JP2000239488A - 樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
き、かつ成形性にも優れ、高い機械的強度とを兼備した
成形品が得られる樹脂組成物、並びに前記樹脂組成物を
成形して得られる燃料電池用セパレータやシール材料を
提供する。 【解決手段】 A)エポキシ樹脂5〜99重量部とポリ
イミド樹脂95〜1重量部とからなる樹脂100重量部
に対して、B)黒鉛、ケッチャンブラック、アセチレン
ブラック、ファーネスカーボンブラック、サーマルカー
ボンブラックから成る群より選択される1以上のフィラ
ーを40〜900重量部配合して成ることを特徴とする
樹脂組成物、並びに前記樹脂組成物からなる燃料用電池
用セパレーター及びシール材料。
Description
にそれに基づく燃料電池用セパレーター及びシール材料
に関する。
気的エネルギーに直接変換する燃料電池に関する需要が
高まっている。一般に燃料電池は、電解質を含有するマ
トリックスを挟んで電極板が配置され、さらにその外側
にセパレーターが配置された単位セルを、多数積層した
構成となっている。通常、セパレーターの片面には燃料
が、もう一方の面には気体酸化剤等が供給されるので、
セパレーターは両者が混合しないよう、気体不透過性に
優れることが必要である。また、単位セルを積層して用
いるので、セパレーターは高い導電性を有し、かつ強度
にも優れることが要求される。
は、黒鉛シートをプレス成形して得られた成形品、炭素
焼結体に樹脂を含浸させた樹脂含浸材、熱硬化性樹脂を
不活性雰囲気で焼成して得られるガラス状カーボン、炭
素粉末と樹脂を混合後成形した樹脂成形品等が用いられ
ている。例えば特開昭58-53167号公報、特開昭60-37670
号公報、特開昭60-246568号公報、特公昭64-340号公
報、特公平6-22136号公報、WO97/02612号公報には、フ
ェノール樹脂等の熱硬化性樹脂と黒鉛、カーボンから成
るセパレーターが;特公昭57-42157号公報には、エポキ
シ樹脂等の熱硬化性樹脂とグラファイト等の導電性物質
とから成る双極隔離板が;特開平1-311570号公報には、
フェノール樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂に膨張黒
鉛及びカーボンブラックを配合して成るセパレーター
が;特開平8-259767号公報にはエチレン-酢酸エチル共
重合体等にカーボンブラックを含有させた導電性プラス
チック板が、それぞれ開示されている。また、特開平8-
31231号公報には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂に
ケッチェンブラック及び真球状黒鉛を配合して得られる
成形品が開示され、樹脂として芳香族ポリイミド等が記
載されている。
ーは、シール材料用の原料としても用いられる。例えば
カーボンブラックをゴム等のポリマーに充填すると、ポ
リマーの溶剤膨潤度を改善し、また、強度、耐摩耗性等
の特性を付すことができる。黒鉛は、その優れた摺動性
とフランジ表面へのなじみ性故、単体でまたはポリマー
との複合材の形で、パッキンやガスケット等のシール材
料として用いられる。
池用セパレーターとして樹脂含浸材を使用する場合、燃
料ガス等を流通させるチャンネル(溝)を形成するため
に切削加工が必要となり、製造に手間とコストがかか
る。また、ガラス状カーボンを用いると焼成前に製品形
状への成形加工が可能となるが、焼成時の寸法収縮等、
寸法安定性の点で問題が生じる。また、樹脂成形品は、
成形が容易であるが、樹脂の電気絶縁性の故に導電性に
劣る欠点があり、これを改善すべく炭素粉末等のフィラ
ーを多量充填すると、成形が困難または不可能となる。
多量充填は様々な利点をもたらす。例えばカーボンブラ
ックをゴム中に多量充填し、耐ガス透過性を改善するこ
とができる。特に黒鉛系シール材料においては、高い摺
動性や表面なじみ性を得る上で、黒鉛配合率をできるだ
け高めることが望ましい。しかし、フィラーの多量充填
を行うと、同様に成形性の悪化等の問題が生じる。
であり、フィラーを多量に含有でき、かつ成形性にも優
れ、高い導電性と機械的強度とを兼備した成形品が得ら
れる樹脂組成物を提供すること,並びに前記樹脂組成物
を成形して得られる燃料電池用セパレータやシール材料
を提供することを目的とする。
等のフィラーとの複合化に使用する樹脂について検討し
た結果、エポキシ樹脂とポリイミド樹脂とを併用するこ
とによって、フィラーの含有量を高めても成形が容易
で、燃料電池用セパレーターとして十分に高い導電性と
機械的強度が得られ、またシール材料として十分に高い
摺動性や表面なじみ性が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
ために、A)エポキシ樹脂5〜99重量部とポリイミド
樹脂95〜1重量部とからなる樹脂100重量部に対し
て、B)黒鉛、ケッチャンブラック、アセチレンブラッ
ク、ファーネスカーボンブラック、サーマルカーボンブ
ラックから成る群より選択される1以上のフィラーを4
0〜900重量部配合して成ることを特徴とする樹脂組
成物を提供する。また、上記樹脂組成物を成形して得ら
れる燃料電池用セパレータ及びシール材料を提供する。
リイミド樹脂とを併用することが、本発明の重要な要件
である。後記する実施例でも示すように、エポキシ樹脂
のみあるいは他のポリマーをベースポリマーとす樹脂組
成物では、得られる成形品は高温での強度が不十分とな
る。これに対して本発明に従い、エポキシ樹脂とポリイ
ミド樹脂とのブレンドをベースポリマーとする樹脂組成
物は、良好な導電性と機械的強度(特に、熱間での強度
に優れる)とを兼備する成形品が得られる。また、ブレ
ンドによっては、ポリイミド樹脂のみをベースとする場
合と比べても優れた強度を発現し、あるいはよりマイル
ドな条件で成形を行うことができる。更に、エポキシ樹
脂やポリイミド樹脂は通常、絶縁体として用いられるよ
うなポリマーであるにも拘わらず、これらを成分とする
本発明の樹脂組成物は導電性が良好である。樹脂自体の
電気抵抗がエポキシ樹脂やポリイミドよりも小さいポリ
マーを用いても、複合材の導電性は必ずしも良好になら
ないことを考えると、これは全く予期されなかったこと
である。
る。本発明の樹脂組成物に使用されるエポキシ樹脂は公
知の物で構わない。また本発明においてエポキシ樹脂と
は、多官能性エポキシ化合物と硬化剤との反応で形成さ
れる構造体、並びに該構造体を与えるエポキシ化合物及
び硬化剤全てを包含する。以後、反応前のエポキシ化合
物をエポキシ樹脂前駆体、反応により生じた構造体をエ
ポキシ硬化物と言うことがある。また、本発明の組成物
におけるエポキシ樹脂量とは、エポキシ硬化物の重量に
等しい。
の化合物を使用することができる。例えば、ビスフェノ
ールAジグリシジルエーテル型、ビスフェノールFジグ
リシジルエーテル型、ビスフェノールSジグリシジルエ
ーテル型、ビスフェノールADジグリシジルエーテル
型、レゾルシノールジグリシジルエーテル型等の2官能
性エポキシ化合物;フェノールノボラック型、クレゾー
ルノボラック型等の多官能性エポキシ化合物;さらに
は、エポキシ化大豆油のような線状脂肪族エポキシ化合
物、環式脂肪族エポキシ化合物、複素環式エポキシ化合
物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、グリシジル
アミン系エポキシ化合物等が挙げられるが、これらに限
定されない。ハロゲン等の置換基を有する化合物、芳香
環が水素化された化合物をも使用することができる。ま
た、そのエポキシ当量、分子量、エポキシ基数等にも、
特に制限はない。しかしながら、エポキシ樹脂前駆体と
して、エポキシ当量が約400以上、特に約700以上
のエポキシ化合物を主に使用すると、可使時間を長くす
ることができる。また、それら化合物は常温で固体であ
る故、粉体成形を行う場合には取り扱いが容易となる。
複数のエポキシ化合物を併用することも可能である。例
えばエポキシ当量200程度の、網目密度の高い硬化物
を与えるエポキシ樹脂前駆体を、エポキシ当量900程
度の、可使時間の長い前駆体に混入させ、粉体として、
あるいは可使時間のやや長い液状物として取り扱うこと
ができる。
応することによって、エポキシ硬化物を生成する。硬化
剤も各種公知の化合物を使用することができる。例えば
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テト
ラエチレンペンタミン、メンセンジアミン、イソホロン
ジアミン、N-アミノエチルピペラジン、m-キシレンジ
アミン、ジアミノジフェニルメタン等の脂肪族、脂環
式、芳香族のポリアミンまたはその炭酸塩;無水フタル
酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ドデシル無
水コハク酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸無水物、無水トリメリット酸、ポリアゼラ
イン酸無水物等の酸無水物;フェノールノボラックのよ
うなポリフェノール;ポリメルカプタン;トリス(ジメ
チルアミノメチル)フェノール、イミダゾール、エチル
メチルイミダゾール等のアニオン重合触媒;BF3やそ
の錯体のようなカチオン重合触媒;さらには熱分解や光
分解によって上記化合物を生成する潜在性硬化剤等が挙
げられるが、これらに限定されない。複数の硬化剤を併
用することもできる。上記の内、ポリアミンやその炭酸
塩、酸無水物、ポリフェノール、ポリメルカプタン等の
硬化剤は、自身がエポキシ化合物と重付加反応してエポ
キシ硬化物を構成するので、重付加型硬化剤と呼ばれ
る。重付加型硬化剤の過不足は未反応官能基の残存につ
ながる故、添加量には適正域が存在する。一般に、エポ
キシ樹脂前駆体のエポキシ基1個当たり0.7〜1.2
当量の、特に0.8〜1.1当量の重付加型硬化剤を使
用するのが好ましい。一方、アニオン重合触媒及びカチ
オン重合触媒は、エポキシ基の付加重合触媒として作用
するものであり、硬化構造には組み込まれない。それ
故、適正添加域は存在せず、添加量は反応速度に応じて
決定することができる。これら触媒は、触媒型硬化剤あ
るいは付加型硬化剤と呼ばれる。尚、先記したように、
本発明の組成物においてエポキシ樹脂量とは、エポキシ
硬化物の重量を指しているが、これは使用したエポキシ
樹脂前駆体と重付加型硬化剤との合計重量に等しい。こ
れら硬化剤の種類、量とエポキシ樹脂前駆体の種類を種
々に選択することにより、エポキシ樹脂の硬化速度を任
意に変化させることができる。当業者であれば、所望の
硬化条件に合わせ、前駆体や硬化剤の種類及び使用量を
決定することは容易であろう。
で構わない。また本発明においてポリイミドとは、分子
内にイミド基((−CO−)2N−)を有するポリマーの
総てを包含する。例としてポリアミドイミド、ポリエー
テルイミド等の熱可塑性ポリイミド;(全)芳香族ポリ
イミド等の非熱可塑性ポリイミド;熱硬化性ポリイミ
ド、例えばビスマレイミド型ポリイミド、アリルナジイ
ミド等のナジック酸型ポリイミド、アセチレン型ポリイ
ミド等が挙げられるが、これらに限定されない。複数の
ポリイミドを併用することもできる。例えば、特開平4-
282565号公報、特開平8-31231号公報に記載されている
ような芳香族ポリイミド、特に特開平6-145639号及び特
開平8-73832号公報記載のα,ω−アルキレンビス(ト
リメリテート二無水物)とジアミンとの重縮合により得
られるポリイミドを用いてもよく;また、特開平4-1451
97号公報記載のポリアミドイミド(熱可塑性ポリイミ
ド)を使用することもできる。
ポリイミドの使用が好ましい。熱硬化性ポリイミドは、
熱可塑性ポリイミドや非熱可塑性(芳香族)ポリイミド
に比べ、加工が容易であるという利点を有する。高温特
性は非熱可塑性ポリイミドと比べれば劣るものの、各種
有機ポリマーの内では極めて良好な部類である。しかも
硬化の際にボイドやクラックを殆ど発生しないので、本
発明の樹脂組成物の成分として好適である。熱硬化性ポ
リイミドは例えば、末端に不飽和基を有する低分子量の
モノマーまたはオリゴマーをプレポリマーとし、これを
付加反応、縮合反応、ラジカル反応を介して三次元架橋
することによって得ることができる。例えば、特公平2-
213052号公報に記載されているような縮合型のポリイミ
ド(水を放出)も使用できる。本発明はまた、ポリイミ
ド樹脂が上記プレポリマーの形態にあるものをも包含す
る。
加型の熱硬化性ポリイミド、例えばアリルナジイミド
型、マレイミド型、トリアジン型、またはマイケル付加
型等のポリイミドを使用する。付加型のポリイミドは、
プレポリマー(低分子量モノマーまたはオリゴマー)中
の不飽和基の付加反応によって硬化が進行する。それ
故、硬化時に縮合水その他の揮発性物質が生じず、気泡
やクラックのない組成物を与える。付加型ポリイミドの
プレポリマーは、例えばアリルナジック酸無水物とジア
ミン(ヘキサメチレンジアミン、ビス(4-アミノフェニ
ル)メタン、m-キシリレンジアミン等)との反応、アリ
ルナジック酸無水物とヒドロキシフェニルアミンやアリ
ルアミンとの反応、無水マレイン酸等とジアミン(例え
ばジアミノジフェニルメタン等)との反応、ビニルベン
ジル化合物等とマレイミド等との反応によって得ること
ができる。また、丸善石油化学(株)より「BANI」
の商標で、東芝ケミカル(株)より「イミダロイ(KI
R)」の商標で、それぞれ市販もされている。これらの
内でも特に、ビスマレイミド系のポリイミドが好まし
い。一般にビスマレイミド型ポリイミドは硬化が迅速で
あり、それ故成形に際して過酷な条件を選定する必要が
ない。
樹脂は、上記エポキシ樹脂5〜99重量部と、上記ポリ
イミド樹脂95〜1重量部から成る。この範囲外では、
両樹脂の併用により生じる利点が僅かである。エポキシ
樹脂:ポリイミド樹脂の重量比は、好ましくは97:3
〜30:70、より好ましくは95:5〜50:50、
特に好ましくは90:10〜60:40である。
ェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスカーボ
ンブラック、サーマルカーボンブラックから成る群より
選択される1以上のフィラーを必須成分とする。これら
のフィラーを、以下で導電性フィラーと言うことがあ
る。導電性フィラーとしてこれらのカーボン系のものを
用いることより、組成物の耐腐食性を高め、また、燃料
電池用セパレータやシール材料等に用いられる際にも副
反応を防止することができる。これらの内、ケッチェン
ブラック、アセチレンブラックは導電性フィラーとして
開発されたものであり、それぞれ天然ガス等の不完全燃
焼、アセチレンの熱分解により得られる。また、ファー
ネスカーボンブラックは炭化水素油や天然ガスの不完全
燃焼により得られるフィラーであり、粒径に応じてSA
F,ISAF,IISAF,HAF,FF,FEF,M
AF,GPF,SRF,CF等に分類される。また、サ
ーマルカーボンブラックは天然ガスの熱分解により得ら
れる大粒子径のカーボンであり、例としてFTカーボ
ン、MTカーボン等が挙げられる。
いずれを用いても良く、また、複数のフィラーを併用す
ることも可能であるが、より好ましくは黒鉛またはケッ
チェンブラックを、特に好ましくは黒鉛を使用する。黒
鉛の種類に特に制限はなく、粒状黒鉛、鱗片状黒鉛、膨
張黒鉛、コロイド黒鉛等、どのような形態の黒鉛をも使
用することができる。フッ化グラファイト、または各種
金属原子、ハロゲン原子、ハロゲン化合物等をインター
カレートしたグラファイト層間化合物の使用も可能であ
る。ここで、膨張黒鉛とは黒鉛結晶構造の層間を拡張処
理したもので、極めて嵩高いものとなっている。膨張黒
鉛としては、好ましくは嵩比重が0.3程度以下、より
好ましくは0.1程度以下、特に好ましくは0.05程
度以下のものを使用する。これら膨張黒鉛を用いると、
導電性、潤滑性が特に良好となる。上記した黒鉛の中で
も膨張黒鉛が、次いで粒状黒鉛が、特に好ましい。
100重量部に対し、40〜900重量部とする。導電
性フィラーの配合量が40重量部を下回ると満足な導電
性が得られず、900重量部を越えると強度あるいは成
形上の点で問題を生じる。これらの点を考慮すると、導
電性フィラーの配合量はより好ましくは60〜800重
量部、さらに好ましくは100〜600重量部、特に好
ましくは150〜400重量部程度である。
とにより、得られる成形品を強化することも可能であ
る。例えば、炭素繊維やガラス繊維を、成分A)の樹脂1
00重量部に対して1〜100重量部、特に10〜50
重量部程度配合すると、得られる成形品の強度、特に耐
衝撃性を改善することができる。炭素繊維、ガラス繊維
の種類に特に制限はなく、種々の公知の繊維を使用する
ことができる。他に、綿、羊毛、絹、麻、ナイロン繊
維、アラミド繊維、ビニロン(ポリビニルアルコール)繊
維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、アセテート繊
維、フェノール-ホルムアルデヒド繊維、ポリフェニレ
ンサルファイド繊維、アクリル繊維、ポリ塩化ビニル繊
維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、テト
ラフロロエチレン繊維等の繊維を使用することも可能で
ある。しかしながら本発明においては、炭素繊維、特に
PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維を使用するのが好
ましい。このことによって、組成物の導電性を殆ど損な
わずに強度を改善することができる。
くは長さが約0,01〜100mm、特に約0.1〜20
mmの範囲内の繊維を使用する。繊維長さが100mmを越
えると成形が難しく、また表面を平滑にし難くなり、
0.01mmを下回ると補強効果が期待できなくなる。
によって製造することができる。例えば、エポキシ樹脂
及びポリイミドまたはそれらのプレポリマーを加熱溶融
または溶剤に溶解させて、導電性フィラー等を添加す
る。あるいは、エポキシ及びポリイミド(プレポリマ
ー)粉末と導電性フィラーとをそのまま混練しても良
い。このようにして得られた本発明の樹脂組成物は、種
々の慣用の手段により、各種形状へと成形することが可
能である。例えばエポキシ及びポリイミドのプレポリマ
ーを導電性フィラーの存在下、所定形状へと直接重合さ
せることによって;また、ポリイミドが熱可塑性のもの
である場合、射出成形、押出成形、トランスファー成
形、ブロー成形、プレス成形、射出プレス成形、押出射
出成形等、熱可塑性樹脂の分野で汎用の種々の成形法に
よって;ポリイミドが熱硬化性のものである場合、原料
の種類に応じて種々の温度で種々の時間加熱プレスする
ことによって、それぞれ成形することができる。放射
線、電子線、紫外線による硬化法を採ることもできる。
また、これらの成形法を複数組み合わせても良い。例え
ば射出成形や押出成形により得られた熱可塑性ポリイミ
ドベースの成形品を、熱硬化性ポリイミドベースの成形
品と溶融接着させることも出来;押出成形等により得ら
れたシート状物をプレス成形等によって複雑な凹凸形状
の物品へと本成形することもできる。また、成形品を加
熱オーブン、電子線照射等によって二次架橋させること
も可能である。当業者であれば、用途及び形状に応じ、
好ましい成形法及び成形条件を選定することは容易であ
ろう。
として熱硬化性ポリイミドを用い、かつエポキシ樹脂と
ポリイミド樹脂とを硬化速度がほぼ同じものを選定する
のが好ましい。このことは、例えば成形温度、エポキシ
樹脂前駆体の種類、エポキシ硬化剤の種類・量を選択す
ることによって達成することができる。その際に特定の
化合物を添加し、熱硬化性ポリイミド側の硬化条件を変
化させることも可能である。例えばp-トルエンスルホン
酸、p-キシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸メチ
ル、ビリジニウム・p-トルエンスルホネート、ピリジニ
ウム・m-ニトロベンゼンスルホネート、硫酸メチルヒド
ラジン等の化合物を、ポリイミド100重量部に対して
0.1〜5重量部程度加えることにより、硬化温度、硬
化時間を低減させることができる。
脂の比率が低い場合、例えば約5〜40重量%、特に約
5〜20重量%の場合には、ポリイミドが殆ど硬化しな
いような条件、例えば150〜180℃程度でプレスし
てエポキシ樹脂のみを硬化させ、ポリイミド成分は後に
オーブン中等で架橋させても良い。こうすることによっ
て、プレス作業をより安全なものとし、かつ作業効率を
高めることができる。また、プレス性能を上回る温度で
架橋を行うことも可能となる。
分として他のポリマー、例えばPET、PBT、ポリエ
ステル系熱可塑性エラストマー、低分子量ポリエステ
ル、ポリアミド、ニトリルゴム、アクリルゴム等;他の
充填材、例えばシリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、粘度鉱物等のフィラー、顔料等;さらには分散剤、
例えばジエチレングリコールモノステアレート、モノエ
タノールアミン、ジエチレングリコール、パインター
ル、老化防止剤例えば各種フェノール系、アミン系老化
防止剤、カップリング剤、例えばアミノプロピルトリエ
トキシシラン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、イソシアネートプロ
ピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリイソステア
ロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンス
ルホニルチタネート、アセトアルコキシアルミニウムジ
イソプロピレート、相容化剤、難燃剤、表面平滑剤、脂
肪酸、例えばステアリン酸やそのエステル、フタル酸エ
ステル等の可塑剤、プラスチック粉末、加工助剤等を配
合することもできる。これらの内、エラストマー成分の
添加は、耐衝撃性が要求される場合に特に有利である。
特に高温での強度が高い成形品が得られるという利点を
有する。また、耐熱性、耐溶剤性等の点でも優れてい
る。特に、付加型の熱硬化性ポリイミドを用いた場合に
は、成形加工が容易であり、溶剤を用いる必要もない
(但し、所望によって使用しても良い)。また、本発明
の樹脂組成物は、上記の理由故、燃料電池用セパレータ
ーの材料として最適である。さらに、導電性フィラーの
種類、配合量を調整し、有機PTC材料として使用する
ことも可能である。本発明の樹脂組成物の内、成分B)の
導電性フィラーとして黒鉛、特に膨張黒鉛を用いたもの
は、気体不透過性等に優れる上、良好な摺動性や表面な
じみ性を有する。それ故、シール材料、特にパッキンと
して有用である。本発明はまた、上記樹脂組成物から成
る燃料電池用セパレーター、及び上記樹脂組成物の内カ
ーボン系のものを導電性フィラーとする組成物から成る
シール材料をも包含する。
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。 [実施例1〜5、比較例1〜6] ・サンプルの調製 下記に示す樹脂及び表1に示す導電性フィラーを用い
て、表1に示す配合割合にて各種の樹脂組成物を作製し
た。 EPX-1:油化シェルエポキシ(株)のビスフェノール
A型エポキシ樹脂前駆体「エピコート828」(エポキ
シ当量184〜194、常温で液状) EH-1:油化シェルエポキシ(株)の酸無水物タイプの
エポキシ硬化剤「エピキュアYH-308H」(中和当
量約91、融点約85℃) IMI-1:丸善石油化学(株)の付加型熱硬化性ポリイ
ミド「BANI-M」(アリルノルボルネン骨格を有す
るナジック酸型イミドモノマー、融点75℃、体積固有
抵抗1.74×1017Ω・cm、比重1.13) PA-1:三菱エンジニアリングプラスチックス(株)の
ポリアミド6「ノバミッド1012C2」(体積固有抵抗1×
1015Ω・cm、比重1.14) PA-2:三菱エンジニアリングプラスチックス(株)の
ポリアミド66「ノバミッド3010」(体積固有抵抗1×
1014Ω・cm、比重1.15) PBT:三菱エンジニアリングプラスチックス(株)の
ポリブチレンテレフタレート「ノバドゥール5010」(体
積固有抵抗1×1016Ω・cm、熱変形温度60℃、比重1.
31) TPEE:東レ・デュポン(株)のポリエステル系熱可
塑性エラストマー「ハイトレル4047P」(体積固有抵抗
1.8×1012Ω・cm、比重1.15)
加熱装置を備えたミル中に入れ、溶融温度以上の温度に
て30rpmで混練しながら、膨張黒鉛等の導電性フィラ
ーを添加した。全15分間混練後、混練物を取り出して
型内に所定量充填し、熱プレスにて100×100×2
mmのシートに成形した。この際、フィラー添加の容易
さ、プレス後のシート状態(膨れや流れ跡、表面剥離等
の有無)を評価し、サンプル調製容易さの指標とした
(表1中の〇はフィラー添加が容易またはシート状態が
良好であったことを、×はその逆であったことを示
す。)尚、熱プレスの条件は、実施例1〜5、比較例
1、2では200℃×30分間、比較例3〜6では13
0〜150℃×2分間である。次いで、成形品から試験
片を打ち抜き、曲げ強さ及び体積固有抵抗率を、それぞ
れASTM D790、JIS K7194に従い測定した。測定
結果を表1に示す。尚、実施例No.において「比」が付
されているものは、比較例である。
試験の結果を、樹脂成分中のポリイミド重量百分率に対
してプロットしたグラフを図1に示す。尚、図中、点線
は、曲げ強さが(エポキシ:ポリイミド)比に対して一
次関数で表される関係にある(即ち、加成性を示す)と
仮定した場合のプロットを示す。本発明に従い樹脂成分
としてエポキシ樹脂とポリイミド樹脂とを併用するサン
プルは、いずれか一方の樹脂のみをベースとするサンプ
ルと比べ、高導電性を保ちながら曲げ強さが改善されて
いることが明らかである。フィラー充填の容易さ、成形
後のシートの状態も良好で、樹脂組成物の調製、成形が
容易であるとが分かる。また、実施例で用いた原料ポリ
イミド樹脂自体の体積抵抗率は、比較例で用いたPA−
1、PA−2、PBT及びPTEEよりも高い。エポキ
シ樹脂硬化物の体積抵抗率も、1011〜1014Ω・cmと、さ
して低くはない。それにも拘わらず得られる成形品が良
好な導電性を有することは、予想外の結果となった。ま
た、実施例5に見られるように、本発明に従うサンプル
は、導電性フィラーの種類を変えても高い強度と導電性
を示す。
形の手法を用い、サンプル調製を行った。表2記載の配
合原料を秤量し、ジューサーミキサーを用いて混練し
た。尚、表2中の略号は、以下の原材料を示す: EPX-2:ソマール(株)の粉体エポキシ樹脂「F-6
136」(ビスフェノールA型ノボラックタイプのエポ
キシ樹脂前駆体とジシアンジアミド硬化剤との混合物) IMI-2:東芝ケミカル(株)の付加型熱硬化性ポリイ
ミド「KIR-30」(ビスマレイミド型ポリイミドプ
レポリマー、軟化温度約120℃体積固有抵抗≧1016Ω
・cm、比重1.3) 得られた粉体状混合物を加熱プレスにて200℃×5分
間硬化させてシートを得、これをオーブン中で190℃
×5hで二次架橋した。得られた各サンプルのシート状
態及び物性を表2に示す。尚、実施例No.において
「比」とあるのは、比較例である。
00℃での曲げ試験の結果を、樹脂成分中のポリイミド
重量百分率に対してプロットしたグラフを図2に示す。
尚、図中、点線は、曲げ強さが(エポキシ:ポリイミ
ド)比に対して一次関数で表される関係にある(即ち、
加成性を示す)と仮定した場合のプロットを示す。本発
明に従い樹脂成分としてエポキシ樹脂とポリイミド樹脂
とを併用するサンプルは、いずれか一方の樹脂のみをベ
ースとするサンプルと比べ、高導電性を保ちながら曲げ
強さが改善されていることが明らかである。シート状態
を見ても、膨れや剥離が少なく、成形が容易であるとが
示唆される。
記のエポキシ樹脂及び硬化剤とIMI−1、2を用い、
実施例6〜12と同様の操作を行った。但し二次架橋は
行っていない。 EPX-3:油化シェルエポキシ(株)のビスフェノール
A型エポキシ樹脂前駆体「エピコート1004」(エポ
キシ当量875〜975、軟化点97℃) EPX-4:ソマール(株)の粉体エポキシ樹脂「F-6
976」(ビスフェノールA型ノボラックタイプのエポ
キシ樹脂前駆体と酸無水物系及びフェノール系硬化剤と
の混合物) EX-2:油化シェルエポキシ(株)のイミダゾールタイ
プのエポキシ硬化剤「エピキュアEMI24」(2-エチ
ル-4(5)-メチルイミダゾール) 尚、実施例15及び比較例9は、樹脂を予めTHF(テ
トラヒドロフラン)に溶解させて膨張黒鉛に含浸させ、
THFを乾燥させた後、プレスでの硬化成形を行った。
配合、硬化条件及び物性試験結果を、表3に示す。
の種類を変えても、本発明に従い両樹脂を併用するサン
プルが良好な導電性を保ちながら大きな曲げ強さを示す
ことが分かる。
成形が容易で、強度、導電性に優れる樹脂組成物、並び
にそれより成る燃料用電池用セパレーター及びシール材
料が提供される。
を樹脂成分中のポリイミド重量百分率に対してプロット
したグラフである。
曲げ試験の結果を樹脂成分中のポリイミド重量百分率に
対してプロットしたグラフである。
Claims (10)
- 【請求項1】 A)エポキシ樹脂5〜99重量部とポリ
イミド樹脂95〜1重量部とからなる樹脂100重量部
に対して、B)黒鉛、ケッチャンブラック、アセチレン
ブラック、ファーネスカーボンブラック、サーマルカー
ボンブラックから成る群より選択される1以上のフィラ
ーを40〜900重量部配合して成ることを特徴とする
樹脂組成物。 - 【請求項2】 ポリイミド樹脂が付加型の熱硬化性ポリ
イミドであることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成
物。 - 【請求項3】 ポリイミド樹脂がビスマレイミド型ポリ
イミドであることを特徴とする請求項2記載の樹脂組成
物。 - 【請求項4】 p-トルエンスルホン酸、p-キシレンスル
ホン酸、トルエンスルホン酸メチル、ビリジニウム・p-
トルエンスルホネート、ピリジニウム・m-ニトロベンゼ
ンスルホネート、硫酸メチルヒドラジンからなる群より
選択される一以上の化合物を、ポリイミド100重量部
に対して0.1〜5重量部含有することを特徴とする請
求項2または3記載の樹脂組成物。 - 【請求項5】 エポキシ樹脂が、エポキシ当量400以
上のエポキシ化合物をベースとすることを特徴とする請
求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。 - 【請求項6】 フィラーが膨張黒鉛または粒状黒鉛であ
ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載
の樹脂組成物。 - 【請求項7】 フィラーの配合量が100〜600重量
部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項
に記載の樹脂組成物。 - 【請求項8】 炭素繊維及び/またはガラス繊維1〜1
00重量部をさらに含有することを特徴とする請求項1
〜7のいずれか一項に記載の樹脂組成物。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか一項に記載の樹
脂組成物から成る燃料電池用セパレーター。 - 【請求項10】 請求項1〜8のいずれか一項に記載の
樹脂組成物から成るシール材料。
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