JP2000256774A - アルミニウム缶胴材用熱間圧延板およびそれを用いた缶胴用板材 - Google Patents
アルミニウム缶胴材用熱間圧延板およびそれを用いた缶胴用板材Info
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Abstract
好なDI缶胴材を得ることができるDI缶胴向けの熱間
圧延板と、それを用いたDI缶胴用板材を提供する。 【解決手段】 請求項1、請求項2:Al−Mg−Mn
系のAl合金からなるAl缶胴材用熱間圧延板であっ
て、板の断面における加工組織の面積率が80%以上で
あり、しかもキューブ方位の方位密度が板厚全域にわた
りランダム方位の3倍以上であり、かつ板厚方向の中央
部における圧延集合組織の方位密度が板表面における圧
延集合組織の方位密度の2倍以上であることを特徴とす
る。 請求項3:請求項1もしくは請求項2の熱間圧延
板を用い、その熱間圧延板の組織を完全再結晶させてな
るAl缶胴用板材であって、キューブ方位の方位密度
が、板表面から全板厚の10%の位置までの表層領域で
はランダム方位の30倍以下であり、しかも板表面から
10%の位置から板厚方向中央部までの中心領域ではラ
ンダム方位の15倍を越えるとともに前記表層領域にお
けるキューブ方位密度より高くなっていることを特徴と
する。
Description
しごき加工)による2ピースアルミニウム缶用の缶胴材
の製造に使用される熱間圧延板と、それを用いたアルミ
ニウム缶胴用板材、すなわちDI缶胴向けのAl−Mg
−Mn系アルミニウム合金からなる熱間圧延板および缶
胴用板材に関し、特に深絞り耳が低くかつ外観品質に優
れた缶胴材用熱間圧延板および缶胴用板材に関するもの
である。
程としては、缶胴素材に対して深絞り加工およびしごき
加工によるDI成形を施して缶胴形状とした後、所定の
サイズにトリミングを施して脱脂・洗浄処理を行ない、
さらに塗装および印刷を行なって焼付け(ベーキング)
を行ない、その後、缶胴縁部に対してネッキング加工、
フランジング加工を行ない、その後、別に成形した缶蓋
(缶エンド)と合せてシーミング加工を行なって缶とす
るのが通常である。
(缶胴材)としては、従来からAl−Mg−Mn系合金
であるJIS 3004合金の硬質板が広く用いられて
いる。この3004合金は、しごき加工性に優れてい
て、強度を高めるために高圧延率で冷間圧延を施した場
合でも比較的良好な成形性を示すところから、DI缶胴
材として好適であるとされている。
板の製造方法としては、DC鋳造法などによって鋳造
後、鋳塊に対し均質化処理を施し、さらに熱間圧延およ
び冷間圧延を施して所定の板厚とし、かつその過程にお
ける冷間圧延前あるいは冷間圧延中途において中間焼鈍
を施す方法が一般的である。
料コスト低減、軽量化の目的から、より薄肉化を図るこ
とが強く望まれている。そしてこのように薄肉化を図る
ためには、薄肉化に伴なって生じる缶の座屈強度低下の
問題を回避するため、材料の高強度化を図ることが重要
である。さらにDI缶胴用材料については、上述のよう
な薄肉化を図るための高強度化の要請ばかりではなく、
DI成形時における耳率が低いことが強く望まれる。す
なわち、DI成形時の耳率が低いことは、DI成形時の
歩留りの向上と、缶胴の耳切れに起因する缶胴破断の防
止の点から極めて重要である。そのほか、DI缶製造時
におけるフランジ成形性(口拡げ性)、しごき性(缶切
れ性)も必要である。特にこれらの要求特性のうちでも
耳率はその制御が難しく、したがってこれらの諸特性の
バランスの改善には、耳率の適切な制御が極めて重要な
課題となっている。
因して、DI缶胴についてもその外観品質が重要視され
るようになっており、そこで表面の外観品質が優れたD
I缶胴材の開発が強く望まれるようになっている。
材に対して要求される諸性能のうち、耳率の低減に関し
ては、(100)[001]方位、すなわちいわゆるキ
ューブ方位の再結晶粒が深絞り加工時の耳率低減に寄与
することが知られており、そこでDI缶胴材の製造工程
においても、熱間圧延後の中間焼鈍などの最終的な再結
晶過程でキューブ方位の再結晶粒集合組織を生成させる
ことが耳率低減に有効である。そしてそのためには、熱
間圧延工程もしくはその後の冷却過程でも、キューブ方
位の亜結晶粒もしくは再結晶粒を出来るだけ数多く形成
しておくことが耳率低減に有利と考えられている。しか
しながら、キューブ方位の亜結晶粒の成長速度は、他の
方位の亜結晶粒の成長速度よりも速いことから、その後
の中間焼鈍などにおいて完全再結晶させた再結晶粒が粗
大となってしまう傾向を示す。そしてこのように粗大な
再結晶粒が板表面に存在すれば、最終冷間圧延を施して
もその影響を除去することは困難であって、DI加工後
の缶胴に肌荒れやフローラインなどを生じさせて、缶の
外観品質を低下させる原因となってしまう。
絞り耳率の低減と外観品質の向上とを同時に達成するこ
とは困難とされていたのが実情である。
たもので、深絞り耳率が確実かつ安定して低く、しかも
外観品質も良好なDI缶胴材を得るに最適な熱間圧延板
およびその熱間圧延板を用いたDI缶胴用板材を提供す
ることを目的とするものである。
く、本発明者等が鋭意実験・検討を重ねた結果、完全再
結晶した状態でのDI缶胴用板材におけるキューブ方位
密度を、板厚方向の各部位において適切に制御すること
によって、低耳率の確保と外観品質の向上とを同時に図
り得ることを見出した。そしてまた、上述のように完全
再結晶状態で板厚方向にキューブ方位密度を適切に制御
するためには、熱間圧延板の状態で、板断面における加
工組織の面積率およびキューブ方位の方位密度を適切に
制御すると同時に板厚方向の圧延集合組織の方位密度を
板厚方向の各部位で適切に制御する必要があることを見
出し、この発明をなすに至ったのである。
材用の熱間圧延板について規定したものであって、Mg
0.5〜2.0%、Mn0.5〜2.0%、Fe0.1
〜0.7%、Si0.05〜0.5%を含有し、さらに
必要に応じて0.005〜0.20%のTiを単独でも
しくは0.0001〜0.05%のBと組合せて含有
し、残部がAlおよび不可避的不純物よりなるアルミニ
ウム合金からなるアルミニウム缶胴材用熱間圧延板であ
って、板の断面における圧延加工組織の面積率が80%
以上であり、しかもキューブ方位の方位密度が板厚全域
にわたりランダム方位の3倍以上であり、かつ板厚方向
の中央部における圧延集合組織の方位密度が板表面にお
ける圧延集合組織の方位密度の2倍以上であることを特
徴とするものである。
間圧延板を規定したものであって、Mg0.5〜2.0
%、Mn0.5〜2.0%、Fe0.1〜0.7%、S
i0.05〜0.5%を含有し、かつCu0.05〜
0.5%、Cr0.05〜0.3%、Zn0.05〜
0.5%のうちの1種または2種以上を含有し、さらに
必要に応じて0.005〜0.20%のTiを単独でも
しくは0.0001〜0.05%のBと組合せて含有
し、残部がAlおよび不可避的不純物よりなるアルミニ
ウム合金からなるアルミニウム缶胴材用熱間圧延板であ
って、板の断面における圧延加工組織の面積率が80%
以上であり、しかもキューブ方位の方位密度が板厚全域
にわたりランダム方位の3倍以上であり、かつ板厚方向
の中央部における圧延集合組織の方位密度が板表面にお
ける圧延集合組織の方位密度の2倍以上であることを特
徴とするものである。
は請求項2に記載された熱間圧延板を用いた缶胴材用板
材について規定したものである。すなわち請求項3の発
明のアルミニウム缶胴用板材は、請求項1もしくは請求
項2の熱間圧延板を用い、その熱間圧延板の組織を完全
再結晶させてなるアルミニウム缶胴用板材であって、キ
ューブ方位の方位密度が、板表面から全板厚の10%の
位置までの表層領域ではランダム方位の30倍以下であ
り、しかも板表面から10%の位置から板厚方向中央部
までの中心領域ではランダム方位の15倍を越えるとと
もに前記表層領域におけるキューブ方位密度より高くな
っていることを特徴とするものである。
板もしくは缶胴用板材において用いられるアルミニウム
合金の成分組成の限定理由について説明する。
による強度向上に効果があり、また固溶したMgは転位
との相互作用が大きいため加工硬化による強度向上が期
待でき、さらにはSiとの共存によるMg2Siの時効
析出による強度向上も期待でき、したがってMgは缶胴
材として必要な強度を得るためには不可欠の元素であ
る。但しMg量が0.5%未満では上述の効果が少な
く、一方2.0%を越えれば、高強度は容易に得られる
ものの、DI加工時の変形抵抗が大きくなって絞り性や
耐ゴーリング特性を含むしごき性を悪くする。したがっ
てMg量は0.5〜2.0%の範囲内とした。
与する有効な元素である。特にこの発明で目的としてい
る用途である缶胴材では、DI成形時にしごき加工が加
えられるため、とりわけMnは重要となる。アルミニウ
ム板のしごき加工においては通常エマルジョンタイプの
潤滑剤が用いられているが、Mn系晶出物が少ない場合
には同程度の強度を有していてもエマルジョンタイプ潤
滑剤だけでは潤滑能が不足し、ゴーリングと称される擦
り疵や焼付きなどの外観不良が発生するおそれがある。
ゴーリングは晶出物の大きさ、量、種類に影響されるこ
とが知られており、その晶出物を形成するためにMnは
不可欠な元素である。Mn量が0.5%未満ではMn系
化合物による固体潤滑的な効果が得られず、一方Mn量
が2.0%を越えればAl6Mnの初晶巨大金属間化合
物が発生し、著しく成形性を損なう。そこでMn量は
0.5〜2.0%の範囲内とした。
て、アルミニウム基地中のMn固溶量やMn系金属間化
合物の分散状態を制御するために必要な元素である。適
切な化合物分散状態を得るためには、Mn添加量に応じ
てFeを添加することが必要である。Fe量が0.1%
未満では適切な化合物分散状態を得ることが困難であ
り、一方Fe量が0.7%を越えれば、Mn添加に伴な
って初晶巨大金属間化合物が発生しやすくなり、成形性
を著しく損なう。そこでFe量の範囲は0.1〜0.7
%とした。
の析出による時効硬化を通じて缶胴材の強度向上に寄与
する。またSiは、Al−Mn−Fe−Si系金属間化
合物を生成して、Mn系金属間化合物の分散状態を制御
するために必要な元素である。Si量が0.05%未満
では上記の効果が得られず、一方0.5%を越えれば時
効硬化により材料が硬くなりすぎて成形性を阻害する。
そこでSi量の範囲は0.05〜0.5%とした。
ては、鋳塊結晶粒微細化のためにTi、あるいはTiお
よびBを微量添加することが行なわれており、この発明
においても、必要に応じて微量のTiを単独で、あるい
はBと組合せて添加しても良い。但しTi量が0.00
5%未満ではその効果が得られず、0.20%を越えれ
ば巨大なAl−Ti系金属間化合物が晶出して成形性を
阻害するため、Tiを添加する場合のTi量は0.00
5〜0.20%の範囲内とした。またTiとともにBを
添加すれば鋳塊結晶粒微細化の効果が向上するが、Ti
と併せてBを添加する場合、B量が0.0001%未満
ではその効果がなく、0.05%を越えればTi−B系
の粗大粒子が混入して成形性を害することから、Tiと
ともにBを添加する場合のB量は0.0001〜0.0
5%の範囲内とした。
向上に寄与する元素であり、必要に応じてこれらのうち
から選ばれた1種または2種以上が添加される。これら
の各元素についてさらに説明する。
中に溶体化させておき、塗装焼付処理時にAl−Cu−
Mg系析出物として析出することによる析出硬化を利用
した強度向上に寄与する。Cu量が0.05%未満では
その効果が得られず、一方Cuを0.5%を越えて添加
した場合には、時効硬化は容易に得られるものの、硬く
なりすぎて成形性を阻害し、また耐食性も劣化する。そ
こでCu量の範囲は0.05〜0.5%とした。
るが、0.05%未満ではその効果が少なく、0.3%
を越えれば巨大晶出物生成によって成形性の低下を招く
ため、好ましくない。そこでCr量の範囲は0.05〜
0.3%とした。
子の時効析出による強度向上に寄与するが、0.05%
未満ではその効果が得られず、0.5%を越えれば耐食
性を劣化させる。そこでZn量の範囲は0.05〜0.
5%とした。
とすれば良い。
いたDI缶胴用板材の組織条件について詳細に説明す
る。
ーブ方位を有する亜結晶粒(一部に再結晶粒を含んでも
良い)の方位密度、すなわちキューブ方位密度が、板厚
全域にわたってランダム方位の3倍以上でなければなら
ない。すなわち、熱間圧延板の段階で亜結晶粒のキュー
ブ方位密度がランダム方位の3倍以上となっていなけれ
ば、その後の中間焼鈍等の完全再結晶処理によってキュ
ーブ方位の再結晶粒が充分に形成されず、最終板におい
て充分な低耳率を達成することが困難となる。なおここ
でランダム方位に対するキューブ方位密度の比は、X線
回折を行なって、方位の配向のないランダム方位のサン
プル(一般には粉末サンプル)に対するキューブ方位の
X線回折強度比として求めることができる。
て、熱間圧延板の断面において、加工組織の面積率が8
0%以上存在することが必要である。すなわち、熱間圧
延板の段階において板の断面における加工組織の面積率
が80%未満では、キューブ方位の亜結晶粒を後の中間
焼鈍等の完全再結晶処理において成長させてキューブ方
位の再結晶粒組織を生成させるに寄与する圧延集合組織
を、板厚方向中央部において充分に発達させることが困
難となり、結果的にキューブ方位密度の高い完全再結晶
粒組織を得ることが困難となって耳率低減が困難とな
る。なおここで加工組織の面積率は、例えば光学顕微鏡
写真から画像解析装置を用いて求めることができる。
て、圧延集合組織の方位密度に関して、板厚方向中央部
における圧延集合組織の方位密度が板表面における圧延
集合組織の方位密度の2倍以上であることが必要であ
る。これは、逆に言えば、板表面の圧延集合組織の方位
密度が板厚方向中央部の圧延集合組織の方位密度の1/
2以下であることと同じである。このように板表面の圧
延集合組織の方位密度を板厚方向中央部の1/2以下と
することによって、その後の中間焼鈍等の完全再結晶処
理において板の表面付近(表層領域)ではキューブ方位
の再結晶粒の粗大な成長を抑制する一方、板厚方向中央
部ではキューブ方位の再結晶粒の成長を促進して、後述
する完全再結晶後の缶胴用板材の組織条件を満たすこと
が可能となり、ひいては改めて説明するように表面の外
観品質が良好でしかも低耳率のDI缶胴用板材を得るこ
とができるのである。なおここで圧延集合組織の方位密
度比は、キューブ方位の方位密度比と同様の方法によっ
て求めることができる。
回折によるキューブ方位密度条件、板断面における加工
組織面積率条件、および板表面と板厚方向中央部におけ
る圧延集合組織の方位密度比条件の3条件を満たすこと
が必要であり、これらの3条件を同時に満たすことによ
って、その後の中間焼鈍等の完全再結晶処理後の缶胴用
板材として次に述べる条件を満たすことが可能となるの
である。
としては、キューブ方位の方位密度が、板表面から全板
厚の10%の位置までの領域(表層領域)ではランダム
方位の30倍以下であり、しかも全板厚の10%の位置
から板厚方向中央部の領域(中心領域)ではランダム方
位の15倍を越えるとともに表層領域におけるキューブ
方位密度よりも高くなっていることが必要である。これ
らの条件は、低耳率を確保すると同時に、製缶時に肌荒
れやフローライン等の生じるおそれの少ない外観品質が
優れた缶胴材を得るために必要な条件である。
までの表層領域のキューブ方位密度がランダム方位の3
0倍を越えれば、製缶時に肌荒れやフローラインが生
じ、外観品質の低下を招くおそれがある。一方、全板厚
の10%の位置から板厚方向中央部の中心領域における
キューブ方位密度が、ランダム方位の15倍以下の場
合、あるいは表層領域のキューブ方位密度より低い場合
は、低耳率を達成することが困難となる。なお中心領域
におけるキューブ方位密度は、ランダム方位の15倍を
越えていれば良いが、特に確実かつ安定して低耳率を得
るためにはランダム方位の30倍を越えていること、よ
り好ましくは50倍を越えていることが好ましい。
板、缶胴用板材を製造するための全体的な工程自体は従
来と同様であれば良い。すなわち、DC鋳造法などによ
って得られたスラブ等の鋳塊に均質化処理を施し、次い
で熱間圧延を行なって熱間圧延板とする。またさらに、
缶胴用板材を得るためには、熱間圧延板に対して、直ち
にあるいは第1次の冷間圧延を施した後、完全再結晶処
理としてバッチ焼鈍もしくは連続焼鈍による中間焼鈍を
施し、その後最終冷間圧延を行なって缶胴用板材として
必要な板厚とする。さらに必要に応じて、DI成形性を
向上させるため、再結晶温度よりも低い温度で最終焼鈍
を施しても良い。
件は、要は前述のような組織条件を満たすように選択す
れば良い。もちろん具体的な各プロセス条件は合金の成
分組成や他のプロセス条件との兼ね合いで異なってくる
から、一概には定められないが、通常は次のような条件
が好ましい。
0〜630℃の範囲内の温度で1時間以上、好ましくは
48時間以下で行なう。次いで熱間粗圧延を350〜5
80℃の範囲内で開始し、続いて熱間仕上圧延を行なう
にあたって、その仕上圧延の各パスにおける圧延温度
を、最終パスを除いて280〜350℃の範囲内とし、
熱間仕上圧延の最終パスの圧延温度を200〜330℃
となるようにして板厚1.0〜7.0mmに仕上げるこ
とが好ましい。なお熱間圧延終了直後の200〜330
℃の範囲内の温度から室温までの平均冷却速度は100
℃/時間以下とすることが好ましい。このようにして得
られた熱間圧延板に対しては、1次冷間圧延として圧延
率が2〜60%の冷間圧延を施し、その後連続焼鈍もし
くはバッチ焼鈍によって中間焼鈍(完全再結晶処理)を
施すことが好ましい。この中間焼鈍に連続焼鈍を適用す
る場合、その連続焼鈍は、1〜100℃/秒の範囲内の
平均昇温速度で330〜620℃の範囲内の温度に加熱
し、保持なしもしくは10分以下の保持の後、1〜10
0℃/秒の範囲内の平均冷却速度で冷却する条件とする
ことが好ましい。一方、1次冷間圧延後の中間焼鈍とし
てバッチ焼鈍を適用する場合、平均昇温速度0.1℃/
秒以下で250〜500℃の範囲内の温度に加熱し、そ
の範囲内の温度で0.5時間以上24時間以下保持し、
平均冷却速度0.1℃/秒以下で冷却することが好まし
い。
鈍による中間焼鈍を施した後の最終冷間圧延は、50%
以上の圧延率で施すことが好ましい。
としてそのままDI成形に供しても良いが、最終冷間圧
延後の板に必要に応じて成形性向上のために80〜20
0℃の範囲内の温度で0.5〜24時間の最終焼鈍を行
なっても良い。なお積極的に最終焼鈍を行なわない場合
でも、最終冷間圧延を高速で行なうことにより発生する
加工熱を利用して、最終焼鈍と同様な効果を得ることが
できる。
の各合金について、常法に従ってDC鋳造法によりスラ
ブに鋳造した後、520〜630℃で1時間以上の均質
化処理を施した後、熱間圧延を施した。熱間圧延は、3
50〜580℃の範囲内の温度で熱間粗圧延を開始し、
その後熱間仕上圧延を5パスで行ない、かつその仕上圧
延の1〜4パス目までは圧延温度を280〜350℃、
5パス目では圧延温度を200〜330℃となるように
調整して、板厚2.0mmの熱間圧延板とした。さらに
室温まで冷却した後の熱間圧延板に対し、圧延率10%
の1次冷間圧延を施した後、中間焼鈍として連続焼鈍
(昇温速度および冷却速度1〜100℃/秒、加熱到達
温度330〜620℃、保持0〜10分)もしくはバッ
チ焼鈍(昇温速度および冷却速度0.1℃/秒以下、加
熱温度250〜500℃、保持0.5〜24時間)を施
し、その後、圧延率83%の最終冷間圧延を行なった。
〜Gの各合金については、常法に従ってDC鋳造法によ
りスラブに鋳造した後、520〜630℃で1時間以上
の均質化処理を施してから熱間圧延を行なった。熱間圧
延は、450〜580℃の範囲内の温度で熱間粗圧延を
開始し、その後熱間仕上圧延を5パスで行ない、かつそ
の仕上圧延の1〜5パス目までは圧延温度360〜41
0℃で行ない、5パス目は260〜390℃の圧延温度
で行なった。その後、前述の本発明例と同様に1次冷間
圧延、中間焼鈍、最終冷間圧延を行なった。
延後の熱間圧延板について、断面における加工組織の面
積率、X線回折によるランダム方位に対するキューブ方
位の方位密度比、および板表面における圧延集合組織に
対する板厚方向中央部における圧延集合組織の方位密度
比を調べた結果を表2に示す。また完全再結晶処理とし
ての中間焼鈍を行なった後の板材について、ランダム方
位に対する板表面から全板厚の10%の位置までの表層
領域におけるキューブ方位の方位密度比および全板厚の
10%の位置から板厚方向中央部までの中心領域におけ
るキューブ方位の方位密度比を調べた結果を表2に併せ
て示す。
間圧延後の各缶胴用板材について、DI成形を行なって
耳率を調べるとともに、製缶後の缶の外観を調べた。そ
の結果を表3に示す。なお耳率としては2.5%以下が
合格と判定することができる。一方缶の外観評価はラン
ク“1”〜“5”の5段階評価を行なった。この5段階
評価においてはランクの数値が大きいほど良好であり
“3”のランク以上で合格と評価した。
ずれもこの発明の範囲内であり、これらの場合は耳率が
いずれも2.5%以下と低く、かつ外観品質も良好であ
った。これに対し製造番号5の場合は、熱間圧延板の断
面における加工組織の面積率が55%と低く、かつ中間
焼鈍後の完全再結晶板における中心領域のキューブ方位
の方位密度比が14と低く、この場合は外観品質は優れ
ているものの、耳率が3.6%と高くなってしまった。
また製造番号6はMg量がこの発明で規定する範囲より
も高い合金を用いた例であり、この場合、熱間圧延板の
組織条件はこの発明で規定する範囲を満たしており、ま
た中間焼鈍後の完全再結晶板における表層領域のキュー
ブ方位密度はこの発明で規定する範囲内となっている
が、中心領域のキューブ方位密度が低く、耳率が4.3
%と高くなってしまった。さらに製造番号7は、熱間圧
延板における板厚方向中央部の圧延集合組織の方位密度
が板表面の圧延集合組織の方位密度の0.8倍と低く、
この場合は中間焼鈍後の完全再結晶板における表層領域
のキューブ方位密度が高過ぎるとともに中心領域のキュ
ーブ方位密度が低く、その結果耳率が2.9%と高いば
かりでなく、表面の外観品質も劣ってしまった。
いた缶胴用板材によれば、組織条件を適切に設定するこ
とによって、DI成形加工後の耳率を確実かつ安定して
低くすることができると同時に、DI成形加工時の肌荒
れやフローライン等の発生を防止して良好な外観品質を
有する缶を得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 Mg0.5〜2.0%(重量%、以下同
じ)、Mn0.5〜2.0%、Fe0.1〜0.7%、
Si0.05〜0.5%を含有し、さらに必要に応じて
0.005〜0.20%のTiを単独でもしくは0.0
001〜0.05%のBと組合せて含有し、残部がAl
および不可避的不純物よりなるアルミニウム合金からな
るアルミニウム缶胴材用熱間圧延板であって、板の断面
における圧延加工組織の面積率が80%以上であり、し
かもキューブ方位の方位密度が板厚全域にわたりランダ
ム方位の3倍以上であり、かつ板厚方向の中央部におけ
る圧延集合組織の方位密度が板表面における圧延集合組
織の方位密度の2倍以上であることを特徴とする、アル
ミニウム缶胴材用熱間圧延板。 - 【請求項2】 Mg0.5〜2.0%、Mn0.5〜
2.0%、Fe0.1〜0.7%、Si0.05〜0.
5%を含有し、かつCu0.05〜0.5%、Cr0.
05〜0.3%、Zn0.05〜0.5%のうちの1種
または2種以上を含有し、さらに必要に応じて0.00
5〜0.20%のTiを単独でもしくは0.0001〜
0.05%のBと組合せて含有し、残部がAlおよび不
可避的不純物よりなるアルミニウム合金からなるアルミ
ニウム缶胴材用熱間圧延板であって、板の断面における
圧延加工組織の面積率が80%以上であり、しかもキュ
ーブ方位の方位密度が板厚全域にわたりランダム方位の
3倍以上であり、かつ板厚方向の中央部における圧延集
合組織の方位密度が板表面における圧延集合組織の方位
密度の2倍以上であることを特徴とする、アルミニウム
缶胴材用熱間圧延板。 - 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2の熱間圧延板
を用い、その熱間圧延板の組織を完全再結晶させてなる
アルミニウム缶胴用板材であって、キューブ方位の方位
密度が、板表面から全板厚の10%の位置までの表層領
域ではランダム方位の30倍以下であり、しかも板表面
から10%の位置から板厚方向中央部までの中心領域で
はランダム方位の15倍を越えるとともに前記表層領域
におけるキューブ方位密度より高くなっていることを特
徴とする、アルミニウム缶胴用板材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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1999
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