JP2000238647A - 電動式ステアリングコラム装置 - Google Patents

電動式ステアリングコラム装置

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JP2000238647A
JP2000238647A JP31989699A JP31989699A JP2000238647A JP 2000238647 A JP2000238647 A JP 2000238647A JP 31989699 A JP31989699 A JP 31989699A JP 31989699 A JP31989699 A JP 31989699A JP 2000238647 A JP2000238647 A JP 2000238647A
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electric
actuator
steering
steering column
shaft
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Masanori Tomaru
正規 外丸
Isamu Chikuma
勇 竹間
Sakae Matsumoto
栄 松本
Kazuya Fukuda
和也 福田
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Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステアリングホイールのチルト位置やテレス
コピック位置を簡易かつ正確に割り出すことができる電
動式ステアリングコラム装置を提供する。 【解決手段】 上部コラム部材4のチルト位置は、電動
チルトアクチュエータ7によって電動調節される。この
電動チルトアクチュエータ7は、ギアボックス70を設
けた電動モータ71と、この電動モータ71に駆動され
る伸縮ロッド装置72と、電動モータ71の回転量を検
出する位置検出装置73とを本体ユニットして備える。
伸縮ロッド装置72から延びるアクチュエータロッド7
2aは、電動モータ71の回転に応じて伸縮し、この際
の伸縮量は、位置検出装置73によって電動モータ71
の回転数としてデジタル的に検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリングシャ
フトを回転可能に保持すると共に、ステアリングホイー
ルの位置を電動で調整できる電動式ステアリングコラム
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動式ステアリングコラム装置と
して、例えば特許第2647476号公報に開示された
ものがある。この装置では、ステアリングホイールを所
望の軸方向位置および上下位置に設定するため、チルト
継手やテレスコピック継手を設けると共に、電動モータ
やねじ機構から構成されるアクチュエータによってステ
アリングホイールのチルト位置やテレスコピック位置を
調整できる構成を採っている。そして、ステアリングホ
イールの所定方向に所定以上の作用があった場合にのみ
電動モータが動作してステアリングホイールのチルト位
置やテレスコピック位置を電動調整できるようにしたス
イッチ機構を設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した電動
式ステアリングコラム装置では、ステアリングホイール
のチルト位置やテレスコピック位置を検出することがで
きない。ステアリングホイールの位置を検出すること
は、ステアリングホイールの位置の微調整や制御におい
て重要である。ステアリングホイールの位置検出を行う
場合、ブラシや可変抵抗等を用いたロータリエンコーダ
やリニアエンコーダを用いることが一般的であるが、長
期間の使用を考慮すると、接点の摩耗等により正確な検
出が行えなく虞がある。
【0004】また、上述した電動式ステアリングコラム
装置では、チルト用のアクチュエータとテレスコピック
用のアクチュエータとが別部品であるため、ステアリン
グ系構成部品の種類が増加する。これは、アクチュエー
タの量産性等を低下させる要因となる他、ステアリング
装置の組立時に2種類のアクチュエータを選別する必要
を生じさせることにもなり、製造コストや組立工数の低
減を図る上での障害となっていた。
【0005】本発明は、上記状況に鑑みなされたもの
で、ステアリングホイールのチルト位置やテレスコピッ
ク位置を簡易かつ正確に検出することができ、かつ、構
成部品の共用化によるコストダウン等を実現した電動式
ステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明では、後端部にステアリングホイー
ルが装着されるステアリングシャフトと、このステアリ
ングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラム
と、このステアリングコラムを駆動して、当該ステアリ
ングシャフトの位置を調節する電動アクチュエータと、
前記ステアリングシャフトの位置を非接触で検出する位
置検出手段とを備えた電動式ステアリングコラム装置を
提案する。
【0007】この電動式ステアリングコラム装置では、
位置検出装置がステアリングシャフトの位置を非接触で
検出するので、ステアリングホイールの位置の簡易かつ
正確な検出が可能となり、ステアリングホイールの位置
の微調整や正確な制御が可能となる。なお、ステアリン
グシャフトの位置を接触式のセンサー、例えば直動抵抗
センサー等によって検出する場合、耐久性の点で非接触
式に劣り、また電圧差のレンジを十分に確保できず位置
検出精度が低下する。さらに、接触式に比較してノイズ
の影響を受けにくく、温度変動の影響も少ない。
【0008】なお、ステアリングホイールの位置は、ス
テアリングホイールの傾きに相当するチルト位置やその
繰り出し量に相当するテレスコピック位置等を意味す
る。
【0009】位置検出装置は、デジタルで検出すること
が好ましい。例えば、電動モータの回転に対応する信号
を発生する磁気パルサー装置、光学パルサー装置、誘電
パルサー装置、電気容量パルサー装置等から構成するこ
とができる。これにより、高い耐久性を有し、確実で再
現性のある位置検出が可能となる。
【0010】また、位置検出装置を構成するパルサー装
置は、電動モータと一体化することができる。これによ
り、電動モータの回転量に基づく位置検出が可能となる
ので、位置検出装置を小型で精密なものとすることがで
き、ステアリングホイールの位置検出を簡易で精密なも
のとすることができる。
【0011】また、電動モータを直流ブラシモータとす
れば、リプル電圧又は高次ノイズをパルスとして用い、
位置制御を行うこともできる。さらに、電動モータをホ
ール素子やタコジェネレータ等からなる回転位置検出機
構を備える直流ブラシレスモータとすれば、このような
回転位置検出機構の出力に基づいてステアリングホイー
ルの位置を検出することができるようになる。
【0012】また、位置検出装置を電動モータと一体化
する場合、さらに、電動モータの回転を直進運動に変換
してステアリングコラムを変移させるために適当な伸縮
機構を設け、この伸縮機構と電動モータと位置検出装置
とを一体のユニットとすることができる。ステアリング
ホイールのチルト位置とテレスコピック位置とを個別に
調節する場合、上記のような伸縮機構と電動モータと位
置検出装置とを、一体のユニットとして、チルト用とテ
レスコピック用とのそれぞれに設けることができる。こ
れにより、調整を少なくできると共に部品の種類を少な
くでき、コスト低減を図ることができる。
【0013】また、請求項2の発明では、後端部にステ
アリングホイールが装着されるステアリングシャフト
と、このステアリングシャフトを回転自在に保持すると
共に、チルトピボットを支点とするチルト動と、前記ス
テアリングシャフトの軸方向に沿ったテレスコピック動
とが可能なステアリングコラムと、前記ステアリングコ
ラムのチルト動に供される電動チルトアクチュエータ
と、前記ステアリングコラムのテレスコピック動に供さ
れる電動テレスコピックアクチュエータと備えた電動式
ステアリングコラム装置であって、前記電動チルトアク
チュエータと前記電動テレスコピックアクチュエータと
が同一品であるものを提案する。
【0014】この発明によれば、電動チルトアクチュエ
ータと電動テレスコピックアクチュエータとが同一品で
あることから、アクチュエータ本体の成形金型の削減や
量産性の向上を図ることができる他、組立作業の容易化
や組立ラインの合理化が実現できる。
【0015】また、請求項3の発明では、請求項1また
は2の電動式ステアリングコラム装置において、前記電
動アクチュエータが、アクチュエータ本体に保持された
電動モータおよびロッド駆動機構を構成要素とすると共
に、前記ロッド駆動機構が、電動モータ側のドライブギ
ヤに駆動されるドリブンギヤ部と、前記アクチュエータ
本体にベアリングを介して回転自在に保持されるシャフ
ト部とからなるギヤシャフトを有するものを提案する。
【0016】この発明によれば、例えば、ギヤシャフト
を合成樹脂を素材とする一体成形品等とすることによ
り、量産性の向上と軽量化とを容易に実現できる。
【0017】また、請求項4の発明では、請求項3の電
動式ステアリングコラム装置において、前記シャフト部
の外周面に前記ベアリングの内径より突出する第1の変
形部が形成されたものを提案する。
【0018】この発明によれば、例えば、シャフト部の
外周面に第1の変形部として凸条や環状突起等を形成す
ることにより、第1の変形部を塑性あるいは弾性変形さ
せることでベアリングの内輪にシャフトを圧入する際の
圧入力を一定にすることができ、シャフト部の変形(縮
径量)が不要に大きくなることを防止できる。
【0019】また、請求項5の発明では、請求項3また
は4の電動式ステアリングコラム装置において、前記ド
リブンギヤの側面に前記ベアリングの内輪側面に当接す
る第2の変形部が形成されたものを提案する。
【0020】この発明によれば、例えば、ドリブンギヤ
の側面に第2の変形部として放射状凸条や同心円状突起
を形成することにより、第2の変形部を塑性あるいは弾
性変形させることで組立時におけるベアリングの予圧管
理を容易かつ確実に行うことができる。
【0021】また、請求項6の発明では、請求項3〜5
の電動式ステアリングコラム装置において、前記ギヤシ
ャフトの軸心に雌ねじが形成されると共に、前記アクチ
ュエータが当該雌ねじに螺合する雄ねじが形成されたア
クチュエータロッドを有し、かつ、前記雌ねじには潤滑
油保持溝が形成されたものを提案する。
【0022】この発明によれば、例えば、雌ねじや雄ね
じとして加工が容易なメートルねじを採用しても、潤滑
油保持溝から供給されるグリース等により螺合部の潤滑
が行われ、円滑な作動と長期間の耐久性とを得ることが
できる。
【0023】また、請求項7の発明では、請求項3〜6
の電動式ステアリングコラム装置において、前記ドリブ
ンギヤ部が、ギヤベースと、このギヤベースに外嵌する
リングギヤと、当該ギヤベースと当該リングギヤとの間
に介装された弾性体とから形成されたものを提案する。
【0024】この発明によれば、電動モータ逆転時にお
けるバックラッシュ音等が軽減される他、ドライブギヤ
やリングギヤの摩耗も低減できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る電動式ステアリングコラム装置の実施形態について説
明する。
【0026】図1は、第1実施形態の電動式ステアリン
グコラム装置を示す概略構成図である。この電動式ステ
アリングコラム装置1は、いわゆる首振りチルト方式を
採用しており、ステアリングホイール2から延びてステ
アリングギア(図示を省略)に連結されたステアリング
シャフト3をその軸の周りに回転可能に保持する三つの
ステアリングコラム、すなわち、アッパコラム4,ミド
ルコラム5,ロアコラム6を備えている。そして、各コ
ラム4,5,6の相対位置を適宜調節することによっ
て、ステアリングシャフト3、ひいてはステアリングホ
イール2が所望の位置に保持される。
【0027】アッパコラム4は、内部空間にステアリン
グシャフト3のユニバーサルジョイント(図示を省略)
を収容している。アッパコラム4は、ミドルコラム5の
後端に形成されたフォーク部51にチルトヒンジピン5
1aを介してチルト可能に取り付けられている。すなわ
ち、アッパコラム4をチルトヒンジピン51aを支点と
して適宜揺動させることにより、ステアリングホイール
2のチルト位置を調節することができる。
【0028】ミドルコラム5は、ロアコラム6に内嵌・
保持され、アッパコラム4を支持するフォーク部51と
伴に軸線方向に摺動可能になっている。すなわち、車体
側に固定されたロアコラム6に対してミドルコラム5を
適宜進退させることにより、アッパコラム4がステアリ
ングシャフト3と伴にその軸方向に移動し、ステアリン
グホイール2のテレスコピック位置を調節することがで
きる。
【0029】アッパコラム4のチルト位置は、電動チル
トアクチュエータ7によって調節される。この電動チル
トアクチュエータ7は、ギアボックス70が付設された
電動モータ71と、この電動モータ71に駆動される伸
縮ロッド装置72と、電動モータ71の回転量を検出す
る位置検出装置73とを主要構成要素としている。
【0030】伸縮ロッド装置72から延びるアクチュエ
ータロッド72aは、電動モータ71の回転に応じて伸
縮し、この際の伸縮量は、位置検出装置73によって電
動モータ71の回転数としてデジタル的に検出される。
【0031】伸縮ロッド装置72の前端部は、ミドルコ
ラム5に固定されたブラケット52にピン53で枢着さ
れており、ヒンジを構成している。アクチュエータロッ
ド72aの後端部は、アッパコラム4に固定されたブラ
ケット42にピン43で枢着されており、ヒンジを構成
している。したがって、伸縮ロッド装置72からアクチ
ュエータロッド72aを徐々に繰り出せば、アッパコラ
ム4がミドルコラム5に対して反時計方向に滑らかに回
転することになり、ステアリングホイール2を上向きに
徐々に傾けることができる。一方、伸縮ロッド装置72
中にアクチュエータロッド72aを徐々に収納すれば、
アッパコラム4がミドルコラム5に対して時計方向に滑
らかに回転することになり、ステアリングホイール2を
下向きに徐々に傾けることができる。この際の傾斜角
(チルト位置)は、位置検出装置73の出力から換算す
ることができる。
【0032】アッパコラム4のテレスコピック位置は、
電動チルトアクチュエータ7とほぼ同一構造の電動テレ
スコピックアクチュエータ8によって調節される。すな
わち、この電動テレスコピックアクチュエータ8は、ギ
アボックス80が付設された電動モータ81と、この電
動モータ81に駆動される伸縮ロッド装置82と、電動
モータ81の回転量を検出する位置検出装置83とをと
を主要構成要素としている。
【0033】伸縮ロッド装置82の前端部は、ロアコラ
ム6に固定されたブラケット62にピン63で枢着され
ており、ヒンジを構成している。アクチュエータロッド
82aの後端部は、ミドルコラム5のフォーク部51に
固定されたブラケット55にピン56で枢着されてお
り、ヒンジを構成している。したがって、伸縮ロッド装
置82からアクチュエータロッド82aを繰り出せば、
ミドルコラム5がロアコラム6から繰り出されることに
なり、ステアリングホイール2を後退させることができ
る。一方、伸縮ロッド装置82内にアクチュエータロッ
ド82aを収納すれば、ミドルコラム5がロアコラム6
に繰り込まれることになり、ステアリングホイール2を
前進させることができる。
【0034】なお、ミドルコラム5に固定されたブラケ
ット52は、ロアコラム6に形成された溝6aに案内さ
れ、ミドルコラム5と伴にロアコラム6に対して軸線方
向に沿って摺動できるようになっている。
【0035】図2は、第1実施形態における電動チルト
アクチュエータ7の要部を説明する図である。ギアボッ
クス70は、電動モータ71の回転軸に連結された複数
のギア(図示を省略)を収納している。伸縮ロッド装置
72内には、ギアボックス70からの動力の伝達を受け
て回転する環状ギア72bと、周囲に雄ねじが形成され
ると共に環状ギア72bの内径面の雌ねじと螺合するロ
ッド基部72cとを備える。電動テレスコピックアクチ
ュエータ8も同様の構造を有するので、ここでは説明を
省略する。
【0036】図3は、位置検出装置73の内部構造を説
明する図である。図3(a)は、位置検出の一例を示
し、図3(b)および図3(c)は、その変形例を示
す。
【0037】図3(a)に示すように、位置検出装置7
3は、電動モータ70と伴に回転する円板状のフォトイ
ンタラプタ73aと、フォトインタラプタ73aに形成
されたスリットsを光学的に非接触で検出するフォトカ
プラ73bとを備える。図3(b)に示す変形例の場
合、位置検出装置173は、電動モータ71と伴に回転
する円板状の磁性体パルサー173aと、磁性体パルサ
ー173aに形成された磁気的なスリットsを磁気的に
非接触で検出する磁気センサ173bとを備える。図3
(c)に示す変形例の場合、位置検出装置273は、電
動モータ71と伴に回転する円板状の静電パルサー27
3aと、静電パルサー273aに形成されたスリットs
の近接を極板によって非接触で検出する静電センサ27
3bとを備える。以上の実施形態では、スリットsの数
を6としているが、例えばスリットsの数を4として電
動モータ71の1回転で4パルスを得られるようにして
もよい。つまり、スリットsの数は必要な精度に応じて
適宜調節できる。
【0038】なお、位置検出装置73は、電動モータ7
1と伴に回転する円板状の誘電パルサーと、誘電パルサ
ーに形成された誘電体領域の近接をコイルで検出する誘
電センサとで構成することもできる。また、電動モータ
71を直流ブラシモータとすれば、ブラシがコミュータ
を超える際に発生するリプル電圧や高次ノイズを位置検
出パルスとして用いることができる。さらに、電動モー
タ71をホール素子やタコジェネレータ等を内蔵する直
流ブラシレスモータとすれば、ホール素子やタコジェネ
レータ等の出力に基づいてステアリングホイールの位置
を検出することができるようにもなる。
【0039】図4は、電動モータ71の制御回路を概念
的に説明する図である。電動モータ71の回転量は、電
源90に接続されたコントローラ91によって制御され
る。コントローラ91には、電動モータ71と伴に回転
するフォトインタラプタ73aの回転を検出するフォト
カプラ73bの検出出力がフィードバックされる。ま
た、コントローラ91には、図示を省略する主制御装置
からチルト角度の設定値が入力されており、電動モータ
71の回転量に換算されているので、フォトカプラ73
bからのパルス信号をカウントしながら電動モータ71
を所望の方向に回転させることで、ステアリングホイー
ル2のチルト位置を目標値にもってくることができる。
なお、電動テレスコピックアクチュエータ8の電動モー
タ81の制御回路については、図4と同様であるので説
明を省略する。
【0040】図5は、図2の電動チルトアクチュエータ
7の変形例を説明する図である。すなわち、この電動チ
ルトアクチュエータ107は、電動モータ171と、こ
の電動モータ171にウォームホイール機構等を介して
直接駆動される伸縮ロッド装置172と、電動モータ1
71の回転量を検出する位置検出装置173とを主要構
成要素としている。
【0041】図6は、第2実施形態の電動式ステアリン
グコラム装置を示す概略構成図である。この電動式ステ
アリングコラム装置1は、いわゆる腰振りチルト方式を
採用しており、後端部にステアリングホイール2が装着
されると共に前端部にステアリングギア(図示を省略)
が連結されたステアリングシャフト3をその軸の周りに
回転可能に保持する二つのステアリングコラム、すなわ
ち、アッパコラム4およびロアコラム6と、車体側に固
定される固定ブラケット101を備えている。そして、
固定ブラケット101に対する両コラム4,6の傾きや
両コラム4,6間の相対位置を適宜調節することによっ
て、ステアリングシャフト3、ひいてはステアリングホ
イール2が所望の位置に保持される。
【0042】アッパコラム4は、鋼管プレス成形品であ
り、ベアリング(図示せず)を介してステアリングシャ
フト3を回転自在に保持すると共に、ロアコラム6に摺
動自在に内嵌・保持されている。また、ロアコラム6
は、アルミニウム合金を素材とする薄肉のダイキャスト
成形品(以下、アルミダイキャスト成形品と称する)で
あり、剛性を確保するべく、外周面に多数のリブを有し
ている。ロアコラム6は、固定ブラケット101の前端
部にチルトヒンジピン103を介して揺動自在に連結さ
れている。したがって、固定ブラケット101に対して
ロアコラム6を適宜揺動させることで、ステアリングシ
ャフト3およびステアリングホイール2のチルト位置を
調節することができる。尚、本実施形態では、固定ブラ
ケット101も、ロアコラム6と同様のアルミダイキャ
スト成形品である。
【0043】本実施形態の場合、ステアリングホイール
2のチルト位置は、電動チルトアクチュエータ7によっ
て調節される。電動チルトアクチュエータ7は、図7に
横断面視を示したように、電動モータ71およびロッド
駆動機構103や、これらの保持に供されるアルミダイ
キャスト成形品のアクチュエータ本体105等から構成
されている。ロッド駆動機構103は、アクチュエータ
本体105に一対のベアリング107を介して回転自在
に保持されたギヤシャフト109と、ギヤシャフト10
9の軸心に形成された雌ねじ111に螺合する雄ねじ1
13が外周面に形成された中空のアクチュエータロッド
115とを主要構成要素としている。尚、第2実施形態
においても、第1実施形態と同様の位置検出手段が設け
られているが、説明が煩雑になるためその記載は省略す
る。
【0044】本実施形態のギヤシャフト109は合成樹
脂の射出成形品であり、図8にその斜視を示したよう
に、アイドラギヤ117を介して電動モータ71側のド
ライブギヤ119に駆動されるドリブンギヤ部121
と、ベアリング107の内輪123に圧入される一対の
シャフト部125と構成されている。更に、ドリブンギ
ヤ部121は、円盤状のギヤベース127と、このギヤ
ベース127に所定厚み(例えば、1〜3mm)の合成
ゴム環129を介して外嵌する合成樹脂射出成形品のギ
ヤリング131とからなっている。
【0045】本実施形態の電動チルトアクチュエータ7
では、このような構成を採ったことにより、ドライブギ
ヤ119やアイドラギヤ117、ギヤリング131間に
バックラッシュが存在していても、電動モータ71が逆
転する際等に合成ゴム環129がバックラッシュに起因
する衝撃を吸収して騒音が低減される。
【0046】また、シャフト部125には、その外周面
に第1の変形部としてセレーション様の多数本の凸条1
33が軸方向に沿って形成される一方、ドリブンギヤ部
121には、その側面に第2の変形部として多数本の放
射状突起135が形成されている。更に、シャフト部1
25には、雌ねじ111を一部切り欠くかたちで軸方向
に沿った一条の潤滑油保持溝137が形成されており、
この潤滑油保持溝137にシリコングリース等の潤滑剤
が保持されている。尚、本実施形態の場合、ギヤシャフ
ト109の雌ねじ111およびアクチュエータロッド1
15の雄ねじ113には、旧来の台形ねじに代えて加工
の容易なメートルねじが採用され、その径も比較的大き
く(例えば、M14〜M18に)設定されている。
【0047】本実施形態の電動チルトアクチュエータ7
では、このような構成を採ったことにより、ベアリング
107の内輪123にシャフト部125を圧入する際に
は、シャフト部125の凸条133が所定量塑性変形
(あるいは、弾性変形)し、圧入によるシャフト部12
5の縮径が殆ど生じなくなる。これにより、ベアリング
107の内輪123とギヤシャフト109との確実な固
着を実現しながら、雌ねじ111と雄ねじ113との圧
着が防止され、ロッド駆動機構103の円滑な作動が実
現された。また、ギヤシャフト109およびベアリング
107のアクチュエータ本体105へのセット時には、
ドリブンギヤ部121の放射状突起135が所定量塑性
変形(あるいは、弾性変形)し、ベアリング107の予
圧管理が極めて容易となった。更に、雌ねじ111に潤
滑剤を保持した潤滑油保持溝137が形成されているた
め、雌ねじ111および雄ねじ113にメートルねじを
採用しながら、その螺合部に十分な潤滑が行われてロッ
ド駆動機構103の円滑な作動が実現された。
【0048】さて、本実施形態の場合、電動チルトアク
チュエータ7は、アクチュエータ本体105の前端部が
ピン141を介してロアコラム6に揺動自在に接続され
る一方、アクチュエータロッド115の後端部がピン1
43を介して鋼板プレス成形品のチルト揺動部材145
の前端部に連結されている。チルト揺動部材145は、
中間部上方が固定ブラケット101にピン147を介し
て揺動自在に支持される一方、後端部に形成された矩形
孔149にはロアコラム6に固着されたピン150が嵌
入している。
【0049】これにより、電動チルトアクチュエータ7
のアクチュエータ本体105からアクチュエータロッド
115が繰り出されると、チルト揺動部材145が図6
中で反時計回りに回動し、ロアコラム6がアッパコラム
4およびステアリングシャフト3と伴にチルトヒンジピ
ン103を支点にして下方に揺動することになり、ステ
アリングホイール2の上方へのチルト調節がなされる。
また、電動チルトアクチュエータ7のアクチュエータ本
体105内にアクチュエータロッド115が収納される
と、チルト揺動部材145が図6中で時計回りに回動
し、ロアコラム6がアッパコラム4およびステアリング
シャフト3と伴にチルトヒンジピン103を支点にして
下方に揺動することになり、ステアリングホイール2の
下方へのチルト調節がなされる。
【0050】一方、アッパコラム4がロアコラム6に摺
動自在に内嵌・保持されているため、ロアコラム6に対
してアッパコラム4を繰り出すあるいは進入させること
で、ステアリングシャフト3およびステアリングホイー
ル2のテレスコピック位置を調節することができる。
【0051】本実施形態の場合、ステアリングホイール
2のテレスコピック位置は、電動テレスコピックアクチ
ュエータ8によって調節される。電動テレスコピックア
クチュエータ8は、電動チルトアクチュエータ7と全く
同一品であり、その取付形態のみが異なる。すなわち、
電動テレスコピックアクチュエータ8は、アクチュエー
タ本体105の前端部がピン151を介してロアコラム
6に連結され、アクチュエータロッド115の後端がピ
ン153を介してアッパコラム4に固着された鋼板製の
ステー155に連結されている。
【0052】これにより、電動テレスコピックアクチュ
エータ8のアクチュエータ本体105からアクチュエー
タロッド115が繰り出されると、ステー155と伴に
アッパコラム4およびステアリングシャフト3が後退す
ることになり、ステアリングホイール2の後方へのテレ
スコピック調節がなされる。また、電動テレスコピック
アクチュエータ8のアクチュエータ本体105内にアク
チュエータロッド115が収納されると、ステー155
と伴にアッパコラム4およびステアリングシャフト3が
前進することになり、ステアリングホイール2の前方へ
のテレスコピック調節がなされる。
【0053】第2実施形態では、電動チルトアクチュエ
ータ7と電動テレスコピックアクチュエータ8とを同一
品としたため、コスト上および組立作業上の効果を得る
ことができた。すなわち、アクチュエータ本体105や
アクチュエータロッド115等が共通となるため、ダイ
キャスト成形や転造等に要する金型の種類が削減される
と同時に電動アクチュエータの量産性も大幅に向上し、
製造コストの低減が実現できた。また、電動式ステアリ
ングコラム装置1への組付けにあたっても、電動アクチ
ュエータの選別が不要になるため、組立作業者の負担が
軽減されると共に組み間違えの虞も無くなった。
【0054】以上で具体的実施形態の説明を終えるが、
本発明の態様はこれらの実施形態に限られるものではな
い。例えば、第2実施形態では、シャフト部125に形
成される第1の変形部として多数本の凸条133を採用
し、ドリブンギヤ部121に形成される第2の変形部と
して多数本の放射状突起135を採用したが、図9に示
したように、第1の変形部として環状突起161を採用
し、第2の変形部として同心円状の環状突起163を採
用するようにしてもよい。その他、電動式ステアリング
コラム装置1の全体構成や各部材の形状等についても、
本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば、適宜変更可能
である。
【0055】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の電動式ステアリングコラム装置では、位置検出装置が
ステアリングシャフトの位置を非接触で検出するので、
ステアリングホイールの位置の簡易かつ正確な検出が可
能となり、ステアリングホイールの位置の微調整や正確
な制御が可能となる。なお、ステアリングシャフトの位
置を接触式のセンサー、例えば直動抵抗センサー等によ
って検出する場合、耐久性の点で非接触式に劣り、また
電圧差のレンジを十分に確保できず位置検出精度が低下
する。さらに、接触式に比較してノイズの影響を受けに
くく、温度変動の影響も少ない。
【0056】また、電動チルトアクチュエータと電動テ
レスコピックアクチュエータとを同一部品としたものに
おいては、金型数の削減や量産性の向上等により製造コ
ストの低減が実現できる他、電動パワーステアリング装
置への組付けにあたっても、電動アクチュエータの選別
が不要になるため、組立作業者の負担が軽減されると共
に組み間違えの虞も無くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の電動式ステアリングコラム装置
を示す概略構成図である。
【図2】同実施形態における位置調節機構の要部を説明
する部分横断面図である。
【図3】デジタル的に位置検出する方法を説明する図で
ある。
【図4】電動モータの制御回路を概念的に説明する図で
ある。
【図5】位置調節機構の要部の変形例を説明する図であ
る。
【図6】第2実施形態の電動式ステアリングコラム装置
を示す概略構成図である。
【図7】同実施形態における電動アクチュエータを示す
横断面図である。
【図8】同実施形態におけるギヤシャフトを示す斜視図
である。
【図9】同実施形態におけるギヤシャフトの変形例を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 電動パワーステアリング装置 2 ステアリングホイール 3 ステアリングシャフト 4 アッパコラム 5 ミドルコラム 6 ロアコラム 7 電動チルトアクチュエータ 8 電動テレスコピックアクチュエータ 70 ギアボックス 71 電動モータ 72 伸縮ロッド装置 73 位置検出装置 80 ギアボックス 81 電動モータ 82 伸縮ロッド装置 83 位置検出装置 101 固定ブラケット 103 ロッド駆動機構 105 アクチュエータ本体 107 ベアリング 109 ギヤシャフト 111 雌ねじ 113 雄ねじ 115 アクチュエータロッド 117 アイドラギヤ 119 ドライブギヤ 121 ドリブンギヤ部 125 シャフト部 127 ギヤベース 129 合成ゴム環 131 ギヤリング 133 凸条 135 放射状突起 137 潤滑油保持溝 145 チルト揺動部材 161,163 環状突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 栄 群馬県前橋市総社町一丁目8番1号 日本 精工株式会社内 (72)発明者 福田 和也 群馬県前橋市総社町一丁目8番1号 日本 精工株式会社内 Fターム(参考) 3D030 DD05 DD13 DD15 DD63 DD64

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後端部にステアリングホイールが装着され
    るステアリングシャフトと、 このステアリングシャフトを回転自在に支持するステア
    リングコラムと、 当該ステアリングコラムを駆動して、前記ステアリング
    シャフトの位置を調節する電動アクチュエータと、 前記ステアリングシャフトの位置を非接触で検出する位
    置検出手段とを備えたことを特徴とする電動式ステアリ
    ングコラム装置。
  2. 【請求項2】後端部にステアリングホイールが装着され
    るステアリングシャフトと、 このステアリングシャフトを回転自在に保持すると共
    に、チルトピボットを支点とするチルト動と、前記ステ
    アリングシャフトの軸方向に沿ったテレスコピック動と
    が可能なステアリングコラムと、 前記ステアリングコラムのチルト動に供される電動チル
    トアクチュエータと、 前記ステアリングコラムのテレスコピック動に供される
    電動テレスコピックアクチュエータとを備えた電動式ス
    テアリングコラム装置であって、 前記電動チルトアクチュエータと前記電動テレスコピッ
    クアクチュエータとが同一品であることを特徴とする電
    動式ステアリングコラム装置。
  3. 【請求項3】前記電動アクチュエータが、アクチュエー
    タ本体に保持された電動モータおよびロッド駆動機構を
    構成要素とすると共に、 前記ロッド駆動機構が、電動モータ側のドライブギヤに
    駆動されるドリブンギヤ部と、前記アクチュエータ本体
    にベアリングを介して回転自在に保持されるシャフト部
    とからなるギヤシャフトを有することを特徴とする、請
    求項1または2記載の電動式ステアリングコラム装置。
  4. 【請求項4】前記シャフト部の外周面に前記ベアリング
    の内径より突出する第1の変形部が形成されたことを特
    徴とする、請求項3記載の電動式ステアリングコラム装
    置。
  5. 【請求項5】前記ドリブンギヤの側面に前記ベアリング
    の内輪側面に当接する第2の変形部が形成されたことを
    特徴とする、請求項3または4記載の電動式ステアリン
    グコラム装置。
  6. 【請求項6】前記ギヤシャフトの軸心に雌ねじが形成さ
    れると共に、前記アクチュエータが当該雌ねじに螺合す
    る雄ねじが形成されたアクチュエータロッドを有し、か
    つ、前記雌ねじには潤滑油保持溝が形成されたことを特
    徴とする、請求項3〜5のいずれか一項に記載の電動式
    ステアリングコラム装置。
  7. 【請求項7】前記ドリブンギヤ部が、ギヤベースと、こ
    のギヤベースに外嵌するリングギヤと、当該ギヤベース
    と当該リングギヤとの間に介装された弾性体とから形成
    されたことを特徴とする、請求項3〜6のいずれか一項
    に記載の電動式ステアリングコラム装置。
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