JP2000246709A - 長繊維複合ボード及びその製造方法 - Google Patents

長繊維複合ボード及びその製造方法

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JP2000246709A
JP2000246709A JP5560199A JP5560199A JP2000246709A JP 2000246709 A JP2000246709 A JP 2000246709A JP 5560199 A JP5560199 A JP 5560199A JP 5560199 A JP5560199 A JP 5560199A JP 2000246709 A JP2000246709 A JP 2000246709A
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卓実 上田
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有三 奥平
Kenji Onishi
兼司 大西
Akira Sugawara
亮 菅原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で取扱が容易でありながら、優れた強
度、寸法安定性、表面平滑性を有する長繊維複合ボード
を提供する。 【解決手段】 接着剤を分散させたリグノセルロース材
料を加工して得た多数のパーティクル1からなるパーテ
ィクル層2と、接着剤を分散させた多数本のリグノセル
ロース長繊維3からなる繊維層4とを複数組み合わせ、
熱や圧力を加えることによって板状に成形した長繊維複
合ボード5である。リグノセルロース材料を加工して得
られる比重0.2以下のパーティクル1から構成された
パーティクル層2の両表面に、繊維長さ6mm以上のリ
グノセルロース長繊維3から構成された繊維層4を積層
した3層構造を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リグノセルロース
材料から得られる繊維及びパーティクルを原料とし、こ
れら繊維及びパーティクルを板状に成形して得られる長
繊維複合ボード及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、原木丸太を主原料とする合板に替
わって、パーティクルボードやMDF(中質繊維板)等
の木質系ボードが、床材・壁材・天井材等の建築部材、
扉部材、巾木・廻り縁等の造作部材や、家具材料などの
幅広い分野で使用されている。
【0003】パーティクルボードは、木材原料を切削及
び破砕して得られるパーティクル(木材小片)に接着剤
を混合或いは塗布した後、熱圧成形することによって板
状に成形したものである。また、MDFは木材から得ら
れる長さ6mm未満の微細な繊維に接着剤を混合或いは
塗布した後、熱圧成形したものである。
【0004】パーティクルボードやMDFは、原料とし
て雑木、木工屑、廃材や欠陥のある材木等から得られる
木材小片や微細な木材繊維から構成されているため、品
質面においてバラツキが少なく、比較的安価であり、ま
た加工性や表面平滑性等に優れるといった特徴を有して
いる。
【0005】しかし、これら木質系ボードは、比重が
0.4から0.7程度のパーティクルや木材繊維を、圧
縮して板状に成形しているため、ボード比重が0.6か
ら0.9程度となり、合板(比重0.4〜0.6)などに
比べて重く、ボードとしての取扱性の点で問題があっ
た。
【0006】また、微細な木材繊維や木材小片などの木
質要素から構成されているため、要素間の接着部分が非
常に多くなり、多数の木質要素同士を強固に接着するこ
とが困難であった。この結果、木質要素自体の強度が充
分に発揮されないため、これら木質系ボードの強度は低
いものがほとんどであった。
【0007】さらには、吸水・吸湿などによって、多数
の木質要素が膨潤するため、ボード全体の寸法変化が大
きく、ボード表面と平行な面内での寸法安定性について
も問題があった。
【0008】前述した問題点に対して、既に発明者ら
は、リグノセルロース長繊維からなる繊維板を特願平1
0−240596号に示しており、繊維長が6mm以上
のリグノセルロース長繊維を原料として用い、さらには
前記リグノセルロース長繊維を一方向或いは直交方向に
配向させることにより、従来の木質系ボードに比べて、
強度並びに寸法安定性を大幅に向上させたボードが実現
可能であることを見出している。
【0009】しかし、前記リグノセルロース長繊維から
なる繊維板においても、軽量(比重0.6以下)であり
ながら且つ、優れた強度特性を有するボードを実現する
のは、以下に示す理由のため、非常に困難であった。
【0010】つまり、強度特性として曲げ強度を考えた
場合、ボード上面から荷重が加えられた際に、繊維板に
は曲げ応力と剪断応力が発生する。曲げ応力はボード表
面で最大となり、また剪断応力は繊維板内部のボード中
立面で最大となる。
【0011】ところで、前記繊維板は、比重が0.4か
ら0.7程度のリグノセルロース長繊維を圧縮して板状
に成形しているので、比重0.6以下の繊維板では、熱
圧成形される際に、木材繊維が圧締される割合(圧締
率)が小さくなる。このような圧締率の低下によって、
繊維板内部において繊維同士の絡み合いや繊維同士の接
着力が弱まるために、剪断応力に対して破壊を引き起こ
し易くなる。すなわち、繊維板表面で最大となる曲げ応
力に対して破壊しない場合でも、繊維板内部での剪断応
力に対しては、繊維自体の強度が充分に発揮されず、簡
単に剪断破壊を起こすことになる。
【0012】この結果、リグノセルロース長繊維からな
る繊維板においても、比重0.6以下と軽量でありなが
ら強度特性を高めることは非常に難しく、軽量で高強度
の木質系ボードに対する技術開発が望まれているのが現
状である。
【0013】また、木質系ボードに対する上記以外の性
能として、意匠性、塗装の容易さ、化粧性といった観点
から、ボードの表面平滑性に対する要求が厳しくなって
きている。前述したように、従来のMDFなどの木質系
ボードは、優れた表面平滑性を有している。
【0014】しかしながら、これら木質系ボードに関し
ても、軽量化のために比重を0.6以下にすることによ
り圧締率が低下するため、ボード表面付近で欠陥となる
部分が多くなり、この結果、表面平滑性が損なわれてし
まうことになる。
【0015】以上の様な事情から、軽量で、且つ強度特
性、寸法安定性、表面平滑性に優れたボードは、世の中
に存在しないのが現状であった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑みてなされたものであり、軽量で取扱が容易でありな
がら、優れた強度、寸法安定性、表面平滑性を有する長
繊維複合ボード及びその製造方法を提供することを課題
とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る長繊維複合ボードは、接着剤を分散させ
たリグノセルロース材料を加工して得た多数のパーティ
クル1からなるパーティクル層2と、接着剤を分散させ
た多数本のリグノセルロース長繊維3からなる繊維層4
とを複数組み合わせ、熱や圧力を加えることによって板
状に成形した長繊維複合ボード5であって、リグノセル
ロース材料を加工して得られる比重0.2以下のパーテ
ィクル1から構成されたパーティクル層2の両表面に、
繊維長さ6mm以上のリグノセルロース長繊維3から構
成された繊維層4を積層した3層構造を有して成ること
を特徴とするものである。このような構成とすること
で、内部に存在するリグノセルロース材料を加工して得
られる比重0.2以下のパーティクル1から構成された
パーティクル層2はボード比重0.6以下でも圧締率が
大きくてパーティクル層内に空隙などの欠陥部の割合が
生じにくく剪断破壊強度及び積層界面での剥離強度が高
くなり、また、両表面に存在する繊維長さ6mm以上の
リグノセルロース長繊維3から構成された繊維層4によ
り曲げ応力が高くなるものである。
【0018】また、接着剤を分散させたリグノセルロー
ス材料を加工して得た多数のパーティクル1からなるパ
ーティクル層2と、接着剤を分散させた多数本のリグノ
セルロース長繊維3からなる繊維層4とを複数組み合わ
せ、熱や圧力を加えることによって板状に成形した長繊
維複合ボード5であって、リグノセルロース材料を加工
して得られる比重0.2以下のパーティクル1から構成
されたパーティクル層2の両表面に、繊維長さ6mm以
上のリグノセルロース長繊維3から構成された繊維層4
が積層され、両繊維層4の各表面に更にリグノセルロー
ス材料を加工して得られる比重0.2以下のパーティク
ル1から構成されたパーティクル層2が積層された5層
構造を有して成ることを特徴とするものであってもよ
い。このような構成とすることで、内部に存在するリグ
ノセルロース材料を加工して得られる比重0.2以下の
パーティクル1から構成されたパーティクル層2はボー
ド比重0.6以下でも圧締率が大きくてパーティクル層
内に空隙などの欠陥部の割合が生じにくく剪断破壊強度
及び積層界面での剥離強度が高くなり、また、中央部の
パーティクル層2の両側に存在する繊維長さ6mm以上
のリグノセルロース長繊維3から構成された繊維層4に
より曲げ応力が高くなるものであり、更に、両繊維層4
の各表面に更にリグノセルロース材料を加工して得られ
る比重0.2以下のパーティクル1から構成されたパー
ティクル層2の存在により表面平滑性が向上するもので
ある。
【0019】そして、パーティクル層2がケナフの芯部
を加工して得られるケナフパーティクルからなると共
に、繊維層4がケナフの靱皮部より得られるリグノセル
ロース長繊維3からなることが好ましい。このような構
成とすることで、1年生草本であるケナフを用いて、曲
げ強度、剪断破壊強度、積層界面での剥離強度に優れた
軽量で取扱易い安価な長繊維複合ボード5を構成するこ
とができる。
【0020】また、繊維層4が、一方向に配向させたリ
グノセルロース長繊維3から成ることも好ましい。この
ような構成とすることで、リグノセルロース長繊維3の
優れた強度特性を活かすことができて、長繊維3の配向
方向における繊維層4の破壊強度が高くなるものであ
り、また、リグノセルロース長繊維3の繊維方向におけ
る優れた寸法安定性を活かすことができるものである。
【0021】また、繊維層4が、直交する二方向に配向
されたリグノセルロース長繊維3から成ることも好まし
い。このような構成とすることで、二方向においてリグ
ノセルロース長繊維3の優れた強度特性と、繊維方向に
おける優れた寸法安定性を活かすことができるものであ
る。
【0022】また、繊維層4が、リグノセルロース長繊
維3を編み込まれあるいは織り込まれて形成された層か
ら成ることも好ましい。このような構成とすることで、
リグノセルロース長繊維3同士の絡み合いが補強され、
リグノセルロース長繊維3の繊維素材の特徴をさらに活
かすことができるものである。
【0023】また、本発明の長繊維複合ボード及びその
製造方法は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の
長繊維複合ボードを製造する製造方法であって、接着剤
を分散させたパーティクル1からなるパーティクル層2
と、接着剤を分散させた長繊維3からなる繊維層4と
を、複数積み重ねて得られた積層マットに、熱や圧力を
加えることによって板状に成形することを特徴とするも
のである。このような方法を採用することで、簡単な製
造プロセスにより各層間の接着性の高い前述のような特
性を備えた長繊維複合ボードを製造することができるも
のである。
【0024】また、請求項1乃至請求項6のいずれかに
記載の長繊維複合ボードを製造する製造方法であって、
接着剤を分散させたパーティクル1からなるパーティク
ル層2及び、接着剤を分散させた長繊維3からなる繊維
層4にそれぞれ熱や圧力を加えることによって層体をそ
れぞれ個別に形成し、個別に形成した複数個の層体を接
着して積層することを特徴とするものであってもよい。
このような方法を採用することで、各層の厚さや密度等
を精密に制御することができて前述ような特性を備えた
長繊維複合ボードを製造することができることになる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。
【0026】本発明の長繊維複合ボード5は、接着剤を
分散させたリグノセルロース材料を加工して得た多数の
パーティクル1からなるパーティクル層2(つまり接着
剤を分散させた多数のパーティクル1により構成した
層)と、接着剤を分散させた多数本のリグノセルロース
長繊維3からなる繊維層4(つまり接着剤を分散させた
多数本のパーチクル1により構成した層)とを複数組み
合わせ、熱や圧力を加えることによって板状に成形した
ものであり、その層構成は、リグノセルロース材料を加
工して得られる比重0.2以下のパーティクル1から構
成されたパーティクル層2の両表面に、繊維長さ6mm
以上のリグノセルロース長繊維3から構成された繊維層
4を積層した3層構造となっている。
【0027】ところで、一般的に前記三層構造を有する
ボードの強度性能は、内部層であるパーティクル層2及
び表面層である繊維層4のそれぞれの強度性能と、積層
界面の接着強さに影響をうけるものであり、図1に示さ
れたような構成の長繊維複合ボード5に、ボード上面か
ら荷重が加えられた際に、ボード曲げ強度は主に以下に
示す3つの要因によって決定されるものである。
【0028】ボード表面で最大となる曲げ応力に対す
る、表面の繊維層の破壊強度 ボード中立面で最大となる剪断応力に対する、内部の
パーティクル層の剪断破壊強度 表面の繊維層と内部のパーティクル層の積層界面での
剥離強度 ここで、に示す表面の繊維層の破壊強度は、繊維同士
の絡み合いの程度及び、繊維素材の有する強度に影響さ
れる。
【0029】しかして、本発明の長繊維複合ボード5
は、その表面層が繊維長6mm以上のリグノセルロース
長繊維3を用いた繊維層4により構成してあるため、繊
維同士の絡み合いを多くすることができ、リグノセルロ
ース長繊維3は、主成分がセルロースとリグニンである
ので、繊維自体の強度が高いものである。つまり、繊維
同士の絡み合いが多いため、繊維自体の高い強度を繊維
層4の強度に反映させて活かすことができるものとなっ
ている。
【0030】この結果、繊維層4の破壊強度が高めら
れ、さらには繊維層4を、曲げ応力が最大となるボード
表面に用いているため、ボード強度を高めることが可能
となるものである。
【0031】また、以外の要因に関して、内部のパ
ーティクル層の剪断破壊強度は、パーティクル層におけ
る、破壊の起点となる空隙などの欠陥部の割合に影響さ
れる。
【0032】更に、積層界面での剥離強度は、内部の
パーティクル層の方が表面の繊維層に比べて剥離による
材破壊を起こし易いため、主に内部のパーティクル層の
表面剥離強度に影響される。表面剥離強度に関しても、
上記した剪断破壊強度と同様に、パーティクル層におけ
る欠陥部の割合が支配的な要因となる。
【0033】しかして、本発明の長繊維複合ボード5
は、その内部層を構成するパーティクル層2がリグノセ
ルロース材料を加工して得られる比重が0.2以下のパ
ーティクル1から構成されているので、後述の理由によ
り剪断破壊強度及び表面剥離強度が高いものとなってい
る。
【0034】すなわち、通常、パーティクル1の比重
は、成形して得られるボードの欠陥部の割合に大きく影
響を与えるものである。このことを説明するために図2
を示す。図2(a)、図2(b)には、比重の異なるパ
ーティクル1の集合体に上下方向から圧力を加え、パー
ティクル層2の比重が0.6以下となるようにした際
の、パーティクル層2内部の空隙の様子を表した断面図
が示してある。
【0035】例えば、図2(b)に示すように、木材を
加工して得られる比重0.4から0.7程度のパーティ
クル1を用いて、比重0.6以下のボードに成形する場
合、圧締率が低いために、パーティクル1同士が接触す
る面積が少なくなり、この結果ボード内部に空隙などの
欠陥部分が生じ易い。それに対し、比重が0.2以下の
パーティクル1を用いることにより、ボード比重0.6
以下でも、図2(a)に示すように圧締率が充分大きく
なる。したがって、パーティクル層において、剪断破壊
強度及び表面剥離強度に影響を及ぼす空隙などの欠陥部
が生じにくくなるのである。
【0036】つまり、破壊に影響を及ぼす空隙などの欠
陥部の割合が小さくなることで、剪断破壊を起こしにく
くなり、パーティクル層2の破壊強度が高められ、さら
に、剪断応力が最大となるボード中立面付近に、破壊強
度を高めたパーティクル層2を、内部層として用いてい
るために、ボード強度を高めることが可能となるのであ
る。
【0037】また、内部のパーティクル層2の欠陥部の
割合が小さくなることで表面剥離強度が高められ、この
結果、表面の繊維層4と内部のパーティクル層2の積層
界面の剥離による強度の低下を抑制し、ボード強度を高
める作用が働くものとなる。
【0038】上記の理由により、本発明の長繊維複合ボ
ード5は、比重0.2以下のパーティクル1から構成さ
れたパーティクル層2の両表面に、表面層として6mm
以上のリグノセルロース長繊維3から構成された繊維層
4を積層した3層構造となっているため、ボード表面に
おける繊維層4の破壊強度が高められ、さらには、ボー
ド内部におけるパーティクル層2の剪断破壊強度と表面
剥離強度が高められことになる。この結果、図1に示さ
れたような構成の長繊維複合ボード5は、比重0.6以
下においても高い強度を示すことになる。
【0039】ここで、本発明で使用するパーティクル1
としては、リグノセルロース材料を加工して得られる比
重0.2以下のものであれば特に限定はされないが、例
えば、アオイ科の一年生草本類であるケナフの芯部、バ
ルサ材、綿花の茎を、ハンマーミルやリングフレーカー
などの粉砕装置或いは切削装置を用いて加工したものを
挙げることができる。これらのリグノセルロース材料を
加工して得られるパーティクル1は、内部に均一で微細
な空隙を有しているため、非常に軽量であるという特徴
を有しているのである。また、本発明におけるパーティ
クル1のサイズ、形状についても特に限定はされない
が、通常、厚みが5mm以下であり、幅1〜10mm程
度、長さ5〜20mm程度のパーティクル1が用いられ
る。図1に示す長繊維複合ボード5において、繊維そう
の重量比率は5〜50%であることが好ましく、より好
ましくは10〜30%の範囲内が望ましいものであり、
この範囲内にあると良好な強度特性が得られるものであ
る。
【0040】次に図3に基づいて本発明の他の実施形態
を説明する。
【0041】図3に示す長繊維複合ボード5は、接着剤
を分散させたリグノセルロース材料を加工して得た多数
のパーティクル1からなるパーティクル層2と、接着剤
を分散させた多数本のリグノセルロース長繊維3からな
る繊維層4とを複数組み合わせ、熱や圧力を加えること
によって板状に成形したものであって、リグノセルロー
ス材料を加工して得られる比重0.2以下のパーティク
ル1から構成されたパーティクル層2の両表面に、繊維
長さ6mm以上のリグノセルロース長繊維3から構成さ
れた繊維層4を積層し、両繊維層4の各表面に更にリグ
ノセルロース材料を加工して得られる比重0.2以下の
パーティクル1から構成されたパーティクル層2を積層
した5層構造となっている。
【0042】本実施形態においても、内部のパーテイク
ル層2がリグノセルロース材料を加工して得られる比重
0.2以下のパーティクル1から構成してあることで、
前述のように剪断破壊強度と積層界面での剥離強度が高
くなり、また、中央部のパーティクル層2の両側に存在
する繊維長さ6mm以上のリグノセルロース長繊維3か
ら構成された繊維層4により曲げ応力が高くなるのは前
述の実施形態で述べた通りである。また、両繊維層4の
各表面に更にリグノセルロース材料を加工して得られる
比重0.2以下のパーティクル1から構成されたパーテ
ィクル層2が積層してあるので、この最表面に位置する
パーティクル層2は比重が0.2以下のパーティクル1
を用いて構成してあって、ボード表面において空隙など
の欠陥部が生じにくくなり、表面平滑性が高められるこ
とになる。
【0043】この結果、本発明に示した5層構造を有す
る長繊維複合ボード5は、軽量でありながら強度特性に
優れ、さらには表面平滑性が良好なボードとなるもので
ある。特に、強度特性と同時に意匠性、塗装の容易さ、
化粧性に優れることが要求される、造作部材又は家具等
に使用される材料に適している。
【0044】ここで、図3に示す長繊維複合ボードにお
いて、繊維層の重量比率は5〜50%であることが好ま
しく、より好ましくは10〜30%の範囲内が望まし
い。その際、ボード最外層と内部層を構成するパーティ
クル層2の重量比率に関しても特に限定されないが、両
表面層の各々の重量比率が5%以上であることが好まし
く、また内部層の重量比が40%以上であることが好ま
しい。例えば、表面パーティクル層の重量比率が上記範
囲内にある方が表面平滑性が良くなり、また、内部パー
ティクル層の重量比率が上記範囲内にある方が強度特性
が良好となる。
【0045】ところで、3層構造の長繊維複合ボード
5、5層構造の長繊維複合ボード5のいずれにおいて
も、長繊維複合ボード5を構成する材料として、ケナフ
を用いることによって、より軽量で且つ強度並びに表面
平滑性に優れたボードが得られるものである。
【0046】ケナフはアオイ科の一年生草本であって、
主に中国、東南アジアなどで栽培されており、従来はロ
ープ及び穀物袋に利用されていた。近年、非木材紙のパ
ルプ原料としても利用されるようになってきたが、パー
ティクルボード及び繊維板の素材としてはほとんど使わ
れていなかった。
【0047】しかし、ケナフの靭皮部からは比較的簡単
に6mm以上のリグノセルロース長繊維3(比重が0.
4〜0.7)が得られ、またケナフ芯部を加工すること
により、低比重のパーティクル1が容易に得られる。さ
らには、ケナフの靭皮部より得られる繊維は、引っ張り
強度が2000〜5000kgf/cm2、引っ張りヤ
ング率が70〜190×103kgf/cm2であり、針
葉樹或いは広葉樹から得られる木材繊維に比べ、2〜1
4倍の優れた強度特性を有する。そのため、靭皮部より
得られるケナフ長繊維を用いることで、繊維層の破壊強
度を高めることができるものである。
【0048】また、ケナフの芯部は空隙率が90%以上
であり、一般の木材と比べると軽量で加工しやすく、粉
砕或いは切削処理することにより、比重が0.15以下
の非常に軽量なパーティクル1が得られる。このように
ケナフの芯部を加工することにより得られる低比重のパ
ーティクル1を用いることによって圧締率が大きくな
る。
【0049】このため、ケナフの芯部を加工することに
より得られる低比重のパーティクル1からなるパーティ
クル層2は空隙などの欠陥部が少なくなり、既に述べた
理由により剪断破壊強度及び表面剥離強度を高める作用
が働くのである。
【0050】この結果、パーティクル層2の破壊強度及
び繊維層4との積層界面の剥離強度を高める作用が働
き、前述した繊維長6mm以上のリグノセルロース長繊
維からなる長繊維層4での破壊強度を高める作用と併せ
て、強度特性に優れると共に、表面平滑性を高めたボー
ドが得られることになる。
【0051】次に、本発明の更に他の実施形態を図4及
び図5に基づいて説明する。
【0052】本実施形態における長繊維複合ボード5
は、前述の図1に示すような3層構造長繊維複合ボード
5又は前述の図3に示すような5層構造の長繊維複合ボ
ード5において、繊維層4の形態に特徴がある。すなわ
ち、本実施形態においては、繊維長さが6mm以上のリ
グノセルロースの長繊維3よりなる繊維層4において、
リグノセルロース長繊維3を規則的に並べ、その繊維方
向を一方向に配向させて形成してある。
【0053】ところで、リグノセルロース長繊維は、特
にその繊維方向の強度が高いという特徴を有しており、
したがって、図4や図5に示す実施形態のようにリグノ
セルロース長繊維3を規則的に並べ、その繊維方向を一
方向に配向させて繊維層4を形成したものにおいては、
リグノセルロース長繊維3の配向方向において、繊維層
4の破壊強度が高められ、きわめて高い強度を有するボ
ードが得られるのである。
【0054】さらに、リグノセルロース長繊維3は、吸
水・吸湿時の繊維方向における長さの変化率が非常に小
さいという特徴を有しており、このため、図4や図5に
示す実施形態においては、リグノセルロース長繊維3を
配向させた繊維層4の配向方向(繊維方向)の寸法変化
が極めて小さくなる。
【0055】また図4及び図5に示す長繊維複合ボード
5において、繊維層4を積層させることによって、複合
ボード全体の寸法変化を抑制する作用が働く。この結
果、配向方向(繊維方向)において、極めて優れた強度
と寸法安定性を有する長繊維複合ボード5が得られるも
のである。
【0056】また、図5に示す実施形態では、ボード表
面に比重が0.2以下のパーティクル1からなるパーテ
ィクル層2を形成することにより、表面平滑性を高める
ことが可能である。
【0057】なお、本発明における長繊維複合ボードに
おいて、リグノセルロース長繊維3の繊維方向の傾き
は、配向させようとする方向に対して、+30〜−30
°の範囲に入ることが好ましく、より好ましい繊維方向
の傾きは+20〜−20°の範囲である。
【0058】ここで、リグノセルロース長繊維3を配向
させる方法は特に限定されないが、例えば発明者らによ
って、特願平10−295090号に示されている長繊
維配向材料の製造装置を用いることにより、リグノセル
ロース長繊維3を配向させた長繊維配向マットあるいは
長繊維配向束などの長繊維配向材料を容易に製造するこ
とができる。
【0059】次に、本発明の更に他の実施形態を図6及
び図7に基づいて説明する。
【0060】本実施形態の長繊維複合ボード5は、前述
の図1に示すような3層構造長繊維複合ボード5又は前
述の図3に示すような5層構造の長繊維複合ボード5に
おいて、繊維層4の形態に特徴がある。すなわち、本実
施形態においては、リグノセルロースの長繊維3よりな
る繊維層4において、リグノセルロース長繊維3を直交
する二方向に配向させて形成してある。
【0061】このように、リグノセルロース長繊維3を
直交する二方向に配向させて繊維層4を形成すること
で、リグノセルロース長繊維3を配向させた二方向の強
度が高くなると共に、強度の異方性が少なくなる。ま
た、寸法安定性についても同様に、配向させた二方向の
寸法変化が抑制され、寸法変化の異方性が少なくなるも
のである。
【0062】また、図7に示す実施形態では、ボード表
面に比重が0.2以下のパーティクル1からなるパーテ
ィクル層2を形成することにより、表面平滑性を高める
ことが可能である。
【0063】次に、本発明の更に他の実施形態を図8に
基づいて説明する。
【0064】この長繊維複合ボード5は、前述の図1に
示すような3層構造長繊維複合ボード5において、繊維
層4の形態に特徴がある。すなわち、本実施形態におい
ては、リグノセルロースの長繊維3よりなる繊維層4に
おいて、リグノセルロース長繊維3を編み込み(編成)
あるいは織り込み(織成)して形成されている。
【0065】このように、リグノセルロース長繊維3を
編み込み(編成)あるいは織り込み(織成)にて繊維層4
を形成することで、長繊維3同士の絡み合いが補強さ
れ、リグノセルロース長繊維3よりなる繊維素材の特徴
をさらに活かすことができるものである。つまり、前述
したように、リグノセルロース長繊維3は、その繊維方
向において優れた強度特性を有し、また吸水・吸湿時の
寸法変化が極めて小さいという特徴を有しており、この
結果、リグノセルロース長繊維3を編み込まれたり織り
込まれたりして形成される繊維層4によって、長繊維複
合ボード5全体の強度を高める作用及び寸法変化を抑制
する作用が働くのである。
【0066】従って、強度の異方性が少なく、極めて高
い強度を有し、さらにはボード面内方向において、優れ
た寸法安定性を有する長繊維複合ボード5が得られる。
なお、ここで面内方向の寸法変化とは、板状に成形され
たボードにおいて、ボード表面と平行な平面における寸
法変化を示す。
【0067】なお、図8には3層構造の長繊維複合ボー
ド5の例を示しているが、図3に示すような5層構造の
ものにおいても、リグノセルロース長繊維3を編み込み
(編成)あるいは織り込み(織成)にて繊維層4を形成し
てもよい。この場合も、上記と同様にリグノセルロース
長繊維3を編み込まれたり織り込まれたりして形成され
る繊維層4によって、長繊維複合ボード5全体の強度を
高める作用及び寸法変化を抑制する作用が働き、強度の
異方性が少なく、極めて高い強度を有し、さらにはボー
ド面内方向において、優れた寸法安定性を有する長繊維
複合ボード5が得られるものである。
【0068】次に、前述の3層及び5層構造の長繊維複
合ボード5の製造方法につき以下説明する。
【0069】まず、繊維長6mm以上のリグノセルロー
ス長繊維3、あるいはリグノセルロース材料を加工して
得られる比重0.2以下のパーティクル1に接着剤を均
一に分散させる。
【0070】接着剤を分散させる方法としては、液状と
なった前記接着剤をスプレー塗布する方法や、粉末状の
接着剤を混合する方法などが挙げられる。リグノセルロ
ース長繊維3あるいはパーティクル1に対する接着剤の
添加量は2〜30重量%、好ましくは8〜15重量%で
ある。
【0071】続いての工程では、接着剤が分散された繊
維長が6mm以上のリグノセルロース長繊維3を型枠内
に入れて、リグノセルロース長繊維3の集合体である繊
維層4を形成する。その際、必要に応じて配向装置にか
けることにより、リグノセルロース長繊維3を一方向或
いは直交する二方向に配向させた繊維層4を用いること
ができ、或いはまた、リグノセルロース長繊維3を編み
込まれたり織り込まれたりして形成される繊維層4を用
いることも可能である。
【0072】次に、その繊維層4の上に、接着剤が分散
されたリグノセルロース材料を加工して得られる比重
0.2以下のパーティクル1を撒布することによりパー
ティクル層2を形成し、さらに前記と同様にして型枠内
においてパーティクル層2の上に繊維層4を形成するこ
とで、表面層が6mm以上のリグノセルロース長繊維3
からなる繊維層4で構成され、且つ内部層がリグノセル
ロース材料を加工して得られる比重0.2以下のパーテ
ィクル1からなるパーティクル層4で構成された3層構
造のマットが形成される。
【0073】なお、繊維層4とパーティクル層2からな
る5層構造のマットについても、同様な方法で形成する
ことができる。
【0074】次にマットを型枠から取り出し、プレス装
置などによって熱圧成形することにより、マットを板状
に成形すると共に、マット内部の接着剤を硬化させ、長
繊維複合ボード5を成形することができる。
【0075】この製造方法では、リグノセルロース材料
を加工して得られる比重0.2以下のパーティクル1及
び繊維長が6mm以上のリグノセルロース長繊維3から
なる各層を積層させてマットを成形した後、熱圧成形す
るため、各層間の接着性を高めることができ、簡易プロ
セスにより軽量でありながら、強度特性、寸法安定性、
表面平滑性に優れたボードを提供することが可能とな
る。
【0076】次に、前述の3層及び5層構造の長繊維複
合ボード5の製造方法の他の実施形態につき以下説明す
る。
【0077】上記と同様にして、まず繊維長6mm以上
のリグノセルロース長繊維3、あるいはリグノセルロー
ス材料を加工して得られる比重0.2以下のパーティク
ル1に接着剤を均一に分散させる。次に、接着剤が分散
されたリグノセルロース長繊維3或いはパーティクル1
を型枠内に入れて、リグノセルロース長繊維3やパーテ
ィクル1の集合体である繊維層4或いはパーティクル層
2を各々を個別に形成する。その際、前述したように、
繊維層4は、リグノセルロース長繊維3を一方向或いは
直交する二方向に配向させて形成したものや、リグノセ
ルロース長繊維3を編み込まれたり織り込まれたりして
形成されたものを用いることができる。
【0078】次に、上記のようにして得られた繊維層4
或いはパーティクル層2を型枠から取り出し、プレス装
置などによって熱圧成形することによって、繊維或いは
パーティクルの集合体を板状に別々に成形すると共に、
集合体内の接着剤を硬化させて繊維長6mm以上のリグ
ノセルロース長繊維3からなる層体と、リグノセルロー
ス材料を加工して得られる比重0.2以下のパーティク
ル1からなる層体をそれぞれ別々に形成する。
【0079】このようにして得られたリグノセルロース
長繊維3からなる層体とパーティクル1から成る層体を
複数積み重ねて接着することにより、繊維層4とパーテ
ィクル層2からなる図1、図3乃至図8に示すような3
層あるいは5層構造の長繊維複合ボード5を成形するこ
とができる。
【0080】この製造方法では、繊維層4及びパーティ
クル層2からなる層体を個別に成形し、これら層体を複
数個積層させた後、層体を接着するので、各層の厚さお
よび密度を精密に制御することができ、軽量でありなが
ら、且つ、強度特性、寸法安定性、表面平滑性に優れた
ボードを提供することが可能となる。
【0081】
【実施例】以下、本発明に係る長繊維複合ボードの実施
例を具体的に説明する。 (実施例l) 平均繊維径2
00μm、平均繊維長6mmのオイルパーム繊維に気流
循環式パイプブレンダーを用いて、ユリアメラミン系接
着剤を繊維重量に対して固形分でl0wt%スプレー塗
布した。 また、比重0.15のケナフ芯部をリングフ
レーカー処理して平均厚さ0.5mm、平均サイズ4×
8mmのケナフパーティクルを得た。次に、ドラムブレ
ンダーを用いて、上記のようにして得られたパーティク
ルに、ユリアメラミン系接着剤をパーティクル重量に対
して固形分で8wt%スプレー塗布した。
【0082】次に、300×300mmの型枠中で、最
初に、接着剤を塗布したオイルパーム繊維48.6g
(ボード総重量のl0wt%)で繊維層を形成し、次
に、その繊維層の上に、接着剤を塗布したケナフパーテ
ィクル388.8g(ボード総重量の80wt%)でパ
ーティクル層を形成し、更に、そのパーティクル層の上
に、接着剤を塗布したオイルパーム繊維48.6g(ボ
ード総重量のl0wt%)で繊維層を形成して積層マッ
トを得た。
【0083】次に、型枠から取り出した積層マットを熱
板間に配置した後、熱板間に厚さ9mmのディスタンス
バーを挟んで、熱圧成形し、図1に示したような長繊維
複合ボードを得た。
【0084】熱圧成形の条件は、プレス温度150℃、
プレス圧力50kgf/cm2、プレス時間10分とし
た。
【0085】得られたボードサイズは厚み9mm、30
0×300mm、ボード比重0.60となった。
【0086】(実施例2)パーティクル層を形成するた
めのパーティクルとしてバルサパーティクルを用いた以
外は実施例1と同様にして長繊維複合ボードを得た。
【0087】本実施例において、バルサパーティクル
は、比重0.19のバルサをハンマーミルにより粉砕し
たものであり、パーティクルサイズは、平均厚さ1m
m、平均サイズは6×10mmであった。
【0088】なお、得られたボード比重は、0.59で
あった。
【0089】(実施例3)ケナフ靭皮繊維束をピンシリ
ンダーの回転機構を有した開繊機を用いて開繊し、平均
繊維径100μm、平均繊維長60mmの長繊維を多数
得た。次に、得られた長繊維にイソシアネート系接着剤
を繊維重量に対して固形分で10wt%スプレー塗布し
た。
【0090】また、比重0.1 5のケナフ芯部をリン
グフレーカー処理して、平均厚さ0.5mm、平均サイ
ズ 4×8mmのケナフパーティクルを得た。次に、ド
ラムブレンダーを用いて、得られたパーティクルに、イ
ソシアネート系接着剤をパーティクル重量に対して固形
分で8wt%スプレー塗布した。
【0091】次に、実施例1と同様にして、積層マット
を形成した。ここで積層マットは、繊維層40.5g×
2層、パーティクル層324.0gで構成した。
【0092】この積層マットを、実施例1と同様にして
熱圧成形して図1に示したような長繊維複合ボードを得
た。
【0093】なお、得られたボード比重は、0.52で
あった。
【0094】(実施例4)300×300mmの型枠中
で、実施例3と同様にして得られたケナフ繊維40.5
gで繊維マットを形成した。そのマットを熱板間に配置
した後、熱板間に0.9mmのディスタンスバーを挟ん
で、熱圧成形し、繊維板を得た。
【0095】熱圧成形の条件は、プレス温度150℃、
プレス圧力50kgf/cm2、プレス時間3分とし
た。
【0096】得られたボードサイズは、厚み0.9m
m、300×300mm、ボード比重0.51となっ
た。
【0097】次に、300×300mmの型枠中で、実
施例3と同様にして得られたケナフパーティクル32
4.0gでマットを形成した。そのマットを熱板間に配
置した後、熱板間に7.2mmのデイスタンスバーを挟
んで、熱圧成形し、パーティクル層からなる層体を得
た。
【0098】熱圧成形条件は、プレス温度150℃、プ
レス圧力50kgf/cm2、プレス時間10分とし
た。
【0099】得られたボードサイズは、厚み7.2m
m、300×300mm、ボード比重0.49となっ
た。
【0100】次に、図lに示したような3層構造になる
ように、得られたケナフパーティクル層からなる層体と
ケナフ繊維板を積層プレスした。なお、接着剤として、
ユリアメラミン接着剤を75g/cm2塗布した。
【0101】熱圧成形の条件は、プレス温度120℃、
プレス圧力10kgf/cm2、プレス時間5分とし
た。
【0102】得られたボードサイズは,厚み9mm、3
00×300mm、ボード比重0.51となった。
【0103】(実施例5)実施例3と同様にして得られ
たケナフ長繊維を、繊維配向機にかけることによって一
方向に配向した繊維層を形成した。
【0104】なお、繊維層は、サイズ300×300m
m、重量40.5gとした。
【0105】繊維配向機は、接着剤を塗布した長繊維
を、引き伸ばし部のローラー対に順次通過させながら繊
維を引き伸ばして方向を揃え、撚り部のベルト間に通し
て移送すると共に繊維の移送方向に対して直交する方向
において、上下一対のベルトを互いに逆向きに往復運動
させることによって、一方向に配向したマット状にする
装置である。
【0106】次に、繊維層40.5g×2層、パーティ
クル層324.0gとした以外は実施例3と同様にして
積層マットを形成した。
【0107】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図4に示したようなボードを得た。
【0108】なお、得られたボード比重は、0.50で
あった。
【0109】(実施例6)繊維層48.6g×2層、パ
ーティクル層388.8gとした以外は実施例5と同様
にして積層マットを形成した。
【0110】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図4に示したようなボードを得た。
【0111】なお、得られたボード比重は、0.59で
あった。
【0112】(実施例7)長繊維の配向方向を直交する
方向に配向して繊維層を形成する以外は実施例3と同様
にして積層マットを形成した。
【0113】なお、繊維層を構成する繊維マットは、実
施例5の繊維配向機を用いて得られたものであり、サイ
ズ300×300mm、重量16.2gとした。積層マ
ットは、ボード比重が0.40になるように、繊維層3
2.4g×2層、パーティクル層259.2gで構成し
た。
【0114】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図6に示したようなボードを得た。
【0115】なお、得られたボード比重重は、0.40
であった。
【0116】(実施例8)繊維層40.5g×2層、パ
ーティクル層324.0gとした以外は実施例7と同様
にして積層マットを形成した。
【0117】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図6に示したようなボードを得た。
【0118】なお、得られたボード比重は、0.51で
あった。
【0119】(実施例9)繊維層にケナフ繊維を用いて
織られたケナフ織物を使用した以外は実施例3と同様に
して積層マットを形成した。
【0120】なお、そのときの積層マットは、繊維層4
0.5g×2層、パーティクル層324.0gで構成し
た。
【0121】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図8に示したようなボードを得た。
【0122】なお、得られたボード比重は、0.52で
あった。
【0123】(実施例10)繊維層48.6g×2層、
パーティクル層388.2gとする以外は実施例9と同
様にして積層マットを形成した。
【0124】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図8に示したような3層ボードを得た。なお、得ら
れたボード比重は、0.59であった。
【0125】(実施例11)実施例5と同様にして、繊
維層比率が6wt%になるように、積層マットを形成し
た。
【0126】なお、ケナフ繊維は、実施例3と同様にし
て得られた平均繊維径100μm、平均繊維長100m
mの繊維を使用し、積層マットは、繊維層12.2g×
2層、パーティクル層380.7gで構成した。
【0127】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図4に示したようなボードを得た。
【0128】なお、得られたボード比重は、0.50で
あった。
【0129】(実施例12)実施例11と同様にして、
繊維層比率が20wt%になるように、積層マットを形
成した。
【0130】そのため、積層マットは、繊維層40.5
g×2層、パーティクル層324.0gで構成した。
【0131】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図4に示したようなボードを得た。
【0132】なお、得られたボード比重は、0.51で
あった。 (実施例13) 実施例8と同様にして、平
均繊維長が100mmのものを用いて積層マットを形成
した。
【0133】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図6に示したようなボードを得た。
【0134】なお、得られたボード比重は、0.52で
あった。
【0135】(実施例14)実施例13と同様にして、
繊維層比率が30wt%になるように、積層マットを形
成した。
【0136】そのため、積層マットは、繊維層60.8
g×2層、パーティクル層283.5gで構成した。
【0137】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図6に示したようなボードを得た。
【0138】なお、得られたボード比重は、0.51で
あった。
【0139】(実施例15)実施例14と同様にして、
パーティクル層にバルサパーティクルを用いて、積層マ
ットを形成した。
【0140】なお、バルサパーティクルに対して、接着
剤はイソシアネート系接着剤を固形分に対して8wt%
塗布した。
【0141】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図6に示したようなボードを得た。
【0142】なお、得られたボード比重は、0.50で
あった。
【0143】(実施例16)実施例1と同様にして、繊
維層比率が30wt%になるように、積層マットを形成
した。
【0144】そのため、積層マットは、繊維層72.9
g×2層、パーティクル層340.2gで構成した。
【0145】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図1に示したようなボードを得た。
【0146】なお、得られたボード比重は、0.59で
あった。
【0147】(実施例17)実施例14と同様にして、
平均繊維長200mmのケナフ繊維を用いて、積層マッ
トを形成した。
【0148】この積層マットを、実施例1と同様にし
て、図6に示したようなボードを得た。
【0149】なお、得られたボード比重は、0.51で
あった。
【0150】(実施例18)300×300mmの型枠
中で、最初に、実施例3と同様にして得られたケナフパ
ーティクル40.59(ボード総重量のl0wt%)で
パーティクル層を形成した。そのパーティクル層の上
に、実施例5と同様にして得られた配向繊維マット1
2.2g(ボード総重量の3Wt%)で繊維層を形成し
た。その繊維層の上に、ケナフパーティクルで299.
7g(ボード総重量の74wt%)でパーティクル層を
形成した。そのパーティクル層の上に、配向繊維マット
1 2.29(ボード総重量の3wt%)で繊維層を形
成した。その繊維層の上に、ケナフパーティクル40.
5g(ボード総重量のl0wt%)でパーティクル層を
形成し、積層マットを形成した。
【0151】次に、型枠から取り出した積層マットを熱
板間に配置した後、熱板間に厚さ9mmのディスタンス
バーを挟んで、熱圧成形し、図5に示したような5層構
造の長繊維複合ボードを得た。
【0152】熱圧成形の条件は、プレス温度150℃、
プレス圧力50kgf/cm2、プレス時間10分とし
た。
【0153】なお、得られたボード比重は、0.51で
あった。
【0154】(実施例19)実施例18と同様にして、
繊維層比率が20wt%になるように、積層マットを形
成した。
【0155】そのため、積層マットは、繊維層40.5
g×2層、パーティクル層40.5g×2層、243.
0g×1層で構成した。
【0156】次に、型枠から取り出した積層マットを熱
板間に配置した後、熱板間に厚さ9mmのディスタンス
バーを挟んで、熱圧成形し、図5に示したような5層構
造の長繊維複合ボードを得た。
【0157】熱圧成形の条件は、プレス温度150℃、
プレス圧力50kgf/cm2、プレス時間10分とし
た。
【0158】なお、得られたボード比重は、0.52で
あった。
【0159】(実施例20)長繊維の配向方向を直交す
る方向に配向して繊維層を形成する以外は実施例19と
同様にして積層マットを形成した。
【0160】そのため、積層マットは、繊維層40.5
g×2層、パーティクル層40.5g×2層、243.
0g×1層で構成した。
【0161】次に、型枠から取り出した積層マットを熱
板間に配置した後、熱板間に厚さ9mmのディスタンス
バーを挟んで、熱圧成形し、図7に示したような5層構
造の長繊維複合ボードを得た。
【0162】熱圧成形の条件は、プレス温度150℃、
プレス圧力50kgf/cm2、プレス時間10分とし
た。
【0163】なお、得られたボード比重は、0.50で
あった。
【0164】(比較例1)比重0.60の針葉樹粗木片
をリングフレーカー処理して平均厚さ1mm、平均サイ
ズ6×10mmの針葉樹パーティクルを得た。次に、ド
ラムブレンダーを使用して、得られた針葉樹パーティク
ルに、イソシアネート系接着剤をパーティクル重量に対
して固形分で8wt%スプレー塗布した。
【0165】次に、300×300mmの型枠中で、接
着剤を塗布した針葉樹パーティクル405.0gでパー
ティクルマットを形成した。
【0166】このマットを熱板間に配置した後、熱板間
に厚さ9mmのディスタンスバーを挟んで、熱圧成形
し、針葉樹パーティクルボードを得た。
【0167】熱圧成形の条件は、プレス温度150℃、
プレス圧力50kgf/cm2、プレス時間10分とし
た。
【0168】得られたボードサイズは、厚み9mm、3
00×300mm、ボード比重0.52となった。
【0169】(比較例2)比重0.60の針葉樹粗木片
をレファイナー処理して平均繊維径50μm、平均繊維
長3mmの針葉樹繊維素材を得た。次に、気流循環式パ
イプブレンダーを使用して、得られた針葉樹繊維に、イ
ソシアネート系接着剤を繊維重量に対して固形分で10
wt%スプレー塗布した。
【0170】比較例1と同様にして、針葉樹繊維板(M
DF)を得た。
【0171】得られたボードサイズは、厚み9mm、3
00×300mm、ボード比重0.50となった。
【0172】(比較例3)パーティクルとして実施例3
で得られたケナフパーティクルを用いた以外は比較例1
と同様にしてケナフパーティクル層単体からなるボード
を得た。
【0173】得られたボードサイズは、厚み9mm、3
00×300mm、ボード比重0.51となった。
【0174】(比較例4)パーティクルとしてバルサパ
ーティクルを用いた以外は比較例1と同様にしてバルサ
パーティクル層単体からなるボードを得た。
【0175】得られたボードサイズは、厚み9mm、3
00×300mm、ボード比重0.52となった。
【0176】(比較例5)パーティクルとして針葉樹パ
ーティクルを用いた以外は実施例3と同様にして積層マ
ットを形成した。
【0177】この積層マットを熱板間に配置した後、熱
板間にディスタンスバーを挟んで、熱圧成形して図1に
示すような3層構造のボードを得た。
【0178】熱圧成形の条件は、プレス温度150℃、
プレス圧力50kgf/cm2、プレス時間10分とし
た。
【0179】なお、得られたボード比重は、0.50で
あった。
【0180】(比較例6)パーティクルとして針葉樹パ
ーティクルを用いた以外は実施例3と同様にして積層マ
ットを形成した。
【0181】この積層マットを熱板間に配置した後、熱
板間にディスタンスバーを挟んで、熱圧成形して図1に
示すような3層構造のボードを得た。
【0182】熱圧成形の条件は、プレス温度150℃、
プレス圧力50kgf/cm2、プレス時間10分とし
た。
【0183】なお、得られたボード比重は、0.50で
あった。
【0184】(比較例7)繊維層として針葉樹繊維板を
用いた以外は実施例4と同様にして、繊維層である針葉
樹繊維板とケナフパーティクルからなる層体とを積層接
着した。
【0185】ケナフパーティクル層からなる層体は、比
較例3と同様にして得られた厚さ7.2mm、ボード比
重0.51、針葉樹繊維板は、比較例2と同様にして得
られた厚さ0.9mm、比重0.50のものを用いた。
【0186】なお、得られたボード比重は、0.51で
あった。
【0187】(比較例8)パーティクルとして針葉樹パ
ーティクルを用いた以外は実施例19と同様にして積層
マットを形成した。
【0188】この積層マットを熱板間に配置した後、熱
板間にディスタンスバーを挟んで、熱圧成形して図5に
示すような3層構造のボードを得た。
【0189】熱圧成形の条件は、プレス温度150℃、
プレス圧力50kgf/cm2、プレス時間10分とし
た。
【0190】なお、得られたボード比重は、0.49で
あった。
【0191】(比較例9)パーティクルとして針葉樹パ
ーティクルを用いた以外は実施例20と同様にして積層
マットを形成した。
【0192】この積層マットを熱板間に配置した後、熱
板間にディスタンスバーを挟んで、熱圧成形して図5に
示すような3層構造のボードを得た。
【0193】熱圧成形の条件は、プレス温度150℃、
プレス圧力50kgf/cm2、プレス時間10分とし
た。
【0194】なお、得られたボード比重は、0.50で
あった。
【0195】※ 下記の表1、表2には上記した実施例
1〜20及び比較例1〜9の成形法、ボード構成、ボー
ド比重を示している。
【0196】※ 上記した実施例1〜20及び比較例1
〜9で得られたボードの物性をJIS A 5906
(中質繊維板)、及びJIS A 5905(繊維板)
に規定された方法により試験した。試験項目は、曲げ強
度、曲げヤング率、吸水長さ変化率であり、この結果を
表3に示した。
【0197】本発明では、実施例1〜17で示したよう
に、繊維長6mm以上のリグノセルロース長繊維とリグ
ノセルロース材料から得られる比重0.2以下のパーテ
ィクルを図1、図3〜8に示したような構成で積層させ
ている。その為、リグノセルロース長繊維の優れた特徴
を生かすことができ、また、パーティクル層における剪
断破壊強度を高め、さらには繊維層とパーティクル層と
の積層界面の剥離強度を高めているため、比較例1〜4
の単層ボードに比べて、同一比重で強度性能が著しく向
上している。
【0198】また、実施例5、6、11、12のよう
に、ケナフ長繊維を一方向に配向させることにより、繊
維を配向させた方向の強度性能が、非配向に比べて向上
している。
【0199】さらには、吸水時の寸法安定性について
も、繊維を配向させた方向に関して、極めて高い寸法安
定性を示し、繊維を配向させず非配向である複合ボード
に比べて向上している。
【0200】なお、実施例5、6、11、12、比較例
6については、繊維配向方向に対する試験結果を示して
いる。
【0201】また、実施例7、8、13、14、15、
17のように、ケナフ長繊維を直交配向させることによ
り、一方向配向と比較して、強度の異方性が少なく、強
度性能及び寸法安定性が向上している。
【0202】更に、実施例9、10のように、編み込ま
れたケナフ織物を用いても、同様に、異方性がなく、高
い強度を示すと共に、ボード面内方向において、優れた
寸法安定性を有する。
【0203】また、比較例5、6、8、9の針葉樹パー
ティクルを用いた複合ボードに対して、実施例3、5、
19、20は、ケナフパーティクルの比重が0.2以下
と低いために、ボード成形後のパーティクル層での欠陥
部が少なくなり、パーティクル層における剪断破壊強度
及び積層界面の剥離強度を高めるため、同一比重で比較
すると強度性能が向上している。
【0204】次に、ボード成形後の表面平滑性について
評価を行い、表3に示した。
【0205】この評価法は、5cm角(表面積25c
2)サイズにカットしたボードの一表面上における直
径約0.5mm以上の空隙の個数を計測し、その空隙の
個数によって、表面平滑性の指標とした。なお、評価基
準は、◎…なし、○…3個未満、△…3個以上〜10個
未満、×…10個以上とした。
【0206】比較例8、9に対して、実施例18、1
9、20では、高強度のケナフ長繊維とケナフパーティ
クルで構成されているため、同一比重において強度性能
が向上している。
【0207】更に、ケナフパーティクルからなる層を表
面層を形成することによって、他の素材と比べて、表面
平滑性が向上していた。
【0208】
【表1】
【0209】
【表2】
【0210】
【表3】
【0211】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1記載の発
明にあっては、接着剤を分散させたリグノセルロース材
料を加工して得た多数のパーティクルからなるパーティ
クル層と、接着剤を分散させた多数本のリグノセルロー
ス長繊維からなる繊維層とを複数組み合わせ、熱や圧力
を加えることによって板状に成形した長繊維複合ボード
であって、リグノセルロース材料を加工して得られる比
重0.2以下のパーティクルから構成されたパーティク
ル層の両表面に、繊維長さ6mm以上のリグノセルロー
ス長繊維から構成された繊維層を積層した3層構造を有
しているので、内部に存在するリグノセルロース材料を
加工して得られる比重0.2以下のパーティクルから構
成されたパーティクル層はボード比重0.6以下でも圧
締率が大きくてパーティクル層内に空隙などの欠陥部の
割合が生じにくく剪断破壊強度及び積層界面での剥離強
度が高くなり、また、両表面に存在する繊維長さ6mm
以上のリグノセルロース長繊維から構成された繊維層に
より曲げ応力が高くなり、この結果、ボード比重を0.
6以下と軽量なものとしても、従来の木質ボードでは達
成不可能であった高い強度を有する軽量なボードを実現
できるものである。
【0212】また、請求項2記載の発明にあっては、接
着剤を分散させたリグノセルロース材料を加工して得た
多数のパーティクルからなるパーティクル層と、接着剤
を分散させた多数本のリグノセルロース長繊維からなる
繊維層とを複数組み合わせ、熱や圧力を加えることによ
って板状に成形した長繊維複合ボードであって、リグノ
セルロース材料を加工して得られる比重0.2以下のパ
ーティクルから構成されたパーティクル層の両表面に、
繊維長さ6mm以上のリグノセルロース長繊維から構成
された繊維層が積層され、両繊維層の各表面に更にリグ
ノセルロース材料を加工して得られる比重0.2以下の
パーティクルから構成されたパーティクル層が積層され
た5層構造を有しているので、内部に存在するリグノセ
ルロース材料を加工して得られる比重0.2以下のパー
ティクルから構成されたパーティクル層はボード比重
0.6以下でも圧締率が大きくてパーティクル層内に空
隙などの欠陥部の割合が生じにくく剪断破壊強度及び積
層界面での剥離強度が高くなり、また、両パーティクル
層の両側に存在する繊維長さ6mm以上のリグノセルロ
ース長繊維から構成された繊維層により曲げ応力が高く
なり、この結果、ボード比重を0.6以下と軽量なもの
としても、高い強度を有する軽量なボードを実現できる
ものであり、しかも、両繊維層の各表面に更にリグノセ
ルロース材料を加工して得られる比重0.2以下のパー
ティクルから構成されたパーティクル層が存在すること
で表面平滑性が向上するものである。
【0213】また、請求項3記載の発明にあっては、上
記請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、パ
ーティクル層がケナフの芯部を加工して得られるケナフ
パーティクルからなると共に、繊維層がケナフの靱皮部
より得られるリグノセルロース長繊維からなるので、1
年生草本であるケナフを用いて、曲げ強度、剪断破壊強
度、積層界面での剥離強度に優れた軽量で取扱易い安価
な長繊維複合ボードをとすることができるものである。
【0214】また、請求項4記載の発明にあっては、上
記請求項1乃至請求項3記載の発明のいずれかの効果に
加えて、繊維層が、一方向に配向させたリグノセルロー
ス長繊維からなるので、リグノセルロース長繊維の優れ
た強度特性を活かすことができて、配向方向において繊
維層の破壊強度が高められ、また、リグノセルロース長
繊維の繊維方向における優れた寸法安定性を活かすこと
が可能となり、この結果、配向方向(繊維方向)におい
てきわめて優れた強度と寸法安定性を有する長繊維複合
ボードとすることができるものである。
【0215】また、請求項5記載の発明にあっては、上
記請求項1乃至請求項3記載の発明のいずれかの効果に
加えて、繊維層が、直交する二方向に配向されたリグノ
セルロース長繊維からなるので、リグノセルロース長繊
維の優れた強度特性と寸法安定性を活かすことが可能と
なり、この結果、繊維を配向させた二方向の強度が高く
なると共に、強度の異方性が少なくなり、また、寸法安
定性についても同様に配向させた二方向において優れた
寸法安定性を有すると共に、寸法変化の異方性が少ない
長繊維複合ボードとすることができるものである。
【0216】また、請求項6記載の発明にあっては、上
記請求項1乃至請求項3記載の発明のいずれかの効果に
加えて、繊維層が、リグノセルロース長繊維を編み込ま
れあるいは織り込まれて形成された層からなるので、長
繊維同士の絡み合いが補強され、リグノセルロース長繊
維の繊維素材の特徴を更に活かすことができ、この結
果、長繊維複合ボード全体の強度を高める作用及び寸法
変化を抑制する作用が働き、したがって、強度の異方性
が少なく、きわめて高い強度を有し、更にボード面内方
向において優れた寸法安定性を有する長繊維複合ボード
とすることができるものである。
【0217】また、請求項7記載の発明にあっては、請
求項1乃至請求項6のいずれかに記載の長繊維複合ボー
ドを製造する製造方法であって、接着剤を分散させたパ
ーティクルからなるパーティクル層と、接着剤を分散さ
せた長繊維からなる繊維層とを、複数積み重ねて得られ
た積層マットに、熱や圧力を加えることによって板状に
成形するので、上記請求項1乃至請求項6のいずれかに
記載したような効果を有する長繊維複合ボードを簡易な
方法で各層間の密着性を高めるように製造することがで
きるものである。
【0218】また、請求項8記載の発明にあっては、請
求項1乃至請求項6のいずれかに記載の長繊維複合ボー
ドを製造する製造方法であって、接着剤を分散させたパ
ーティクルからなるパーティクル層及び、接着剤を分散
させた長繊維からなる繊維層にそれぞれ熱や圧力を加え
ることによって層体を形成し、複数個の層体を接着して
積層するので、各層の厚さ及び密度を精密に制御するこ
とができ、上記請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
したような効果を有する長繊維複合ボードを精度よく製
造することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の長繊維複合ボードの一実施形態の斜視
図である。
【図2】(a)は本発明に用いる比重0.2以下のパー
ティクルを圧締した状態の説明図であり、(b)は従来
の木質パーティクルを圧締した状態の説明図である。
【図3】本発明の他の実施形態(5層構造の例)の斜視
図である。
【図4】本発明の更に他の実施形態(3層構造で且つリ
グノセルロース長繊維が一方向配向の例)の斜視図であ
る。
【図5】本発明の更に他の実施形態(5層構造で且つリ
グノセルロース長繊維が一方向配向の例)の一部切欠斜
視図である。
【図6】本発明の更に他の実施形態(3層構造で且つリ
グノセルロース長繊維が直交配向の例)の斜視図であ
る。
【図7】本発明の更に他の実施形態(5層構造で且つリ
グノセルロース長繊維が直交配向の例)の一部切欠斜視
図である。
【図8】本発明の更に他の実施形態(リグノセルロース
長繊維を編み込んだ例)の斜視図である。
【符号の説明】
1 パーティクル 2 パーティクル層 3 リグノセルロース長繊維 4 繊維層 5 長繊維複合ボード
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月17日(1999.5.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0150
【補正方法】変更
【補正内容】
【0150】(実施例18)300×300mmの型枠
中で、最初に、実施例3と同様にして得られたケナフパ
ーティクル40.5g(ボード総重量のl0wt%)で
パーティクル層を形成した。そのパーティクル層の上
に、実施例5と同様にして得られた配向繊維マット1
2.2g(ボード総重量の3wt%)で繊維層を形成し
た。その繊維層の上に、ケナフパーティクルで299.
7g(ボード総重量の74wt%)でパーティクル層を
形成した。そのパーティクル層の上に、配向繊維マット
12.2g(ボード総重量の3wt%)で繊維層を形成
した。その繊維層の上に、ケナフパーティクル40.5
g(ボード総重量のl0wt%)でパーティクル層を形
成し、積層マットを形成した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 兼司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 菅原 亮 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2B260 AA12 BA07 BA19 CB01 CB04 CD02 CD03 CD04 CD06 DA01 DA03 DA05 EA05 EB02 EB06 EB11 EB13 EB19 EB21 EC18 4F100 AJ04A AJ04B AJ04C AJ04D AJ04E AP03 AS00A AS00B AS00C AS00D AS00E BA03 BA05 BA06 BA10A BA10C BA10D BA10E DE01B DE01D DE01E DG04A DG04C DG12A DG12C DG13A DG13C EJ202 EJ422 GB07 GB81 JA13B JA13D JA13E JK04 JK06 JK15 JK20 JL03 JL04 YY00A YY00B YY00C YY00D YY00E

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着剤を分散させたリグノセルロース材
    料を加工して得た多数のパーティクルからなるパーティ
    クル層と、接着剤を分散させた多数本のリグノセルロー
    ス長繊維からなる繊維層とを複数組み合わせ、熱や圧力
    を加えることによって板状に成形した長繊維複合ボード
    であって、リグノセルロース材料を加工して得られる比
    重0.2以下のパーティクルから構成されたパーティク
    ル層の両表面に、繊維長さ6mm以上のリグノセルロー
    ス長繊維から構成された繊維層を積層した3層構造を有
    して成ることを特徴とする長繊維複合ボード。
  2. 【請求項2】 接着剤を分散させたリグノセルロース材
    料を加工して得た多数のパーティクルからなるパーティ
    クル層と、接着剤を分散させた多数本のリグノセルロー
    ス長繊維からなる繊維層とを複数組み合わせ、熱や圧力
    を加えることによって板状に成形した長繊維複合ボード
    であって、リグノセルロース材料を加工して得られる比
    重0.2以下のパーティクルから構成されたパーティク
    ル層の両表面に、繊維長さ6mm以上のリグノセルロー
    ス長繊維から構成された繊維層が積層され、両繊維層の
    各表面に更にリグノセルロース材料を加工して得られる
    比重0.2以下のパーティクルから構成されたパーティ
    クル層が積層された5層構造を有して成ることを特徴と
    する長繊維複合ボード。
  3. 【請求項3】 パーティクル層がケナフの芯部を加工し
    て得られるケナフパーティクルからなると共に、繊維層
    がケナフの靱皮部より得られるリグノセルロース長繊維
    からなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    長繊維複合ボード。
  4. 【請求項4】 繊維層が、一方向に配向させたリグノセ
    ルロース長繊維から成ることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3のいずれかに記載の長繊維複合ボード。
  5. 【請求項5】 繊維層が、直交する二方向に配向された
    リグノセルロース長繊維から成ることを特徴とする請求
    項1乃至請求項3のいずれかに記載の長繊維複合ボー
    ド。
  6. 【請求項6】 繊維層が、リグノセルロース長繊維を編
    み込まれあるいは織り込まれて形成された層から成るこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の長繊維複合ボード。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の長繊維複合ボードを製造する製造方法であって、接着
    剤を分散させたパーティクルからなるパーティクル層
    と、接着剤を分散させた長繊維からなる繊維層とを、複
    数積み重ねて得られた積層マットに、熱や圧力を加える
    ことによって板状に成形することを特徴とする長繊維複
    合ボードの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の長繊維複合ボードを製造する製造方法であって、接着
    剤を分散させたパーティクルからなるパーティクル層及
    び、接着剤を分散させた長繊維からなる繊維層にそれぞ
    れ熱や圧力を加えることによって層体をそれぞれ個別に
    形成し、個別に形成した複数個の層体を接着して積層す
    ることを特徴とする長繊維複合ボードの製造方法。
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