JP2000243627A - 軟磁性膜、及び前記軟磁性膜を用いた磁気抵抗効果素子、ならびに前記磁気抵抗効果素子の製造方法 - Google Patents

軟磁性膜、及び前記軟磁性膜を用いた磁気抵抗効果素子、ならびに前記磁気抵抗効果素子の製造方法

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JP2000243627A
JP2000243627A JP11042943A JP4294399A JP2000243627A JP 2000243627 A JP2000243627 A JP 2000243627A JP 11042943 A JP11042943 A JP 11042943A JP 4294399 A JP4294399 A JP 4294399A JP 2000243627 A JP2000243627 A JP 2000243627A
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magnetic
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Masahiro Oshima
正弘 大嶋
Fumito Koike
文人 小池
Naoya Hasegawa
直也 長谷川
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
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    • HELECTRICITY
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    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
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    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の軟磁性膜によってフリー磁性層が形成
された磁気抵抗効果素子では、フリー磁性層の磁化容易
軸方向を、一定方向に揃えても、後の工程で、異なる方
向に再アニールを行うと磁化容易軸方向も変化してしま
っていた。 【解決手段】フリー磁性層11bが、非晶質軟磁性層を
有する軟磁性膜として形成され、磁化容易軸方向がトラ
ック幅方向に向くように磁場中アニールされることによ
り、その後で、ハイト方向の磁場中アニールにかけられ
ても、フリー磁性層11bの磁化容易軸方向が、トラッ
ク幅方向から変化することを抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体の洩れ磁
界などの外部磁界が印加されることにより、磁化方向が
変化する軟磁性膜に係り、特に、軟磁性膜の磁化容易軸
方向が、一旦、一定方向(X方向)に向くように磁場中
アニールされると、その後で、軟磁性膜がX方向以外の
方向に磁場中アニールされても、軟磁性膜の磁化容易軸
方向が、X方向から変化することを抑えることができる
軟磁性膜、及びこの軟磁性膜を用いた磁気抵抗効果素
子、ならびに前記磁気抵抗効果素子の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図12は、ハードディスクなどの記録媒
体からの記録磁界を検出する、従来の軟磁性膜を用いて
形成された磁気抵抗効果素子として示された、スピンバ
ルブ型薄膜素子のABS面近傍での断面図である。
【0003】このスピンバルブ型薄膜素子は、スピンバ
ルブ積層体1が下から下地層1a、フリー磁性層1b、
非磁性導電層1c、固定磁性層1d、反強磁性層1e、
および保護層1fが連続して積層されることにより形成
され、その両側にハードバイアス層2,2が形成されて
いる。ここで、フリー磁性層1bは、NiFe(ニッケ
ル−鉄)合金膜を用いた従来の軟磁性膜によって形成さ
れている。
【0004】前記反強磁性層1eにはFeMn(鉄−マ
ンガン)合金膜、固定磁性層1dにはNiFe(ニッケ
ル−鉄)合金膜、非磁性導電層1cにはCu(銅)膜、
またハードバイアス層2,2にはCoPt(コバルト−
白金)合金膜などが一般的に使用されている。なお、下
地層1aおよび保護層1fはTa(タンタル)などの非
磁性材料で形成されている。
【0005】このスピンバルブ型薄膜素子では、ハード
バイアス層2,2上に積層された導電層3,3から、固
定磁性層1d、非磁性導電層1c及びフリー磁性層1b
に定常電流(センス電流)が与えられる。前記固定磁性
層1dと反強磁性層1eとの界面にて交換結合による一
方向性磁界が生じ、前記固定磁性層1dの磁化が図示Y
方向(ハイト方向;記録媒体からの漏れ磁界方向)に単
磁区化され固定される。また、記録媒体からの洩れ磁界
が、スピンバルブ型薄膜素子に与えられていない状態の
ときは、フリー磁性層1b内での磁化の方向は、X方向
(トラック幅方向)に向けられている。
【0006】ハードディスクなどの記録媒体の走行方向
はZ方向であり、記録媒体からの洩れ磁界がY方向に与
えられると、フリー磁性層1bの磁化がX方向からY方
向へ向けて変化する。フリー磁性層1b内での磁化の方
向と、固定磁性層1dの一方向性の磁化方向が同一の方
向になると、一方の磁性層の電子が移動して他方の磁性
層に侵入しようとするときに、その界面で散乱を受ける
ことがなくなり低抵抗になる。この電気抵抗値の変化に
基づく電圧変化により、記録媒体からの洩れ磁界が検出
される。
【0007】前記記録媒体からの洩れ磁界が、スピンバ
ルブ型薄膜素子に与えられていない状態のときは、フリ
ー磁性層1b内での磁化の方向と、固定磁性層1dの一
方向性の磁化方向が直交していることが好ましい。
【0008】フリー磁性層1b内での磁化の方向と、固
定磁性層1dの一方向性の磁化方向が直交してないと、
記録媒体からの洩れ磁界の変化に伴う磁気抵抗の変化に
ヒステリシスが発生し、バルクハウゼンノイズが発生す
る。バルクハウゼンノイズを消すためには、大きな動作
安定磁界を要することになり、再生波形が歪むために再
生ヘッドとしての電磁変換効率を稼げず、高密度記録に
対応できない。
【0009】従来は、フリー磁性層1b内での磁化の方
向と、固定磁性層1dの一方向性の磁化方向を直交させ
るために、X方向に磁場を与えながら前記フリー磁性層
1bを成膜し、Y方向に磁場を与えながら反強磁性層1
eを成膜していた。
【0010】反強磁性層1eは、FeMn合金膜により
形成されているので、熱処理をせず磁場中で成膜するだ
けで、反強磁性特性を発揮する。反強磁性層1eと固定
磁性層1dとの界面において、交換結合による一方向性
磁界が生じ、固定磁性層1dの磁化がY方向に単磁区化
され固定される。
【0011】また、ハードバイアス層2,2はX方向に
磁化されており、これによってもフリー磁性層1bの磁
化がX方向に揃えられる。ハードバイアス層2,2およ
び導電層3,3は、フリー磁性層1b、非磁性導電層1
c、固定磁性層1d、反強磁性層1eおよび保護層1f
を順次積層して形成されたスピンバルブ積層体1を、ミ
ーリング等により所定の形状にして、前記スピンバルブ
積層体1の両側に成膜することにより形成される。
【0012】反強磁性層1eにFeMn、MnIrのよ
うな熱処理不要の材料を用いて上述の方法により形成さ
れたスピンバルブ型薄膜素子は、フリー磁性層1b内で
の磁化の方向と、固定磁性層1dの一方向性の磁化方向
を直交させることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法に
より形成されたスピンバルブ型薄膜素子を用いて、薄膜
磁気ヘッドなどを形成するときに、スピンバルブ型薄膜
素子がX方向以外の方向の磁場中アニールにかけられる
ことにより、フリー磁性層1bの磁化容易軸方向がX方
向以外の方向に変化してしまうという問題が生じてい
た。例えば、前記スピンバルブ型薄膜素子上に、インダ
クティブヘッドが積層された薄膜磁気ヘッドを形成する
と、フリー磁性層1bの磁化容易軸方向が変化して、固
定磁性層1dの一方向性の磁化方向と直交しなくなると
いう問題が生じていた。
【0014】図13は、スピンバルブ型薄膜素子上にイ
ンダクティブヘッドが積層された薄膜磁気ヘッドの縦断
面図である。図13に示す薄膜磁気ヘッドは、浮上式ヘ
ッドを構成するスライダのトレーリング側端面に形成さ
れたものであり、読み出しヘッド(再生ヘッド)h1上
に書込み用のインダクティブヘッドh2が積層された、
いわゆるMR/インダクティブ複合型薄膜磁気ヘッドで
ある。
【0015】下部シールド層4の上に、下部ギャップ層
5が設けられている。下部ギャップ層5は例えばAl2
3などの非磁性の絶縁材料で形成されている。さらに
下部ギャップ層5の上には、スピンバルブ積層体1が形
成されている。図13に示す符号2は、ハードバイアス
層であり、符号3は導電層である。導電層3の上には、
上部ギャップ層6が形成されている。この上部ギャップ
層6は、例えばAl23などの非磁性の絶縁材料で形成
されている。
【0016】上部ギャップ層6の上には、磁性材料製の
上部シールド層7が形成されている。図に示す薄膜磁気
ヘッドでは、上部シールド層7が、インダクティブヘッ
ド(書込みヘッド)h2の下部コア層としての機能をも
果たしている。
【0017】上部シールド層(下部コア層)7の上に
は、Al23などの非磁性の絶縁材料で形成されたギャ
ップ層8が形成され、さらにギャップ層8の上には、レ
ジスト材料やその他の有機材料で形成された絶縁層9が
形成されている。絶縁層9上には、Cuなどの電気抵抗
の低い導電性材料により、コイル層10が螺旋状に形成
されている。コイル層10の上には、有機樹脂材料など
の絶縁層100、磁性材料製の上部コア層101が形成
されている。
【0018】絶縁層100上に、コイル層10を形成す
るときに、絶縁層100を硬化させるために加熱する必
要がある。ところが、絶縁層100を加熱すると、スピ
ンバルブ型薄膜素子の反強磁性層1eと固定磁性層1d
との界面に生じた、交換結合による一方向性磁界が小さ
くなる、あるいは消滅する。一方向性磁界が小さくな
る、あるいは消滅すると、固定磁性層1dの磁化が、ハ
ードバイアス層2,2の磁化方向であるX方向に引きず
られてしまう。
【0019】そこで、従来は、Y方向の磁場中アニール
を行い、反強磁性層1eの磁化方向をY方向に固定し直
していた。しかし、従来の軟磁性膜を用いて形成された
フリー磁性層1bにおいては、この磁場中アニール中
に、フリー磁性層1bの磁化容易軸方向がY方向に変化
してしまい、フリー磁性層1b内の磁化方向と、固定磁
性層1dの一方向性の磁化方向とを直交させることがで
きなかった。
【0020】本発明は、上記従来の課題を解決するため
のものであり、薄膜磁気ヘッド形成後も、磁化の方向が
変わらない軟磁性膜および電磁変換効率の低下を抑える
ことが出来、高密度記録に対応できる前記軟磁性膜を用
いた磁気抵抗効果素子、ならびに前記磁気抵抗効果素子
の製造方法を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハードバイア
ス層からトラック幅方向のバイアス磁界が与えられ、外
部磁界の印加により磁化方向が変動する軟磁性膜は、X
方向(トラック幅方向)に磁化容易軸をもつ非晶質軟磁
性層を有して構成されることを特徴とするものである。
【0022】非晶質軟磁性層は一軸異方性が強いため、
軟磁性膜が非晶質軟磁性層を有するものとして形成さ
れ、磁化容易軸方向がある方向(X方向)に向くように
磁場中アニールされると、その後で、軟磁性膜がX方向
以外の方向に磁場中アニールにかけられても、軟磁性膜
の磁化容易軸方向が、X方向から変化することを抑える
ことができる。
【0023】前記軟磁性膜が、非晶質軟磁性層と結晶性
軟磁性層が積層された積層膜として形成されることが好
ましい。結晶性軟磁性層は、一般に、透磁率が大きく、
且つ保磁力が小さい優れた軟磁性特性を持つので、軟磁
性膜が、非晶質軟磁性層と結晶性軟磁性層が積層された
積層膜として形成されると、軟磁性膜の、外部磁界の変
化に伴う磁気抵抗の変化のヒステリシスが、より小さく
なる。なお、外部磁界が印加されたとき、非晶質軟磁性
層と結晶性軟磁性層の磁化方向は、同時に同じ向きに変
化する。結晶性磁性材料として、例えば、NiFe(パ
ーマロイ)やCoFeやCoなどがある。
【0024】前記非晶質軟磁性層のMs×t(飽和磁束
密度Ms×層厚t)が前記結晶性軟磁性層のMs×tよ
り大きいと、前記非晶質軟磁性層が、前記結晶性軟磁性
層の磁化容易軸方向を成膜時の磁化容易軸方向に保ちつ
づけることが容易になるので好ましい。
【0025】また、前記非晶質軟磁性層として代表的な
ものに、Co基の非晶質軟磁性層がある。
【0026】前記Co基の非晶質磁性膜は、例えば、C
o−X系合金(但し、Xは、Zr,Nb,Hf,Ta,
Bから選ばれる2種以上の元素)によって形成される。
前記Co−X系合金として、CoZrNb合金あるいは
CoTaHf合金などがある。
【0027】本発明の軟磁性膜の保磁力は、0.5〜1
(Oe)である。
【0028】本発明の磁気抵抗効果素子は、反強磁性層
と、この反強磁性層と接して形成され磁化が一定方向に
固定される固定磁性層と、前記固定磁性層に非磁性導電
層を介して形成されたフリー磁性層と、前記フリー磁性
層の磁化方向を前記固定磁性層の磁化方向に交叉する方
向へ揃えるバイアス層と、固定磁性層と非磁性導電層と
フリー磁性層に検出電流を与える導電層とを有する、い
わゆるスピンバルブ型薄膜素子であり、前記フリー磁性
層が上記本発明の軟磁性膜によって形成されていること
を特徴とするものである。
【0029】前記軟磁性膜を用いて形成された前記スピ
ンバルブ型薄膜素子によって、例えば、いわゆるMR/
インダクティブ複合型薄膜磁気ヘッドを形成するときに
は、インダクティブヘッドの形成過程で、コイル層の絶
縁性を保つためのレジスト層を硬化させるために加熱す
る必要がある。この時に、前記固定磁性層と前記反強磁
性層との界面に生じた交換結合によるの一方向性磁界の
方向がY方向(ハイト方向)から変化してしまうため、
Y方向磁場中アニールが行われるが、フリー磁性層が本
発明の軟磁性膜によって形成されていると、フリー磁性
層の磁化容易軸方向が、X方向から変化することを抑え
ることができる。つまり、前記フリー磁性層の磁化方向
と前記固定磁性層の磁化方向との直交を維持し、スピン
バルブ型薄膜素子の再生特性を向上させることができ
る。
【0030】また、本発明の磁気抵抗効果素子は、磁気
抵抗効果層と、前記磁気抵抗効果層に非磁性層を介して
重ねられた軟磁性層と、前記磁気抵抗効果層にトラック
幅方向のバイアス磁界を与えるバイアス層と、前記磁気
抵抗効果層に検出電流を与える導電層とを有し、前記磁
気抵抗効果層が上記本発明の軟磁性膜によって形成され
ていることを特徴とするものであってもよい。
【0031】前記磁気抵抗効果素子の、前記フリー磁性
層における非磁性導電層との界面、あるいは前記磁気抵
抗効果層における非磁性層との界面が、Co基の非晶質
軟磁性層で形成されている。
【0032】前記非磁性導電層あるいは前記非磁性層
は、Cuなどの導電性材料によって形成される。前記フ
リー磁性層における非磁性導電層との界面、あるいは前
記磁気抵抗効果層における非磁性層との界面が、Co基
の非晶質軟磁性層であると、前記界面における金属元素
の拡散防止ができる。さらに、伝導電子の平均自由工程
の大きいCo基の非晶質軟磁性層を前記界面にすると磁
気抵抗変化率を大きくできる。
【0033】また、本発明は、少なくとも反強磁性層、
固定磁性層、非磁性導電層、およびフリー磁性層を有す
るスピンバルブ型薄膜素子の製造方法において、前記フ
リー磁性層が、少なくとも非晶質軟磁性膜を有して成膜
され、しかも外部磁界をX方向(トラック幅方向)に印
加されつつ成膜される工程と、前記フリー磁性層が、成
膜後に、第1のアニール温度において、外部磁界をX方
向に印加され、磁場中アニールされることにより、X方
向を磁化容易軸方向とされる工程と、前記非磁性導電層
が、成膜される工程と、前記固定磁性層が、成膜される
工程と、前記固定磁性層と前記反強磁性層が、成膜後
に、第2のアニール温度において、外部磁界をY方向
(ハイト方向)に印加され、磁場中アニールされること
により、前記固定磁性層と前記反強磁性層との界面で生
じた交換結合によるY方向の一方向性磁界を付与される
工程とを有することを特徴とするものである。
【0034】例えば、磁気抵抗効果素子上にインダクテ
ィブヘッドを形成するときにおいて、前記第2のアニー
ル工程は、このインダクティブヘッドの絶縁層となるレ
ジスト層を硬化させるための加熱によって、減少もしく
は消滅した前記固定磁性層と前記反強磁性層との界面で
生じた交換結合による一方向性磁界を、Y方向に回復さ
せるためのものである。
【0035】本発明の磁気抵抗効果素子の前記反強磁性
層を、FeMnやMnIrなどで形成すると、反強磁性
特性を生じさせるために熱処理を施す必要がないため、
スピンバルブ型薄膜素子の成膜中に、前記フリー磁性層
の磁化容易軸方向がX方向から変化することは抑えられ
る。
【0036】しかし、磁気抵抗効果素子上にインダクテ
ィブヘッドを形成する際に、コイル層の絶縁性を保つた
めのレジスト層を硬化させるために加熱する必要があ
る。この時に、前記固定磁性層と前記反強磁性層との界
面で生じた交換結合による一方向性磁界が減少もしくは
消滅してしまうため、その後の工程で、外部磁界をY方
向に印加し、磁場中アニールを行い、前記一方向性磁界
を、Y方向に回復させる。
【0037】本発明の磁気抵抗効果素子のフリー磁性層
は、非晶質軟磁性材料を用いて形成された非晶質軟磁性
層である。非晶質軟磁性材料は、一軸異方性が強いの
で、第1のアニール温度において、X方向の磁場中アニ
ールをかけられて磁化容易軸方向がX方向に揃えられる
と、その後、第2のアニール温度において、Y方向に磁
場中アニールをかけられても、磁化容易軸方向がX方向
から変化することが抑えられる。
【0038】このとき、前記第1のアニール温度が、前
記第2のアニール温度より高いことが必要条件である。
例えば、前記第1のアニール温度が280℃〜320℃
であり、前記第2のアニール温度が180℃〜280℃
である。
【0039】前記フリー磁性層は、非晶質軟磁性層と結
晶性軟磁性層が積層された積層膜として形成されること
が好ましい。
【0040】また、前記非晶質軟磁性層のMs×t(飽
和磁束密度Ms×層厚t)が前記結晶性軟磁性層のMs
×tより大きく形成することが好ましい。
【0041】また、前記非晶質軟磁性層として、代表的
なものに、Co基の非晶質軟磁性層がある。前記非晶質
軟磁性層がCo基の非晶質軟磁性層であるときは、前記
フリー磁性層と前記非磁性導電層との界面が、Co基の
非晶質軟磁性層となるように、Co基の非晶質軟磁性層
と結晶性軟磁性層が積層されることが好ましい。
【0042】前記Co基の非晶質磁性膜は、例えば、C
o−X系合金(但し、Xは、Zr,Nb,Hf,Ta,
Bから選ばれる2種以上の元素)によって形成され、C
o−X系合金には、例えば、CoZrNb合金あるいは
CoTaHf合金があるによって形成される。
【0043】本発明の磁気抵抗効果素子の製造方法によ
って製造された磁気抵抗効果素子の、前記フリー磁性層
の保磁力は、0.5〜1(Oe)である。
【0044】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態とし
て、本発明の軟磁性膜を用いて形成された磁気抵抗効果
素子の構造をABS面側から見た断面図である。図1に
示した磁気抵抗効果素子は、いわゆるスピンバルブ型薄
膜素子である。なお、図1ではX方向(トラック幅方向)
に延びる素子の中央部分のみを破断して示している。
【0045】なお、図1に示すスピンバルブ型薄膜素子
は、ハードディスク装置に設けられた浮上式スライダの
トレーリング側端部などに設けられて、ハードディスク
などの記録磁界を検出するものである。また、ハードデ
ィスクなどの磁気記録媒体の移動方向はZ方向であり、
磁気記録媒体からの洩れ磁界の方向はY方向(ハイト方
向)である。
【0046】図1の最も下に形成されているのはTa
(タンタル)などの非磁性材料で形成された下地層11
aである。この下地層11aの上にフリー磁性層11
b、非磁性導電層11c、固定磁性層11d、反強磁性
層11e、および保護層11fが積層されスピンバルブ
積層体11が形成されている。
【0047】非磁性導電性層11cは、Cuなどの電気
抵抗の低い非磁性導電性材料により形成されている。固
定磁性層11dは、NiFe、CoFeおよびCoなど
の結晶性材料により形成されており、反強磁性層11e
は、FeMnやMnIrなど、熱処理を施さなくとも、
反強磁性特性を生じさせることができる材料により形成
されている。反強磁性層11eと固定磁性層11dの界
面での交換結合による一方向性磁界により、固定磁性層
11dの磁化方向をY方向に固定している。また、保護
層11fは、Taなどの非磁性材料で形成されている。
【0048】フリー磁性層11bは、非晶質軟磁性層を
有する本発明の軟磁性膜によって形成されている。非晶
質軟磁性材料は、一軸異方性が強いので、一度X方向の
磁場中アニールをかけられて磁化容易軸方向がX方向に
揃えられると、その後、他の方向の磁場中アニールをか
けられても、磁化容易軸方向がX方向から変化すること
が抑えられる。
【0049】したがって、本発明のスピンバルブ型薄膜
素子は、フリー磁性層の磁化方向と固定磁性層の磁化方
向の直交性を維持できるので、記録媒体からの洩れ磁界
の変化に伴う磁気抵抗の変化のヒステリシスを小さくで
き、バルクハウゼンノイズを発生しにくくでき、優れた
再生特性を得ることが可能になる。その結果、本発明の
スピンバルブ型薄膜素子は、電磁変換効率が向上し、高
密度記録に対応することができる。
【0050】非晶質軟磁性材料として、Co基の非晶質
磁性材料を用いることが好ましい。Co基の非晶質磁性
材料として、例えば、Co−X系合金(但し、Xは、Z
r,Nb,Hf,Ta,Bから選ばれる2種以上の元
素)がある。特に、CoZrNb合金あるいはCoTa
Hf合金が好ましい。本実施の形態では、CoZrNb
を用いている。
【0051】前記スピンバルブ積層体11の両側には、
フリー磁性層11bの磁化方向をX方向に揃えるハード
バイアス層12,12およびフリー磁性層11b、非磁
性導電層11c、固定磁性層11dに検出電流を与える
導電層13,13が成膜されている。
【0052】前記ハードバイアス層12,12は例えば
Co−Pt(コバルト−白金)合金やCo−Cr−Pt
(コバルト−クロム−白金)合金などで形成されてい
る。また導電層13,13はW(タングステン)やCu
(銅)などにより形成されている。本実施の形態のスピ
ンバルブ型薄膜素子のフリー磁性層11bの保磁力は、
約1(Oe)である。
【0053】図2は、本発明の他の実施の形態として、
スピンバルブ型薄膜素子の構造をABS面側から見た断
面図である。本実施の形態では、フリー磁性層21bを
形成する本発明の軟磁性膜は、非晶質軟磁性層21b1
と結晶性軟磁性層21b2が積層された積層膜となって
いる。下地層21a、非磁性導電層21c、固定磁性層
21d、反強磁性層21e、保護層21f、ハードバイ
アス層22,22および導電層23,23の材料は図1
のスピンバルブ型薄膜素子と同じである。
【0054】結晶性軟磁性層21b2は、透磁率が大き
く、且つ保磁力が小さい優れた軟磁性特性を持つので、
フリー磁性層21bが、非晶質軟磁性層21b1と結晶
性軟磁性層21b2が積層された積層膜として形成され
ると、フリー磁性層21bの記録媒体からの洩れ磁界の
変化に伴う磁気抵抗の変化のヒステリシスがより小さく
なる。したがって、より優れた再生特性をもつスピンバ
ルブ型薄膜素子を得ることができる。
【0055】フリー磁性層21bが非晶質軟磁性層21
b1と結晶性軟磁性層21b2の積層体であるとき、非
晶質軟磁性層21b1が、フリー磁性層21bの磁化容
易軸方向をX方向に保ちつづける役割をする。したがっ
て、フリー磁性層21b成膜後に、X方向以外の方向の
磁場中アニールをかけられても、非晶質軟磁性層21b
1および結晶性軟磁性層21b2は、両方ともX方向の
磁化容易軸方向を維持しつづける。なお、外部磁界が印
加されたときに、非晶質軟磁性層21b1と結晶性軟磁
性層21b2の磁化方向は、同時に、同じ方向に変化す
る。結晶性軟磁性層21b2の材料として、例えば、N
iFe(パーマロイ)やCoFeやCoなどがある。
【0056】非晶質軟磁性層21b1のMs×t(飽和
磁束密度Ms×層厚t)が結晶性軟磁性層21b2のM
s×tより大きいと、非晶質軟磁性層21b1が、結晶
性軟磁性層21b2の磁化容易軸方向をX方向に保ちつ
づけることが容易になるので好ましい。
【0057】前記非磁性導電層は、Cuなどの導電性材
料によって形成される。前記フリー磁性層と前記非磁性
導電層との界面がCo基の非晶質軟磁性層であると、前
記界面における金属元素の拡散防止ができる。さらに、
伝導電子の平均自由工程の大きいCo基の非晶質軟磁性
層を前記界面にすると磁気抵抗変化率を大きくできる。
【0058】本実施の形態のスピンバルブ型薄膜素子の
フリー磁性層21bの保磁力は、0.5〜1(Oe)と
なり、図1の実施の形態のスピンバルブ型薄膜素子より
も良好な軟磁性特性を示すことができる。
【0059】次に、図1のスピンバルブ型薄膜素子の製
造方法について、以下に説明する。まず、下地層11a
上に、外部磁界をX方向(トラック幅方向)に印加しな
がら、フリー磁性層11bを成膜する。この成膜過程で
は、熱を与えず常温下で成膜する。フリー磁性層11b
を成膜後に、外部磁界をX方向に印加しながら、フリー
磁性層11bを第1のアニール温度において磁場中アニ
ールし、X方向に異方性磁界を付与する。磁場中アニー
ルの条件は、例えば、300℃、1時間、1KOeであ
る。
【0060】フリー磁性層11bは、非晶質軟磁性材料
によって形成する。非晶質軟磁性材料として、Co基の
非晶質磁性材料を用いることが好ましい。Co基の非晶
質磁性材料として、例えば、Co−X系合金(但し、X
は、Zr,Nb,Hf,Ta,Bから選ばれる2種以上
の元素)がある。特に、CoZrNb合金あるいはCo
TaHf合金が好ましい。本実施の形態では、CoZr
Nbを用いている。
【0061】フリー磁性層11bを磁場中アニールした
後、フリー磁性層11b上に、非磁性導電層11cを成
膜する。非磁性導電層11cは、Cuなどの電気抵抗の
低い非磁性導電性材料により形成する。
【0062】次に、非磁性導電層11c上に、外部磁界
をY方向(ハイト方向)に印加しながら、固定磁性層1
1dおよび反強磁性層11eを順次積層して成膜する。
この成膜過程では、熱を与えず常温下で成膜する。固定
磁性層11dは、NiFe、CoFeおよびCoなどの
結晶性材料により形成する。また、反強磁性層11e
は、FeMnやMnIrなど、熱処理を施さなくとも、
反強磁性特性を生じさせることができる材料により形成
する。
【0063】さらに、反強磁性層11e上に、Taなど
の非磁性材料を積層して保護層11fを成膜すると、ス
ピンバルブ積層体11となる。スピンバルブ積層体11
を図1に示す台形状にミーリング等により形成した後、
スピンバルブ積層体11の両側にX方向に磁化されたハ
ードバイアス層12,12および、導電層13,13を
成膜する。
【0064】前記ハードバイアス層12,12は例えば
Co−Pt(コバルト−白金)合金やCo−Cr−Pt
(コバルト−クロム−白金)合金などで形成する。また
導電層13,13はW(タングステン)やCu(銅)な
どにより形成する。
【0065】本実施の形態のスピンバルブ型薄膜素子で
は、反強磁性層11eは、FeMnやMnIrなどで形
成しており、反強磁性特性を生じさせるために熱処理を
施す必要がないので、スピンバルブ積層体11を形成中
に、フリー磁性層11bの磁化容易軸方向がX方向から
変化することは抑えられている。
【0066】しかし、例えば、磁気ヘッドを製造すると
きの工程において、スピンバルブ型薄膜素子形成後にス
ピンバルブ型薄膜素子に熱が加わる工程を有することが
ある。例えば、本実施の形態のスピンバルブ型薄膜素子
を用いて、いわゆるMR/インダクティブ複合型薄膜磁
気ヘッドを形成するときには、インダクティブヘッドの
形成過程で、コイル層の絶縁性を保つためのレジスト層
を硬化させるために加熱する必要がある。この時に、反
強磁性層11eと固定磁性層11dの界面に生じる交換
結合による一方向性磁化の方向がY方向から変化してし
まうため、第2のアニール温度において、外部磁界をY
方向に印加し、磁場中アニールを行い、反強磁性層11
eと固定磁性層11dの界面に生じる交換結合による一
方向性の磁化方向をY方向に回復させる。磁場中アニー
ルの条件は、例えば、200℃、1時間、1KOeであ
る。
【0067】本実施の形態のスピンバルブ型薄膜素子の
フリー磁性層11bは、非晶質軟磁性材料を用いて形成
された非晶質軟磁性層である。非晶質軟磁性材料は、一
軸異方性が強いので、第1のアニール温度において、X
方向の磁場中アニールをかけられて磁化容易軸方向がX
方向に揃えられると、その後、第2のアニール温度にお
いて、他の方向の磁場中アニールをかけられても、磁化
容易軸方向がX方向から変化することが抑えられる。し
たがって、本発明の製造方法によって製造されたスピン
バルブ型薄膜素子は、フリー磁性層11bの磁化方向と
固定磁性層11dの磁化方向の直交性が維持され、優れ
た再生特性を持つことができる。
【0068】このとき、第1のアニール温度が、第2の
アニール温度より高いことが必要条件である。例えば、
前記第1のアニール温度が280℃〜320℃であり、
前記第2のアニール温度が180℃〜280℃である。
【0069】なお図1に示すスピンバルブ型薄膜素子で
は、下からフリー磁性層11b、非磁性導電層11c、
固定磁性層11d、および反強磁性層11eの順に成膜
されているが、逆に反強磁性層11e、固定磁性層11
d、非磁性導電層11c、およびフリー磁性層11bの
順で成膜されてもよい。
【0070】図2に示す本発明の他の実施の形態のスピ
ンバルブ型薄膜素子の製造方法は、フリー磁性層21b
を、非晶質軟磁性層21b1と結晶性軟磁性層21b2
とを順次積層して成膜すること以外は、図1のスピンバ
ルブ型薄膜素子の製造方法と同じである。
【0071】また、非晶質軟磁性層21b1として、代
表的なものに、Co基の非晶質軟磁性層があること、前
記Co基の非晶質磁性膜は、例えば、Co−X系合金
(但し、Xは、Zr,Nb,Hf,Ta,Bから選ばれ
る2種以上の元素)によって形成されること、Co−X
系合金には、例えば、CoZrNb合金あるいはCoT
aHf合金があることも、図1のスピンバルブ型薄膜素
子の製造方法と同じである。
【0072】結晶性軟磁性層21b2の材料には、Ni
Fe(パーマロイ)、CoFe、Coなどがある。ま
た、非晶質軟磁性層21b1のMs×t(飽和磁束密度
Ms×層厚t)が結晶性軟磁性層21b2のMs×tよ
り大きいと、非晶質軟磁性層21b1が、結晶性軟磁性
層21b2の磁化容易軸方向をX方向に保ちつづけるこ
とが容易になるので好ましい。
【0073】さらに、非晶質軟磁性層21b1が、Co
基の非晶質軟磁性層であるときには、フリー磁性層21
bと非磁性導電層21cとの界面が非晶質軟磁性層21
b1であると、前記界面における金属元素の拡散防止が
できるので好ましい。また、伝導電子の平均自由工程の
大きいCo基の非晶質軟磁性層を前記界面にすること
で、磁気抵抗変化率を大きくすることもできる。
【0074】フリー磁性層21bを、非晶質軟磁性層2
1b1と結晶性軟磁性層21b2とを順次積層して成膜
する製造方法によって製造されたスピンバルブ型薄膜素
子の、フリー磁性層21bの保磁力は、0.5〜1(O
e)である。
【0075】なお図2に示すスピンバルブ型薄膜素子で
は、下からフリー磁性層21b、非磁性導電層21c、
固定磁性層21d、および反強磁性層21eの順に成膜
されているが、逆に反強磁性層21e、固定磁性層21
d、非磁性導電層21c、およびフリー磁性層21bの
順で成膜されてもよい。
【0076】本発明の軟磁性膜を用いて形成された磁気
抵抗効果素子として、スピンバルブ型薄膜素子について
説明したが、本発明の軟磁性膜は他のGMR素子におけ
る軟磁性膜にも適用できる。
【0077】図11は、AMR素子をABS面側から見
た断面図である。AMR素子は、下から軟磁性層(SA
L層)52、非磁性層(SHUNT層)53、磁気抵抗
効果層54(MR層)54及び保護層55の順に積層さ
れ、この積層体の両側には、ハードバイアス層56,5
6及び導電層57,57が形成されている。前記軟磁性
層52には、NiFeNb合金膜、非磁性層53にはT
a膜、磁気抵抗効果層54にはNiFe合金膜が、一般
的に使用される。またハードバイアス層56にはCoP
t合金膜、導電層57,57には、Cr膜などが使用さ
れる。
【0078】このAMR素子では、ハードバイアス層5
6が図示X方向に磁化されており、このハードバイアス
層56により磁気抵抗効果層54にX方向のバイアス磁
界が与えられる。さらに軟磁性層52から磁気抵抗効果
層54に図示Y方向のバイアス磁界が与えられる。磁気
抵抗効果層54にX方向とY方向のバイアス磁界が与え
られることにより、磁気抵抗効果層54の磁界変化に対
する磁化変化が直線性を有する状態に設定される。
【0079】導電層57からの検出電流(センス電流)
は、磁気抵抗効果層54に与えられる。記録媒体の走行
方向はZ方向であり、記録媒体からの洩れ磁界がY方向
に与えられると、磁気抵抗効果層54の磁化方向が変化
することにより、抵抗値が変化し、これが電圧変化とし
て検出される。
【0080】ここで、磁気抵抗効果層54を、本発明の
軟磁性膜を用いて形成すると、AMR素子を成膜すると
きに、一旦、磁気抵抗効果層54の磁化容易軸方向を適
切な方向に向ければ、その後の工程、例えば、磁気抵抗
効果素子上にインダクティブヘッドを形成する際に、こ
のインダクティブヘッドの絶縁層となるレジスト層を硬
化させる工程において熱を加えられたり、成膜時の磁化
容易軸方向と異なる方向の磁場中アニールにかけられて
も、磁気抵抗効果層54の磁化容易軸方向が変化するこ
とは抑えられる。
【0081】
【実施例】従来の軟磁性膜(比較例1)および本発明の
軟磁性膜(実施例1、実施例2)に、外部磁界Hをか
け、外部磁界Hの大きさを変化させつつ、軟磁性膜の抵
抗Rを測定し、R−H曲線を描いた。その実験結果を図
3ないし図5に示す。
【0082】比較例1、実施例1、および実施例2にお
ける各軟磁性膜は、以下の軟磁性層を有するものとし
た。 比較例1:NiFe層 実施例1:Co87Zr4Nb9層 実施例2:NiFe層/Co87Zr4Nb9層 上記各組成の軟磁性膜は、トラック幅方向に外部磁界を
印加されつつ成膜された後、1KOeの外部磁界をトラ
ック幅方向に印加されつつ、300℃、1時間の条件の
下で、磁場中アニールにかけられる。
【0083】さらに、上記3種の軟磁性膜は、1KOe
の外部磁界をハイト方向に印加されつつ、200℃、1
時間の条件の下で、磁場中アニールにかけられる。ハイ
ト方向の磁場中アニール後の軟磁性膜に、外部磁界H
を、ハイト方向に、大きさを変化させつつ印加し、R−
H特性を測定した。
【0084】図3に示すように、NiFe単層を有する
軟磁性膜である比較例1の場合では、軟磁性膜のヒステ
リシスは膨らみ、保磁力Hc(A)は、Hc(A)=3
(Oe)程度と大きくなっている。
【0085】これは、ハイト方向の磁場中アニール中
に、軟磁性膜の磁化容易軸方向がトラック幅方向からハ
イト方向に変化してしまったためである。一方、図4に
示す実施例1のヒステリシスでは、保磁力Hc(B)は
Hc(B)=1(Oe)となっている。
【0086】これは、軟磁性膜が、Co87Zr4Nb9
用いて形成された非晶質軟磁性層で構成されているため
である。非晶質軟磁性層は、一軸異方性が強いので、一
度トラック幅方向の磁場中アニールをかけられて、磁化
容易軸方向がトラック幅方向に揃えられると、その後
で、ハイト方向に磁場中アニールをかけられても、磁化
容易軸方向が変化することが抑えられる。
【0087】したがって、本発明の軟磁性膜を用いて形
成された磁気抵抗効果素子は、バルクハウゼンノイズを
発生しにくくできるので、優れた再生特性を得ることが
可能になる。さらに、図5に示す実施例2のヒステリシ
スには膨らみがなく、保磁力Hc(B)が、Hc(B)
=0.5(Oe)と、非常に小さくなっていることがわ
かる。
【0088】実施例2では、軟磁性膜が、Co87Zr4
Nb9を用いて形成された非晶質軟磁性層と、NiFe
を用いて形成された結晶性軟磁性層が積層された積層膜
を有するものとして形成されている。結晶性軟磁性層
は、一般に、透磁率が大きく、且つ保磁力が小さい優れ
た軟磁性特性を持つので、軟磁性膜を非晶質軟磁性層と
結晶性軟磁性層の積層膜を有するものとして形成すると
実施例1よりもヒステリシスが小さくなり、したがっ
て、さらに優れた再生特性を得ることが可能になる。な
お、実施例2では、結晶性軟磁性層としてNiFe層を
用いたが、NiFe層の代りに、CoFe層やCo層を
を用いても、同様の効果を得ることが出来る。
【0089】次に、従来の軟磁性膜および本発明の軟磁
性膜によってフリー磁性層が形成されたスピンバルブ型
薄膜を用いて、図13に示すMR/インダクティブ複合
型薄膜磁気ヘッドを形成した。
【0090】それぞれの、薄膜磁気ヘッドのスピンバル
ブ型薄膜の、膜構成は以下の通りである。 比較例2(従来例):下地層:Ta/フリー磁性層:N
iFe/非磁性導電層:Cu/固定磁性層:NiFe/
反強磁性層:FeMn/保護層:Ta 実施例3(本発明):下地層:Ta/フリー磁性層:C
87Zr4Nb9/非磁性導電層:Cu/固定磁性層:N
iFe/反強磁性層:FeMn/保護層:Ta 実施例4(本発明):下地層:Ta/フリー磁性層:N
iFe/フリー磁性層:Co87Zr4Nb9/非磁性導電
層:Cu/固定磁性層:NiFe/反強磁性層:FeM
n/保護層:Ta 上記の各スピンバルブ型薄膜のフリー磁性層は、トラッ
ク幅方向に外部磁界を印加されつつ成膜された後、1K
Oeの外部磁界をトラック幅方向に印加されつつ、30
0℃、1時間の条件の下で、磁場中アニールにかけられ
る。
【0091】また、反強磁性層は、ハイト方向に外部磁
界を印加されつつ成膜される。したがって、スピンバル
ブ型薄膜成膜直後の固定磁性層の一方向性の磁化方向
は、ハイト方向を向いており、フリー磁性層と固定磁性
層の磁化方向は直交している。
【0092】しかし、MR/インダクティブ複合型薄膜
磁気ヘッドを形成するとき、MRヘッド上にインダクテ
ィブヘッドを形成する過程において、コイル層10の絶
縁性を保つための絶縁層100を硬化させるために加熱
する時に、固定磁性層11dの磁化方向がハイト方向か
ら変化してしまう。そこで、ハイト方向に1KOeの磁
界をかけ、200℃、1時間の磁場中再アニールを行
い、反強磁性層11eと固定磁性層11dの界面に生じ
る交換結合による一方向性の磁化方向をハイト方向に向
け直す。
【0093】磁気ヘッド形成後に、各磁気ヘッドのスピ
ンバルブ型薄膜素子におけるハイト方向(図1、図2、
図12に示すY方向)に外部磁界Hをかけ、抵抗Rを測
定し、R−H曲線を得た。結果を、図6、図7、図8に
示す。図6は、比較例2のスピンバルブ型薄膜を用いて
形成されたMR/インダクティブ複合型薄膜磁気ヘッド
のR−H曲線である。比較例2のスピンバルブ型薄膜を
用いた場合、R−H特性のヒステリシスが大きくなる。
【0094】図7は、Co87Zr4Nb9層としてフリー
磁性層が成膜された、実施例3のスピンバルブ型薄膜を
用いて形成されたMR/インダクティブ複合型薄膜磁気
ヘッドのR−H曲線である。フリー磁性層が、非晶質軟
磁性層であるCo87Zr4Nb9層として成膜されている
と、磁気ヘッドの形態においても、R−H特性のヒステ
リシスがなくなる。したがって、バルクハウゼンノイズ
が小さく、再生特性が良好で、高密度記録に対応できる
磁気ヘッドを形成することが出来る。
【0095】図8は、Co87Zr4Nb9層とNiFe層
の積層膜としてフリー磁性層が成膜された、実施例4の
スピンバルブ型薄膜を用いて形成されたMR/インダク
ティブ複合型薄膜磁気ヘッドのR−H曲線である。フリ
ー磁性層が、非晶質軟磁性層であるCo87Zr4Nb9
と結晶性軟磁性層であるNiFe層の積層膜として成膜
されていると、磁気ヘッドの形態においてもR−H特性
のヒステリシスがなくなり、バルクハウゼンノイズが小
さく、再生特性が良好で、高密度記録に対応できる磁気
ヘッドを形成することが出来る。
【0096】図9は、本発明の軟磁性膜と従来の軟磁性
膜それぞれについて、成膜状態、トラック幅方向磁場中
アニール処理をしたもの、トラック幅方向磁場中アニー
ル後更にハイト方向磁場中アニール処理をしたものに、
ハイト方向に外部磁化を印加した際の異方性磁界の変化
を示すグラフである。
【0097】実験に使用した本発明の軟磁性膜は、非晶
質軟磁性層であるCo87Zr4Nb9層として成膜された
ものと、非晶質軟磁性層であるCo87Zr4Nb9層と結
晶性軟磁性層であるNiFe層の積層膜として成膜され
たものの2種類である。従来の軟磁性膜は、結晶性軟磁
性層であるNiFe層のみとして成膜されたものであ
る。各軟磁性膜とも、トラック幅方向の磁化をかけられ
ながら成膜がおこなわれ、さらに、トラック幅方向に1
KOeの磁場が与えられながら、300℃、1時間の磁
場中アニールにかけられることにより、磁化容易軸方向
がトラック幅方向に向けられる。
【0098】トラック幅方向に磁化容易軸方向を向けら
れた軟磁性膜を、ハイト方向に1KOeの磁場を与えな
がら、200℃、1時間の磁場中アニールにかけた。
【0099】軟磁性膜成膜直後、および、トラック幅方
向磁場中アニール直後における、軟磁性膜の異方性磁界
は、本発明および従来の3種の軟磁性膜とも、6〜7
(Oe)である。
【0100】ハイト方向磁場中アニール後になると、従
来の軟磁性膜の異方性磁界は、1(Oe)になる。一
方、本発明の軟磁性膜では、Co87Zr4Nb9層として
成膜された軟磁性膜が5(Oe)、Co87Zr4Nb9
とNiFe層の積層膜として成膜された軟磁性膜が6
(Oe)の異方性磁界を保持している。
【0101】したがって、軟磁性膜が、非晶質軟磁性層
を有するものとして形成され、磁化容易軸方向がトラッ
ク幅方向に向くように磁場中アニールされることによ
り、その後で、軟磁性膜が、ハイト方向磁場中アニール
にかけられても、軟磁性層の磁化容易軸方向が、トラッ
ク幅方向から変化することを抑えることができることが
わかる。また、軟磁性膜を、非晶質軟磁性層単層で形成
することにより、非晶質軟磁性層と結晶性軟磁性層との
積層膜として形成するほうが、軟磁性膜の磁化容易軸方
向が、トラック幅方向から変化することを抑える効果が
高くなることも分かる。
【0102】図10は、非晶質軟磁性層であるCo87
4Nb9層として成膜された本発明の軟磁性膜におい
て、トラック幅方向の磁場中アニールの温度を350℃
で行い、その後、ハイト方向磁場中アニールにかけた場
合と、トラック幅方向の磁場中アニールの温度を300
℃で行い、その後、ハイト方向磁場中アニールにかけた
場合との、ハイト方向に外部磁界を印加した際の異方性
磁界を比較したグラフである。
【0103】トラック幅方向の磁場中アニールの温度以
外の条件は、磁界の大きさが1KOeであり、時間が1
時間である。ハイト方向磁場中アニールの条件は、温度
が200℃、磁界の大きさが1KOe、時間が1時間で
ある。
【0104】軟磁性膜のトラック幅方向磁場中アニール
の温度を350℃に変更しても、ハイト方向磁場中アニ
ール後の、軟磁性膜の異方性磁界は、300℃でトラッ
ク幅方向磁場中アニールをしたときとほとんど変わらな
い。つまり、軟磁性膜のトラック幅方向磁場中アニール
の温度(第1のアニール温度)がハイト方向磁場中アニ
ールの温度(第2のアニール温度)より高ければ、軟磁
性膜の磁化容易軸方向が、トラック幅方向から変化する
ことを抑えることができることがわかる。
【0105】なお、本実施例では、非晶質軟磁性層をC
87Zr4Nb9層としたが、CoZrNbの組成を、
x、y、zをat%として、CoxZryNbzと表した
とき、x、y、zの値を、それぞれ、82≦x≦94、
2≦y≦6、4≦z≦12の範囲とすれば、本実施例と
同じ効果を得ることができる。
【0106】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の軟磁性膜
は、非晶質軟磁性層を有して構成されているので、一
旦、磁化容易軸方向が一定の方向に向けられると、その
後で、異なる方向の磁場中アニールにかけられても、磁
化容易軸方向が変化することが抑えられる。
【0107】また、本発明の軟磁性膜を用いて、磁気抵
抗効果素子を形成する事が出来る。例えば、本発明の軟
磁性膜によってフリー磁性層が形成されたスピンバルブ
型薄膜素子では、フリー磁性層を成膜するときに、フリ
ー磁性層の磁化容易軸方向がトラック幅方向に向くよう
に磁場中アニールされることにより、その後で、フリー
磁性層がトラック幅方向以外の方向、例えばハイト方向
の磁場中アニールにかけられても、フリー磁性層の磁化
容易軸方向が、トラック幅方向から変化することを抑え
ることができ、フリー磁性層の磁化の方向と、固定磁性
層の一方向性の磁化方向とが直交することを維持でき
る。
【0108】したがって、本発明の軟磁性膜によってフ
リー磁性層が形成されたスピンバルブ型薄膜素子は、記
録媒体からの洩れ磁界の変化に伴う磁気抵抗の変化のヒ
ステリシスを小さくし、バルクハウゼンノイズを発生し
にくくできるので、優れた再生特性を得ることが可能に
なり、電磁変換効率が向上し、高密度記録に対応するこ
とができる。また、軟磁性膜を、非晶質軟磁性層と結晶
性軟磁性層が積層された積層膜とすることにより、ヒス
テリシスをより小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のスピンバルブ型薄膜素子
の構造をABS面側から見た断面図。
【図2】本発明の他の実施の形態のスピンバルブ型薄膜
素子の構造をABS面側から見た断面図。
【図3】従来の軟磁性膜のR−H曲線。
【図4】CoZrNb層を有する本発明の軟磁性膜のR
−H曲線。
【図5】CoZrNb層とNiFe層の積層膜を有する
本発明の軟磁性膜のR−H曲線。
【図6】従来の軟磁性膜を用いて、フリー磁性層が形成
されたスピンバルブ型薄膜によって形成されたMR/イ
ンダクティブ複合型薄膜磁気ヘッドのR−H曲線。
【図7】CoZrNb層を有する本発明の軟磁性膜を用
いて、フリー磁性層が形成されたスピンバルブ型薄膜に
よって形成されたMR/インダクティブ複合型薄膜磁気
ヘッドのR−H曲線。
【図8】CoZrNb層とNiFe層の積層膜を有する
本発明の軟磁性膜を用いて、フリー磁性層が形成された
スピンバルブ型薄膜によって形成されたMR/インダク
ティブ複合型薄膜磁気ヘッドのR−H曲線。
【図9】本発明の軟磁性膜と、従来の軟磁性膜それぞれ
について、成膜状態、トラック幅方向磁場中アニール処
理をしたもの、トラック幅方向磁場中アニール後更にハ
イト方向磁場中アニール処理をしたものに、ハイト方向
に外部磁化を印加した際の異方性磁界の変化を示すグラ
フ。。
【図10】軟磁性膜のトラック幅方向磁場中アニールの
温度を変えた場合の、ハイト方向に外部磁化を印加した
際の異方性磁界を比較したグラフ。
【図11】本発明の実施の形態のAMR素子の構造をA
BS面側から見た断面図。
【図12】従来のスピンバルブ型薄膜素子の構造をAB
S面側から見た断面図。
【図13】スピンバルブ型薄膜素子を用いて形成された
MR/インダクティブ複合型薄膜磁気ヘッドの縦断面
図。
【符号の説明】
11、21 スピンバルブ積層体 11a、21a 下地層 11b、21b フリー磁性層 11c、21c 非磁性導電層 11d、21d 固定磁性層 11e、21e 反強磁性層 11f、21f 保護層 12、22 ハードバイアス層 13、23 導電層
フロントページの続き (72)発明者 長谷川 直也 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 Fターム(参考) 5D034 BA04 BB12 CA04 CA08 DA07 5E049 AA04 AA09 AC00 AC01 AC05 BA06 BA12

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハードバイアス層からトラック幅方向の
    バイアス磁界が与えられ、外部磁界の印加により磁化方
    向が変動する軟磁性膜は、X方向(トラック幅方向)に
    磁化容易軸をもつ非晶質軟磁性層を有して構成されるこ
    とを特徴とする軟磁性膜。
  2. 【請求項2】 前記軟磁性膜が、非晶質軟磁性層と結晶
    性軟磁性層が積層された積層膜として形成される請求項
    1に記載の軟磁性膜。
  3. 【請求項3】 前記非晶質軟磁性層のMs×t(飽和磁
    束密度Ms×層厚t)が、前記結晶性軟磁性層のMs×
    tより大きい請求項2に記載の軟磁性膜。
  4. 【請求項4】 前記非晶質軟磁性層が、Co基の非晶質
    軟磁性層である請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の軟磁性膜。
  5. 【請求項5】 前記Co基の非晶質軟磁性層は、Co―
    X系合金(但し、Xは、Zr,Nb,Hf,Ta,Bか
    ら選ばれる2種以上の元素)によって形成される請求項
    4に記載の軟磁性膜。
  6. 【請求項6】 前記Co−X系合金(但し、Xは、Z
    r,Nb,Hf,Ta,Bから選ばれる2種以上の元
    素)は、CoZrNb合金あるいはCoTaHf合金で
    ある請求項5に記載の軟磁性膜。
  7. 【請求項7】 前記軟磁性膜の保磁力が0.5から1
    (Oe:エルステッド)である請求項1ないし請求項6
    のいずれかに記載の軟磁性膜。
  8. 【請求項8】 反強磁性層と、この反強磁性層と接して
    形成され磁化が一定方向に固定される固定磁性層と、前
    記固定磁性層に非磁性導電層を介して形成されたフリー
    磁性層と、前記フリー磁性層の磁化方向を前記固定磁性
    層の磁化方向に交叉する方向へ揃えるバイアス層と、固
    定磁性層と非磁性導電層とフリー磁性層に検出電流を与
    える導電層とを有し、 前記フリー磁性層が請求項1ないし7のいずれかに記載
    の軟磁性膜によって形成されていることを特徴とする磁
    気抵抗効果素子。
  9. 【請求項9】 磁気抵抗効果層と、前記磁気抵抗効果層
    に非磁性層を介して重ねられた軟磁性層と、前記磁気抵
    抗効果層にトラック幅方向のバイアス磁界を与えるバイ
    アス層と、前記磁気抵抗効果層に検出電流を与える導電
    層とを有し、 前記磁気抵抗効果層が請求項1ないし7のいずれかに記
    載の軟磁性膜によって形成されていることを特徴とする
    磁気抵抗効果素子。
  10. 【請求項10】 前記フリー磁性層における非磁性導電
    層との界面、あるいは前記磁気抵抗効果層における非磁
    性層との界面が、Co基の非晶質軟磁性層で形成されて
    いる請求項8または9に記載の磁気抵抗効果素子。
  11. 【請求項11】 少なくとも反強磁性層、固定磁性層、
    非磁性導電層、およびフリー磁性層を有するスピンバル
    ブ型薄膜素子の製造方法において、 前記フリー磁性層が、少なくとも非晶質軟磁性膜を有し
    て成膜され、しかも、外部磁界をX方向(トラック幅方
    向)に印加されつつ成膜される工程と、 前記フリー磁性層が、成膜後に、第1のアニール温度に
    おいて、外部磁界をX方向に印加され、磁場中アニール
    されることにより、X方向を磁化容易軸方向とされる工
    程と、 前記非磁性導電層が、成膜される工程と、 前記固定磁性層が、成膜される工程と、 前記反強磁性層が、成膜される工程と、 前記固定磁性層と前記反強磁性層、成膜後に、第2のア
    ニール温度において、外部磁界をY方向(ハイト方向)
    に印加され、磁場中アニールされることにより、前記固
    定磁性層と前記反強磁性層との界面で生じた交換結合に
    よるY方向の一方向性磁界を付与される工程とを有する
    ことを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第2のアニール工程は、磁気抵抗
    効果素子上にインダクティブヘッドを形成する際に、こ
    のインダクティブヘッドの絶縁層となるレジスト層を硬
    化させるための加熱によって、減少もしくは消滅した前
    記固定磁性層と前記反強磁性層との界面で生じた交換結
    合による一方向性磁界を、Y方向に回復させるためのも
    のである請求項11に記載の磁気抵抗効果素子の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記第1のアニール温度が、前記第2
    のアニール温度より高い請求項11または請求項12記
    載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第1のアニール温度が280℃〜
    320℃であり、前記第2のアニール温度が180℃〜
    280℃である請求項11ないし請求項13のいずれか
    に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記フリー磁性層は、非晶質軟磁性層
    と結晶性軟磁性層が積層された積層膜として形成される
    請求項11ないし請求項14のいずれかに記載の磁気抵
    抗効果素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記非晶質軟磁性層のMs×t(飽和
    磁束密度Ms×層厚t)が、前記結晶性軟磁性層のMs
    ×tより大きい請求項15に記載の磁気抵抗効果素子の
    製造方法。
  17. 【請求項17】 前記非晶質軟磁性層が、Co基の非晶
    質軟磁性層である請求項11ないし請求項16のいずれ
    かに記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記フリー磁性層と前記非磁性導電層
    との界面が、Co基の非晶質軟磁性層となるように、C
    o基の非晶質軟磁性層と結晶性軟磁性層が積層される請
    求項15ないし請求項17のいずれかに記載の磁気抵抗
    効果素子の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記Co基の非晶質磁性膜は、Co−
    X系合金(但し、Xは、Zr,Nb,Hf,Ta,Bか
    ら選ばれる2種以上の元素)によって形成される請求項
    17または請求項18に記載の磁気抵抗効果素子の製造
    方法。
  20. 【請求項20】 前記Co−X系合金(但し、Xは、Z
    r,Nb,Hf,Ta,Bから選ばれる2種以上の元
    素)は、CoZrNb合金あるいはCoTaHf合金で
    ある請求項19に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記フリー磁性層の保磁力が0.5〜
    1(Oe:エルステッド)である請求項11ないし請求
    項20のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6903430B2 (en) 2001-09-21 2005-06-07 Infineon Technologies Ag Digital magnetic memory cell device
JP2012142480A (ja) * 2011-01-05 2012-07-26 Fujitsu Ltd 磁気トンネル接合素子、その製造方法、及びmram

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