JP2000255897A - 糸の巻取装置 - Google Patents

糸の巻取装置

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JP2000255897A
JP2000255897A JP11060167A JP6016799A JP2000255897A JP 2000255897 A JP2000255897 A JP 2000255897A JP 11060167 A JP11060167 A JP 11060167A JP 6016799 A JP6016799 A JP 6016799A JP 2000255897 A JP2000255897 A JP 2000255897A
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package
traverse
ribbon
yarn
winding
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JP11060167A
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Kunio Umeda
邦夫 梅田
Hideki Kubo
秀樹 久保
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスターブを掛けることなくリボン巻きを
回避する糸の巻取装置を提供する。 【解決手段】 パッケージ6に巻き取られる糸5をトラ
バースする羽根トラバース装置16と、パッケージ6の
回転数Aを検出する第1センサ42と、羽根トラバース
装置16の回転数Bを検出する第2センサ43と、A/
Bを行ってパッケージ6の1回転当りの実際のワインド
数Xを算出する演算手段45と、Xをリボン発生ワイン
ド数に基いて予め設定されたジャンプ設定ワインド数Y
と比較する比較手段46と、XがYのときA乃至Bの少
なくとも一方を変更する変更手段26、27、39、4
7とを備えたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リボン巻きの発生
を回避する糸の巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】糸の巻取装置(自動ワインダ)として、
綾振溝が刻設された綾振ドラムをパッケージに押し当
て、その状態で綾振ドラムを回転させることにより、パ
ッケージを接触回転駆動させつつ糸を綾振ドラムの綾振
溝に係合させてトラバースさせるものが知られている。
【0003】かかる自動ワインダは、綾振ドラムを基本
的には一定速度で回転させているため、綾振ドラムに接
触回転駆動されるパッケージの回転速度(糸の巻取速
度)は、巻き始めのパッケージ小径時には速く、巻き太
っていくに従って遅くなる。他方、綾振ドラムの綾振溝
に案内されてトラバースされる糸の綾振速度は、綾振ド
ラムの回転速度が一定であるため、変化しない。
【0004】この結果、パッケージが小径のときは糸が
パッケージの一端から他端へトラバースされる間にパッ
ケージが何回も回転し、大径になるに従って同様に糸が
トラバースされる間のパッケージの回転回数が落ちてく
る。よって、パッケージのワインド数(糸をパッケージ
の一端から他端までトラバースしたときのパッケージに
巻き付けられる糸の巻回回数)は、図8に曲線1で示す
ように、パッケージが小径のときは大きく、大径になる
に従って小さくなる(所謂ランダム巻き)。
【0005】ところで、上記自動ワインダにおいては、
綾振ドラムの綾振溝が一定であるため、パッケージに巻
き取られる糸の綾角が一定となる。このため、巻き太っ
ていくパッケージの直径が綾振ドラムの直径(一定)に
対して所定の関係になったとき(例えば図8に丸印2で
示すパッケージ径のとき)、前に巻かれた糸に重なって
次の糸が巻かれ、リボン巻きが生じる。リボン巻きが生
じると、糸の解舒時に抵抗となって、糸切れの原因とな
る。
【0006】そこで、従来、図8に鋸状線3で示すよう
に、パッケージを接触回転駆動する綾振ドラムの回転速
度を細かく変動させることにより、問題となるリボン巻
きが生じる丸印2の部分での巻取時間を短くするように
する処理(所謂ディスターブ)を掛けつつ糸をパッケー
ジに巻き取っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにデ
ィスターブを掛けてリボン崩しを行った場合、リボン巻
きが生じる丸印2の部分は、確かにリボンの高さは低く
なるものの、厳密にはリボンができる箇所が横方向(パ
ッケージの軸方向)に分散して広がってしまうため、解
舒性悪化の問題を完全に解消するには至らない。
【0008】また、ディスターブは綾振ドラムの駆動モ
ータを細かく回転変動させて行っているので、モータの
消費電力が大きくコストアップの要因となると共に、モ
ータ自体のみならずモータから綾振ドラムへの動力伝達
系(軸受等)に負担がかかりそれらの耐久性の低下に繋
がる。
【0009】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、ディスターブを掛けることなくリボン巻きを回
避する糸の巻取装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明に係る糸の巻取装置は、パッケージに巻き取られる
糸をトラバースする羽根トラバース装置と、パッケージ
の回転数Aを検出する第1センサと、羽根トラバース装
置の回転数Bを検出する第2センサと、A/Bを行って
パッケージ1回転当りの実際のワインド数Xを算出する
演算手段と、Xをリボン発生ワインド数に基いて予め設
定されたジャンプ設定ワインド数Yと比較する比較手段
と、XがYのときA乃至Bの少なくとも一方を変更する
変更手段とを備えたものである。
【0011】本発明は、従来のようにパッケージの直径
とパッケージ駆動ドラムの直径との比に基いてリボン巻
きの発生を予想するのではなく、パッケージの回転数A
と羽根トラバース装置の回転数Bとの比A/Bにより算
出されるワインド数Xに基いてリボン巻きの発生を予想
する。すなわち、図8において、従来は横軸のパッケー
ジ径に基いてリボン巻きの発生を予想していたのに対
し、本発明は縦軸のワインド数に基いてリボン巻きの発
生を予想する。そして、A/Bにより算出されたワイン
ド数Xがリボン発生ワインド数の近傍(即ちジャンプ設
定ワインド数Y)になったとき、回転数比A/Bを崩し
てワインド数Xを変更し、リボン巻きを避けるのであ
る。
【0012】また、上記変更手段は、パッケージ駆動ド
ラムおよび羽根トラバース装置に動力を伝達する共用の
駆動源と、該駆動源から羽根トラバース装置への動力伝
達系に介設された変速機とを有するものが好ましい。
【0013】この構成によれば、パッケージ駆動ドラム
の回転数を一定としつつ、羽根トラバース装置の回転数
のみを変速機によって変速できる。よって、巻取速度は
パッケージの巻き太りに伴って徐々に遅くなり、綾振速
度は変速機によって適宜可変にできる。従って、所謂ラ
ンダム巻きをベースとし、リボン巻きが生じるときのみ
変速機によって綾振速度を変更すれば、リボンを回避し
たランダム巻きのパッケージを得ることができる。
【0014】また、上記変速機は、直径の異なる2個の
プーリと、各プーリのいずれか一方を選択的に上記動力
伝達系に作用させるアクチュエータとを有するものが好
ましい。
【0015】この構成によれば、簡単な機械的構成で2
段階式の変速機を実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基いて説明する。
【0017】図1乃至図3に本実施形態に係る自動ワイ
ンダ(糸の巻取装置)の概要を示す。自動ワインダ4
は、図示しない給糸ボビンから解舒された糸5を、糸5
の不良部分を切断除去しつつ、コーン状のパッケージ6
に巻き換えるものである。パッケージ6は、そのボビン
7の左右両端部が図示しないボビンホルダによって回転
自在に支持され、パッケージ駆動ドラム8によって接触
回転駆動される。
【0018】パッケージ駆動ドラム8は、その回転軸9
の両端部が図示しない軸受に軸支されており、モータ1
0(駆動源)によってベルト11およびプーリ12、1
3からなる巻取動力伝達系14を介して回転駆動され
る。すなわち、モータ10の回転軸15にはプーリ13
が取り付けられ、パッケージ駆動ドラム8の回転軸9に
はプーリ12が取り付けられ、プーリに12、13は無
端状のベルト11が巻き掛けられており、これらプーリ
12、13およびベルト11が巻取動力伝達系14を構
成する。なお、巻取動力伝達系は14、ベルト11およ
びプーリ12、13の代りに、チェーンおよびスプロケ
ットやギヤトレーン等であってもよい。
【0019】パッケージ駆動ドラム8の近傍には、パッ
ケージ6に巻き取られる糸5を綾振るための羽根トラバ
ース装置16が配置されている。羽根トラバース装置1
6は、ギヤボックス17に回転軸18、18を介して支
持され相互に同速度で逆回転される2枚の糸案内羽根1
9、19と、それら糸案内羽根19、19の運動軌跡に
沿って山型に形成されたガイド部20を有する糸案内板
21とを備えている。
【0020】そして、かかる羽根トラバース装置16
は、図示しない給糸ボビンからヤーンガイド22を介し
てパッケージ6に向かう糸5を、上記糸案内羽根19、
19に交互に受け渡すと共に糸案内板21のガイド部2
0にガイドさせ、綾振るものである。糸案内羽根19、
19は、図2に示すように、その回転軸18、18が僅
かにずらされており、上記ギヤボックス17内のギヤ機
構の入力軸23に取り付けられた入力用の傘歯ギヤ24
が回転されることによって、同速度で相互に逆回転駆動
される。
【0021】羽根トラバース装置16と上記巻取動力伝
達系14との間には、巻取動力伝達系14の動力の一部
を羽根トラバース装置16へ伝達するための綾振動力伝
達系が25介設されている。綾振動力伝達系25は、図
3にも示すように、ベルト11に沿って並設された直径
の異なる2個のプーリ26、27と、各プーリ26、2
7の回転軸28、29を軸支する本体プレート30と、
各回転軸28、29にそれぞれ取り付けられた入力ギヤ
31、32とを有する。更に、綾振動力伝達系25は、
上記各入力ギヤ31、32に噛合する中間ギヤ33と、
中間ギヤ33に同軸に取り付けられた出力軸34と、出
力軸34を本体プレート30に軸支する軸受35と、出
力軸34の端部に同軸に取り付けられた出力用の傘歯ギ
ヤ36とを有する。
【0022】かかる綾振動力伝達系25の傘歯ギヤ36
は、羽根トラバース装置16の傘歯ギヤ24に噛合され
る。また、本体プレート30は、軸受37を介して自動
ワインダ4のフレーム38に出力軸34と同軸的に軸支
されており、端部に接続されたエアシリンダ39(アク
チュエータ)の伸縮によって出力軸34を中心に回動す
るようになっている。なお、エアシリンダ39の他端部
は、自動ワインダ4のフレームに枢支されている。ま
た、本実施形態では各プーリ26、27の入力ギヤ3
1、32の歯数は同数に設定されている。
【0023】この構成によれば、エアシリンダ39を収
縮させると、図1および図3に示すように、本体プレー
ト30が出力軸34を中心に図中反時計方向に回動し、
大径プーリ26がベルト11に押圧され小径プーリ27
がベルト11から離間する。逆に、エアシリンダ39を
伸長させると、本体プレート30が出力軸34を中心に
図中時計方向に回動し、大径プーリ26がベルト11か
ら離間され小径プーリ27がベルト11に押圧される。
【0024】大径プーリ26をベルト11に押圧させた
場合と、小径プーリ27をベルト11に押圧させた場合
とを比べると、小径プーリ27を押圧させた場合の方が
大径プーリ26を押圧させた場合よりも出力軸34の回
転数が大きくなる。これらの場合の出力軸34の回転数
比は、前述のように各プーリ26、27の入力ギヤ3
1、32の歯数が同数なので、専ら各プーリ26、27
の直径比で決まるからである。なお、各プーリ26、2
7の入力ギヤ31、32の歯数を異ならせて上記回転数
比を変更するようにしてもよい。
【0025】大径プーリ26をベルト11に押圧させた
場合には、小径プーリ27をベルト11に押圧させた場
合よりも出力軸34の回転数が小さくなるため、羽根ト
ラバース装置16の糸案内羽根19、19の回転数が落
ち、糸5のトラバース速度が遅くなる。この結果、綾角
が小さくなってパッケージ6のワインド数(糸5をパッ
ケージ6の一端から他端までトラバースしたときのパッ
ケージ6に巻き付けられる糸5の巻回回数)が多くな
る。
【0026】逆に、小径プーリ27をベルト11に押圧
させた場合には、大径プーリ26をベルト11に押圧さ
せた場合よりも出力軸34の回転数が大きくなるため、
羽根トラバース装置16の糸案内羽根19、19の回転
数が上がり、糸5のトラバース速度が速くなる。この結
果、綾角が大きくなってパッケージ6のワインド数が少
なくなる。
【0027】本実施形態においては、大径プーリ26を
ベルト11に押圧させた場合には2.5W(ワインド)
の綾振ドラムと同等のトラバース能力となり、小径プー
リ27をベルト11に押圧させた場合にはそれよりも綾
角が大きい2.35Wの綾振ドラムと同等のトラバース
能力となるように、設定されている。具体的には、大径
プーリ26の直径D1 と小径プーリ27の直径D2 との
比は、D1 /D2 =2.5/2.35に設定されること
になる。
【0028】図5に、大径プーリ26をベルト11に押
圧させて2.5Wの綾振ドラム相当のトラバース能力を
発揮させて糸5を巻取った場合と、小径プーリ27をベ
ルト11に押圧させて2.35Wの綾振ドラム相当のト
ラバース能力を発揮させて糸5を巻き取った場合とにお
ける、パッケージ6の直径とパッケージ6のワインド数
との関係をそれぞれ示す。
【0029】図示するように、パッケージ6の直径が太
っていくに従ってワインド数が少なくなっていく。何故
なら、図8でも述べたように、パッケージ駆動ドラム8
の回転数は一定であるのでパッケージ6が巻き太ってい
くに従ってパッケージ6の回転数が落ちるのに対し、羽
根トラバース装置16の糸案内羽根19、19の回転数
はパッケージ6の巻き太りに拘らず常に一定だからであ
る(プーリ26、27は切り換えないとする)。
【0030】また、小径プーリ27をベルト11に押圧
させた場合の2.35W相当の曲線40は、大径プーリ
26をベルト11に押圧させた2.5W相当の曲線41
の下方に位置する。前者(2.35W相当)の方が後者
(2.5W相当)よりもトラバース速度が速く、綾角が
大きくなってワインド数が少なくなるからである。
【0031】さて、本実施形態においては、図1に示す
ように、パッケージ6のボビン7の近傍には、パッケー
ジ6の回転数Aを検出する第1センサ42が設けられて
いる。第1センサ42は、例えばボビン7の周方向の一
箇所に印されたマークを光学的または電磁気学的に検出
する構造のものが用いられる。他方、羽根トラバース装
置16のギヤボックス17内には、糸案内羽根19、1
9の回転数Bを検出する第2センサ43が設けられる。
第2センサ43も第1センサ42と同様の構造のものが
用いられる。
【0032】第1センサ42および第2センサ43の出
力は、コンピュータ(CPU等)を有する制御部44に
送られる。制御部44には、A/Bを行ってパッケージ
6の1回転当りの実際のワインド数Xを算出する演算手
段45と、Xをリボン発生ワインド数に基いて予め設定
されたジャンプ設定ワインド数Yと比較する比較手段4
6と、XがYのときBを変更すべくエアシリンダ39に
伸縮指令を送る伸縮指令部47とが設けられている。こ
れら演算手段45、比較手段46および伸縮指令部47
は、実際にはコンピュータ内のCPU等が相当する。
【0033】上記リボン発生ワインド数は、次のように
して決定される。
【0034】まず、本実施形態のように羽根トラバース
装置16ではなく、従前の綾振ドラムを用いて糸5を巻
き取る場合を考えると、以下の関係が導かれる。
【0035】Pw=Dw×(Dd/Pd)… Pw:パッケージのワインド数 Dw:綾振ドラムのワインド数 Pd:パッケージの直径 Dd:綾振ドラムの直径。
【0036】ここで、リボン巻きは、Pwの仮数(小数
点以下の値)が、 Pwの仮数=k/(2K)… k:1、2、3…正の整数 K:1、2、3…正の整数 1≦k≦2K となったとき生じる。すなわち、式が満足される場合
には、糸5が次々と同じ位置に重なって巻かれ、パッケ
ージ6の表面にあたかも山脈が形成された状態となり、
リボン巻きが生じるのである。
【0037】ここで、本実施形態においては、小径プー
リ27をベルト11に押圧させた場合には、2.35W
の綾振ドラムを用いたと同等であるため、Dw=2.3
5とすれば式、によりリボン発生ワインド数が求ま
る。また、大径プーリ26をベルトに押圧させた場合に
は、2.5Wの綾振ドラムを用いたと同等であるため、
Dw=2.5とすれば式、によりリボン発生ワイン
ド数が求まる。
【0038】本実施形態においては、図5に示すよう
に、通常は大径プーリ26をベルト11に押圧させ2.
5Wの綾振ドラムを用いた場合と同等の巻取り(曲線4
1)をメインとしているので、上記リボン発生ワインド
数は、Dw=2.5とした場合を主に求めればよい(但
しDw=2.35とした場合も後述するように必要であ
る)。なお、シリンダ39内には収縮用のバネを内蔵
し、常時大径プーリ26をベルト11に押圧させる付勢
力を与えておくことが好ましい。
【0039】こうして2.5Wのリボン発生ワインド数
(図5中丸印2)を求めたなら、各リボン発生ワインド
数(図中丸印2)に基いてジャンプ設定ワインド数Yn
を決定する。各ジャンプ設定ワインド数Ynは、丸印2
で示す各リボン発生ワインド数より多少大きく設定さ
れ、リボン巻きを回避し得るように設定される。各ジャ
ンプ設定ワインド数Y1〜5 を図5に示す。
【0040】図5において曲線41で示すようにDw=
2.5として巻取り中、ジャンプ設定ワインド数Ynに
なったなら、シリンダ39が内蔵されたバネに抗して伸
長され、大径プーリ26がベルト11から離されると共
に小径プーリ27がベルト11に押圧され、図5に曲線
40で示すように2.35Wの綾振ドラムを用いたと同
等の巻取りとなるが、このように小径プーリ27に切り
換えて巻き取る間(図5中領域48)、2.35Wの綾
振ドラムにおけるリボン発生ワインド数を避ける必要が
ある。そのため、前述のようにDw=2.35のリボン
発生ワインド数を式、により求めておく必要がある
のである。
【0041】なお、本実施形態においては、特許請求の
範囲の「変速機」は、2個のプーリ26、27と、本体
プレート30と、入力ギヤ31、32と、中間ギヤ33
と、出力軸34と、傘歯ギヤ36と、アクチュエータと
してのシリンダ39とから構成され、「変更手段」は、
上記変速機と、駆動源としてのモータ10と、伸縮指令
部47とから構成される。
【0042】以上の構成からなる本実施形態の作用を図
4に基いて述べる。
【0043】まず、ステップ1おいて巻取りがスタート
される。このとき、図1においてシリンダ39が内蔵バ
ネにより収縮され、大径プーリ26がベルト11に接触
した状態でモータ10が始動される。これにより、パッ
ケージ駆動ドラム8による巻取回転と羽根トラバース装
置16による綾振動作とが同調しつつ運転が立上がって
定常状態に至るため、運転開始から定常状態に至るまで
の綾乱れが防止される。その後、ステップ2においてモ
ータ10が一定回転(定常回転)となり、パッケージ駆
動ドラム8および羽根トラバース装置16の双方が定常
運転に入る。なお、図8に示すようなディスターブ(モ
ータ10の微小回転変動)は一切掛けない。
【0044】次に、ステップ3において、図1に示す第
1センサ42がパッケージ6の回転数Aを検出し、第2
センサ43が羽根トラバース装置16の糸案内羽根1
9、19の回転数Bを検出する。次に、ステップ4にお
いて、演算手段45がA/Bを行ってパッケージ6の1
回転当りの実際のワインド数Xを算出する。ここで、図
6に示すように、A:B=1:1ならワインド数X=1
となり、A:B=2:1ならワインド数X=2となる。
なお、羽根トラバース装置16の糸案内羽根19、19
の回転数Bはプーリ26、27を切り換えない限り一定
であるのに対し、パッケージ6の回転数Aはパッケージ
6が巻き太っていくに従って遅くなるのは前述の通りで
ある。
【0045】次に、ステップ5において、比較手段46
が算出されたXをジャンプ設定ワインド数Y1 (図5参
照)と比較する。そして、ステップ6において、X<Y
1 か否か、すなわち、算出されたワインド数Xがジャン
プ設定ワインド数Y1 よりも小さいか否かを判断する。
そして、XがY1 より大きい場合には未だリボン発生ワ
インド数(図5中丸印2)の近傍には近付いていないた
めステップ3に戻り、XがY1 より小さい場合にはリボ
ン発生ワインド数(丸印2)の近傍には近付いているた
め次のステップ7へ向かう。
【0046】ステップ7では、図1のエアシリンダ39
が内蔵バネに抗して伸長され、大径プーリ26がベルト
11から離れ、小径プーリ27がベルト11に押圧され
る。これにより、羽根トラバース装置16の糸案内羽根
19、19の回転数Bが変速(増速)され、トラバース
速度が速くなり、綾角が大きくなり、ワインド数が少な
くなる。すなわち、それまで2.5Wの綾振ドラム相当
のトラバース能力(図5中曲線41)であったのが、
2.35Wの綾振ドラム相当のトラバース能力(図5中
曲線40)に変更される。この結果、図5に示すよう
に、2.5Wの綾振ドラム相当のトラバース能力で巻き
取っていった場合のリボン巻発生ワインド数(丸印2)
を回避できる。
【0047】次に、ステップ8において、プーリ27に
切り換えてから所定時間経過したか否かを判断する。こ
の所定時間(図5中領域48に相当)は、リボン巻発生
ワインド数(丸印2)を回避できる十分な時間に設定さ
れている。但し、余りに長時間とするとパッケージ6の
表面に段々ができるため好ましくない。よって、上記所
定時間は、リボン巻発生ワインド数(丸印)を回避で
き、しかも段々が目立たないように出来るだけ短い方が
好ましい。所定時間が経過したならば、ステップ9にお
いて、図1のシリンダ39が収縮され、小径プーリ27
がベルト11から離され、大径プーリ26がベルト11
に押圧される。これにより、図5に示すように、再び、
2.5Wの綾振ドラム相当のトラバース能力(曲線4
1)の巻取りに戻る。
【0048】次に、ステップ10において、次に比較す
るジャンプ設定ワインド数Ynが存在するか否かを判断
する。本実施形態では、図5に示すようにY2〜5 が存
在するため、ステップ3に戻り、上述と同様の制御がな
される。こうして、Y2 、Y3 、Y4 、Y5 に対し同様
の制御がなされる。そして、Y5 まで至ったならば、次
のジャンプ設定ワインド数Y6 は存在しない(設定して
いない)ので、ステップ11に落ち、制御終了となる。
よって、以降は、大径プーリ26がベルト11に押圧さ
れた状態、すなわち2.5Wの綾振ドラム相当のトラバ
ース能力(曲線41)で巻取終了まで運転される。
【0049】かかる巻取りを行う自動ワインダ4によれ
ば、図5に示すように、2.5Wの綾振ドラム相当のト
ラバース能力(曲線41)での巻取りを基本とし、その
リボン発生ワインド数(丸印2)の近傍部分はプーリ2
6を27に切り換えて2.35Wの綾振ドラム相当のト
ラバース能力(曲線40)に変更しているので、リボン
巻きを回避したランダム巻き(2.5Wの綾振ドラム相
当)のパッケージ6を得られる。すなわち、リボン巻き
が発生しない箇所では2.5Wの綾振ドラムを使用した
場合と同様の良好なパッケージ形状が得られ、しかもリ
ボン発生箇所は必要最低時間(領域48相当)だけプー
リ26を27に切り換えてジャンブする。
【0050】ここで、プーリ26から27への切り換え
を行うジャンプ設定ワインド数Ynは、パッケージ6の
回転数Aおよび糸案内羽根19、19の回転数Bの比A
/Bで算出されるワインド数Xと、前述した式、に
より算出されるリボン発生ワインド数とを比較すること
により、正確に設定できるので、リボン巻きの発生を的
確にピンポイントで回避できる。また、このようにリボ
ン巻きの発生を的確にピンポイントで特定できるため、
プーリ26、27を切り換えている時間(ジャンプ時
間:図5中領域48に相当)を短くでき、ジャンプによ
ってパッケージ6の表面に生じる段々を可及的に小さく
できる。実際には、パッケージ6の表面に少しの筋が入
る程度である。
【0051】また、このようにプーリ26、27を切り
換えてリボン巻きを回避しているので、リボン崩しを行
うための図8に示すようなディスターブが不要となる。
よって、ディスターブのためにモータ10を細かく回転
変動させる必要はなく、モータ10の消費電力が小さく
なりコストダウンとなると共に、モータ10自体のみな
らずモータ10から綾振ドラム8への動力伝達系14
(軸受等)に負担が減り、それらの耐久性・信頼性が向
上する。
【0052】図7(a) は、図5におけるプーリ26、2
7切換部分(2.5Wと2.35Wとの切換部分)の拡
大図である。図示するように、リボン発生ワインド数2
の近傍を避けるべく、ジャンプ設定ワインド数Yになっ
たなら、2.5Wの綾振ドラム相当の曲線41から2.
35Wの綾振ドラム相当の曲線40にジャンプし、所定
時間後(領域48)に復帰している。この実施形態で
は、Y1 とY2 とのジャンプ時間(領域48)は同じに
設定している。
【0053】このY1 とY2 とのジャンプ時間(領域4
8)を異ならせたものが図7(b) の実施形態である。こ
れは、リボンが発生し易い時間が各リボン発生ワインド
数(パッケージ径)によって異なるため、それに対応し
たものである。例えば、比較的大きなリボンが生じ易い
1ワインドの部分のジャンプ時間を、それ以外のリボン
発生ワインド数の部分のジャンプ時間よりも長く設定す
ることが考えられる。
【0054】図7(c) は、図1におけるプーリ26、2
7にさらに1個プーリを加え3個として綾角を3段階切
換えとし、所定のリボン発生ワインド数でプーリを切り
換えてジャンプを行ったとき、ジャンプ先においてもリ
ボン発生ワインド数であった場合、更に別のプーリに切
り換えてリボンを回避するようにしたものである。
【0055】例えば、図例では、最初のY1 のジャンプ
ではジャンプ先にてリボン発生ワインド数ではないため
そのまま図7(a) と同様の制御を行うが、次のY2 のジ
ャンプでは、ジャンプ先においてもリボン発生ワインド
数であるため更にプーリを切り換えて再ジャンプをし、
リボンを回避するようにしている。図中49は、新たに
追加したプーリによるトラバース能力の巻取り曲線であ
る。
【0056】図7(d) は、図7(c) のタイプにおいてジ
ャンプおよび再ジャンプのトータル時間が長い場合、段
階的にプーリを切り換えて綾角を段階的に小刻みに変化
させるようにしたものである。こうすれば、パッケージ
6の表面に生じる段々が小さくなる。図7(e) は、図7
(d) のタイプにおいて、ジャンプ先から元に戻すとき、
完全に当初の綾角に戻すのでなく、その一歩手前の綾角
に戻すようにしたものである。こうすれば、図7(d) の
タイプよりもパッケージ6の表面に生じる段々が更に小
さくなる。
【0057】なお、本実施形態では、ジャンプ設定ワイ
ンド数Yを決定する際の基礎となるリボン発生ワインド
数2は、上記式、によって算出しているが、これに
限らず実験により求めてもよい。具体的には、図1に示
す大径プーリ26をベルト11に押圧させた状態に固定
して実際にパッケージ6に糸5を巻取り、そのパッケー
ジ6を実際に解舒して糸5が切れたときのワインド数を
上記リボン発生ワインド数としてもよい。
【0058】また、本実施形態では、1個の駆動源(モ
ータ10)でパッケージ駆動ドラム8と羽根トラバース
装置16とを駆動するタイプを示したが、これに限ら
ず、パッケージ駆動ドラム8と羽根トラバース装置16
とを別々の駆動源によって駆動するようにしたタイプに
も本発明を適用できる。この場合、パッケージ6の回転
数Aと羽根トラバース装置16の回転数Bとを別々に変
更できるので、上述のジャンプは、A乃至Bの少なくと
も一方を変更して行う。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る糸の巻
取装置によれば、次のような効果を発揮できる。
【0060】(1)請求項1記載の発明によれば、ディス
ターブを掛けることなくリボン巻きを的確に回避でき
る。
【0061】(2)請求項2記載の発明によれば、リボン
を回避したランダム巻きのパッケージを得ることができ
る。
【0062】(3)請求項3記載の発明によれば、簡単な
機械的構成で2段階式の変速機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る糸の巻取装置として
の自動ワインダの概要を示す斜視図である。
【図2】上記自動ワインダの部分平面図である。
【図3】上記自動ワインダの部分側面図である。
【図4】上記自動ワインダの運転制御を示す流れ図であ
る。
【図5】上記自動ワインダによる巻取りの様子を示す説
明図である。
【図6】上記自動ワインダによるパッケージの回転数A
および羽根トラバース装置の回転数Bの比とパッケージ
のワインド数Xとの関係を示す図である。
【図7】上記自動ワインダのプーリの切り換えたときの
巻取りの様子を示す説明図である。
【図8】従来の自動ワインダによる糸の巻取りの様子を
示す説明図である。
【符号の説明】
4 自動ワインダ 5 糸 6 パッケージ 10 駆動源としてのモータ 16 羽根トラバース装置 26 大径プーリ 27 小径プーリ 30 本体プレート 31 入力ギヤ 32 入力ギヤ 33 中間ギヤ 34 出力軸 36 傘歯ギヤ 39 シリンダ 42 第1センサ 43 第2センサ 45 演算手段 46 比較手段 47 伸縮指令部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パッケージに巻き取られる糸をトラバー
    スする羽根トラバース装置と、パッケージの回転数Aを
    検出する第1センサと、羽根トラバース装置の回転数B
    を検出する第2センサと、A/Bを行ってパッケージ1
    回転当りの実際のワインド数Xを算出する演算手段と、
    Xをリボン発生ワインド数に基いて予め設定されたジャ
    ンプ設定ワインド数Yと比較する比較手段と、XがYの
    ときA乃至Bの少なくとも一方を変更する変更手段とを
    備えたことを特徴とする糸の巻取装置。
  2. 【請求項2】 上記変更手段は、パッケージ駆動ドラム
    および羽根トラバース装置に動力を伝達する共用の駆動
    源と、該駆動源から羽根トラバース装置への動力伝達系
    に介設された変速機とを有する請求項1記載の糸の巻取
    装置。
  3. 【請求項3】 上記変速機は、直径の異なる2個のプー
    リと、各プーリのいずれか一方を選択的に上記動力伝達
    系に作用させるアクチュエータとを有する請求項2記載
    の糸の巻取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7615256B2 (en) 2004-09-27 2009-11-10 Atotech Deutschland Gmbh Fluidized bed process for mixing and transfer of powders to conductive substrates

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