JP2000249953A - レーザ走査装置とそれを固定する受台 - Google Patents

レーザ走査装置とそれを固定する受台

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JP2000249953A
JP2000249953A JP5023499A JP5023499A JP2000249953A JP 2000249953 A JP2000249953 A JP 2000249953A JP 5023499 A JP5023499 A JP 5023499A JP 5023499 A JP5023499 A JP 5023499A JP 2000249953 A JP2000249953 A JP 2000249953A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学箱が大型のものでも本来の光学性能を損
なうことなく走査線の傾きを調整することができるよう
にする。 【解決手段】 光学箱10の4隅付近に固定部10a〜
10dを突設し、その部分を本体構造体12にタッピン
グネジ13により固定する。固定部10dには、取付座
面12dからの高さを調整可能にするくさび状のスペー
サ14を、取付座面12dに沿って摺動可能に設け、そ
のスペーサ14を介して固定部10dを取付座面12d
に固定し、残る他の固定部10a〜10cは、それぞれ
本体構造体12の取付座面12a〜12cにタッピング
ネジ13により直接固定する。スペーサ14をy方向に
移動させれば、固定部10dの取付座面12dからの高
さが変わって光学箱10が変形し、走査線の傾きを調整
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザプリン
タ,デジタル複写機,ファクシミリ装置等に用いられる
レーザ走査装置に関し、特に走査光学系の横倍率が小さ
いために結像素子と偏向手段との距離が比較的長くて結
像素子が長尺化する場合に適したレーザ走査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】レーザプリンタ,デジタル複写機,ファ
クシミリ装置等に用いられているレーザ走査装置の多く
は、交換性及び保守の容易性を考慮してユニット化され
ている。このようなレーザ走査装置の画像形成装置本体
への取り付けは、例えば受台に形成されている取付座面
にレーザ走査装置に設けられている固定部をネジ止めで
固定するのが一般的である。
【0003】このようなレーザ走査装置は、それ自身で
必要な調整をすることにより、ユニットの状態で所定の
性能が出るように製造されているが、それを画像形成装
置本体に組み込んだ後も引き続き同じ性能が維持できる
ようにするためには、それらレーザ走査装置と画像形成
装置本体の双方について部品精度を高めなければならな
かった。そのため、場合によっては製造が困難な部品精
度になってしまったり、その部品精度が得られたとして
も製造コストが非常に高くなってしまったりすることが
あった。
【0004】また、このようなレーザ走査装置では、特
にそのレーザ走査装置の主走査方向と画像形成装置本体
の作像部の副走査方向との位置関係を直角に保つことが
重要である。そのため、レーザ走査装置を取り付けた状
態で、そのレーザ走査装置が行なう走査の走査線の傾き
を調整する作業を行なう場合が多い。以下、その走査線
の傾きを調整することができるようにした従来の機構に
ついて説明する。
【0005】例えば、特開平5−119276号公報に
記載されている装置では、光学箱にそれぞれ取りつけ孔
を形成した3箇所の固定部のうち2箇所に座面高さ調整
用のネジ(調整足)をそれぞれ設け、そのネジにより光
学箱の座面高さを調整できるようにしている。また、特
開平8−11348号公報に記載されている装置では、
光学箱(光学ユニット)と装置本体の間にくさび状の角
度θに形成されたプレートを設け、そのプレートと光学
箱及びそのプレートと装置本体とをそれぞれ平面で取り
付けるようにし、それらをそれぞれの平面内で各基準ピ
ンを中心にして回転可能に構成し、角度θを中心とした
微小角度の調整ができるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−119276号公報に記載の装置は、光学箱を取り
つけ板に固定するための固定部を3箇所にして、それを
固定した際の歪を最小にすることによってユニット状に
形成した光学箱内の各種光学部品の位置関係に狂いが生
じないようにしているが、それによって逆に問題が生じ
ることがあった。
【0007】すなわち、光学箱内に配設する各種の光学
部品が多いために重量が重くなる場合には、このように
光学箱を3箇所で固定しただけではそれが撓んでしまっ
たり、外部振動に対して十分な強度が得られない場合が
あるということがあった。したがって、このような場合
には剛性アップを図るために光学箱をアルミダイキャス
トにしたりする必要があるので、製品重量が増してしま
うと共に、コスト面でも高価になってしまうという問題
点があった。
【0008】また、上記の装置では、光学箱の座面高さ
を調整する機構に調整ネジを用いているが、このような
部分にネジの調整を繰り返し安定して容易に行なうこと
ができるようにする調整用ネジを使用する場合には、そ
のネジは通常金属ネジを使用して、それを樹脂材にイン
サートモールドするようになる。しかしながら、このよ
うにすると近年運動が活発化している樹脂のリサイクル
化に際し、その金属ネジが障害になってしまということ
があった。そうかといって、その都度金属ネジを樹脂材
から手作業で分離していたのでは非常に手間がかかって
しまうので効率が悪くなってしまうということがあっ
た。
【0009】一方、特開平8−11348号公報に記載
されている装置の場合には、光学箱の取付が平面で行な
われるので、大型の光学箱を3箇所以上の固定部で固定
するようにしても、その光学ユニットを構成する光学箱
を歪ませることなく取り付けることができるが、プレー
トを光学箱よりも若干大きめに形成して、それを調整部
材として必要な高い精度にまで仕上げる必要があるた
め、コスト的で高価になってしまったり、重量も重くな
ってしまうという問題点があった。
【0010】この発明は、上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、光学部品が内蔵された光学箱が大型のも
のであっても、それを装置本体に取り付けた状態で本来
の光学性能を損なうことなく走査線の傾きを調整するこ
とができると共に、外部振動に対して悪影響を受けない
レーザ走査装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、レーザビームを発するレーザ発光手段
と、回転多面鏡を用いたレーザビーム偏向手段と、レー
ザ発光手段が発したレーザビームをレーザビーム偏向手
段上に結像する第1の光学手段と、レーザビーム偏向手
段により偏向されたレーザビームを所定の像面に結像す
る第2の光学手段とを光学箱内の所定の位置にそれぞれ
保持固定してレーザビーム操作ユニットを構成し、その
光学箱を受台に固定するようにしたレーザ走査装置を、
次のように構成する。
【0012】すなわち、レーザ走査装置を、上記光学箱
を上記受台に4個所以上の固定部で固定するようにし、
その固定部の1個所にその固定部の上記受台の取付座面
からの高さを調整可能にする固定部高さ調整手段を設
け、その固定部高さ調整手段を介して上記1個所の固定
部を上記受台に固定し、残る他の固定部をそれぞれ上記
受台に直接固定するように構成する。
【0013】そして、その固定部高さ調整手段は、くさ
び状のスペーサ部材とし、そのスペーサ部材を光学箱あ
るいは受台の何れかに形成した案内面に沿って摺動可能
にするとよい。また、上記光学箱を、上下2層構造の部
屋に分けて形成し、その略中央に形成した開口により上
下の部屋が貫通し、上記部屋の一方に上記開口を跨ぐよ
うにレーザ発光手段とレーザビーム偏向手段を配設する
と共に第1の光学手段を配設し、上記固定部高さ調整手
段をレーザビーム偏向手段に近接する側の固定部にその
固定部の高さを調整可能に設けるとよい。そして、上記
光学箱とスペーサ部材は、上記受台と同じ材料で形成す
るとよい。
【0014】さらに、上記固定部を光学箱の略4隅に設
け、その光学箱には受台に形成された突条あるいは凹溝
と係合する凹溝あるいは突条を所定の範囲に形成し、上
記固定部高さ調整手段を設ける1個所の固定部を、上記
固定部高さ調整手段を調整範囲内の最大高さ位置に調整
して上記固定部が受台の取付座面から最も高くなる位置
にしたときに光学箱側の凹溝あるいは突条が上記受台側
の突条あるいは凹溝にラップし続ける位置の固定部にす
るとよい。そして、上記各レーザ走査装置を固定する受
台は、材料を熱可塑性の合成樹脂にするとよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1はこの発明の一実施形態例
であるレーザ走査装置の光学箱とそれを取り付ける受台
及びそれらの間に介在させるスペーサを示す分解斜視
図、図2は同じくその光学箱内に設けられている走査光
学系を構成する各光学部品を示す斜視図、図3は同じく
そのレーザ走査装置を受台に固定した状態を示す縦断面
図である。
【0016】このレーザ走査装置は、図2に示すよう
に、半導体レーザと、その半導体レーザの発散光を平行
光にするコリメートレンズを所定の調整を行なうことに
よりビーム整形するアパーチャとをホルタに固定したレ
ーザユニット1を設けている。このレーザユニット1
は、レーザビームを発するレーザ発光手段として機能す
るものである。
【0017】また、このレーザ走査装置は、回転多面鏡
である多角形のミラー3aを備えたレーザビーム偏向手
段であるポリゴンスキャナ3と、レーザユニット1が発
したレーザビームの平行光をポリゴンスキャナ3の偏向
面上に平行且つ直線状に結像するための第1の光学手段
であるシリンドリカルレンズ2も設けている。
【0018】さらに、そのポリゴンスキャナ3により偏
向されたレーザビームを所定の像面に結像すると共に等
速走査させる第2の光学手段であるfθミラー4も設け
ている。そして、そのfθミラー4により反射されたレ
ーザビームは、同期検知板5に入射する。その同期検知
板5は、レーザビームを受光して同期検知信号としてパ
ルス状の信号を生成するためのセンサと、信号処理回路
とを備えている。
【0019】また、ポリゴンスキャナ3と長尺のfθミ
ラー4との間に折り返しミラー6を設け、その折り返し
ミラー6によりレーザビームを長尺の結像レンズ7,防
塵ガラス8を介して感光体ドラム9の表面に導くように
している。結像レンズ7は、ポリゴンスキャナ3のミラ
ー面の倒れを補正するものである。また、防塵ガラス8
は、図3に示すように光学箱10に形成している光路開
口10eの部分を塞ぐ防塵用のガラスである。そして、
上述した各光学部品(光学素子)を光学箱10内の所定
の位置にそれぞれ保持固定することによってレーザビー
ム走査ユニットを構成している。
【0020】このように、fθミラー4,結像レンズ
7,防塵ガラス8等のように長尺の光学部品を多用した
走査光学系では、ユニット全体の大きさを小さくするた
め、反射ビームの光路が水平光軸と僅かな角度差をなし
て積層させる光レイアウトの構成となり、上記光学部品
の配置は3次元的になる。すなわち、図3に示すよう
に、fθミラー4と結像レンズ7と防塵ガラス8が部分
的に積層状態になるため、光学箱10は上下2層構造の
部屋に分かれて、その略中央に形成した開口11により
上下の部屋が貫通する構成になる。
【0021】そして、このレーザ走査装置では、その上
側の部屋に開口11を跨ぐようにレーザユニット1(図
1)とポリゴンスキャナ3を配設すると共にシリンドリ
カルレンズ2(図2)等を配設している。したがって、光
学箱10は主走査方向に横断的な大きい開口11を有す
ることにより、ねじれ剛性の弱い形状になりやすい。
【0022】そこで、この光学箱10は、ねじれ剛性を
少しでも高めるために、ガラス繊維強化のポリカーボネ
ート(PC)や、ポリフェニレンオキサイド(PPHO
X・商標名ノリル)などの熱可塑性合成樹脂で形成す
る。そして、この光学箱10の部分を、タッピングネジ
13によるネジ止めにより受台である本体構造体12に
固定することにより、レーザ走査装置を本体構造体12
に固定するようにしている。なお、本体構造体12に
は、図1に示すような範囲に突条のリブ16をコの字状
に配置して所定の高さで形成し、そのリブ16に対応さ
せて光学箱10に図3に示すような凹溝17を所定の範
囲で形成している。
【0023】以下、このレーザ走査装置の本体構造体1
2への固定について説明する。光学箱10は、その断面
形状を図3に示したように、中にポリゴンスキャナ3、
fθミラー4、折り返しミラー6、結像レンズ7及び防
塵ガラス8等の各光学部品をそれぞれ所定の位置に保持
固定する大きさに形成されている。なお、それら各光学
部品の固定方法は、この発明には直接関係しないため、
その詳しい説明は省略する。
【0024】その光学箱10は、上面側が全て開口され
た形状をしており、その開口部分が全てカバー15で覆
われている。そして、図1に示すように4隅付近には、
それぞれ側部に突設するフランジ状の固定部10a〜1
0d(5個所以上形成するようにしてもよい)を形成
し、その部分をそれぞれ本体構造体12に固定する構成
になっている。そして、その1個所の固定部10dの本
体構造体12の取付座面12dからの高さを調整可能に
する固定部高さ調整手段であるスペーサ14を設け、そ
のスペーサ14を介して固定部10dを本体構造体12
の取付座面12dに固定し、残る他の固定部10a〜1
0cをそれぞれ本体構造体12の取付座面12a〜12
cにタッピングネジ13により直接固定するようにして
いる。
【0025】そのスペーサ14は、本体構造体12に、
その上面12eに対して傾斜させて形成した案内面とな
る取付座面12dに沿って摺動可能なくさび状に形成さ
れている。そのスペーサ14には、長手方向に沿って長
孔14aが形成されていて、その長孔14a内に固定部
10dのネジ孔に挿入したタッピングネジ13を通し、
そのタッピングネジ13を本体構造体12の取付座面1
2dに形成しているネジ孔18に螺着することにより光
学箱10の固定部10dを本体構造体12の取付座面1
2dにスペーサ14を介して固定するようにしている。
【0026】なお、この実施の形態では、光学箱10を
本体構造体12に固定する箇所を固定部10a〜10d
の4箇所にし、そのうち3個の固定部10a〜10cを
それぞれ本体構造体12にタッピングネジ13により直
接固定(高さの調整ができない固定)するようにした
が、その直接固定する取付座面の数を4個以上にしてレ
ーザ走査装置の耐震動性を向上させるようにしてもよ
い。但し、その場合でも、本体構造体12側の取付座面
の1つは、上述したようなスペーサ14を介して光学箱
10を本体構造体12に固定する構成にする必要があ
る。
【0027】このように、本体構造体12側の取付座面
の数を増やす場合には、その増やす取付座面の位置は、
スペーサ14の効果を損なわない位置にする必要があ
る。そして、その取付座面を増やす位置は、それぞれ光
学箱の形状が異なるので、実験的に求めるのがよい。特
に、たまたま共振が起こる場合で、その際にごく僅かに
固有振動数をずらすだけで、必ずしも静的な剛性を大き
く変えるようなことをしなくても、取付座面の数を増や
すだけで、目に見えて事態が改善される場合がある。
【0028】本体構造体12とスペーサ14は、光学箱
10と同様な材料の例えば合成樹脂で形成するとよい。
そうすれば、本体構造体12とスペーサ14と光学箱1
0とは、それぞれ熱膨張係数が同じになる。したがっ
て、このレーザ走査装置が配設される装置の機内温度が
上昇しても、その温度変化に伴う熱変形によるひずみが
出にくい。
【0029】また、レーザ走査装置を固定する本体構造
体12は、熱可塑性の合成樹脂で作るようにするとよ
い。そうすれば、その本体構造体12にネジを固定する
ためのナットをインサートモールドしたりせずに、図1
に示したタッピングネジ13を直接本体構造体12の取
付座面12a〜12dにそれぞれネジ込み固定すること
ができるので、その本体構造体12をリサイクルする際
にインサートモールドされたナット類をいちいち取り外
す必要がないため、効率的なリサイクルができる。
【0030】図1に示したレーザ走査装置は、スペーサ
14を本体構造体12の傾斜した案内面となる取付座面
12d上にセットした状態でy方向に沿って移動させる
と、光学箱10が固定部10dの部分を中心にしてスペ
ーサ14の移動量に応じてz方向(上下方向)に移動す
る。その際、スペーサ14のy方向への移動量と、光学
箱10の固定部10dのz方向への移動量との関係は、
スペーサ14のくさび角度θによって定まり、そのくさ
び角度θを変えることにより、光学箱10の高さ方向の
位置を変える調整感度を自由に選択することができる。
【0031】例えば、θ=5.7 度とすれば、調整感度
は1/10になるので、所望の調整量が例えば±0.5
mm程度であるときには、y方向への移動量は±5mm
となる。そして、このようなくさび形状のスペーサ14
を樹脂の成形により製作することに、精度上の問題はな
んら生じない。
【0032】ところで、調整機能を果たすスペーサ14
を図1のy方向に移動させると、それに伴って光学箱1
0の固定部10dの部分がz方向(上下方向)に変位す
る。したがって、その光学箱10内に収められている各
光学部品の位置がずれることによって走査線が傾く。そ
して、その走査線の傾き度合いは、固定部10a〜10
dのどこの部分にスペーサ14を設けるかによって異な
る。
【0033】図4は、その固定部10a〜10dに順番
にスペーサ14を順次取り付けていって(それぞれ1箇
所にのみ配設)、そのときスペーサ14を図1のy方向
に移動させて各固定部10a〜10dの高さを変えたと
きの走査線の傾きの変化を測定した実験データを示して
いる。この実験では、スペーサ14の高さ0mm(スペ
ーサ14により各固定部10a〜10dを持ち上げてい
ない状態)のときにおける走査線の傾きを0としてい
る。また、走査線の傾きの符号は、y+方向でz+方向
に傾いた走査線を(+)プラスの傾きとした。
【0034】実験の結果は、図4から明らかなように、
スペーサ14を固定部10a〜10dのいずれの場所に
設けた場合も、その各固定部の位置を高くすると走査線
の傾きは変化するが、その固定部の高さの変化量に対す
る走査線の傾きの変化量はそれぞれで異なる。しかしな
がら、そのスペーサ14による固定部の高さの変化量と
走査線の傾きの変化量との相関は非常によく、線形変化
といえる。このことは、この程度の変形は、この光学箱
10にとって微小変形であることを示している。
【0035】この光学箱固定部の高さの変化量と走査線
の傾きとの関係は、光学箱10の中に収められているf
θミラー4,結像レンズ7,防塵ガラス8等の各光学部
品のそれぞれの配置や、光学箱10自体の剛性等により
変わるものである。すなわち、図2から明らかなよう
に、このレーザ走査装置のようにfθミラー4,結像レ
ンズ7,防塵ガラス8等の光学部品がそれぞれ長尺な形
状をしていて、光学箱10が比較的大きくて、その中央
に開口11があることによって箱自体のねじれ剛性が弱
い場合には、スペーサ14による局所的な変形は、その
スペーサ14の作用位置から遠く離れた処までは至らな
い。
【0036】したがって、そのスペーサ14による光学
箱10の変形は、単純ねじれ変形となり、その光学箱1
0の長手側の辺の近辺に位置する光学部品が互いに傾く
変形となる。そのため、この場合の走査線の傾きや収差
の劣化は光学部品(光学素子)の光軸回りの回転偏芯と
してモデル化され、幾何光学的な予測を立てることが容
易である。
【0037】この実施の形態によるレーザ走査装置は、
図4に示した実験結果から、本体構造体12の取付座面
12dの部分にスペーサ14を設けることに決定した。
このように、取付座面12dにスペーサ14を設ける
と、そのスペーサ14の位置を調整することにより光学
箱10の固定部10dの高さ方向の位置が変わるので、
それによってポリゴンスキャナ3が光軸回りに回転する
ため、結像レンズ7上を所定の光線より傾斜して走査す
るようになる結果、像面で走査線が傾くことになる。
【0038】ところで、図3に示したように、ポリゴン
スキャナ3と結像レンズ7は、開口11を隔てて光学箱
10の左右に分かれて配設されており、それら光学箱1
0のポリゴンスキャナ3と結像レンズ7を取り付けてい
る各部は側壁面と一体的になっていて比較的剛性を有し
ているため、スペーサ14による固定部10dの変形
は、ポリゴンスキャナ3と結像レンズ7のそれぞれの取
付面には影響しにくいと考えられる。
【0039】そこで、スペーサ14を設ける取付座面に
より走査線の傾き度合いがどれくらい異なるかをみてみ
ると、図4に示したように、例えば取付座面12cにス
ペーサ14を設けた場合(×印の線図)には、それを取
付座面12d(△印の線図)に設けた場合よりも調整感
度(スペーサ14の調整量に対する走査線の傾き度合
い)がにぶくなる。したがって、図4から明らかなよう
に、スペーサ14は取付座面12dに設けると最も良好
な調整感度が得られるので好ましい。なお、図4で○印
の線図は、スペーサ14を取付座面12aに設けた場合
のものであり、□印の線図はスペーサ14を取付座面1
2bに設けた場合のものである。
【0040】このように調整感度は、光学箱10の大き
さや形状、及びその中に収納される各種光学部品の形状
及び配設位置によっても異なるものであるため、それら
の条件によっては取付座面12dの位置にスペーサ14
を設けることが最も好ましいとはいえない場合もある。
【0041】しかしながら、このレーザ走査装置は、前
述したように本体構造体12の図1に示したような範囲
に突条のリブ16をコの字状に所定の高さで形成し、そ
のリブ16に対応させて光学箱10側に図3に示したよ
うな凹溝17を所定の範囲で形成しているので、取付座
面12dの位置にスペーサ14を設けるのが好ましい。
【0042】すなわち、このレーザ走査装置では、光学
箱10内の防塵は凹溝17と本体構造体12側のリブ1
6とのラップによって行なっているため、取付座面12
cの位置にスペーサ14を設けてその取付座面12cの
部分を上下動させてしまうと、防塵ガラス8の回りの隙
間が変化してしまう。したがって、そのままでは塵や埃
等がその隙間部分から光学箱10内に侵入してしまうの
で、それを防ぐためにはレイアウト上において工夫が必
要となったり、防塵ガラス8を保持する部分に弾性部材
やシール部材を設けたりしなければならなくなるので、
面倒な構成になると共にコストアップにもなる。
【0043】これに対し、取付座面12dの位置にスペ
ーサ14を設けるようにすれば、スペーサ14を固定部
10dが取付座面12dから最も高くなる最大調整位置
に調整したときでもリブ16が凹溝17にラップし続け
る寸法関係にしておけば、防塵ガラス8を保持する部分
に弾性部材やシール部材を設けたりしなくても、防塵性
が得られる。
【0044】なお、スペーサ14を摺動させる案内面
は、光学箱10側に設けるようにしてもよい。また、リ
ブ16を光学箱10側に設けると共に凹溝17を本体構
造体12側に設けるようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、次に記載する効果を奏する。請求項1のレーザ走査
装置によれば、固定部高さ調整手段により光学箱を変形
させることにより、本来の光学性能を損なうことなしに
走査線の傾きを簡単に所望の傾きに調整することができ
る。したがって、高価な部品を使用したり、製品の重量
が増したりせずに走査線の傾きを調整することができ
る。また、外部振動に対しても悪影響を受けない。
【0046】請求項2のレーザ走査装置によれば、固定
部高さ調整手段はくさび形状のスペーサ部材であるた
め、比較的ラフな寸法精度であっても微妙な調整を行な
うことができる。
【0047】請求項3のレーザ走査装置によれば、反射
ビームの光路が水平光軸と僅かな角度差をなして積層さ
せる光レイアウトにより装置全体を小型にすることがで
きる。また、略中央に形成した開口により、固定部高さ
調整手段による局所的な光学箱の変形が、その固定部高
さ調整手段の作用位置から遠く離れた処までは影響しな
いようになる。したがって、走査線の傾きを調整しやす
くすることができる。そして、光学箱のレーザビーム偏
向手段に近接する側の固定部が固定部高さ調整手段によ
り高さが調整される構成であるため、その調整によりレ
ーザ発光手段側の高さに変化が生じないようになる。
【0048】請求項4のレーザ走査装置によれば、光学
箱とスペーサ部材は本体構造体と同じ材料で形成されて
いるので、それらは全て同じ熱膨張係数であるため、こ
のレーザ走査装置が配設される装置の機内温度が上昇し
ても、その温度変化に伴う熱変形によるひずみが出にく
い。
【0049】請求項5のレーザ走査装置によれば、光学
箱内の防塵は突条と凹溝とのラップにより行なうので、
その突条と凹溝とのラップ量が固定部高さ調整手段の調
整により変化しても、光学箱の防塵性を保つことができ
る。したがって、特別に防塵用のシール等を行なう必要
がないので、構成を簡単にすることができると共に安価
に製作することができる。
【0050】請求項6のレーザ走査装置を固定する受台
によれば、それが熱可塑性の合成樹脂で形成されている
ので、その受台にナットをインサートモールドしたりせ
ずに、タッピングネジを直接その受台にネジ込み固定す
ることができるため、その受台をリサイクルする際にイ
ンサートモールドされたナット類をいちいち取り外す必
要がない。したがって、効率的なリサイクルができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態例であるレーザ走査装置
の光学箱とそれを取り付ける受台及びそれらの間に介在
させるスペーサを示す分解斜視図である。
【図2】同じくその光学箱内に設けられている走査光学
系を構成する各光学部品を示す斜視図である。
【図3】同じくそのレーザ走査装置を受台に固定した状
態を示す縦断面図である。
【図4】図1の光学箱に4箇所設けた各固定部に順番に
スペーサを取り付けたときの各固定部の高さ変化と走査
線の傾き量の変化との関係を示した線図である。
【符号の説明】
1:レーザユニット(レーザ発光手段) 2:シリンドリカルレンズ(第1の光学手段) 3:ポリゴンスキャナ(レーザビーム偏向手段) 4:fθミラー(第2の光学手段) 9:感光体ドラム 10:光学箱 10a〜10d:固定部 11:開口 12:本体構造体(受台) 12a〜12d:取付座面 14:スペーサ(固定部高さ調整手段) 16:リブ(突条) 17:凹溝

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビームを発するレーザ発光手段
    と、回転多面鏡を用いたレーザビーム偏向手段と、前記
    レーザ発光手段が発したレーザビームを前記レーザビー
    ム偏向手段上に結像する第1の光学手段と、前記レーザ
    ビーム偏向手段により偏向されたレーザビームを所定の
    像面に結像する第2の光学手段とを光学箱内の所定の位
    置にそれぞれ保持固定してレーザビーム操作ユニットを
    構成し、前記光学箱を受台に固定するようにしたレーザ
    走査装置において、 前記光学箱を前記受台に4個所以上の固定部で固定する
    ようにし、その固定部の1個所に該固定部の前記受台の
    取付座面からの高さを調整可能にする固定部高さ調整手
    段を設け、該固定部高さ調整手段を介して前記1個所の
    固定部を前記受台に固定し、残る他の前記固定部をそれ
    ぞれ前記受台に直接固定するようにしたことを特徴とす
    るレーザ走査装置。
  2. 【請求項2】 前記固定部高さ調整手段は、くさび状の
    スペーサ部材であり、該スペーサ部材が前記光学箱ある
    いは前記受台の何れかに形成した案内面に沿って摺動可
    能であることを特徴とする請求項1記載のレーザ走査装
    置。
  3. 【請求項3】 前記光学箱は、上下2層構造の部屋に分
    かれて形成されていて、その略中央に形成した開口によ
    り上下の部屋が貫通し、前記部屋の一方に前記開口を跨
    ぐように前記レーザ発光手段とレーザビーム偏向手段を
    配設すると共に第1の光学手段を配設し、前記固定部高
    さ調整手段を前記レーザビーム偏向手段に近接する側の
    固定部に該固定部の高さを調整可能に設けたことを特徴
    とする請求項1又は2記載のレーザ走査装置。
  4. 【請求項4】 前記光学箱と前記スペーサ部材は、前記
    受台と同じ材料で形成されていることを特徴とする請求
    項2記載のレーザ走査装置。
  5. 【請求項5】 前記固定部は前記光学箱の略4隅に設け
    られていて、該光学箱には前記受台に形成された突条あ
    るいは凹溝と係合する凹溝あるいは突条を所定の範囲に
    形成し、前記固定部高さ調整手段を設ける1個所の固定
    部を、前記固定部高さ調整手段を調整範囲内の最大高さ
    位置に調整して前記固定部が前記受台の取付座面から最
    も高くなる位置にしたときに前記光学箱側の凹溝あるい
    は突条が前記受台側の突条あるいは凹溝にラップし続け
    る位置の固定部にしたことを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれか一項に記載のレーザ走査装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の
    レーザ走査装置を固定する受台であって、材料が熱可塑
    性の合成樹脂で形成されていることを特徴とする受台。
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