に装着され、噛合する前後一対の
ギアからなる下側対称伝動用ギアを、当該前傾用補助台
部上に取着、固定し、さらに、上記基台部と当該前傾用
補助台部との間には、前傾用補助台部を前方軸着部を中
心に前傾状となるよう、上方に回動する前傾付勢機構部
を設けると共に、当該前傾用補助台部の前傾を規制する
前傾規制機構部、ならびに同前傾規制機構部の前傾規制
を解除する前傾規制機構操作部を併設し、前記上下各対
称伝動用ギアにおける前ギア同士および後ギア同士の間
に、夫々関節部で拡開、折畳み自在に連結された上下一
対のリンク杆からなる折畳みアーム部を配し、前ギア同
士間のものは前側折畳みアーム部、後ギア同士間のもの
は後側折畳みアーム部とした上、前後各折畳みアーム部
における上下一対のリンク杆の各端部を夫々対応する前
ギアまたは後ギアに一体化し、各リンク杆が夫々対応す
るギアの回動に連動するようにする一方、前後何れか一
方の折畳みアーム部における下リンク杆中途に従動用回
転軸を設けると共に、該従動用回転軸を組み込まなかっ
た前後何れか他方の折畳みアーム部側であって、該従動
用回転軸に対峙状となる基台部上に駆動源を設置した
上、該駆動源によって回転駆動される主動用回転軸に巻
掛け可能とした動力伝達ベルトを、前記従動用回転軸経
由でその端部が前後何れか他方の折畳みアーム部の下リ
ンク杆中途に取着し、また、座席部が適宜高さまで上昇
された際に、前後折畳みアーム部の少なくとも何れか一
方を、前傾用補助台部に連結し、それ以上の上昇を規制
する上昇規制機構部を付設してなるものとした、座席部
を自動的に前傾する構造に特徴のある昇降型座椅子につ
いても包含されている。
【0012】折畳みアーム部は、基台部上で座席部を上
下移動するリンク機構を形成する機能を果たすものであ
って、上下リンク杆を有して前後対称となり、関節部を
前方に屈曲する前側折畳みアーム部、および関節部を後
方に屈曲する後側折畳みアーム部を有するものとして形
成され、人が着座する座席部を、充分な強度をもって支
持すると共に、昇降駆動するよう構成されていなければ
ならず、各下リンク杆下端には、噛合状とした前後一対
のギアからなる下側対称伝動用ギアの各ギアを一体化
し、各上リンク杆上端には、噛合状とした前後一対のギ
アからなる上側対称伝動用ギアの各ギアを一体に設けた
ものとすべきであって、後述する実施例にも示すように
上下リンク杆の夫々を、左右同一形状、且つ平行状に配
置して左右一対が一組となるものとして構成し、関節
部、および上下側対称伝動用ギアの各部分で屈曲可能と
なるよう連結されたものとすることもできる。
【0013】折畳みアーム部の関節部は、上リンク杆の
下端と下リンク杆の上端とを互いに前後方向に折曲可能
に連結する機能を果たすものであり、座席部の昇降に耐
える充分な強度を有する水平軸材部として構成すべきで
あり、各上下リンク杆を左右一対のものとして構成する
場合には、後述する実施例にも示すように水平軸状とな
って、左右に位置する各上下リンク杆同士を互いに回動
自在に連結するものとして構成することもでき、また、
上下リンク杆は、夫々上下伸縮可能なリンク機構を形成
する所定長さを有するリンク材部としての機能を果た
し、上リンク杆は、上端に上側対称伝動用ギアの前後何
れか一方のギアに一体に連結したものとし、下リンク杆
は、その下端に下側対称伝動用ギアの前後何れか一方の
ギアを一体に連結したものとすべきであり、上側対称伝
動用ギアおよび下側対称伝動用ギアの、夫々対をなして
前後に配置されたギア同士が噛合状となるよう配置、構
成されているものとしなければならない。
【0014】基台部は、座席部を支持する機能を果たす
ものであり、前後の折畳みアーム部の下端に設けられた
下側対称伝動用ギアを支持するよう構成し、人が着座し
た座席部を支持するに充分な強度をもって構成すべきで
あり、必要に応じて前傾用補助台部を設け、同前傾用補
助台部上に下側対称伝動用ギア、折畳みアーム部および
上側対称伝動用ギア等を介して座席部を設けたものとす
ることも可能であり、後述する実施例にも示すように、
下側の適所に複数の移動用車輪を設け、移動自在に構成
するようにしたものとすることもでき、前傾用補助台部
の外に、座席部を昇降駆動する駆動源や、これに付随す
る駆動用ギアボックス等を固定する基礎部としての機能
を果たすものに兼用したものとすることも可能である。
【0015】前傾用補助台部は、その上部に設けられた
座席部を前傾可能に支持する機能を果たすものであり、
基台部上に前傾自在に装着されたものとすべきであり、
例えば、前方軸着部を介して基台部上に前端側を回動自
在に装着したものとし、さらに後述する実施例にも示す
ように、基台部との間にあって、上方に付勢する前傾付
勢機構部、および同前傾付勢機構部の付勢力を規制して
基台部との平行状態を維持する前傾規制機構部、ならび
に当該前傾規制機構部の規制を解除する前傾規制機構操
作部を設けたものとすることもできる外、座席部が所定
高さ位置まで上昇した際に、折畳みアーム部の何れかの
箇所または座席部と、当該前傾用補助台部とを連結状と
する昇降規制機構部を設けたものとすることも可能であ
る。
【0016】前傾付勢機構部は、前傾用補助台部を前方
に向けて傾斜するよう付勢する機能を果たすものであ
り、座席部に着座している人が、起立する際、あるいは
起立している人が着座する際に、移動する人の腰部に座
席部を弾発力をもって追従させる程度の強度で付勢する
ものであって、人の体重を持ち上げる程の付勢力を発揮
するものでなくともよく、例えばコイルバネや板バネ等
のバネ材を用いたものにする外、ガス圧や油圧を利用し
たダンパーを設け、不要な振動を防止するよう構成した
ものとすることも可能であり、また、前傾規制機構部
は、前傾付勢機構部または前傾用補助台部を係止し、利
用者が座席部の前傾を望まない場合に、前傾動作するこ
とを阻止する鉤爪から形成するか、レバー操作で前傾付
勢機構部の付勢力に抗して吸着操作および離脱操作でき
る永久磁石装置を採用すること等も可能であり、さらに
また、前傾規制機構操作部は、前傾規制機構部の前傾規
制を解除する機能を果たすものであって、例えばワイヤ
ーやピアノ線等を用い、前傾規制機構部である鉤爪を牽
引操作できるよう構成したものとするか、または電動あ
るいは油圧等で駆動するソレノイドを用い、鉤爪や永久
磁石等から形成される前傾規制機構部を解除できるよう
構成したもの等とすることもできる。
【0017】また、昇降規制機構部は、所定高さに達し
た折畳みアーム部の何れかの箇所または座席部と、前傾
用補助台部とを連結し、それ以上の折畳みアーム部の上
昇を規制する機能を果すものであって、予め前傾用補助
台部または折畳みアーム部の何れかの箇所に添設状に設
けてあり、使用の際には、添設されていない他方に連結
状とするものとすることが可能であり、したがって、前
傾用補助台部上に立設状に設け、その上端側に鉤状部を
形成し、座席部が所定の高さまで上昇した際に、折畳み
アーム部の係合部に当該鉤状部を係合して連結するよう
構成したものとすることが可能である外、折畳みアーム
部の下リンク杆に平行な状態に保持可能な仮固定構造を
有する棒状に形成し、その下端側に前傾用補助台部に係
合する鉤状部を設け、座席部が所定高さに上昇した際
に、前端側を下リンク杆から取り外し、下端の鉤状部を
前傾用補助台部に連結するよう構成したものとしたり、
上リンク杆同士を連結して互いの距離を変更不可能とす
るよう仮固定してしまうよう構成したもの、あるいは下
リンク杆同士を連結したり、前側の上リンク杆と下リン
ク杆とを連結するようにしたもの、もしくは後側の上リ
ンク杆と下リンク杆とを連結してしまうもの等として形
成することも可能であり、また、全く別体に形成され、
使用しないときには、基台部または座席部下面等に着脱
可能に仮止めして収納しておき、必要となったときに、
取り出して上端側を座席部下面あるいは折畳みアーム部
の何れかの箇所に係合すると共に、下端側を前傾用補助
台部に連結するものとすることもできる。
【0018】下側対称伝動用ギアは、前後の下リンク杆
の開度を前後対称となるよう規制する機能を果たすもの
であり、前後下リンク杆下端の夫々に一体に設けた一対
のギア同士が、互いに噛合して構成されるようにしなけ
ればならず、上側対称伝動用ギアは、前後の上リンク杆
の開度を前後対称とするよう規制する機能を果たし、前
後上リンク杆の上端夫々に一体に設けた一対のギアが、
互いに噛合するよう構成され、対をなすギア同士は、同
一のピッチをもって同一の形状に形成される必要があ
る。
【0019】座席部は、人の着座部分としての機能を果
たすものであり、シート部を有し、背もたれ部、ひじ掛
け部等を設けたものとするのが望ましく、上側対称伝動
用ギア上に回転軸着部を介して回転自在に取着したもの
とすることも可能であり、リクライニング機構を設け、
背もたれ部を後方に傾斜できるよう構成することもでき
る外、駆動源を駆動する駆動源操作部や前傾規制機構操
作部を一体に設け、利用者自らが昇降や前傾の操作を行
うことができるよう構成することも可能であり、さらに
人体を暖める発熱装置やマッサージを行う振動装置等を
付加すれば、さらに好都合のものとすることができる。
【0020】従動用回転軸は、後述の動力伝達ベルトを
巻掛け状に支持し、該動力伝達ベルトの伸び縮みに追随
して下リンク杆部を作動する機能を果たすものであり、
動力伝達ベルトに不要な抵抗を与えることなく、転動ま
たは摺動するよう構成すべきであり、動力伝達ベルトが
不用意に離脱しない構造とすることが望ましく、例えば
ベルト車、ロープ車またはスプロケット等の動力伝達ベ
ルトに係合状となって転動する伝動機構を組み込んだも
のとすべきであり、また、主動用回転軸は、駆動源から
加わる力を動力伝達ベルトに伝えて巻取り、巻戻しする
機能を果たすものであって、動力伝達ベルトに不要な抵
抗を与えずに巻取り、巻戻しする伝動機構を使用すべき
であり、例えばベルト車、ロープ車またはスプロケット
等を採用することが望ましいものである。
【0021】動力伝達ベルトは、主動用回転軸の回転力
を、従動用回転軸および従動用回転軸が設けられていな
い下リンク杆部に伝達する機能を果たすものであり、人
が着座している座席部を昇降するに充分な強度を有する
ものとしなければならず、例えば前後側アーム部を互い
に引寄せるに充分な強度のベルト、ロープ、チェーン等
を採用することが望ましいものであり、耐久強度や不用
意な離脱の防止を考慮すれば、後述する実施例に示すよ
うなチェーンを採用することが好ましく、耐久性や静粛
性を要求する場合には、ローラーチェーンやサイレント
チェーン等を利用するとよく、強度や耐久性および安全
性を求めるならば、必要に応じて複数本を平行状に設け
ることも可能である。
【0022】駆動源は、主動用回転軸を回転駆動するた
めの動力源としての機能を果たすものであり、座席部を
昇降あるいは前傾する動力を発揮するものであって、耐
久強度や静粛性を考慮すれば電動モーターを採用するこ
とが最も望ましいものであり、その電力の供給源は、基
台部上に設置されたバッテリー、あるいは、変圧器を介
して接続された家庭用電源等を利用するものとすること
ができ、また、介護人や付添い人が補助的に設けられた
操作ハンドルを、回転操作する等して主動用回転軸の回
転力を発生させることができるように構成し、停電やバ
ッテリー切れの際に、電力の供給がなくとも、手作業で
駆動できるよう構成することも可能である。
【0023】リミットスイッチは、座席部の上昇を検知
して主動用回転軸の回転を停止する機能を果たすもので
あり、予め設定された上限に達したときに作動するよう
に構成する外、利用者が好む高さで停止できるよう、停
止高さを変更、調節可能に構成することもでき、基台部
に設けられ、座席部との距離を測定して停止位置を検知
するよう構成したものとしたり、駆動源に付随して設け
られる駆動用ギアボックス内の何れかのギアの回転数ま
たは回転角を検知するようにしたもの、あるいは、主動
用スプロケットもしくは従動用スプロケットの回転数ま
たは回転角を検知するもの、折畳みアーム部の何れかの
角度または高さを検知するもの、さらにまた、上下側対
称伝動用ギアの何れかの回転数または回転角を検知して
所定の値に達したときに座席部の上昇を検知し、駆動源
への電力の供給を停止するよう構成したもの等とするこ
とも可能である。
【0024】
【関連する発明】上記した昇降型座椅子に関連し、この
発明には、その折畳みアーム部を左右に屈曲するよう配
置、構成した座椅子も包含しており、その構成の要旨と
するところは、基本的に、関節部で拡開、折畳み自在に
連結された左右リンク杆を有する折畳みアーム部を左右
対称に配し、関節部を右側に屈曲する右側折畳みアーム
部と、関節部を左側に屈曲する左側折畳みアーム部とし
た上、両折畳みアーム部の各下リンク杆下端は、基台部
上に配され、噛合状とした左右一対のギアからなる下側
対称伝動用ギアに一体化し、また、両折畳みアーム部の
各上リンク杆上端は、座席部底面に配され、噛合状とし
た左右一対のギアからなる上側対称伝動用ギアに一体化
してなるものとする一方、左右何れか一方の折畳みアー
ム部における下リンク杆中途に従動用回転軸を設けると
共に、該従動用回転軸を組み込まなかった左右何れか他
方の折畳みアーム部側であって、該従動用回転軸に対峙
状となる基台部上に駆動源を設置した上、該駆動源によ
って回転駆動される主動用回転軸に巻掛け可能とした動
力伝達ベルトを、前記従動用回転軸経由でその端部が左
右何れか他方の折畳みアーム部の下リンク杆中途に取着
されてなるようにしたものである。
【0025】この発明に包含される昇降型座椅子は、折
畳みアーム部や駆動源等を含む昇降機構部分の全てが、
座席部の降下の際、その折畳みアーム部が折り畳まれて
座席部底面の開口部内に収容されるように構成するか、
または、基台部上面に開口された収容部内に収納状とな
るよう構成するか、あるいはまた、座席部底面の開口
部、および基台部上面の収容部内の双方に上下部分の夫
々を収容するように構成し、座席部が基台部上に直接重
ね上げられた状態となり、通常の座椅子と同等の高さと
なるよう構成したものとすることができる。以下では、
図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造
について詳述することとする。
【0026】
【実施例1】図1の昇降型座椅子の側面図、図2の昇降
型座椅子の正面図、図3の座席部を上昇した昇降型座椅
子の側面図、および図4の座席部を前傾させた昇降型座
椅子の側面図に示される事例は、基台部1上に対称形状
をなして屈曲する折畳みアーム部5を前後に配し、座席
部9を昇降移動させることができるよう形成した基本的
構成からなるもので、この発明の昇降型座椅子における
最も代表的な一実施例を示すものである。
【0027】当該昇降型座椅子は、金属板を折曲して充
分な剛性を有する平板状の矩形箱型に形成し、その四角
部の夫々に移動用車輪11,11,……を取着、固定し
て基台部1を形成し、同基台部1上面略中央に、前傾用
補助台部2が、その端部を左右に向けた軸芯をもつ前方
軸着部21によって前側上方に向けて回動自在に軸着さ
れ、当該前傾用補助台部2の後端側には、上下方向に貫
通された案内孔に、基台部1上に立設した案内棒31の
先端側を挿通状とすると共に、該案内棒31を中心に同
心状配置となるようにコイル状圧縮バネ32を設け、下
端を基台部1に当接し、上端を前傾用補助台部2下面に
当接して、前傾用補助台部2を上方に向けて付勢する前
傾付勢機構部3を構成した上、前傾用補助台部2の後端
縁部に対応する基台部1上面には、先端側上面に傾斜面
が形成され、前傾用補助台部2の後端縁部に係脱可能に
進退する係合爪部を有すると共に、係合位置に突出する
よう付勢するコイルバネを有する前傾規制機構部33を
設け、当該前傾規制機構部33には、ワイヤーを通じて
座席部9まで延伸された前傾規制機構操作部34を取付
けたものとなっている。
【0028】前傾用補助台部2上面の略中央部には、前
後方向断面が略U字形状となるように形成された支持枠
内に、前後一対のギアを互いに噛合するよう軸着してな
る下側対称伝動用ギア41を取着、固定し、前側ギアの
左右両端部には、同形状に形成した左右一対の前側下リ
ンク杆52,52の各下端を一体に固着し、さらに、同
下リンク杆52,52の上端部間に同一軸で軸着する左
右一対の上リンク杆53,53の下端部を挟み込むよう
に連結し、前側関節部54を形成して前側折畳みアーム
部51とし、また、後側ギアの左右端にも前側下リンク
杆52,52と同形状に形成した一対の後側下リンク杆
56,56の下端部を一体に結合し、同下リンク杆5
6,56の上端部間に一対の上リンク杆57,57を軸
着して後側関節部58を形成し、後側折畳みアーム部5
5とする一方、座席部9の底面には回転軸着部91を介
して、前後方向断面が逆U字形に形成された支持枠内に
互いに噛合する一対のギアを前後配置することによって
形成した上側対称伝動用ギア42の同支持枠上面部を結
合し、さらに、当該上側対称伝動用ギア42の前後一対
の各ギアを、夫々対応する前側上リンク杆53,53お
よび後側上リンク杆57,57の各上端間に挟み込む状
態に固着、一体化して前後対称構造をなす折畳みアーム
部5を形成したものとなっている。
【0029】また、基台部1上の前側折畳みアーム部5
1の前方位置には、駆動用ギアボックス63を接続した
駆動用モーター62を設け、該駆動用ギアボックス63
が、軸芯を上下側対称伝動用ギア41,42および前後
側関節部54,58の軸芯と同方向に向けて最終出力軸
となる主動用回転軸6を軸支し、当該主動用回転軸6の
先端には、前側折畳みアーム部5に干渉しない程度に近
接するよう配置した主動用スプロケット61を固着し、
また、後側折畳みアーム部55の下リンク杆56中途部
には、前記主動用スプロケット61と同一平面状に配置
する従動用スプロケット71を、回転自在に軸着する従
動用回転軸7を設けた上、主動用スプロケット61の外
周部に一端を連結して巻掛け可能とした駆動力伝達用ベ
ルトを形成するチェーン8の中途部を、従動用スプロケ
ット71を経由するように巻掛けると共に、その他端を
前側折畳みアーム部51の下リンク杆52の中途部に連
結したものとなっており、駆動用モーター62には、図
示しない変圧器を設け、同変圧器から延伸した電源コー
ドの接続プラグを室内コンセントに接続し、電力の供給
を受けて駆動するよう構成し、座席部9側まで配線され
た駆動源操作部64によって正逆転駆動可能に構成され
たものとなっている。
【0030】基台部1上の主動用スプロケット61端部
側面に対峙する位置には、同主動用スプロケット61の
回転角度を検出し、座席部9が上限位置および下限位置
まで移動したことを検知したときに、駆動用モーター6
2への電力の供給をカットし、主動用スプロケット61
の駆動を強制的に停止するリミットスイッチ65を設
け、また、前傾用補助台部2の前側上部には、垂直棒状
であって先端側に揺動可能な係合鉤部を有する上昇規制
機構部59を立設すると共に、前側折畳みアーム部51
の下リンク杆52中途部には、座席部9が所定の高さま
で上昇した際に、上昇規制機構部59の係合鉤部を係合
可能な係合用孔部が形成されている。また、駆動用モー
ター62への電力供給は、図2中に二点鎖線で示してい
るように、基台部1上に搭載されたバッテリー66から
供給されるように構成することも可能であって、家庭用
電源から充電を行い、定位置で利用する際には、コンセ
ントからの電力供給を受け、コンセントのない場所に移
動した際には、バッテリー66に充電された電力を利用
できるよう構成することも可能である。
【0031】
【実施例2】図5の座席部を降下した昇降型座椅子の側
面図に示される事例は、この発明の昇降型座椅子に包含
される一実施例を示すものであり、昇降に必要な各機構
部を座席部9底面および基台部1上面に形成した収容空
間部12,92内に収容できるよう構成されたものであ
って、座席部9の底面略中央には、昇降用の各機構部の
上側部分を収容可能な上側収容空間部92を形成し、ま
た、基台部1の上面中央には、昇降用の各機構部の下側
部分を収容可能とする下側収容空間部12を形成して、
図示していない折畳みアーム部を屈曲させて座席部9を
降下させると、同座席部9の縁側部底面が基台部1の縁
側部上面に接して、昇降用の各機構部が、外部に露出し
ないよう収容されるよう構成したものである。
【0032】
【作用】以上のとおりの構成からなるこの発明の昇降型
座椅子は、座席部9を上昇させる場合に、座席部9の手
元に設けられた駆動源操作部64をスイッチ操作して、
駆動用モーター62を正転方向に回転駆動させ、駆動用
ギアボックス63、主動用回転軸6を介して主動用スプ
ロケット61を回転駆動し、チェーン8を巻き上げ、一
端を主動用スプロケット61に手繰り寄せられるチェー
ン8は、他端が連結された前側下リンク杆52と、従動
用回転軸7および従動用スプロケット71を取着した後
側下リンク杆56とを互いに引き寄せるものとなり、さ
らに、上下側対称伝動用ギア41,42の各前後ギア同
士が噛合したまま転動して、前後側の各折畳みアーム部
51,55を前後対称形状に維持して、座席部9をゆっ
くりと上昇させ、上昇途中に駆動源操作部64を操作す
れば、好みの高さで停止可能であり、さらに逆転操作す
ればゆっくりと降下を始めることとなり、着座している
利用者が立ち上がりたい場合には、座席部9の手元にあ
る前傾規制機構操作部34を牽引操作し、前傾用補助台
部2に係合している係合爪部を外して、前傾規制機構部
33を解除し、前傾付勢機構部3のコイル状圧縮バネ3
2の復原力を開放すれば、利用者が起立する際に、座席
部9が前方軸着部21を中心に、前傾状に持ち上がり、
利用者の腰部に追従するものとなる。
【0033】図3中に示すように、座席部9が上限位置
まで上昇したときには、主動用スプロケット61の端面
側部に対峙するように配置したリミットスイッチ65
が、上限位置に達したことを検知して、駆動用モーター
62への電力の供給を自動的に停止し、座席部9は上限
位置で停止することとなり、この状態で、利用者が立ち
上がろうとする場合には、付添い人あるいは介護者が上
昇規制機構部59の係合鉤部を、前側折畳みアーム部5
1の下リンク杆52に形成された係合用孔部に係合し
て、折畳みアーム部5の延伸を規制した上、リミットス
イッチ65を図示しないリセットスイッチで解除し、再
度駆動用モーター62を正転駆動させ、チェーン8を巻
取り操作すると、折畳みアーム部5は上昇動作を規制さ
れたままに固定され、前傾用補助台部2が前方軸着部2
1を中心に前側上方に回動され、図4中に示されるよう
に座席部9が前傾し、利用者の起立動作を補助するもの
となる。
【0034】続いて利用者が着座する場合には、前傾さ
れた座席部9に腰部を預けて駆動源操作部64を逆転操
作し、主動用スプロケット61を逆転駆動させ、チェー
ン8を徐々に解き放し、前傾用補助台部2を水平状に戻
すこととなり、利用者の体重を受けた座席部9が、前傾
付勢機構部3のコイル状圧縮バネ32の復原力に抗して
前傾用補助台部2を押し下げ、前傾規制機構部33の先
端に傾斜面形状を有する係合爪部を後方に向けて強制的
に押しやり、前傾用補助台部2の通過後に、コイルバネ
の復元力によって前傾規制機構部33が前進し、その係
合爪部が、再度前傾用補助台部2の後端縁部に係合して
同前傾用補助台部2後部を固定し、その後、上昇規制機
構部59の係合鉤部を前側下リンク杆52から取り外
し、さらに主動用スプロケット61を逆転させ、チェー
ン8を解き放せば、座席部9がゆっくりと降下すること
となり、最下位に達するとリミットスイッチ65が,こ
れを検知して駆動用モーター62への電力供給を停止す
るものとなる。
【0035】また、図5中に示すように昇降用の各機構
部を基台部1および座席部9の夫々に形成した上下側収
容空間部12,92に収容すれば、通常の座椅子と略同
様の高さまで降下可能であり、降下状態では、各機構部
分が外部に露出せず、外部からの異物の侵入を防ぐもの
となる。
【0036】
【効果】以上のとおり、この発明の昇降型座椅子によれ
ば、座席部を水平状態を保ったまま自動的に昇降させる
ことができる上に、一端が主動用回転軸に巻掛けられた
動力伝達ベルトの中途部を、折畳みアーム部の何れか他
方の下リンク杆に軸着した従動用回転軸を経由し、その
他端を折畳みアーム部の何れか一方の下リンク杆に連結
した簡素な構造は、駆動の際に生じる摩擦が少なく、不
快な振動の発生を抑え、円滑な作動が得られるものであ
る上、静粛性にも秀れたものであって家庭内で利用する
のに好適であると共に、昇降駆動用の機構部が座席部底
面下に位置するので、背もたれを休息に充分な程度、後
方に倒すことが可能であり、さらに後側下方に傾けてス
トレッチ運動できるよう構成することもでき、また、座
席部が最下位にあるとき、および上昇の途中にある場合
であっても、動力伝達ベルトを弛ませるようにして、座
席部を持ち上げ、上昇させることができるので、メンテ
ナンスが容易であり、また、降下の際に座席部下方に障
害物が有るような場合にも、それ以上降下せずに停止
し、不注意による挟み込みを未然に防ぐことができると
いう秀れた特徴を発揮するものである。
【0037】特に実施例に示した昇降型座椅子は、基台
部1の下側に複数の移動用車輪11,11,……を設け
たことにより、床面や畳上を自在に移動することがで
き、また、前傾用補助台部2を前傾させれば、座席部9
が前傾し、着座や起立の際の利用者の体重バランスの移
動を補助し、安定させることができ、また、前傾付勢機
構部3を有するので、立ち上がりや着座の際にも、座席
部9が利用者の腰部に追従してサポートすることがで
き、介護人の手を借りずに、自由に行動することができ
るようになる上、前傾規制機構部33および前傾規制機
構操作部34を設けることにより、前傾付勢機構部3の
前傾用補助台部2に加わる前側上方に向けての付勢力の
発生を、利用者が着座したままの姿勢で、自在にコント
ロールすることができるようになるという利点を有する
ものである。
【0038】また、上昇規制機構部59を設けることに
よって座席部9の上昇を規制し、主動用回転軸6の駆動
により、前傾用補助台部2が前方軸着部21を中心に回
転し、座席部9を強制的に前傾させることが可能とな
り、座席部9が傾斜可能なだけでは、起立や着座が不可
能な利用者も、介護者に大きな負担をかけずに起立およ
び着座でき、また、主動用回転軸6および従動用回転軸
7に夫々スプロケット61,71を設けると共に、駆動
力伝達用ベルトとしてチェーン8を採用したことによ
り、駆動用モーター62からの駆動力を正確に伝達する
ことが可能となり、体重の異なる複数の利用者が利用し
た際にも同様の作動を確保することができるものとなる
外、主動用スプロケットの近傍にリミットスイッチ65
を設け、座席部9の上昇および降下を、適宜位置で自動
停止するよう構成することにより、駆動源操作部64の
操作の遅れや、誤った操作による誤作動を防止すること
ができるという秀れた効果を発揮することができる。
【0039】叙述の如く、この発明の昇降型座椅子は、
その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とす
るものであり、しかも構造が簡素で製造も容易であり、
従前からの昇降型座椅子に比較しても、昇降用の各機構
部分が前後対称あるいは左右対称の構造となっているこ
とから、部品点数を少なくできると共に、製造コストを
削減し、経済的に生産することができる上、メンテナン
ス性も高く、維持管理費を低く抑えることができるもの
であり、高齢者の増加に伴って益々低価格、且つ高性能
な昇降型座椅子の供給が求められる介護関連市場におい
て高く評価され、広範に渡って利用、普及していくもの
と予想される。
【図面の簡単な説明】 図面は、この発明の昇降型座椅子の技術的思想を具現化
した代表的な実施例を示すものである。
【図1】昇降型座椅子の構造を示す側面図である。
【図2】昇降型座椅子の構造を示す正面図である。
【図3】座席部を上昇した昇降型座椅子を示す側面図で
ある。
【図4】座席部を前傾させた昇降型座椅子を示す側面図
である。
【図5】他の実施例の昇降型座椅子を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 基台部 11 同 移動用車輪 12 同 下側収容空間部 2 前傾用補助台部 21 同 前方軸着部 3 前傾付勢機構部 31 同 案内棒 32 同 コイル状圧縮バネ 33 同 前傾規制機構部 34 同 前傾規制機構操作部 4 対称伝動用ギア 41 同 下側対称伝動用ギア 42 同 上側対称伝動用ギア 5 折畳みアーム部 51 同 前側折畳みアーム部 52 同 前側下リンク杆 53 同 前側上リンク杆 54 同 前側関節部 55 同 後側折畳みアーム部 56 同 後側下リンク杆 57 同 後側上リンク杆 58 同 後側関節部 59 同 上昇規制機構部 6 主動用回転軸6 61 同 主動用スプロケット 62 同 駆動用モーター 63 同 駆動用ギアボックス 64 同 駆動源操作部 65 同 リミットスイッチ 66 同 バッテリー 7 従動用回転軸 71 同 従動用スプロケット 8 チェーン(駆動力伝達用ベルト) 9 座席部9 91 同 回転軸着部 92 同 上側収容空間部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 関節部で拡開、折畳み自在に連結された
    上下リンク杆を有する折畳みアーム部を前後対称に配
    し、関節部を前方に屈曲する前側折畳みアーム部と、関
    節部を後方に屈曲する後側折畳みアーム部とした上、両
    折畳みアーム部の各下リンク杆下端は、基台部上に配さ
    れ、噛合状とした前後一対のギアからなる下側対称伝動
    用ギアに一体化し、また、両折畳みアーム部の各上リン
    ク杆上端は、座席部底面に配され、噛合状とした前後一
    対のギアからなる上側対称伝動用ギアに一体化してなる
    ものとする一方、前後何れか一方の折畳みアーム部にお
    ける下リンク杆中途に従動用回転軸を設けると共に、該
    従動用回転軸を組み込まなかった前後何れか他方の折畳
    みアーム部側であって、該従動用回転軸に対峙状となる
    基台部上に駆動源を設置した上、該駆動源によって回転
    駆動される主動用回転軸に巻掛け可能とした動力伝達ベ
    ルトを、前記従動用回転軸経由でその端部が前後何れか
    他方の折畳みアーム部の下リンク杆中途に取着されてな
    るものとしたことを特徴とする昇降型座椅子。
  2. 【請求項2】 座席部底面には、噛合する前後一対のギ
    アからなる上側対称伝動用ギアを、また、基台部上面に
    は、噛合する前後一対のギアからなる下側対称伝動用ギ
    アを夫々配した上、これら上下各対称伝動用ギアにおけ
    る前ギア同士および後ギア同士の間に、夫々関節部で拡
    開、折畳み自在に連結された上下一対のリンク杆からな
    る折畳みアーム部を配し、前ギア同士間のものは前側折
    畳みアーム部、後ギア同士間のものは後側折畳みアーム
    部とした上、前後各折畳みアーム部における上下一対の
    リンク杆の各端部を夫々対応する前ギアまたは後ギアに
    一体化し、各リンク杆が夫々対応するギアの回動に連動
    するようにする一方、前後何れか一方の折畳みアーム部
    における下リンク杆中途に従動用回転軸を設けると共
    に、該従動用回転軸を組み込まなかった前後何れか他方
    の折畳みアーム部側であって、該従動用回転軸に対峙状
    となる基台部上に駆動源を設置した上、該駆動源によっ
    て回転駆動される主動用回転軸に巻掛け可能とした動力
    伝達ベルトを、前記従動用回転軸経由でその端部が前後
    何れか他方の折畳みアーム部の下リンク杆中途に取着さ
    れてなるものとしたことを特徴とする昇降型座椅子。
  3. 【請求項3】 座席部底面には、噛合する前後一対のギ
    アからなる上側対称伝動用ギアを、また、基台部上面に
    は、噛合する前後一対のギアからなる下側対称伝動用ギ
    アを夫々配した上、これら上下各対称伝動用ギアにおけ
    る前ギア同士および後ギア同士の間に、夫々関節部で拡
    開、折畳み自在に連結された上下一対のリンク杆からな
    る折畳みアーム部を配し、前ギア同士間のものは前側折
    畳みアーム部、後ギア同士間のものは後側折畳みアーム
    部とした上、前後各折畳みアーム部における上下一対の
    リンク杆の各端部を夫々対応する前ギアまたは後ギアに
    一体化し、各リンク杆が夫々対応するギアの回動に連動
    するようにする一方、基台部に固着された駆動源、およ
    び前後折畳みアーム部の何れか一方に近接、配置され、
    該駆動源によって回転駆動される主動用回転軸を設ける
    と共に、前後折畳みアーム部の何れか他方の下リンク杆
    中途には、従動用回転軸を主動用回転軸に平行状、且つ
    回転自在に軸着した上、前後折畳みアーム部の何れか一
    方の下リンク杆中途に一端を連結した動力伝達用ベルト
    体を、途中部分を前記従動用回転軸に巻掛け経由させた
    後、その他端を主動用回転軸に連結し、駆動源によって
    動力伝達用ベルト体の一端側を巻き付け、巻き戻し自在
    となるようにしたことを特徴とする昇降型座椅子。
  4. 【請求項4】 座席部底面には、噛合する前後一対のギ
    アからなる上側対称伝動用ギアを配し、また、下側適所
    に複数の移動用車輪を有する基台部上面には、噛合する
    前後一対のギアからなる下側対称伝動用ギアが、前方軸
    着部を介して前傾自在に装着されたものとした上、これ
    ら上下各対称伝動用ギアにおける前ギア同士および後ギ
    ア同士の間に、夫々関節部で拡開、折畳み自在に連結さ
    れた上下一対のリンク杆からなる折畳みアーム部を配
    し、前ギア同士間のものは前側折畳みアーム部、後ギア
    同士間のものは後側折畳みアーム部とした上、前後各折
    畳みアーム部における上下一対のリンク杆の各端部を夫
    々対応する前ギアまたは後ギアに一体化し、各リンク杆
    が夫々対応するギアの回動に連動するようにする一方、
    前後何れか一方の折畳みアーム部における下リンク杆中
    途に従動用回転軸を設けると共に、該従動用回転軸を組
    み込まなかった前後何れか他方の折畳みアーム部側であ
    って、該従動用回転軸に対峙状となる基台部上に駆動源
    を設置した上、該駆動源によって回転駆動される主動用
    回転軸に巻掛け可能とした動力伝達ベルトを、前記従動
    用回転軸経由でその端部が前後何れか他方の折畳みアー
    ム部の下リンク杆中途に取着されてなるものとしたこと
    を特徴とする昇降型座椅子。
  5. 【請求項5】 リクライニング機構を有する座席部の底
    面には、噛合する前後一対のギアからなる上側対称伝動
    用ギアを配し、また、下側適所に複数の移動用車輪を有
    する基台部上面には、前傾用補助台部が、前方軸着部を
    介して前傾自在に装着され、噛合する前後一対のギアか
    らなる下側対称伝動用ギアを、当該前傾用補助台部上に
    取着、固定し、さらに、上記基台部と当該前傾用補助台
    部との間には、前傾用補助台部を前方軸着部を中心に前
    傾状となるよう、上方に向けて回動する前傾付勢機構部
    を設けると共に、当該前傾用補助台部の前傾を規制する
    前傾規制機構部、ならびに同前傾規制機構部の前傾規制
    を解除する前傾規制機構操作部を併設し、前記上下各対
    称伝動用ギアにおける前ギア同士および後ギア同士の間
    に、夫々関節部で拡開、折畳み自在に連結された上下一
    対のリンク杆からなる折畳みアーム部を配し、前ギア同
    士間のものは前側折畳みアーム部、後ギア同士間のもの
    は後側折畳みアーム部とした上、前後各折畳みアーム部
    における上下一対のリンク杆の各端部を夫々対応する前
    ギアまたは後ギアに一体化し、各リンク杆が夫々対応す
    るギアの回動に連動するようにする一方、前後何れか一
    方の折畳みアーム部における下リンク杆中途に従動用回
    転軸を設けると共に、該従動用回転軸を組み込まなかっ
    た前後何れか他方の折畳みアーム部側であって、該従動
    用回転軸に対峙状となる基台部上に駆動源を設置した
    上、該駆動源によって回転駆動される主動用回転軸に巻
    掛け可能とした動力伝達ベルトを、前記従動用回転軸経
    由でその端部が前後何れか他方の折畳みアーム部の下リ
    ンク杆中途に取着されてなるものとしたことを特徴とす
    る昇降型座椅子。
  6. 【請求項6】 リクライニング機構を有する座席部の底
    面には、噛合する前後一対のギアからなる上側対称伝動
    用ギアを配し、また、下側適所に複数の移動用車輪を有
    する基台部上面には、前傾用補助台部が、前方軸着部を
    介して前傾自在に装着され、噛合する前後一対のギアか
    らなる下側対称伝動用ギアを、当該前傾用補助台部上に
    取着、固定し、さらに、上記基台部と当該前傾用補助台
    部との間には、前傾用補助台部を前方軸着部を中心に前
    傾状となるよう、上方に回動する前傾付勢機構部を設け
    ると共に、当該前傾用補助台部の前傾を規制する前傾規
    制機構部、ならびに同前傾規制機構部の前傾規制を解除
    する前傾規制機構操作部を併設し、前記上下各対称伝動
    用ギアにおける前ギア同士および後ギア同士の間に、夫
    々関節部で拡開、折畳み自在に連結された上下一対のリ
    ンク杆からなる折畳みアーム部を配し、前ギア同士間の
    ものは前側折畳みアーム部、後ギア同士間のものは後側
    折畳みアーム部とした上、前後各折畳みアーム部におけ
    る上下一対のリンク杆の各端部を夫々対応する前ギアま
    たは後ギアに一体化し、各リンク杆が夫々対応するギア
    の回動に連動するようにする一方、前後何れか一方の折
    畳みアーム部における下リンク杆中途に従動用回転軸を
    設けると共に、該従動用回転軸を組み込まなかった前後
    何れか他方の折畳みアーム部側であって、該従動用回転
    軸に対峙状となる基台部上に駆動源を設置した上、該駆
    動源によって回転駆動される主動用回転軸に巻掛け可能
    とした動力伝達ベルトを、前記従動用回転軸経由でその
    端部が前後何れか他方の折畳みアーム部の下リンク杆中
    途に取着し、また、座席部が適宜高さまで上昇された際
    に、前後折畳みアーム部の少なくとも何れか一方を、前
    傾用補助台部に連結し、それ以上の上昇を規制する上昇
    規制機構部を付設してなるものとしたことを特徴とする
    昇降型座椅子。
  7. 【請求項7】 主動用回転軸に主動用スプロケットを設
    けると共に、従動用回転軸に従動用スプロケットを取着
    し、さらに駆動用モーターからなるで駆動源によって回
    転駆動される前記主動用スプロケットに巻掛け可能とし
    た駆動力伝達用ベルト体を形成するチェーンを、前記従
    動用スプロケット経由でその端部が前後何れか他方の折
    畳みアーム部の下リンク杆中途部に取着されたものとし
    てなる、請求項1ないし6何れか記載の昇降型座椅子。
  8. 【請求項8】 主動用回転軸と駆動源または駆動用モー
    ターとの間に設けられた駆動用ギアボックス、主動用回
    転軸または主動用スプロケット、従動用回転軸または従
    動用スプロケット、駆動力伝達用ベルト体、前後側アー
    ム部の何れか一方、あるいは基礎台部の何れかに、座席
    部が所定高さまで上昇されたときに、これを検知して、
    自動的に駆動源あるいは駆動用モーターへの電力供給を
    停止し、座席部の上昇を停止するリミットスイッチを設
    けたものとしてなる、請求項1ないし7何れか記載の昇
    降型座椅子。
  9. 【請求項9】 関節部で拡開、折畳み自在に連結された
    左右リンク杆を有する折畳みアーム部を左右対称に配
    し、関節部を右側に屈曲する右側折畳みアーム部と、関
    節部を左側に屈曲する左側折畳みアーム部とした上、両
    折畳みアーム部の各下リンク杆下端は、基台部上に配さ
    れ、噛合状とした左右一対のギアからなる下側対称伝動
    用ギアに一体化し、また、両折畳みアーム部の各上リン
    ク杆上端は、座席部底面に配され、噛合状とした左右一
    対のギアからなる上側対称伝動用ギアに一体化してなる
    ものとする一方、左右何れか一方の折畳みアーム部にお
    ける下リンク杆中途に従動用回転軸を設けると共に、該
    従動用回転軸を組み込まなかった左右何れか他方の折畳
    みアーム部側であって、該従動用回転軸に対峙状となる
    基台部上に駆動源を設置した上、該駆動源によって回転
    駆動される主動用回転軸に巻掛け可能とした動力伝達ベ
    ルトを、前記従動用回転軸経由でその端部が左右何れか
    他方の折畳みアーム部の下リンク杆中途に取着されてな
    るものとしたことを特徴とする昇降型座椅子。
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