JP2000245831A - ミオグロビン除去用あるいは解毒用の材料 - Google Patents

ミオグロビン除去用あるいは解毒用の材料

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JP2000245831A
JP2000245831A JP11055516A JP5551699A JP2000245831A JP 2000245831 A JP2000245831 A JP 2000245831A JP 11055516 A JP11055516 A JP 11055516A JP 5551699 A JP5551699 A JP 5551699A JP 2000245831 A JP2000245831 A JP 2000245831A
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detoxifying
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Rumiko Sakai
ルミ子 酒井
Takashi Miwa
敬史 三和
Mayumi Fukuyama
真弓 福山
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】血液、血漿などの高蛋白質濃度の溶液中におい
てもミオグロビンを迅速に解毒あるいは除去できる材料
を提供することを課題とする。さらに、該材料を用いた
ミオグロビン除去用あるいは解毒用の材料、特にミオグ
ロビン除去用の体液浄化カラムを提供することを課題と
する。 【解決手段】尿素結合、チオ尿素結合およびアミド結合
から選ばれる少なくとも1つと、好ましくはさらに疎水
性相互作用基を基材に導入することによって、ミオグロ
ビンと親和性を有する材料を作製した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミオグロビンの毒
素活性を失わせる(解毒)あるいは除去する材料に関す
るものである。特に血液中等の高濃度の蛋白質溶液中に
存在するミオグロビンと結合することによってミオグロ
ビンの毒素活性を失わせる(解毒)薬剤として、ミオグ
ロビンを除去する浄化カラムとして好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】ミオグロビンは主に外力の圧迫による筋
細胞の融解、壊死によって容易に細胞外へ逸脱し、血液
中へ流出する。ミオグロビンとは、酸素を筋組織中へ運
搬する働きを持つアミノ酸塩基153個によりなるヘム
蛋白である。酸素との親和性はヘモグロビンよりも強
く、筋組織への酸素の供給と貯蔵を担っている。血液中
では一部、α2グロブリンと結合するが結合は弱く、多
くは遊離して存在する。このミオグロビンによる臓器障
害の機序が注目されている。腎毒性ミオグロビンに起因
する急性腎不全としては、その原因は外傷性のみならず
非外傷性もある。外傷性としては挫滅症候群や虚血など
があり、非外傷性は筋疾患、薬剤、感染症や炎症性疾患
などがある。このミオグロビンを血液中から除去する技
術が望まれており、現在は血漿交換や血液濾過が有効で
あるとされている。しかし、ミオグロビンと共にアルブ
ミンや補体成分、血液凝固系蛋白などの血液中の有用成
分をも廃棄してしまうという問題点がある。そこで、血
液中の有用成分は除去せずミオグロビンを特異的に除去
する吸着材として、炭化表面を持つ水不溶性多孔体から
なるミオグロビン吸着材(特開昭63−283747)
が報告されている。しかし、この活性炭の様に炭化表面
を持つ水に不溶な多孔体はミオグロビンを高率に吸着す
るが、治療中の薬剤等を吸着してしまうという問題点が
ある。また、20度以上の接触角をもつ水不溶性多孔体
からなるミオグロビン吸着材(特開昭63−28374
8)は、この接触角20度以上の多孔体が疎水性であり
特異性に優れていると報告している。しかし、疎水性が
高いほど特異性は低くなり、血液中の有用成分である脂
質や薬剤等を吸着してしまう可能性があるため、疎水性
だけでは特異性を制御し難いという問題が示唆される。
ここで、ミオグロビンを特異的に吸着し、血液中の有用
成分または薬剤等を比較的除去しにくい構造を有する吸
着材が望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれら従来技
術の欠点を解消しようとするものであり、血液などの高
蛋白質濃度の溶液中においてもミオグロビンの毒素活性
を迅速に失わせる(解毒)あるいは除去できる材料を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、尿素結合、チオ尿素結合およびアミド結合から
選ばれる少なくとも一つの化学構造を含む材料がミオグ
ロビンと親和性を有することを見出し、本発明に至っ
た。すなわち本発明の第一の発明は尿素結合、チオ尿素
結合およびアミド結合より選ばれる少なくとも1つを有
することを特徴とするミオグロビンを除去用あるいは解
毒用の材料である。また、本発明の第二の発明は上述し
た材料を用いた体液浄化カラムである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、尿素結合、チオ
尿素結合およびアミド結合から選ばれる少なくとも1つ
を有することが好ましく、より好ましくは、さらに疎水
性相互作用が可能な基(疎水性相互作用基)を有するも
のが用いられる。尿素結合、チオ尿素結合およびアミド
結合から選ばれる少なくとも一種と結合する置換基とし
ては特に限定はなく、プロパン、ヘキサン、オクタン、
ドデカンなどの脂肪族化合物やシクロヘキサン、シクロ
ペンタンのような脂環族化合物を用いることができる
が、親和性の高さを考慮するとベンゼン、ナフタレン、
アントラセン等の芳香族化合物がより好ましく用いられ
る。ブロモヘプタン、クロロシクロヘキサン、メチルベ
ンゼン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、ジフェニル
メタン、クロロナフタレン等の誘導体も好適に用いられ
る。また、尿素結合、チオ尿素結合およびアミド結合に
続く構造として例えば、アミノ基、水酸基、カルボキシ
ル基等の水素結合形成可能な官能基をさらに有する構造
が好ましく用いられる。例えばアミノ基を有する構造と
しては、アミノヘキサン、モノメチルアミノヘキサン、
ジメチルアミノヘキサン、アミノオクタン、アミノドデ
カン、アミノジフェニルメタン、1−(3−アミノプロ
ピル)イミダゾール、3−アミノ−1−プロペン、アミ
ノピリジン、アミノベンゼンスルホン酸、トリス(2−
アミノエチル)アミン等や、より好ましくは、ジアミノ
エタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミ
ン、ポリエチレンイミン、N’−メチル−2,2’ジア
ミノジエチルアミン、N−アセチルエチレンジアミン、
1,2−ビス(2−アミノエトキシエタン)等のような
アミノ基を複数有する化合物(ポリアミンと言うことが
ある)が用いられる。また、水酸基を有する構造として
は、ヒドロキシプロパン、2−エタノールアミン、1,
3ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン、ヒドロキシブタノ
ン、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシピリジン等や、グルコ
ース、グルコサミン、ガラクトサミン、マルトース、セ
ルビオース、スクロース、アガロース、セルロース、キ
チン、キトサン等の単糖、オリゴ糖、多糖等の糖質ある
いはそれらの誘導体を用いることができる。さらに、カ
ルボキシル基を有する構造としては例えば、β−アラニ
ン、n−カプロン酸、イソ酪酸、γ−アミノ−β−ヒド
ロキシ酪酸等を用いることができる。最も好ましくは、
本発明材料は尿素、チオ尿素あるいはアミド基に続く構
造として芳香族化合物と水素結合形成可能な化合物の両
方を有することができる。
【0006】しかし、抗生剤や血液中の成分の中には尿
素結合、チオ尿素結合およびアミド結合を有する材料と
親和性を有する場合があり、このような物質の除去をで
きるだけ低減できる点で、材料の有する尿素結合あるい
はチオ尿素結合あるいはアミド結合の数を減少させ、そ
れ以外の官能基で親和性を有する官能基を導入すること
が好ましい。尿素結合、チオ尿素結合およびアミド結合
以外の親和性を有する材料としては疎水性相互作用が可
能な基が好ましく用いられ、中でも、炭素数4以上の炭
化水素基が好ましく用いられる。具体的には、ブチル
基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、シクロヘキ
シル基、ベンジル基、3、3ジフェニルプロピル基、等
の飽和あるいは不飽和炭化水素化合物を導入することが
好ましい。
【0007】さらに、尿素結合、チオ尿素結合、アミド
結合を分子構造内に複数個有するような、ポリ尿素、ポ
リチオ尿素、ポリアミドも本発明材料として用いること
ができる。この場合にも、尿素結合、チオ尿素結合、ア
ミド結合に続く構造として上記構造のいずれをも用いる
ことができるが、最も好ましくは、水酸基、アミノ基や
カルボキシル基を有する化合物(糖質あるいはその誘導
体を含む)のような水素結合形成可能な基と芳香族化合
物の両方を用いることができる。
【0008】また、本発明材料としては、モノマ、オリ
ゴマ、ポリマのいずれでも良いため、上記構造あるいは
その一部が重合されているものも本発明材料に含まれ
る。すなわち、上記構造あるいはその一部として、ナイ
ロン、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリ
テトラフルオロエチレンなどの合成高分子や、セルロー
ス、コラーゲン、キチン、キトサンおよびそれらの誘導
体を含む天然高分子などが好適に用いられる。つまり、
単独重合、共重合あるいはブレンドされたこれら合成高
分子や天然高分子などに、水素結合形成可能な基を導入
することが好適に行われる。さらに、金属、セラミック
ス、ガラスなどの無機材料を適当な高分子で被覆したも
のも好適に用いられる。本発明においては、本発明材料
を固定する支持体を坦体として用いることが好ましく、
坦体としては、例えば上述したような合成高分子や天然
高分子などが好ましい。
【0009】本発明材料は一般に公知の方法で合成する
ことができる。例えば脂肪族化合物や芳香族化合物に尿
素結合あるいはチオ尿素結合を導入する場合には、イソ
シアネート化合物あるいはイソチオシアネート化合物と
アミノ化合物とを反応させる方法を用いることができ
る。また、脂肪族化合物や芳香族化合物にアミド基を導
入する場合には、例えば酸、酸塩化物あるいは酸無水物
とアミノ化合物とを反応させる方法を用いることができ
る。アミノ化合物とイソシアネート化合物、イソチオシ
アネート化合物、酸、酸塩化物あるいは酸無水物の混合
比は任意に選択でき、通常、イソシアネート化合物、イ
ソチオシアネート化合物、酸、酸塩化物あるいは酸無水
物1モルに対して0.1〜10モルのアミノ化合物が好
ましく用いられる。イソシアネート化合物あるいはイソ
チオシアネート化合物としては例えば、エチルイソシア
ネート、ステアリルイソシアネート、n-ブチルイソシア
ネート、iso−ブチルイソシアネート、n-プロピルイ
ソシアネート、メチルイソチオシアネート、エチルイソ
チオシアネート、n-ブチルイソチオシアネート、ベンジ
ルイソチオシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、シクロヘキシルイソシアネート、シクロヘキシルイ
ソチオシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート等
の脂肪族イソシアネート化合物あるいはイソチオシアネ
ート化合物のいずれをも用いることができるが、より好
ましくはフェニルイソシアネート、クロロフェニルイソ
シアネート、フルオロフェニルイソシアネート、ブロモ
フェニルイソシアネート、ニトロフェニルイソシアネー
ト、トリルイソシアネート、メトキシフェニルイソシア
ネート、1-ナフチルイソシアネート、4,4'ジフェニルメ
タンジイソシアネート、3,3',5,5'テトラエチル4,4'ジ
イソシアナトジフェニルメタン、フェニルイソチオシア
ネート、クロロフェニルイソチオシアネート、フルオロ
フェニルイソチオシアネート、ニトロフェニルイソチオ
シアネート、トリルイソチオシアネート、メトキシフェ
ニルイソチオシアネート、1-ナフチルイソチオシアネー
ト、等の芳香族イソシアネート化合物あるいはイソチオ
シアネート化合物が用いられる。酸塩化物としては例え
ば、イソバレリルクロライド、ステアロイルクロライ
ド、シクロヘキサンカルボニルクロライド、6−クロロ
ニコチン酸クロライド等の脂肪族酸塩化物のいずれをも
用いることができるが、より好ましくはベンゾイルクロ
ライド、3,4−ジクロロベンゾイルクロライド、ニト
ロベンゾイルクロライド、4−クロロベンゾイルクロラ
イド、4−トルオイルクロライド、ベンゾ−[b]チオ
フェン−2−カルボニルクロライド等の芳香族酸塩化物
を用いることができる。また、酸無水物としては例え
ば、無水酢酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水安息
香酸等を好ましく用いることができる。また、本発明に
用いるアミノ化合物のアミノ基としては1級アミノ基、
2級アミノ基、3級アミノ基のいずれでも良く、アミノ
化合物としては例えば、アンモニア、sec−オクチル
アミン、1−(3−アミノプロピル)イミダゾール、3
−アミノ−1−プロペン、アミノピリジン、アミノベン
ゼンスルホン酸、トリス(2−アミノエチル)アミン等
を好ましく用いることができる。また、尿素結合、チオ
尿素結合およびアミド結合に加えて水素結合形成可能な
基を導入できるような、ポリアミノ化合物や水酸基ある
いはカルボキシル基を有するアミノ化合物も好ましく用
いることができる。ポリアミノ化合物としては例えば、
ジアミノエタン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレン
トリアミン、N’−メチル−2、2'ジアミノジエチルア
ミン、ポリエチレンイミン、N−アセチルエチレンジア
ミン、1、2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン等の
いずれをも用いることができる。水酸基を有するアミノ
化合物としては、2-エタノールアミン、3-プロパノール
アミン、6-ヘキサノールアミン、1,3ジアミノ-2-ヒドロ
キシプロパン、2−(2−アミノエトキシ)エタノー
ル、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、グル
カミン、N-メチル1,3-ジアミノプロパノール等の脂肪族
アミン、あるいは、4-アミノフェノール、ジアミノフェ
ノール、アミノヒドロキシピリミジン、ジアミノヒドロ
キシピリミジン、ジアミノヒドロキシピラゾール等の芳
香族アミン、あるいはセリン、チロシン等のアミノ酸類
が用いられる。また、エピクロロヒドリンおよびアミノ
化合物、あるいは1,3ジブロモ-2-ヒドロキシプロパンを
反応させることによって水酸基のみを有する化合物ある
いはアミノ基のみを有する化合物から水酸基を有するア
ミノ化合物を合成することも可能である。また、糖質に
水素結合形成可能な基を導入する場合も上記と同様な方
法を用いることができる。すなわち、キトサンやグルコ
サミンのようなアミノ基を有する糖質の場合には、上述
したようなイソシアネート化合物、イソチオシアネート
化合物、酸、酸塩化物あるいは酸無水物を反応させるこ
とができる。セルロースのようなアミノ基を有さない糖
質の場合には、糖質の水酸基をエピクロルヒドリン、ト
レシルクロライドなどを用いて活性化させた後に、アン
モニアやジアミノエタンなどと反応させてアミノ基を導
入し、このアミノ基を利用して、糖質に尿素結合、チオ
尿素結合、アミド結合等の水素結合形成可能な基を導入
することができる。カルボキシル基を有するアミノ化合
物としては例えば、β−アラニン、4−アミノ−n−酪
酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ−n−酪酸、6−アミ
ノ−n−カプロン酸等を用いることができる。
【0010】さらに、本発明材料がオリゴマあるいはポ
リマの場合には、例えば、イソシアネート基、カルボキ
シル基あるいはスクシンイミド基等のカルボン酸の活性
エステル基を有するオリゴマあるいはポリマに、水素結
合形成可能な基を有する化合物のアミノ基を反応させる
方法が好ましく用いられる。また、アミノ基を有するオ
リゴマ、ポリマ、あるいはアンモニア、ジアミノエタ
ン、1,3ジアミノプロパン、1,3ジアミノ-2-ヒドロキシ
プロパン、1、2−ビス(2−アミノエトキシ)エタ
ン、トリス(2−アミノエチル)アミン、2−(2−ア
ミノエチルアミノ)エタノールなどによりアミノ基を導
入したオリゴマ、ポリマに上述したようなイソシアネー
ト化合物、イソチオシアネート化合物、酸、酸塩化物あ
るいは酸無水物を反応させることも好ましい方法であ
る。また、酸塩化物やイソシアネート化合物がアミノ基
以外の水素結合形成可能な基に反応しないように、反応
時間、反応温度あるいは混合比などを制御したり、保護
基を用いることが好ましい。アミノ基、イソシアネート
基、カルボキシル基あるいはスクシンイミド基等のカル
ボン酸の活性エステル基、酸塩化物基、酸無水物基など
の官能基は、必要に応じてオリゴマ、ポリマに導入する
ことができる。
【0011】さらに本発明材料がポリ尿素あるいはポリ
チオ尿素の場合には、例えばポリイソシアネート化合物
あるいはポリイソチオシアネート化合物とポリアミノ化
合物とを反応させる方法を用いることができる。通常、
試薬の量はポリイソシアネート化合物あるいはポリイソ
チオシアネート化合物1モルに対して、0.1〜10モ
ルのポリアミンが好ましく用いられる。ポリイソシアネ
ート化合物あるいはポリイソチオシアネート化合物とし
てはヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキシル
ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4'ジ
フェニルメタンジイソシアネート、3,3',5,5'テトラエ
チル4,4'ジイソシアナトジフェニルメタン、キシレンジ
イソシアネート、メチレンビス(4−フェニルイソチオ
シアネート)等が好適に用いられる。また、ポリアミノ
化合物としてはジアミノエタン、ジアミノプロパン、1,
3ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン、N’−メチル1,3−
ジアミノ-2-プロパノール、ジアミノフェノール、N,
N’−ジアミノピペラジン、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポ
リエチレンイミン、ジプロピレントリアミン、N’−メ
チル−2、2’−ジアミノジエチルアミンなどを好まし
く用いることができる。さらに、本発明材料がポリアミ
ドの場合には、例えばポリカルボン酸とポリアミンを重
縮合させる方法を用いることができる。また、ポリ尿
素、ポリチオ尿素、ポリアミドのいずれにおいても、ポ
リイソシアネート、ポリイソチオシアネート、ポリカル
ボン酸などを用いずに、各々の官能基を一つずつ順次導
入することによって最終的にポリ尿素、ポリチオ尿素、
ポリアミドを得る方法も好ましく行われる。
【0012】上記すべての反応は標準的には、反応温度
は0〜150℃、反応時間は0.1〜24時間で行われ
る。また、反応溶媒は必ずしも必要ではないが、一般的
には溶媒の存在下に行われる。使用しうる溶媒として
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、n-ブタノール、ヘキサン、アセトン、N,Nジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の脂肪族炭
化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベン
ゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等が挙げ
られる。反応終了後の反応液は、必要に応じ、ろ過、濃
縮などの通常の後処理の後、カラムクロマトグラフィ
ー、再結晶などの操作により、精製されることができ
る。また、水不溶性の材料の場合、ガラスフィルター等
を用いて洗浄することも好ましい方法である。
【0013】本発明材料の中で水不溶性のものは、ミオ
グロビン除去カラムなどとして好ましく用いられる。そ
の形状としては特に限定はないが、カラムとして用いる
場合には、ビーズ、繊維、中空繊維、糸束、ヤーン、ネ
ット、編み地、織物等が好ましい。繊維として用いる場
合、海島型の繊維であることが好ましい。海島型繊維と
しては、ポリスチレン/ポリプロピレン海島繊維が、ポ
リスチレンの修飾のしやすさとポリプロピレンによる強
度補強による扱い易さを持つため好ましく用いられる。
【0014】また、本材料は単独での使用のみならず、
適当な材料にさらに固定化したり、他材料と混合して一
つのカラムとして用いることもできる。固定化あるいは
混合などの操作は、前記形状に加工する前に行っても良
いし、加工した後に行っても良い。本発明の材料を用い
たカラムを体外循環用カラムとして用いる場合には、体
外に導出した血液を直接カラムに通しても良いし、血漿
分離膜などと組み合わせて使用しても良い。
【0015】本発明材料は医薬品として好適に用いるこ
とができ、ミオグロビンの毒素活性を失わせる(解毒)
ことができるので、急性腎不全あるいは多臓器不全等の
治療や予防が可能になる。また、急性腎不全が外傷性で
ある場合に特に好適である。
【0016】以下に実施例を用いて詳細に説明を加える
が、発明の内容が実施例に限定されるものではない。
【0017】
【実施例】実施例1 (1) 修飾ポリスチレン繊維の作製 50重量比の海成分(46重量比のポリスチレンと4重
量比のポリプロピレンの混合物)と50重量比の島成分
(ポリプロピレン)とからなる米国特許第4,661,260号
記載(実施例1)の海島型複合繊維(厚さ:2.6デニ
ール、島の数:16)を50gのN−メチロール−α−
クロロアセトアミド、400gのニトロベンゼン、40
0gの98%硫酸、0.85gのパラホルムアルデヒド
の混合溶液と20℃で1時間反応させた。そして、繊維
をニトロベンゼンで洗浄し、水中に入れて反応を停止さ
せた。その後、繊維を温水で再び洗浄することによっ
て、クロロアセトアミドメチル化架橋ポリスチレン繊維
(以下AMPSt繊維と略す)を得た。
【0018】表1に示す試薬をN,N−ジメチルホルム
アミド(以下DMFと略す)50mlに溶解した。この
溶液に、1gのAMPSt繊維(クロロ含量2mmol
相当)を攪拌しつつ加えた。反応は30℃で3時間行っ
た。その後、DMF200mlを用いてガラスフィルタ
ー上で洗浄した。洗浄後、4−クロロフェニルイソシア
ネート0.19gを溶解したDMF50mlの溶液中に
AMPSt繊維を加え、25℃で1時間、反応させた。
その後、ガラスフィルター上で200mlのDMFおよ
び200mlの蒸留水により洗浄した。
【0019】
【表1】
【0020】(2) キトサンビーズへの尿素基、チオ尿素
基およびアミド基の導入 粒径0.1mmのキトサンビーズ(富士紡(株)製、”
キトパール”AL−01)12ml(沈殿時体積、乾燥
重量は1.0g)を50mlのDMF中で攪拌し、ガラ
スフィルターによって、ビーズと溶液の分離を行った。
この操作を1回5分間、20回繰り返し、含有水分をD
MFと完全に置換させた。
【0021】表2の試薬を100mlのDMF中に溶解
させたものにビーズを徐々に添加し、攪拌しながら室温
で1時間反応させた。その後、ガラスフィルターを用い
て、ビーズと溶液を分離し、ビーズを50mlのDMF
中で5分間攪拌することによって洗浄を行った。この洗
浄操作を20回繰り返し、未反応の試薬を完全に除去し
た。次いで、蒸留水による洗浄操作を同様に行い、DM
Fを蒸留水と置換することによって、尿素結合、チオ尿
素結合、アミド結合を有するキトサンビーズを得た。
【0022】
【表2】
【0023】(3) 修飾AMPSt繊維と修飾キトサンビ
ーズによるミオグロビンの除去試験 上記(1)で作製した修飾AMPSt繊維と上記(2)で作製
した修飾キトサンビーズによるミオグロビンの吸着除去
試験を行った。ミオグロビンは、(シグマ社より購入)
のものを用いた。吸着試験は、ウサギ血漿を用いて行っ
た。抗凝固剤を用いてウサギより血液を採取し、300
0rpm、15分間遠心分離することによって血漿を得
た。ミオグロビン100ng/ml添加ウサギ血漿1m
lに対して、表1の修飾AMPSt繊維を35mg、ま
たは表2の修飾キトサンビーズ0.1ml(沈殿時体
積)を添加し、37℃で1時間振とうした。1時間反応
後の溶液中のミオグロビン濃度を酵素免疫学的測定法を
用いて測定した。また、この時のアルブミン濃度を酵素
免疫学的測定法を用いて、ナトリウムイオン濃度を電極
法を用いて測定した。この結果を表3に示す。この結果
から、尿素結合、チオ尿素結合あるいはアミド結合と好
ましくはさらに疎水性相互作用基を同時に有する材料は
特異的にミオグロビンを吸着することが示された。ま
た、血液中の有用成分であるアルブミン、ナトリウムは
吸着しないことが示された。
【0024】
【表3】
【0025】比較例1 ポチスチレン繊維によるミオグ
ロビンの除去試験 実施例1(1)のクロロアセトアミドメチル基を導入す
る前のポリスチレン繊維によるミオグロビンの吸着除去
試験を行った。実験は、実施例1(3)と同様の方法を
用いた。この結果を表4に示す。結果より、尿素結合、
チオ尿素結合あるいはアミド結合を有さないポリスチレ
ン繊維では、ミオグロビンを吸着しないことが示され
た。これより、ポリスチレン繊維は実用的ではないこと
がわかる。
【0026】
【表4】
【0027】実施例2 修飾AMPSt繊維によるミオ
グロビン除去試験−循環法 実施例1(1)の修飾AMPSt繊維(e)を用いて、
ミオグロビンの循環方法による除去試験を行った。各繊
維1gをカラムに充填し、これに実施例3の方法で作製
したウサギ血漿10mlを37℃において1ml/mi
nで60分間循環させた時のミオグロビン濃度を表5に
示す。体外循環のような流動条件下においても、ミオグ
ロビン吸着能があることが示された。また、血液中の有
用成分であるアルブミン、ナトリウムは吸着しないこと
が示された。
【0028】
【表5】
【0029】
【発明の効果】本発明により、血漿などの高蛋白質濃度
の溶液中においてもミオグロビンを迅速に解毒あるいは
除去できる、尿素結合、チオ尿素結合あるいはアミド結
合と、好ましくはさらに疎水性相互作用基を含む材料が
提供された。本発明の材料を用いて、血液、血漿などの
体液に存在するミオグロビンの毒素活性を失わせる(解
毒)ことができるので、急性腎不全あるいは多臓器不全
などの治療や予防が可能になる。また、この材料の中で
水不溶性であるものを用いて、血液、血漿などの体液か
らミオグロビンを効率的に除去できるので、これによ
り、ミオグロビン除去カラムを構成することで、急性腎
不全あるいは多臓器不全などの治療や予防が可能にな
る。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】尿素結合、チオ尿素結合およびアミド結合
    から選ばれる少なくとも1つを有することを特徴とする
    ミオグロビン除去用あるいは解毒用の材料。
  2. 【請求項2】アミノ基を含む官能基を有することを特徴
    とする請求項1記載のミオグロビン除去用あるいは解毒
    用の材料。
  3. 【請求項3】該アミノ基が2級あるいは3級であること
    を特徴とする請求項2記載のミオグロビン除去用あるい
    は解毒用の材料。
  4. 【請求項4】該アミノ基がポリアミンであることを特徴
    とする請求項2記載のミオグロビン除去用あるいは解毒
    用の材料。
  5. 【請求項5】水酸基を含む官能基を有することを特徴と
    する請求項1記載のミオグロビン除去用あるいは解毒用
    の材料。
  6. 【請求項6】該水酸基が糖質の水酸基であることを特徴
    とする請求項5記載のミオグロビン除去用あるいは解毒
    用の材料。
  7. 【請求項7】該糖質がキトサン、セルロースおよびそれ
    らの誘導体から選ばれることを特徴とする請求項6記載
    のミオグロビン除去用あるいは解毒用の材料。
  8. 【請求項8】芳香族を含む官能基を有することを特徴と
    する請求項1記載のミオグロビン除去用あるいは解毒用
    の材料。
  9. 【請求項9】疎水性相互作用基を有することを特徴とす
    る請求項1〜8記載のミオグロビン除去用あるいは解毒
    用の材料。
  10. 【請求項10】疎水性相互作用基が炭素数4以上の炭化
    水素鎖であることを特徴とする請求項9記載のミオグロ
    ビン除去用あるいは解毒用の材料。
  11. 【請求項11】担体を含むことを特徴とする請求項1記
    載のミオグロビン除去用あるいは解毒用の材料。
  12. 【請求項12】該担体がポリスチレン、ポリスルホン、
    ポリメチルメタクリレートあるいはそれらの誘導体から
    選ばれることを特徴とする請求項11記載のミオグロビ
    ン除去用あるいは解毒用の材料。
  13. 【請求項13】該担体が繊維であることを特徴とする請
    求項11記載のミオグロビン除去用あるいは解毒用の材
    料。
  14. 【請求項14】該繊維が海島型の繊維であることを特徴
    とする請求項13記載のミオグロビン除去用あるいは解
    毒用の材料。
  15. 【請求項15】水不溶性であることを特徴とする請求項
    1記載のミオグロビン除去用あるいは解毒用の材料。
  16. 【請求項16】急性腎不全あるいは多臓器不全治療用で
    あることを特徴とする請求項1記載のミオグロビン除去
    用あるいは解毒用の材料。
  17. 【請求項17】急性腎不全が外傷性であることを特徴と
    する請求項16記載のミオグロビン除去用あるいは解毒
    用の材料。
  18. 【請求項18】請求項1〜17のいずれかに記載の材料
    を用いた体液浄化カラム。
  19. 【請求項19】請求項1〜17のいずれかに記載の除去
    あるいは解毒用の材料を充填したカラムにミオグロビン
    を含む液体を通過させることによってミオグロビンを液
    体から除去あるいは解毒する方法。
  20. 【請求項20】液体が血液、血漿であることを特徴とす
    る請求項19記載のミオグロビンを液体から除去あるい
    は解毒する方法。
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