JP2000256216A - ゲル組成物 - Google Patents
ゲル組成物Info
- Publication number
- JP2000256216A JP2000256216A JP11057094A JP5709499A JP2000256216A JP 2000256216 A JP2000256216 A JP 2000256216A JP 11057094 A JP11057094 A JP 11057094A JP 5709499 A JP5709499 A JP 5709499A JP 2000256216 A JP2000256216 A JP 2000256216A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metronidazole
- gel
- drug
- chitosan
- floating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/0012—Galenical forms characterised by the site of application
- A61K9/0053—Mouth and digestive tract, i.e. intraoral and peroral administration
- A61K9/0065—Forms with gastric retention, e.g. floating on gastric juice, adhering to gastric mucosa, expanding to prevent passage through the pylorus
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/14—Particulate form, e.g. powders, Processes for size reducing of pure drugs or the resulting products, Pure drug nanoparticles
- A61K9/16—Agglomerates; Granulates; Microbeadlets ; Microspheres; Pellets; Solid products obtained by spray drying, spray freeze drying, spray congealing,(multiple) emulsion solvent evaporation or extraction
- A61K9/1605—Excipients; Inactive ingredients
- A61K9/1629—Organic macromolecular compounds
- A61K9/1652—Polysaccharides, e.g. alginate, cellulose derivatives; Cyclodextrin
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Nutrition Science (AREA)
- Physiology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 含有する薬剤などの化合物に対し高い徐放性
を有し、かつ比重の調製により胃内滞留性を高めること
が可能なゲル状組成物を提供することを課題とする。 【解決手段】 薬剤などの化合物を油脂もしくは多糖類
とともにゲル化して得られる組成物が、該化合物の高い
徐放性を有することを見出した。さらに、このゲル状組
成物における油脂もしくは多糖類の量を調整してゲル状
組成物の水に対する比重を調整することにより、該ゲル
状組成物を経口投与した場合に、その胃内滞留性を高め
ることが可能であることを見出した。
を有し、かつ比重の調製により胃内滞留性を高めること
が可能なゲル状組成物を提供することを課題とする。 【解決手段】 薬剤などの化合物を油脂もしくは多糖類
とともにゲル化して得られる組成物が、該化合物の高い
徐放性を有することを見出した。さらに、このゲル状組
成物における油脂もしくは多糖類の量を調整してゲル状
組成物の水に対する比重を調整することにより、該ゲル
状組成物を経口投与した場合に、その胃内滞留性を高め
ることが可能であることを見出した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、徐放を行うための
化合物と、油脂または多糖類とを含有するゲル状組成物
に関し、特に医薬品や健康食品の分野に属する。
化合物と、油脂または多糖類とを含有するゲル状組成物
に関し、特に医薬品や健康食品の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】製剤は経口投与されると、食道を通過
し、消化管内を移動しながら薬物を放出する。この消化
管はある長さを有しているため、薬剤が移動するのに一
定の時間を要し、その移動の間に消化管液のpHは酸性、
弱酸性から弱アルカリ性へと変化する。そして、ある薬
物は消化管内で、またほとんどの薬物は吸収された後多
かれ少なかれ代謝を受ける。望ましい薬効の発現と高い
安全性を確保するためには、製剤からの薬物を精密に放
出させる必要がある。このため経口用製剤における薬物
の放出制御に関して、非常に多くの技術が開発されてい
る(医薬品の開発、第13巻 薬物送達法(廣川書店)参
照)。
し、消化管内を移動しながら薬物を放出する。この消化
管はある長さを有しているため、薬剤が移動するのに一
定の時間を要し、その移動の間に消化管液のpHは酸性、
弱酸性から弱アルカリ性へと変化する。そして、ある薬
物は消化管内で、またほとんどの薬物は吸収された後多
かれ少なかれ代謝を受ける。望ましい薬効の発現と高い
安全性を確保するためには、製剤からの薬物を精密に放
出させる必要がある。このため経口用製剤における薬物
の放出制御に関して、非常に多くの技術が開発されてい
る(医薬品の開発、第13巻 薬物送達法(廣川書店)参
照)。
【0003】しかしながら、従来の放出制御製剤に用い
られている技術は、主に、多くの薬物の主たる吸収部位
である小腸への移行時における徐放性技術である。従っ
て、これらの製剤においては、特に胃内疾患の治療に関
して、滞留性による疾患部における高濃度、長時間の薬
物の送達が期待できない。
られている技術は、主に、多くの薬物の主たる吸収部位
である小腸への移行時における徐放性技術である。従っ
て、これらの製剤においては、特に胃内疾患の治療に関
して、滞留性による疾患部における高濃度、長時間の薬
物の送達が期待できない。
【0004】薬剤の胃内滞留性に関しては、いくつかの
報告例がある。例えば、錠剤内部に炭酸ガスの発生する
添加剤を加え、そのガスによる浮力を利用して胃内浮遊
を行う浮遊性製剤(渡邊ら,薬剤学 Vol53,No.1,1-7(199
3))、粘性の高い溶液(アルギン酸ナトリウム水溶液な
ど)に薬物を加え、その経口投与により、胃内滞留時間
を長くする付着製剤が提案されている(田畑泰彦ら「高
分子間コンプレックスを利用した生体分解性ハイドロゲ
ルからの細胞増殖因子の徐放」, 日本薬学会第118年会,
31-TC-10-1, 1998)。また、グルタルアルデヒドでゼ
ラチンを架橋したハイドロゲルを用いた徐放担体の開発
も報告されている(田畑泰彦ら「高分子間コンプレック
スを利用した生体分解性ハイドロゲルからの細胞増殖因
子の徐放」, 日本薬学会 第118年会, 31-TC-10-1, 199
8)。しかし、油脂や多糖類を含む徐放剤は報告されて
いない。
報告例がある。例えば、錠剤内部に炭酸ガスの発生する
添加剤を加え、そのガスによる浮力を利用して胃内浮遊
を行う浮遊性製剤(渡邊ら,薬剤学 Vol53,No.1,1-7(199
3))、粘性の高い溶液(アルギン酸ナトリウム水溶液な
ど)に薬物を加え、その経口投与により、胃内滞留時間
を長くする付着製剤が提案されている(田畑泰彦ら「高
分子間コンプレックスを利用した生体分解性ハイドロゲ
ルからの細胞増殖因子の徐放」, 日本薬学会第118年会,
31-TC-10-1, 1998)。また、グルタルアルデヒドでゼ
ラチンを架橋したハイドロゲルを用いた徐放担体の開発
も報告されている(田畑泰彦ら「高分子間コンプレック
スを利用した生体分解性ハイドロゲルからの細胞増殖因
子の徐放」, 日本薬学会 第118年会, 31-TC-10-1, 199
8)。しかし、油脂や多糖類を含む徐放剤は報告されて
いない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、含有する薬
剤などの化合物に対し高い徐放性を有し、かつ比重の調
製により胃内滞留性を高めることが可能なゲル状組成物
を提供することを課題とする。
剤などの化合物に対し高い徐放性を有し、かつ比重の調
製により胃内滞留性を高めることが可能なゲル状組成物
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を行った結果、薬剤などの化合物
を油脂もしくは多糖類とともにゲル化して得られる組成
物が、該化合物の高い徐放性を有することを見出した。
さらに、本発明者らは、このゲル状組成物における油脂
もしくは多糖類の量を調整してゲル状組成物の水に対す
る比重を調整することにより、該ゲル状組成物を経口投
与した場合に、その胃内滞留性を高めることが可能であ
ることを見出した。
を解決すべく鋭意研究を行った結果、薬剤などの化合物
を油脂もしくは多糖類とともにゲル化して得られる組成
物が、該化合物の高い徐放性を有することを見出した。
さらに、本発明者らは、このゲル状組成物における油脂
もしくは多糖類の量を調整してゲル状組成物の水に対す
る比重を調整することにより、該ゲル状組成物を経口投
与した場合に、その胃内滞留性を高めることが可能であ
ることを見出した。
【0007】即ち、本発明は、含有する薬剤などの化合
物に対し高い徐放性を有し、かつ比重の調製により胃内
滞留性を高めることが可能なゲル状組成物に関し、より
具体的には、(1) 徐放を行うための化合物と、油脂
または多糖類とを含有するゲル状組成物、(2) ゲル
がアルギン酸ゲルである、(1)に記載のゲル状組成
物、(3) 油脂がオリーブ油、コーン油、またはゴマ
油である、(1)に記載のゲル状組成物、(4) 多糖
類がキトサンである、(1)に記載のゲル状組成物、
(5) 徐放を行うための化合物が薬物である、(1)
に記載のゲル状組成物、(6) 薬物が消化器系の疾患
に用いられる薬物である、(5)に記載のゲル状組成
物、に関する。
物に対し高い徐放性を有し、かつ比重の調製により胃内
滞留性を高めることが可能なゲル状組成物に関し、より
具体的には、(1) 徐放を行うための化合物と、油脂
または多糖類とを含有するゲル状組成物、(2) ゲル
がアルギン酸ゲルである、(1)に記載のゲル状組成
物、(3) 油脂がオリーブ油、コーン油、またはゴマ
油である、(1)に記載のゲル状組成物、(4) 多糖
類がキトサンである、(1)に記載のゲル状組成物、
(5) 徐放を行うための化合物が薬物である、(1)
に記載のゲル状組成物、(6) 薬物が消化器系の疾患
に用いられる薬物である、(5)に記載のゲル状組成
物、に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、徐放を行うための化合
物および、油脂もしくは多糖類を含有するゲル状組成物
に関する。本発明のゲル状組成物を用いて徐放を行う化
合物としては、特に制限はない。本発明のゲル状組成物
を医薬製剤として利用する場合には、種々の薬物を用い
ることが可能である。本発明のゲル状組成物は、含有す
る油脂や多糖類の量を調整することにより、その水に対
する比重を適宜変更することができ、これにより経口投
与された際の胃内滞留性を高めることができる。胃内滞
留性を高めたゲル状組成物に含有させる薬物としては、
消化器系、特に上部消化器系の疾患(例えばヘリコバク
ターピロリによる上部消化管潰瘍など)の治療のための
薬物、例えばメトロニダゾール、オメプラゾール、ビス
マス、テトラサイクリン、アモキシシリンなどが好適で
ある。上部消化器系とは、消化器系の上部を指し、胃お
よび小腸が含まれる。
物および、油脂もしくは多糖類を含有するゲル状組成物
に関する。本発明のゲル状組成物を用いて徐放を行う化
合物としては、特に制限はない。本発明のゲル状組成物
を医薬製剤として利用する場合には、種々の薬物を用い
ることが可能である。本発明のゲル状組成物は、含有す
る油脂や多糖類の量を調整することにより、その水に対
する比重を適宜変更することができ、これにより経口投
与された際の胃内滞留性を高めることができる。胃内滞
留性を高めたゲル状組成物に含有させる薬物としては、
消化器系、特に上部消化器系の疾患(例えばヘリコバク
ターピロリによる上部消化管潰瘍など)の治療のための
薬物、例えばメトロニダゾール、オメプラゾール、ビス
マス、テトラサイクリン、アモキシシリンなどが好適で
ある。上部消化器系とは、消化器系の上部を指し、胃お
よび小腸が含まれる。
【0009】また、本発明のゲル状組成物においては、
例えば、DHA、EPA、ビタミンEのような油脂性の化合物
をゲル内に固定することも可能であると考えられるた
め、医薬用途以外に、健康食品などへの応用も可能であ
る。
例えば、DHA、EPA、ビタミンEのような油脂性の化合物
をゲル内に固定することも可能であると考えられるた
め、医薬用途以外に、健康食品などへの応用も可能であ
る。
【0010】本発明のゲル状組成物の調製に用いられる
油脂としては、比重が水より軽いものであれば特に制限
はないが、例えば、アルギン酸ゲル調製時に漏出しにく
いオリーブ油、コーン油などの油脂が好ましい。本発明
のゲル状組成物の調製に用いられる油脂の量は、通常、
0.1-30%(W/W)である。
油脂としては、比重が水より軽いものであれば特に制限
はないが、例えば、アルギン酸ゲル調製時に漏出しにく
いオリーブ油、コーン油などの油脂が好ましい。本発明
のゲル状組成物の調製に用いられる油脂の量は、通常、
0.1-30%(W/W)である。
【0011】また、本発明のゲル状組成物の調製に用い
られる多糖類としては、浮遊性を与える限り制限はない
が、特にキトサンが好ましい。
られる多糖類としては、浮遊性を与える限り制限はない
が、特にキトサンが好ましい。
【0012】本発明のゲル状組成物の調製に用いられる
ゲルとしては、軽比重の油脂もしくは多糖類を固定化し
うる性質を有すれば特に制限はない。例えば、アルギン
酸ゲルビーズが好適に用いられる。
ゲルとしては、軽比重の油脂もしくは多糖類を固定化し
うる性質を有すれば特に制限はない。例えば、アルギン
酸ゲルビーズが好適に用いられる。
【0013】本発明のゲル状組成物は以下のようにして
調製することができる。例えば、アルギン酸ゲルを調製
する場合には、徐放を行う化合物および、油脂もしくは
多糖類を含有するアルギン酸ナトリウム水溶液をパント
テン酸カルシウムなどのゲル化剤の水溶液に滴下する。
これにより、瞬時をゲルを形成することができる。この
際、使用されるパントテン酸カルシウムの量は、通常約
0.02M〜0.2Mであり、好ましくは約0.1〜0.2Mである。ま
た、反応系のpHは、通常約4.0から7.0であり、好ましく
は約4.5から6.5である。アルギン酸ゲル以外の場合で
は、そのゲル化を妨害しない酸性から中性領域のpHが望
ましい。
調製することができる。例えば、アルギン酸ゲルを調製
する場合には、徐放を行う化合物および、油脂もしくは
多糖類を含有するアルギン酸ナトリウム水溶液をパント
テン酸カルシウムなどのゲル化剤の水溶液に滴下する。
これにより、瞬時をゲルを形成することができる。この
際、使用されるパントテン酸カルシウムの量は、通常約
0.02M〜0.2Mであり、好ましくは約0.1〜0.2Mである。ま
た、反応系のpHは、通常約4.0から7.0であり、好ましく
は約4.5から6.5である。アルギン酸ゲル以外の場合で
は、そのゲル化を妨害しない酸性から中性領域のpHが望
ましい。
【0014】本発明のゲル状組成物は、経口投与により
人体へ投与することができる。本発明のゲル状組成物を
医薬組成物として利用する場合には、ハイドロゲル2.5g
中に医薬品を200mg程度含有させることが可能である。
このため2から3gのハイドロゲルを投与することで、通
常、目的とする医薬品の1回投与量を与えることができ
る。
人体へ投与することができる。本発明のゲル状組成物を
医薬組成物として利用する場合には、ハイドロゲル2.5g
中に医薬品を200mg程度含有させることが可能である。
このため2から3gのハイドロゲルを投与することで、通
常、目的とする医薬品の1回投与量を与えることができ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例等によりさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例等に制限されるもの
ではない。
説明するが、本発明はこれら実施例等に制限されるもの
ではない。
【0016】[比較例1] メトロニダゾールを含むアル
ギン酸ゲルの調製および徐放性の検討 油脂を含まないアルギン酸ゲルにおけるメトロニダゾー
ルの徐放性の検討を行った。具体的には、まず、0.25g
のメトロニダゾール(SIGMA Chemical Co.,MO,USA)を
含有する1%アルギン酸ナトリウム溶液2.5gを、0.1Mも
しくは0.2Mのパントテン酸カルシウム(ゲル化剤)溶液
10mlに滴下し、24時間静置して、ハイドロゲルビーズを
調製した。調製したハイドロゲルビーズにつき、37±0.
5℃に加温した500mlの擬似胃液(日本薬局方崩壊試験第
一液、pH1.2)を用いて、日本薬局方溶出試験第2法(パ
ドル法、150回転, 37℃)により、薬物放出試験を行っ
た。ゲルビーズを加えた擬似胃液から経時的に試料0.5m
lを採取し、擬似胃液9.5mlを加えて20倍希釈して分光光
度計により277nmでの吸光度を測定し、あらかじめ測定
してある含有医薬品の検量線より濃度を算出し、その放
出量を求めた(図1)。その結果、ゲル化剤のパントテ
ン酸カルシウム濃度が0.1Mの場合と、0.2Mの場合でメト
ロニダゾールの徐放性に差異はなかった。メトロニダゾ
ールは、30分程度で100%放出された。
ギン酸ゲルの調製および徐放性の検討 油脂を含まないアルギン酸ゲルにおけるメトロニダゾー
ルの徐放性の検討を行った。具体的には、まず、0.25g
のメトロニダゾール(SIGMA Chemical Co.,MO,USA)を
含有する1%アルギン酸ナトリウム溶液2.5gを、0.1Mも
しくは0.2Mのパントテン酸カルシウム(ゲル化剤)溶液
10mlに滴下し、24時間静置して、ハイドロゲルビーズを
調製した。調製したハイドロゲルビーズにつき、37±0.
5℃に加温した500mlの擬似胃液(日本薬局方崩壊試験第
一液、pH1.2)を用いて、日本薬局方溶出試験第2法(パ
ドル法、150回転, 37℃)により、薬物放出試験を行っ
た。ゲルビーズを加えた擬似胃液から経時的に試料0.5m
lを採取し、擬似胃液9.5mlを加えて20倍希釈して分光光
度計により277nmでの吸光度を測定し、あらかじめ測定
してある含有医薬品の検量線より濃度を算出し、その放
出量を求めた(図1)。その結果、ゲル化剤のパントテ
ン酸カルシウム濃度が0.1Mの場合と、0.2Mの場合でメト
ロニダゾールの徐放性に差異はなかった。メトロニダゾ
ールは、30分程度で100%放出された。
【0017】[実施例1] メトロニダゾールおよびオリ
ーブ油を含むアルギン酸ゲルの調製および種々の濃度の
オリーブ油を用いた場合の徐放性の検討 油脂を含むアルギン酸ゲルにおけるメトロニダゾールの
徐放性の検討を行った。具体的には、まず、オリーブ油
(0.125g、0.25g、0.5g、0.75g、または1.0g)および0.
25gのメトロニダゾールに1%アルギン酸ナトリウム(50
0cps)溶液を添加して2.5gとして、これを10〜30分混合
し、0.1Mのパントテン酸カルシウム溶液10mlに滴下し、
24時間静置して、ハイドロゲルビーズを調製した(含有
油脂量5,10,20,30,40%)。ゲル化後約24時間のゲルを
用いて、上記比較例に記載した方法と同様の方法によ
り、ハイドロゲルビーズに含まれるメトロニダゾールの
放出量を経時的に検討した(図2)。その結果、オリー
ブ油の含量が30%である場合に最も高いメトロニダゾー
ルの徐放性が検出された。オリーブ油の含量が30%であ
る場合にはメトロニダゾールが100%放出されるため
に、約120分を要した。
ーブ油を含むアルギン酸ゲルの調製および種々の濃度の
オリーブ油を用いた場合の徐放性の検討 油脂を含むアルギン酸ゲルにおけるメトロニダゾールの
徐放性の検討を行った。具体的には、まず、オリーブ油
(0.125g、0.25g、0.5g、0.75g、または1.0g)および0.
25gのメトロニダゾールに1%アルギン酸ナトリウム(50
0cps)溶液を添加して2.5gとして、これを10〜30分混合
し、0.1Mのパントテン酸カルシウム溶液10mlに滴下し、
24時間静置して、ハイドロゲルビーズを調製した(含有
油脂量5,10,20,30,40%)。ゲル化後約24時間のゲルを
用いて、上記比較例に記載した方法と同様の方法によ
り、ハイドロゲルビーズに含まれるメトロニダゾールの
放出量を経時的に検討した(図2)。その結果、オリー
ブ油の含量が30%である場合に最も高いメトロニダゾー
ルの徐放性が検出された。オリーブ油の含量が30%であ
る場合にはメトロニダゾールが100%放出されるため
に、約120分を要した。
【0018】また、ゲル化剤として0.2Mのパントテン酸
カルシウム溶液を用いたこと以外は同様にして、徐放性
の検討を行った(図3)。その結果、上記0.1Mのパント
テン酸カルシウム溶液を用いた場合とほぼ同様の結果が
得られた。
カルシウム溶液を用いたこと以外は同様にして、徐放性
の検討を行った(図3)。その結果、上記0.1Mのパント
テン酸カルシウム溶液を用いた場合とほぼ同様の結果が
得られた。
【0019】また、油脂濃度とゲルへのメトロニダゾー
ル固定化率の関係を検討した。具体的には、オリーブ油
(0.25g、0.5g、0.75g、または1.0g)および0.25gのメ
トロニダゾールに1%アルギン酸ナトリウム(500cps)
溶液を添加して2.5gとして、これを10〜30分混合し、0.
1Mのパントテン酸カルシウム溶液10mlに滴下し、24時間
静置して、ハイドロゲルビーズを調製した(含有油脂量
10,20,30,40%)。次いで、ゲルに固定化されたメトロ
ニダゾール量をUV吸収法により測定した(図4)。その
結果、オリーブ油を10-30%添加することにより、メト
ロニダゾールのゲル固定化率が顕著に上昇した。
ル固定化率の関係を検討した。具体的には、オリーブ油
(0.25g、0.5g、0.75g、または1.0g)および0.25gのメ
トロニダゾールに1%アルギン酸ナトリウム(500cps)
溶液を添加して2.5gとして、これを10〜30分混合し、0.
1Mのパントテン酸カルシウム溶液10mlに滴下し、24時間
静置して、ハイドロゲルビーズを調製した(含有油脂量
10,20,30,40%)。次いで、ゲルに固定化されたメトロ
ニダゾール量をUV吸収法により測定した(図4)。その
結果、オリーブ油を10-30%添加することにより、メト
ロニダゾールのゲル固定化率が顕著に上昇した。
【0020】[実施例2] パントテン酸カルシウム濃度
とメトロニダゾール放出量の関係 30%オリーブ油とし、ゲル化の状態を変えるためにゲル
化剤として種々の濃度のパントテン酸カルシウム(0.1,
0.15,0.2,0.3M)を用いて、実施例1と同様に徐放性の
検討を行った(図5)。その結果、パントテン酸カルシ
ウム濃度の差異により徐放性はほとんど影響を受けなか
った。
とメトロニダゾール放出量の関係 30%オリーブ油とし、ゲル化の状態を変えるためにゲル
化剤として種々の濃度のパントテン酸カルシウム(0.1,
0.15,0.2,0.3M)を用いて、実施例1と同様に徐放性の
検討を行った(図5)。その結果、パントテン酸カルシ
ウム濃度の差異により徐放性はほとんど影響を受けなか
った。
【0021】[実施例3] アルギン酸濃度とメトロニダ
ゾール放出量の関係 30%オリーブ油、0.1Mパントテン酸カルシウムとし、種
々の濃度のアルギン酸(0.6,0.72,0.9%)を用いて、そ
れ以外は実施例1と同様に徐放性の検討を行った(図
6)。その結果、アルギン酸濃度の差異により徐放性は
ほとんど影響を受けなかった。
ゾール放出量の関係 30%オリーブ油、0.1Mパントテン酸カルシウムとし、種
々の濃度のアルギン酸(0.6,0.72,0.9%)を用いて、そ
れ以外は実施例1と同様に徐放性の検討を行った(図
6)。その結果、アルギン酸濃度の差異により徐放性は
ほとんど影響を受けなかった。
【0022】[実施例4] アルギン酸の分子量とメトロ
ニダゾール放出量の関係 30%オリーブ油、0.1Mパントテン酸カルシウムとし、2
つの分子量のアルギン酸(0.6%の500cps、3.6%のIL
1)を用いて、実施例1と同様に徐放性の検討を行った
(図7)。その結果、アルギン酸の分子量によってもそ
の放出を制御しうることが明らかとなった(低分子量高
濃度のアルギン酸により放出速度を速めることが可能と
なった)。なお、アルギン酸を変化させてもその浮遊性
は維持された。
ニダゾール放出量の関係 30%オリーブ油、0.1Mパントテン酸カルシウムとし、2
つの分子量のアルギン酸(0.6%の500cps、3.6%のIL
1)を用いて、実施例1と同様に徐放性の検討を行った
(図7)。その結果、アルギン酸の分子量によってもそ
の放出を制御しうることが明らかとなった(低分子量高
濃度のアルギン酸により放出速度を速めることが可能と
なった)。なお、アルギン酸を変化させてもその浮遊性
は維持された。
【0023】[実施例5] ゲル化後の時間の異なるゲル
を用いた場合のメトロニダゾール放出量の検討 0.6%アルギン酸ナトリウム、30%オリーブ油、0.1Mパ
ントテン酸カルシウムとし、ゲル化後の時間の異なるゲ
ル(1,2,4,8,24時間)を用い、実施例1と同様に徐放性
の検討を行った(図8)。その結果、調製時間の延長と
共に初期薬物放出量が低下したが、調製時間が8時間と2
4時間ではほぼ一定となった。
を用いた場合のメトロニダゾール放出量の検討 0.6%アルギン酸ナトリウム、30%オリーブ油、0.1Mパ
ントテン酸カルシウムとし、ゲル化後の時間の異なるゲ
ル(1,2,4,8,24時間)を用い、実施例1と同様に徐放性
の検討を行った(図8)。その結果、調製時間の延長と
共に初期薬物放出量が低下したが、調製時間が8時間と2
4時間ではほぼ一定となった。
【0024】また、ゲル化後の時間を1,2,3,5日として
同様に検討を行った(図9)。その結果、ゲル調製時間
が1日から5日のいずれにおいても、ほぼ同様の薬物放出
挙動が見られた。これによりゲル調製時間としては1日
(24時間程度)でよいことが判明した。また、この場合
におけるメトロニダゾールのゲルへの固定化率を検討し
た(図10)。その結果、特に3日以上においてメトロ
ニダゾールの固定化率が減少した。このため、ゲル調製
時間としては1日程度が好適であると考えられた。
同様に検討を行った(図9)。その結果、ゲル調製時間
が1日から5日のいずれにおいても、ほぼ同様の薬物放出
挙動が見られた。これによりゲル調製時間としては1日
(24時間程度)でよいことが判明した。また、この場合
におけるメトロニダゾールのゲルへの固定化率を検討し
た(図10)。その結果、特に3日以上においてメトロ
ニダゾールの固定化率が減少した。このため、ゲル調製
時間としては1日程度が好適であると考えられた。
【0025】[実施例6] 用いる油脂の相違とメトロニ
ダゾール放出量の関係 0.1Mパントテン酸カルシウムとし、30%の各種油脂(オ
リーブ油(低酸性度のものを含む2種類)、コーン油、ゴ
マ油)を用いて、実施例1と同様に徐放性の検討を行っ
た(図11)。その結果、油脂の相違により徐放性の影
響はほとんどなかった。
ダゾール放出量の関係 0.1Mパントテン酸カルシウムとし、30%の各種油脂(オ
リーブ油(低酸性度のものを含む2種類)、コーン油、ゴ
マ油)を用いて、実施例1と同様に徐放性の検討を行っ
た(図11)。その結果、油脂の相違により徐放性の影
響はほとんどなかった。
【0026】[実施例7] アルギン酸ゲルビーズの浮遊
性 試料液(蒸留水、0.9%NaCl、および擬似胃液)の比重
を、予め標準比重計および電子比重計により測定した。
オリーブオイル含量の異なる、薬剤を含まないゲルビー
ズを実施例1と同様に作製し、試料液中に加え、その
後、浮遊しているビーズの個数を肉眼で観察した(表
1)。
性 試料液(蒸留水、0.9%NaCl、および擬似胃液)の比重
を、予め標準比重計および電子比重計により測定した。
オリーブオイル含量の異なる、薬剤を含まないゲルビー
ズを実施例1と同様に作製し、試料液中に加え、その
後、浮遊しているビーズの個数を肉眼で観察した(表
1)。
【0027】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 薬剤を含まないアルギン酸ゲルビーズの浮遊性 ────────────────────────────── オリーブ油(%) 蒸留水 NaCl(0.9%) 擬似胃液 [比重] 1.007 1.014 1.013 ────────────────────────────── 0 沈降 沈降 沈降 5 沈降 沈降 沈降 10 浮遊 浮遊 浮遊 20 浮遊 浮遊 浮遊 30 浮遊 浮遊 浮遊 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0028】その結果、10%以上のオリーブオイルを含
有するゲルビーズでは浮遊性を示した。また、40%では
オイル漏出による浮遊力を低下が起こり、一定の浮遊力
が得られないことがわかった。次に、薬剤として約190m
gのメトロニダゾールを用いて、30%オリーブオイルを
含むアルギン酸ゲルビーズを実施例1と同様に作製し、
上記と同様に試料液中に加え、その後、浮遊しているビ
ーズの個数を肉眼で観察した(表2)。
有するゲルビーズでは浮遊性を示した。また、40%では
オイル漏出による浮遊力を低下が起こり、一定の浮遊力
が得られないことがわかった。次に、薬剤として約190m
gのメトロニダゾールを用いて、30%オリーブオイルを
含むアルギン酸ゲルビーズを実施例1と同様に作製し、
上記と同様に試料液中に加え、その後、浮遊しているビ
ーズの個数を肉眼で観察した(表2)。
【0029】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 薬剤を含むアルギン酸ゲルビーズの浮遊性 ────────────────────────────── オリーブ油(%) 蒸留水 NaCl(0.9%) 擬似胃液 ────────────────────────────── 30 沈降→浮遊 浮遊 浮遊 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0030】その結果、30%オイル含有ゲルビーズで
は、薬剤含有条件下でも、生理食塩水(0.9% NaCl)およ
び擬似胃液において浮遊性が確認された。これらの結果
より、本発明のゲルビーズは、胃内のおいて浮遊性を維
持したまま、薬剤を持続放出する製剤となりうることが
示唆された。
は、薬剤含有条件下でも、生理食塩水(0.9% NaCl)およ
び擬似胃液において浮遊性が確認された。これらの結果
より、本発明のゲルビーズは、胃内のおいて浮遊性を維
持したまま、薬剤を持続放出する製剤となりうることが
示唆された。
【0031】[実施例8] 浮遊性乾燥ゲルビーズの調製 経口投与製剤としての汎用性を考慮して、浮遊性乾燥ゲ
ルの調製を以下のようにして行った。メトロニダゾール
をモデル薬剤として含み、天然多糖類としてキトサン
(Fグレード; キミツ化学社製)を下記の量含む1%アル
ギン酸ナトリウム水溶液を、0.1M パントテン酸カルシ
ウム溶液に滴下し、24時間静置して、実施例1と同様に
ハイドロゲルビーズを形成させた。これを35℃6時間で
十分乾燥後、5酸化リン(P2O5)存在下で減圧保存し、
乾燥ゲルビーズとした。
ルの調製を以下のようにして行った。メトロニダゾール
をモデル薬剤として含み、天然多糖類としてキトサン
(Fグレード; キミツ化学社製)を下記の量含む1%アル
ギン酸ナトリウム水溶液を、0.1M パントテン酸カルシ
ウム溶液に滴下し、24時間静置して、実施例1と同様に
ハイドロゲルビーズを形成させた。これを35℃6時間で
十分乾燥後、5酸化リン(P2O5)存在下で減圧保存し、
乾燥ゲルビーズとした。
【0032】各濃度のキトサンを含有するゲルビーズの
浮遊性を、実施例7と同様にして調べた(表3)。表中
の"(浮遊)"(括弧付きの「浮遊」)は、始めは沈降し
ているが、徐々に浮遊してきたことを示す。
浮遊性を、実施例7と同様にして調べた(表3)。表中
の"(浮遊)"(括弧付きの「浮遊」)は、始めは沈降し
ているが、徐々に浮遊してきたことを示す。
【0033】
【表3】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ キトサン(F)(%) 蒸留水 NaCl(0.9%) 擬似胃液 [比重] 1.007 1.014 1.013 ────────────────────────────── 0 沈降 沈降 沈降 1 沈降 沈降 沈降 2 (浮遊) (浮遊) (浮遊) 3 (浮遊) (浮遊) (浮遊) 5 浮遊 浮遊 浮遊 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0034】表に示したように、メトロニダゾールを含
有するゲルビーズの場合、天然多糖類未添加、および1
%キトサン添加ビーズは各溶液に対し、全く浮遊性を示
さなかった。一方、キトサン 5%添加時には、試験直後
から終了時まで浮遊性が観察された。また、天然多糖類
として、プルラン(pullulan)、キラシン(xylan)、
寒天等の多糖類を添加した場合、キトサン添加時のよう
な浮遊性は認められなかった。
有するゲルビーズの場合、天然多糖類未添加、および1
%キトサン添加ビーズは各溶液に対し、全く浮遊性を示
さなかった。一方、キトサン 5%添加時には、試験直後
から終了時まで浮遊性が観察された。また、天然多糖類
として、プルラン(pullulan)、キラシン(xylan)、
寒天等の多糖類を添加した場合、キトサン添加時のよう
な浮遊性は認められなかった。
【0035】浮遊性を示したキトサン5%添加乾燥ゲル
ビーズと、浮遊性を示さなかったキトサン1%添加乾燥
ゲルビーズの表面の電子顕微鏡写真を図12に示す。キ
トサン5%添加乾燥ゲルビーズでは、低添加量(1%)のビ
ーズに比べ、その表面に多くの凹凸が存在することか
ら、キトサン含量の増加により、ゲル乾燥時、マトリク
ス構造に多くの空隙が生じることが、浮遊性の一因とな
っていることが示唆された。
ビーズと、浮遊性を示さなかったキトサン1%添加乾燥
ゲルビーズの表面の電子顕微鏡写真を図12に示す。キ
トサン5%添加乾燥ゲルビーズでは、低添加量(1%)のビ
ーズに比べ、その表面に多くの凹凸が存在することか
ら、キトサン含量の増加により、ゲル乾燥時、マトリク
ス構造に多くの空隙が生じることが、浮遊性の一因とな
っていることが示唆された。
【0036】[実施例9] キトサン添加ゲルビーズの薬
物固定化能 分子量や脱アセチル化度などが異なる各種キトサンを5
%添加したメトロニダゾール含有ゲルビーズを、上記と
同様に作製し、薬物の固定化量を実施例1と同様にして
測定した(図13)。その結果、キトサンの分子量また
は脱アセチル化度による薬物固定化量への大きな影響は
認められなかった。また、各種キトサンの性状によるゲ
ルビーズの浮遊性に対する影響も、ほとんど観察されな
かった。
物固定化能 分子量や脱アセチル化度などが異なる各種キトサンを5
%添加したメトロニダゾール含有ゲルビーズを、上記と
同様に作製し、薬物の固定化量を実施例1と同様にして
測定した(図13)。その結果、キトサンの分子量また
は脱アセチル化度による薬物固定化量への大きな影響は
認められなかった。また、各種キトサンの性状によるゲ
ルビーズの浮遊性に対する影響も、ほとんど観察されな
かった。
【0037】[実施例10] キトサン添加ゲルビーズの
薬物放出性 キトサンの添加量を変えて上記と同様に作製したメトロ
ニダゾール含有ゲルビーズの薬物放出挙動を実施例1と
同様にして測定した(図14)。その結果、いずれのゲ
ルビーズにおいても擬似胃液中において薬物放出制御能
(徐放性)が認められ、その初期放出量はキトサン添加
量に伴い減少することが判明した。また、特に、浮遊性
を維持した5%キトサン添加時では、植物油含有ハイド
ロゲルビーズ同様、実験開始10分後に、20%のメトロニ
ダゾールが放出され、約90分でほぼ全量が放出された。
薬物放出性 キトサンの添加量を変えて上記と同様に作製したメトロ
ニダゾール含有ゲルビーズの薬物放出挙動を実施例1と
同様にして測定した(図14)。その結果、いずれのゲ
ルビーズにおいても擬似胃液中において薬物放出制御能
(徐放性)が認められ、その初期放出量はキトサン添加
量に伴い減少することが判明した。また、特に、浮遊性
を維持した5%キトサン添加時では、植物油含有ハイド
ロゲルビーズ同様、実験開始10分後に、20%のメトロニ
ダゾールが放出され、約90分でほぼ全量が放出された。
【0038】[実施例11] キトサン添加ゲルビーズの
薬物放出性 分子量や脱アセチル化度などが異なる各種キトサンを5
%添加したメトロニダゾール含有ゲルビーズを、上記と
同様に作製し、薬物放出挙動を実施例1と同様にして測
定した(図15)。その結果、いずれのキトサン添加ゲ
ルビーズにおいても、ほぼ同様の薬物放出が観察され、
キトサンの分子量または脱アセチル化度による薬物固定
化量への大きな影響は認められなかった。これにより、
ゲルマトリックス内で分散状態にあるキトサンの場合、
その分子量や脱アセチル化度は、薬物放出にはほとんど
影響しないことが分かった。また、浮遊性を示さないキ
チン含有ゲルビーズにおいても、同様の放出挙動が観察
された。
薬物放出性 分子量や脱アセチル化度などが異なる各種キトサンを5
%添加したメトロニダゾール含有ゲルビーズを、上記と
同様に作製し、薬物放出挙動を実施例1と同様にして測
定した(図15)。その結果、いずれのキトサン添加ゲ
ルビーズにおいても、ほぼ同様の薬物放出が観察され、
キトサンの分子量または脱アセチル化度による薬物固定
化量への大きな影響は認められなかった。これにより、
ゲルマトリックス内で分散状態にあるキトサンの場合、
その分子量や脱アセチル化度は、薬物放出にはほとんど
影響しないことが分かった。また、浮遊性を示さないキ
チン含有ゲルビーズにおいても、同様の放出挙動が観察
された。
【0039】[実施例12] キトサン添加ゲルビーズの
浮遊性および薬物放出性におけるキトサン粒子径の影響 分散状態で固定化されているキトサンの粒子径を変えた
場合の、ゲルビーズ浮遊性および薬物放出挙動を調べ
た。キトサンを3種類(細かい、中位、粗い)のふるい
により、それぞれ粒子径を揃えた後、5%キトサン添加
ゲルビーズを上記と同様に調製した。これらのビーズの
浮遊性を上記と同様に調べた(表4)。また、これらの
ビーズの薬物放出挙動を上記と同様に調べた(図1
6)。
浮遊性および薬物放出性におけるキトサン粒子径の影響 分散状態で固定化されているキトサンの粒子径を変えた
場合の、ゲルビーズ浮遊性および薬物放出挙動を調べ
た。キトサンを3種類(細かい、中位、粗い)のふるい
により、それぞれ粒子径を揃えた後、5%キトサン添加
ゲルビーズを上記と同様に調製した。これらのビーズの
浮遊性を上記と同様に調べた(表4)。また、これらの
ビーズの薬物放出挙動を上記と同様に調べた(図1
6)。
【0040】
【表4】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 試料 蒸留水 NaCl(0.9%) 擬似胃液 [比重] 1.007 1.014 1.013 ────────────────────────────── キトサン(細かい) 浮遊 浮遊 浮遊 キトサン(中位) 浮遊 浮遊 浮遊 キトサン(粗い) 浮遊 浮遊 浮遊 キチン 沈降 沈降 沈降 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0041】その結果、いずれの粒子径においても安定
した浮遊性が観察され、薬物放出挙動に関しても、ほぼ
同様の結果が得られた。
した浮遊性が観察され、薬物放出挙動に関しても、ほぼ
同様の結果が得られた。
【0042】以上に示した実施例より、アルギン酸は、
ハイドロゲル、乾燥ゲルのいずれの形態においても胃内
浮遊性を与えることが可能であり、これは実際、人に投
与する場合においてその状況に応じた製剤化が可能であ
ることを示している。ゲルマトリクスに植物油またはキ
トサンを固定化したハイドロゲルビーズまたは乾燥ゲル
ビーズは、同時に薬物を含有させることで、胃内非崩壊
性、滞留性の製剤として有用であることが示された。
ハイドロゲル、乾燥ゲルのいずれの形態においても胃内
浮遊性を与えることが可能であり、これは実際、人に投
与する場合においてその状況に応じた製剤化が可能であ
ることを示している。ゲルマトリクスに植物油またはキ
トサンを固定化したハイドロゲルビーズまたは乾燥ゲル
ビーズは、同時に薬物を含有させることで、胃内非崩壊
性、滞留性の製剤として有用であることが示された。
【0043】[実施例13] 従来投与法(腹腔内投与)
による胃粘膜への薬剤到達率の測定従来、メトロニダゾ
ールは、経口投与後、主に小腸より吸収させ、血流、い
わゆる全身循環系に移行させた後、胃粘膜へ到達させる
ことにより、その薬効を期待するものであった。そこ
で、従来の投与法による、血流から胃粘膜への薬物到達
率を測定するため、マウスを用いて以下の実験を行っ
た。
による胃粘膜への薬剤到達率の測定従来、メトロニダゾ
ールは、経口投与後、主に小腸より吸収させ、血流、い
わゆる全身循環系に移行させた後、胃粘膜へ到達させる
ことにより、その薬効を期待するものであった。そこ
で、従来の投与法による、血流から胃粘膜への薬物到達
率を測定するため、マウスを用いて以下の実験を行っ
た。
【0044】まず、24時間絶食させたマウス(ddY系雄
性,25〜40g)にメトロニダゾール水溶液を33 mg/kgで
腹腔内投与し、0.5、1、および2時間後にネンブタール
麻酔下、腹部切開し、後大静脈から採血し、出血死させ
た。得られた血液は、直後に4℃ 3600rpm 10分間遠心に
かけ血清を採取し、メタノールを添加し遠心分離により
除タンパク後、上清を高速液体クロマトグラフィー(HP
LC)を用いてメトロニダゾールの定量を行った。メトロ
ニダゾール定量のためのHPLC測定は、Cosmosil5C18-MS
(4.6×150 mm)(ナカライテスク社製)カラムを用い、1
5%メタノールを含む0.01M リン酸バッファー(pH5.5)中
で、流速は1ml/分(ambient; ShimazuLC-6A)、室温で
測定し、検出は320nm(検出器; Shimazu SPD-6A)で行っ
た。
性,25〜40g)にメトロニダゾール水溶液を33 mg/kgで
腹腔内投与し、0.5、1、および2時間後にネンブタール
麻酔下、腹部切開し、後大静脈から採血し、出血死させ
た。得られた血液は、直後に4℃ 3600rpm 10分間遠心に
かけ血清を採取し、メタノールを添加し遠心分離により
除タンパク後、上清を高速液体クロマトグラフィー(HP
LC)を用いてメトロニダゾールの定量を行った。メトロ
ニダゾール定量のためのHPLC測定は、Cosmosil5C18-MS
(4.6×150 mm)(ナカライテスク社製)カラムを用い、1
5%メタノールを含む0.01M リン酸バッファー(pH5.5)中
で、流速は1ml/分(ambient; ShimazuLC-6A)、室温で
測定し、検出は320nm(検出器; Shimazu SPD-6A)で行っ
た。
【0045】一方、摘出した胃(約2cm2)をリン酸バ
ッファー(Sorensen buffer; pH7.4)50mlで3回洗浄
後、シャーレ上に広げスライドガラスを用いて常法によ
り胃粘膜を掻き取り、2mlの上記リン酸バッファーに懸
濁後、ホモゲナイズし、4℃ 3000rpm 10分で遠心分離
後、上清を0.2μm孔径のメンブランフィルターにより濾
過して、得られた液体に含まれるメトロニダゾールをHP
LCにより定量した。なお、各操作における再現性等は標
準薬物の添加回収実験により確認した。
ッファー(Sorensen buffer; pH7.4)50mlで3回洗浄
後、シャーレ上に広げスライドガラスを用いて常法によ
り胃粘膜を掻き取り、2mlの上記リン酸バッファーに懸
濁後、ホモゲナイズし、4℃ 3000rpm 10分で遠心分離
後、上清を0.2μm孔径のメンブランフィルターにより濾
過して、得られた液体に含まれるメトロニダゾールをHP
LCにより定量した。なお、各操作における再現性等は標
準薬物の添加回収実験により確認した。
【0046】その結果を図17に示す。いずれの生体試
料においてもメトロニダゾールが分離同定され、その保
持時間は約6分であった。また、同一個体における、血
清中のメトロニダゾール濃度と、その時間における胃粘
膜中のメトロニダゾール量との関係を図18に示す。グ
ラフからわかるように、血清中のメトロニダゾール濃度
の増加と共に、粘膜中のメトロニダゾールも増加し、正
の相関関係(r=0.843,n=9)が認められた。しかし、薬
物の粘膜への到達には、血清中の一定濃度以上のメトロ
ニダゾールが必要であり、また、その投与量(1mg/30g
マウス)と胃粘膜中への到達量の結果より、メトロニダ
ゾールの標的組織を胃粘膜とした場合、血液側からター
ダットとする組織への薬物到達率は非常に低いことが示
された。これにより、メトロニダゾールの標的組織を胃
粘膜とした場合、従来の経口投与製剤では、薬物の到達
効率が低く、より有効なターゲティングの手法が必要で
あることが示唆された。
料においてもメトロニダゾールが分離同定され、その保
持時間は約6分であった。また、同一個体における、血
清中のメトロニダゾール濃度と、その時間における胃粘
膜中のメトロニダゾール量との関係を図18に示す。グ
ラフからわかるように、血清中のメトロニダゾール濃度
の増加と共に、粘膜中のメトロニダゾールも増加し、正
の相関関係(r=0.843,n=9)が認められた。しかし、薬
物の粘膜への到達には、血清中の一定濃度以上のメトロ
ニダゾールが必要であり、また、その投与量(1mg/30g
マウス)と胃粘膜中への到達量の結果より、メトロニダ
ゾールの標的組織を胃粘膜とした場合、血液側からター
ダットとする組織への薬物到達率は非常に低いことが示
された。これにより、メトロニダゾールの標的組織を胃
粘膜とした場合、従来の経口投与製剤では、薬物の到達
効率が低く、より有効なターゲティングの手法が必要で
あることが示唆された。
【0047】[実施例14] 経口投与法による胃粘膜へ
の薬剤到達率の測定 次に薬物の水溶液またはゲルビーズの経口投与による胃
粘膜への薬剤到達率を検討した。浮遊性を示す 5%キト
サン含有アルギン酸乾燥ゲルビーズを細粉化し、ふるい
により粒子径をそろえ、メトロニダゾールを含有する粉
末製剤を作製した。24時間絶食させたマウス(ddY系雄
性,25〜40g)にメトロニダゾール水溶液(1mg/30g)ま
たは上記5%キトサン含有アルギン酸乾燥ゲルビーズの
細粉化懸濁液(1mg/30gに相当するメトロニダゾール)
をゾンデにて経口投与し、0.5、1、2、3、および4時間
後にネンブタールにて麻酔後、腹部開腹し、後大静脈か
ら採血し、出血死させた。得られた血液は遠心分離(4
℃、3600rpm、10分)により血清を採取し、メタノール
添加、遠心分離除蛋白の後に上清に含まれるメトロニダ
ゾールを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて定
量した。HPLCの測定は実施例13と同様の条件でに行っ
た。一方、摘出した胃(約2cm2)はリン酸緩衝液(Sor
ensen buffer, pH7.4)50mlで3回洗浄俊、シャーレ上に
広げスライドガラスを用いて胃粘膜を採取し、リン酸緩
衝液 2mlを添加してホモジネート、遠心分離(4℃、3000
rpm、10分)を行った。得られた上清をメンブランフィ
ルターにより濾過し、濾液中のメトロニダゾール量をHP
LCにより測定した。なお、各操作における再現性等は標
準薬物の添加回収実験により確認した。
の薬剤到達率の測定 次に薬物の水溶液またはゲルビーズの経口投与による胃
粘膜への薬剤到達率を検討した。浮遊性を示す 5%キト
サン含有アルギン酸乾燥ゲルビーズを細粉化し、ふるい
により粒子径をそろえ、メトロニダゾールを含有する粉
末製剤を作製した。24時間絶食させたマウス(ddY系雄
性,25〜40g)にメトロニダゾール水溶液(1mg/30g)ま
たは上記5%キトサン含有アルギン酸乾燥ゲルビーズの
細粉化懸濁液(1mg/30gに相当するメトロニダゾール)
をゾンデにて経口投与し、0.5、1、2、3、および4時間
後にネンブタールにて麻酔後、腹部開腹し、後大静脈か
ら採血し、出血死させた。得られた血液は遠心分離(4
℃、3600rpm、10分)により血清を採取し、メタノール
添加、遠心分離除蛋白の後に上清に含まれるメトロニダ
ゾールを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて定
量した。HPLCの測定は実施例13と同様の条件でに行っ
た。一方、摘出した胃(約2cm2)はリン酸緩衝液(Sor
ensen buffer, pH7.4)50mlで3回洗浄俊、シャーレ上に
広げスライドガラスを用いて胃粘膜を採取し、リン酸緩
衝液 2mlを添加してホモジネート、遠心分離(4℃、3000
rpm、10分)を行った。得られた上清をメンブランフィ
ルターにより濾過し、濾液中のメトロニダゾール量をHP
LCにより測定した。なお、各操作における再現性等は標
準薬物の添加回収実験により確認した。
【0048】メトロニダゾール水溶液の経口投与による
薬剤到達率の測定結果を図19に示す。メトロニダゾー
ル水溶液の経口投与時、それは速やかに吸収されること
が判明した。また、腹腔内投与と同量投与した場合の全
デー夕において、その血中濃度から推測される胃粘膜薬
物量に比べて、著しい到達量の増加が確認された。さら
に、腹腔内投与では2時間後、血液中からの薬物の消失
とともに粘膜中メトロニダゾールは検出されなくなった
が、経口投与においては4時間後までその存在が確認さ
れた。
薬剤到達率の測定結果を図19に示す。メトロニダゾー
ル水溶液の経口投与時、それは速やかに吸収されること
が判明した。また、腹腔内投与と同量投与した場合の全
デー夕において、その血中濃度から推測される胃粘膜薬
物量に比べて、著しい到達量の増加が確認された。さら
に、腹腔内投与では2時間後、血液中からの薬物の消失
とともに粘膜中メトロニダゾールは検出されなくなった
が、経口投与においては4時間後までその存在が確認さ
れた。
【0049】この結果は、血液側から胃粘膜への薬物移
行のみならず、胃内通過時に胃腔内から直接胃粘膜に薬
物が送達された事に起因すると思われる。
行のみならず、胃内通過時に胃腔内から直接胃粘膜に薬
物が送達された事に起因すると思われる。
【0050】キトサン含有乾燥ゲルビーズの経口投与の
結果を図20に示す。メトロニダゾール血中濃度推移は
水溶液投与と同様の傾向を示し、ゲルマトリクスからな
る製剤からも確実にモデル薬物が放出されることが認め
られ、さらに、腹腔内投与に比べて顕著な胃粘膜到達量
の増加が確認された。なお、水溶液投与と比較して、メ
トロニダゾールの胃粘膜到達量に大きな相違は見られな
かった。
結果を図20に示す。メトロニダゾール血中濃度推移は
水溶液投与と同様の傾向を示し、ゲルマトリクスからな
る製剤からも確実にモデル薬物が放出されることが認め
られ、さらに、腹腔内投与に比べて顕著な胃粘膜到達量
の増加が確認された。なお、水溶液投与と比較して、メ
トロニダゾールの胃粘膜到達量に大きな相違は見られな
かった。
【0051】[実施例15] モルモットを用いた経口投
与法による胃粘膜への薬剤到達率の測定 48時間絶食させたモルモット(Hartley系雄性, 500〜9
50g)にメトロニダゾール水溶液(15mg/kg)または5%
キトサン固定化アルギン酸乾燥ゲルビーズ 4個(15mg/k
gに相当するメトロニダゾールを含有)をゾンデにて胃
内投与した。一定時間後にネンブタールRにて麻酔後、
腹部開腹し、腹大動脈から採血して出血死させた。得ら
れた血液は遠心分離後、血清を採取し、メタノール除蛋
白の後に上清に含まれるメトロニダゾールを、HPLCを用
いて定量した。HPLCの測定はマウスの測定方法と同様の
条件で行った。一方、摘出した胃はリン酸緩衝液(Sore
nsen buffer, pH7.4) 50mlで 4回洗浄俊、シャーレ上
に広げ面積を測定した後、スライドガラスを用いて胃粘
膜を採取し、リン酸緩衝液 3mlを添加してホモジナイ
ズ、遠心分離を行った。得られた上清をさらにメタノー
ルを加えて遠心分離した後の上清をHPLCにより測定し、
メトロニダゾールを定量した。なお、ゲルビーズを経口
投与した場合、胃内に残存しているビーズの浮遊性また
はその個数を観察した。
与法による胃粘膜への薬剤到達率の測定 48時間絶食させたモルモット(Hartley系雄性, 500〜9
50g)にメトロニダゾール水溶液(15mg/kg)または5%
キトサン固定化アルギン酸乾燥ゲルビーズ 4個(15mg/k
gに相当するメトロニダゾールを含有)をゾンデにて胃
内投与した。一定時間後にネンブタールRにて麻酔後、
腹部開腹し、腹大動脈から採血して出血死させた。得ら
れた血液は遠心分離後、血清を採取し、メタノール除蛋
白の後に上清に含まれるメトロニダゾールを、HPLCを用
いて定量した。HPLCの測定はマウスの測定方法と同様の
条件で行った。一方、摘出した胃はリン酸緩衝液(Sore
nsen buffer, pH7.4) 50mlで 4回洗浄俊、シャーレ上
に広げ面積を測定した後、スライドガラスを用いて胃粘
膜を採取し、リン酸緩衝液 3mlを添加してホモジナイ
ズ、遠心分離を行った。得られた上清をさらにメタノー
ルを加えて遠心分離した後の上清をHPLCにより測定し、
メトロニダゾールを定量した。なお、ゲルビーズを経口
投与した場合、胃内に残存しているビーズの浮遊性また
はその個数を観察した。
【0052】その結果、ゲルビーズをモルモットに投与
後、3時間において投与個数の1/2以上が胃内に滞留し、
浮遊して存在することが剖検により確認された。また、
その製剤の胃内面への付着は全く認められなかった。こ
こで、その時間におけるメトロニダゾールの血中濃度は
4.0±2.0(μg/ml)、胃粘膜のメトロニダゾール到達量
は 22.8±10.3(μg/胃)であった。
後、3時間において投与個数の1/2以上が胃内に滞留し、
浮遊して存在することが剖検により確認された。また、
その製剤の胃内面への付着は全く認められなかった。こ
こで、その時間におけるメトロニダゾールの血中濃度は
4.0±2.0(μg/ml)、胃粘膜のメトロニダゾール到達量
は 22.8±10.3(μg/胃)であった。
【0053】一方、同量のメトロニダゾールを含む水溶
液の経口投与では、3時間後の血中濃度は 4.8±3.5(μg
/ml)、胃粘膜到達量は 4.6±5.5(μg/胃)であり、浮
遊性ゲルビーズ投与時と比較してほぼ同量の薬物が血液
中に存在しているにも関わらず、薬物の胃粘膜到達性が
低いことが判明し、これはマウスで得られた結果とも一
致する。
液の経口投与では、3時間後の血中濃度は 4.8±3.5(μg
/ml)、胃粘膜到達量は 4.6±5.5(μg/胃)であり、浮
遊性ゲルビーズ投与時と比較してほぼ同量の薬物が血液
中に存在しているにも関わらず、薬物の胃粘膜到達性が
低いことが判明し、これはマウスで得られた結果とも一
致する。
【0054】以上の結果は、水溶液より胃内滞留時間が
長く、そこで薬物を放出し続けるキトサン固定化アルギ
ン酸ゲルが、モデル薬物として用いたメトロニダゾール
をより効果的に胃粘膜へ送達させ、標的組織へのターゲ
ティングがなされている事を意味している。
長く、そこで薬物を放出し続けるキトサン固定化アルギ
ン酸ゲルが、モデル薬物として用いたメトロニダゾール
をより効果的に胃粘膜へ送達させ、標的組織へのターゲ
ティングがなされている事を意味している。
【0055】
【発明の効果】本発明により、徐放を行うための化合物
および、油脂もしくは多糖類を含有するゲル状組成物が
提供された。本発明の組成物は、含有する薬剤などの化
合物に対し高い徐放性を有し、また比重の調製により経
口投与された場合の胃内滞留性を高めることが可能であ
る。このため、特に、消化器系の疾患の治療に特に有用
である。
および、油脂もしくは多糖類を含有するゲル状組成物が
提供された。本発明の組成物は、含有する薬剤などの化
合物に対し高い徐放性を有し、また比重の調製により経
口投与された場合の胃内滞留性を高めることが可能であ
る。このため、特に、消化器系の疾患の治療に特に有用
である。
【図1】メトロニダゾールを含むアルギン酸ゲル(油脂
を含まない)の徐放性を検討した結果を示す図である。
を含まない)の徐放性を検討した結果を示す図である。
【図2】メトロニダゾールおよびオリブ油を含むアルギ
ン酸ゲルにおいて、種々の濃度のオリーブ油を用いた場
合の徐放性を検討した結果を示す図である。ゲル化剤と
して0.1Mのパントテン酸カルシウムを用いた。
ン酸ゲルにおいて、種々の濃度のオリーブ油を用いた場
合の徐放性を検討した結果を示す図である。ゲル化剤と
して0.1Mのパントテン酸カルシウムを用いた。
【図3】メトロニダゾールおよびオリーブ油を含むアル
ギン酸ゲルにおいて、種々の濃度のオリーブ油を用いた
場合の徐放性を検討した結果を示す図である。ゲル化剤
として0.2Mのパントテン酸カルシウムを用いた。
ギン酸ゲルにおいて、種々の濃度のオリーブ油を用いた
場合の徐放性を検討した結果を示す図である。ゲル化剤
として0.2Mのパントテン酸カルシウムを用いた。
【図4】メトロニダゾールおよびオリーブ油を含むアル
ギン酸ゲルにおいて、種々の濃度のオリーブ油を用いた
場合のゲルへのメトロニダゾールの固定化率を検討した
結果を示す図である。
ギン酸ゲルにおいて、種々の濃度のオリーブ油を用いた
場合のゲルへのメトロニダゾールの固定化率を検討した
結果を示す図である。
【図5】パントテン酸カルシウム濃度とメトロニダゾー
ル放出量との関係を示す図である。
ル放出量との関係を示す図である。
【図6】アルギン酸濃度とメトロニダゾール放出量の関
係を示す図である。
係を示す図である。
【図7】アルギン酸の分子量とメトロニダゾール放出量
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図8】ゲル化後の時間の異なるゲルを用いた場合のメ
トロニダゾール放出量の検討を行った結果を示す図であ
る。ゲル化後、1,2,4,8,24時間で検討した。
トロニダゾール放出量の検討を行った結果を示す図であ
る。ゲル化後、1,2,4,8,24時間で検討した。
【図9】ゲル化後の時間の異なるゲルを用いた場合のメ
トロニダゾール放出量の検討を行った結果を示す図であ
る。ゲル化後、1,2,3,5日で検討した。
トロニダゾール放出量の検討を行った結果を示す図であ
る。ゲル化後、1,2,3,5日で検討した。
【図10】ゲル化後の時間の異なるゲルを用いた場合の
ゲルへのメトロニダゾールの固定化率を検討した結果を
示す図である。ゲル化後、1,2,3,5日で検討した。
ゲルへのメトロニダゾールの固定化率を検討した結果を
示す図である。ゲル化後、1,2,3,5日で検討した。
【図11】用いる油脂の相違とメトロニダゾール放出量
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図12】キトサン5%添加乾燥ゲルビーズとキトサン1
%添加乾燥ゲルビーズの表面の走査型電子顕微鏡写真で
ある。
%添加乾燥ゲルビーズの表面の走査型電子顕微鏡写真で
ある。
【図13】各種キトサンを5%添加したメトロニダゾー
ル含有ゲルビーズにおける、メトロニダゾールの固定化
率を示す図である。用いたキトサンは、AはKimitsu
(F)、BはWako(500)、CはWako(1000)、DはFunakosi(10
B)、EはFunakosi(7B)である。
ル含有ゲルビーズにおける、メトロニダゾールの固定化
率を示す図である。用いたキトサンは、AはKimitsu
(F)、BはWako(500)、CはWako(1000)、DはFunakosi(10
B)、EはFunakosi(7B)である。
【図14】キトサンの添加量を変化させた場合におけ
る、メトロニダゾール含有ゲルビーズのメトロニダゾー
ル放出挙動を示す図である。
る、メトロニダゾール含有ゲルビーズのメトロニダゾー
ル放出挙動を示す図である。
【図15】各種キトサンを5%添加したメトロニダゾー
ル含有ゲルビーズにおける、メトロニダゾールの放出挙
動を示す図である。用いたキトサンは、図13と同様で
ある。
ル含有ゲルビーズにおける、メトロニダゾールの放出挙
動を示す図である。用いたキトサンは、図13と同様で
ある。
【図16】粒子径の異なるキトサンを5%添加したメト
ロニダゾール含有ゲルビーズにおける、メトロニダゾー
ルの放出挙動を示す図である。
ロニダゾール含有ゲルビーズにおける、メトロニダゾー
ルの放出挙動を示す図である。
【図17】メトロニダゾール水溶液の腹腔内投与後のマ
ウスから採取した血清および胃粘膜試料に含まれるメト
ロニダゾールのクロマトグラムを示す図である。
ウスから採取した血清および胃粘膜試料に含まれるメト
ロニダゾールのクロマトグラムを示す図である。
【図18】メトロニダゾール水溶液の腹腔内投与後のマ
ウスから採取した血清および胃粘膜試料(2cm2)に含
まれるメトロニダゾールの関係を示す図である。
ウスから採取した血清および胃粘膜試料(2cm2)に含
まれるメトロニダゾールの関係を示す図である。
【図19】メトロニダゾール水溶液の経口投与後のマウ
スから採取した血清および胃粘膜試料に含まれるメトロ
ニダゾールの経時変化を示す図である。
スから採取した血清および胃粘膜試料に含まれるメトロ
ニダゾールの経時変化を示す図である。
【図20】キトサン含有乾燥ゲルビーズによるメトロニ
ダゾールの経口投与後のマウスから採取した血清および
胃粘膜試料に含まれるメトロニダゾールの経時変化を示
す図である。
ダゾールの経口投与後のマウスから採取した血清および
胃粘膜試料に含まれるメトロニダゾールの経時変化を示
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA36 AA98 AA99 BB04 CC16 CC32 CC34 CC40 EE30 EE36 EE37 EE53 FF24 FF31 FF35 FF70
Claims (6)
- 【請求項1】 徐放を行うための化合物と、油脂または
多糖類とを含有するゲル状組成物。 - 【請求項2】 ゲルがアルギン酸ゲルである、請求項1
に記載のゲル状組成物。 - 【請求項3】 油脂がオリーブ油、コーン油、またはゴ
マ油である、請求項1に記載のゲル状組成物。 - 【請求項4】 多糖類がキトサンである、請求項1に記
載のゲル状組成物。 - 【請求項5】 徐放を行うための化合物が薬物である、
請求項1に記載のゲル状組成物。 - 【請求項6】 薬物が消化器系の疾患に用いられる薬物
である、請求項5に記載のゲル状組成物。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11057094A JP2000256216A (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | ゲル組成物 |
| US09/396,988 US6284745B1 (en) | 1999-03-04 | 1999-09-14 | Gel compositions |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11057094A JP2000256216A (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | ゲル組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000256216A true JP2000256216A (ja) | 2000-09-19 |
Family
ID=13045931
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11057094A Pending JP2000256216A (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | ゲル組成物 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6284745B1 (ja) |
| JP (1) | JP2000256216A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003015745A1 (en) * | 2001-08-16 | 2003-02-27 | The State Of Oregon Acting By And Through The State Board Of Higher Education On Behalf Of Oregon State University | Expandable gastric retention device |
| JP2004002320A (ja) * | 2002-03-04 | 2004-01-08 | Medorekkusu:Kk | 生体内で相転移する液状マトリックスおよび液状経口製剤 |
| JPWO2002064120A1 (ja) * | 2001-02-13 | 2004-06-10 | 大正製薬株式会社 | 内服ゲル製剤 |
| JP2011524890A (ja) * | 2008-06-19 | 2011-09-08 | ユニバーシティ・オブ・ジ・ウィトウォーターズランド・ヨハネスブルク | 1を超える活性医薬成分の部位特異的デリバリーのための医薬剤形 |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20040219186A1 (en) * | 2001-08-16 | 2004-11-04 | Ayres James W. | Expandable gastric retention device |
| US7545918B2 (en) * | 2003-11-26 | 2009-06-09 | At&T Intellectual Property I, L.P. | Call ticker |
| BE1020344A5 (nl) * | 2012-03-09 | 2013-08-06 | Terbeke Pluma Nv | Werkwijze voor het produceren van gefermenteerde worst op basis van plantaardige olie. |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010012374A (ko) * | 1997-05-16 | 2001-02-15 | 스티븐 엠. 오드레 | 지속 효과를 갖는 서방성 겔 |
-
1999
- 1999-03-04 JP JP11057094A patent/JP2000256216A/ja active Pending
- 1999-09-14 US US09/396,988 patent/US6284745B1/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPWO2002064120A1 (ja) * | 2001-02-13 | 2004-06-10 | 大正製薬株式会社 | 内服ゲル製剤 |
| WO2003015745A1 (en) * | 2001-08-16 | 2003-02-27 | The State Of Oregon Acting By And Through The State Board Of Higher Education On Behalf Of Oregon State University | Expandable gastric retention device |
| JP2004002320A (ja) * | 2002-03-04 | 2004-01-08 | Medorekkusu:Kk | 生体内で相転移する液状マトリックスおよび液状経口製剤 |
| JP2011524890A (ja) * | 2008-06-19 | 2011-09-08 | ユニバーシティ・オブ・ジ・ウィトウォーターズランド・ヨハネスブルク | 1を超える活性医薬成分の部位特異的デリバリーのための医薬剤形 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US6284745B1 (en) | 2001-09-04 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Murata et al. | Use of floating alginate gel beads for stomach-specific drug delivery | |
| Cuña et al. | Preparation and in vivo evaluation of mucoadhesive microparticles containing amoxycillin–resin complexes for drug delivery to the gastric mucosa | |
| Biswas et al. | Tapioca starch blended alginate mucoadhesive-floating beads for intragastric delivery of Metoprolol Tartrate | |
| Vanden Braber et al. | Soy genistein administered in soluble chitosan microcapsules maintains antioxidant activity and limits intestinal inflammation | |
| RU2566050C2 (ru) | Композиция для снижения всасывания входящего в рацион жира | |
| Manjunath et al. | Guar gum and its pharmaceutical and biomedical applications | |
| Nayak et al. | Natural Polymers for Pharmaceutical Applications: Volume 1: Plant-Derived Polymers | |
| Jain et al. | Factors effecting the morphology of eudragit S-100 based microsponges bearing dicyclomine for colonic delivery | |
| Tang et al. | Preparation, characterization and in vitro release of zein-pectin capsules for target delivery | |
| Nayak et al. | Alginates as drug delivery excipients | |
| Junior et al. | Polymeric systems for colon-specific mesalazine delivery in the intestinal bowel diseases management | |
| Mokhtare et al. | In vitro and in vivo evaluation of alginate and alginatechitosan beads containing metformin hydrochloride | |
| US20220267161A1 (en) | A Dextran Coated Silica Aerogel Used as a Drug Carrier System and a Dextran Coated Silica Aerogel Production Method | |
| Murata et al. | Preparation of floating alginate gel beads for drug delivery to the gastric mucosa | |
| Adebisi et al. | Modification of drug delivery to improve antibiotic targeting to the stomach | |
| Mukherjee et al. | Guar gum-based nanomaterials in drug delivery and biomedical applications | |
| US6284745B1 (en) | Gel compositions | |
| US11318090B1 (en) | In situ gelling composition as a pH-selective and mucoadhesive sustained release drug delivery system | |
| Salunkhe et al. | Formulation and in-vitro evaluation of dextrin matrix tablet of ibuprofen for colon specific drug delivery | |
| JP2006517408A (ja) | キトサン食物 | |
| Guan et al. | Pharmaceutical applications of gum arabic | |
| Zhu et al. | A novel microsphere with a three-layer structure for duodenum-specific drug delivery | |
| Deshmukh et al. | Formulation and evaluation of oral mucoadhesive microspheres of ofloxacin for peptic ulcer use | |
| Gandola et al. | Galactomannan and Alginate Double Coat Encapsulation of Sulfamethoxazole-Trimethoprim for Treatment for Controlled Intestinal-Targeted Drug Delivery. | |
| CN114209046A (zh) | 一种健康因子口服肠道定位递送系统及制备方法 |