JP2000252541A - 積層圧電トランス - Google Patents

積層圧電トランス

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JP2000252541A
JP2000252541A JP11052488A JP5248899A JP2000252541A JP 2000252541 A JP2000252541 A JP 2000252541A JP 11052488 A JP11052488 A JP 11052488A JP 5248899 A JP5248899 A JP 5248899A JP 2000252541 A JP2000252541 A JP 2000252541A
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piezoelectric transformer
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laminated
piezoelectric ceramic
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Junichi Watanabe
渡辺  純一
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 圧電セラミックスの厚みが200μm以下と
薄く、かつ積層数の多い積層圧電トランスにおいて、焼
結温度が1100℃前後以下であり、圧電セラミックス
の結晶組織が微細かつ均一で、圧電特性や機械的強度に
優れた積層圧電トランスを提供する。 【解決手段】 厚さ方向に分極された圧電セラミックス
1とAgを主体とする内部電極2とを交互に積層してな
る駆動部と長さ方向に分極された発電部を有する圧電ト
ランスの駆動部一層あたりの圧電セラミックス厚みtが
200μm以下で、単位面積あたりに形成される内部電
極2の重量で表される面密度xが2mg/cm以上で
あり、かつ前記圧電セラミックスの厚みt(μm)と内
部電極の面密度x(mg/cm)との比t/xが12
以上である積層圧電トランス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷陰極管点灯回路
用、小型液晶ディスプレーのバックライト点灯用のイン
バータ回路部品である積層圧電トランスに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶デイスプレイにあっては液
晶自体は発光しないことから液晶表示体の背面や側面に
冷陰極管等の放電管を配置するバックライト方式が主流
となっている。この放電管を駆動するためには、使用す
る放電管の長さや直径にもよるが、通常、数百ボルト以
上の交流の高電圧が要求される。この交流の高電圧を発
生させる方法として圧電トランスを用いたインバータが
特開平5−114492号公報に開示されている。
【0003】圧電トランスは、巻線が不要なことから構
造が非常に簡単となり、小型化、薄型化、低コスト化が
可能である。この圧電トランスの構造と特徴は、例えば
学献社発行の専門誌「エレクトロセラミックス」197
1年7月号の「圧電トランスの特性とその応用」に示さ
れている。
【0004】最も一般的な圧電トランスの構成と動作を
図1を用いて以下に説明する。図1に示すものは195
6年に米国のC.A.Rosenが発表したローゼン型
圧電トランスの説明用模式図である。斜線を施した部分
は特に電極部であることを示す。
【0005】図中の1は例えばPbTiO−PbZr
(PZT)の圧電セラミックスである。この圧電ト
ランスの図中左半分の上下面には例えば銀焼き付けによ
り設けられた一対の入力電圧3、4を形成し、右側端面
にも同様の方法で出力電極5を形成する。そして圧電ト
ランスの左半分の駆動部は厚み方向に、右半分の発電部
は長さ方向にそれぞれ矢印に示すように分極処理を施
す。
【0006】上述の圧電トランスの入力電極3、4間
に、圧電セラミックス1の長さ方向の共振周波数と略同
じ周波数の交流電圧を印加するとこの圧電セラミックス
1は長さ方向に強い機械振動を生じ、これにより右半分
の発電部では圧電効果により電荷を生じ、出力電極5と
入力電極の一方、例えば入力電極4との間に出力電圧V
oが生じる。
【0007】上記の構成の圧電トランスで得られる昇圧
比(Vo/Vi)(ここでViは、入力電圧)は、
(1)式のように表される。 (Vo/Vi)=A・k31・k33・Q・L/T (1)式 ここで、k31:横効果の電気機械結合係数、k33
縦効果の電気機械結合係数、Q:機械的品質係数、
L:圧電トランスの長さ、T:圧電トランスの厚さ、
A:定数である。k31、k33、Qは圧電材料によ
り決定される材料定数であり、L、Tは素子の寸法形状
により決定される。
【0008】前述のバックライト用に使用される圧電ト
ランスは数100ボルト以上の高い交流高電圧が要求さ
れるため、高い昇圧比が必要とされる。そのためには、
(1)式からわかるように圧電トランス形状の厚さTを
薄くするか、長さLを大きくすることが有効であるが、
実装、素子強度の面から、とりうる値には自ずと限界が
あった。
【0009】このような問題点を解決する方法として薄
手の圧電セラミックスを積層し、駆動部側を並列接続す
るような積層型の圧電トランスが例えば特開平07−3
02938号公報に開示されている。このような駆動部
側が積層された積層圧電トランスの説明用模式図を図2
に示す。なお、斜線を施した部分は特に電極部であるこ
とを示す。ここで駆動部は、圧電セラミックス1と内部
電極2が交互に積層され、並列に接続された構造となっ
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述の薄手の圧電セラ
ミックス1と内部電極2とを交互に積層した積層圧電ト
ランスは、一般的には積層セラミックコンデンサと同様
の製造方法により製造される。すなわち、鉛、ジルコニ
ウム、チタンなどの金属酸化物を主成分とする組成物か
らなる仮焼原料粉をシート状に形成し、その表面に内部
電極2となる貴金属ペーストを、例えばスクリーンで印
刷した後、その何枚かを積層、圧着し一体化して、その
後焼結される。
【0011】このような積層圧電トランスの内部電極2
に使用される貴金属は、圧電セラミックスの焼結温度で
酸化されず、かつ溶解しないことが必要であるとともに
工業的に安価であることが望ましく、積層圧電トランス
においても積層セラミックコンデンサと同様に、Ag・
Pd合金を内部電極材料として用いるのが一般的であ
る。このAg・Pd合金はPdの融点が1554℃と高
いので、Pdの比率が高い程高温での焼結に耐える一
方、Pdは焼結途中で酸化還元により体積変化し易いと
いう性質から、Pdの比率が高すぎると焼結途中でセラ
ミック素子との剥離(デラミネーション)を発生し易い
という不具合があった。一方、Pdの比率を抑えると融
点が下がるので、必然的に圧電セラミックスの焼結温度
も下げなくてはならない。積層セラミックコンデンサで
は、内部電極材料としてもっぱら重量%の比でAg:P
d=70:30の合金を使用するが、これを積層圧電ト
ランスに用いるには、圧電セラミックスを1100℃前
後の温度で焼結しなければならない。しかしながら従来
の圧電セラミックスは、その焼結温度が1250℃前後
であり、従来1100℃前後の温度で焼結可能な圧電セ
ラミックスはなかった。
【0012】また、従来の圧電セラミックスを用い、内
部電極をAg・Pd合金とした積層体を大気中1100
℃で焼結したところ、内部電極の焼結促進作用によっ
て、圧電セラミックスだけを焼結する場合よりも100
℃も低温で焼結可能であり、圧電特性に優れた積層圧電
セラミックス振動子を得たとの報告がある(Jpn.J.App
l.Phys.Vol34(1995)p5270-5272)。しかしながら、得ら
れた積層圧電セラミックス振動子の圧電セラミックス
は、内部電極近傍では結晶が粗大化し、内部電極から離
れた部分では緻密化が不十分で結晶粒径も小さいとうい
う著しく不均一な結晶組織であった。
【0013】上述の問題点を解決する圧電振動子として
本発明者等は特願平10−073744号公報で鉛、ジ
ルコニウム、チタンなどの金属の酸化物を主成分とする
組成物を焼結した圧電セラミックスにFeとAgを含有
させ、該圧電セラミックスの断面観察像における見かけ
の結晶組織の平均結晶粒径が1μm以下で、かつ見かけ
の結晶組織の80面積%以上が1μm以下の結晶粒径の
結晶粒で構成した圧電セラミックスを用いて、焼結温度
が1100℃前後以下で、圧電特性や機械的強度に優れ
た圧電セラミックスと、これを用いた積層圧電セラミッ
クス振動子を提案している。さらに、圧電セラミックス
中の鉛と内部電極中のAgとの反応により、Agが圧電
セラミックス中に拡散して焼結を促進すること、並びに
焼結時の雰囲気を制御することにより、その反応性を制
御できることを開示し、これにより1100℃以下の低
温で緻密でかつ均一な組織を有する積層圧電振動子が得
られるとしている。
【0014】上記の発明では焼結時の雰囲気を精密に制
御する必要があるが、工業的に多量に製造する場合にあ
っては、製造ロット間の焼結密度のばらつきを生じ易
く、とりわけ、圧電セラミックスの厚みが200μm以
下と薄く、かつ積層数の多い圧電トランスにおいてはA
gの拡散が顕著で絶縁抵抗の低下により分極が困難であ
るという問題点があった。バックライト用インバータに
用いられる圧電トランスにおいては、冷陰極管の点灯の
際に高出力電圧が必要であり、そのため、昇圧比を大き
くするために駆動部の積層数は増加し、かつ圧電セラミ
ックスの板厚は薄くなる傾向にある。
【0015】本発明は上述の問題点を解決するためにな
されたもので、特に圧電セラミックスの厚みが200μ
m以下と薄く、かつ積層数の多い積層圧電トランスにお
いて、焼結温度が1100℃前後以下であり、圧電セラ
ミックスの結晶組織が微細かつ均一で、圧電特性や機械
的強度に優れた積層圧電トランスを提供することを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め鋭意研究の結果、発明者らは著しく構成を改善した積
層圧電トランスに想到したものである。すなわち、本発
明は厚さ方向に分極された圧電セラミックスとAgを主
体とする内部電極とを交互に積層してなる駆動部と長さ
方向に分極された発電部を有する圧電トランスであっ
て、前記駆動部の一層当たりの圧電セラミックスの厚み
tが200μm以下で、単位面積あたりに形成される内
部電極の重量で表される面密度xが2mg/cm以上
であり、かつ前記圧電セラミックスの厚みt(μm)と
内部電極の面密度x(mg/cm)との比t/xが1
2以上の積層圧電トランスである。
【0017】なお、前記内部電極をAgとPdの合金で
AgとPdの配合重量比(Ag:Pd)が(60:4
0)〜(80:20)とすることが望ましい。また、圧
電セラミックスとしては、鉛、チタン、ジルコニウム、
ストロンチウム、鉄の金属酸化物を主成分とするセラミ
ックスで特に特性の良好な圧電トランスが得られる。さ
らに圧電トランス中の発電部の長さLは30mm以下で
あることが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】本願発明者らは、Ag・Pd合金
の圧電セラミックス焼結促進効果について鋭意研究の結
果、Ag・Pd合金中の特にAgが圧電セラミックスの
焼結促進に寄与すること、内部電極から圧電セラミック
スへのAg拡散の程度はAg・Pd合金により形成され
た内部電極の面密度x( mg/cm)並びに圧電セ
ラミックスの板厚t(μm)とに相関があり、これらx
とtを最適化することにより、焼結温度が1100℃前
後以下であり、圧電セラミックスの結晶組織が微細かつ
均一で、圧電特性や機械的強度に優れた積層圧電トラン
スが得られることを見出した。
【0019】圧電トランス中の圧電セラミックスの焼結
性は、内部電極より拡散してくるAgの量に依存する。
それゆえ、緻密でかつ均一な組織を有する圧電セラミッ
クスを得るためには内部電極であるAg・Pd合金の中
のAgの量、内部電極の存在する位置、Agが拡散する
圧電セラミックスの距離等を厳密に規定されなければな
らない。本願発明者等は数々の検討により、とりわけ本
願発明の項目を規定することにより、特性良好な圧電ト
ランスを提供できることを見出したものである。
【0020】本発明において、内部電極のAgの含有量
は、(Ag:Pd)比で(80:20)〜(60:4
0)とするのが好ましい。(Ag:Pd)比が(80:
20)超であると圧電セラミックス中のAg含有量が多
くなり、絶縁抵抗が著しく低下するので好ましくない。
また(60:40)未満では内部電極からのAgの拡散
が不充分で緻密な焼結体を得ることができない。また、
発電部の長さLは30mm以下であることが望ましい。
これは、発電部の長さが30mmを越えると駆動部中の
内部電極からのAgの拡散距離が長くなりすぎて、発電
部端部に到達するAg量が不足し、発電部端部の焼結密
度が低下するからである。
【0021】圧電セラミックスを鉛、チタン、ジルコニ
ウム、ストロンチウム、鉄の金属酸化物を主成分とする
圧電材料で構成することにより、圧電トランス等のハイ
パワー用途に適した素子を提供することが可能となる。
以下、本発明の効果を実施例により具体的に説明する。
【0022】
【実施例】(実施例1)初めに試料の作成方法について
説明する。酸化鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、炭
酸ストロンチウムを、圧電セラミックスが(Pb
0.95Sr0.05)(Zr0.52Ti0.48
の組成となるとともに、該Pb量に対し酸化鉛が
0.05重量%以上0.3重量%以下で過剰となるよう
に秤量し、湿式ボールミルで混合した後、これを乾燥
し、解砕し、さらに850℃で2時間仮焼して仮焼粉を
作成した。この解砕粉とFeを0.7重量%各々
秤量の上ボールミルに投入し、湿式で粉砕した後、この
原料を乾燥して仮焼原料粉を作成した。なお該仮焼原料
粉の粒度は1μm以下となるようボールミルでの粉砕時
間により適宜調整している。
【0023】さらにこの仮焼原料粉にバインダーとして
PVBを、可塑剤としてBPBGをそれぞれ4重量%添
加し、エチルアルコールを溶媒として、ボールミルにて
24時間混練した。混練後脱泡と粘度調整を行い、ドク
ターブレード法により60〜350ミクロンのグリーン
シートを作製した。その後、スクリーン印刷法により
(Ag:Pd)=(70:30)のペーストを用いてグ
リーンシート上に内部電極を印刷し、積層、圧着し、所
定形状に切断して成形体とした。積層数は焼結後の厚み
が2mm前後になるようにグリーンシートの厚みにより
積層数を調整して積層した。内部電極の面密度はスクリ
ーンの乳剤厚を調整することにより、印刷される電極厚
みを調整することで所望の面密度を得た。この成形体を
アルミナもしくはマグネシアからなる焼成治具に配列
し、これを脱脂後大気中1100℃で2時間焼成した。
さらに入出力電極を印刷し焼付して、140℃、2kV
/mmの分極電界を印加し分極処理を施して30mm×
6.5mm×2mmのローゼン型積層圧電トランスとし
た。
【0024】なお、本発明に係る積層圧電トランスの圧
電セラミックス中のAg含有量は焼結体中のAgの含有
量を定量分析して確認することが必要である。本実施例
においては上記定量分析の手法としてICP発光分析
(Inductively Coupled PlasmaEmission Spectroscop
y)を採用し、焼結後の発電部の圧電セラミックスを切
り出して分析した。分析箇所は積層圧電トランスの発電
領域の長手方向の中央部および端面の部位である。
【0025】圧電トランスの効率は以下の条件で測定し
た。負荷抵抗として100kΩの抵抗をトランスの出力
側に接続し、発振器により駆動周波数を調整し、さらに
これをパワーアンプにより電流を増幅して2.5Wの電
力を圧電トランスの入力部に供給した。交流電流計によ
り出力電流を測定して、出力電力と入力電力の比を圧電
トランスの効率として評価した。効率としては90%以
上が望ましく、これを評価の基準値とした。なお、駆動
は1波長モードで行った。
【0026】またDC100Vで積層型圧電トランスの
入力側絶縁抵抗を測定評価した。なお絶縁抵抗は100
MΩ以上が望ましく、これを評価の基準値とした。
【0027】圧電トランスの密度はガンマ線密度測定器
で測定を行った。なお、スポット径は2φであり、圧電
トランスの局所的な密度の測定を行った。 以上によっ
て得た結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1において試料のNo.1〜4は本発明
に係る実施例であり、試料のNo.5〜7は比較例であ
って、実施例と区別するために試料番号に()を付し
た。以下、実施例と比較例とを対比しながら説明する。
表1中のNo.1から4の試料は圧電セラミックスの板
厚tと内部電極の面密度xとを本発明に係る範囲で変更
した積層圧電トランスである。いずれの実施例において
もAgは発電部端部までほぼ均等に拡散しており、その
結果、焼結密度も駆動部、発電部ともに充分に緻密化し
ている。トランスとしての特性も良好であり、また、A
gの拡散量も200〜350ppmの適正な範囲で拡散
しているため、絶縁抵抗も充分に高い値を示している。
【0030】一方、比較例として示したNo5では圧電
セラミックスの板厚が300μmと厚いため、Agの拡
散が不充分となり、とりわけ発電部端部での密度低下が
著しく、このため、トランスとしての効率が不充分であ
る。また、密度が低いので強度が低く、駆動時に破壊す
る恐れもある。No6は圧電セラミックスtと内部電極
の面密度xの比が高い場合である。圧電セラミックスの
厚みに比して、内部電極量が多いので、Agの拡散量が
500ppmを越えている。このため、絶縁抵抗の低下
が著しく、分極ができず、トランスとしての評価は不能
であった。No7は内部電極の面密度xが1mg/cm
と低い場合であるが、No5と同様にAgの拡散が不
充分で密度が低く、その結果、トランスとしての充分な
特性が得られない。
【0031】(実施例2)実施例1と同組成の圧電セラ
ミックスを用いて、120μmのグリーンシートを作製
し、内部電極の面密度が4mg/cmとなるように所
定の電極を印刷し、焼結後の厚みが2mm前後になるよ
うに積層し、以下、実施例1と同様の方法で圧電トラン
スを作製、評価した。なお、内部電極としてAg/Pd
比の異なる合金を用いて試料を作製した。評価結果を表
2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】表2中のNo.1〜5の試料は、内部電極
を(Ag:Pd)を(50:50)〜(90:10)な
るAg・Pdペーストで形成し、大気中で焼結した積層
圧電トランスである。No2〜No4は本発明の実施例
であり、No1およびNo5は比較例である。 いずれ
の実施例においてもAgは発電部端部までほぼ均等に拡
散しており、その結果、焼結密度も駆動部、発電部とも
に充分に緻密化し、良好な特性を示している。一方、比
較例である(Ag:Pd)=(50:50)であるN
o.1の試料はAgの拡散量が不充分であり、良好な特
性を得ることができない。また(Ag:Pd)=(9
0:10)のNo5の試料では、Ag含有量が700p
pmを超え絶縁抵抗が著しく劣化し分極が出来なかっ
た。
【0034】(実施例3)実施例1と同組成の圧電セラ
ミックスを用いて、120μmのグリーンシートを作製
し、内部電極の面密度が4mg/cmとなるように所
定の電極を印刷し、焼結後の厚みが2mm前後になるよ
うに積層し、以下、実施例1と同様の方法で素子長の異
なる圧電トランスを作製、評価した。素子長は30〜7
5mmとし、発電部の長さLは素子長の1/2とした。
評価結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】表3中のNo1〜No3は本発明の実施例
であり、No4は比較例である。いずれの実施例におい
てもAgは発電部端部までほぼ均等に拡散しており、そ
の結果、焼結密度も駆動部、発電部ともに充分に緻密化
し、良好な特性を示している。一方、比較例であるNo
4では発電部が長いため、その端部までAgが充分に拡
散できず、その結果、発電部端部近傍の密度が低下し、
充分な特性を得ることができない。
【0037】なお、これら実施例においてローゼン型の
積層圧電トランスについて記載したが、本願発明は特に
これに限定されるものではなく、積層技術によってなる
他の積層圧電トランスにおいても本発明の効果が変わら
ないことは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、焼
結温度が1100℃前後以下であり、圧電セラミックス
の結晶組織が微細かつ均一で、圧電特性に優れた積層圧
電トランスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローゼン型圧電トランスの構造を説明するため
の斜視図である。
【図2】積層圧電トランスの構造を説明するための斜視
図である。
【符号の説明】
1 圧電セラミックス 2 内部電極 3、4 入力電極 5 出力電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ方向に分極された圧電セラミックス
    とAgを主体とする内部電極とを交互に積層してなる駆
    動部と長さ方向に分極された発電部を有する圧電トラン
    スであって、前記駆動部の一層あたりの圧電セラミック
    スの厚みtが200μm以下で、単位面積あたりに形成
    される内部電極の重量で表される面密度xが2mg/c
    以上であり、かつ前記圧電セラミックスの厚みt
    (μm)と内部電極の面密度x(mg/cm)との比
    t/xが12以上であることを特徴とする積層圧電トラ
    ンス。
  2. 【請求項2】 内部電極がAgとPdの合金であって、
    配合重量比(Ag:Pd)が(60:40)〜(80:
    20)であることを特徴とする請求項1記載の積層圧電
    トランス。
  3. 【請求項3】 圧電セラミックスが鉛、チタン、ジルコ
    ニウム、ストロンチウム、鉄の金属酸化物を主成分とす
    ること特徴とする請求項1又は2に記載の積層圧電トラ
    ンス。
  4. 【請求項4】 圧電トランス中の発電部の長さLが30
    mm以下であることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の積層圧電トランス。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004304028A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Kyocera Corp 圧電変位素子および圧電アクチュエータ

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JP2004304028A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Kyocera Corp 圧電変位素子および圧電アクチュエータ

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