JP2000240780A - 無段変速機の変速比制御システム - Google Patents
無段変速機の変速比制御システムInfo
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Abstract
変速比と実変速比との偏差を減少させ、目標とする変速
比応答を実現する。 【解決手段】 CVTコントロールユニット1は、実変
速比iPRと変速方向s Dに基づき無段変速機4の動特性
を表す時定数TPを推定し、実変速比iPRが所定の動特
性で到達変速比iPTに近づくよう、到達変速比iPTと、
所定の動特性を表す時定数TTと、推定された時定数TP
とに基づき変速比指令値iPAを演算する。そして、到達
変速比iPTと、所定の動特性を表す時定数TTに基づき
目標変速比iPMを演算し、目標変速比iPMと実変速比i
PRとの偏差に基づき変速比指令値i PAを補正し、補正後
の変速比指令値iPCに基づき無段変速機4を制御する。
Description
制御する変速比制御システムに関する。
駆動することで可変プーリのプーリ溝幅を変更し、設計
者が希望する動特性で変速比が目標とする変速比に追従
するように変速比制御を行うVベルト式無段変速機が知
られている。
制御システムとしては、例えば、特開平8-296708号に開
示されたものがある。この変速比制御システムは、図1
6に示すように実変速比等に基づき設計者が希望する変
速比応答を得るための制御定数を決定し制御を行う動特
性補償器と、無段変速機の動特性変化や外乱の影響を除
去する外乱補償器から構成される。
者が希望する変速比応答の実現と、無段変速機の動特性
変化や外乱の影響に対する安定性の向上を図っている。
このような従来の変速比制御システムにあっては、所望
の変速比応答を達成するための動特性補償器がフィード
フォワード補償器で構成されていたため、ステップモー
タの駆動速度制限(ハードあるいはソフト上のリミッ
タ)や角位置制限(ハード上のストッパ)による変速性
能の悪化を防止することができないという問題があっ
た。
器は油の劣化や組立てバラツキ等によるパラメータ変動
(時定数、すなわち応答の変化)等の外乱を補償するた
めのものなので、上述のように変速機構部の動作が制限
された場合までは補償しきれない。
や足離しアップシフトといった変速比の目標値が不連続
に急変する運転条件においては目標とする変速比応答を
達成することができないといった問題が生じる。
17に示すようにフィードバック補償器で構成すること
も考えられるが、このように構成した場合、今度は目標
とする変速比応答と外乱に対する応答性を独立して自由
に設計することができなくなるという問題が生じる。
応答が得られるように設計されるが、動特性補償器をフ
ィードバック補償器で構成すると、外乱補償器により補
償された結果を含んだ実変速比をフィードバックして変
速比応答が決まるため、動特性補償器と外乱補償器を別
々に独立して設計することができなくなる。
されたものであり、変速機構部の制限が生じた場合であ
っても目標変速比と実変速比との偏差を減少させて目標
とする変速比応答を実現することを目的とする。さらに
は、目標とする変速比応答と外乱に対する応答性を独立
して設計可能な変速比制御システムを提供することを目
的とする。
制御システムにおいて、運転状態に応じて決まる到達変
速比と、所定の動特性を表す時定数と、推定された無段
変速機の動特性を表す時定数とに基づき変速比指令値を
演算する手段と、前記到達変速比と、前記所定の動特性
を表す時定数とに基づき目標変速比を演算する手段と、
前記目標変速比と実変速比との偏差に基づき前記変速比
指令値の補正量を演算する手段と、前記補正量に基づき
前記変速比指令値を補正する手段と、補正後の変速比指
令値に基づき無段変速機を制御する手段と、を備えたこ
とを特徴とするものである。
変速機に加わる外乱を補償すべく近似ゼロイングを用い
たフィルタにより前記変速比指令値をさらに補正する手
段を備えたことを特徴とするものである。
比指令値の補正量を演算する手段が、目標変速比と実変
速比との偏差を、無段変速機の動特性を表す時定数に基
づき決定される関数に通して変速比指令値の補正量を演
算することを特徴とするものである。
比指令値の補正量を演算する手段が、前記目標変速比と
実変速比との偏差を無段変速機の動特性を表す時定数の
変化に対して安定性が補償されているフィルタに通して
変速比指令値の補正量を演算することを特徴とするもの
である。
ルタが積分特性を有することを特徴とするものである。
比指令値の補正量を演算する手段と無段変速機とからな
る閉ループ制御系の周波数特性が低周波領域でゲイン1
となり、高周波領域でゲインピークを持たないように前
記フィルタを設計したことを特徴とするものである。
ルタが無段変速機の動特性を表す時定数の変化を含めて
構成した一般化制御対象を用いて設計されることを特徴
とするものである。
ルタが無段変速機の動特性のむだ時間を含めて構成した
一般化制御対象を用いて設計されることを特徴とするも
のである。
て、変速比指令値を演算する手段が、前記到達変速比
を、所定の動特性を表す伝達関数に無段変速機の動特性
を表す伝達関数の逆関数を掛け合わせたフィルタに通し
て前記変速比指令値を演算することを特徴とするもので
ある。
いて、変速比指令値を演算する手段が、前記到達変速比
を、
演算することを特徴とするものである。
おいて、無段変速機の動特性にむだ時間要素が存在する
場合、目標変速比を演算する手段がむだ時間相当の遅れ
を考慮して目標変速比を演算することを特徴とするもの
である。
変速比が所定の動特性をもって運転条件に応じて決まる
到達変速比に近づくように無段変速機を制御し、実変速
比は所定の動特性と到達変速比に基づき演算される目標
変速比に追従するが、第1の発明によると、ステップモ
ータの駆動速度制限や角位置制限等を受けて実変速比が
所定の動特性で到達変速比に近づかず、目標変速比と実
変速比とに偏差が生じた場合には、変速比指令値にその
偏差に応じた補正が施される。
差を縮小することができ、ステップモータの駆動速度制
限や角位置制限を受けたとしてもそれによって変速比応
答性能が悪化するのを抑えることができる。
加わる外乱(パラメータ変動やステップモータの脱調
等)を補償すべく変速比指令値をさらに補正する構成と
することにより、変速比指令値を演算する手段がその影
響を受けることはなく、目標とする変速比応答と外乱に
対する応答性とを独立して設計することができる。
の補正量の演算に用いる関数を適宜調整することによ
り、設計者が希望する制御系の安定性を満足するように
設計することができる。
同様に目標とする変速比応答と外乱に対する応答性とを
独立して設計することができる。さらに、第4の発明で
は外乱補償に近似ゼロイングを用いておらず、閉ループ
系に不確定要素が含まれないので、仮に無段変速機の動
特性を表す時定数を誤推定したとしてもそれが変速比制
御性能に与える影響を低く抑えられる。
動特性を表す時定数を誤推定したとしても、実変速比と
目標変速比に定常偏差が生じるのを抑えることができ、
第6の発明によると、無段変速機の動特性を表す時定数
の誤推定が変速比制御性能に与える影響を抑えることが
できる。
動特性を表す時定数を誤推定したとしても、制御系の安
定性を損なうことが無く実変速比と目標変速比に偏差が
生じた場合の補償を行うことができる。
慮することにより制御系の安定性をより大きく取ること
ができ、無段変速機のパラメータ変動などにより実変速
比と目標変速比に偏差が生じたとしても安定性を損なう
ことなく補償を行うことができる。
比制御システムを構成することにより、無段変速機の特
性を正確に表すことができ、簡単な構成でありながら高
い変速比応答を実現することができる。
発明の実施の形態について説明する。
御システムの概略構成を示し、変速比制御システムは、
無段変速機4と、その変速比を制御するCVTコントロ
ールユニット1とから構成される。
トルクコンバータ11を介して図示しないエンジンに接
続される変速機構部17と、変速機構部17への油圧供
給を制御する油圧コントロールユニット3と、油圧コン
トロールユニット3内の図示しない変速制御弁を駆動す
るステップモータ2とを備える。
な一対の可変プーリ5、6と、それらに掛け回されるV
ベルト7とを備えたいわゆるVベルト式無段変速機構で
あり、可変プーリ5、6のプーリ溝幅を変更することで
変速比を無段階に変更することができる。
弁はステップモータ2の角位置に応じて駆動され、可変
プーリ5、6の可動円錐板の背面に設けられた油圧シリ
ンダ8、9に供給される油圧が調整される。この結果、
可変プーリ5、6のプーリ溝幅が相反的に変更され、変
速機構部17の変速比が変更される。
トル開度センサ12からのスロットル開度信号TVO、
インヒビタースイッチ13からのシフトレバー位置信
号、油温センサ14からの油温信号の他、変速機構部1
7の入力回転速度センサ15からの入力回転速度信号N
pri、出力回転速度センサ16からの出力回転速度信号
Nsec等が入力される。CVTコントロールユニット1
は、これら各種入力信号に基づき最終的な目標変速比で
ある到達変速比iPTを演算し、変速機構部17の実変速
比iPRが所定の動特性で到達変速比iPTに近づくよう変
速比指令値iPCFを演算する。変速比指令値iPCFはCV
Tコントロールユニット1で角位置指令値θCに変換さ
れた後ステップモータ2に出力される。
を図2に示す。
ユニット1は、到達変速比演算部B1と、実変速比演算
部B2と、変速比指令値演算部B3と、変速比指令値変
換部B4とから構成される。
トル開度信号TVO、入力回転速度信号Npri、出力回
転速度信号Nsec等に基づき到達変速比iPTを演算し、
それを変速比指令値演算部B3に出力する。到達変速比
iPTは、運転状態に応じて決定され、例えば、スロット
ル開度TVOをパラメータとして出力回転速度Nsecに
応じた到達変速比iPTを設定したマップを参照すること
によって決定される。
入力回転速度Npriと出力回転速度Nsecから次式
(1)、
を変速比指令値演算部B3に出力する。
PTと実変速比iPRに基づき設計者が希望する変速比応答
を実現するための変速比指令値iPCFを演算し、それを
変速比指令値変換部B4に出力する。
iPCFをステップモータ2の角位置と変速機構部17の
変速比との関係を規定するマップを参照して角位置指令
値θ Cに変換し、それをステップモータ2に出力する。
Tコントロールユニット1が実行する変速比制御につい
て詳述する。
である。変速比制御システムは大きく分けて動特性補償
器B31と、応答補正部B32と、外乱補償器B33
と、変速比指令値変換部B4と、制御対象である無段変
速機4(ステップモータ2、油圧コントロールユニット
3及び変速機構部17)と、加減算器P1、P2、P3か
ら構成される。
に示すような一時遅れとむだ時間で表すことができる。
速比は図4に示すように比例関係にないので、無段変速
機4のゲインKpは変速機構部17の実変速比iPRに応
じて算出される。
Tpは、実変速比iPR、変速方向sD(アップシフト方向
またはダウンシフト方向)に応じて変化するので、実変
速比iPR、変速方向sDから同定実験に基づき作成した
図5に示すマップを参照して算出される。なお、時定数
TPはプーリ5、6のプーリ溝幅を変更する油圧源の圧
力の影響も受けるので、油圧源の圧力も考慮に入れて時
定数Tpを算出するようにしても良い。また、変速方向
sDは実変速比iPRや変速比サーボ系の変数を用いて判
定され、その具体的な判定方法は、特開平8-338515号に
変速制御弁の変位量に基づき変速制御弁の開口方向を演
算する方法として開示されている。
御システムの各要素について説明する。
ると、動特性補償器B31はいわゆるフィードフォワー
ド補償器であり、設計者が希望する変速比応答が次式
(3)、
達変速比iPTに近づくよう、次式(4)に基づき変速比
指令値iPAを演算する。つまり、動特性補償器B31は
1次/1次フィルタで構成され、
速比iPMとの偏差に基づき予め設定されたマップにより
決定される。
速比iPTを入力として設計者が希望する変速比応答を実
現すべく変速比指令値iPAを出力する。
る。この応答補正部B32は目標変速比演算部B34と
変速比指令値補正量演算部B35とから構成される。
PTを入力とし設計者が希望する変速比応答である目標変
速比iPMを次式(5)に基づき演算する。この目標変速
比i PMは実変速比iPRが到達変速比iPTに至るまでの過
渡的な目標値である。
相当の遅れを考慮してもよい。
とした場合、加減算器P1の出力である目標変速比iPM
と実変速比iPRの偏差iPERR(=iPM−iPR)を入力と
して次式(7)に基づき変速比指令値補正量iPFBを演
算する。
定される比例ゲイン 次に、外乱補償器B33について説明する。外乱補償器
B33は式(1)で記述される無段変速機4の動特性を
基準モデルとし、この基準モデルが量産バラツキ(パラ
メータ変動)やステップモータの脱調等の外乱により乱
されるのを除去するように設計される。
イングを用いたフィルタで構成され、実変速比iPRと後
述する変速比指令値iPCFより、次式(8)に基づき外
乱補償出力iPDを算出する。
カットオフ周波数であり、無段変速機4の動特性を表す
時定数TPに応じて決定される。
償器B33のローパスフィルタのカットオフ周波数TH
については、設計者が希望する制御系の安定性を満足す
るように設計される。例えば、フィードバックゲインK
FBを0.3に固定し、ゲイン余裕12dB以上、位相余
裕45°以上の安定性を確保した場合、無段変速機4の
動特性を表す時定数TPと外乱補償器B33のローパス
フィルタのカットオフ周波数THの関係は図6に示すよ
うになる。
速比指令値補正量iPFBで補正し、変速比指令値iPCを
演算する。
償出力iPDで補正し、最終的な変速比指令値iPCFを演
算する。
ップモータ2に指令することにより、パラメータ変動等
の外乱の影響を受けにくく、かつ設計者が希望する変速
比応答が得られる。
プモータ2の角位置は比例関係にないので、変速比指令
値変換部B4おいて、図4に示したようなマップを参照
して変速比指令値iPCFをステップモータ角位置指令値
θCに変換し、これをステップモータ2に出力する。
理を図7に示すフローチャートを参照しながら説明す
る。
後に、ステップS12で変速機構部17の入力回転速度
Npriと出力回転速度Nsec、スロットル開度TVO、シ
フトレバー位置等が読み込まれる。
種信号に基づき最終的な目標変速比である到達変速比i
PTが演算され、ステップS14では油圧コントロールユ
ニット3の変速制御弁の変速方向sDが演算される。ス
テップ15では、実変速比iP R、変速方向sDに基づき
図5に示したマップを参照して無段変速機4の動特性を
表す時定数TPが演算される。
iPT、無段変速機4の動特性を表す時定数TP、設計者
が希望する変速比応答を表す時定数TTに基づき変速比
指令値iPAが演算され、ステップS17では、到達変速
比iPT、時定数TT及びむだ時間Lに基づき設計者が希
望する変速比応答である目標変速比iPMが演算される。
S18に進んで目標変速比iPMと実変速比iPRとの偏差
iPERRが演算され、ステップS19でこの偏差iPERRに
フィードバックゲインKFBを乗じて変速比指令値補正量
iPFBが演算される。
指令値iPCFに基づき外乱補償出力iPDが演算され、ス
テップS21では変速比指令値iPAを変速比指令値補正
量i PFBで補正し変速比指令値iPCが演算される。
乱補償出力iPDでさらに補正して最終的な変速比指令値
iPCFが演算され、ステップS23では所定のマップを
参照して変速比指令値iPCFがステップモータ角位置指
令値θCに変換される。そして、ステップS24では、
このステップモータ角位置指令値θCがステップモータ
2に出力される。
ることにより、変速機構部17の実変速比iPRが所定の
動特性で到達変速比iPTに近づくようステップモータ2
の角位置が制御されるが、ステップモータ2の駆動速度
制限などにより目標変速比i PMと実変速比iPRとに偏差
が生じる場合は変速比指令値iPAが変速比指令値補正量
iPFBに基づき補正されることになる。
の変速比制御システムについて変速比応答性に関する比
較を行う。
比制御システムと図3に示した本発明の変速比制御シス
テムそれぞれについて到達変速比を0.47から1.4
7にステップ状に変化させた場合のシミュレーションの
結果を示す。このシミュレーションは足離しアップシフ
ト等により到達変速比が急増するような運転条件に対応
するもので、上から順に、変速比(到達変速比、目標変
速比、実変速比)、変速比指令値(ステップモータ駆動
速度制限前、制限後)、変速比偏差(変速比指令値と実
変速比との偏差)を示す。
の動特性補償器を時定数TTを0.5[sec]として設計
し、本発明の変速比制御システムの動特性補償器を時定
数TTを0.5[sec]、フィードバックゲインKFBを0.
3に固定して設計している。
では、動特性補償器がフィードフォワード補償器のみで
構成されているため、図8に示すように、ステップモー
タ駆動速度制限により変速比指令値が制限(1.0[se
c]〜1.5[sec])された影響が駆動速度制限解除後も
同様に継続し(1.5[sec]〜4[sec])、変速比応答が
悪化していることわかる。これは従来技術の課題として
述べたとおり、外乱補償器は油の劣化や組立てバラツキ
等による無段変速機のパラメータ変動等の外乱を補正す
るためのものであり、上述のように変速機構部の動作が
制限された場合までは補償しきれないことによる。
に、変速初期については従来方法と同様の応答であるが
(1[sec]〜1.5[sec])、それ以降については応答補
正部によって実変速比を目標変速比に近付けようと変速
比指令値に補正が加わるため(図中A)、従来方法より
も偏差が小さくなっていることがわかる(図中B)。
駆動速度制限により変速比指令値が制限された影響が駆
動速度制限解除後に継続しないので、足離しアップシフ
ト等により変速比の目標値が不連続に急変するような運
転条件においても変速比応答が悪化するのを抑えること
ができる。なお、ここでは到達変速比がステップ状に増
加する場合のシミュレーション結果を示したが、ステッ
プ状に減少する場合でも同様の効果が得られる。
制御対象である無段変速機4の動特性を実変速比iPRと
変速制御弁開口方向sD等を引数として予め測定してお
き、この測定結果をマップ化したものを用いて無段変速
機4の動特性を表す時定数T Pを推定している。
速制御弁開口方向sDは、実変速比iPRや変速比サーボ
系の変数を用いて判定されるため、時定数変化が小さい
場合では開口方向sDが誤判定される可能性がある。開
口方向sDが誤判定されると時定数TPも誤推定されるこ
とになるので、変速比サーボ性能に若干の影響を与えて
しまう。
グを用いたフィルタにより構成されているため、アップ
シフトからダウンシフトに切り替わるような不連続に時
定数が変化する場合に、無段変速機4の動特性を表す時
定数と、推定した時定数とがずれていると、外乱が生じ
ていないにもかかわらず外乱補償器B33が余分な補償
を行ってしまうからである。また、CVT変速機構17
の組み付け誤差などの生産バラツキにより、予め測定し
た動特性マップと実際の動特性がずれている場合にも、
上記と同様な影響を与えてしまう。
上記課題を解決して変速比応答性能をさらに向上させる
ものである。
システムのブロック線図を示す。
性補償器B31と、応答性補正部B32と、変速比指令
値変換部B4と、無段変速機4とから構成される。第1
の実施形態と異なり近似ゼロイングを用いたフィルタで
構成される外乱補償器は備えていない。
算部B34と変速比指令値補正量演算部B35から構成
されるが、変速比指令値補正量演算部B35の構成が第
1の実施形態と相違する。
指令値補正量演算部B35は目標変速比iPMと実変速比
iPRの偏差iPERRに比例ゲインKFBを乗じて変速比指令
値補正量iPFBを算出するが、この第2の実施形態にお
ける変速比指令値補正量演算部B35は、積分特性を有
し、無段変速機4の動特性を表す時定数TPの変化及び
むだ時間e-L・sに対し安定性が補償されているフィル
タKμ0を用いて変速比指令値補正量iPFBを算出する。
以下、この変速比指令値補正量演算部B35の設計方法
について説明する。
を設計するためのブロック線図であり、図中破線で囲ん
だ部分は、無段変速機4の動特性を表す時定数TPの変
化による不確かさと無段変速機4の動特性のむだ時間に
よる不確かさを外乱として表した一般化制御対象(一般
化プラント)である。
ル原理を用いて制御対象のプラントとして積分特性を有
するという形にしてフィルタKμ0(s)に必ず積分特
性を持たせるため、補償器WI(s)を、
ィルタKμ0を設計することにより、定常偏差を無くす
ことができ、かつ閉ループ系をどの周波数に対しても絶
対安定にすることができる。
TPの変化については、TP0を時定数変化の中央値と
し、中央値TP0からの時定数変動の最大変化量をΔT
Pmaxとしている。
ついては、この不確かさは乗法的変動e-L・s−1で表
されるので、次の伝達関数で代表している。
立つ。
の不確かさが大きく変動する場合には、次式(14)に
示すように、変動分neを考慮した形式でWLを記述して
も良い。
て、コントローラK(s)(=Kμ0・WI(s)-1)の
設計を行う。ここで、安定性解析/制御系設計としてμ
解析を用い、設計パラメータWcを調整することで任意
の周波数ωに対して安定性が補償されるようにする。そ
して、得られたコントローラK(s)にW I(s)を乗
じれば、変速比指令値補正量演算部B35のフィルタK
μ0(s)を求めることができる。
μ0(s)の一例を次式(15)に示す。
項と積分項のみから構成し、時定数TPの変化及びむだ
時間e-L・sに対し閉ループ系を安定化する係数kp、k
lをμ解析を用いて決定するようにしても良い。
し、フィルタKμ0を構成しても良い。この場合、
Nμ0、Dμ0はそれぞれ、
と式(16)で表されるフィルタの感度特性と、変速比
指令値補正量演算部B35にそれらを用いた場合の変速
比制御系の閉ループの周波数特性を示したものである。
低周波領域で感度特性のゲインが小さいので、すなわち
フィルタが積分特性を有しているので、不確定要素が閉
ループ特性に与える影響は低く抑えられることがわか
る。
(0.1[rad/sec]以下)では目標変速比と実変速比の
間に定常的な偏差が生じないようゲイン1となり、高周
波側(1[rad/sec]以上)では不確定要素の影響が小さ
くなるようゲインがピークを持たず、抑えられているこ
とがわかる。
速比iPRの偏差iPERRをこのように設計されたフィルタ
Kμ0に通して演算された変速比指令値補正量iPFBを変
速比指令値iPAに加算し、最終的な変速比指令値iPCF
を演算する。
B4においてステップモータ角位置指令値θCに変換さ
れ、ステップモータ2に出力される。
理を図13に示すフローチャートを参照しながら説明す
る。ステップS18までの処理は第1の実施形態と同じ
であり、ステップS30以降の処理のみが相違する。
ると、ステップS30では目標変速比iPMと実変速比i
PRの偏差iPERRをフィルタKμ0に通して変速比指令値
補正量iPFBが演算される。
速比指令値補正量iPFBで補正し最終的な変速比指令値
iPCFが演算される。
を参照して変速比指令値iPCFがステップモータ角位置
指令値θCに変換され、ステップS33では、このステ
ップモータ角位置指令値θCがステップモータ2に出力
される。
速機構部17の実変速比iPRが所定の動特性で到達変速
比iPTに近づくようステップモータ2の角位置が制御さ
れるが、ステップモータ2の駆動速度制限などにより目
標変速比iPMと実変速比iPRとに偏差が生じる場合は変
速比指令値iPAが変速比指令値補正量iPFBに基づき補
正される。
実施形態と比較しながら説明する。
実施形態に係る変速比制御システムを用いて発進加速し
たときの結果を示したものである。特に、このような状
況では、実変速比の情報などが安定して得られず、変速
制御弁の開口方向(変速方向)を確実に判定することが
できない等の理由により、無段変速機4の時定数を誤推
定してしまうことが多い。
御システムでは、時定数を誤推定した場合、図14に示
すように実変速比がオーバーシュートを起こし、実変速
比が目標変速比よりも小さくなってしまう。
制御システムでは、無段変速機4の動特性を表す時定数
を誤推定するような状態においても、図15に示すよう
に実変速比をオーバーシュートさせることなく目標変速
比に追従させることができる。これは第2の実施形態に
係る変速比制御システムが閉ループ系内に不確定要素が
入らないように構成されているため、その影響が抑えら
れているからである。
テップモータの駆動速度制限などにより目標変速比と実
変速比とに偏差が生じた場合には、第1の実施形態同様
に動特性補償器B31の出力に補正が施されるので、変
速比指令値と実変速比との偏差を縮小することができ
る。
出力は動特性補償器B31の出力に加えられることか
ら、動特性補償器B31が変速比指令値補正量演算部B
35の出力の影響を受けることはなく、目標とする変速
比応答と外乱に対する応答性との独立設計性は確保され
る。
速比制御システムに適用した実施形態について説明した
が、本発明の適用可能な範囲はこれに限定されるもので
は無く、ステップモータ等を用いて変速比制御を行う変
速比制御システムに広く適用できるものである。また、
変速比制御システムのブロック線図もここで示したもの
に限定されるものではなく、これらと等価なものであれ
ばよい。
である。
ブロック線図である。
の関係を規定するマップである。
表す時定数との関係を規定するマップである。
のローパスフィルタカットオフ周波数の関係を規定する
マップである。
するためのフローチャートである。
比を変更した場合のシミュレーション結果を示す図であ
る。
速比を変更した場合のシミュレーション結果を示す図で
ある。
ブロック線図である。
フィードバックループの周波数特性を示すボード線図で
ある。
明するためのフローチャートである。
用いて発進加速したときの結果を示す図である。
用いて発進加速したときの結果を示す図である。
ある。
別の例である。
Claims (11)
- 【請求項1】運転状態に応じて決まる到達変速比と、所
定の動特性を表す時定数と、推定された無段変速機の動
特性を表す時定数とに基づき変速比指令値を演算する手
段と、 前記到達変速比と、前記所定の動特性を表す時定数とに
基づき目標変速比を演算する手段と、 前記目標変速比と実変速比との偏差に基づき前記変速比
指令値の補正量を演算する手段と、 前記補正量に基づき前記変速比指令値を補正する手段
と、 補正後の変速比指令値に基づき無段変速機を制御する手
段と、を備えたことを特徴とする無段変速機の変速比制
御システム。 - 【請求項2】無段変速機に加わる外乱を補償すべく近似
ゼロイングを用いたフィルタにより前記変速比指令値を
さらに補正する手段を備えたことを特徴とする請求項1
に記載の変速比制御システム。 - 【請求項3】前記変速比指令値の補正量を演算する手段
は、目標変速比と実変速比との偏差を、無段変速機の動
特性を表す時定数に基づき決定される関数に通して変速
比指令値の補正量を演算することを特徴とする請求項2
に記載の変速比制御システム。 - 【請求項4】前記変速比指令値の補正量を演算する手段
は、前記目標変速比と実変速比との偏差を無段変速機の
動特性を表す時定数の変化に対して安定性が補償されて
いるフィルタに通して変速比指令値の補正量を演算する
ことを特徴とする請求項1に記載の変速比制御システ
ム。 - 【請求項5】前記フィルタが積分特性を有することを特
徴とする請求項4に記載の変速比制御システム。 - 【請求項6】前記変速比指令値の補正量を演算する手段
と無段変速機とからなる閉ループ制御系の周波数特性が
低周波領域でゲイン1となり、高周波領域でゲインピー
クを持たないように前記フィルタを設計したことを特徴
とする請求項4に記載の変速比制御システム。 - 【請求項7】前記フィルタは、無段変速機の動特性を表
す時定数の変化を含めて構成した一般化制御対象を用い
て設計されることを特徴とする請求項4に記載の変速比
制御システム。 - 【請求項8】前記フィルタは、無段変速機の動特性のむ
だ時間を含めて構成した一般化制御対象を用いて設計さ
れることを特徴とする請求項4に記載の変速比制御シス
テム。 - 【請求項9】前記変速比指令値を演算する手段は、前記
到達変速比を、所定の動特性を表す伝達関数に無段変速
機の動特性を表す伝達関数の逆関数を掛け合わせたフィ
ルタに通して前記変速比指令値を演算することを特徴と
する請求項1から8のいずれかひとつに記載の変速比制
御システム。 - 【請求項10】前記変速比指令値を演算する手段は、前
記到達変速比を、 【数1】 TP:無段変速機の動特性を表す時定数 TT:所定の動特性を表す時定数 で表される1次/1次フィルタに通して変速比指令値を
演算することを特徴とする請求項1から8のいずれかひ
とつに記載の変速比制御システム。 - 【請求項11】無段変速機の動特性にむだ時間要素が存
在する場合、前記目標変速比を演算する手段がむだ時間
相当の遅れを考慮して目標変速比を演算することを特徴
とする請求項1から10のいずれかひとつに記載の変速
比制御システム。
Priority Applications (4)
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|---|---|---|---|
| JP35313599A JP3606142B2 (ja) | 1998-12-21 | 1999-12-13 | 無段変速機の変速比制御システム |
| US09/622,023 US6430491B1 (en) | 1998-12-21 | 1999-12-21 | Speed ratio control system of continuously variable transmission |
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- 1999-12-21 DE DE19982931T patent/DE19982931B4/de not_active Expired - Lifetime
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