JP2000240152A - 鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方法 - Google Patents
鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方法Info
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Abstract
精度を保ちつつ、簡易で汎用的な、鋼管柱における柱梁
接合部分の耐力を求める方法を提示する点にあり、かか
る耐力を求める方法を用いた鋼管柱における柱梁接合部
の設計方法を提示する。 【解決手段】 梁フランジ軸力の柱への流れを、図6
(a)及び図6(b)に示すような、二つの流れの成分に分解
されるものと想定し、それぞれの成分を解析的手法によ
る耐力評価式により算定して、その和を接合部の耐力と
して評価する。図7に示すように、成分1の流れ(以
下、「前面剪断力」という)P1は主として梁が取付い
ている近傍の鋼管壁面が曲げ変形し鋼管軸方向に伝達さ
れる力の流れであり、成分2の流れ(以下、「リング耐
力」という)P2はリングとリング近傍の鋼管板の曲げ
により、リング周方向に伝達される力の流れである。
Description
梁接合部分の耐力を求める方法に係り、特に図1に示す
リングダイアフラム付中空円形鋼管柱(以下、単に「中
空鋼管柱」という)や、図2(a)及び図3に示す梁と
の取合部分が増厚された中空鋼管柱(以下「リング一体
タイプ」という)又は、リング一体タイプの特別な場合
である図2(b)に示す増厚しない中空円形鋼管柱に、
梁フランジが取り付く場合の接合部の局部耐力を求める
方法に関する。
柱の柱梁接合部耐力の評価は、図4に示すような引張試
験に基づく計算式(例えば、日本建築学会鋼管構造設計
施工指針同解説)を個々の梁フランジ毎に適用して求め
た。得られた値は、引張荷重時および圧縮荷重時の局部
耐力と見做され、梁フランジ相互の関係は無視されてき
た。
算式は、一連の引張試験結果をもとに導かれた実験式で
あり、適用範囲が限定されているほか、一般に地震地域
における耐力算定が想定する地震荷重時すなわち図5の
ように鋼管の両側に付く梁フランジに引張力と圧縮力が
作用する場合(以下、逆対称荷重時)を正しく評価する
ものとは言えない。また、実験式であるため、設計者は
その算定の根拠を認識することができず、実験で規定さ
れた適用範囲を外れる特別なケースへの応用が不可能で
ある。従来技術には以上に掲げる問題点があった。
のであり、その目的とするところは、鋼管柱の柱梁接合
部耐力の一定の精度を保ちつつ、簡易で汎用的な、鋼管
柱における柱梁接合部分の耐力を求める方法を提示する
点にあり、かかる耐力を求める方法を用いた鋼管柱にお
ける柱梁接合部の設計方法を提示する点にある。
すべく以下に掲げる構成とした。請求項1記載の発明の
要旨は、梁がとりつく近傍の鋼管壁面が曲げ変形し伝達
される力の流れ成分(P1)と、リングとリング近傍の
鋼管板の曲げにより周方向に伝達される力の流れ成分
(P2)との和から、鋼管柱における柱梁接合部分の耐
力を求める方法に存する。請求項2記載の発明の要旨
は、梁がとりつく近傍の鋼管壁面が曲げ変形し伝達され
る力の流れ成分(P1)と、リングとリング近傍の鋼管
板の曲げにより周方向に伝達される力の流れ成分
(P2)とに分解し、該成分(P2)から、鋼管柱にお
ける柱梁接合部分の耐力を求める方法に存する。請求項
3記載の発明の要旨は、前記P1は、以下に掲げる式に
より求められることを特徴とする請求項1に記載の、鋼
管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方法に存す
る。
式により求めることを特徴とする請求項3に記載の、鋼
管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方法に存す
る。
る式により求められることを特徴とする請求項1乃至4
のいずれかに記載の、鋼管柱における柱梁接合部分の耐
力を求める方法に存する。ここで、X1,X2,X3,
X4,X5は係数とするに存する。
幅αは、以下に掲げる式により求められることを特徴と
する請求項5記載の、鋼管柱における柱梁接合部分の耐
力を求める方法に存する。
幅αは、以下に掲げる式により求められることを特徴と
する請求項5に記載の、鋼管柱における柱梁接合部分の
耐力を求める方法に存する。
イアフラム付鋼管柱であることを特徴とする請求項1乃
至7のいずれかに記載の、鋼管柱における柱梁接合部分
の耐力を求める方法に存する。請求項9記載の発明の要
旨は、前記鋼管柱は、前記梁との取合部分が増厚された
鋼管柱であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
かに記載の、鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求め
る方法に存する。請求項10記載の発明の要旨は、請求
項1乃至9記載の耐力を求める方法を用いた、鋼管柱に
おける柱梁接合部分の設計方法に存する。請求項11記
載の発明の要旨は、請求項1乃至9のいずれかに記載
の、鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方法を
実行可能なプログラムが記録された記録媒体に存する。
請求項12記載の発明の要旨は、請求項10に記載の、
鋼管柱における柱梁接合部分の設計方法を実行可能なプ
ログラムが記録された記録媒体に存する。請求項13記
載の発明の要旨は、請求項10に記載の、鋼管柱におけ
る柱梁接合部分の設計方法により築造された構造物に存
する。
に基づいて詳細に説明する。梁フランジ軸力の柱への流
れを、図6(a)及び図6(b)に示すような、二つの
流れの成分に分解されるものと想定し、それぞれの成分
を解析的手法による耐力評価式により算定して、その和
を接合部の耐力として評価する。
「前面剪断力」という)P1は主として梁が取付いてい
る近傍の鋼管壁面が曲げ変形し鋼管軸方向に伝達される
力の流れであり、成分2の流れ(以下、「リング耐力」
という)P2はリングとリング近傍の鋼管板の曲げによ
り、リング周方向に伝達される力の流れである。
部の耐力Pは両者の和、
(長期)、短期許容耐力PA(短期)および最大耐力P
uは、それぞれ、
ランジ軸力がそれぞれの荷重時に対応する長期許容耐
力、短期許容耐力または最大耐力を上回らないようにす
ればよい。
められる。P1の算定式は、荷重状態によらず以下のよ
うに与えられる。
限要素解析(以下、FEMという)結果から(9)式の
ように設定した。
有効幅αを含めたT型断面(以下、「リング体」とい
う)からなる有効半径Reのアーチ/リングに、アーチ
/リング骨組理論を適用して求められる。ここで、フラ
ンジ軸力は、図10に示すように作用位置ψに作用する
二点集中荷重と見做す。
(10)または(11)式のように設定した。
ンジ軸力を二点集中荷重と見なしたとき、その作用位置
ψは、実験およびFEM結果から(18)式のように設
定した。
MP、NP、QP、MθPおよびT RPに対して、後述
の検討箇所における曲げモーメントM、軸力N、せん断
力Q、面外曲げモーメントMθおよびトルクTRに塑性
条件式:
MθPおよびTRPは、以下の算定式による:
(鋼管部分を無視して)、それぞれ(25)式並びに
(26)および(27)式で求める。
1)式によって設定するとともに、(21)式〜(2
7)式においてHs=0,Ts=tfおよびtc=tp
を代入して求める。
ントM、軸力N、せん断力Q、面外曲げモーメントMθ
およびトルクTR(以下、「リング体の断面力」とい
う)は、荷重状態、コンクリート充填の有無、偏心の有
無、リングの形状等によりそれぞれ計算方法が異なり、
次のケースに分類される。
時中空鋼管柱で鉛直偏心および水平偏心が存在しない場
合に係るものである。
外曲げモーメントMθおよびトルクT Rは、上記のケー
ス(1)乃至(4)に共通であり、鉛直偏心のある場合
に生ずるので、
は、ev=0なので、Mθ=0,T R=0である。
ントM、軸力N、せん断力Qは、それぞれのケースに対
応する境界条件を適宜仮定することにより、アーチ/リ
ングの骨組理論により導き出される。以下に、梁フラン
ジに荷重P2が作用したときの曲げモーメントM、軸力
N、せん断力Qの算定方法を、本発明に係る(2)逆対
称荷重時中空鋼管柱に関して述べる。
は、図14に示すようなピン支持半円弧アーチに二点集
中荷重が作用する問題として考える。
をθ(図中B点をゼロとする)とおいたときの、アーチ
上の角度θの点における曲げモーメントM、軸力Nおよ
びせん断力Qを考える。この問題は図15に示す有効半
径Reの半円弧アーチに一点集中荷重が作用する場合に
おけるM、N、Qの重ね合わせによって解が得られる。
合のアーチ上の角度θの点における曲げモーメントM、
軸力Nおよびせん断力Qは、(30)式〜(32)式の
ように与えられる。ただし、θはB点において零とし、
C点においてπ/2、BD間についても、B点を起点と
してD点時にπ/2とする。
たリングダイアフラム付鋼管柱の柱梁接合部分の設計方
法についてのフローを図16及び図17に示す。なお、
P1は、P2に対して比較的に小さいので、P1を無視
することもできる(両図中における)。
鋼管柱の柱梁接合部分の耐力を求める方法は、リングダ
イアフラム付鋼管柱の柱梁接合部耐力評価が、網羅的
に、精度良く比較的容易に可能になった。
いているので、設計者はある程度力の流れを認識するこ
とができ、特殊なケースにも応用することができる。
はすべてP2に比例する形になっているから係数X1〜
X5を、X1=X2=X3=X4=X5=2としたと
き、容易にP2を求めうる。すなわち、P2=1(単位
荷重)としたときのM、N、Q、Mθ、TRをそれぞ
れ、MA,NA,QA,MθA,TRAとおけば、P2
の算定式は
を検討箇所とすることが可能であるが、実験およびFE
M結果から最もクリティカルな検討箇所は、フランジ縁
入り隅部加工部端であることが分かっている。すなわ
ち、、梁フランジ縁の入り隅部であるA点およびB点
(図11)を、本発明の検討箇所とする。A点およびB
点とフランジ中心軸とがなす角θA,θBは(35)式
と(36)式で与えられる。
半径(通常r=1cmとする)である。
8.5x10.3、Hs=16、Ts=16に梁フラン
ジPL−100x16が逆対称に付く場合で鋼管、リン
グの降伏応力度がそれぞれ、σys=3.3(tf/c
m2)、σyt=3.3(tf/cm2)のとき、本発
明の評価式によると、P1=10.10(tf)、P 2
=24.53(tf)であり、P=34.63(t
f)。従って、最大耐力P U=42.96(tf)、短
期許容耐力PA(短期)=30.11(tf)および長
期許容耐力PA(長期)=20.08(tf)である。
ンジで1/3剛性時耐力PK0/3=28.20(t
f)、1/10剛性時耐力PK0/10=35.30
(tf)である。
の実験結果は、圧縮側フランジで1/3剛性時耐力P
K0/3=34.90(tf)、1/10剛性時耐力P
K0/ 10=47.00(tf)最大耐力PMAX=5
2.10(tf)である。
側の評価を与えるものといえる。
X5を、X1=X2=X3=X4=X5=2としたとき
の計算結果と、実験結果またはFEM解析結果との比較
を図18に示す。
上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好
適な数、位置、形状等にすることができる。例えば、梁
のフランジにアールを付けることもできる。斯かる場合
には、アールの縁で検定することが好ましい。
一符号を付している。
で、以下に掲げる効果を奏する。実験式ではなく解析的
耐力式を用いて算出するので、鋼管柱の柱梁接合部耐力
の一定の精度を保ちつつ、簡易で汎用的な、鋼管柱の耐
力を求める方法を提示することができる。
柱の一部破断の斜視図である。
の一部破断の斜視図、(b)は特殊なリングダイアフラ
ム付鋼管柱の一部破断の斜視図である。
る。
す図である。
示す図である。
二成分への分解を示す図である。
解詳細を示す図である。
を示す図である。
幅αの定義を示す図である。
作用位置ψを示す図である。
箇所を示す図である。
ントMθおよびトルクTRを示す図である。
用する場合を示す図である。
作用する半円弧アーチを示す図である。
作用する半円弧アーチを示す図である。
ラム付鋼管柱の柱梁接合部設計法のフローを示す流れ図
である。
る。
たはFEMとの比較を示す図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 梁がとりつく近傍の鋼管壁面が曲げ変形
し伝達される力の流れ成分(P1)と、リングとリング
近傍の鋼管板の曲げにより周方向に伝達される力の流れ
成分(P2)との和から、鋼管柱における柱梁接合部分
の耐力を求める方法。 - 【請求項2】 梁がとりつく近傍の鋼管壁面が曲げ変形
し伝達される力の流れ成分(P1)と、リングとリング
近傍の鋼管板の曲げにより周方向に伝達される力の流れ
成分(P2)とに分解し、該成分(P2)から、鋼管柱
における柱梁接合部分の耐力を求める方法。 - 【請求項3】 前記P1は、以下に掲げる式により求め
られることを特徴とする請求項1に記載の、鋼管柱にお
ける柱梁接合部分の耐力を求める方法。 【数5】 - 【請求項4】 前記Sは、以下に掲げる式により求める
ことを特徴とする請求項3に記載の、鋼管柱における柱
梁接合部分の耐力を求める方法。 【数9】 - 【請求項5】 前記P2は、以下に掲げる式により求め
られることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
載の、鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方
法。ここで、X1,X2,X3,X4,X5は係数とす
る。 【数14】 、 【数15】 、及び 【数16】 - 【請求項6】 前記鋼管部分の前記有効幅αは、以下に
掲げる式により求められることを特徴とする請求項5記
載の、鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方
法。 【数10】 - 【請求項7】 前記鋼管部分の前記有効幅αは、以下に
掲げる式により求められることを特徴とする請求項5に
記載の、鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方
法。 【数11】 - 【請求項8】 前記鋼管柱は、リングダイアフラム付鋼
管柱であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
に記載の、鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求める
方法。 - 【請求項9】 前記鋼管柱は、前記梁との取合部分が増
厚された鋼管柱であることを特徴とする請求項1乃至8
のいずれかに記載の、鋼管柱における柱梁接合部分の耐
力を求める方法。 - 【請求項10】 請求項1乃至9記載の耐力を求める方
法を用いた、鋼管柱における柱梁接合部分の設計方法。 - 【請求項11】 請求項1乃至9のいずれかに記載の、
鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方法を実行
可能なプログラムが記録された記録媒体。 - 【請求項12】 請求項10に記載の、鋼管柱における
柱梁接合部分の設計方法を実行可能なプログラムが記録
された記録媒体。 - 【請求項13】 請求項10に記載の、鋼管柱における
柱梁接合部分の設計方法により築造された構造物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03939199A JP3861961B2 (ja) | 1999-02-18 | 1999-02-18 | 鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP03939199A JP3861961B2 (ja) | 1999-02-18 | 1999-02-18 | 鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方法 |
Publications (3)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000240152A true JP2000240152A (ja) | 2000-09-05 |
| JP2000240152A5 JP2000240152A5 (ja) | 2005-09-08 |
| JP3861961B2 JP3861961B2 (ja) | 2006-12-27 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03939199A Expired - Fee Related JP3861961B2 (ja) | 1999-02-18 | 1999-02-18 | 鋼管柱における柱梁接合部分の耐力を求める方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3861961B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113982112A (zh) * | 2021-11-05 | 2022-01-28 | 山东沪江智能装配有限公司 | 建筑建材使用的钢结构辅助支持底座 |
| CN117010283A (zh) * | 2023-10-07 | 2023-11-07 | 中国矿业大学(北京) | Pba车站钢管柱结构变形预测方法、系统 |
-
1999
- 1999-02-18 JP JP03939199A patent/JP3861961B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN113982112A (zh) * | 2021-11-05 | 2022-01-28 | 山东沪江智能装配有限公司 | 建筑建材使用的钢结构辅助支持底座 |
| CN117010283A (zh) * | 2023-10-07 | 2023-11-07 | 中国矿业大学(北京) | Pba车站钢管柱结构变形预测方法、系统 |
| CN117010283B (zh) * | 2023-10-07 | 2023-12-29 | 中国矿业大学(北京) | Pba车站钢管柱结构变形预测方法、系统 |
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