JP2000256800A - 低熱膨張性合金薄板および電子部品 - Google Patents
低熱膨張性合金薄板および電子部品Info
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- JP2000256800A JP2000256800A JP11058368A JP5836899A JP2000256800A JP 2000256800 A JP2000256800 A JP 2000256800A JP 11058368 A JP11058368 A JP 11058368A JP 5836899 A JP5836899 A JP 5836899A JP 2000256800 A JP2000256800 A JP 2000256800A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】レジスト密着性に優れた、Fe‐Ni系または
Fe‐Ni‐Co系の低熱膨張性合金薄板を提供し、該
薄板を用いた電子部品を提供する。 【解決手段】Ni:30〜50重量%を含有するFe‐
Ni系の低熱膨張性合金薄板またはNi:26〜38重
量%、Co:1〜20重量%を含有するFe‐Ni‐C
o系の低熱膨張性合金薄板であって、酸化物とともに水
酸化物をも含む表面層を形成し、該表面層について、酸
化物状態の酸素に対する水酸化物状態の酸素の比を0.
4以上とする。または、該表面層について、酸化物状態
および水酸化物状態のFeに対する酸化物状態および水
酸化物状態のNiの比を0.5以上とする。
Fe‐Ni‐Co系の低熱膨張性合金薄板を提供し、該
薄板を用いた電子部品を提供する。 【解決手段】Ni:30〜50重量%を含有するFe‐
Ni系の低熱膨張性合金薄板またはNi:26〜38重
量%、Co:1〜20重量%を含有するFe‐Ni‐C
o系の低熱膨張性合金薄板であって、酸化物とともに水
酸化物をも含む表面層を形成し、該表面層について、酸
化物状態の酸素に対する水酸化物状態の酸素の比を0.
4以上とする。または、該表面層について、酸化物状態
および水酸化物状態のFeに対する酸化物状態および水
酸化物状態のNiの比を0.5以上とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品用の低熱
膨張性合金薄板および電子部品に関する。
膨張性合金薄板および電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】Fe−Ni系合金やFe−Ni−Co系
合金は、インバー特性を有する代表的なインバー合金で
ある。このようなインバー合金は、実用的に室温付近で
ほとんど熱膨張が生じない。そのため、熱膨張を嫌う精
密計測機器、制御機器などの分野に広く応用されてい
る。
合金は、インバー特性を有する代表的なインバー合金で
ある。このようなインバー合金は、実用的に室温付近で
ほとんど熱膨張が生じない。そのため、熱膨張を嫌う精
密計測機器、制御機器などの分野に広く応用されてい
る。
【0003】たとえば、低熱膨張性を有する合金を用い
て作製されるカラー受像管用シャドウマスクやIC用リ
ードフレーム等の電子部品は、非常に微細な加工を施
し、黒化処理され、製品化される。この微細加工は、通
常、フォトエッチング技術によって行われる。すなわ
ち、低熱膨張性合金薄板の表面上にフォトレジストを塗
布し、感光および現像を施してレジストパターンを形成
し、このレジストパターンをマスクとして前記薄板を選
択的にエッチングすることによって微細加工される。
て作製されるカラー受像管用シャドウマスクやIC用リ
ードフレーム等の電子部品は、非常に微細な加工を施
し、黒化処理され、製品化される。この微細加工は、通
常、フォトエッチング技術によって行われる。すなわ
ち、低熱膨張性合金薄板の表面上にフォトレジストを塗
布し、感光および現像を施してレジストパターンを形成
し、このレジストパターンをマスクとして前記薄板を選
択的にエッチングすることによって微細加工される。
【0004】上記電子部品に施されるエッチング技術に
は、エッチング速度が速いこと、寸法精度の高い形状を
得ることができること等が要求される。このように、シ
ャドウマスクやリードフレームのような電子部品には、
高度なエッチング技術が必要とされる。
は、エッチング速度が速いこと、寸法精度の高い形状を
得ることができること等が要求される。このように、シ
ャドウマスクやリードフレームのような電子部品には、
高度なエッチング技術が必要とされる。
【0005】寸法精度の高いエッチング形状を得るに
は、薄板表面とレジストとの密着性が極めて重要であ
る。すなわち、塗布、感光および現像工程を経て、薄板
表面上に形成されたレジストパターンが、薄板表面から
剥離することなく密着性を保つか否かによって、製品の
形状やその寸法精度に大きな影響を及ぼすからである。
しかしながら、現在まで、前述した低熱膨張性合金薄板
に対してレジストパターンを形成した場合、剥離現象が
多数発生するため、このレジストパターンをマスクとし
て、前記薄板をエッチングすると、寸法精度の高い加工
を行なうことが困難になるという問題点があった。
は、薄板表面とレジストとの密着性が極めて重要であ
る。すなわち、塗布、感光および現像工程を経て、薄板
表面上に形成されたレジストパターンが、薄板表面から
剥離することなく密着性を保つか否かによって、製品の
形状やその寸法精度に大きな影響を及ぼすからである。
しかしながら、現在まで、前述した低熱膨張性合金薄板
に対してレジストパターンを形成した場合、剥離現象が
多数発生するため、このレジストパターンをマスクとし
て、前記薄板をエッチングすると、寸法精度の高い加工
を行なうことが困難になるという問題点があった。
【0006】本出願人は、薄板表面とレジストとの密着
性を向上させるために、例えば、特開平7−25260
1号公報において、薄板の表面粗さや表面酸化膜の厚さ
を制御することを提案している。しかしながら、このよ
うに制御された薄板表面において、十分なレジスト密着
性が得られない場合があった。
性を向上させるために、例えば、特開平7−25260
1号公報において、薄板の表面粗さや表面酸化膜の厚さ
を制御することを提案している。しかしながら、このよ
うに制御された薄板表面において、十分なレジスト密着
性が得られない場合があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような薄板の表
面を適当な粗さに制御して、表面の微細な凹凸によって
くさび効果を上げることおよび表面酸化膜を適当な厚さ
に制御することのような機械的および構造的な因子に由
来する密着性向上を図っても、レジスト密着性不良とな
る場合があった。
面を適当な粗さに制御して、表面の微細な凹凸によって
くさび効果を上げることおよび表面酸化膜を適当な厚さ
に制御することのような機械的および構造的な因子に由
来する密着性向上を図っても、レジスト密着性不良とな
る場合があった。
【0008】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであって、レジスト密着性が向上された低熱膨張
性合金薄板を提供すること、およびこのような合金薄板
を用いた電子部品を提供することにある。
たものであって、レジスト密着性が向上された低熱膨張
性合金薄板を提供すること、およびこのような合金薄板
を用いた電子部品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】特開平7−252601
号においては、表面粗さおよび酸化膜厚を制御された表
面酸化膜によって、レジスト密着性を向上させ得るとし
ている。本発明者は、表面酸化膜の表面粗さおよび膜厚
という機械的および構造的な観点とは別に、さらに踏み
込んで、薄板表面層の組成に着目して、研究を進めた。
その結果、表面皮膜中に、酸化物とともに含有させた水
酸化物が、レジスト密着性を向上させ得る要因として大
きく寄与し得ることを見出した。さらに、表面皮膜中に
おける、酸化物状態および水酸化物状態のFeと酸化物
状態および水酸化物状態のNiとの組成比もまた、レジ
スト密着性を向上させ得る要因として大きな影響を及ぼ
すことを見出した。
号においては、表面粗さおよび酸化膜厚を制御された表
面酸化膜によって、レジスト密着性を向上させ得るとし
ている。本発明者は、表面酸化膜の表面粗さおよび膜厚
という機械的および構造的な観点とは別に、さらに踏み
込んで、薄板表面層の組成に着目して、研究を進めた。
その結果、表面皮膜中に、酸化物とともに含有させた水
酸化物が、レジスト密着性を向上させ得る要因として大
きく寄与し得ることを見出した。さらに、表面皮膜中に
おける、酸化物状態および水酸化物状態のFeと酸化物
状態および水酸化物状態のNiとの組成比もまた、レジ
スト密着性を向上させ得る要因として大きな影響を及ぼ
すことを見出した。
【0010】すなわち、本発明に係る低熱膨張性合金薄
板は、Ni:30〜52重量%を含有するFe−Ni系
の低熱膨張性合金薄板であって、水酸化物と酸化物とを
含む表面層を有し、最表面から10nm以内における前
記表面層部分は、酸化物状態の酸素に対する水酸化物状
態の酸素の組成比が0.4以上であることを特徴とする
ものである。
板は、Ni:30〜52重量%を含有するFe−Ni系
の低熱膨張性合金薄板であって、水酸化物と酸化物とを
含む表面層を有し、最表面から10nm以内における前
記表面層部分は、酸化物状態の酸素に対する水酸化物状
態の酸素の組成比が0.4以上であることを特徴とする
ものである。
【0011】本発明に係る別の低熱膨張性合金薄板は、
Ni:26〜38重量%、Co:1〜20重量%を含有
するFe−Ni−Co系の低熱膨張性合金薄板であっ
て、水酸化物と酸化物とを含む表面層を有し、最表面か
ら10nm以内における前記表面層部分は、酸化物状態
の酸素に対する水酸化物状態の酸素の組成比が0.4以
上であるものである。
Ni:26〜38重量%、Co:1〜20重量%を含有
するFe−Ni−Co系の低熱膨張性合金薄板であっ
て、水酸化物と酸化物とを含む表面層を有し、最表面か
ら10nm以内における前記表面層部分は、酸化物状態
の酸素に対する水酸化物状態の酸素の組成比が0.4以
上であるものである。
【0012】本発明に係るさらに別の低熱膨張性合金薄
板は、Ni:30〜52重量%を含有するFe−Ni系
の低熱膨張性合金薄板であって、酸化物状態および水酸
化物状態のFeと酸化物状態および水酸化物状態のNi
とを含む表面層を有し、最表面から10nm以内におけ
る前記表面層部分は、酸化物状態および水酸化物状態の
Feに対する酸化物状態および水酸化物状態のNiの組
成比が0.5以上であることを特徴とするものである。
板は、Ni:30〜52重量%を含有するFe−Ni系
の低熱膨張性合金薄板であって、酸化物状態および水酸
化物状態のFeと酸化物状態および水酸化物状態のNi
とを含む表面層を有し、最表面から10nm以内におけ
る前記表面層部分は、酸化物状態および水酸化物状態の
Feに対する酸化物状態および水酸化物状態のNiの組
成比が0.5以上であることを特徴とするものである。
【0013】本発明に係るさらに別の低熱膨張性合金薄
板は、Ni:26〜38重量%、Co:1〜20重量%
を含有するFe−Ni−Co系の低熱膨張性合金薄板で
あって、酸化物状態および水酸化物状態のFeと酸化物
状態および水酸化物状態のNiとを含む表面層を有し、
最表面から10nm以内における前記表面層部分は、酸
化物状態および水酸化物状態のFeに対する酸化物状態
および水酸化物状態のNiの組成比が0.5以上である
ことを特徴とするものである。
板は、Ni:26〜38重量%、Co:1〜20重量%
を含有するFe−Ni−Co系の低熱膨張性合金薄板で
あって、酸化物状態および水酸化物状態のFeと酸化物
状態および水酸化物状態のNiとを含む表面層を有し、
最表面から10nm以内における前記表面層部分は、酸
化物状態および水酸化物状態のFeに対する酸化物状態
および水酸化物状態のNiの組成比が0.5以上である
ことを特徴とするものである。
【0014】本発明に係る電子部品は、前述した各低熱
膨張性合金薄板により構成される。
膨張性合金薄板により構成される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
する。
【0016】IC用リードフレームやカラー受像管用シ
ャドウマスクのような電子部品は、熱膨張による性能劣
化を防ぐために、低熱膨張性を有する材料が用いられ
る。本発明においては、Fe‐Ni系合金またはFe−
Ni−Co系合金を用いる。特に、本発明では、Ni:
30〜52重量%を含有するFe‐Ni系合金またはN
i:26〜38重量%を含有し、さらにCo:1〜20
重量%をも含有するFe‐Ni‐Co系合金を用いる。
このような合金は、室温ないし100℃の温度範囲にお
ける平均熱膨張係数が、2.0×10‐6以下となるよ
うな優れた低熱膨張性を有するので、上記のような電子
部品に要求される低熱膨張性能を十分満足することがで
きる。
ャドウマスクのような電子部品は、熱膨張による性能劣
化を防ぐために、低熱膨張性を有する材料が用いられ
る。本発明においては、Fe‐Ni系合金またはFe−
Ni−Co系合金を用いる。特に、本発明では、Ni:
30〜52重量%を含有するFe‐Ni系合金またはN
i:26〜38重量%を含有し、さらにCo:1〜20
重量%をも含有するFe‐Ni‐Co系合金を用いる。
このような合金は、室温ないし100℃の温度範囲にお
ける平均熱膨張係数が、2.0×10‐6以下となるよ
うな優れた低熱膨張性を有するので、上記のような電子
部品に要求される低熱膨張性能を十分満足することがで
きる。
【0017】なお、上記した組成の合金元素の他に、S
i≦0.07重量%、Mn≦0.5重量%、B≦0.0
2重量%、N≦0.005重量%、O≦0.002重量
%を含有してもよい。
i≦0.07重量%、Mn≦0.5重量%、B≦0.0
2重量%、N≦0.005重量%、O≦0.002重量
%を含有してもよい。
【0018】Siは、溶鋼に添加することができ、脱酸
元素として有効である。しかし、過剰に含有すると、電
子部品等として製品化する際の黒化処理において、表層
に濃縮するため、黒色酸化膜を均質に形成することを阻
害し得る。鋼塊中のSi含有量は、0.07重量%以下
であることが好ましい。
元素として有効である。しかし、過剰に含有すると、電
子部品等として製品化する際の黒化処理において、表層
に濃縮するため、黒色酸化膜を均質に形成することを阻
害し得る。鋼塊中のSi含有量は、0.07重量%以下
であることが好ましい。
【0019】Mnは、熱間ぜい性を防ぐのに有効となり
得るので、Mnの添加によって、良好な熱間加工性を確
保することができる。しかし、過剰に含有すると、黒化
処理において、表層に濃縮するため、黒色酸化膜を均質
に形成することを阻害し得る。鋼塊中のMn含有量は、
0.5重量%以下であることが好ましい。
得るので、Mnの添加によって、良好な熱間加工性を確
保することができる。しかし、過剰に含有すると、黒化
処理において、表層に濃縮するため、黒色酸化膜を均質
に形成することを阻害し得る。鋼塊中のMn含有量は、
0.5重量%以下であることが好ましい。
【0020】Bは、熱間加工性を向上させ得る効果があ
るが、過剰に含有すると、黒化処理において、鋼板表層
に濃縮し、黒色酸化膜を均質に形成することを阻害し得
る。鋼塊中のB含有量は、0.02重量%であることが
好ましい。
るが、過剰に含有すると、黒化処理において、鋼板表層
に濃縮し、黒色酸化膜を均質に形成することを阻害し得
る。鋼塊中のB含有量は、0.02重量%であることが
好ましい。
【0021】Nは、時効硬化の要因となり得るので、冷
間加工等の加工性を低下させ得る。Nは、0.005重
量%以下であることが好ましい。
間加工等の加工性を低下させ得る。Nは、0.005重
量%以下であることが好ましい。
【0022】Oは、冷間加工前の軟質化焼鈍時、再結晶
粒の好適な成長を阻害し得るので、冷間加工性を低下さ
せ得る。Oは、0.002重量%以下であることが好ま
しい。
粒の好適な成長を阻害し得るので、冷間加工性を低下さ
せ得る。Oは、0.002重量%以下であることが好ま
しい。
【0023】本発明の薄板は、上記のようなFe−Ni
系またはFe−Ni−Co系の低熱膨張性合金から作製
され、酸化物ばかりでなく、水酸化物をも含む表面層を
有する。このような薄板において、表面層の最表面から
10nm以内における酸化物の酸素に対する水酸化物の
酸素の組成比を0.4以上とする。上記酸化物の酸素に
対する水酸化物の酸素の組成比を0.4未満にすると、
薄板の表面層と母相の合金下地との密着性が低下する場
合があり、結果してレジスト密着性を十分に向上させる
ことが困難になる。したがって、上記比を0.4以上と
することによって、信頼性の高い、優れたレジスト密着
性を示す低熱膨張性合金薄板を得ることができる。な
お、上記比が、1.0を超えると、表面のあれ(ミクロ
な凹凸)が多くなり優れたレジスト密着性が得られない
場合があることから、その比の上限を1.0以下にする
ことが好ましい。
系またはFe−Ni−Co系の低熱膨張性合金から作製
され、酸化物ばかりでなく、水酸化物をも含む表面層を
有する。このような薄板において、表面層の最表面から
10nm以内における酸化物の酸素に対する水酸化物の
酸素の組成比を0.4以上とする。上記酸化物の酸素に
対する水酸化物の酸素の組成比を0.4未満にすると、
薄板の表面層と母相の合金下地との密着性が低下する場
合があり、結果してレジスト密着性を十分に向上させる
ことが困難になる。したがって、上記比を0.4以上と
することによって、信頼性の高い、優れたレジスト密着
性を示す低熱膨張性合金薄板を得ることができる。な
お、上記比が、1.0を超えると、表面のあれ(ミクロ
な凹凸)が多くなり優れたレジスト密着性が得られない
場合があることから、その比の上限を1.0以下にする
ことが好ましい。
【0024】本発明の別態様による薄板は、上述のFe
−Ni系やFe−Ni−Co系の低熱膨張性合金から作
製された薄板であって、酸化物状態および水酸化物状態
のNiと酸化物状態および水酸化物状態のFeとを含む
表面層を有する。すなわち、本発明の薄板の表面層は、
酸化物ばかりではなく、水酸化物状態のNiおよび水酸
化物状態のFeをも含む。このような薄板において、表
面層の最表面から10nm以内における酸化物状態およ
び水酸化物状態のFeに対する酸化物状態および水酸化
物状態のNiの組成比を、0.5以上とする。この比
が、0.5未満である場合、表面に不均一な錆が発生し
やすく、レジスト密着性を向上させることが困難にな
る。したがって、上記比を0.5以上とすることによっ
て、優れたレジスト密着性を示す表面を持つ低熱膨張性
合金薄板を得ることができる。なお、上記比が、1.8
を超えると、微小のピット等の表面欠陥が増加し、優れ
たレジスト密着性を得られない場合があることから、そ
の比の上限を1.8以下にすることが好ましい。
−Ni系やFe−Ni−Co系の低熱膨張性合金から作
製された薄板であって、酸化物状態および水酸化物状態
のNiと酸化物状態および水酸化物状態のFeとを含む
表面層を有する。すなわち、本発明の薄板の表面層は、
酸化物ばかりではなく、水酸化物状態のNiおよび水酸
化物状態のFeをも含む。このような薄板において、表
面層の最表面から10nm以内における酸化物状態およ
び水酸化物状態のFeに対する酸化物状態および水酸化
物状態のNiの組成比を、0.5以上とする。この比
が、0.5未満である場合、表面に不均一な錆が発生し
やすく、レジスト密着性を向上させることが困難にな
る。したがって、上記比を0.5以上とすることによっ
て、優れたレジスト密着性を示す表面を持つ低熱膨張性
合金薄板を得ることができる。なお、上記比が、1.8
を超えると、微小のピット等の表面欠陥が増加し、優れ
たレジスト密着性を得られない場合があることから、そ
の比の上限を1.8以下にすることが好ましい。
【0025】本発明の低熱膨張性合金薄板は、例えば次
のような方法により製造される。
のような方法により製造される。
【0026】まず、上記した組成のFe−Ni系合金ま
たはFe−Ni−Co系合金の鋼塊を作る。
たはFe−Ni−Co系合金の鋼塊を作る。
【0027】つづいて、この鋼塊を1200ないし13
00℃程度で5時間程度以上の熱処理を施した後、分塊
圧延等によって、板厚160ないし250mm程度とす
る。この板材を1000ないし1250℃程度で30分
間程度以上の熱処理を施した後、熱間圧延等の熱間加工
によって、板厚2ないし3mm程度の鋼板とする。得ら
れた鋼板を、冷間圧延等の冷間加工および焼鈍(焼鈍温
度は、好ましくは700ないし1150℃程度であ
る。)を1回または2回以上施し、板厚0.1ないし
0.3mmの薄板とされる。こうして加工された薄板
を、例えば、アルカリ性溶液等の浴中で電解処理するこ
とにより、本発明の薄板を得ることができる。
00℃程度で5時間程度以上の熱処理を施した後、分塊
圧延等によって、板厚160ないし250mm程度とす
る。この板材を1000ないし1250℃程度で30分
間程度以上の熱処理を施した後、熱間圧延等の熱間加工
によって、板厚2ないし3mm程度の鋼板とする。得ら
れた鋼板を、冷間圧延等の冷間加工および焼鈍(焼鈍温
度は、好ましくは700ないし1150℃程度であ
る。)を1回または2回以上施し、板厚0.1ないし
0.3mmの薄板とされる。こうして加工された薄板
を、例えば、アルカリ性溶液等の浴中で電解処理するこ
とにより、本発明の薄板を得ることができる。
【0028】なお、本発明の薄板の表面層を得るには、
上述のような所定の表面層を得られる方法であればどの
ような方法でもよく、電解処理に限定されるものではな
い。
上述のような所定の表面層を得られる方法であればどの
ような方法でもよく、電解処理に限定されるものではな
い。
【0029】
【実施例】実施例1〜3および比較例1、2 まず、取鍋精錬によって、表1に示す化学成分を有する
Fe−Ni系合金AおよびBを各々調整し、造塊法によ
って鋼塊とした。これらの鋼塊を、約1200℃で5時
間の熱処理を施した後、分塊圧延し、厚さ約200mm
のスラブとした。次に、これらのスラブを、約1100
℃で30分間の熱処理を施し、熱間圧延を行い、板厚約
2〜3mmの鋼板とした。これらの鋼板について、各々
冷間圧延および焼鈍を1〜3回施し、板厚0.12〜
0.22mmの薄板を得た。さらに、これらを水酸化ナ
トリウム水溶液の浴中で、合金薄板および電極間の電流
密度を各々の薄板について制御し、電解処理を施した。
こうして、合金組成Aから3つの薄板を、および合金組
成Bから2つの薄板を作製した。
Fe−Ni系合金AおよびBを各々調整し、造塊法によ
って鋼塊とした。これらの鋼塊を、約1200℃で5時
間の熱処理を施した後、分塊圧延し、厚さ約200mm
のスラブとした。次に、これらのスラブを、約1100
℃で30分間の熱処理を施し、熱間圧延を行い、板厚約
2〜3mmの鋼板とした。これらの鋼板について、各々
冷間圧延および焼鈍を1〜3回施し、板厚0.12〜
0.22mmの薄板を得た。さらに、これらを水酸化ナ
トリウム水溶液の浴中で、合金薄板および電極間の電流
密度を各々の薄板について制御し、電解処理を施した。
こうして、合金組成Aから3つの薄板を、および合金組
成Bから2つの薄板を作製した。
【0030】
【表1】
【0031】こうして得られた各々の薄板について、X
線光電子分光法(XPS)によって、薄板表面の分析を
行った。この分析では、O(酸素)1s軌道のX線光電
子スペクトルについて状態分析を行なった。X線は、単
色化したAl(アルミニウム)kα線を用いた。X線光
電子スペクトルは、通常のピーク分離法によって、ピー
ク分離を行なった。O1s軌道のX線光電子分光スペク
トルは、バックグラウンドを直線で近似し、4本のピー
クに分離した。
線光電子分光法(XPS)によって、薄板表面の分析を
行った。この分析では、O(酸素)1s軌道のX線光電
子スペクトルについて状態分析を行なった。X線は、単
色化したAl(アルミニウム)kα線を用いた。X線光
電子スペクトルは、通常のピーク分離法によって、ピー
ク分離を行なった。O1s軌道のX線光電子分光スペク
トルは、バックグラウンドを直線で近似し、4本のピー
クに分離した。
【0032】薄板表面について、XPS測定によるO1
s軌道のX線光電子スペクトルおよびピーク分離の一例
を図1に示す。
s軌道のX線光電子スペクトルおよびピーク分離の一例
を図1に示す。
【0033】図1において、S1は、O1s軌道のX線
光電子スペクトルである。束縛エネルギー530eV付
近におけるP11のピークは、酸化物状態の酸素のピー
クであり、束縛エネルギー531eV付近におけるP1
2のピークは、水酸化物状態の酸素のピークである。な
お、P13およびP14のピークは、結合力の弱い酸素
である。
光電子スペクトルである。束縛エネルギー530eV付
近におけるP11のピークは、酸化物状態の酸素のピー
クであり、束縛エネルギー531eV付近におけるP1
2のピークは、水酸化物状態の酸素のピークである。な
お、P13およびP14のピークは、結合力の弱い酸素
である。
【0034】得られた各々のピーク強度を算出した。な
お、結合力の弱い酸素である2本のピークについては、
算出不要として無視した。
お、結合力の弱い酸素である2本のピークについては、
算出不要として無視した。
【0035】ピーク強度の算出結果から、酸化物状態の
酸素に対する水酸化物状態の酸素の組成比;O(as−
OH)/O(as−O)を求めた。
酸素に対する水酸化物状態の酸素の組成比;O(as−
OH)/O(as−O)を求めた。
【0036】また、上述の薄板を用いて、レジスト密着
性を調べた。レジスト密着性の評価は、合金薄板上にレ
ジストを塗布し、JIS D0202に基づく碁盤目試
験によって行った。レジスト膜の剥離がない場合、密着
性良好として評価を「○」とし、レジスト膜が剥離した
場合、密着性不良として評価を「×」とした。
性を調べた。レジスト密着性の評価は、合金薄板上にレ
ジストを塗布し、JIS D0202に基づく碁盤目試
験によって行った。レジスト膜の剥離がない場合、密着
性良好として評価を「○」とし、レジスト膜が剥離した
場合、密着性不良として評価を「×」とした。
【0037】これらの結果をまとめて表2に示す。 表
2は、合金組成、酸化物状態の酸素に対する水酸化物状
態の酸素の組成比;O(as−OH)/O(as−O)
およびレジスト密着性の評価をまとめたものである。
2は、合金組成、酸化物状態の酸素に対する水酸化物状
態の酸素の組成比;O(as−OH)/O(as−O)
およびレジスト密着性の評価をまとめたものである。
【0038】
【表2】
【0039】表2に示すように、酸化物状態の酸素に対
する水酸化物状態の酸素の組成比がいずれも0.4以上
である実施例1〜3の薄板は、いずれも優れたレジスト
密着性を有することがわかった。これに対し、酸化物状
態の酸素に対する水酸化物状態の酸素の組成比が0.4
未満である比較例1、2の薄板は、どちらもレジストの
密着不良が起こることがわかった。
する水酸化物状態の酸素の組成比がいずれも0.4以上
である実施例1〜3の薄板は、いずれも優れたレジスト
密着性を有することがわかった。これに対し、酸化物状
態の酸素に対する水酸化物状態の酸素の組成比が0.4
未満である比較例1、2の薄板は、どちらもレジストの
密着不良が起こることがわかった。
【0040】実施例4および比較例3 実施例4および比較例3では、Fe−Ni−Co系合金
を用いた。合金組成は、表3に示す通りである。
を用いた。合金組成は、表3に示す通りである。
【0041】
【表3】
【0042】表3に示す合金組成から上述の例と同様な
手法により、2つの薄板を作製した。そして、XPSに
よる表面分析の結果から酸化物状態の酸素に対する水酸
化物状態の酸素の組成比を求め、レジスト密着性試験お
よびその評価を行った。
手法により、2つの薄板を作製した。そして、XPSに
よる表面分析の結果から酸化物状態の酸素に対する水酸
化物状態の酸素の組成比を求め、レジスト密着性試験お
よびその評価を行った。
【0043】これらの結果について、まとめて表4に示
す。表4は、得られた各々の薄板について、O(as−
OH)/O(as−O)およびレジスト密着性の評価結
果をまとめたものである。
す。表4は、得られた各々の薄板について、O(as−
OH)/O(as−O)およびレジスト密着性の評価結
果をまとめたものである。
【0044】
【表4】
【0045】表4に示すように、表面層の酸化物状態の
酸素に対する水酸化物状態の酸素の組成比が0.4以上
である実施例4の薄板は、優れたレジスト密着性を有す
ることがわかった。これに対し、表面層の酸化物状態の
酸素に対する水酸化物状態の酸素の組成比が0.4未満
である比較例3の薄板は、レジストの密着不良が起こる
ことがわかった。
酸素に対する水酸化物状態の酸素の組成比が0.4以上
である実施例4の薄板は、優れたレジスト密着性を有す
ることがわかった。これに対し、表面層の酸化物状態の
酸素に対する水酸化物状態の酸素の組成比が0.4未満
である比較例3の薄板は、レジストの密着不良が起こる
ことがわかった。
【0046】実施例5〜7および比較例4 表1に示す組成の合金AおよびBを用い、上述の例と同
様にして、合金組成Aから3つの薄板を、また合金組成
Bから1つの薄板を作製した。
様にして、合金組成Aから3つの薄板を、また合金組成
Bから1つの薄板を作製した。
【0047】そして、各々の薄板について、XPSによ
って、表面分析を行なった。この分析では、Fe2p軌
道およびNi2p軌道のX線光電子スペクトルについて
それぞれ状態分析を行なった。X線は、単色化したAl
kα線を用いた。得られたX線光電子分光スペクトル
は、通常のピーク分離法によって分離した。Fe2p軌
道およびNi2p軌道のX線光電子分光スペクトルは、
バックグラウンドを直線で近似した上で、各々3本のピ
ークに分離した。
って、表面分析を行なった。この分析では、Fe2p軌
道およびNi2p軌道のX線光電子スペクトルについて
それぞれ状態分析を行なった。X線は、単色化したAl
kα線を用いた。得られたX線光電子分光スペクトル
は、通常のピーク分離法によって分離した。Fe2p軌
道およびNi2p軌道のX線光電子分光スペクトルは、
バックグラウンドを直線で近似した上で、各々3本のピ
ークに分離した。
【0048】薄板表面について、XPS測定によるFe
2p軌道のX線光電子スペクトルおよびピーク分離の一
例を図2に示す。
2p軌道のX線光電子スペクトルおよびピーク分離の一
例を図2に示す。
【0049】図2において、S2は、Fe2p軌道のX
線光電子スペクトルである。束縛エネルギー707eV
付近のピークP21は、金属状態のFeである。束縛エ
ネルギー710eV付近のピークP22および712e
V付近のピークP23は、どちらも酸化物状態および水
酸化物状態のFeである。
線光電子スペクトルである。束縛エネルギー707eV
付近のピークP21は、金属状態のFeである。束縛エ
ネルギー710eV付近のピークP22および712e
V付近のピークP23は、どちらも酸化物状態および水
酸化物状態のFeである。
【0050】ピークP22およびピークP23につい
て、強度を算出し、それらの和を求めた。
て、強度を算出し、それらの和を求めた。
【0051】次に、XPS測定によるNi2p軌道のX
線光電子スペクトルおよびピーク分離の一例を図3に示
す。
線光電子スペクトルおよびピーク分離の一例を図3に示
す。
【0052】図3において、S3は、Ni2p軌道のX
線光電子スペクトルである。束縛エネルギー852eV
付近のピークP31は、金属状態のNiのピークであ
る。また、850eV付近のピークP32および860
eV付近のピークP33は、どちらも、酸化物状態およ
び水酸化物状態のNiのピークである。
線光電子スペクトルである。束縛エネルギー852eV
付近のピークP31は、金属状態のNiのピークであ
る。また、850eV付近のピークP32および860
eV付近のピークP33は、どちらも、酸化物状態およ
び水酸化物状態のNiのピークである。
【0053】ピークP32およびピークP33につい
て、強度を算出し、それらの和を求めた。
て、強度を算出し、それらの和を求めた。
【0054】各々のピーク強度を算出した結果から、酸
化物状態および水酸化物状態のFeに対する酸化物状態
および水酸化物状態のNiの組成比;Ni(O+OH)
/Fe(O+OH)を求めた。その際、測定装置固有の
相対感度因子の補正を行なった。
化物状態および水酸化物状態のFeに対する酸化物状態
および水酸化物状態のNiの組成比;Ni(O+OH)
/Fe(O+OH)を求めた。その際、測定装置固有の
相対感度因子の補正を行なった。
【0055】また、上記の薄板を用いて、レジスト密着
性試験を行ない、得られた結果の評価を行なった。
性試験を行ない、得られた結果の評価を行なった。
【0056】これらの結果をまとめて表5に示す。表5
は、項目として、用いた合金組成、酸化物状態および水
酸化物状態のFeに対する酸化物状態および水酸化物状
態のNiの比;Ni(O+OH)/Fe(O+OH)の
値およびレジスト密着性の評価について、得られた結果
をまとめたものである。
は、項目として、用いた合金組成、酸化物状態および水
酸化物状態のFeに対する酸化物状態および水酸化物状
態のNiの比;Ni(O+OH)/Fe(O+OH)の
値およびレジスト密着性の評価について、得られた結果
をまとめたものである。
【0057】
【表5】
【0058】表5に示すように、Ni(O+OH)/F
e(O+OH)がいずれも0.5以上である実施例5〜
7の薄板は、優れたレジスト密着性を有することがわか
った。これに対し、Ni(O+OH)/Fe(O+O
H)が0.5未満である比較例4の薄板は、レジストの
密着不良が起こることがわかった。
e(O+OH)がいずれも0.5以上である実施例5〜
7の薄板は、優れたレジスト密着性を有することがわか
った。これに対し、Ni(O+OH)/Fe(O+O
H)が0.5未満である比較例4の薄板は、レジストの
密着不良が起こることがわかった。
【0059】実施例8および比較例5 表3に示す合金組成のFe−Ni−Co系合金を用い
て、上述した例と同様な手法により2つの薄板を作製し
た。そして、XPSの測定結果からNi(O+OH)/
Fe(O+OH)を求め、レジスト密着性試験および評
価を行なった。
て、上述した例と同様な手法により2つの薄板を作製し
た。そして、XPSの測定結果からNi(O+OH)/
Fe(O+OH)を求め、レジスト密着性試験および評
価を行なった。
【0060】得られた結果を表6に示す。表6は、項目
として、Ni(O+OH)/Fe(O+OH)の値およ
びレジスト密着性の評価についてまとめたものである。
として、Ni(O+OH)/Fe(O+OH)の値およ
びレジスト密着性の評価についてまとめたものである。
【0061】
【表6】
【0062】表6に示すように、Ni(O+OH)/F
e(O+OH)が0.5以上である実施例8の薄板は、
優れたレジスト密着性を有することがわかった。これに
対し、Ni(O+OH)/Fe(O+OH)が0.5未
満である比較例5の薄板は、レジストの密着不良が起こ
ることがわかった。
e(O+OH)が0.5以上である実施例8の薄板は、
優れたレジスト密着性を有することがわかった。これに
対し、Ni(O+OH)/Fe(O+OH)が0.5未
満である比較例5の薄板は、レジストの密着不良が起こ
ることがわかった。
【0063】応用例1 実施例1〜8の薄板を用いて、シャドウマスクを作製し
た。これらのシャドウマスクは、設計基準が0.2mm
φである開孔をマトリックス状に形成するように、レジ
スト塗布し、常法にしたがってエッチングを行なうこと
によって、作製した。作製した各々のシャドウマスクに
光を照射し、シャドウマスクの開孔を通光させることに
よって得られる各光点について目視観察を行なった。
た。これらのシャドウマスクは、設計基準が0.2mm
φである開孔をマトリックス状に形成するように、レジ
スト塗布し、常法にしたがってエッチングを行なうこと
によって、作製した。作製した各々のシャドウマスクに
光を照射し、シャドウマスクの開孔を通光させることに
よって得られる各光点について目視観察を行なった。
【0064】その結果、どのシャドウマスクにおいて
も、いかなる光点も異常点とはなっておらず、寸法精度
の高い開孔を形成することができたことがわかった。
も、いかなる光点も異常点とはなっておらず、寸法精度
の高い開孔を形成することができたことがわかった。
【0065】一方、比較例1〜5の薄板を用いて、上記
と同様にして、シャドウマスクを作製した。そして、上
記と同様に、光照射し、得られる各光点について目視観
察を行なった。
と同様にして、シャドウマスクを作製した。そして、上
記と同様に、光照射し、得られる各光点について目視観
察を行なった。
【0066】その結果、どのシャドウマスクにおいて
も、異常点となる光点が認められ、形状不良が発生して
いた。
も、異常点となる光点が認められ、形状不良が発生して
いた。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、レ
ジスト密着性の優れた表面層を有する低熱膨張性合金薄
板が提供されるので、これを用いて作製された電子部品
は、形状不良のない製品として提供され得る。
ジスト密着性の優れた表面層を有する低熱膨張性合金薄
板が提供されるので、これを用いて作製された電子部品
は、形状不良のない製品として提供され得る。
【図1】本発明の薄板の表面解析に係るX線光電子分光
法によるO1s軌道のXPSスペクトルおよびそのピー
ク分離例を示すグラフ図。
法によるO1s軌道のXPSスペクトルおよびそのピー
ク分離例を示すグラフ図。
【図2】本発明の薄板の表面解析に係るX線光電子分光
法によるFe2p軌道のXPSスペクトルおよびそのピ
ーク分離例を示すグラフ図。
法によるFe2p軌道のXPSスペクトルおよびそのピ
ーク分離例を示すグラフ図。
【図3】本発明の薄板の表面解析に係るX線光電子分光
法によるNi2p軌道のXPSスペクトルおよびそのピ
ーク分離例を示すグラフ図。
法によるNi2p軌道のXPSスペクトルおよびそのピ
ーク分離例を示すグラフ図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 保弘 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 山本 彰 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 Ni:30〜52重量%を含有するFe
−Ni系の低熱膨張性合金薄板であって、水酸化物と酸
化物とを含む表面層を有し、かつ最表面から10nm以
内における前記表面層部分は、酸化物状態の酸素に対す
る該水酸化物状態の酸素の組成比が0.4以上であるこ
とを特徴とする低熱膨張性合金薄板。 - 【請求項2】 Ni:26〜38重量%、Co:1〜2
0重量%を含有するFe−Ni−Co系の低熱膨張性合
金薄板であって、水酸化物と酸化物とを含む表面層を有
し、かつ最表面から10nm以内における前記表面層部
分は、酸化物状態の酸素に対する水酸化物状態の酸素の
組成比が0.4以上であることを特徴とする低熱膨張性
合金薄板。 - 【請求項3】 Ni:30〜52重量%を含有するFe
−Ni系の低熱膨張性合金薄板であって、酸化物状態お
よび水酸化物状態のFeと酸化物状態および水酸化物状
態のNiとを含む表面層を有し、最表面から10nm以
内における前記表面層部分は、酸化物状態および水酸化
物状態のFeに対する酸化物状態および水酸化物状態の
Niの組成比が0.5以上であることを特徴とする低熱
膨張性合金薄板。 - 【請求項4】 Ni:26〜38重量%、Co:1〜2
0重量%を含有するFe−Ni−Co系の低熱膨張性合
金薄板であって、酸化物状態および水酸化物状態のFe
と酸化物状態および水酸化物状態のNiとを含む表面層
を有し、最表面から10nm以内における前記表面層部
分は、酸化物状態および水酸化物状態のFeに対する酸
化物状態および水酸化物状態のNiの組成比が0.5以
上であることを特徴とする低熱膨張性合金薄板。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
の低熱膨張性合金薄板を用いたことを特徴とする電子部
品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11058368A JP2000256800A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | 低熱膨張性合金薄板および電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11058368A JP2000256800A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | 低熱膨張性合金薄板および電子部品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000256800A true JP2000256800A (ja) | 2000-09-19 |
Family
ID=13082395
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11058368A Pending JP2000256800A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | 低熱膨張性合金薄板および電子部品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000256800A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002115036A (ja) * | 2000-10-06 | 2002-04-19 | Nippon Yakin Kogyo Co Ltd | 耐銹性に優れたFe−Ni合金板およびその製造方法 |
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| WO2016129533A1 (ja) * | 2015-02-10 | 2016-08-18 | 大日本印刷株式会社 | 蒸着マスクの製造方法、蒸着マスクを作製するために用いられる金属板およびその製造方法 |
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| US11486031B2 (en) | 2013-10-15 | 2022-11-01 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Metal plate |
-
1999
- 1999-03-05 JP JP11058368A patent/JP2000256800A/ja active Pending
Cited By (28)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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