JP2000237502A - 油水分離方法および油水分離装置 - Google Patents

油水分離方法および油水分離装置

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JP2000237502A
JP2000237502A JP4395199A JP4395199A JP2000237502A JP 2000237502 A JP2000237502 A JP 2000237502A JP 4395199 A JP4395199 A JP 4395199A JP 4395199 A JP4395199 A JP 4395199A JP 2000237502 A JP2000237502 A JP 2000237502A
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oil
water
hollow fiber
fiber membrane
filtration
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JP4395199A
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English (en)
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Satoru Takeda
哲 竹田
Osami Kato
修身 加藤
Kenji Shinkawa
健二 新川
Takeshi Yoshinaga
武司 吉永
Noriaki Aoki
範昭 青木
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分除去性能が長期間安定し、かつ高い濾過
流量で油水分離を行うことが可能な含水油の油水分離方
法および油水分離装置を提供する。 【解決手段】 平均孔径0.01μm以上、0.04μ
m未満の疎水性多孔質中空糸膜22を設けた濾過手段2
0に含水油貯蔵手段1から含水油を送液し、前記疎水性
多孔質中空糸膜22の外壁面側から内壁面側に油分を選
択的に透過させると同時に、前記濾過手段20中の疎水
性多孔質中空糸膜22の外壁面側にある含水油の一部を
前記含水油貯蔵手段1に返送し、油分の濾過流量が低下
した際には、前記疎水性多孔質中空糸膜22を透過した
油分を前記疎水性多孔質中空糸膜22の内壁面側から外
壁面側に逆通液させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分を含む油(含
水油)中の油分を選択的に取り出すための油水分離方法
および油水分離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水分を含む油(以下、含水油と記す)中
から油分のみを選択的に取り出す方法が、様々な産業分
野において望まれている。例えば、各種装置で使用中の
潤滑油に混入してくる水分は、装置の腐食を引き起こす
だけでなく、潤滑油の酸化劣化を促進する。また、この
ような水分は、潤滑油の粘度を増加させたり、潤滑油内
にスラッジを発生させ、潤滑不良等の装置トラブルの原
因となる。例えば、生産設備で一旦装置トラブルが発生
すると、その復旧が必要になるばかりではなく、生産性
にも影響を与えるため、水分の混入した潤滑油からの水
分除去は非常に重要である。
【0003】含水油の油水分離を行う方法としては、油
分と水分の比重差を利用した静置法や遠心法、吸水材料
を使用する方法、加熱法、電圧印加法等が挙げられる。
しかしながら、これらの油水分離方法にはいくつかの問
題点が挙げられる。例えば、吸水材料を用いる方法は、
水分除去性能は高いものの、吸水性能が飽和に達すると
吸水材料の交換が必要となる。この方法は分離コストが
高いうえ、煩雑な交換作業を伴うため、特に、定常的に
多量の水分が混入してくる系には適していない。静置法
は装置が非常に大型であり、水分除去性能も比較的低
い。また、加熱法や電圧印加法等においては、油分の変
質を生じる等の危惧を生ずる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらを解決する方法
として、特開昭55−79011号公報に、疎水性の多
孔膜を用いて油水エマルジョンから油のみを分離させる
油エマルジョン処理方法が提案されている。この処理方
法は、多孔膜の孔径とW/O(油中水滴)タイプのエマ
ルジョン中に存在する水滴の粒子径との差を利用して分
離を行うものであり、含水油から水分が除去された油分
を得ることができる。しかしながら、短時間の処理にお
いては上述のように水分の除去が可能であるが、用途に
よっては長期間の処理が必要な場合があり、例えば定常
的に水分が混入してくる系での油水分離にこの処理方法
を用いて長期間の油水分離を行うと、多孔膜の吸湿によ
り多孔膜の撥水性が低下し、含水油中の水滴が多孔膜を
透過し、透過した油分の水分率が上昇する問題があっ
た。
【0005】よって、本発明の目的は、水分除去性能が
長期間安定し、かつ高い濾過流量で油水分離を行うこと
が可能な含水油の油水分離方法および油水分離装置を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の油水
分離方法は、平均孔径0.01μm以上、0.04μm
未満の疎水性多孔質中空糸膜を設けた濾過手段に含水油
貯蔵手段から含水油を送液し、前記疎水性多孔質中空糸
膜の外壁面側から内壁面側に油分を選択的に透過させる
と同時に、前記濾過手段中の疎水性多孔質中空糸膜の外
壁面側にある含水油の一部を前記含水油貯蔵手段に返送
し、油分の濾過流量が低下した際には、前記疎水性多孔
質中空糸膜を透過した油分を前記疎水性多孔質中空糸膜
の内壁面側から外壁面側に逆通液させることを特徴とす
る。
【0007】また、本発明の油水分離装置は、含水油貯
蔵手段と、含水油を前記含水油貯蔵手段に補給する補給
手段と、平均孔径0.01μm以上、0.04μm未満
の疎水性多孔質中空糸膜によって含水油の油水分離を行
う濾過手段と、前記含水油貯蔵手段から前記濾過手段の
疎水性多孔質中空糸膜の外壁面側に含水油を送液する送
液手段と、前記濾過手段において水分が除去された油分
を外部へ送液する排出手段と、前記濾過手段で水分が濃
縮された含水油を前記含水油貯蔵手段に返送する返送手
段と、前記濾過手段で水分が除去された油分を前記濾過
手段に逆通液する逆洗手段を具備してなることを特徴と
する。また、前記排出手段に使用されるポンプと前記逆
洗手段に使用されるポンプは、同一のポンプであること
が好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の油水分離方法およ
び油水分離装置を図面により詳細に説明する。図1は、
本発明の油水分離装置の一形態例を示す概略構成図であ
る。この油水分離装置は、油水分離を行う含水油を貯蔵
する水分濃縮タンク1と、含水油取入口2から供給され
た含水油を水分濃縮タンク1に補給するため含水油補給
ライン4と、この含水補給ライン4に設けられた含水油
補給ポンプ3と、含水油の油水分離を行う疎水性多孔質
中空糸膜22が内部に設けられた中空糸膜モジュール2
0と、中空糸膜モジュール20内の疎水性多孔質中空糸
膜22の外壁面側に、水分濃縮タンク1の含水油を送液
するための含水油送液ライン6と、この含水油送液ライ
ン6に設けられた含水油送液ポンプ5と、中空糸膜モジ
ュール20で水分が除去された油分(精製油)を排出す
るための精製油送液ライン7と、精製油を一時貯留する
ための逆通液タンク8と、逆通液タンク8の精製油を精
製油取出口11から装置外部に排出するための精製油取
出ライン10と、この精製油取出ライン10に設けられ
た排出・逆通液用ポンプ9と、中空糸膜モジュール20
で水分の濃縮された含水油を水分濃縮タンク1に返送す
るための返送ライン12と、濾過手段で水分が除去され
た油分を濾過手段に逆通液するための逆通液ライン13
とから概略構成される。
【0009】ここで、本発明における含水油貯蔵手段
は、本実施例における水分濃縮タンク1に相当し、以下
同様に、補給手段は含水油補給ポンプ3および含水油補
給ライン4に相当し、濾過手段は中空糸膜モジュール2
0に相当し、送液手段は含水油送液ポンプ5および含水
油送液ライン6に相当し、排出手段は精製油送液ライン
7、逆通液タンク8、排出・逆通液用ポンプ9および精
製油取出ライン10に相当し、返送手段は返送ライン1
2に相当し、逆洗手段は逆通液タンク8、排出・逆通液
用ポンプ9および逆通液ライン13に相当する。
【0010】前記中空糸膜モジュール20は、上面およ
び底面がキャップで封止された略円筒形のハウジング2
1と、このハウジング21内に配設された複数の疎水性
多孔質中空糸膜22とを具備してなるものである。ハウ
ジング21の側面下部には、水分濃縮タンク1から送液
された含水油を疎水性多孔質中空糸膜22の外壁面側に
導入する含水油入口23が設けられ、ハウジング21の
上面には、疎水性多孔質中空糸膜22の外壁面側に連通
する含水油出口24が設けられ、ハウジング21の底面
には、疎水性多孔質中空糸膜22の内壁面側に連通する
精製油出口25が設けられている。また、疎水性多孔質
中空糸膜22は、U字状に折り返され、その繊維方向の
端部は、開口状態を保って前記精製油出口25に連通す
るように、前記ハウジング21の底面にポッティング樹
脂26によって固定されている。なお、中空糸膜モジュ
ールの形態は、図示例の形態に限られず、種々の形態の
ものを用いることができる。
【0011】前記疎水性多孔質中空糸膜22としては、
平均孔径0.01μm以上、0.04μm未満の疎水性
多孔質中空糸膜が用いられる。W/Oタイプのエマルジ
ョンにおいては、通常水分は約0.1〜数十μmの水滴
として存在している。透過膜を用いて油水分離を行う場
合、油中の水滴は水滴径と膜孔径の差によってサイズ排
除されるため、例えば、平均孔径約0.1μm以下の透
過膜を用いることにより含水油中の油分のみを選択的に
透過させることができる。しかしながら、油水分離を開
始してしばらくの間は水分が除去された油分が得られる
が、長期間油水分離を継続すると水滴の透過を生じる。
これは、長時間油水分離を継続することにより透過膜が
吸湿し、撥水性が低下してしまうため、濾過時の膜間差
圧により透過膜の供給側表面において水滴径が変化した
際に、水滴が透過してしまうからである。
【0012】従って、平均孔径0.04μm未満の疎水
性多孔質中空糸膜を用いることにより、水滴径の変化や
透過膜の吸湿の影響を受けずに、高度に水分除去された
精製油を長期間にわたって得ることができる。また、平
均孔径が0.03μm未満の透過膜を用いることによ
り、より高度に水分が除去された精製油を得ることがで
きる。さらには、平均孔径が0.025μm以下の疎水
性多孔質中空糸膜を用いることがより好ましい。一方、
平均孔径0.01μm未満では、濾過流量が非常に低く
なる問題が生じる。
【0013】中空糸膜モジュール20に用いる疎水性多
孔質中空糸膜22としては、平均孔径0.01μm以
上、0.04μm未満のものであれば、材質に特に制限
はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ4−メチルペンテン等のポリオレフィン、ポリスルホ
ン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン等の素材を溶融延伸法、湿式法等により製膜して得ら
れる疎水性多孔質中空糸膜が挙げられる。疎水性多孔質
中空糸膜22の素材としては、耐油性に優れるポリオレ
フィンが好適に用いられる。
【0014】また、疎水性多孔質中空糸膜22として、
内径が2mm以下、外径が3mm以下、空孔率が10〜
80%の範囲内にあるものを用いることによって、外圧
による疎水性多孔質中空糸膜22の潰れがおきにくくな
り、油分の濾過流量も多くなる。
【0015】前記返送ライン12は、中空糸膜モジュー
ル20に設けられた含水油出口24と水分濃縮タンク1
を接続しており、含水油送液ポンプ5の圧力で、含水油
を水分濃縮タンク1に返送する機構となっている。ま
た、前記返送ライン12には、中空糸膜モジュール20
によって含水油の濾過を行う際の膜間差圧を調整するた
めの含水油出口バルブV1が設けられている。
【0016】前記逆通液ライン13は、精製油送液ライ
ン7の途中と精製油取出ライン10の途中に連通して設
けられている。また、精製油取出ライン10と逆通液ラ
イン13との接続部には、精製油取出口11への精製油
の排出と、中空糸膜モジュール20への精製油の逆通液
とを切り換える排出・逆通液切替バルブV3が設けられ
ている。また、精製油送液ライン7と逆通液ライン13
との接続部の下流側には精製油出口バルブV2が設けら
れている。
【0017】前記水分濃縮タンク1内には、含水油量検
知器S1が設けられており、これにより含水油量の上
限、下限を検知している。また、前記水分濃縮タンク1
下部には、水分濃縮タンク1下部に溜まった水分を引き
抜くための水分排出ライン14が接続し、この水分排出
ライン14には排出バルブV5が設けられている。
【0018】前記逆通液タンク8内には、精製油量検知
器S2が設けられており、これにより精製油量の上限、
下限を検知している。また、前記逆通液タンク8には、
精製油の水分率評価に用いるサンプルを採取するのため
サンプリングライン15が接続し、このサンプリングラ
イン15にはサンプリングバルブV4が設けられてい
る。
【0019】また、含水油入口23付近の含水油送液ラ
イン6には、モジュール入口圧力計P1が設けられ、含
水油出口24付近の返送ライン12には、モジュール出
口圧力計P2が設けられ、精製油出口25付近の精製油
送液ライン7には、精製油圧力計P3が設けられてい
る。
【0020】本形態例の油水分離装置における含水油補
給ポンプ3、含水油送液ポンプ5および排出・逆通液用
ポンプ9としては、必要な流量で送液可能なものであれ
ば特に制限なく用いることができ、例えばトロコイドポ
ンプ、ベーンポンプ等が挙げられる。また、本実施例の
油水分離装置では、精製油の排出と逆通液を1台のポン
プ(排出・逆通液用ポンプ9)で行い、排出・逆通液切
替バルブV3の操作により各動作を切り替える機構とな
っている。このように、ポンプを兼用することにより、
ポンプの必要台数を減少させることができる。
【0021】また、本形態例の油水分離装置において
は、25〜90℃の含水油を疎水性多孔質中空糸膜22
の外壁面側に供給することが好ましい。25℃未満の含
水油を供給すると、疎水性多孔質中空糸膜22内を流れ
る濾過された油分の粘度が高くなるため濾過流量が低下
する傾向にある。また、90℃を超える含水油を供給す
ると、疎水性多孔質中空糸膜22が酸化劣化され、疎水
性多孔質中空糸膜22の切断が起こりやすくなる傾向に
ある。
【0022】次に、本形態例の油水分離装置を用いた油
水分離方法について説明する。含水油取入口2から供給
された工場設備等のオイルタンク内の含水油は、含水油
補給ポンプ3を駆動させることによって、含水油補給ラ
イン4を通って水分濃縮タンク1内に送液される。水分
濃縮タンク1に溜められた含水油は、含水油送液ポンプ
5を駆動させることによって、含水油送液ライン6を通
って中空糸膜モジュール20に送液される。
【0023】中空糸膜モジュール20に送液された含水
油中の油分は、選択的に疎水性多孔質中空糸膜22の外
壁面側から内壁面側に透過する。このように、疎水性多
孔質中空糸膜22の外壁面側から内壁面側に油分を透過
させることによって、内壁面側から外壁面側に油分を透
過させた場合に比べ、圧力損失を小さくすることができ
る。
【0024】中空糸膜モジュール20内の含水油の一部
は、含水油中の油分を選択的に疎水性多孔質中空糸膜2
2の外壁面側から内壁面側に透過させると同時に、中空
糸膜モジュール20に設けられた含水油出口24から返
送ライン12を通って水分濃縮タンク1へと返送され
る。
【0025】疎水性多孔質中空糸膜22の膜面を透過
し、水分が除去された油分、すなわち精製油は、精製油
出口25を出た後に、精製油送液ライン7を通って逆通
液タンク8に送られ、排出・逆通液用ポンプ9を駆動さ
せることによって、精製油取出ライン10を通って精製
油取出口11から外部へ排出される。
【0026】含水油中の不純物等が疎水性多孔質中空糸
膜22の膜面に付着し、疎水性多孔質中空糸膜22の膜
面が閉塞され、油分の濾過流量が低下した際には、一旦
濾過を停止し、濾過時とは逆方向に油分を逆通液させ、
疎水性多孔質中空糸膜22の膜表面の逆洗を行う。
【0027】逆通液を行う際には、精製油出口バルブV
2を閉じ、排出・逆通液切替バルブV3を逆通液側、す
なわち中空糸膜モジュール20側に切り替え、ついで排
出・逆通液用ポンプ9を駆動し、逆通液タンク8内の精
製油を逆通液ライン13を介して中空糸膜モジュール2
0に逆通液させる。
【0028】中空糸膜モジュール20において油分の濾
過を継続すると、水分濃縮タンク1内の含水油量が減少
する。水分濃縮タンク1内の含水油量が下限に達し、含
水油量検知器S1がこれを検知すると、含水油補給ポン
プ3が駆動し、含水油量が上限に達するまで含水油が水
分濃縮タンク1に補給される。
【0029】また、中空糸膜モジュール20において油
分の濾過を継続すると、逆通液タンク8内の精製油量が
増加する。逆通液タンク8内の精製油量が上限に達し、
精製油量検知器S2がこれを検知すると、排出・逆通液
用ポンプ9が駆動し、精製油量が下限に達するまで精製
油取出口11から精製油が排出される。この際、排出・
逆通液切替バルブV3は排出側、すなわち精製油取出口
11側に開いた状態となっている。
【0030】水分濃縮タンク1における含水油中の水分
率は、含水油の濾過を継続するに従って上昇する。それ
に伴って、含水油から水分が分離し、水分濃縮タンク1
下部に水分が溜まってくる。その場合、水分排出ライン
14に設けられた排出バルブV5を開くことによって、
水分濃縮タンク1下部から水分を引き抜くことができ
る。また、逆通液タンク8内の精製油の水分率を評価す
る際には、サンプリングライン15に設けられたサンプ
リングバルブV4を開くことによりサンプリングを行う
ことができる。
【0031】本形態例の油水分離装置を用いた油水分離
方法では、疎水性多孔質中空糸膜22を透過する油分の
濾過流量は、濾過時の膜間差圧を高くするにつれて増加
する。しかしながら、膜間差圧を高くしすぎると疎水性
多孔質中空糸膜22のつぶれによる濾過流量の低下、水
滴の透過等を生じやすくなるため、0.5MPa以下の
範囲内の膜間差圧で定圧濾過を行うことが好ましい。一
方、濾過時の膜間差圧が低すぎると濾過流量が低下する
ため、0.001MPa以上の膜間差圧で定圧濾過を行
うことが好ましい。
【0032】ここで、膜間差圧は、(p1+p2)/2
−p3によって計算される値である。ここで、p1、p
2、p3は各々、モジュール入口圧力計P1、モジュー
ル出口圧力計P2、精製油圧力計P3における圧力をい
う。また、中空糸膜モジュール20によって含水油の濾
過を行う際の膜間差圧は、返送ライン12に設けられた
含水油出口バルブV1により調整することができる。さ
らに、膜間差圧を一定に保つ方法としては、含水油送液
ポンプ5により含水油の送液量を制御する方法もある。
【0033】本形態例の油水分離装置を用いた油水分離
方法では、含水油の一部を中空糸膜モジュール20から
水分濃縮タンク1へと返送しながら、含水油中の油分を
中空糸膜モジュール20内で選択的に透過させる、いわ
ゆるクロスフロー濾過を行うことによって、疎水性多孔
質中空糸膜22の外壁面側表面に含水油の流れを発生さ
せることができる。
【0034】疎水性多孔質中空糸膜22の外壁面側を流
れる含水油の膜面流速は速くなるほど、疎水性多孔質中
空糸膜22の膜表面の目詰まりが少なくなり、高い濾過
流量を長時間保ちながら油水分離を行うことができるよ
うになる。好ましくは、含水油が疎水性多孔質中空糸膜
22の長手方向に0.5cm/sを超える膜面流速で通
過するように、含水油を中空糸膜モジュール20に送液
してクロスフロー濾過を行うと、前述した顕著な効果を
得ることができる。
【0035】また、本形態例の油水分離装置を用いた油
水分離方法では、前記クロスフロー濾過を行っていて
も、含水油の濾過時間の経過と共に、含水油中の不純物
等が疎水性多孔質中空糸膜22の膜面に付着する。これ
によって、疎水性多孔質中空糸膜22の膜面が閉塞さ
れ、油分の濾過流量が低下してくる。そこで、一旦濾過
を停止し、濾過時とは逆方向に油分を逆通液させること
によって、疎水性多孔質中空糸膜22の膜表面の逆洗を
行うことができる。
【0036】このような逆通液を行うことによって、膜
面閉塞物質が膜面から除去され、低下した濾過流量を回
復させることができる。さらに好ましくは、油分の濾過
流量が、初期の濾過流量に対し30%に低下する前に逆
通液を行うと、効果的に濾過流量を回復させることがで
きる。また、油分により膜表面の逆洗を行うので、例え
ばエアーによる逆通気や、薬液により洗浄する場合と較
べて、エアーや薬液が油に混入せず好ましい。
【0037】逆通液を行う時間は、濾過流量の回復状況
に合わせ適宜設定することができる。そして、濾過およ
び逆通液を一定間隔で繰り返し実施することにより、長
期間、高い濾過流量で油水分離を行うことが可能とな
る。
【0038】逆通液を行う場合の圧力は、濾過の際の膜
間差圧と同程度の0.001〜0.5MPaの範囲内が
好ましい。逆通液時の膜間差圧が0.001MPa未満
では、疎水性多孔質中空糸膜22の外壁面側の膜面閉塞
物質を十分剥離除去することができず、0.5MPaを
超えると疎水性多孔質中空糸膜22が損傷を受けやすく
なる。さらには、逆通液を濾過の際の膜間差圧以上の膜
間差圧で行うことにより、より効果的に膜面閉塞物質を
除去し、濾過流量を回復させることができる。この際逆
通液時の膜間差圧は、濾過時の膜間差圧の1.1〜4倍
とするのがよい。
【0039】また、逆通液時には、含水油送液ポンプ5
を駆動させて含水油を中空糸膜モジュール20に送液
し、同時に中空糸膜モジュール20内の含水油を返送ラ
イン12を通して水分濃縮タンク1に返送することが好
ましい。このように、含水油を循環させながら逆通水す
ることによって、剥離した膜面閉塞物質が疎水性多孔質
中空糸膜22近傍に滞留せず、よって再び膜面を閉塞す
ることがない。
【0040】逆通液の駆動源としては、前述したポンプ
のみではなく、逆通液ライン13の一部から加圧エアー
を送り込み、ライン内の精製油を逆通液させる方法もあ
る。また、逆通液タンク8を気密に設計すれば、加圧エ
アーを逆通液タンク8に送り込み逆通液させる方法も可
能である。但し、加圧エアーを使用する場合には、水分
を十分に除去したエアーを使用する必要がある。
【0041】このように、本形態例の油水分離装置を用
いた油水分離方法においては、平均孔径0.01μm以
上、0.04μm未満の疎水性多孔質中空糸膜22を用
いているので、長期間安定した水分除去性能を維持する
ことができる。また、本形態例の油水分離装置を用いた
油水分離方法においては、疎水性多孔質中空糸膜22の
外壁面側に含水油を供給し、外壁面側から内壁面側に含
水油中の油分を透過させて、油水分離を行っているの
で、高粘度の含水油を供給しても疎水性多孔質中空糸膜
22において大きな圧力損失を生じることなく、高い濾
過流量で油水分離を行うことができる。また、本形態例
の油水分離装置を用いた油水分離方法においては、クロ
スフロー濾過を行っているので、疎水性多孔質中空糸膜
22の膜表面の目詰まりが防止され、高い濾過流量を長
時間保ちながら油水分離を行うことができる。また、本
形態例の油水分離装置を用いた油水分離方法において
は、濾過流量が減少した際に、一旦濾過を停止し、濾過
時とは逆方向に油分を逆通液させ、疎水性多孔質中空糸
膜22の膜表面の逆洗を行っているので、膜面閉塞物質
が膜面から除去され、低下した濾過流量を回復させるこ
とができる。
【0042】また、本形態例の油水分離装置において
は、平均孔径0.01μm以上、0.04μm未満の疎
水性多孔質中空糸膜22を用いているので、長期間安定
した水分除去性能を維持することができる。また、本形
態例の油水分離装置においては、含水油送液ライン6が
中空糸膜モジュール20内の疎水性多孔質中空糸膜22
の外壁面側に含水油を供給するように設けられているの
で、疎水性多孔質中空糸膜22の外壁面側から内壁面側
に含水油中の油分を透過させて、油水分離を行うことが
でき、高粘度の含水油を供給しても疎水性多孔質中空糸
膜22において大きな圧力損失を生じることなく、高い
濾過流量で油水分離を行うことができる。また、本形態
例の油水分離装置においては、中空糸膜モジュール20
から水分濃縮タンク1へ含水油を返送するための返送ラ
イン12が設けられているので、クロスフロー濾過を行
うことができ、疎水性多孔質中空糸膜22の膜表面の目
詰まりが防止され、高い濾過流量を長時間保ちながら油
水分離を行うことができる。また、本形態例の油水分離
装置においては、排出・逆通液用ポンプ9を駆動するこ
とにより、逆通液タンク8内の精製油を逆通液ライン1
3を介して中空糸膜モジュール20に逆通液させること
ができるので、疎水性多孔質中空糸膜22の膜面閉塞物
質を除去することができ、低下した濾過流量を回復させ
ることができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 (実施例1)図1に示される油水分離装置を用い、含水
油の油水分離試験を行った。疎水性多孔質中空糸膜22
としては、KPF205M(三菱レイヨン(株)製、材
質:ポリプロピレン、平均孔径:0.023μm、空孔
率:35%、内径:209μm、膜厚:27μm)を用
い、疎水性多孔質中空糸膜22、含水油入口23、含水
油出口24、精製油出口25を備えたU型中空糸膜モジ
ュール20(有効長:5cm、膜面積:25cm2 )を
作製した。なお、疎水性多孔質中空糸膜22の平均孔径
は、エタノールバブルポイント法にて測定した。また、
バブルポイント測定結果から、近似式[平均孔径(μ
m)=0.45×0.98/バブルポイント(MP
a)]を用いて算出した。
【0044】水分濃縮タンク1から、中空糸膜モジュー
ル20の含水油入口23に、工場の装置で使用した潤滑
油J−H150H(昭和シェル(株)製、初期水分率2
vol%、温度25℃)を送液し、精製油出口25より
精製油を取り出すとともに、水分の濃縮された含水油を
含水油出口24から水分濃縮タンク1に循環返送するク
ロスフロー濾過を行った。
【0045】濾過は、膜間差圧0.1MPaで定圧濾過
するとともに、中空糸膜長手方向における含水油の膜面
流速を1cm/sとし、24時間の濾過を実施した。濾
過開始時および濾過終了時の濾過流量、総濾過量および
得られた精製油の水分率を表1に示す。
【0046】(実施例2)クロスフロー濾過における含
水油の膜面流速を6cm/sにした以外は、実施例1と
同様にして含水油の濾過試験を実施した。濾過試験の結
果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】(実施例3)疎水性多孔質中空糸膜22と
して、KPF205Mを用い、含水油入口23、含水油
出口24、精製油出口25を備えたU型中空糸膜モジュ
ール20(有効長:5cm、膜面積:25cm2 )を作
製した。図1に示される油水分離装置を用いて、水分濃
縮タンク1から、中空糸膜モジュール20の含水油入口
23に、実施例1で用いたものと同じ含水油(温度25
℃)を送液し、クロスフロー濾過を実施した。ここで、
濾過は膜間差圧0.1MPaの定圧濾過で行い、中空糸
膜長手方向における含水油の膜面流速は6cm/sと
し、含水油の油水分離を23時間45分行った。この時
の濾過終了時点での濾過流量は、0.063(L/m2
・hr・(0.1MPa))であった。次いで、油分の
逆通液を、膜間差圧0.2MPaで15分間行った。こ
の際、疎水性多孔質中空糸膜22の外壁面側で含水油を
循環させながら逆通液を行った。
【0049】その後、再度濾過流量を測定し逆通液によ
る濾過流量回復性を評価した。濾過開始時、逆通液実施
後の濾過流量、逆通液による回復性および得られた精製
油の水分率を表2に示す。ここで、逆通液回復性は次式
により計算した。逆通液回復性(%)=逆通液後の濾過
流量/濾過開始時の濾過流量×100
【0050】
【表2】
【0051】(実施例4)疎水性多孔質中空糸膜22と
して、KPF205Mを用い、含水油入口23、含水油
出口24、精製油出口25を備えたU型中空糸膜モジュ
ール20(有効長:25cm、膜面積:3m2 )を作製
した。
【0052】図1に示される油水分離装置を用いて、水
分濃縮タンク1から、中空糸膜モジュール20の含水油
入口23に実施例1で用いたものと同じ含水油(但し温
度は47℃とした)を送液し、クロスフロー濾過を実施
した。濾過は、膜間差圧0.1MPaの定圧濾過で行
い、中空糸膜長手方向における含水油の膜面流速は6c
m/sとし、含水油の油水分離を15分間行った。濾過
開始時の濾過流量は0.26(L/m2 ・hr・(0.
1MPa))、濾過終了時の濾過流量は0.24(L/
2 ・hr・(0.1MPa))であった。次いで、油
分の逆通液を、膜間差圧0.2MPaで1分30秒間行
った。この際、疎水性多孔質中空糸膜22の外壁面側で
含水油を循環させながら逆通液を行った。
【0053】以上の操作を1サイクルとして、濾過およ
び逆通液を繰り返し2,700サイクル行い、終了後再
度濾過流量を測定した。2,700サイクル終了後の濾
過流量、逆通液による回復性および得られた精製油の水
分率を表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】(比較例1)疎水性多孔質中空糸膜22と
して、KPF190M(三菱レイヨン(株)製、材質:
ポリプロピレン、平均孔径:0.04μm、空孔率:5
0%、内径:200μm、膜厚:20μm)を用い、疎
水性多孔質中空糸膜22、含水油入口23、含水油出口
24、精製油出口25を備えたU型中空糸膜モジュール
モジュール20(有効長:25cm、膜面積:3m2
を作製した。
【0056】図1に示される油水分離装置を用いて、実
施例4と同様にしてクロスフロー濾過を実施した。濾過
開始時の濾過流量は0.8(L/m2 ・hr・(0.1
MPa))、濾過終了時の濾過流量は0.76(L/m
2 ・hr・(0.1MPa))であった。
【0057】実施例4と同様にして、濾過および逆通液
を繰り返し2,700サイクル行い、終了後再度濾過流
量を測定した。2,700サイクル終了後の濾過流量、
逆通液による回復性および得られた精製油の水分率を表
4に示す。なお、試験開始直後の精製油水分率は0.0
1vol%であった。
【0058】
【表4】
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の油水分離
方法によれば、平均孔径0.01μm以上、0.04μ
m未満の疎水性多孔質中空糸膜を設けた濾過手段に含水
油貯蔵手段から含水油を送液し、前記疎水性多孔質中空
糸膜の外壁面側から内壁面側に油分を選択的に透過させ
ると同時に、前記濾過手段中の疎水性多孔質中空糸膜の
外壁面側にある含水油の一部を前記含水油貯蔵手段に返
送し、油分の濾過流量が低下した際には、前記疎水性多
孔質中空糸膜を透過した油分を前記疎水性多孔質中空糸
膜の内壁面側から外壁面側に逆通液させているので、長
期間安定した水分除去性能で、かつ高い濾過量で含水油
の油水分離を行うことができる。
【0060】また、本発明の油水分離装置によれば、含
水油貯蔵手段と、含水油を前記含水油貯蔵手段に補給す
る補給手段と、平均孔径0.01μm以上、0.04μ
m未満の疎水性多孔質中空糸膜によって含水油の油水分
離を行う濾過手段と、前記含水油貯蔵手段から前記濾過
手段の疎水性多孔質中空糸膜の外壁面側に含水油を送液
する送液手段と、前記濾過手段において水分が除去され
た油分を外部へ送液する排出手段と、前記濾過手段で水
分が濃縮された含水油を前記含水油貯蔵手段に返送する
返送手段と、前記濾過手段で水分が除去された油分を前
記濾過手段に逆通液する逆洗手段を具備しているので、
長期間安定した水分除去性能で、かつ高い濾過量で含水
油の油水分離を行うことができる。また、前記排出手段
に使用されるポンプと前記逆洗手段に使用されるポンプ
が同一のポンプである場合、ポンプの必要台数を減少さ
せることができ、装置の製造コストおよび運転コストを
低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の油水分離方法に用いられる油水分離
装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 水分濃縮タンク(含水油貯蔵手段) 3 含水油補給ポンプ(補給手段) 4 含水油補給ライン(補給手段) 5 含水油送液ポンプ(送液手段) 6 含水油送液ライン(送液手段) 7 精製油送液ライン(排出手段) 8 逆通液タンク(排出手段、逆洗手段) 9 排出・逆通液用ポンプ(排出手段、逆洗手段) 10 精製油取り出しライン(排出手段) 12 返送ライン(返送手段) 13 逆通液ライン(逆洗手段) 20 中空糸膜モジュール(濾過手段) 22 疎水性多孔質中空糸膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新川 健二 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 吉永 武司 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内 (72)発明者 青木 範昭 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン・エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA02 HA03 HA19 JA53A JA53Z JA58A KA63 KC03 KC13 KE01R KE02P KE03P KE06Q KE07P KE08P KE09P KE13P KE16R KE21Q KE22Q KE24Q KE28Q MA01 MA22 MA24 MA31 MA33 MB10 MC22 MC23X MC29 MC30 MC62 NA05 NA21 NA34 PA01 PB14 PB70

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均孔径0.01μm以上、0.04μ
    m未満の疎水性多孔質中空糸膜を設けた濾過手段に含水
    油貯蔵手段から含水油を送液し、前記疎水性多孔質中空
    糸膜の外壁面側から内壁面側に油分を選択的に透過させ
    ると同時に、前記濾過手段中の疎水性多孔質中空糸膜の
    外壁面側にある含水油の一部を前記含水油貯蔵手段に返
    送し、油分の濾過流量が低下した際には、前記疎水性多
    孔質中空糸膜を透過した油分を前記疎水性多孔質中空糸
    膜の内壁面側から外壁面側に逆通液させることを特徴と
    する油水分離方法。
  2. 【請求項2】 含水油貯蔵手段と、含水油を前記含水油
    貯蔵手段に補給する補給手段と、平均孔径0.01μm
    以上、0.04μm未満の疎水性多孔質中空糸膜によっ
    て含水油の油水分離を行う濾過手段と、前記含水油貯蔵
    手段から前記濾過手段の疎水性多孔質中空糸膜の外壁面
    側に含水油を送液する送液手段と、前記濾過手段におい
    て水分が除去された油分を外部へ送液する排出手段と、
    前記濾過手段で水分が濃縮された含水油を前記含水油貯
    蔵手段に返送する返送手段と、前記濾過手段で水分が除
    去された油分を前記濾過手段に逆通液する逆洗手段を具
    備してなることを特徴とする油水分離装置。
  3. 【請求項3】 前記排出手段に使用されるポンプと前記
    逆洗手段に使用されるポンプが、同一のポンプであるこ
    とを特徴とする請求項2記載の油水分離装置。
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