JP2000239021A - 黒色酸化鉄粒子及びその製造方法 - Google Patents

黒色酸化鉄粒子及びその製造方法

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JP2000239021A JP11041816A JP4181699A JP2000239021A JP 2000239021 A JP2000239021 A JP 2000239021A JP 11041816 A JP11041816 A JP 11041816A JP 4181699 A JP4181699 A JP 4181699A JP 2000239021 A JP2000239021 A JP 2000239021A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性、分散性、ハンドリング性、環境変化
に対する吸湿安定性等に優れ、かつ抵抗を任意に調整で
きる酸化鉄粒子及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 AlとFeの複合酸化鉄層にて被覆され
たことを特徴とする酸化鉄粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化鉄粒子及びその
製造方法に関し、詳しくはAlとFeの複合酸化鉄層に
てその表面を被覆することにより、流動性、分散性、ハ
ンドリング性、耐環境性等の諸特性をバランスよく向上
させた、特に静電複写磁性トナー用材料粉、静電潜像現
像用キャリア用材料粉、塗料用黒色顔料粉等の用途に主
に用いられる酸化鉄粒子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】最近、
電子複写機、プリンター等の磁性トナー用材料として、
水溶液反応によるマグネタイト粒子が広く利用されてい
る。磁性トナーとしては各種の一般的現像特性が要求さ
れるが、近年、電子写真技術の発達により、特にデジタ
ル技術を用いた複写機、プリンターが急速に発達し、要
求特性がより高度なものになってきた。
【0003】すなわち、従来の文字以外にもグラフィッ
クや写真等の出力も要求されており、複写機、プリンタ
ーの中には1インチ当たり1200ドット以上の能力の
ものも現れ、感光体上の潜像はより緻密になってきてい
る。そのため、現像での細線再現性の高さ、各環境下で
も問題なく使用できること等が強く要求されている。
【0004】例えば特開平5−71801号公報には磁
性トナーについて開示され、磁性粉として抵抗が高く、
流動性の良いものが望まれるとされている。また、特開
平8−101529号公報には磁性トナーについて開示
され、流動性の良いもの、抵抗の高くないものが望まれ
るとされている。それは、低湿下におけるトナーの帯電
過剰を防止するためである。また、低湿下におけるカブ
リを防止するために残留磁化や保磁力の高めのものを使
用している。特開平7−239571号公報において
も、上記同様に磁性粉の耐環境性、特に高温高湿下にお
ける問題点があることを指摘している。さらに、特開平
3−1160号公報の磁性トナーについて開示されてい
る記載において、多様な環境下において満足させるに
は、高抵抗化や低吸湿が必要となる旨が記載されてい
る。
【0005】特開平8−6303号公報の樹脂被覆キャ
リアについて開示されている記載において、キャリアコ
アに求められるものは抵抗に関しては1010〜1012Ω
・cmであると記載されている。つまり、キャリアコア
として使用される磁性粉の抵抗値が高いことが要求され
ている。特開平8−76519号公報の樹脂被覆キャリ
アについて開示においては、混練機にて総量の約90重
量%前後のマグネタイト粒子を使用して樹脂被覆キャリ
アが製造されることが示されている。つまり非常に分散
しやすい磁性粉が必要であることが伺える。
【0006】つまり、これらの要求を満足させるために
は、通常磁性粉に要求される特性のみならず、流動性、
ハンドリング性、分散性、耐環境性に優れ、抵抗が任意
に調整できる磁性粉を提供する必要があり、例えば次の
ような提案がなされている。
【0007】先ず、特開平5−286723号公報に
は、多面体マグネタイトを生成させた後、Si、Al化
合物と塩化第二鉄の共沈による表面処理したマグネタイ
ト粒子について開示されている。これにより、耐熱性が
改善されるものの剥離の可能性があり、環境変化に対す
る吸湿安定性、ハンドリング性において不充分である。
次に、特開平7−110598号公報には、粒子内部に
Siを含有させ、その表面にシリカやアルミの共沈物で
処理したマグネタイト粒子について開示されている。こ
れにより、繰り返し測定の時に帯電安定性に優れたマグ
ネタイト粒子が得られるものの、環境変化に対する吸湿
安定性、流動性、ハンドリング性、抵抗制御については
不充分である。また、特開平7−240306号公報に
は、粒子内部にSiを含有させ、その表面にシリカやア
ルミナの共沈物で処理し、さらに非磁性粒子を固着させ
たマグネタイト粒子について開示されている。これによ
り、繰り返し測定の時に帯電安定性に優れ、流動性、初
期分散性に優れているものの、非磁性粒子を固着させる
ためにはコストがかかる上、剥離の可能性、均一かつ完
全な表面処理は困難である上に、環境変化に対する吸湿
安定性に対し不充分であり、黒色度の低下を招くことに
なる。
【0008】ここでいう環境変化に対する吸湿安定性と
は、一般に酸化鉄粒子の比表面積が大きいと空気と接触
する面積が大きく吸湿率は比例して大きくなる。よっ
て、同じ面積当たりに吸湿する量が低温低湿、高温高湿
において変化が少ないもののことをいう。
【0009】特開平8−133745号公報には、下層
にZnx Fe2+y z、上層にSi、 Al、 Tiの共沈
物で表面処理されたマグネタイト粒子について開示され
ている。これにより、耐熱性と着色力に優れ、帯電量が
制御されるものの、流動性、ハンドリング性、環境変化
に対する吸湿安定性、抵抗制御に対し不充分である。
【0010】特開平10−182163号公報には、ケ
イ素を含んだ金平糖状のマグネタイト粒子の表面にAl
を被着させたマグネタイト粒子について開示されてい
る。これにより、トナー粒子からの脱落がなく、流動性
に優れたマグネタイト粒子が得られるものの、トナー粒
子から露出した粒子の凹凸により、ドラムの表面に傷を
つけ寿命を短くする恐れがあり、また環境変化に対する
吸湿安定性において不充分である。
【0011】つまり、従来の技術においては、通常磁性
粉に要求される特性はもとより、流動性、分散性、ハン
ドリング性、耐環境性に優れ、用途に応じた抵抗の調整
可能な酸化鉄粒子、特にマグネタイト粒子は未だ提供さ
れていない。
【0012】一方、マグネタイト粒子中にアルミニウム
を含有させることによって、黒色度を上げ、かつ磁化値
を小さくさせることが特開平7−101731号公報や
特開平7−277738号公報に記載されているが、こ
のものは表面にアルミニウムと鉄の複合酸化物層を形成
するものではない。
【0013】従って、本発明の目的は、流動性、分散
性、ハンドリング性、環境変化に対する吸湿安定性等に
優れ、かつ抵抗を任意に調整できる酸化鉄粒子及びその
製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は検討の結
果、酸化鉄粒子の表面を、AlとFeの複合酸化物層に
て被覆することにより上記目的が達成し得ることを知見
した。
【0015】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、AlとFeの複合酸化鉄層にて被覆されたことを特
徴とする酸化鉄粒子を提供するものである。
【0016】また、本発明の酸化鉄粒子の好ましい製造
方法として、本発明は、酸化鉄を湿式法にて生成したス
ラリーに、水可溶性アルミニウム塩と第一鉄塩とアルカ
リの水溶液を添加混合し、pH5〜12、60〜98℃
にて酸化し、該酸化鉄をAlとFeの複合酸化鉄層で被
覆することを特徴とする酸化鉄粒子の製造方法を提供す
るものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明でいう酸化鉄粒子とは、好ましくはマグネ
タイトを主成分とするものであり、ケイ素、アルミニウ
ム等の各種の有効元素を含有するものも包含される。以
下の説明では、酸化鉄粒子としてその代表的なものであ
るマグネタイト粒子について説明する。また、酸化鉄粒
子又はマグネタイト粒子という時には、その内容によっ
て個々の粒子又はその集合のいずれも意味する。
【0018】本発明のマグネタイト粒子は、AlとFe
の複合酸化鉄層にて被覆してなるものである。芯材(コ
ア材)となるマグネタイトコア粒子は、通常は湿式法で
製造されるものであるが、乾式法で製造されたものでも
よい。また、このマグネタイトコア粒子中には、上記の
ように、ケイ素、アルミニウム等の各種の有効元素を含
有していてもよい。
【0019】マグネタイトコア粒子の表面に、Alの中
和処理を行ったものでは、そのAl自体に吸湿性がある
上に、流動性、抵抗、ハンドリング等の諸特性が得られ
ない。また、マグネタイトコア粒子の表面をFe成分の
みで中和及び酸化することは表面を何ら被覆しないマグ
ネタイト粒子そのものを製造するに過ぎず、要求される
諸特性が得られない。
【0020】複合酸化鉄層中のAl成分は、マグネタイ
ト粒子全体に対してAlに換算して0. 05〜2重量%
含有されることが望ましい。Alの含有量が0. 05重
量%未満の場合には目的とする効果が少なく、2重量%
を超えるとマグネタイト粒子に通常要求される磁気特性
の低下を招く。飽和磁化(測定磁場10kOe)は70
emu/g以上が好ましく、さらには75emu/g以
上が好ましい。複合酸化鉄層を形成するAlとFeのモ
ル比は、好ましくはAl:Fe=1: 100〜100:
1、さらに好ましくは5:100〜75:25である。
【0021】この複合酸化鉄層にはヘルシナイトを含有
することが望ましい。ヘルシナイトを含有することによ
りマグネタイト粒子の色味が黒味を帯びる。その作用は
不明であるが、本発明者等がAlとFeについて種々検
討した際に、Feのみで製造したマグネタイト粒子に対
し、AlとFeで製造したマグネタイト粒子の色が黒い
ことを発見した。条件は、第一鉄塩の水溶液(Fe濃
度;0.28mol/lを10リットル)、水可溶性ア
ルミニウム塩の水溶液(Al:Feのモル比=15:1
00)とアルカリ溶液を混合し、pH12、総液量20
リットルとし、80℃で100リットル/minのエア
ーで反応し、反応終了後、常法の濾過、洗浄、乾燥して
サンプルを得た。その時のX線分析結果を図1に示す。
図1に示されるように通常のマグネタイトでは得られな
いヘルシナイトのピークが見られる。つまり、表面層の
改質にAlとFeの複合酸化鉄を使用することにより、
表面改質時に黒みを劣化させることなく、さらに黒みを
付与しているのではないかと推測される。
【0022】本発明のマグネタイト粒子は、10℃、2
0%RHと35℃、85%RHの各環境下で曝露された
後の各吸湿率と比表面積とが下記(1)式を満足するこ
とが望ましい。マシンあるいはトナーが使用される環境
は様々であり、低温低湿から高温高湿のあらゆる環境下
においても同様の性能を出すことが要求される。磁性粉
は、一成分のトナーにおいて40〜50重量%、二成分
の樹脂被覆キャリアにおいて約90重量%前後もそれぞ
れ含有される。よって、トナー及びキャリアにおいて磁
性粉は露出しており、この磁性粉自身の吸湿変化が環境
の変化に対し下記式(1)を超えるとトナー及びキャリ
アの帯電性、流動性等の環境安定性が損なわれる恐れが
ある。 (ΔWHH−ΔWLL)/A≦0.05 ・・・・・ (1) ΔWHH;35℃、85%での吸湿率(wt%) ΔWLL;10℃、20%での吸湿率(wt%) A ;比表面積(m2 /g)
【0023】本発明のマグネタイト粒子は、凝集度が4
0以下であることが望ましい。磁性粉体の流動性が悪
い、すなわち凝集度が40を超えると取り扱い性、樹脂
への混合性、トナー製造設備への供給安定性が悪く、ひ
いてはトナー自身の流動性に影響を及ぼす恐れがある。
【0024】本発明のマグネタイト粒子は、付着力が5
×10-5dyne/contact以下であることが望
ましい。付着力がこれを超えると粉体同士の付着が強
く、トナー製造時の粉体取り扱いのハンドリング性、つ
まり粉体同士が付着することによる搬送設備の負荷、及
びトナー製造時の樹脂と磁性体の混合状態は悪くなり、
分散性に劣るものとなる。
【0025】本発明のマグネタイト粒子は、色差計によ
る黒色度(L)が18. 5以下、反射率(60度)が8
0以上であることが望ましい。L値は高い方が黒みが低
下し、反射率は高いと樹脂への分散性が良好となる。粉
体として樹脂への分散性がよく、黒色度も凝集体ではな
く、分散した上で、黒色度の高いものが顔料として最も
適している。近年のトナー小径化に伴い、高解像度の上
での黒色のためには、使用される磁性体にも高い黒色度
が要求される。
【0026】本発明のマグネタイト粒子は、複合酸化鉄
層中のAl成分が、マグネタイト粒子全体に対してAl
に換算して0. 3〜2重量%含有され、電気抵抗が1×
10 4 Ω・cm以上であることが望ましい。Al成分が
0. 3重量%未満の時は抵抗は1×104 Ω・cm未満
となり、抵抗が高いことが望まれるトナーについてはA
lを0. 3重量%以上にする必要がある。Al成分が2
重量%を超えると飽和磁化が低下し望ましくない。
【0027】本発明のマグネタイト粒子は、AlとFe
の複合酸化鉄層にて被覆されることにより、Al等の化
合物が単体で表面に存在するのではなく、複合酸化鉄層
中に存在し、しかも粒子表面層に制御されたことによ
り、Al等の化合物が単体で表面に存在することによる
吸湿が抑えられ、また、層内に存在するAl成分が適度
の水分を安定的に保有することにより、外部の環境変化
に対する応答が少ないため、上記目的が達成されるもの
と推測される。
【0028】また、複合酸化物層中にAlが存在するた
め、ヘルシナイトの存在により、粉体そのものの黒色
度、適度なAlが表面層に制御されているため、樹脂へ
のなじみ、複合酸化鉄内部でのFeの価数変化の抑制が
抑えられ、少量にて高抵抗、表面層の磁気凝集が抑えら
れたことによる個々粉体の付着力が低下し、また分散が
良好なものを得ることが可能となるのではないかと推測
される。
【0029】本発明のマグネタイト粒子の好適な製造方
法は、マグネタイトコア粒子を湿式法にて生成したスラ
リーに水可溶性アルミニウム塩と第一鉄塩とアルカリの
水溶液を添加混合し、pH5〜12、60〜98℃にて
酸化し、該コア粒子をAlとFeの複合酸化鉄層で被覆
するものである。
【0030】この時に使用されるマグネタイトコア粒子
は、その形状が八面体、六面体、球形等であり、何ら限
定されるものではない。水可溶性アルミニウム塩として
は硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、硝酸アル
ミニウム等が挙げられる。第一鉄塩としては硫酸鉄、塩
化鉄等が挙げられる。アルカリとしては水酸化ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム等が用いられる。
【0031】この際の溶液のpHは5〜12であり、p
Hが5未満だと、酸化する工程において反応スピードが
遅く工業的ではなく、pH12を超えるとコストがかか
り、経済的ではない。また、溶液の温度は60〜98℃
であり、温度が60℃未満だとFeOOH等が混在し、
色味、飽和磁化、粒子の均一性等の問題点が生じる。温
度が98℃超では工業的ではない。酸化する方法として
は、酸素を含有するガスを送入すればよく、経済的にも
好ましくは空気を使用する。また、液体の酸化剤を使用
してもよい。
【0032】
【実施例】以下、実施例等に基づいて本発明を具体的に
説明する。
【0033】〔実施例1〕表1に示されるように、Fe
2+2. 0mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液50リット
ルと3. 6Nの水酸化ナトリウム水溶液50リットルと
を混合撹拌した。この時のpHは6. 5であった。その
スラリーを85℃に維持しながら65リットル/min
の空気を吹き込み反応を終了させた(マグネタイトコア
粒子の製造)。
【0034】このスラリーにAl濃度1.1mol/l
の硫酸アルミニウム水溶液を3リットルとFe2+濃度
1.4mol/lの硫酸第一鉄水溶液5リットルと水酸
化ナトリウム水溶液とを混合し、pH9.0に調整し
た。スラリー温度は80℃であった。次いで65リット
ル/minの空気を吹き込み再度酸化し反応を終了させ
た(複合酸化鉄層の被覆)。
【0035】得られた生成粒子を通常の濾過洗浄、乾
燥、粉砕工程により処理し、マグネタイト粒子を得た。
また、下記に示す方法にて、得られたマグネタイト粒子
のAl含有量、比表面積、磁気特性(飽和磁化)、各環
境下において得られた吸湿率、面積当たりの吸湿率変
化、凝集度、付着力、黒色度、反射率、抵抗について評
価した。これらの結果を、粒子形状と共に表2に示す。
【0036】<測定方法> (1)Al含有量分析 サンプルを溶解し、ICPにて測定した。 (2)比表面積 島津−マイクロメリティックス製2200型BET計に
て測定した。 (3)磁気特性 東英工業製振動試料型磁力計VSM−P 7にて測定し
た。 (4)各環境下での吸湿率 乾燥機で105℃、1hrにて予め乾燥(乾燥重量W
1)させ、環境室内に10℃、20%RHと35℃、8
5%RHの環境下に各々4時間曝露し(吸湿後の重量W
2)、各々の重量測定を以下の式にて吸湿率(重量%)
を算出した(ΔW LL;10℃、20%、ΔWHH;35
℃、85%)。 ΔW:吸湿率(重量%) =〔(W2−W1)/W1〕×
100 また、面積当たりの吸湿率変化は、以下の式にて表され
る。 (ΔWHH−ΔWLL)/A(比表面積) (5)凝集度 Hosokawa Micron製「Powder T
ester TypePT−E」(商品名)を用いて、
振動時間65secにて測定した。測定結果を所定の計
算式にて凝集度を求めた。 (6)付着力 島津粉体付着力測定装置(EB−3300CH)を用い
て、試料をセル内に容器の縁いっぱいに入れる(粉重量
を測定)、セル内の切断面より1cm上まで、プレス
後、上記測定器により測定し、所定の計算式にて算出し
た(比重は5.2、粒径はSEM写真におけるフェレ径
の個数平均値を使用)。 (7)黒色度、反射率 スチレンアクリル系樹脂(TB−1000F)をトルエ
ン(樹脂:トルエン=1: 2)にて溶解した液を60
g、試料10g、直径1mmのガラスビーズ90gを内
容積140mlのビンに入れ、蓋をした後、ペイントシ
ェーカー(トウヨウセイキ社製)にて30分混合した。
これをガラス板上に4milのアプリケーターを用いて
塗布し、乾燥後、色差計にて黒色度、ムラカミ式GLO
SS METER(GM−3M)にて60度の反射率を
測定した。 (8)電気抵抗 試料10gをホルダーに入れ600kg/cm2 の圧力
を加えて25mmφの錠剤型に成形後、電極を取り付け
150kg/cm2 の加圧状態で測定する。測定に使用
した試料の厚さ、及び断面積と抵抗値から算出して、マ
グネタイト粒子の電気抵抗値を求めた。
【0037】〔実施例2〜8〕マグネタイトコア粒子製
造の反応条件、表面の複合酸化鉄層の被覆条件を変えた
以外は、実施例1と同様にマグネタイト粒子を製造し
た。このマグネタイト粒子の製造条件を表1に示す。ま
た、実施例1と同様に各種性状及び特性を評価した結果
を表2に示す。
【0038】〔比較例1〜3〕複合酸化鉄層の被覆処理
を行わなかった以外は、実施例1と同様な方法でマグネ
タイト粒子を製造した。このマグネタイト粒子の製造条
件を表1に示す。また、実施例1と同様に各種性状及び
特性を評価した結果を表2に示す。
【0039】〔比較例4〜5〕マグネタイトコア粒子製
造の反応条件、表面の複合酸化鉄層の被覆条件を変えた
以外は、実施例1と同様にマグネタイト粒子を製造し
た。このマグネタイト粒子の製造条件を表1に示す。ま
た、実施例1と同様に各種性状及び特性を評価した結果
を表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】表2から明らかなように、本発明のマグネ
タイト粒子は、飽和磁化を大きく劣化させることなく、
各環境下における面積当たりの吸湿率変化が安定であ
り、流動性、ハンドリング性、分散性、黒色度に優れ、
かつ高抵抗化が可能である。なお、実施例8は、被覆層
に使用したAlが多いため、特に飽和磁化が低かった。
【0043】比較例1〜3は複合酸化鉄層の被覆処理が
なされていないため、高い飽和磁化を有し、各環境下に
おける面積当たりの吸湿率変化は若干高く、流動性、ハ
ンドリング性、分散性、黒色度は劣ったものであった。
【0044】比較例4のようにAlを使用せず、Feの
みで酸化被覆したものは、比較例1〜3の被覆処理がな
されていないものと同様の結果となった。
【0045】比較例5のようにAl中和処理のみの場
合、分散性、黒色度は良好であるが、処理の割に各環境
下における面積当たりの吸湿率変化が大きく、凝集度、
付着力が大きいので、流動性、ハンドリング性に乏し
い。また、Al量に対する抵抗値が低い。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の酸化鉄粒
子は、酸化鉄粒子にAlとFeの複合酸化鉄層にて被覆
することによって、通常磁性粉に要求される特性はもと
より、流動性、分散性、ハンドリング性、環境変化に対
する吸湿安定性に優れ、かつ抵抗を任意に調整可能であ
ることから、静電複写磁性トナー用材料粉、静電潜像現
像用キャリア用材料粉、塗料用黒色顔料粉等の用途に好
適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、コア粒子なしに複合酸化鉄層の処理方
法のみで作成し得られた粒子のX線分析図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月9日(2000.5.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 黒色酸化鉄粒子及びその製造方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は黒色酸化鉄粒子及び
その製造方法に関し、詳しくはAlとFeの複合酸化鉄
層にてその表面を被覆することにより、流動性、分散
性、ハンドリング性、耐環境性等の諸特性をバランスよ
く向上させた、特に静電複写磁性トナー用材料粉、静電
潜像現像用キャリア用材料粉、塗料用黒色顔料粉等の用
途に主に用いられる黒色酸化鉄粒子及びその製造方法に
関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】従って、本発明の目的は、流動性、分散
性、ハンドリング性、環境変化に対する吸湿安定性等に
優れ、かつ抵抗を任意に調整できる黒色酸化鉄粒子及び
その製造方法を提供することにある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は検討の結
果、黒色酸化鉄粒子の表面を、AlとFeの複合酸化物
層にて被覆することにより上記目的が達成し得ることを
知見した。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、AlとFeの複合酸化鉄層にて被覆されたことを特
徴とする黒色酸化鉄粒子を提供するものである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】また、本発明の黒色酸化鉄粒子の好ましい
製造方法として、本発明は、黒色酸化鉄を湿式法にて生
成したスラリーに、水可溶性アルミニウム塩と第一鉄塩
とアルカリの水溶液を添加混合し、pH5〜12、60
〜98℃にて酸化し、該黒色酸化鉄をAlとFeの複合
酸化鉄層で被覆することを特徴とする黒色酸化鉄粒子の
製造方法を提供するものである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明でいう黒色酸化鉄粒子(以下、単に酸化鉄
粒子と略す)とは、好ましくはマグネタイトを主成分と
するものであり、ケイ素、アルミニウム等の各種の有効
元素を含有するものも包含される。以下の説明では、酸
化鉄粒子としてその代表的なものであるマグネタイト粒
子について説明する。また、酸化鉄粒子又はマグネタイ
ト粒子という時には、その内容によって個々の粒子又は
その集合のいずれも意味する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の黒色酸化
鉄粒子は、黒色酸化鉄粒子にAlとFeの複合酸化鉄層
にて被覆することによって、通常磁性粉に要求される特
性はもとより、流動性、分散性、ハンドリング性、環境
変化に対する吸湿安定性に優れ、かつ抵抗を任意に調整
可能であることから、静電複写磁性トナー用材料粉、静
電潜像現像用キャリア用材料粉、塗料用黒色顔料粉等の
用途に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安原 義彦 岡山県玉野市日比6丁目1−1 三井金属 鉱業株式会社内 Fターム(参考) 4G002 AA06 AA12 AB04 AB05 AE01 AE03 5E040 AB02 BC01 CA07 HB14 HB17 NN02 NN05 NN06 NN15

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AlとFeの複合酸化鉄層にて被覆され
    たことを特徴とする酸化鉄粒子。
  2. 【請求項2】 上記複合酸化鉄層中のAl成分が、酸化
    鉄粒子全体に対してAlに換算して0. 05〜2重量%
    含有される請求項1に記載の酸化鉄粒子。
  3. 【請求項3】 上記複合酸化鉄層がヘルシナイトを有す
    る請求項1又は2に記載の酸化鉄粒子。
  4. 【請求項4】 10℃、20%RHと35℃、85%R
    Hの各環境下で4Hr曝露された後の吸湿率(wt%)
    をそれぞれΔWLL、ΔWHHとし、比表面積(m2 /g)
    をAとした時に下記式(1)を満足する請求項1、2又
    は3記載の酸化鉄粒子 (ΔWHH−ΔWLL)/A≦0.05 ・・・・・ (1)
  5. 【請求項5】 凝集度が40以下である請求項1〜4の
    いずれかに記載の酸化鉄粒子。
  6. 【請求項6】 付着力が5×10-5dyne/cont
    act以下である請求項1〜5のいずれかに記載の酸化
    鉄粒子。
  7. 【請求項7】 色差計による黒色度(L)が18. 5以
    下、反射率(60度)が80以上である請求項1〜6の
    いずれかに記載の酸化鉄粒子。
  8. 【請求項8】 上記複合酸化鉄層中のAl成分が、酸化
    鉄粒子全体に対してAlに換算して0. 3〜2重量%含
    有され、電気抵抗が1×104 Ω・cm以上である請求
    項1〜7のいずれかに記載の酸化鉄粒子。
  9. 【請求項9】 酸化鉄を湿式法にて生成したスラリー
    に、水可溶性アルミニウム塩と第一鉄塩とアルカリの水
    溶液を添加混合し、pH5〜12、60〜98℃にて酸
    化し、該酸化鉄をAlとFeの複合酸化鉄層で被覆する
    ことを特徴とする酸化鉄粒子の製造方法。
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