JP2000237307A - 血液リザーバ - Google Patents

血液リザーバ

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JP2000237307A
JP2000237307A JP11040679A JP4067999A JP2000237307A JP 2000237307 A JP2000237307 A JP 2000237307A JP 11040679 A JP11040679 A JP 11040679A JP 4067999 A JP4067999 A JP 4067999A JP 2000237307 A JP2000237307 A JP 2000237307A
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Katsuyuki Kuwana
克之 桑名
Masato Aoki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者の体内から持ち出される血液の量が低減
され、かつ血液の回収効率が向上された血液リザーバを
提供する。 【解決手段】 血液リザーバ1を、上部が開口されかつ
底部に血液出口2が設けられる大略箱形状のリザーバケ
ース本体3に、該リザーバケース本体3の上部を閉じ、
かつ患者の吸引血が送り込まれる吸引血入口4が設けら
れるヘッドキャップ5が取り付けられ、ヘッドキャップ
5の下面に、吸引血入口4の周囲を一部側方及び下方を
開口させた状態で囲う仕切板6が接続され、仕切板6の
側方側の開口及び下方側の開口に、吸引血入口4からリ
ザーバケース本体3内に送り込まれる吸引血の流通を許
容しつつ前記これらの開口を仕切って流通する吸引血の
濾過を行う側面視略L字形状のフィルタ7を設けること
によって構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、患者の術野に出血
した血液を再び患者の体内に返血する体外循環血液回路
に用いられる血液リザーバに関する。
【0002】
【従来の技術】血液リザーバは、心臓外科手術時の体外
循環血液回路を構成する内の、患者の術野から出血した
血液を取り除いて、患者の手術部位を目視しやすくする
ため、また出血した血液を吸引回収して再利用を図るた
めに該血液を吸引し濾過し、再び患者の体内に返血する
機能の部分と、患者から脱血した血液を一時的に貯留し
ておく機能の部分である。なお、体外循環血液回路とし
て、心臓外科手術等の外科手術の際に患者の心肺機能を
代行させるために用いられて、患者の体内から脱血され
る静脈血をポンプによって人工肺に送り込んで人工肺に
よって静脈血のガス交換を行ったのちに再び患者の体内
に動脈血として送血する人工心肺装置などがある。
【0003】従来の血液リザーバ46として、図4に示
すものが知られている。この血液リザーバ46について
説明すると、上部が開口されかつ底部に血液出口40が
設けられる大略箱形状のリザーバケース本体41に、該
リザーバケース本体41の上部を閉じ、かつ患者の吸引
血が送り込まれる吸引血入口42が設けられるヘッドキ
ャップ43が取付けられ、ヘッドキャップ43の下面
に、吸引血血入口42の周囲を一部側方を開口させた状
態で囲う仕切板44が接続され、仕切板44の開口に、
吸引血入口42からリザーバケース本体41内に送り込
まれる吸引血の流通を許容しつつ前記開口を仕切って流
通する吸引血の濾過を行うフィルタ45が略垂直状態に
して設けられているものが知られている。
【0004】血液出口40及び吸引血入口42は、それ
ぞれ図示せぬチューブが接続されることによって該チュ
ーブを介して体外循環血液回路の他の構成部材(図示せ
ず)に連通され、これによって体外循環血液回路の他の
構成部材との血液の流入出が行われる。また、血液リザ
ーバ46は、仕切板44とフィルタ45とによってその
内部を吸引血入口42側の吸引血入口側貯血室47と血
液出口40側の出口側貯血室48とに仕切られている。
フィルタ45は、吸引血入口側貯血室47内から出口側
貯血室48側に流通される患者の吸引血中に含まれる血
栓等の異物の濾過を行うものであって、フィルタ45の
吸引血入口側貯血室47には、吸引血入口側貯血室47
内に送り込まれた患者の吸引血中に含まれる気泡を消泡
する消泡手段49が配されている。
【0005】仕切板44は、ヘッドキャップ43の吸引
血入口から送り込まれる吸引血をすばやくかつスムーズ
にフィルタ45へ導くため、またフィルタ45が目詰ま
りを起こした際に吸引血入口側貯血室47内に貯留され
る吸引血の量を減少させるために、その下端がフィルタ
45に向けてスロープ状に形成されている。また、仕切
板44は、ここでは図示しないが、リザーバケース本体
41の底面及び内側壁との間に吸引血の流通を許容する
空間を形成した状態でヘッドキャップ43及びリザーバ
ケース本体41内部に取付けられている。また患者から
の静脈血を脱血したライン(図示せず)は静脈血入口V
1につながっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の血液リザーバ4
6においては、次の問題があった。すなわち、通常の吸
引血流量のように吸引血入口側貯血室47内に送り込ま
れる吸引血の流量が少ない場合には吸引血入口側貯血室
47内で一時貯留される吸引血の液面も低い位置、例え
ば図4においてはS1の位置となる。しかし、このよう
な場合にはフィルタ45の下側の部分だけが吸引血の濾
過に使用されることとなる。このため、フィルタ45の
濾過に使用される面積(以下、実使用面積と呼ぶ)に対
してフィルタ45によって濾過される吸引血の量が多く
なるので、フィルタ45の下側部分ははやく目詰まりし
て濾過能力が落ちてしまう。このようにしてフィルタ4
5の下側部分が目詰まりして濾過能力が落ちると、吸引
血入口側貯血室47内に送り込まれる吸引血の量に比べ
てフィルタ45を通じて吸引血入口側貯血室47から出
口側貯血室48に流通される吸引血の量が少なくなり、
吸引血が吸引血入口側貯血室47内で滞留して吸引血入
口側貯血室47の吸引血の液面が上昇する。そして、こ
のように吸引血入口側貯血室47内の吸引血の液面が上
昇することによって、吸引血入口側貯血室47内の吸引
血はフィルタ45の目詰まりした部分よりも上側の部分
によって濾過されるようになる。
【0007】しかし、このようにフィルタ45の下方か
らの目詰まりと吸引血の液面の上昇とが交互に繰り返さ
れることで、次第に吸引血入口側貯血室47内に滞留す
る吸引血の量も増大してしまう。つまり、いわゆるダイ
ナミックプライミングボリュームが増加してしまう。こ
のため、患者の体内から持ち出される血液の量が増加し
て患者に負担を与える要因となってしまう。また、吸引
血入口側貯血室47内に滞留した吸引血は、フィルタ4
5が目詰まりしているために回収することが困難であ
り、最終的に血液リザーバ46内に残留する吸引血の量
が多くなり、やはり患者に負担を与える要因となってし
まう。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、患者の体内から持ち出される血液の量が低減され、
かつ吸引血の回収効率が向上された血液リザーバを提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の血液リザ
ーバにおいては、患者の術野に出血した血液を再び患者
の体内に返血する体外循環血液回路に用いられる血液リ
ザーバであって、患者の吸引血が送り込まれる吸引血入
口を有する吸引血入口側貯血室と、該吸引血入口側貯血
室に隣接されてその一部が該吸引血入口側貯血室の下方
に回り込まされた状態に配されて、前記吸引血入口側貯
血室から前記吸引血が流入されるよう該吸引血入口側貯
血室の側部と前記吸引血入口側貯血室の底部とに連通さ
れ、かつ前記吸引血が送出される血液出口を有する出口
側貯血室と、前記吸引血入口側貯血室と前記出口側貯血
室との連通部分を前記吸引血の流通を許容しつつ仕切っ
て前記吸引血入口側貯血室から前記出口側貯血室に流入
する前記吸引血を濾過するフィルタとを具備し、該フィ
ルタは、前記吸引血入口側貯血室と出口側貯血室との側
部側の連通部分を仕切る側部フィルタと、前記吸引血入
口側貯血室と出口側貯血室との底部側の連通部分を仕切
る底部フィルタとによって構成されることを特徴とす
る。
【0010】請求項2記載の血液リザーバにおいては、
前記側部フィルタと前記底部フィルタが一体的に形成さ
れていることを特徴とする。
【0011】請求項3記載の血液リザーバにおいては、
前記フィルタがプリーツ形状に形成されていることを特
徴とする。
【0012】請求項4記載の血液リザーバにおいては、
前記フィルタに、該フィルタを支持するフィルタ支持体
が設けられていることを特徴とする。
【0013】請求項5記載の血液リザーバにおいては、
前記フィルタがポリエステル製であって、直径60μm
より大きい粒子の濾過率が90%以上の濾過能力より大
きいものであって、直径が5μm以下の粒子の濾過率が
90%以下より濾過能力が小さいものであることを特徴
とする。
【0014】請求項6記載の前記血液リザーバにおいて
は、前記吸引血入口側貯血室に、該吸引血入口側貯血室
の下方に行くにつれてその内容積が減じられるように仕
切る仕切板が設けられていることを特徴とする。
【0015】このように構成される血液リザーバでは、
フィルタが、吸引血入口側貯血室と出口側貯血室との側
部側の連通部分を仕切る側部フィルタと、吸引血入口側
貯血室と出口側貯血室との底部側の連通部分を仕切る底
部フィルタとによって構成されるので、吸引血入口側貯
血室に送り込まれる吸引血が少量であっても底部フィル
タの面積の分だけフィルタの実使用面積を大きくとるこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明における血液リザー
バの実施の形態について説明する。血液リザーバ1は、
図1に示すように、上部が開口されかつ底部に血液出口
2が設けられる大略箱形状のリザーバケース本体3に、
該リザーバケース本体3の上部を閉じ、かつ患者の吸引
血が送り込まれる吸引血入口4が設けられるヘッドキャ
ップ5が取り付けられ、ヘッドキャップ5の下面に、吸
引血入口4の周囲を一部側方及び下方を開口させた状態
で囲う仕切板6が接続され、仕切板6の側方側の開口及
び下方側の開口に、吸引血入口4からリザーバケース本
体3内に送り込まれる吸引血の流通を許容しつつ前記こ
れらの開口を仕切って流通する吸引血の濾過を行う側面
視略L字形状のフィルタ7を設けたものである。なお、
血液リザーバ1は、仕切板6とフィルタ7とによってそ
の内部を吸引血入口4側の吸引血入口側貯血室10と血
液出口2側の出口側貯血室11とに仕切られている。出
口側貯血室11は、吸引血入口側貯血室10のフィルタ
7側に隣接するように形成される縦空間11aと、吸引
血入口側貯血室10の下方に回り込んだ状態に形成され
る横空間11bと、縦空間11aと吸引血入口側貯血室
10をまたいで反対側に形成される前部空間11cとに
よって構成され、縦空間11aと横空間11bは、吸引
血入口側貯血室10から吸引血が流入されるよう吸引血
入口側貯血室10の側部と底部にそれぞれ連通される。
なお、この明細書では、仕切板6の側方側の開口する向
き、すなわち図1においては左側を後方とし、開口する
向きと反対側の向き、すなわち図1においては右側を前
方とする。
【0017】リザーバケース本体3は、その底面が後方
側に向けて傾斜されており、またその後方側の底面は下
方に向けて突出した形状に成形され、該突出部の先端に
は血液出口2が形成されている。また、リザーバケース
本体3の底面には、前記突出部の前方側に、フィルタ7
の下に回り込むようにして形成される段部が設けられ、
該段部によって横空間11bが形成される。ヘッドキャ
ップ5は、前方側に複数の吸引血入口4が形成されてお
り、また、吸引血入口4の他にも輸血、輸液、薬液注入
のためのチューブや吸引手段としてはローラポンプの使
用の他に血液リザーバ1内の雰囲気を吸引して血液リザ
ーバ内を大気圧に対して陰圧にする吸引ポンプ(図示せ
ず)につながるチューブ等が接続される接続口を設けて
もよい。これらリザーバケース本体3及びヘッドキャッ
プ5に設けられる吸引血入口4は、それぞれ図示せぬチ
ューブが接続されることによって該チューブを介して体
外循環血液回路の他の構成部材(図示せず)に連通さ
れ、患者からの静脈血ラインは静脈血入口V2などに連
通され、これによって体外循環血液回路の他の構成部材
との血液の流出入が行われる。
【0018】フィルタ7は、図1に示すように、吸引血
入口側貯血室10内から出口側貯血室11側に流通され
る患者の吸引血中に含まれる血栓等の異物の濾過を行う
ものであって、仕切板6の側方側の開口を仕切る側部フ
ィルタ7aと、仕切板6の下方側の開口を仕切る底部フ
ィルタ7bとによって側面視略L字形状に形成される部
材である。なお、フィルタ7は、その両面をフィルタ支
持体12(後述)によって覆われているが、図1におい
ては、便宜上フィルタ支持体12も含めて符号7及び7
a、7bとして表している。これら側部フィルタ7aと
底部フィルタ7bは、図2に示すように、一枚のシート
状のフィルタ7を折り曲げることによって一体的に形成
されるものである。また、これら側部フィルタ7a及び
底部フィルタ7bは、吸引血の濾過に使用される面積を
大きくするために、プリーツ形状に形成される。なお、
フィルタ7の表面積は、フィルタ7の目詰まりに対する
余裕を考慮して100cm2以上が望ましく、またフィル
タ7の製造コストの上昇及びフィルタ7を収容する血液
リザーバ1自体のサイズの大型化による患者からの血液
持ち出し量が増加するなどの不都合を避けるために20
00cm2以下であることが望ましい。
【0019】フィルタ7は、安全性や生体適合性を考慮
してポリエステル製のスクリーンまたは不織布が用いら
れ、その濾過能力が直径60μmより大きい粒子の濾過
率が90%以上より大きいものであって、直径が5μm
以下の粒子の濾過率が90%以上より小さいものである
ものが好適に使用される。また、フィルタ7は、吸引血
を濾過する際に加わる圧力によって移動してしまわない
ように補強し、そのプリーツ形状を維持し、またフィル
タ7同士接触せず、吸引血をフィルタ7に均等に流すた
めに、そのフィルタ7の両面もしくは片面を、フィルタ
7より十分に目のあらいメッシュ状のフィルタ支持体1
2によって挟まれた状態で支持され、この状態で仕切板
6の開口に取り付けられる。なお、フィルタ支持体12
の材質は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどであ
る。なお、フィルタ7の吸引血入口側貯血室10側に
は、吸引血入口側貯血室10内に送り込まれた患者の吸
引血中に含まれる気泡を消泡する網状の消泡手段13が
配されている。
【0020】仕切板6は、ヘッドキャップ5の吸引血入
口から送り込まれる吸引血をすばやくかつスムーズにフ
ィルタ7へ導くため、またフィルタ7が目詰まりを起こ
した際に吸引血入口側貯血室10内に貯留される吸引血
の量を減少させるために、前方側の側壁部分が、底部フ
ィルタ7bの上面に沿って側部フィルタ7aの下端近傍
まで突出され、かつ吸引血入口4の直下から側部フィル
タ7aの下端近傍に向けてスロープ状に形成されてい
る。なお、仕切板6は、図3に示すように、リザーバケ
ース本体3の側壁内面との間に吸引血の流通を許容する
隙間を形成した状態でヘッドキャップ5及びリザーバケ
ース本体2内部に取付けられている。
【0021】以下、このように構成される血液リザーバ
1の使用法について説明する。まず、血液リザーバ1と
体外循環血液回路の他の構成部材との血液の流出入を行
うために、血液リザーバ1の血液出口2及び吸引血入口
4に図示せぬチューブを接続し、該チューブを介して体
外循環血液回路の他の構成部材(図示せず)に連通させ
る。続いて、体外循環血液回路の他の構成部材から、吸
引血入口4を通じて血液リザーバ1の吸引血入口側貯血
室10内に吸引血を送り込む。なお、吸引血を送り込む
方法は、体外循環血液回路により、外部からローラポン
プ等によって送り込む方法や、血液リザーバ1に吸引ポ
ンプを接続して血液リザーバ1内を陰圧にし、これによ
って血液リザーバ1内に血液を吸引する方法など、通常
の血液リザーバに用いられる方法と同じ方法が用いられ
る。また、患者からの静脈血ライン(図示せず)は静脈
血入口V2につながっている。
【0022】このようにして吸引血入口4を通じて吸引
血入口側貯血室10内に送り込まれた吸引血は、仕切板
6の前方側のスロープ形状に形成される側壁部分に案内
されてフィルタ7まで導かれ、消泡手段13によって吸
引血中に含まれる気泡を消泡されつつ、側部フィルタ7
aの下端近傍及び底部フィルタ7bによって濾過されて
血液出口側に流入する。なお、吸引血入口側貯血室10
は、仕切板6がスロープ形状に形成されていることによ
って下方に行くにつれてその内容積が減じられるように
仕切られており、これによりフィルタ7が目詰まりを起
こした際に吸引血入口側貯血室10内に貯留される吸引
血の量が少なくなるよう図られている。そして、吸引血
入口側貯血室10内に送り込まれた吸引血は、側部フィ
ルタ7aの吸引血入口側貯血室10内で一時貯留される
吸引血の液面以下の部分に加えて底部フィルタ7bによ
っても吸引血の濾過が行われる。また、吸引血入口側貯
血室10内に送り込まれる吸引血の量が少ない場合に
も、側部フィルタ7aの下端近傍部分に加えて底部フィ
ルタ7bによっても吸引血の濾過が行われる。そしてフ
ィルタ7aによって濾過された吸引血は、出口側貯血室
11の縦空間11a及び横空間11b内に流入して出口
側貯血室内11内に一時的に貯留される。なお、出口側
貯血室11は、図3に示すように、仕切板6とリザーバ
ケース本体3の側壁内面との間に形成される隙間によっ
て縦空間11aと前部空間11cとが連通されているの
で、吸引血はリザーバケース本体3内全体で貯留され
る。そして、出口側貯血室11内に貯留される吸引血
は、血液出口2を通じて体外循環血液回路の他の構成部
材に送出される。
【0023】このように構成される血液リザーバ1によ
れば、吸引血入口側貯血室10内に送り込まれる吸引血
の流量が少ない場合にも、側部フィルタ7aの下端近傍
部分に加えて底部フィルタ7bによっても吸引血の濾過
が行われるので、フィルタ7の実使用面積が大きくな
る。これによってフィルタ7が目詰まりしにくくなり、
従来の血液リザーバに比べてダイナミックプライミング
ボリュームを小さくできる。また、吸引血入口側貯血室
10内に送り込まれる吸引血の流量が多い場合にも、フ
ィルタ7の実使用面積が大きくなるために単位時間内に
濾過できる吸引血の量が多くなり、体外循環によって吸
引血入口側貯血室10内に吸引血が次々に送り込まれて
きても、従来の血液リザーバに比べて吸引血入口側貯血
室10内の吸引血の液面の上昇を抑えることができ、患
者の体内から持ち出される血液の量を低減することがで
きる。また、フィルタ7が目詰まりしにくくなることに
よって側部フィルタ7aが低い位置までしか目詰まりし
ないので、体外循環の終了時に吸引血入口側貯血室10
内に取り残される血液の量を少なくして患者に与える負
担を低減することができる。
【0024】また、側部フィルタ7aと底部フィルタ7
bが一体的に形成されるので、フィルタ7の製造にかか
るコストを低減することができる。また、フィルタ7が
プリーツ形状に形成されるので、フィルタ7と吸引血の
接触面積を大きくすることができ、フィルタ7の実使用
面積も大きくすることができる。また、フィルタ7にフ
ィルタ支持体12が設けられているので、フィルタ7が
補強されるとともに、フィルタ7のプリーツ形状が維持
される。
【0025】また、フィルタ7としてポリエステル製の
スクリーンまたは不織布が用いられ、その濾過能力は直
径60μmより大きい粒子の濾過率が90%以上より大
きいものであって、直径が5μm以下の粒子の濾過率が
90%以上より小さいものであるので、安全性や生体適
合性が確保されるとともに、直径が5μ以下の粒子であ
る吸引血中の有用血球成分を残しつつ、直径60μmよ
り大きい粒子である血栓等の異物を濾過することができ
る。
【0026】また、吸引血入口側貯血室10が、仕切板
6がスロープ形状に形成されていることによって吸引血
入口側貯血室10下方に行くにつれてその内容積が減じ
られるように仕切られており、これによって吸引血入口
側貯血室10内に貯留される吸引血の量が少なくなるよ
う図られているので、患者の体内から持ち出す血液量を
低減することができ、患者に与える負担を低減すること
ができる。
【0027】なお、上記実施の形態では、血液リザーバ
1として箱形状の血液リザーバ1を用いた例を示した
が、これに限られることなく、略円筒形状の血液リザー
バ1を用いても構わない。この場合には、吸引血入口側
貯血室10も略円筒形状に形成し、フィルタ7は略有底
円筒形状に形成されて吸引血入口側貯血室10の周囲を
覆うように配されるものとする。なお、上記実施の形態
では、フィルタ7を吸引血を濾過するサクションフィル
タに用いた例を示したが、これに限られることなく、例
えば人工心肺装置の人工肺の後段に設けられて人工肺か
ら送出されるガス交換後の血液を濾過する動脈フィルタ
に応用しても構わない。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の血液リザーバによれば、
吸引血入口側貯血室内に送り込まれる吸引血の流量が少
ない場合にも、側部フィルタの下端近傍部分に加えて底
部フィルタによっても吸引血の濾過が行われるので、フ
ィルタの実使用面積が大きくなる。これによってフィル
タが目詰まりしにくくなり、従来の血液リザーバに比べ
てダイナミックプライミングボリュームを小さくでき
る。また、吸引血入口側貯血室内に送り込まれる吸引血
の量が多い場合にも、フィルタの実使用面積が大きくな
るために単位時間内に濾過できる吸引血の量が多くな
り、体外循環によって吸引血入口側貯血室内に吸引血が
次々に送り込まれてきても、従来の血液リザーバに比べ
て吸引血入口側貯血室内の吸引血の液面の上昇を抑える
ことができ、患者の体内から持ち出される血液の量を低
減することができる。また、フィルタ7が目詰まりしに
くくなることによって側部フィルタ7aが低い位置まで
しか目詰まりしないので、体外循環の終了時に吸引血入
口側貯血室内に取り残される血液の量を少なくして患者
に与える負担を低減することができる。
【0029】請求項2記載の血液リザーバによれば、側
部フィルタと底部フィルタを一体的に形成することによ
ってフィルタの製造が容易になり、フィルタの製造コス
トと組立のコストを低減することができる。
【0030】請求項3記載の血液リザーバによれば、フ
ィルタがプリーツ形状をしているので、フィルタと入口
側貯血槽内の吸引血との接触面積を大きくしてフィルタ
の実使用面積を大きくすることができる。
【0031】請求項4記載の血液リザーバによれば、フ
ィルタがフィルタ支持体によって支持されるので、フィ
ルタが補強されるとともに、フィルタのプリーツ形状を
維持することができる。
【0032】請求項5記載の血液リザーバによれば、フ
ィルタとしてポリエステル製のスクリーンまたは不織布
が用いられ、その濾過能力は直径60μmより大きい粒
子の濾過率が90%以上より大きいものであって、直径
が5μm以下の粒子の濾過率が10%以上より小さいも
のであるので、安全性や生体適合性が確保されるととも
に、直径が5μ以下の粒子である血液中の有用血球成分
を残しつつ、直径60μmより大きい粒子である異物を
濾過することができる。
【0033】請求項6記載の血液リザーバによれば、仕
切板によって吸引血入口側貯血室の内容積が下方に行く
ほど減じられているので、吸引血入口側貯血室内に滞留
する吸引血の量を減じることができ、患者の体内から持
ち出される血液の量を低減して患者にかかる負担を低減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における血液リザーバの
構成及び構造を示す側断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態における血液リザーバの
フィルタの構成及び構造を示す斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態における血液リザーバの
構成及び構造を示す平断面図である。
【図4】 従来の血液リザーバの構成及び構造を示す側
断面図である。
【符号の説明】
1 血液リザーバ 2 血液出口 3 リザーバケース本体 4 吸引血入口 5 ヘッドキャップ 6 仕切板 7 フィルタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者の術野から出血した血液を再び患者
    の体内に返血する体外循環血液回路に用いられる血液リ
    ザーバであって、 患者の吸引血が送り込まれる吸引血入口を有する吸引血
    入口側貯血室と、 該吸引血入口側貯血室に隣接されてその一部が該吸引血
    入口側貯血室の下方に回り込まされた状態に配されて、
    前記吸引血入口側貯血室から前記吸引血が流入されるよ
    う該吸引血入口側貯血室の側部と前記吸引血入口側貯血
    室の底部とに連通され、かつ前記吸引血が送出される血
    液出口を有する出口側貯血室と、 前記吸引血入口側貯血室と前記出口側貯血室との連通部
    分を前記吸引血の流通を許容しつつ仕切って前記吸引血
    入口側貯血室から前記出口側貯血室に流入する前記吸引
    血を濾過するフィルタとを具備し、 該フィルタは、前記吸引血入口側貯血室と出口側貯血室
    との側部側の連通部分を仕切る側部フィルタと、前記吸
    引血入口側貯血室と出口側貯血室との底部側の連通部分
    を仕切る底部フィルタとによって構成されることを特徴
    とする血液リザーバ。
  2. 【請求項2】 前記側部フィルタと前記底部フィルタが
    一体的に形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の血液リザーバ。
  3. 【請求項3】 前記フィルタがプリーツ形状に形成され
    ていることを特徴とする請求項1または2記載の血液リ
    ザーバ。
  4. 【請求項4】 前記フィルタに、該フィルタを支持する
    フィルタ支持体が設けられていることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の血液リザーバ。
  5. 【請求項5】 前記フィルタがポリエステル製であっ
    て、直径60μmより大きい粒子の濾過率が90%以上
    の濾過能力より大きいものであって、直径が5μm以下
    の粒子の濾過率が90%以上の濾過能力より小さいもの
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の血液リザーバ。
  6. 【請求項6】 前記吸引血入口側貯血室に、該吸引血入
    口側貯血室を下方に行くにつれてその内容積を減じるよ
    うに仕切る仕切板が設けられていることを特徴とする血
    液リザーバ。
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