JP2000246786A - ゴム生地押出機 - Google Patents

ゴム生地押出機

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押出機本体1内のゴム材料Rの加熱及び押し
出されたゴム生地R’の冷却のために必要なエネルギを
減少させる。 【解決手段】 押出機本体1内のゴム材料Rを加熱・可
塑化させる材料加熱部3と、押出機本体1から押し出さ
れたゴム生地R’を冷却する生地冷却部4との間に、ヒ
ートポンプ5を設ける。このヒートポンプ5は、押出機
本体1からダイ2を通って押し出された高温のゴム生地
R’の熱を、生地冷却部4で冷却水CWを介して、蒸発
器52で冷媒の蒸発潜熱として回収し、この回収した熱
エネルギを、凝縮器51で冷媒の液化の際の凝縮潜熱と
して材料加熱部3に供給し、温水HWを介してゴム材料
Rを加熱するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム生地を連続し
て押し出すゴム生地押出機において、押出機内のゴム材
料を加熱・可塑化させ、かつ前記押出機から押し出され
たゴム生地を冷却するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム製品の加硫成形に用いられるゴム生
地は、スクリュ式の押出機によってシート状等の連続し
た形状に押し出される。この種の押出機においては、ゴ
ム材料を容易に変形させて押し出しやすいように、所定
の高温状態に加熱して可塑化させる必要があり、また、
押し出されたゴム生地は、長時間高温状態にあるとゴム
の加硫が始まってスコーチしてしまい、しかも、押し出
し先でゴム生地同士が粘着して次工程での作業性を悪化
させる恐れがあるため、押し出し後は速やかに冷却する
必要がある。
【0003】従来、押出機内部のゴム材料を可塑化させ
るための加熱は、図3(A)に示すように、ヒータ10
1で加熱した熱媒体としての温水HWを、ポンプ102
を用いて押出機の加熱部位103に循環供給する加熱装
置によって行われている。この加熱装置において、参照
符号104は給水管、105は配水管、106は温水H
Wの量を確認するためのサイトグラス、107は水中の
異物等を除去するストレーナ、108は温水HWが異常
高温・高圧になったような場合に開放してこれを放出す
る安全弁、109〜112は各種弁装置である。
【0004】また、押し出されたゴム生地の冷却には、
従来から、水道水を冷却媒体として用いているが、夏期
と冬期での水道水の温度変化によって冷却能力が不安定
になるのを防止するため、図3(B)に示すように、チ
ラーユニット(Chiller unit)201により一定の低温
にした冷却水CWを、ポンプ202により生地冷却槽2
03に循環供給し、押出機から押し出された高温のゴム
生地をこの生地冷却槽203に通している。前記チラー
ユニット201は、閉じた循環回路内で冷媒を循環させ
る過程で、前記冷媒を繰り返し相変化(蒸発及び凝縮)
させるのに伴う潜熱の授受を利用して、水道水から熱を
吸収し冷却するものである。このチラーユニット201
においては、水道水から冷媒の蒸発潜熱として吸収した
熱は、冷媒の凝縮潜熱として大気中に放出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によれば、ゴム材料を可塑化させるための加熱手
段と、ゴム生地を急冷するための冷却手段が、それぞれ
互いに独立した装置であるため、ヒータ101に電気エ
ネルギを投入することにより加熱・可塑化させて押し出
した高温のゴム生地を、再度電気エネルギを用いてチラ
ーユニット201で冷却することになる。このためエネ
ルギの無駄が発生するといった問題が指摘され、それだ
け消費電力も大きなものとなっていた。
【0006】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その技術的課題とするところは、押出機内
のゴム材料の加熱及び押し出されたゴム生地の冷却にお
ける省エネルギを図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するための手段として、本発明に係るゴム生地
押出機は、押出機本体内のゴム材料を可塑化させる材料
加熱部と、前記押出機本体から押し出されたゴム生地を
冷却する生地冷却部との間に、前記材料加熱部へ冷媒の
凝縮に伴う潜熱を放出する凝縮器と、前記生地冷却部か
ら冷媒の気化に伴う潜熱を吸収する蒸発器と、この蒸発
器から前記凝縮器への冷媒循環経路に配置された圧縮機
と、前記凝縮器から前記蒸発器への冷媒循環経路に配置
された膨張弁と、からなるヒートポンプを介在させたも
のである。
【0008】すなわち上記構成において、ヒートポンプ
は、前記生地冷却部を通過するゴム生地の熱を、蒸発器
における冷媒の蒸発の際の潜熱として回収し、この回収
された熱エネルギを、凝縮器における冷媒の液化の際の
潜熱として材料加熱部に供給し、これによって押出機本
体内のゴム材料を加熱・可塑化するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るゴム生地押出
機の好ましい一実施形態を、図1及び図2を参照しなが
ら説明する。図1はゴム生地押出機の全体を示すもので
あり、また図2はこの実施形態における要部の概略構成
を示すものである。
【0010】これらの図において、参照符号1はスクリ
ュ式の押出機本体、2は前記押出機本体1の先端に取り
付けられたダイ、3は前記押出機本体1のシリンダ内の
ゴム材料(図示省略)を加熱する材料加熱部、4はゴム
生地R’を冷却する生地冷却部、5は前記材料加熱部3
と生地冷却部4との間に構成されたヒートポンプであ
る。
【0011】押出機本体1は既知の構造を有するもの
で、すなわち基本的には先端にダイ2が接続され外周が
材料加熱部3の温水ジャケット31で包囲されたシリン
ダ11と、このシリンダ11の内周に配置されたスクリ
ュ12と、シリンダ11のダイ接続部とは反対側の端部
近傍に設けられた材料投入部13と、スクリュ12を回
転させる駆動部14等を備える。
【0012】材料加熱部3は、温水ジャケット31とそ
の外部に設置した水加熱槽32を配管33,34を介し
て接続し、加熱媒体としての温水HWを、前記配管33
の途中に配置したウォータポンプ35によって前記温水
ジャケット31と水加熱槽32との間で循環させるよう
に構成されている。前記シリンダ11内をスクリュ12
の回転によって混練されながらダイ2側へ送られるゴム
材料Rは、前記温水ジャケット31内に循環供給される
温水HWによって、可塑化に必要な所定の温度に加熱さ
れる。
【0013】一方、生地冷却部4は押出機本体1とは独
立して設けられた構造体であって、ダイ2から連続して
押し出された高温のゴム生地R’が通る生地冷却槽41
と、これとは別に設置した水冷却槽42とを配管43,
44を介して接続し、冷却媒体としての低温の水道水
(以下、冷却水という)CWを、前記配管43の途中に
設置したウォータポンプ45によって前記生地冷却槽4
1と水冷却槽42との間で循環させるように構成されて
いる。
【0014】生地冷却部4における生地冷却槽41は、
ダイ2からのゴム生地R’の押し出し位置に配置される
基台6上に設けられ、前記生地冷却部4における水冷却
槽42及び材料加熱部3における水加熱槽32は、例え
ば前記基台6内に設置されている。また、前記生地冷却
槽41の上縁における長手方向両端部には、送りローラ
45,46が設けられている。
【0015】すなわち、押出機本体1からダイ2を通し
て連続的に押し出された高温のゴム生地R’は、送りロ
ーラ46を介して生地冷却槽41内へ送られ、この生地
冷却槽41内の冷却水CW中を通過する過程で急冷さ
れ、他方の送りローラ47を介して次工程へ送られるよ
うになっている。なお、基台6は、キャスタ6aによっ
て移動可能となっている。
【0016】ヒートポンプ5は、基本パーツとしては、
材料加熱部3における水加熱槽32内に設置された凝縮
器51と、生地冷却部4における水冷却槽42内に設置
された蒸発器52と、この蒸発器52から凝縮器51へ
の冷媒循環経路Laと、前記凝縮器51から蒸発器52
への冷媒循環経路Lbと、前記冷媒循環経路Laに配置
された圧縮機53と、前記冷媒循環経路Lbに配置され
た膨張弁54と、設定温度に基づいて前記圧縮機53の
駆動を制御する制御装置(図示省略)等を備え、これら
は例えば基台6内に搭載されている。
【0017】すなわちこのヒートポンプ5は、原理的に
は従来のチラーユニット等において放出されていた熱を
ゴム生地Rの加熱のためのエネルギとして用いるように
にしたものであり、生地冷却部4と材料加熱部3との間
で循環される冷媒が、その循環過程で繰り返し相変化
(蒸発及び凝縮)されることに伴う潜熱の授受を利用し
て、生地冷却部4から材料加熱部3へ熱を移送するもの
である。前記冷媒としては、典型的にはフロンや二酸化
炭素等が用いられる。
【0018】以上の構成において、押出機本体1からダ
イ2を通過して連続的に押し出された高温のゴム生地
R’は、生地冷却部4の生地冷却槽41内を通過する過
程で冷却水CWと熱交換される。このため、前記ゴム生
地R’は、高温状態での加硫進行によるスコーチや粘着
が発生しない温度まで冷却された状態で、次工程へ送ら
れる。一方、生地冷却槽41内で前記ゴム生地R’から
の熱を受け取ることによって昇温した冷却水CWは、ウ
ォータポンプ45により配管43を介して水冷却槽42
へ送られ、すなわちゴム生地R’から回収された熱は、
冷却水CWと共に水冷却槽42内へ運ばれる。
【0019】冷却水CWと共に水冷却槽42内へ運ばれ
た熱は、この水冷却槽42に配置された蒸発器52内を
通る冷媒の蒸発に伴う潜熱として吸収される。すなわ
ち、ヒートポンプ5の圧縮機53を駆動させることによ
って、冷媒循環経路La,Lb内で冷媒を循環させる
と、蒸発器52では、膨張弁54を通過する際に断熱膨
張されることによって内部エネルギの一部が膨張エネル
ギとして消費され低温・低圧の霧状となった冷媒液FL
が、蒸発器52を構成する吸熱面積の大きい蛇管の内面
に接触することによって、冷却水CWの有する熱を潜熱
として吸収しながら盛んに蒸発し、冷媒ガスFGとなっ
て圧縮機53へ吸入される。そして、前記蒸発器52で
の吸熱作用によって冷却された水冷却槽42内の冷却水
CWは、配管44を介して再び生地冷却槽41へ送ら
れ、ゴム生地R’との熱交換(ゴム生地R’の冷却)を
行う。
【0020】蒸発器52から冷媒循環経路La内を圧縮
機53に送られた冷媒ガスFGは、この圧縮機53で断
熱的に圧縮仕事を受けることによってエネルギを供給さ
れ、高温・高圧となって、材料加熱部3の水加熱槽32
に配置された凝縮器51へ送られる。高温・高圧に圧縮
された冷媒ガスFGは冷却によって液化しやすいため、
前記凝縮器51を構成する放熱面積の大きな蛇管を通る
過程で、前記水加熱槽32内の相対的に低温の温水HW
へ盛んに潜熱を放出しながら凝縮し、液化する。前記水
加熱槽32内で冷媒からの熱を受け取って高温となった
温水HWは、配管34を介して温水ジャケット31へ送
られ、押出機本体1のシリンダ11内をダイ2へ送られ
るゴム材料Rの加熱に供される。
【0021】温水ジャケット31内を通る高温の温水H
Wとの熱交換によって加熱され可塑化したゴム材料R
は、押出機本体1のスクリュ12の回転によってシリン
ダ11からダイ2を通って押し出され、連続形状の高温
のゴム生地R’となって、生地冷却部4の生地冷却槽4
1に送られる。一方、凝縮器51で冷媒ガスFGが凝縮
され液化した冷媒液FLは、冷媒循環経路Lbを蒸発器
52側へ送られ、先に説明した一連のヒートポンプサイ
クルを繰り返す。
【0022】すなわち上記実施形態によれば、押出機本
体1からダイ2を通って押し出された高温のゴム生地
R’からの熱は、生地冷却部4で冷却水CWを介してヒ
ートポンプ5に冷媒の潜熱として回収され、材料加熱部
3へ移送されて温水HWを介してゴム材料Rに与えられ
るといった熱のサイクルが形成される。したがって、従
来技術において必要とされて来たヒータ等による加熱装
置は、基本的には不要である。
【0023】また、ヒートポンプ5における圧縮機53
の駆動は材料加熱部3あるいは生地冷却部4の設定温度
及び温度検出手段による検出温度等に基づいて制御され
る。すなわち、例えば押出機本体1内のゴム材料Rの加
熱温度を上昇させるには、圧縮機53の吐出容量を増大
させ、断熱圧縮により冷媒ガスFGに与えるエネルギを
増大させることによって、凝縮器51において材料加熱
部3へ供給される熱量が増大し、その結果、ゴム生地
R’と共に生地冷却部4へ運ばれて蒸発器52で回収さ
れる熱量も、比例して増大することになる。したがって
ゴム材料Rの加熱及びゴム生地R’の冷却のために消費
されるエネルギの効率を著しく向上することができる。
【0024】なお本発明においては、上述のように、基
本的にはヒータ等の加熱手段は不要であるが、外気温の
変化等によって、材料加熱部3の供給熱量と生地冷却部
4からの回収熱量との熱バランスが損なわれるような場
合には、補助熱源を用いるようにしても良い。この場合
の補助熱源としては、前記材料加熱部3における水加熱
槽32内に電気ヒータを設置すること等が考えられる。
【0025】
【発明の効果】本発明に係るゴム生地押出機によれば、
押出機本体からダイを通って押し出された高温のゴム生
地の熱を、生地冷却部で回収してヒートポンプによって
冷媒の潜熱として材料加熱部へ移送し、前記押出機本体
内のゴム材料の加熱に用いるため、従来技術において必
要とされていたヒータ等による加熱装置は、基本的には
不要になり、したがって、ゴム材料を加熱・可塑化させ
るためのエネルギを、押し出したゴム生地を冷却するた
めのエネルギと別個に用いる場合に比較して、エネルギ
消費量を著しく減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るゴム生地押出機を示
す説明図である。
【図2】上記実施形態の要部を示す概略構成説明図であ
る。
【図3】従来のゴム生地押出機における材料加熱部及び
生地冷却部を示す概略構成説明図である。
【符号の説明】
1 押出機本体 11 シリンダ 12 スクリュ 13 材料投入部 14 駆動部 2 ダイ 3 材料加熱部 31 温水ジャケット 32 水加熱槽 33,34,43,44 配管 35,45 ウォータポンプ 4 生地冷却部 41 生地冷却槽 42 水冷却槽 46,47 送りローラ 5 ヒートポンプ 51 凝縮器 52 蒸発器 53 圧縮機 54 膨張弁 6 基台 6a キャスタ CW 冷却水 FG 冷媒ガス FL 冷媒液 HW 温水 La,Lb 冷媒循環経路 R ゴム材料 R’ ゴム生地

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機本体(1)内のゴム材料(R)を
    可塑化させる材料加熱部(3)と、前記押出機本体
    (1)から押し出されたゴム生地(R’)を冷却する生
    地冷却部(4)との間に、 前記材料加熱部(3)へ冷媒の凝縮による潜熱を放出す
    る凝縮器(51)と、 前記生地冷却部(4)から冷媒の気化による潜熱を吸収
    する蒸発器(52)と、 前記蒸発器(52)から前記凝縮器(51)への冷媒循
    環経路(La)に配置された圧縮機(53)と、 前記凝縮器(51)から前記蒸発器(52)への冷媒循
    環経路(Lb)に配置された膨張弁(54)と、からな
    るヒートポンプ(5)を介在させたことを特徴とするゴ
    ム生地押出機。
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