JP2000246485A - ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびその製造方法 - Google Patents
ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびその製造方法Info
- Publication number
- JP2000246485A JP2000246485A JP11045791A JP4579199A JP2000246485A JP 2000246485 A JP2000246485 A JP 2000246485A JP 11045791 A JP11045791 A JP 11045791A JP 4579199 A JP4579199 A JP 4579199A JP 2000246485 A JP2000246485 A JP 2000246485A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- wire
- steel wire
- gas shielded
- arc welding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
- Arc Welding In General (AREA)
Abstract
で、アーク安定性に優れ、スパッター発生量が少なく、
さらにビード形状を最適化できるガスシールドアーク溶
接用鋼ワイヤを提供する。 【解決手段】 mass%で、C:0.050 %以下、ワイヤ中
のCaを0.0002%以下に制限し、さらにCを0.050 %以
下、Kを0.0001〜0.0030%、Sを0.006 〜0.030 %含
み、さらに、TiおよびAlのうち1種または2種を合計で
0.08〜0.15%含有する組成とする。K量の調整は、ワイ
ヤ製造工程の焼鈍前に素線にカリウム塩溶液を塗布して
焼鈍することにより行うのが好ましい。
Description
ク溶接用鋼ワイヤに係り、とくに高電流MAG溶接、あ
るいはパルスMAG溶接に用いて好適なガスシールドア
ーク溶接用鋼ワイヤに関する。
ドガスとするMAG溶接法は、自動溶接の急速な普及に
より、自動車、造船、建築などの各分野で広く利用され
ている。MAG溶接法の利点は、スパッタの発生が少な
いことであるが、これは、溶滴の移行形態がスプレー移
行にあるからであり、そのため、通常、スプレー移行が
ぎりぎり可能なAr−20%CO2 混合ガスをMAG溶接のシ
ールドガスとして使用している。
ヤの溶融速度を増加させるため、高電流MAG溶接が指
向されている。しかし、高電流MAG溶接、とくに高電
流パルスMAG溶接では、溶滴の移行形態がスプレー移
行から、ローテーティング移行へと変化するため、溶滴
の飛散による小粒のスパッタが多発するという問題が生
じる。
の多発という問題に対して、例えば、特開平6-218574号
公報には、ガスシールドアーク溶接用低スパッタワイヤ
が提案されている。このワイヤは、鋼ワイヤ表層部に内
部酸化物を有し、かつワイヤ全体に対して1ppm 以上の
アルカリ金属を該内部酸化物中に含有するワイヤであ
り、鋼ワイヤ表面にアルカリ金属よりなるクエン酸塩等
を塗布してから窒素ガス雰囲気中で焼鈍することにより
製造できるとされる。しかし、特開平6-218574号公報に
記載されたワイヤを用いて溶接すれば、炭酸ガス溶接、
あるいは低電流のMAG溶接、パルスMAG溶接におい
ては、スパッタの発生が効率よく抑制されるが、高電流
の溶接では、いぜんとしてスパッタが多発するという問
題が残されていた。
ば、特開平2-37988 号公報には、Ti:0.20〜0.35%と、
(Al+Ca):0.003 〜0.02%とを添加したガスシールド
アーク溶接用ソリッドワイヤが提案されている。しか
し、特開平2-37988 号公報に記載されたワイヤを用いて
350 〜550 Aの高電流ガスシールドアーク溶接(ワイヤ
径 1.2mmφで送給量14m/min )を行うと、たしかに溶接
欠陥の発生はなくなるが、スパッタが多発するという問
題が残されていた。
050 〜0.35wt%と、S:0.010 〜0.040 wt%を含有し、
常温における電気比抵抗ρが25〜65μΩcmで、かつK=
505・S(%)+0.41・ρで定義されるKが20〜40であ
る高電流密度ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤが記載
されている。しかしながら、特開平3-106592号公報に記
載された鋼ワイヤで高電流溶接を行えば、溶け込み形
状、耐気孔性は良好となるが、スパッタ発生量は従来よ
りは少なくなっているとはいえ、更なる改善を必要とす
る。
で、C:0.05〜0.15%、Si:0.1 〜0.8 %、Mn:1.0 〜
2.0 %、P:0.030 %以下、S:0.030 %以下、Ti:0.
01〜0.25%、Mo:0.1 〜0.9 %を含み、残部Feおよび不
可避的不純物よりなり、不可避的不純物中、OとNが合
計で0.0080%以下と制限し、さらにK化合物をK換算で
溶接ワイヤ全量当たり0.00002 〜0.0010%の量で溶接ワ
イヤ表面層近傍に存在させたことを特徴とする高張力鋼
用のマグおよびパルスマグ溶接用ソリッドワイヤが開示
されている。また、特開平8-132280号公報には、重量%
で、C:0.10%以下、Si:0.3 〜1.2 %、Mn:0.8 〜2.
0 %、P:0.005 〜0.030 %、S:0.005 〜0.030 %、
Ti:0.03%以下、O:0.0020〜0.0200%、N:0.0020〜
0.0100%、Ca:0.0003〜0.0030%、K:0.0015%以下で
かつ(K−Ca/3):0.0001%以上を含み、残部Feおよび
不可避的不純物よりなるスパッタの極めて少ないガスシ
ールドアーク溶接用鋼ワイヤが開示されている。
7-251292号公報、特開平8-132280号公報に記載された溶
接用ワイヤは、高電流の溶接では、依然としてスパッタ
が多発するという問題が残されていた。本発明は、350
A以上の高電流(ワイヤ径 1.2mmφで送給量14m/min )
のMAG溶接あるいはパルスMAG溶接等のガスシール
ドアーク溶接において、溶滴の移行形態をスプレー移行
に保持して、アークを安定化し、スパッターの発生を抑
制して低スパッター化が達成でき、さらにビード形状を
最適化できる、ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤを提
供することを目的とする。
混合ガスをシールドガスとするMAG溶接、あるいはパ
ルスMAG溶接において、溶接能率を向上させるため、
電流値を高くした場合でも、低スパッタ化を達成するた
め、種々検討した。その結果、ワイヤ中のCaを0.0002%
以下に低減し、C:0.050 %以下、S:0.006 〜0.030
%、TiおよびAlのうち1種または2種を合計で0.08〜0.
15%、好ましくは0.11〜0.13%に調整するとともに、ワ
イヤ内部にKを0.0001〜0.0030%の範囲で安定して保持
させることにより、高電流の溶接においても、アークが
安定化し、スパッターの発生が抑制されることを知見し
た。
れたものである。すなわち、本発明は、mass%で、C:
0.050 %以下、Si:2.0 %以下、Mn:2.5 %以下、K:
0.0001〜0.0030%、S:0.006 〜0.030 %を含み、さら
に、TiおよびAlのうち1種または2種を合計で0.08〜0.
15%含有し、かつ不純物としてCaを0.0002%以下に制限
し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する
ことを特徴とするガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤで
あり、また、本発明では、前記組成に加えて、さらに、
mass%で、Cr:0.60%以下、Ni:3.0 %以下、Cu:3.0
%以下、Mo:0.50%以下、B:0.005 %以下のうちの1
種または2種以上を含有する組成とするのが好ましく、
また、本発明では、前記各組成に加えて、さらに、mass
%で、Nb、Zr、Vのうちの1種または2種以上を合計で
0.25%以下含有する組成とするのが好ましい。
いはさらに冷間加工により所定の線径の素線としたの
ち、該素線に、焼鈍、酸洗を施し、あるいはさらに銅め
っきをした後、伸線加工して所定の寸法の鋼ワイヤとす
るガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの製造方法におい
て、前記鋼素材として、mass%で、C:0.050 %以下、
S:0.006 〜0.030 %、TiおよびAlのうち1種または2
種を合計で0.08〜0.15%含有し、かつ不純物としてCaを
0.0002%以下に制限した組成の鋼素材を使用し、前記焼
鈍前に前記素線にカリウム塩溶液を塗布して、前記ガス
シールドアーク溶接用鋼ワイヤ中のK含有量がK:0.00
01〜0.0030mass%となるように、前記カリウム塩溶液の
塗布条件、および前記焼鈍の条件を調整することを特徴
とするガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの製造方法で
ある。また、本発明では、前記鋼素材の組成として、ma
ss%で、C:0.050 %以下、Si:2.0 %以下、Mn:2.5
%以下、S:0.006 〜0.030 %を含み、さらに、Tiおよ
びAlのうち1種または2種を合計で0.08〜0.15%含有
し、かつ不純物としてCaを0.0002%以下に制限し、残部
Feおよび不可避的不純物からなる組成とするのが好まし
く、また、本発明では、鋼素材の組成として、mass%
で、C:0.050 %以下、Si:2.0 %以下、Mn:2.5%以
下、S:0.006 〜0.030 %を含み、さらに、TiおよびAl
のうち1種または2種を合計で0.08〜0.15%含有し、か
つ不純物としてCaを0.0002%以下に制限し、さらに、C
r:0.60%以下、Ni:3.0 %以下、Cu:3.0 %以下、M
o:0.50%以下、B:0.005 %以下のうちの1種または
2種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からな
る組成とするのが好ましい。また、本発明では、鋼素材
の組成として、mass%で、C:0.050 %以下、Si:2.0
%以下、Mn:2.5 %以下、S:0.006 〜0.030 %を含
み、さらに、TiおよびAlのうち1種または2種を合計で
0.08〜0.15%含有し、かつ不純物としてCaを0.0002%以
下に制限し、さらに、Nb、Zr、Vのうちの1種または2
種以上を合計で0.25%以下含有し、残部Feおよび不可避
的不純物からなる組成組成とするのが好ましい。また、
本発明では、鋼素材の組成として、mass%で、C:0.05
0 %以下、Si:2.0 %以下、Mn:2.5 %以下、S:0.00
6 〜0.030 %を含み、さらに、TiおよびAlのうち1種ま
たは2種を合計で0.08〜0.15%含有し、かつ不純物とし
てCaを0.0002%以下に制限し、さらに、Cr:0.60%以
下、Ni:3.0 %以下、Cu:3.0 %以下、Mo:0.50%以
下、B:0.005%以下のうちの1種または2種以上、さ
らに、Nb、Zr、Vのうちの1種または2種以上を合計で
0.25%以下含有しを含有し、残部Feおよび不可避的不純
物からなる組成とするのが好ましい。
ク溶接用鋼ワイヤの化学成分の限定理由について説明す
る。以下、とくにことわらない限り%は、mass%を意味
するものとする。 C:0.050 %以下 Cは、溶接金属の強度を確保するための重要な元素であ
り、所望の強度に応じ含有する。しかし、過剰の含有は
溶融金属の粘性を低下し流動性を向上させるとともに、
溶接金属の靱性を低下させる。とくに、MAG溶接にお
いては、過剰のC含有は高電流域での溶滴、溶融池の挙
動を不安定化し、スパッタを多発する。このため、Cは
0.050 %以下に限定した。なお、更なるスパッタ低減の
観点から、好ましくは0.030 %以下である。
向上させる。また、Siは強度を増加させる元素であり、
所望の強度に応じ含有する。しかし、過剰の含有は、靱
性を劣化させ、さらに溶接硬化性を増加させる。このた
め、Siは2.0 %以下に限定した。なお、好ましくは、0.
30〜1.20%である。
の作業性を向上させるとともに、強度を増加させる元素
であり、所望の強度に応じ含有する。しかし、過剰の含
有は、靱性を劣化させ、さらに溶接硬化性を増加させ
る。このため、Mnは2.5 %以下に限定した。なお、好ま
しくは、0.85〜2.00%である。
り、とくにMAG溶接では安定なスプレー移行に顕著な
効果がある。しかし、ワイヤ中のK含有量が0.0001%未
満では、溶滴のスプレー化が達成できず、スパッタが多
発する。一方、ワイヤ中のK含有量が0.0030%を超える
と、アーク長が長くなりすぎ、ワイヤ先端に懸垂した溶
滴が不安定となり、スパッタが多発する。このようなこ
とから、ワイヤ中のK含有量は0.0001〜0.0030%の範囲
に限定した。なお、Kは沸点が760℃と低いため、溶製
段階での歩留りは低い。このため、Kは溶製段階で添加
するより、ワイヤ製造中に、ワイヤ表面にカリウム塩溶
液を塗布して焼鈍し、ワイヤ内部に安定して保持するの
が好ましい。
先端に懸垂する溶滴の離脱を容易にし、溶滴を微細化す
る効果を有している。このような効果は、Sを0.006 %
以上とした場合に認められるが、0.030 %を超える含有
は、小粒のスパッタを増加させるとともに、溶接金属の
靱性を低下させる。このため、Sは添加する場合には、
0.006 〜0.030 %の範囲とした。
0.08〜0.15% 本発明では、TiおよびAlのうち1種または2種を含有さ
せる。TiおよびAlは、いずれも脱酸剤として作用し、さ
らに溶接金属の強度を増加させ、耐候性を向上させる作
用を有する。またさらに、TiおよびAlは、高電流域の溶
接において、ワイヤ先端での溶滴の回転(ローテティン
グ移行)を抑え、スパッタの発生を抑制する効果を有す
る。TiおよびAlのうち1種または2種の含有量の合計が
0.08%未満では、上記した作用効果は認められない。一
方、0.15%を超える含有は、溶滴の移行状態がスプレー
移行となるのを阻害する。このようなことから、Tiおよ
びAlのうち1種または2種を合計で0.08〜0.15%の範囲
に限定する。なお、溶滴の移行状態を安定してスプレー
移行とするためには、0.11〜0.13%の範囲とするのが好
ましい。
Al)含有量の影響を示す。(Ti+Al)含有量が0.08%未
満、あるいは0.15%超えでは、スパッタ発生量が0.5g/m
in超となり、スパッタを多発する。一方、(Ti+Al) 含有
量が0.08〜0.15%の範囲内でスパッタ発生量が0.5g/min
以下と少なくなり、とくに0.11〜0.13%ではスパッタ発
生量が0.3g/min以下となる。
ることにより、ビ−ド形状も良好となる。図3にビ−ド
高さHにおよぼす(Ti+Al) 含有量の影響を示す。(Ti+A
l)含有量が0.08〜0.15%の範囲でビ−ド高さHが12mm以
上と高くなり、とくに0.11〜0.15の範囲でビード高さが
15mm以上となり、ビード形状が良好となる。なお、ビー
ド高さHは表3に示す条件で隅肉溶接を行い、図4に示
す断面におけるビード高さHをいう。Wは溶接幅であ
る。
素であり、本発明では不純物としてワイヤ中に含有ある
いはワイヤに付着するCaを制限する。ワイヤ中に含有あ
るいはワイヤに付着するCa量が0.0002%を超えると、35
0A以上の高電流(ワイヤ径 1.2mmφで送給量14m/min )
の溶接においては、スパッタが多発する。このため、ワ
イヤ中に含有あるいはワイヤに付着するCa量の許容範囲
は0.0002%以下とした。なお、ワイヤ製造中に伸線潤滑
剤として、Ca系伸線潤滑剤を使用すると、Caがワイヤ表
面に付着残留して、溶接作業に悪影響を及ぼすため、Ca
の付着残留は極力低減するのが望ましい。
0 %以下、Mo:0.50%以下、B:0.005 %以下、のうち
の1種または2種以上 Cr、Ni、Cu、Mo、Bは、溶接金属の強度を増加させ、耐
候性を向上させる作用を有しており、必要に応じ1種ま
たは2種以上添加できる。しかし、過剰な含有は溶接金
属の靱性を劣化させる。このため、Crは0.60%以下、Ni
は3.0 %以下、Cuは3.0 %以下、Moは0.50%以下、Bは
0.005 %以下に限定するのが望ましい。
上させる作用を有しており、必要に応じ添加できるが、
過剰な添加は溶接金属の靱性を劣化させる。このため、
Nb、Zr、Vのうちの1種または2種以上を合計で0.25%
以下に限定するのが望ましい。本発明のガスシールドア
ーク溶接用鋼ワイヤでは、上記した成分以外は、残部Fe
および不可避的不純物である。不可避的不純物として、
P、N、Oは溶接金属の靱性を劣化させるため、できる
だけ低減するのが望ましいが、Pは0.03%、Nは0.01
%、Oは0.02%までは許容できる。
ヤの製造方法について説明する。上記した組成の溶鋼
を、転炉、電気炉等通常公知の溶製方法により溶製し、
好ましくは連続鋳造法によりビレット等の鋼素材とす
る。鋼素材は、その後熱間圧延、および冷間圧延により
所定の線径の素線とされる。熱間圧延条件、冷間圧延条
件については、所定の寸法形状の鋼素線となる条件であ
ればとくに限定されない。
あるいはさらに銅めっきを施されたのち、冷間伸線加工
により所定の線径のガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ
とされる。本発明では、焼鈍前の鋼素線表面に、カリウ
ム塩含有溶液を塗布する。カリウム塩溶液としては、ク
エン酸3カリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、水酸化
カリウム水溶液が好ましい。また、塗布溶液のカリウム
塩濃度は、K換算で2〜30%(重量%)とするのが好ま
しい。また、カリウム塩含有溶液の塗布量は、線径、カ
リウム塩濃度、焼鈍温度・時間と関連し、鋼ワイヤ中の
K含有量が0.0001〜0.0030%となるように予め実験等に
より決定しておくのが望ましい。
素線は、ついで焼鈍を施される。焼鈍は、水蒸気を含む
弱酸化性の雰囲気中で、750 〜950 ℃の温度範囲で行う
のが望ましい。焼鈍温度が750 ℃未満では、内部酸化反
応の進行が遅く、また950 ℃を超えると、内部酸化反応
の進行が速すぎて、K含有量の調整が困難となる。焼鈍
雰囲気は露点0℃以下、酸素分圧200ppm以下とするのが
内部酸化層形成の観点から望ましい。このような雰囲気
中で、表面にカリウム塩含有溶液を塗布された鋼素線を
焼鈍することにより、鋼表面から酸化が進行し、図1に
示すように表層部が内部酸化される。この内部酸化部に
カリウムが、確実に保持される。
のK含有量が0.0001〜0.0030%となるように、線径、カ
リウム塩濃度、カリウム塩含有溶液の塗布量といった塗
布条件と関連して決定されるのが望ましい。焼鈍済の鋼
素線は、さらに酸洗を施され、あるいはさらに銅めっき
を施された後、冷間伸線加工されて所定の寸法の鋼ワイ
ヤとされる。
冷間伸線加工において、ダイス管理を徹底しワイヤ表面
の平坦度(実表面積/理論表面積)を1.01未満に高める
ことが肝要である。また、ワイヤ表面に付着する不純物
は、給電安定化のため、0.01g /ワイヤ10kg以下とする
のが望ましい。
滑油が塗布されるが、ロボット溶接用として送給性を確
保するには、その塗布量は0.35〜1.4g/ワイヤ10kgとす
るのが望ましい。
を、熱間圧延し、5.5 〜7.0mm φの線材とし、ついで冷
間加工(伸線)により、2.0 〜3.2mm φの鋼素線とし
た。これら鋼素線に、3 〜20%(重量%)クエン酸3カ
リウム水溶液を塗布した。塗布量は、5 〜30g/素線kgと
した。ついで、これら鋼素線を750 〜950 ℃の温度範囲
の一定温度で焼鈍し、素線表層部に内部酸化層を形成さ
せた。焼鈍条件は、線径、クエン酸3カリウム水溶液の
濃度、および鋼ワイヤ中の目標K含有量に応じ、調整し
た。塗布条件、焼鈍条件を表1に示す。なお、焼鈍雰囲
気は、露点−2℃、酸素濃度200ppm以下、CO2 濃度0.1
%以下の窒素ガス雰囲気とした。
を施され、ついで冷間伸線により1.4mm φの鋼ワイヤと
された。なお、1部は銅めっきを施さないものとした。
これら鋼ワイヤの組成を表2に示す。なお、表中のCu
は、銅めっきによるCu量を含んでいる。
油を塗布した表2に示す組成の鋼ワイヤを用い、パルス
MAG溶接により、板厚19mmの鋼板にビードオン溶接を
実施した。なお、その際、Cu製捕集治具を用いてスパッ
タを捕集し、単位時間内のスパッタ発生量を調査した。
なお、溶接時間は1 min とした。また、用いた溶接条件
はつぎのとおりである。
ピーク幅1.5ms さらに、表3に示す条件で隅肉溶接を行い、ビード形状
を、図4に示す溶接部断面におけるビード高さHで評価
した。
果を表4に示す。なお、スパッタ発生量が0.3g/min以下
を良(○)、0.3g/min超0.5g/min以下を可(△)、0.5g
/min超を不可(×)で評価した。また、ビード形状の評
価は、ビード高さHが15mm以上を◎、15mm未満で12mm以
上を○、12mm未満を×とした。
以下と少なく、スパッタ低減効果が顕著となり、ビード
形状も良好となっている。とくに、Ti+Al量を0.11〜0.
13%とすることにより更なる低スパッタ化が達成されて
いる。一方、C、S、Ca、K、Ti+Al含有量のいずれか
が本発明範囲を外れる比較例(ワイヤNo.31 〜No.40)
では、スパッタ発生量が0.5g/minを超えるか、スパッタ
が多発し、ビード形状が乱れ、ビード高さが確保できな
かった。
高電流(ワイヤ径 1.2mmφで送給量14m/min )のMAG
溶接においても、アークの安定性に優れ、スパッタ発生
量の少なく、溶接作業性の向上、溶接コストの低減など
産業上格段の効果を奏する。
断面組織の1例を示す模式図である。
グラフである。
示すグラフである。
的に示す説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 mass%で、 C:0.050 %以下、 Si:2.0 %以下、 Mn:2.5 %以下、 K:0.0001〜0.0030%、 S:0.006 〜0.030 % を含み、さらに、 TiおよびAlのうち1種または2種を合計で0.08〜0.15%
含有し、かつ不純物としてCaを0.0002%以下に制限し、
残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有すること
を特徴とするガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。 - 【請求項2】 前記組成に加えて、さらに、mass%で、
Cr:0.60%以下、Ni:3.0 %以下、Cu:3.0 %以下、M
o:0.50%以下、B:0.005 %以下のうちの1種または
2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の
ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。 - 【請求項3】 前記組成に加えて、さらに、mass%で、
Nb、Zr、Vのうちの1種または2種以上を合計で0.25%
以下含有することを特徴とする請求項1または2に記載
のガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。 - 【請求項4】 鋼素材を熱間加工、あるいはさらに冷間
加工により所定の線径の素線としたのち、該素線に、焼
鈍、酸洗を施し、あるいはさらに銅めっきをした後、伸
線加工して所定の寸法の鋼ワイヤとするガスシールドア
ーク溶接用鋼ワイヤの製造方法において、前記鋼素材と
して、mass%で、C:0.050 %以下、S:0.006 〜0.03
0 %、TiおよびAlのうち1種または2種を合計で0.08〜
0.15%含有し、かつ不純物としてCaを0.0002%以下に制
限した組成の鋼素材を使用し、前記焼鈍前に前記素線に
カリウム塩溶液を塗布して、前記ガスシールドアーク溶
接用鋼ワイヤ中のK含有量がK:0.0001〜0.0030mass%
となるように、前記カリウム塩溶液の塗布条件、および
前記焼鈍の条件を調整することを特徴とするガスシール
ドアーク溶接用鋼ワイヤの製造方法。 - 【請求項5】 前記組成に加えて、さらに、mass%で、
Cr:0.60%以下、Ni:3.0 %以下、Cu:3.0 %以下、M
o:0.50%以下、B:0.005 %以下のうちの1種または
2種以上を含有することを特徴とする請求項4に記載の
ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの製造方法。 - 【請求項6】 前記組成に加えて、さらに、mass%で、
Nb、Zr、Vのうちの1種または2種以上を合計で0.25%
以下含有することを特徴とする請求項4または5に記載
のガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04579199A JP3546738B2 (ja) | 1999-02-24 | 1999-02-24 | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04579199A JP3546738B2 (ja) | 1999-02-24 | 1999-02-24 | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000246485A true JP2000246485A (ja) | 2000-09-12 |
| JP3546738B2 JP3546738B2 (ja) | 2004-07-28 |
Family
ID=12729113
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04579199A Expired - Fee Related JP3546738B2 (ja) | 1999-02-24 | 1999-02-24 | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3546738B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002346787A (ja) * | 2001-05-21 | 2002-12-04 | Kobe Steel Ltd | パルスmag溶接用ソリッドワイヤ |
| JP3481547B2 (ja) | 2000-04-07 | 2003-12-22 | 日鐵住金溶接工業株式会社 | ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ |
| JP2006315059A (ja) * | 2005-05-13 | 2006-11-24 | Kobe Steel Ltd | 銅めっき付きアーク溶接用ソリッドワイヤ |
| JP2008207211A (ja) * | 2007-02-26 | 2008-09-11 | Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd | パルスmag溶接用銅めっきソリッドワイヤ |
-
1999
- 1999-02-24 JP JP04579199A patent/JP3546738B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3481547B2 (ja) | 2000-04-07 | 2003-12-22 | 日鐵住金溶接工業株式会社 | ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ |
| JP2002346787A (ja) * | 2001-05-21 | 2002-12-04 | Kobe Steel Ltd | パルスmag溶接用ソリッドワイヤ |
| JP2006315059A (ja) * | 2005-05-13 | 2006-11-24 | Kobe Steel Ltd | 銅めっき付きアーク溶接用ソリッドワイヤ |
| JP2008207211A (ja) * | 2007-02-26 | 2008-09-11 | Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd | パルスmag溶接用銅めっきソリッドワイヤ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3546738B2 (ja) | 2004-07-28 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US20040140303A1 (en) | Steel wire for carbon dioxide shielded arc welding and welding process using the same | |
| CA3067185C (en) | Arc welding method and solid wire | |
| JP7541650B2 (ja) | 正極性mag溶接用ワイヤおよびそれを用いた正極性mag溶接方法 | |
| JP2022042360A (ja) | アーク溶接方法 | |
| JP2002239725A (ja) | 鋼板のガスシールドアーク溶接方法 | |
| JP3941528B2 (ja) | 炭酸ガスシールドアーク溶接用ワイヤ | |
| JP3951593B2 (ja) | Mag溶接用鋼ワイヤおよびそれを用いたmag溶接方法 | |
| JP3465647B2 (ja) | パルスco2溶接用鋼ワイヤ | |
| JP3546738B2 (ja) | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびその製造方法 | |
| JP4228490B2 (ja) | パルスco2溶接方法 | |
| JP3945396B2 (ja) | 炭酸ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびそれを用いた溶接方法 | |
| JP2000158182A (ja) | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびその製造方法 | |
| JP4529482B2 (ja) | 隅肉溶接方法 | |
| JP3941756B2 (ja) | 炭酸ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの鋼素線 | |
| JP3906827B2 (ja) | 炭酸ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびそれを用いた溶接方法 | |
| JP3734030B2 (ja) | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ | |
| JP3861979B2 (ja) | 炭酸ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ | |
| JP3969323B2 (ja) | 炭酸ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびそれを用いた溶接方法 | |
| JP3969322B2 (ja) | 炭酸ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびそれを用いた溶接方法 | |
| KR100501984B1 (ko) | 정극성 mag 용접용 강 와이어 및 이것을 사용한 정극성 mag 용접 방법 | |
| JP2007118069A (ja) | ガスシールドアーク溶接方法 | |
| JP2003236668A (ja) | ガスシールドアーク溶接方法 | |
| JP3941755B2 (ja) | 炭酸ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびそれを用いた溶接方法 | |
| JP2004136342A (ja) | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ | |
| JP2004195542A (ja) | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040323 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040405 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080423 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090423 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100423 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100423 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110423 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120423 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423 Year of fee payment: 9 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |