JP2000253736A - 農作物の運搬車両 - Google Patents

農作物の運搬車両

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JP2000253736A
JP2000253736A JP11103096A JP10309699A JP2000253736A JP 2000253736 A JP2000253736 A JP 2000253736A JP 11103096 A JP11103096 A JP 11103096A JP 10309699 A JP10309699 A JP 10309699A JP 2000253736 A JP2000253736 A JP 2000253736A
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vehicle
wheel
wheels
chassis
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Nobumasa Yagi
宣昌 屋宜
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Abstract

(57)【要約】 【課題】収穫したサトウキビなどをほ場の外まで運搬す
るのに適する農作物の運搬車両に関し、左右の走行手段
の間隔を変更可能とすることで、走行時に新芽などを損
傷するのを防止する− 【解決手段】操縦部2を旋回可能に搭載した車台1の少
なくとも片方に、車幅方向にスライドして伸縮できる可
動フレームF1、F2を設け、該可動フレームに車輪な
どの走行手段と連結することによって、圃場の畝の間隔
に合わせて、左右の車輪間隔を変更し、常に畝間を走行
することで、新芽などを踏みつぶさないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、収穫したサトウキビな
どをほ場の外まで運搬するのに適する農作物の運搬車両
に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】ハーベス
ターと呼ばれる大型のサトウキビ収穫機を用いると、収
穫後のサトウキビの根株から出ている芽が押しつぶされ
るため、翌年の古株からの芽出しに悪影響を与える。そ
のため、収穫の都度、新たにサトウキビの植え付けをす
る必要がある。新たに植え付けた場合は、古株からの芽
出しよりも期間を要するので、生産効率が悪い。また、
雨天時には、ほ場を荒らすため、収穫作業ができない。
【0003】そこで、収穫したサトウキビをワイヤーで
束ねて、ほ場の外まで引っ張り出す手法も採られている
が、サトウキビの束を引きずり出す際に、すでに芽出し
している新芽を折ってしまう、という欠点がある。
【0004】また、小型の運搬専用車両も使用されてい
るが、この場合も、収穫後に残存する、すでに芽出しし
ている新芽を押しつぶすことになり、翌年の発芽効率が
悪い。
【0005】本発明の技術的課題は、このような問題に
着目し、左右の走行手段の間隔を変更可能とすること
で、走行時に新芽などを損傷するのを防止することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の技術的課題は次
のような手段によって解決される。請求項1は、操縦部
を旋回可能に搭載した車台の少なくとも片方に、車幅方
向にスライドして伸縮できる可動フレームを設け、該可
動フレームに車輪などの走行手段と連結してなる農作物
の運搬車両である。車台の左右両側に可動フレームを設
けてもよい。
【0007】このように、走行手段と連結された可動フ
レームが車台に対し車幅方向に伸縮できるため、圃場の
畝の間隔に合わせて、左右の走行手段の間隔を変更でき
る。その結果、収穫後に残っている古株から出た新芽の
上を走行することなく、収穫した農作物を運搬できる。
【0008】請求項2は、請求項1記載の走行手段を、
油圧モータで回転駆動する構造とし、かつ前記の可動フ
レームを、嵩上げ用の足を介して、走行手段と連結して
なる農作物の運搬車両である。
【0009】このように、車輪やクローラーなどの走行
手段を油圧モータで駆動して走行するので、すでに生え
ている新芽などの障害となるディファレンシャルギア機
構を省くことができる。また、嵩上げ用の足によって、
可動フレームや車台の高さを高くしてあるので、走行時
に、車台や可動フレームが、すでにある程度成長した高
い新芽を押し倒したりする恐れがない。
【0010】請求項3は、請求項1または請求項2に記
載の車台に荷台部を有しており、油圧操作可能なブーム
の先端に連結された揺動アームの先端に少なくとも把持
手段を有しており、該ブームが、前記の旋回部に取り付
けられている農作物の運搬車両である。
【0011】このように、車台上に、荷台部と旋回する
操縦部を有しているので、収穫したサトウキビなどを直
ちに、旋回可能なブームを操作することで、自身の荷台
に積み込むことができ、一人で収穫・運搬作業ができ
る。
【0012】請求項4は、請求項1、請求項2または請
求項3に記載の走行手段が車輪構造の場合についての発
明である。すなわち、左右の車輪を可動フレームに連結
する手段が、嵩上げ用の高い足になっている。そして、
嵩上げ用の足の上端が、鉛直軸を介して、前記の可動フ
レームに取り付けられている。
【0013】また、前記の嵩上げ用の足の上端と一体の
ブラケットの、前記鉛直軸に対し車輪とは反対側の位置
同士が、背中合わせの一対の油圧シリンダーで連結され
ており、該油圧シリンダー対が、別の油圧シリンダーに
よって、左右方向に駆動されることで、左右の車輪の向
きを同時に可変する構造となっている。
【0014】このように、車輪の向きを変えるための鉛
直軸に対し車輪とは反対側の位置同士が、背中合わせの
油圧シリンダー対で連結され、該油圧シリンダー対が別
の油圧シリンダーで左右方向に駆動される構造なため、
簡素な構造で、操舵機構を実現できる。
【0015】請求項5は、請求項4に記載の車輪の向き
を変更可能な車輪とは反対側の左右の車輪が、可動フレ
ームに上下方向に回動可能に取り付けられたアームの先
端側に支持されており、該アームの先端側と前記の可動
フレームとの間に、圧縮コイルスプリングと油圧シリン
ダーを介在させてある。そして、該油圧シリンダーのピ
ストンロッドを、少なくとも収縮状態にロックできる構
造となっている。
【0016】このように、操舵側の車輪とは反対側の車
輪は、回動アームに支持されていて、スプリングに抗し
て上下に移動可能なため、走行路面が平坦でない場合で
も、各車輪がより確実に路面と接し、安定走行できる。
また、圧縮コイルスプリング中において、車輪側と可動
フレームとの間を連結している油圧シリンダーのピスト
ンロッドを引っ込めた状態にロックしておくと、車高を
低くでき、農作物の運搬作業以外の際に、より安定させ
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に本発明による農作物の運搬車
両が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明す
る。図1は本発明による農作物の運搬車両を正面側から
見た斜視図である。1は車台であり、旋回可能な操縦部
2を搭載しており、また操縦部2の搭載部以外の領域1
aは、荷物を載せる荷台になっている。
【0018】操縦部2から見て左側の前輪W1と後輪W
2は、左側の可動フレームF1に取り付けられている。
また、操縦部2から見て右側の前輪W3と後輪W4は、
右側の可動フレームF2に取り付けられている。
【0019】圃場の畝の間隔に合わせて、左側の車輪W
1、W2と右側の車輪W3、W4との間隔を変えられる
ように、左側の可動フレームF1と右側の可動フレーム
F2が、車台1に対し、左右にスライドすることで、伸
縮できる。
【0020】左側の可動フレームF1は、縦フレーム3
に前後の横フレーム4、5と中間の横フレーム6とを溶
接して一体化することで、ローマ字のE字状に形成され
ている。右の可動フレームF2も同様にして、E字を反
転した形状に形成されている。図示の各フレームは、角
パイプで形成されているが、丸パイプなどでもよい。
【0021】一方、車台1側には、前後と中間の各フレ
ーム4、5、6と対応する位置に、各フレーム4、5、
6をちょうど挿入できるサイズの角パイプ7、8、9を
固定してある。したがって、左右の可動フレームF1、
F2の前後と中間の各フレーム4、5、6が車台1の角
パイプ7、8、9に出入りすることで、左右の可動フレ
ームF1、F2が左右方向に伸縮できる。
【0022】左右の前輪W1、W3は、取り付け足1
0、11の下端に取り付けられており、取り付け足1
0、11の上端は、鉛直軸を介して、左右の可動フレー
ムF1、F2の前端に支持されている。したがって、前
輪W1、W3は、その向きを変えることで、走行方向を
制御できる。
【0023】後輪W2、W4は、走行部の地形に応じて
上下動できるように、上下回動可能なアームを介して、
左右の可動フレームF1、F2の後側に取り付けられて
いる。なお、各車輪W1、W2、W3、W4とそれぞれ
の取り付け足との間には、油圧モータを介在させてあ
り、油圧モータで4つの車輪を回転させて、前後に走行
する構造になっている。
【0024】図2は図1の農作物の運搬車両を右側から
見た側面図であり、上下方向に回動するアーム12が、
右側の可動フレームF2の縦フレーム3に対し、後向き
に、水平軸13で取り付けられている。そして、回動ア
ーム12の下端に、後輪W4が取り付けられている。ま
た、回動アーム12の下端と前記の右側の可動フレーム
F2との間に圧縮コイルスプリングSを介在させ、その
中に油圧シリンダーを挿入することでサスペンションを
構成してある。
【0025】図1における左側の可動フレームF1と後
輪W2との間も、同様な構造になっている。
【0026】操縦部2は、旋回機構14を介して、車台
1上に旋回可能に搭載されている。旋回部分には、操縦
部2の前側において、ブーム15と該ブーム15を上下
回動させる油圧シリンダー16を連結してある。そし
て、ブーム15の先端に、水平軸を介して揺動アーム1
7と該揺動アーム17を上下回動させる油圧シリンダー
18を連結してある。
【0027】揺動アーム17の先端には、該把持装置1
9のアーム20を揺動させる油圧シリンダー21を取り
付けてあり、該アーム20に、把持装置19を開閉する
油圧シリンダー19cと把持装置19の向きを回転させ
る油圧モータを設けてある。
【0028】図3から図7は、操舵機構と可動フレーム
F1、F2の伸縮機構の原理を説明する図であり、車台
1の角パイプ7、8、9の位置の水平断面図で示してあ
る。図3において、前輪W1、W3の取り付け足10、
11は、左右の可動フレームF1、F2の前部の下側に
鉛直軸22、23で支持されている。したがって、前輪
W1、W3は、鉛直軸22、23を中心にして左回動す
ることによって、図4のように左向きに曲がることがで
き、右回動すると右向きに曲がることができる。
【0029】取り付け足10、11の上端と一体になっ
ている水平のブラケット24、25が、鉛直軸22、2
3よりも車台1の中央側に延びており、両ブラケット2
4、25の内端に、鉛直軸26、27を介して、油圧シ
リンダーC1、C2のピストンロッドP1、P2が連結
されている。油圧シリンダーC1とC2とは、それぞれ
の背部同士が背中合わせに一体化されている。
【0030】したがって、両油圧シリンダーC1、C2
のピストンロッドP1、P2を引っ込めた状態で、ある
いは伸長させた状態で、ピストンロッドP1、P2をロ
ックした状態にすると、両油圧シリンダーC1、C2と
は、1本のバーとみなすことができる。
【0031】車台1に取り付けられた別の油圧シリンダ
ー(操舵シリンダー)C3のピストンロッドP3は、前
記の油圧シリンダーC2に連結されている。したがっ
て、いま図3において、油圧シリンダーC1、C2をロ
ックした状態で、操舵シリンダーC3のピストンロッド
P3を進出させると、ブラケット24、25と取り付け
足10、11が鉛直軸22、23を中心にして左回転す
るため、図4のように、前輪W1、W3が左向きに回動
し、左に舵をとることができる。
【0032】逆に、図3においてピストンロッドP3を
引っ込めると、ブラケット24、25と取り付け足1
0、11が鉛直軸22、23を中心にして右回転するた
め、前輪W1、W3が右向きに回動し、右に舵をとるこ
とができる。
【0033】次に、左右の可動フレームF1、F3の伸
縮機構を説明する。車台1の後方においても、背中合わ
せに一体化された一対の油圧シリンダーC4、C5が、
後部角パイプ8に、ブラケット28を介して取り付けら
れている。そして、左側の油圧シリンダーC4のピスト
ンロッドP4が、左側の可動フレームF1の縦フレーム
3に連結されている。また、右側の油圧シリンダーC5
のピストンロッドP5が、右側の可動フレームF2の縦
フレーム3に連結されている。
【0034】したがって、いま図3において、操舵シリ
ンダーC3のピストンロッドP3をロックした状態で、
前後の左側の油圧シリンダーC1、C4のピストンロッ
ドP1、P4を進出させると、左側の可動フレームF1
の横フレーム4、5、6が車台1の角パイプ7、8、9
から左側に進出して、図5、図6のように、車幅が左側
に広がる。
【0035】同様にして、前後の右側の油圧シリンダー
C2、C5のピストンロッドP2、P5を進出させる
と、右側の可動フレームF2の横フレーム4、5、6が
車台1の角パイプ7、8、9から右側に進出して、図
5、図6のように、車幅が右側に広がる。
【0036】また、図5、図6のように、左右の可動フ
レームF1、F2が左右に伸長して車幅が広がった状態
において、それぞれの油圧シリンダーのピストンロッド
を引っ込めると、それぞれの可動フレームF1、F2の
横フレーム4、5、6が車台1の角パイプ7、8、9の
中に引っ込んで、左右の車輪の間隔が狭くなる。
【0037】しかしながら、図3において、操舵用のブ
ラケット24、25をフリーにしたままで油圧シリンダ
ーC1、C2のピストンロッドP1、P2を進出させる
と、図7のように、左側の車輪W1は鉛直軸22を中心
にして右向きとなり、右側の車輪W3は鉛直軸23を中
心にして左向きとなってしまう。
【0038】このような不都合を防ぐために、図3に示
すように、車幅を拡げる前に、ピン29、30をブラケ
ット24、25と左右の可動フレームF1、F2に挿入
して、前輪W1、W3が回転できないようにロックする
構造にしてある。
【0039】図5のように、車幅が拡がった状態から図
3のように狭める場合も同様である。そして、図4のよ
うに、車幅が狭まった状態で操舵する場合、あるいは図
6のように車幅が拡がった状態で操舵する場合には、予
めピン29、30を抜いて、ブラケット24、25が回
動可能にしておく。
【0040】可動フレームF1、F2を伸ばしたり、引
っ込めたりする際に、車輪が接地していると、接地面か
ら受ける抵抗が大きくて、車輪が移動困難である。そこ
で、図8のように、左側の可動フレームF1を伸縮させ
る場合は、アーム17の先端を、車台1の左側の地面に
押しつけて、左側の車輪W1、W2を浮き上がらせた状
態にすると、可動フレームF1を容易に伸縮できる。逆
に、右側の地面に押し当てて、右側の車輪W3、W4を
浮き上がらせると、右側の可動フレームF2を伸縮でき
る。
【0041】なお、可動フレームF1、F2の伸縮動作
を緩慢に行なえば、走行中に伸縮させることも可能であ
る。また、左右両方の可動フレームF1、F2が伸縮す
る構造になっているが、いずれか片方のみが伸縮できる
構造とし、駆動用の油圧シリンダーを設けることによっ
て、片方のみに可動フレームを設けることも可能であ
る。その方が、構造を簡素化でき、安価に製造できる。
なお、可動フレームの上にパネルを敷けば、荷台面積を
拡げることもできる。
【0042】ブラケット24、25から取り付け足1
0、11に至る部分の構造は実際には図9のようになっ
ている。図9は、図1における右側の前輪W3側を内側
から見た分解斜視図であり、取り付け足11の下端に油
圧モータM3を固定し、この油圧モータM3を車輪W3
の中央の空間に挿入して、該車輪W3と連結してある。
このようにして、総ての車輪W1〜W4を油圧モータで
回転駆動する構造になっている。
【0043】取り付け足11の上側には、上下2段の軸
受け31、32を固定してあり、両軸受け31、32間
に、可動フレームF2側に固定されている軸受け33を
挿入した状態で、それぞれの軸孔に鉛直軸23を挿入す
ることで、車輪W3が、該鉛直軸23を中心にして回動
できる。
【0044】取り付け足11の上端に一体に固定されて
いる水平板状のブラケット25には、油圧シリンダーC
2のピストンロッドP2の先端と連結するための鉛直軸
27を挿入する連結孔34を開けてある。
【0045】また、可動フレームF2を伸縮させる場合
に、車輪W3が回転しないようにロックするための鉛直
軸30を挿入するロック孔35を開けてある。一方、可
動フレームF2側と一体のブラケットにも、ロック軸3
0を挿入するための孔36を開けてある。左前の車輪W
1側は、図9の構造と左右対称の構造になっていること
は言うまでもない。
【0046】なお、車輪間隔を狭めた状態で走行するこ
とは少ないので、操舵機構は、車輪間隔を拡げた状態で
円滑に走行できるように設計してある。
【0047】図10は後輪W4と右側の可動フレームF
2との間の連結構造を示す右側面図である。右側の可動
フレームF2の縦フレーム3に対し、水平軸13によっ
て、上下方向に回動するアーム12を後向きに取り付け
てあり、該回動アーム12の下端(先端)に取り付けた
油圧モータを介して、後輪W4を取り付けてある。
【0048】また、回動アーム12の下端と前記の右側
の可動フレームF2との間に圧縮コイルスプリングSを
介在させ、その中に油圧シリンダーC6を挿入してあ
る。この油圧シリンダーC6の一端は、可動フレームF
2側(または回動アーム12の下端側)に連結し、ピス
トンロッドP6の先端を回動アーム12の下端(または
可動フレームF2側)に連結する。
【0049】このようなサスペンション構造になってい
るので、油圧シリンダーC6のピストンロッドP6をフ
リーにしておけば、圧縮コイルスプリングS1に抗し
て、車輪W4が上昇でき、その結果、車輪W4が走行面
の凹凸に追従して上下動でき、安定した走行が可能とな
り、路面から受ける衝撃も緩和される。
【0050】また、ピストンロッドP6を引っ込めた状
態にすると、車台1の後部側の車高を低くできる。本発
明の場合、車高を高くしているため、左右の車輪間隔を
広くする場合以外は、重心が低くなるように、車高を低
くするのが好ましいが、ピストンロッドP6を引っ込め
てロックすることで、容易に車高を低くできる。ただ
し、車台1は後下がりに傾斜する。
【0051】なお、左側の可動フレームF1と左側の後
輪W2との間も、同様な構造になっていることは言うま
でもない。
【0052】図11から図13は、以上説明した4輪構
造の農作物運搬車両の使用形態を説明する図である。サ
トウキビは、一定間隔の畝に植えられているが、収穫機
械の種類に応じて、あるいは機械収穫か手作業による収
穫かによって、圃場の畝の間隔が異なる。
【0053】本発明の運搬車両は、前記のように、左右
の車輪の間隔を自由に変更できるため、畝の間隔に応じ
て、図11のように、常に畝と畝の中間に左右の車輪W
1・W2、W3・W4が位置して走行できる。そのた
め、刈り取って畝間に置いてあるサトウキビの束37を
把持装置19でつかんで、図12のように持ち上げ、図
13のように自身の荷台1aに載せる作業をする場合
に、刈り取った後の根株から出ている新芽38を踏みつ
ぶしたりすることなしに、作業できる。
【0054】しかも、通常の車両に使用されているディ
ファレンシャルギア機構を採用せずに、車輪の取り付け
足10、11によって、車台1の高さを車輪W1〜W4
の高さよりも高くしているため、伸びた新芽38を折っ
たりすることなしに走行できる。その結果、新芽がその
まま成長することで、翌年の収穫量の増大が見込める。
なお、後述するクローラー式の場合も含めて、地面から
車台1や可動フレームF1、F2までの車高は、80c
mから100cm程度が適している。
【0055】このように、農作物の運搬作業時には、畝
の間隔に合わせて、左右の車輪の間隔を拡げて走行する
が、トラックなどに載せて移動したりする際には、可動
フレームF1、F2を引っ込めて、車輪間隔を狭めた状
態にする。そして、車輪間隔を狭めた状態では、図10
で説明したように、サスペンション部の油圧シリンダー
C6のピストンロッドP6を引っ込めた状態でロックす
るので、サスペンション側の車高を低くでき、安定性が
増す。
【0056】以上、4輪構造の農作物運搬車両を例示し
たが、ゴムや合成樹脂製のエンドレスのクローラー構造
にも本発明の思想を適用できる。図14はクローラー構
造の運搬車両の正面図であり、左右のクローラー39、
40が、新芽38の生えていない畝間を走行しながら、
刈り取ったサトウキビの束37を把持装置19でつかみ
上げて、図15に右側面図で示すように、車台1の荷台
部1aに積み込むことができる。
【0057】クローラー構造の場合も、左右の可動フレ
ームF1、F2が、車台1に対し左右に伸縮できること
は、4輪構造の場合と同じであるが、左右の可動フレー
ムF1、F2と左右のクローラー機構39、40との連
結構造が異なる。
【0058】図16は、車台1と左右の可動フレームF
1、F2との関係を示す斜視図である。車台1におい
て、前後と中間に角パイプ7、8、9を有しており、こ
れらの角パイプ7、8、9中に、左右から、左右の可動
フレームF1、F2の各角パイプ4、5、6の先端側が
挿入されている。したがって、4輪構造の場合と全く同
様に、左右の可動フレームF1、F2を左右に伸縮でき
る。
【0059】図17に示すように、左右の可動フレーム
F1、F2には、前後と中間に嵩上げ用の足41、4
2、43が垂下固定してあって、これらの足41、4
2、43の下端が、左右のクローラーの本体フレームに
連結固定される。なお、足41、42、43と縦フレー
ム3の外側面には、可動フレームF1、F2や足41、
42、43の変形防止のために、E字状の鋼板44を重
ねて固定する。
【0060】図18は、クローラー構造の車両の正面図
であり、クローラー駆動部のみ断面図で示してある。前
記の足41、42、43は、クローラー39、40のフ
レーム本体45、46と連結固定されている。そして、
図19のように、フレーム本体45、46の後端側に、
油圧モータで回転する駆動輪47が支持され、クローラ
ー39、40を回転させて走行する。クローラー39、
40の前端は、フリーのホイール48で支持されてい
る。
【0061】操縦部2を搭載したり荷台となる車台1の
各パイプから、左右の可動フレームF1、F2を左右方
向に伸縮させるために、一対の油圧シリンダーC1、C
2を車台1側に固定してあって、それぞれのピストンロ
ッドP1、P2の先端が、左右の可動フレームF1、F
2に連結されている。図示例のように、左右の可動フレ
ームF1、F2と一体の中間の足43、43に連結して
もよい。あるいは、4輪駆動の場合と同様に、前後に2
本ずつ油圧シリンダーを設けて、可動フレームF1、F
2の前後を駆動して、伸縮させてもよい。
【0062】このように、左右の可動フレームF1、F
2と左右のクローラー39、40の本体フレーム45、
46とが足41、42、43を介して連結されており、
可動フレームF1、F2が油圧シリンダーC1、C2の
ピストンロッドP1、P2で伸縮駆動されるため、左右
のクローラー39、40の位置が圃場の畝間に位置する
ように調節することができる。
【0063】左右のクローラー39、40の間隔を拡げ
たり、狭めたりする操作は、走行中に行ってもよく、図
8のようにして、揺動アーム17の先端を地面に押し当
てて、伸縮させる側のクローラーを浮き上がらせて行な
うこともできる。
【0064】また、車台1や可動フレームF1、F2の
車高を高くするために、4輪駆動の場合と同様に、足4
1、42、43を高くしているので、すでに伸びている
新芽を押し倒す恐れが少ない。なお、クローラー式の場
合は、操舵機構を要しないので、必ずしも一対の油圧シ
リンダーを背中合わせに連結する必要はない。
【0065】図示の実施形態では、把持装置によってサ
トウキビの束を把持して自身の荷台に積み込むようにな
っているが、サトウキビの束の下に吊り上げ用のワイヤ
ーが敷かれている場合は、揺動アーム17の先端にフッ
クを設けておき、フックをワイヤー両端のリングに引っ
かけることによって、サトウキビ束を吊り上げて荷台に
積み込むこともできる。
【0066】把持装置19を、サトウキビの刈り取り用
カッターと交換すれば、1台の機械で、サトウキビの刈
り取りから運搬まで可能となる。なお、把持装置をバケ
ットと交換すれば、ショベル作業もできる。
【0067】
【発明の効果】請求項1によると、走行手段と連結され
た可動フレームが車台に対し車幅方向に伸縮できるた
め、圃場の畝の間隔に合わせて、左右の走行手段の間隔
を変更できる。その結果、収穫後に残っている古株から
出た新芽を損傷することなく、収収穫した農作物を運搬
できる。
【0068】請求項2によると、車輪やクローラーなど
の走行手段を油圧モータで駆動して走行するので、すで
に生えている新芽などの障害となるディファレンシャル
ギア機構を省くことができる。また、嵩上げ用の足によ
って、可動フレームや車台の高さを高くしてあるので、
走行時に、車台や可動フレームが、すでにある程度成長
した高い新芽を押し倒したりする恐れがない。
【0069】請求項3によると、車台に荷台部と旋回可
能な操縦部を有しているので、収穫したサトウキビなど
を直ちに、旋回可能なブームを操作することで、自身の
荷台に積み込むことができ、一人で収穫・運搬作業がで
きる。
【0070】請求項4によると、車輪の向きを変えるた
めの鉛直軸に対し車輪とは反対側の位置同士が、背中合
わせの油圧シリンダー対で連結され、該油圧シリンダー
対が別の油圧シリンダーで左右方向に駆動される構造な
ため、簡素な構造で、操舵機構を実現できる。
【0071】請求項5によると、操舵側の車輪とは反対
側の車輪が、上下回動アームに支持されていて、スプリ
ングに抗して上下に移動可能なため、走行路面が平坦で
ない場合でも、各車輪がより確実に路面と接し、安定走
行できる。また、圧縮コイルスプリング中において、車
輪側と可動フレームとの間を連結している油圧シリンダ
ーのピストンロッドを引っ込めた状態にロックしておく
と、車高を低くでき、農作物の運搬作業以外の際に、よ
り安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による農作物の運搬車両を正面側から
見た斜視図である。
【図2】 図1の農作物の運搬車両を右側から見た側面
図である。
【図3】 図3から図7は、操舵機構と可動フレームの
伸縮機構の原理を説明する図で、図3は可動フレームの
縮小状態を示す図である。
【図4】 可動フレームの縮小状態で左向きに操舵した
状態を示す図である。
【図5】 可動フレームの伸長状態を示す図である。
【図6】 可動フレームの伸長状態で左向きに操舵した
状態である。
【図7】 可動フレームの操舵不能の原因を説明する図
である。
【図8】 可動フレームの伸縮操作を示す正面図であ
る。
【図9】 図1における右側の前輪と可動フレームとの
間の連結構造を示す分解斜視図である。
【図10】 後輪と可動フレームとの間の連結構造を示
す右側面図である。
【図11】 図11から図13は、4輪構造の農作物運
搬車両の使用状態を説明する正面図で、図11はサトウ
キビ束の把持状態である。
【図12】 把持したサトウキビ束を持ち上げた状態で
ある。
【図13】 把持したサトウキビ束を荷台に積んでいる
状態である。
【図14】 図14以降はクローラー式の農作物運搬車
両の実施形態を示す図で、図14は全容を示す正面図で
ある。
【図15】 図14のクローラー式の農作物運搬車両の
右側面図である。
【図16】 車台と左右の可動フレームとの関係を示す
斜視図である。
【図17】 車台と右側の可動フレームとの関係を示す
分解斜視図である。
【図18】 クローラー式の農作物の運搬車両の部分断
面正面図である。
【図19】 クローラー式の農作物の運搬車両の左側面
図である。
【符号の説明】
1 車台 1a 荷台部 2 操縦部 W1〜W4 車輪 F1 左側の可動フレーム F2 右側の可動フレーム 10、11 取り付け足 12 回動アーム 14 旋回機構 19 把持装置 22、23 鉛直軸 24、25 ブラケット C1〜C6 油圧シリンダー P1〜P6 ピストンロッド 38 新芽 39、40 クローラー 41、42、43 取り付け足 45、46 クローラーのフレーム本体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操縦部を旋回可能に搭載した車台の少な
    くとも片方に、車幅方向にスライドして伸縮できる可動
    フレームを設け、 該可動フレームに車輪などの走行手段と連結してなるこ
    とを特徴とする農作物の運搬車両。
  2. 【請求項2】 前記の走行手段を、油圧モータで回転駆
    動する構造とし、 かつ前記の可動フレームを、嵩上げ用の足を介して、走
    行手段と連結してなることを特徴とする請求項1に記載
    の農作物の運搬車両。
  3. 【請求項3】 前記の車台に荷台部を有しており、 油圧操作可能なブームの先端に連結された揺動アームの
    先端に少なくとも把持手段を有しており、 該ブームが、前記の旋回部に取り付けられていることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の農作物の運
    搬車両。
  4. 【請求項4】 前記の走行手段が車輪からなる構造にお
    いて、 左右の車輪を支持する嵩上げ用の足が、鉛直方向の軸を
    介して前記の可動フレームに取り付けられており、 前記の嵩上げ用の足の上端と一体のブラケットの、前記
    鉛直軸に対し車輪とは反対側の位置同士が、背中合わせ
    の一対の油圧シリンダーで連結されており、該油圧シリ
    ンダー対が、別の油圧シリンダーによって、左右方向に
    駆動されることで、左右の車輪の向きを同時に可変する
    構造としたことを特徴とする請求項1、請求項2または
    請求項3に記載の農作物の運搬車両。
  5. 【請求項5】 前記の車輪の向きを変更可能な車輪とは
    反対側の左右の車輪が、可動フレームに上下方向に回動
    可能に取り付けられたアームの先端側に支持されてお
    り、 該アームの先端側と前記の可動フレームとの間に、圧縮
    コイルスプリングと油圧シリンダーを介在させてあり、 該油圧シリンダーのピストンロッドを、少なくとも収縮
    状態にロックできる構造となっていることを特徴とする
    請求項4に記載の農作物の運搬車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101361738B1 (ko) 2012-02-20 2014-02-13 송길동 레일 운반기
JP2019201577A (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 メッシュパレット運搬車
WO2025142985A1 (ja) * 2023-12-26 2025-07-03 株式会社クボタ 農業機械及び作業支援システム

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