JP2000246445A - めっき鋼板の溶接方法 - Google Patents
めっき鋼板の溶接方法Info
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- JP2000246445A JP2000246445A JP11058041A JP5804199A JP2000246445A JP 2000246445 A JP2000246445 A JP 2000246445A JP 11058041 A JP11058041 A JP 11058041A JP 5804199 A JP5804199 A JP 5804199A JP 2000246445 A JP2000246445 A JP 2000246445A
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- B23K2103/02—Iron or ferrous alloys
- B23K2103/04—Steel or steel alloys
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- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶接時間を短縮しつつ、接合品質を向上し得
るめっき鋼板の溶接方法を提供する。 【解決手段】 本発明の第1実施形態に係るめっき鋼板
の溶接方法では、めっき鋼板20の重ね合せ部Wの内側
表面20aに、非圧接部Yから圧接部X側端部に向かっ
て延びる溝部22を形成した状態で、重ね合せ部Wを接
合する。つまり、めっき鋼板20に形成した複数の溝部
22による隙間25によって亜鉛ガス29a、29bの
逃げ道を予め確保しているため、非圧接部Yまたは接合
溶融部Z内に亜鉛ガス29a、29bが溜まることな
く、めっき鋼板20、30の外部空間に放出することが
できる。これにより、気化等した亜鉛成分を亜鉛ガス2
9a、29bとして重ね合せ部Wの非圧接部Y外に素早
く放出することができる。したがって、溶接時間を短縮
しつつ、接合品質を向上し得る効果がある。
るめっき鋼板の溶接方法を提供する。 【解決手段】 本発明の第1実施形態に係るめっき鋼板
の溶接方法では、めっき鋼板20の重ね合せ部Wの内側
表面20aに、非圧接部Yから圧接部X側端部に向かっ
て延びる溝部22を形成した状態で、重ね合せ部Wを接
合する。つまり、めっき鋼板20に形成した複数の溝部
22による隙間25によって亜鉛ガス29a、29bの
逃げ道を予め確保しているため、非圧接部Yまたは接合
溶融部Z内に亜鉛ガス29a、29bが溜まることな
く、めっき鋼板20、30の外部空間に放出することが
できる。これにより、気化等した亜鉛成分を亜鉛ガス2
9a、29bとして重ね合せ部Wの非圧接部Y外に素早
く放出することができる。したがって、溶接時間を短縮
しつつ、接合品質を向上し得る効果がある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、めっき鋼板の溶接
方法に関するものである。
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、鋼板の重ね合せ溶接において
は、スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム溶接
等の接触溶接によるものと、レーザ溶接、プラズマアー
ク溶接、電子ビーム溶接等の非接触溶接によるものとが
ある。両者の違いは、前者が電気抵抗によりジュール熱
を発生させた接合箇所を加圧して溶接を行うものである
のに対し、後者は周囲を加圧した接合箇所に、熱源とし
て溶接レーザ光や電子束を照射して溶接を行うものであ
るところにある。
は、スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム溶接
等の接触溶接によるものと、レーザ溶接、プラズマアー
ク溶接、電子ビーム溶接等の非接触溶接によるものとが
ある。両者の違いは、前者が電気抵抗によりジュール熱
を発生させた接合箇所を加圧して溶接を行うものである
のに対し、後者は周囲を加圧した接合箇所に、熱源とし
て溶接レーザ光や電子束を照射して溶接を行うものであ
るところにある。
【0003】つまり、接触溶接によるものでは接合箇所
自体を加圧する一方で、非接触溶接によるものでは接合
箇所の周囲(線状に溶接する場合はその両側)を加圧す
るため、接触溶接においては、接合箇所の周囲は加圧さ
れることなく開放されているのに対し、非接触溶接にお
いては、接合箇所の周囲(線状に溶接する場合はその両
側)は加圧されてほぼ密着された状態で溶接が行われて
いる。
自体を加圧する一方で、非接触溶接によるものでは接合
箇所の周囲(線状に溶接する場合はその両側)を加圧す
るため、接触溶接においては、接合箇所の周囲は加圧さ
れることなく開放されているのに対し、非接触溶接にお
いては、接合箇所の周囲(線状に溶接する場合はその両
側)は加圧されてほぼ密着された状態で溶接が行われて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うな非接触溶接によると、接合箇所の周囲またはその両
側が加圧され鋼板同士が互いにほぼ密着された状態で溶
接が行われていることから、めっき鋼板を重ね合せ溶接
する際に、次に示すような問題を生ずる。第1に、めっ
き鋼板、例えば防錆鋼板の表面には表面処理によって亜
鉛層が形成されているため、その亜鉛成分が溶接熱によ
って気化する。ところが、前述したように接合箇所の周
囲等がほぼ密着されていることから、気化した亜鉛ガス
は溶融池中に混入したり、急激な発生や体積膨張等によ
って接合箇所の外部に爆発的に噴出するバースト、接合
ビードのブローホールやスパッタの原因になることがあ
る。そのため、この亜鉛ガスを密着度の比較的小さいと
ころから接合箇所外に飛散させるための溶接時間を所定
時間以上確保するという対策が採られているが、溶接時
間の短縮を妨げるという問題につながっている。
うな非接触溶接によると、接合箇所の周囲またはその両
側が加圧され鋼板同士が互いにほぼ密着された状態で溶
接が行われていることから、めっき鋼板を重ね合せ溶接
する際に、次に示すような問題を生ずる。第1に、めっ
き鋼板、例えば防錆鋼板の表面には表面処理によって亜
鉛層が形成されているため、その亜鉛成分が溶接熱によ
って気化する。ところが、前述したように接合箇所の周
囲等がほぼ密着されていることから、気化した亜鉛ガス
は溶融池中に混入したり、急激な発生や体積膨張等によ
って接合箇所の外部に爆発的に噴出するバースト、接合
ビードのブローホールやスパッタの原因になることがあ
る。そのため、この亜鉛ガスを密着度の比較的小さいと
ころから接合箇所外に飛散させるための溶接時間を所定
時間以上確保するという対策が採られているが、溶接時
間の短縮を妨げるという問題につながっている。
【0005】第2に、接合箇所の周囲またはその両側を
加圧する加圧条件のバラツキにより亜鉛ガスの飛散状態
が変動するため、これによってもブローホール、スパッ
タやその他の接合不良につながり接合品質の低下を招く
という問題がある。つまり、接合箇所の周囲の加圧が過
剰になると、めっき鋼板同士の密着度が増すところ、気
化した亜鉛ガスが外部への逃げ道を失うため、溶融池内
に溜まり、接合ビードのブローホールやスパッタの原因
になる一方で、接合箇所の周囲等の加圧が不足すると、
めっき鋼板同士の密着度が減少するため、融合不足や溶
け込み不良の原因になり、いずれも接合不良につなが
る。これにより、接合品質を低下させるという問題を招
来する。
加圧する加圧条件のバラツキにより亜鉛ガスの飛散状態
が変動するため、これによってもブローホール、スパッ
タやその他の接合不良につながり接合品質の低下を招く
という問題がある。つまり、接合箇所の周囲の加圧が過
剰になると、めっき鋼板同士の密着度が増すところ、気
化した亜鉛ガスが外部への逃げ道を失うため、溶融池内
に溜まり、接合ビードのブローホールやスパッタの原因
になる一方で、接合箇所の周囲等の加圧が不足すると、
めっき鋼板同士の密着度が減少するため、融合不足や溶
け込み不良の原因になり、いずれも接合不良につなが
る。これにより、接合品質を低下させるという問題を招
来する。
【0006】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、溶接時
間を短縮しつつ、接合品質を向上し得るめっき鋼板の溶
接方法を提供することにある。
なされたものであり、その目的とするところは、溶接時
間を短縮しつつ、接合品質を向上し得るめっき鋼板の溶
接方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のめっき鋼板の溶接方法では、2枚のめっ
き鋼板を重ね合せ、この重ね合せ部の溶接方向に沿って
この重ね合せ部の両端を圧接しながら、前記重ね合せ部
の非圧接部を非接触溶接により接合するめっき鋼板の溶
接方法であって、前記2枚のめっき鋼板のうち少なくと
も一方のめっき鋼板の前記重ね合せ部の内側表面に、前
記非圧接部から圧接側端部に向かって延びる溝部を形成
した状態で、前記重ね合せ部を接合することを技術的特
徴とする。
め、請求項1のめっき鋼板の溶接方法では、2枚のめっ
き鋼板を重ね合せ、この重ね合せ部の溶接方向に沿って
この重ね合せ部の両端を圧接しながら、前記重ね合せ部
の非圧接部を非接触溶接により接合するめっき鋼板の溶
接方法であって、前記2枚のめっき鋼板のうち少なくと
も一方のめっき鋼板の前記重ね合せ部の内側表面に、前
記非圧接部から圧接側端部に向かって延びる溝部を形成
した状態で、前記重ね合せ部を接合することを技術的特
徴とする。
【0008】また、請求項2のめっき鋼板の溶接方法で
は、請求項1において、前記溝部は、溶接方向に対して
直交方向に前記重ね合せ部の範囲以上に延設されること
を技術的特徴とする。
は、請求項1において、前記溝部は、溶接方向に対して
直交方向に前記重ね合せ部の範囲以上に延設されること
を技術的特徴とする。
【0009】上記目的を達成するため、請求項3のめっ
き鋼板の溶接方法では、2枚のめっき鋼板を重ね合せ、
この重ね合せ部の溶接方向に沿ってこの重ね合せ部の両
端を圧接しながら、前記重ね合せ部の非圧接部を非接触
溶接により接合するめっき鋼板の溶接方法であって、前
記重ね合せ部のめっき鋼板間に紙を介在させた状態で、
前記重ね合せ部を接合することを技術的特徴とする。
き鋼板の溶接方法では、2枚のめっき鋼板を重ね合せ、
この重ね合せ部の溶接方向に沿ってこの重ね合せ部の両
端を圧接しながら、前記重ね合せ部の非圧接部を非接触
溶接により接合するめっき鋼板の溶接方法であって、前
記重ね合せ部のめっき鋼板間に紙を介在させた状態で、
前記重ね合せ部を接合することを技術的特徴とする。
【0010】請求項1の発明では、両端を圧接された重
ね合せ部の内側表面には、2枚のめっき鋼板のうち少な
くとも一方に非圧接部から圧接側端部に向かって延びる
溝部を形成する。これにより、重ね合せ部の両端は圧接
されても、この両端のめっき鋼板間にはこの溝部による
隙間が形成されるため、重ね合せ部の非圧接部内とめっ
き鋼板外空間を連通することができる。
ね合せ部の内側表面には、2枚のめっき鋼板のうち少な
くとも一方に非圧接部から圧接側端部に向かって延びる
溝部を形成する。これにより、重ね合せ部の両端は圧接
されても、この両端のめっき鋼板間にはこの溝部による
隙間が形成されるため、重ね合せ部の非圧接部内とめっ
き鋼板外空間を連通することができる。
【0011】請求項2の発明では、2枚のめっき鋼板の
うち少なくとも一方のめっき鋼板の重ね合せ部の内側表
面に形成される溝は、溶接方向に対して直交方向に重ね
合せ範囲以上に延設される。これにより、重ね合せ部の
両端は圧接されても、この両端のめっき鋼板間には、こ
の溝部による隙間が溶接方向に対して直交方向に重ね合
せ範囲以上に形成されるため、重ね合せ部の非圧接部内
とめっき鋼板外空間とを最短距離で連通することができ
る。
うち少なくとも一方のめっき鋼板の重ね合せ部の内側表
面に形成される溝は、溶接方向に対して直交方向に重ね
合せ範囲以上に延設される。これにより、重ね合せ部の
両端は圧接されても、この両端のめっき鋼板間には、こ
の溝部による隙間が溶接方向に対して直交方向に重ね合
せ範囲以上に形成されるため、重ね合せ部の非圧接部内
とめっき鋼板外空間とを最短距離で連通することができ
る。
【0012】請求項3の発明では、両端を圧接された重
ね合せ部のめっき鋼板間には、紙を介在させている。こ
れにより、重ね合せ部の両端は圧接されても、溶接時の
めっき鋼板間に紙が介在するため、この紙内に形成され
る紙繊維の隙間または紙が燃焼した後に形成される隙間
によって重ね合せ部の非圧接部内とめっき鋼板外空間を
連通することができる。
ね合せ部のめっき鋼板間には、紙を介在させている。こ
れにより、重ね合せ部の両端は圧接されても、溶接時の
めっき鋼板間に紙が介在するため、この紙内に形成され
る紙繊維の隙間または紙が燃焼した後に形成される隙間
によって重ね合せ部の非圧接部内とめっき鋼板外空間を
連通することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態について図を参照して説明する。 (第1実施形態)まず、本発明の第1実施形態に係るめ
っき鋼板の溶接方法を用いて、亜鉛めっきされた薄板鋼
板(板厚0.6mm〜1.6mm)同士を重ね合せて溶接す
るレーザ溶接機40の構成を図1および図2に基づいて
説明する。図2に示すように、レーザ溶接機40は、主
に、レーザトーチ42を備えるレーザ装置部と、素材押
え部44および素材受け部48を備えるテーブル本体4
6とから構成されており、テーブル本体46上に重ね合
わせられためっき鋼板20、30の重ね合せ部Wを線状
にレーザ溶接するものである。なお、図1は、めっき鋼
板の溶接方法の概要を示す模式的に表す斜視図であり、
実際には重ね合わせた状態で溶接されるめっき鋼板2
0、30を、めっき鋼板20の溝形成部21を明確にす
るため、分離して表している。したがって、図1に示す
めっき鋼板20とめっき鋼板30とは、重ね合せ部Wに
よって重ね合わせられている。
態について図を参照して説明する。 (第1実施形態)まず、本発明の第1実施形態に係るめ
っき鋼板の溶接方法を用いて、亜鉛めっきされた薄板鋼
板(板厚0.6mm〜1.6mm)同士を重ね合せて溶接す
るレーザ溶接機40の構成を図1および図2に基づいて
説明する。図2に示すように、レーザ溶接機40は、主
に、レーザトーチ42を備えるレーザ装置部と、素材押
え部44および素材受け部48を備えるテーブル本体4
6とから構成されており、テーブル本体46上に重ね合
わせられためっき鋼板20、30の重ね合せ部Wを線状
にレーザ溶接するものである。なお、図1は、めっき鋼
板の溶接方法の概要を示す模式的に表す斜視図であり、
実際には重ね合わせた状態で溶接されるめっき鋼板2
0、30を、めっき鋼板20の溝形成部21を明確にす
るため、分離して表している。したがって、図1に示す
めっき鋼板20とめっき鋼板30とは、重ね合せ部Wに
よって重ね合わせられている。
【0014】図示しないレーザ装置部は、レーザ発振源
から出力されたレーザビームを所定の集光器によって集
光して焦点43aを形成し、レーザトーチ42からレー
ザビームとして接合箇所にレーザ光43を照射するもの
である。前述したように、テーブル本体46上に重ね合
わせられためっき鋼板20、30の重ね合せ部Wを、図
1に示すように線状にレーザ溶接する。なお、符号Zで
示す部分は、レーザ光43によって溶解した接合溶融部
である。
から出力されたレーザビームを所定の集光器によって集
光して焦点43aを形成し、レーザトーチ42からレー
ザビームとして接合箇所にレーザ光43を照射するもの
である。前述したように、テーブル本体46上に重ね合
わせられためっき鋼板20、30の重ね合せ部Wを、図
1に示すように線状にレーザ溶接する。なお、符号Zで
示す部分は、レーザ光43によって溶解した接合溶融部
である。
【0015】図2に示すように、テーブル本体46は、
重ね合せ部Wによって所定の重ね代だけ互いに重ねられ
ためっき鋼板20、30を載置する幅広の台であり、こ
の重ね合せ部Wが位置するところには、断面コ字状に形
成された素材受け部48が設けられている。この素材受
け部48は、重ね合せ部Wの溶接方向α(図1参照)に
沿って細長に形成されており、また断面コ字状の内側空
間部には素材受け部48の長溝部48aが形成されてい
る。この長溝部48aは、溶接時に溶け落ちる溶融物を
受けるとめる役割を果たすものである。
重ね合せ部Wによって所定の重ね代だけ互いに重ねられ
ためっき鋼板20、30を載置する幅広の台であり、こ
の重ね合せ部Wが位置するところには、断面コ字状に形
成された素材受け部48が設けられている。この素材受
け部48は、重ね合せ部Wの溶接方向α(図1参照)に
沿って細長に形成されており、また断面コ字状の内側空
間部には素材受け部48の長溝部48aが形成されてい
る。この長溝部48aは、溶接時に溶け落ちる溶融物を
受けるとめる役割を果たすものである。
【0016】また、テーブル本体46には、端部が断面
J字状に形成された板状の素材押え部44が2箇所に設
けられており、この素材押え部44によってテーブル本
体46上に載置されためっき鋼板20、30の重ね合せ
部Wを溶接方向αに帯状に押圧する。つまり、図1に示
すように、素材受け部48上に載置された重ね合せ部W
の溶接方向αに沿ってこの重ね合せ部Wの両端(圧接部
X)を、両側から各々の素材押え部44によって押圧す
ると、重ね合せ部Wの全幅に亘ってほぼ均一にめっき鋼
板20、30を圧接することができるように構成されて
いる。なお、重ね合せ部Wの両端でない部分、即ち素材
押え部44によって押圧されない重ね合せ部Wの中心部
分(非圧接部Y)に、レーザ光の焦点43aが線状に位
置する。
J字状に形成された板状の素材押え部44が2箇所に設
けられており、この素材押え部44によってテーブル本
体46上に載置されためっき鋼板20、30の重ね合せ
部Wを溶接方向αに帯状に押圧する。つまり、図1に示
すように、素材受け部48上に載置された重ね合せ部W
の溶接方向αに沿ってこの重ね合せ部Wの両端(圧接部
X)を、両側から各々の素材押え部44によって押圧す
ると、重ね合せ部Wの全幅に亘ってほぼ均一にめっき鋼
板20、30を圧接することができるように構成されて
いる。なお、重ね合せ部Wの両端でない部分、即ち素材
押え部44によって押圧されない重ね合せ部Wの中心部
分(非圧接部Y)に、レーザ光の焦点43aが線状に位
置する。
【0017】次に、めっき鋼板20に形成される溝形成
部21について説明する。図3(A) に示すように、例え
ば板厚tが1.0mmに設定されるめっき鋼板20は、防
錆処理である亜鉛めっきがその表面に施されており、厚
さ約5〜10μm程度の亜鉛層が形成されている。そし
て、めっき鋼板20の端部には、複数の溝部22から構
成される溝形成部21が溶接工程の前加工により形成さ
れている。この溝形成部21は、重ね合せ溶接されるめ
っき鋼板20、30のうち、少なくとも一方のめっき鋼
板の重ね合せ部Wの内側表面20aに形成されていれば
足りる。ただし、めっき鋼板の溝同士が重ね合わせたと
きに合致して噛み合わさるものでなければ、双方めっき
鋼板、即ちめっき鋼板20の内側表面20aおよびめっ
き鋼板30の内側表面30aに溝形成部21をそれぞれ
形成しても良い。
部21について説明する。図3(A) に示すように、例え
ば板厚tが1.0mmに設定されるめっき鋼板20は、防
錆処理である亜鉛めっきがその表面に施されており、厚
さ約5〜10μm程度の亜鉛層が形成されている。そし
て、めっき鋼板20の端部には、複数の溝部22から構
成される溝形成部21が溶接工程の前加工により形成さ
れている。この溝形成部21は、重ね合せ溶接されるめ
っき鋼板20、30のうち、少なくとも一方のめっき鋼
板の重ね合せ部Wの内側表面20aに形成されていれば
足りる。ただし、めっき鋼板の溝同士が重ね合わせたと
きに合致して噛み合わさるものでなければ、双方めっき
鋼板、即ちめっき鋼板20の内側表面20aおよびめっ
き鋼板30の内側表面30aに溝形成部21をそれぞれ
形成しても良い。
【0018】ここで、溝形成部21を構成する溝部22
の一つひとつに着目すると、それぞれの溝部22は、溶
接方向αに対して直交方向に形成されており、その断面
形状はV字形状ないしはU字形状に設定されている。し
たがって、溝部22を並列に複数形成することにより、
図3(A) 中のIII-B方向矢視による図3(B) に示すよう
なギザギザの波状を有する溝形成部21がめっき鋼板2
0の端部に形成される。なお、本実施例の場合、溝部2
2は、溝深さD1 が約0.1mm、溝長さL1 が重ね合せ
部Wの幅よりも長く、また溝幅W1 が約0.2mmに設定
されている。
の一つひとつに着目すると、それぞれの溝部22は、溶
接方向αに対して直交方向に形成されており、その断面
形状はV字形状ないしはU字形状に設定されている。し
たがって、溝部22を並列に複数形成することにより、
図3(A) 中のIII-B方向矢視による図3(B) に示すよう
なギザギザの波状を有する溝形成部21がめっき鋼板2
0の端部に形成される。なお、本実施例の場合、溝部2
2は、溝深さD1 が約0.1mm、溝長さL1 が重ね合せ
部Wの幅よりも長く、また溝幅W1 が約0.2mmに設定
されている。
【0019】このようにめっき鋼板20の端部の重ね合
せ部Wに、溝形成部21を形成することによって、図2
に示すように、重ね合せ部Wの両端は素材押え部44に
より圧接されても、この両端のめっき鋼板20、30間
にはこの溝形成部21の溝部22による隙間25が形成
される。したがって、重ね合せ部Wの非圧接部Y内とめ
っき鋼板20、30の外部空間とを隙間25により連通
することから、重ね合せ部Wの非圧接部Yをレーザ溶接
により接合しても、溶接熱によって気化等する亜鉛ガス
29a、29bを、この隙間25を介してめっき鋼板2
0、30の外部空間に放出することができる。
せ部Wに、溝形成部21を形成することによって、図2
に示すように、重ね合せ部Wの両端は素材押え部44に
より圧接されても、この両端のめっき鋼板20、30間
にはこの溝形成部21の溝部22による隙間25が形成
される。したがって、重ね合せ部Wの非圧接部Y内とめ
っき鋼板20、30の外部空間とを隙間25により連通
することから、重ね合せ部Wの非圧接部Yをレーザ溶接
により接合しても、溶接熱によって気化等する亜鉛ガス
29a、29bを、この隙間25を介してめっき鋼板2
0、30の外部空間に放出することができる。
【0020】なお、亜鉛ガス29a、29bをめっき鋼
板20、30の外部空間に逃がすためには、前述した溝
形成部21を構成する溝部22を、少なくとも非圧接部
Yから圧接部Xを介してめっき鋼板20、30の外部空
間に連通するように構成すれば良いことから、溝形成部
21の変形例として、図4に示すような溝形成部61の
態様を例示することができる。つまり、溶接方向αに対
して平行に形成される溝部でなければ図4(A) に示すよ
うなローレット加工による溝部(以下「ローレット溝
部」という。)62によって溝形成部61を構成しても
良い。めっき鋼板20の板厚tが例えば1.0mmに設定
されている場合、ローレット溝部62は、溝深さD2 が
約0.1mm、溝長さL2 が重ね合せ部Wの幅よりも長
く、また溝幅W2 が約0.2mm、溝ピッチP2 が約1.
2mmに設定されている(図4(B) 参照)。
板20、30の外部空間に逃がすためには、前述した溝
形成部21を構成する溝部22を、少なくとも非圧接部
Yから圧接部Xを介してめっき鋼板20、30の外部空
間に連通するように構成すれば良いことから、溝形成部
21の変形例として、図4に示すような溝形成部61の
態様を例示することができる。つまり、溶接方向αに対
して平行に形成される溝部でなければ図4(A) に示すよ
うなローレット加工による溝部(以下「ローレット溝
部」という。)62によって溝形成部61を構成しても
良い。めっき鋼板20の板厚tが例えば1.0mmに設定
されている場合、ローレット溝部62は、溝深さD2 が
約0.1mm、溝長さL2 が重ね合せ部Wの幅よりも長
く、また溝幅W2 が約0.2mm、溝ピッチP2 が約1.
2mmに設定されている(図4(B) 参照)。
【0021】図4に示すようなローレット溝部62によ
り溝形成部61を構成すると、めっき鋼板20内側表面
20aおよびめっき鋼板30の内側表面30aの双方に
溝形成部61を形成しても、重ね合せ部Wによって互い
のローレット溝部62同士が合致して噛み合わさること
がない。したがって、めっき鋼板20、めっき鋼板30
の双方にローレット加工しても、重ね合せ部Wにおいて
非圧接部Y内とめっき鋼板20、30の外部空間とを隙
間25により確実に連通することができる。
り溝形成部61を構成すると、めっき鋼板20内側表面
20aおよびめっき鋼板30の内側表面30aの双方に
溝形成部61を形成しても、重ね合せ部Wによって互い
のローレット溝部62同士が合致して噛み合わさること
がない。したがって、めっき鋼板20、めっき鋼板30
の双方にローレット加工しても、重ね合せ部Wにおいて
非圧接部Y内とめっき鋼板20、30の外部空間とを隙
間25により確実に連通することができる。
【0022】続いて、めっき鋼板20、30を重ね合せ
溶接したときに発生する亜鉛ガス29a、29bを、め
っき鋼板20の溝部22により放出する作動を図1およ
び図2に基づいて説明する。まず、テーブル本体46上
にめっき鋼板20およびめっき鋼板30が重ね合わされ
た状態で載置されると、その重ね合せ部Wを溶接方向α
に沿って両端から圧接するために素材押え部44が圧接
部Xを押圧する。すると、非圧接部Yの両側に位置する
圧接部Xは、素材押え部44とテーブル本体46とによ
って所定圧で挟持される。ところが、前述したようにめ
っき鋼板20の内側表面20aには溝形成部21が形成
されているため、加圧されていない非圧接部Yとめっき
鋼板20、30の外部空間とは溝部22より形成される
隙間25によって連通状態を維持する。つまり、重ね合
せ部Wの圧接部Xが素材押え部44によっていくら加圧
されても、めっき鋼板20に形成された複数の溝部22
が押しつぶされない限り、非圧接部Yとめっき鋼板2
0、30の外部空間とは隙間25により連通した状態を
保つことができる。
溶接したときに発生する亜鉛ガス29a、29bを、め
っき鋼板20の溝部22により放出する作動を図1およ
び図2に基づいて説明する。まず、テーブル本体46上
にめっき鋼板20およびめっき鋼板30が重ね合わされ
た状態で載置されると、その重ね合せ部Wを溶接方向α
に沿って両端から圧接するために素材押え部44が圧接
部Xを押圧する。すると、非圧接部Yの両側に位置する
圧接部Xは、素材押え部44とテーブル本体46とによ
って所定圧で挟持される。ところが、前述したようにめ
っき鋼板20の内側表面20aには溝形成部21が形成
されているため、加圧されていない非圧接部Yとめっき
鋼板20、30の外部空間とは溝部22より形成される
隙間25によって連通状態を維持する。つまり、重ね合
せ部Wの圧接部Xが素材押え部44によっていくら加圧
されても、めっき鋼板20に形成された複数の溝部22
が押しつぶされない限り、非圧接部Yとめっき鋼板2
0、30の外部空間とは隙間25により連通した状態を
保つことができる。
【0023】続いて、レーザ光43が重ね合せ部Wの圧
接部Xに照射されることにより、接合溶融部Zが形成さ
れると、同時にめっき鋼板20、30の亜鉛層が気化す
る。つまり、めっき鋼板20、30の表面に形成されて
いた亜鉛めっきによる亜鉛層が、レーザ溶接による加熱
によって気化し、亜鉛ガス29a、29bを発生させ
る。このとき、非圧接部Yの周囲が圧接部X等によって
密着状態を維持し、亜鉛ガス29a、29bの逃げ道を
断つことになると、発生した亜鉛ガス29a、29bが
非圧接部Yまたは接合溶融部Z内に溜まるため、非圧接
部Yの内圧が上昇する。そのため、バーストやスパッタ
の原因、あるいは接合ビードのブローホールの原因にな
る。
接部Xに照射されることにより、接合溶融部Zが形成さ
れると、同時にめっき鋼板20、30の亜鉛層が気化す
る。つまり、めっき鋼板20、30の表面に形成されて
いた亜鉛めっきによる亜鉛層が、レーザ溶接による加熱
によって気化し、亜鉛ガス29a、29bを発生させ
る。このとき、非圧接部Yの周囲が圧接部X等によって
密着状態を維持し、亜鉛ガス29a、29bの逃げ道を
断つことになると、発生した亜鉛ガス29a、29bが
非圧接部Yまたは接合溶融部Z内に溜まるため、非圧接
部Yの内圧が上昇する。そのため、バーストやスパッタ
の原因、あるいは接合ビードのブローホールの原因にな
る。
【0024】しかし、本実施形態では、前述したように
めっき鋼板20に形成した複数の溝部22による隙間2
5によって、非圧接部Yとめっき鋼板20、30の外部
空間とを連通、即ち亜鉛ガス29a、29bの逃げ道を
予め確保しているため、非圧接部Yまたは接合溶融部Z
内に溜まることなく、めっき鋼板20、30の外部空間
に亜鉛ガス29a、29bが放出される。これにより、
気化等した亜鉛成分を亜鉛ガス29a、29bとして重
ね合せ部Wの非圧接部Y外に素早く放出することができ
る。
めっき鋼板20に形成した複数の溝部22による隙間2
5によって、非圧接部Yとめっき鋼板20、30の外部
空間とを連通、即ち亜鉛ガス29a、29bの逃げ道を
予め確保しているため、非圧接部Yまたは接合溶融部Z
内に溜まることなく、めっき鋼板20、30の外部空間
に亜鉛ガス29a、29bが放出される。これにより、
気化等した亜鉛成分を亜鉛ガス29a、29bとして重
ね合せ部Wの非圧接部Y外に素早く放出することができ
る。
【0025】本発明者らの実験によると、重ね合せ部W
に溝部22を形成しないものでは、例えばレーザ出力約
1kW時における接合速度を毎分0.7m〜1.0mに
設定しなければバーストやスパッタあるいはブローホー
ル等の接合不良が生じていたのに対し、溝部22を形成
したものでは、例えばレーザ出力約2kWに設定し接合
速度を毎分1.5m〜2.0mに速めてもバースト、ス
パッタやブローホール等の接合不良を生ずることなく、
良好な接合状態を得ることができた。そして、そのよう
な条件で接合されたものであっても、接合強度は、引張
強度試験において母材以上の強度を、また繰り返し強度
試験において母材相当の強度をそれぞれ得られることを
確認している。
に溝部22を形成しないものでは、例えばレーザ出力約
1kW時における接合速度を毎分0.7m〜1.0mに
設定しなければバーストやスパッタあるいはブローホー
ル等の接合不良が生じていたのに対し、溝部22を形成
したものでは、例えばレーザ出力約2kWに設定し接合
速度を毎分1.5m〜2.0mに速めてもバースト、ス
パッタやブローホール等の接合不良を生ずることなく、
良好な接合状態を得ることができた。そして、そのよう
な条件で接合されたものであっても、接合強度は、引張
強度試験において母材以上の強度を、また繰り返し強度
試験において母材相当の強度をそれぞれ得られることを
確認している。
【0026】以上説明したように、本第1実施形態によ
ると、めっき鋼板20に形成した複数の溝部22による
隙間25によって亜鉛ガス29a、29bの逃げ道を予
め確保しているため、非圧接部Yまたは接合溶融部Z内
に亜鉛ガス29a、29bが溜まることなく、めっき鋼
板20、30の外部空間に放出することができる。これ
により、気化等した亜鉛成分を亜鉛ガス29a、29b
として重ね合せ部Wの非圧接部Y外に素早く放出するこ
とができる。したがって、従来のように亜鉛ガス29
a、29bを重ね合せ部の密着度の比較的小さいところ
から時間をかけて飛散させる必要がないため、溶接時間
を約半分に短縮できる効果がある。また、接合溶融部Z
内に亜鉛ガス29a、29bが溜まることを抑制できる
ため、亜鉛ガス29a、29bのバーストやそれに伴う
スパッタを防止できるとともに、接合ビード部のブロー
ホール形成も防止できる。つまり、溶接時間を短縮しつ
つ、接合品質を向上し得る効果がある。
ると、めっき鋼板20に形成した複数の溝部22による
隙間25によって亜鉛ガス29a、29bの逃げ道を予
め確保しているため、非圧接部Yまたは接合溶融部Z内
に亜鉛ガス29a、29bが溜まることなく、めっき鋼
板20、30の外部空間に放出することができる。これ
により、気化等した亜鉛成分を亜鉛ガス29a、29b
として重ね合せ部Wの非圧接部Y外に素早く放出するこ
とができる。したがって、従来のように亜鉛ガス29
a、29bを重ね合せ部の密着度の比較的小さいところ
から時間をかけて飛散させる必要がないため、溶接時間
を約半分に短縮できる効果がある。また、接合溶融部Z
内に亜鉛ガス29a、29bが溜まることを抑制できる
ため、亜鉛ガス29a、29bのバーストやそれに伴う
スパッタを防止できるとともに、接合ビード部のブロー
ホール形成も防止できる。つまり、溶接時間を短縮しつ
つ、接合品質を向上し得る効果がある。
【0027】(第2実施形態)続いて、本発明の第2実
施形態に係るめっき鋼板の溶接方法を図5に基づいて説
明する。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部分
には同一符号を付す。図5に示すように、第2実施形態
に係るめっき鋼板の溶接方法は、めっき鋼板70、30
の重ね合せ部Wのいずれにも溝形成部を形成することな
くめっき鋼板70とめっき鋼板30と間に紙51を挟み
込む点が、第1実施形態に係るめっき鋼板の溶接方法と
異なる。つまり、レーザ溶接機40の構成は、第1実施
形態に係るめっき鋼板の溶接方法と同じであり、めっき
鋼板70、30自体には溝部を形成することなく、めっ
き鋼板70とめっき鋼板30との重ね合せ部Wに紙51
を介在させている点に第2実施形態に係るめっき鋼板の
溶接方法の特徴がある。
施形態に係るめっき鋼板の溶接方法を図5に基づいて説
明する。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部分
には同一符号を付す。図5に示すように、第2実施形態
に係るめっき鋼板の溶接方法は、めっき鋼板70、30
の重ね合せ部Wのいずれにも溝形成部を形成することな
くめっき鋼板70とめっき鋼板30と間に紙51を挟み
込む点が、第1実施形態に係るめっき鋼板の溶接方法と
異なる。つまり、レーザ溶接機40の構成は、第1実施
形態に係るめっき鋼板の溶接方法と同じであり、めっき
鋼板70、30自体には溝部を形成することなく、めっ
き鋼板70とめっき鋼板30との重ね合せ部Wに紙51
を介在させている点に第2実施形態に係るめっき鋼板の
溶接方法の特徴がある。
【0028】このようにめっき鋼板70とめっき鋼板3
0との重ね合せ部Wに紙51を介在させることによっ
て、重ね合せ部Wの両端(圧接部X)は圧接されても、
めっき鋼板70とめっき鋼板30との間に挟まれる紙5
1内に形成される紙繊維の隙間または紙51が燃焼した
後に形成される隙間によって重ね合せ部Wの非圧接部Y
内とめっき鋼板70、30の外部空間とを連通させるこ
とができる。これにより、重ね合せ部Wの非圧接部Yを
レーザ溶接により接合しても、紙51により形成される
隙間によって、非圧接部Yとめっき鋼板70、30の外
部空間とを連通、即ち亜鉛ガス29a、29bの逃げ道
を予め確保しているため、非圧接部Yまたは接合溶融部
Z内に溜まることなく、気化等した亜鉛成分を亜鉛ガス
29a、29bとして重ね合せ部Wの非圧接部Y外に素
早く放出することができる。
0との重ね合せ部Wに紙51を介在させることによっ
て、重ね合せ部Wの両端(圧接部X)は圧接されても、
めっき鋼板70とめっき鋼板30との間に挟まれる紙5
1内に形成される紙繊維の隙間または紙51が燃焼した
後に形成される隙間によって重ね合せ部Wの非圧接部Y
内とめっき鋼板70、30の外部空間とを連通させるこ
とができる。これにより、重ね合せ部Wの非圧接部Yを
レーザ溶接により接合しても、紙51により形成される
隙間によって、非圧接部Yとめっき鋼板70、30の外
部空間とを連通、即ち亜鉛ガス29a、29bの逃げ道
を予め確保しているため、非圧接部Yまたは接合溶融部
Z内に溜まることなく、気化等した亜鉛成分を亜鉛ガス
29a、29bとして重ね合せ部Wの非圧接部Y外に素
早く放出することができる。
【0029】したがって、本第2実施形態によると、第
1実施形態に係るめっき鋼板の溶接方法のようにめっき
鋼板20、30のいずれか一方の内側表面に溝形成部2
1(溝部22)を設けることなくして、第1実施形態と
同様、溶接時間を短縮できる効果がある。また、接合溶
融部Z内に亜鉛ガス29a、29bが溜まることを抑制
できるため、亜鉛ガス29a、29bのバーストやそれ
に伴うスパッタを防止できるとともに、接合ビード部の
ブローホール形成も防止できる。つまり、めっき鋼板の
前加工として溝部を設ける必要がないため、低コストに
溶接時間を短縮しつつ、接合品質を向上し得る効果があ
る。
1実施形態に係るめっき鋼板の溶接方法のようにめっき
鋼板20、30のいずれか一方の内側表面に溝形成部2
1(溝部22)を設けることなくして、第1実施形態と
同様、溶接時間を短縮できる効果がある。また、接合溶
融部Z内に亜鉛ガス29a、29bが溜まることを抑制
できるため、亜鉛ガス29a、29bのバーストやそれ
に伴うスパッタを防止できるとともに、接合ビード部の
ブローホール形成も防止できる。つまり、めっき鋼板の
前加工として溝部を設ける必要がないため、低コストに
溶接時間を短縮しつつ、接合品質を向上し得る効果があ
る。
【0030】なお、上述した各実施形態では、溶接手段
としてレーザ溶接を用いたが、本発明では、これに限ら
れることはなく、例えば非接触溶接であればプラズマア
ーク溶接、電子ビーム溶接等であっても上述同様の各効
果の得られることは言うまでもない。
としてレーザ溶接を用いたが、本発明では、これに限ら
れることはなく、例えば非接触溶接であればプラズマア
ーク溶接、電子ビーム溶接等であっても上述同様の各効
果の得られることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明では、両端を圧接された
重ね合せ部の内側表面には、2枚のめっき鋼板のうち少
なくとも一方に溝部を形成する。これにより、重ね合せ
部の両端は圧接されても、この両端のめっき鋼板間には
この溝部による隙間が形成されるところ、重ね合せ部の
非圧接部内とめっき鋼板外空間とを連通することから、
重ね合せ部の非圧接部を非接触溶接により接合しても、
溶接熱によって気化等するめっき成分がこの溝部による
隙間を介してめっき鋼板外空間に放出される。したがっ
て、気化等しためっき成分を外部に放出する時間を短縮
できるため、比較的短時間に溶接しても、気化等しため
っき成分によって接合ビード部にブローホールが形成さ
れたり、スパッタが発生することを抑制できるため、溶
接時間を短縮しつつ、接合品質を向上し得る効果があ
る。
重ね合せ部の内側表面には、2枚のめっき鋼板のうち少
なくとも一方に溝部を形成する。これにより、重ね合せ
部の両端は圧接されても、この両端のめっき鋼板間には
この溝部による隙間が形成されるところ、重ね合せ部の
非圧接部内とめっき鋼板外空間とを連通することから、
重ね合せ部の非圧接部を非接触溶接により接合しても、
溶接熱によって気化等するめっき成分がこの溝部による
隙間を介してめっき鋼板外空間に放出される。したがっ
て、気化等しためっき成分を外部に放出する時間を短縮
できるため、比較的短時間に溶接しても、気化等しため
っき成分によって接合ビード部にブローホールが形成さ
れたり、スパッタが発生することを抑制できるため、溶
接時間を短縮しつつ、接合品質を向上し得る効果があ
る。
【0032】請求項2の発明では、2枚のめっき鋼板の
うち少なくとも一方のめっき鋼板の重ね合せ部の内側表
面に形成される溝は、溶接方向に対して直交方向に重ね
合せ範囲以上に延設される。これにより、重ね合せ部の
両端は圧接されても、この両端のめっき鋼板間には、こ
の溝部による隙間が溶接方向に対して直交方向に重ね合
せ範囲以上に形成されるため、重ね合せ部の非圧接部内
とめっき鋼板外空間とを最短距離で連通することができ
る。したがって、気化等しためっき成分を外部に放出す
る時間をさらに短縮できるため、より短時間で溶接して
も、気化等しためっき成分によって接合ビード部にブロ
ーホールが形成されたり、スパッタが発生することを効
率よく抑制できるため、溶接時間をさらに短縮しつつ、
接合品質をより向上し得る効果がある。
うち少なくとも一方のめっき鋼板の重ね合せ部の内側表
面に形成される溝は、溶接方向に対して直交方向に重ね
合せ範囲以上に延設される。これにより、重ね合せ部の
両端は圧接されても、この両端のめっき鋼板間には、こ
の溝部による隙間が溶接方向に対して直交方向に重ね合
せ範囲以上に形成されるため、重ね合せ部の非圧接部内
とめっき鋼板外空間とを最短距離で連通することができ
る。したがって、気化等しためっき成分を外部に放出す
る時間をさらに短縮できるため、より短時間で溶接して
も、気化等しためっき成分によって接合ビード部にブロ
ーホールが形成されたり、スパッタが発生することを効
率よく抑制できるため、溶接時間をさらに短縮しつつ、
接合品質をより向上し得る効果がある。
【0033】請求項3の発明では、両端を圧接された重
ね合せ部のめっき鋼板間には、紙を介在させている。こ
れにより、重ね合せ部の両端は圧接されても、溶接時の
めっき鋼板間に紙が介在するところ、この紙内に形成さ
れる紙繊維の隙間または紙が燃焼した後に形成される隙
間によって重ね合せ部の非圧接部内とめっき鋼板外空間
を連通することができるから、重ね合せ部の非圧接部を
非接触溶接により接合しても、溶接熱によって気化等す
るめっき成分がこの紙による隙間を介してめっき鋼板外
空間に放出される。したがって、気化等しためっき成分
を外部に放出する時間を短縮できるため、比較的短時間
に溶接しても、気化等しためっき成分によって接合ビー
ド部にブローホールが形成されたり、スパッタが発生す
ることを抑制できるため、溶接時間を短縮しつつ、接合
品質を向上し得る効果がある。
ね合せ部のめっき鋼板間には、紙を介在させている。こ
れにより、重ね合せ部の両端は圧接されても、溶接時の
めっき鋼板間に紙が介在するところ、この紙内に形成さ
れる紙繊維の隙間または紙が燃焼した後に形成される隙
間によって重ね合せ部の非圧接部内とめっき鋼板外空間
を連通することができるから、重ね合せ部の非圧接部を
非接触溶接により接合しても、溶接熱によって気化等す
るめっき成分がこの紙による隙間を介してめっき鋼板外
空間に放出される。したがって、気化等しためっき成分
を外部に放出する時間を短縮できるため、比較的短時間
に溶接しても、気化等しためっき成分によって接合ビー
ド部にブローホールが形成されたり、スパッタが発生す
ることを抑制できるため、溶接時間を短縮しつつ、接合
品質を向上し得る効果がある。
【図1】本発明の第1実施形態によるめっき鋼板の溶接
方法の概要を示す模式的な斜視図である。
方法の概要を示す模式的な斜視図である。
【図2】第1実施形態によるめっき鋼板の溶接方法を示
す模式的な断面図である。
す模式的な断面図である。
【図3】第1実施形態によるめっき鋼板の溶接方法に用
いられるめっき鋼板の前処理状態を示す説明図で、図3
(A) は斜視的な外観を表すもの、図3(B) は図3(A) に
示すIII-B方向矢視による側面を表すものである。
いられるめっき鋼板の前処理状態を示す説明図で、図3
(A) は斜視的な外観を表すもの、図3(B) は図3(A) に
示すIII-B方向矢視による側面を表すものである。
【図4】第1実施形態によるめっき鋼板の溶接方法に用
いられるめっき鋼板の前処理状態を示す説明図で、図4
(A) は斜視的な外観を表すもの、図4(B) は図4(A) に
示すIV-B 方向矢視による側面を表すものである。
いられるめっき鋼板の前処理状態を示す説明図で、図4
(A) は斜視的な外観を表すもの、図4(B) は図4(A) に
示すIV-B 方向矢視による側面を表すものである。
【図5】本発明の第2実施形態によるめっき鋼板の溶接
方法を示す模式的な断面図である。
方法を示す模式的な断面図である。
20、30、60 めっき鋼板 20a、30a 内側表面 21、61 溝形成部 22 溝部 25 隙間 29a、29b 亜鉛ガス 40 レーザ溶接機 42 レーザトーチ 43 レーザ光 51 紙 62 ローレット溝部(溝部) W 重ね合せ部 X 圧接部 Y 非圧接部 Z 接合溶融部 α 溶接方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 26/00 310 B23K 26/00 310S // B23K 103:16
Claims (3)
- 【請求項1】 2枚のめっき鋼板を重ね合せ、この重ね
合せ部の溶接方向に沿ってこの重ね合せ部の両端を圧接
しながら、前記重ね合せ部の非圧接部を非接触溶接によ
り接合するめっき鋼板の溶接方法であって、 前記2枚のめっき鋼板のうち少なくとも一方のめっき鋼
板の前記重ね合せ部の内側表面に、前記非圧接部から圧
接側端部に向かって延びる溝部を形成した状態で、前記
重ね合せ部を接合することを特徴とするめっき鋼板の溶
接方法。 - 【請求項2】 前記溝部は、溶接方向に対して直交方向
に前記重ね合せ部の範囲以上に延設されることを特徴と
する請求項1記載のめっき鋼板の溶接方法。 - 【請求項3】 2枚のめっき鋼板を重ね合せ、この重ね
合せ部の溶接方向に沿ってこの重ね合せ部の両端を圧接
しながら、前記重ね合せ部の非圧接部を非接触溶接によ
り接合するめっき鋼板の溶接方法であって、 前記重ね合せ部のめっき鋼板間に紙を介在させた状態
で、前記重ね合せ部を接合することを特徴とするめっき
鋼板の溶接方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11058041A JP2000246445A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | めっき鋼板の溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11058041A JP2000246445A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | めっき鋼板の溶接方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000246445A true JP2000246445A (ja) | 2000-09-12 |
Family
ID=13072863
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11058041A Pending JP2000246445A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | めっき鋼板の溶接方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000246445A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010194605A (ja) * | 2008-04-24 | 2010-09-09 | Iriso Electronics Co Ltd | レーザー溶接方法 |
| CN110480166A (zh) * | 2019-07-17 | 2019-11-22 | 广东工业大学 | 一种汽车车身镀锌板激光叠焊的新工艺 |
| WO2019244605A1 (ja) | 2018-06-22 | 2019-12-26 | 株式会社神戸製鋼所 | めっき鋼板の接合方法及び接合構造体 |
| CN111151875A (zh) * | 2020-01-08 | 2020-05-15 | 温州大学 | 提高铜钢异种金属激光叠焊接头强度的方法 |
| JP2020078822A (ja) * | 2018-11-14 | 2020-05-28 | 豊田鉄工株式会社 | 車両構成部材 |
| CN113351992A (zh) * | 2020-03-06 | 2021-09-07 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 具有用于金属工件的滚花焊接界面的焊接系统和方法 |
| CN113453833A (zh) * | 2019-02-25 | 2021-09-28 | 株式会社神户制钢所 | 镀敷钢板的接合方法以及接合结构体 |
| JP2022507959A (ja) * | 2018-11-27 | 2022-01-18 | シェイプ・コープ | 亜鉛めっき多筒状ビーム及び亜鉛めっき多筒状ビームを連続的に成形する方法 |
-
1999
- 1999-03-05 JP JP11058041A patent/JP2000246445A/ja active Pending
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| JP2010194605A (ja) * | 2008-04-24 | 2010-09-09 | Iriso Electronics Co Ltd | レーザー溶接方法 |
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