JP2000256871A - 非クロム型処理亜鉛系めっき鋼板及びその製造方法 - Google Patents
非クロム型処理亜鉛系めっき鋼板及びその製造方法Info
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Abstract
層への密着性の良好な防錆皮膜を備えた亜鉛系めっき鋼
板とその製造方法を提供する。 【解決手段】 カソード電解処理した表面を有する亜鉛
めっき鋼板又は亜鉛合金めっき鋼板上に、(A)有機樹
脂、チオカルボニル基含有化合物、及びりん酸化合物を
含有する皮膜、(B)上記(A)に更に微粒シリカを含
有する皮膜、(C)有機樹脂、チオカルボニル基含有化
合物、及び微粒シリカを含有し、りん酸化合物を含まな
い皮膜、(D)有機樹脂とバナジウム酸化合物を含み、
且つ任意に、チオカルボニル基含有化合物、りん酸化合
物及び微粒シリカのうち少なくとも1種を含有する皮
膜、のうちの一つを、0.1〜5μmの膜厚で有する。
Description
自動車用等に用いられる、6価クロムを含有しない、耐
食性に優れた非クロム型処理亜鉛系めっき鋼板とその製
造方法に関する。
鋼板は、海水等の塩分を含む雰囲気又は高温多湿の雰囲
気では、表面に白錆が発生して外観を著しく損ねたり、
素地鉄面に対する防錆力が低下したりする。
防錆処理剤が利用されており、例えば特開平3−131
370号公報には、オレフィン−α,β−エチレン性不
飽和カルボン酸共重合体樹脂ディスパージョンに水分散
性クロム化合物と水分散性シリカを含有させた樹脂系処
理剤が記載されている。
は、既知の処理剤の中で耐食性が最も良好なものとして
認識されている。とは言え、クロメート処理による皮膜
は有害元素であることが知られている6価クロムを含有
しており、そのため6価クロムを含有しない表面処理鋼
板への要求が高まっている。
理剤が、特開平8−239776号公報、特開平8−6
7834号公報に記載されており、これらでは硫化物や
イオウを用いている。しかし、イオウはもちろん硫化物
の中には特有な臭気を放つものがあり、これらの処理剤
の取扱いは必ずしも容易でなかった。
リアジンチオール化合物を用いた処理剤も提案されてお
り、例えば特開昭53─31737号公報には、ジチオ
ール−S−トリアジン誘導体を添加した水溶性防食塗料
が開示されている。ところが、この水溶性防食塗料は、
軟鋼、銅、真ちゅうなどの防食を目的としており、特に
基材が銅や真ちゅうの場合により密着しやすいように調
製されている。従って、亜鉛等の金属表面に対する防錆
剤としては不十分である。
オカルボニル基含有化合物と、水に難溶又は不溶性の有
機化合物を混合して得られる金属との反応性エマルショ
ンが記載されている。しかし、このエマルションも、
銅、ニッケル、スズ、コバルト、アルミニウム等及びそ
れらの合金と反応するものであり、亜鉛等の金属表面に
対する防錆剤としてはやはり不十分である。
でもって、亜鉛系めっき鋼板の防錆にも有効なトリアジ
ンチオール含有防錆コーティング剤を開示した。しか
し、トリアジンチオールは高価な化合物であり、そのた
めもっと安価な防錆処理剤が利用できることは有益なこ
とである。
使用しない、亜鉛又は亜鉛合金の表面処理方法として、
特開昭54−71734号公報及び特開平3−2265
84号公報に記載されているものがある。特開昭54−
71734号公報に記載の処理法は、ミオイノシトール
の2〜6個の結合リン酸エステル又はその塩類を0.5
〜100g/lと、チタン弗化物及びジルコニウム弗化
物のうちの少なくとも一方を金属換算で0.5〜30g
/lと、チオ尿素又はその誘導体1〜50g/lとを含
有する水溶液で、亜鉛又は亜鉛合金を表面処理するもの
である。この方法は、亜鉛表面に保護層としての不動態
皮膜を形成するためにチタン弗化物又はジルコニウム弗
化物を必要としている。特開平3−226584号公報
では、Ni2+とCo2+の一方又は両方を0.02g/l
以上と、アンモニア及び1級アミン基を有する化合物の
うちの少なくとも1種とを含有しているpH5〜10の
水溶液である表面処理剤が使用されている。この処理剤
は、塗装密着性及び塗装後の耐食性をコバルト又はニッ
ケルの析出によって付与するため、Ni2+とCo 2+の一
方又は両方を必要としている。これらの金属イオンを含
有する処理剤は、廃水処理時の負荷が大きくなる等の不
都合があった。
含まないこれまでの防錆剤は、耐食性の点でクロム含有
防錆剤に及ばず、そのほかにも上述のように不都合な点
があった。そこで、クロム含有防錆剤に取って代わり、
しかも上述の不都合のない新しい防錆剤の開発が強く望
まれていた。
として、本願の出願人らは、水性樹脂、チオカルボニル
基含有化合物及びリン酸イオンを含み、且つ任意に微粒
シリカを含む防錆コーティング(特願平10−3626
4号)を開発した。また、水性樹脂、チオカルボニル基
含有化合物及び微粒シリカを含有し、リン酸イオンを含
まない防錆コーティング(特願平10−36265号)
を開発した。更に、水性樹脂とバナジウム酸化合物とを
含み、且つ任意に、チオカルボニル基含有化合物、リン
酸イオン及び微粒シリカのうちの少なくとも1種を更に
含む防錆コーティングを開発した(特願平10−362
67号)。
ロムを含まず、且つ耐食性に優れているので、従来のク
ロメート系処理剤に代わって亜鉛めっき又は亜鉛合金め
っき鋼板の防錆剤としての利用が期待される。そしてこ
れらの新しい防錆コーティング剤をより一層実用的なも
のとする上で、コーティング剤により形成した皮膜の下
層への密着性を高めることが非常に有益である。
防錆コーティング剤による皮膜を備え、この皮膜の下層
への密着性が優れた非クロム型処理亜鉛系めっき鋼板及
びその製造方法を提供しようというものである。
まない上述の新しい防錆コーティング剤を使って亜鉛系
めっき鋼板に防錆皮膜を形成する際に、めっき鋼板を電
解質水溶液中でカソード電解前処理すると、防錆コーテ
ィング剤から形成したコーティング(皮膜)の下地めっ
き鋼板への密着性が向上することを見いだした。
っき鋼板は、リン酸塩、炭酸塩、ふっ酸化合物、ほう酸
塩、ケイ酸塩を1種もしくは2種以上含む水溶液中で1
A/dm2 以上、1C/dm2 以上の条件でカソード電解処
理した表面を有する亜鉛めっき鋼板又は亜鉛合金めっき
鋼板を下地とし、この下地鋼板の上に、厚さが0.1〜
5μmの、下記の(A)〜(D)のうちの一つの皮膜を
有することを特徴とする。
に対し、チオカルボニル基含有化合物0.1〜50重量
部、及びリン酸化合物0.01〜20重量部(PO4 と
して)を含有する皮膜。 (B)上記(A)に更に固形分として微粒シリカ1〜5
00重量部を含有する皮膜。 (C)固形分として有機樹脂100重量部に対し、チオ
カルボニル基含有化合物0.1〜50重量部、及び微粒
シリカ1〜500重量部を含有し、リン酸化合物を含ま
ない皮膜。 (D)固形分として有機樹脂100重量部に対し少なく
ともバナジウム酸化合物0.1〜20重量部を含み、且
つ任意に、チオカルボニル基含有化合物0.1〜50重
量部、リン酸化合物0.01〜20重量部(PO4 とし
て)及び微粒シリカ1〜500重量部のうち少なくとも
1種を含有する皮膜。
き鋼板は、亜鉛めっき鋼板又は亜鉛合金めっき鋼板であ
る下地鋼板を、リン酸塩、炭酸塩、ふっ酸化合物、ほう
酸塩、ケイ酸塩を1種もしくは2種以上含む水溶液中で
1A/dm2 以上、1C/dm2以上の条件でカソード電解
処理し、その後当該下地鋼板の上に、(1)水と、固形
分として水性樹脂100重量部に対し、チオカルボニル
基含有化合物0.1〜50重量部、及びリン酸化合物
0.01〜20重量部(PO4として)とを含有するコ
ーティング剤組成物、(2)上記(1)に更に固形分と
して微粒シリカ1〜500重量部を含有するコーティン
グ剤組成物、(3)水と、固形分として水性樹脂100
重量部に対し、チオカルボニル基含有化合物0.1〜5
0重量部、及び微粒シリカ1〜500重量部を含有し、
リン酸化合物を含まないコーティング剤組成物、(4)
水と、固形分として水性樹脂100重量部に対しバナジ
ウム酸化合物0.1〜20重量部を含み、且つ任意に、
チオカルボニル基含有化合物0.1〜50重量部、リン
酸化合物0.01〜20重量部(PO4 として)及び微
粒シリカ1〜500重量部のうち少なくとも1種を含有
するコーティング剤組成物、のうちの一つを塗布してコ
ーティング膜を形成し、次いでこのコーティング膜を加
熱、乾燥させて、厚さ0.1〜5μmの皮膜を形成する
ことを特徴とする、非クロム型処理亜鉛系めっき鋼板の
製造方法により製造することができる。
は、表面に亜鉛めっき又は亜鉛合金めっきを施した鋼板
である。なお、ここでは、亜鉛めっきと亜鉛合金めっき
を総称して「亜鉛系めっき」と称する。
ティング皮膜を形成する前に、亜鉛系めっき鋼板をリン
酸塩、炭酸塩、ふっ酸化合物、ほう酸塩、ケイ酸塩を1
種もしくは2種以上含む水溶液中で1A/dm2 以上、1
C/dm2 以上の条件でカソード電解処理する。この処理
を受けためっき表面は粗面化され、そのため後に形成さ
れる防錆コーティング皮膜のめっき表面への密着性を向
上させる。また、この処理には、めっき表面の酸化皮膜
を除去することで防錆コーティング皮膜のめっき表面へ
の密着性及び耐食性を高める効果もある。
の例は、リン酸、炭酸、ふっ酸化合物、ほう酸、ケイ酸
のナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム塩で
あり、液のpH調整のために、またエッチング効果をさ
らに増すために、硫酸、硝酸、塩酸、クエン酸等の有機
酸及びこれらの塩、あるいは、アンモニア、水酸化物等
を添加しても良い。また、これらの水溶液中に、洗浄性
促進やさらなる耐食性向上あるいはめっき表面の黒変性
を抑制する目的等で、Mn,Fe,Co,Ni,Cu,
Zn,Al等の金属イオンを添加する事も、有効であ
り、上記酸の塩類として加えるのが好ましい。
や使用する物質によりいろいろであり、具体的な条件は
それらの応じて適宜決定することができる。
の範囲内であるのが好ましい。水溶液のpHが4未満で
は、水溶液によるめっきの溶解がはげしく、液との接触
時間によりめっき表面の状態や酸化膜残存量が変化しや
すく、またpH12を超えても前記した同様の反応が生
じ好ましくない。これらの影響を極力少なくするために
は、pH5〜10の範囲がさらにこのましい。
ないが、5℃未満では処理に要する時間が長くなるの
で、5℃以上であることが好ましい。一方、高温の処理
液を使用するのには加熱設備が必要になる等の不都合が
あるので、水溶液は一般に80℃以下の温度であるのが
好ましい。
dm2 以上、通電量1C/dm2 以上が好ましい。これらが
少なすぎると密着性向上の十分な効果が得られず、電流
密度100A/dm2 以上、通電量100C/dm2 以上で
あると通電条件がはげしすぎ、めっき層を破壊してかえ
って腐食の原因になることがある。これらを勘案して、
下地鋼板を処理するには電流密度1〜50A/dm2 、通
電量1〜50C/dm2程度の範囲内とするのが好まし
い。通電に際しては板をカソードとするのが好ましく、
アノードで電解すると、めっきの溶解を多くするばかり
でなく、かえって酸化膜を形成させたり、あるいは浴条
件によっては外観が劣化する問題が発生する。またコー
ティング剤を塗布する前には処理した面をエアーブロー
で乾燥させるかもしくは水洗、湯洗工程を経た後乾燥さ
せる事が好ましい。特に処理した鋼板をそのままコーテ
ィング剤塗布工程にもっていくと、コーティング剤中に
処理液が混入し、塗料のゲル化が発生しやすくなる為で
ある。
に上記(A)〜(D)のうちの一つの皮膜を形成する。
定の成分(有機樹脂のもとになる水性樹脂、インヒビタ
ー成分、その他の任意成分)を含むコーティング剤組成
物を調製し、予め本発明の水溶液中でのカソード電解処
理を施した亜鉛めっき鋼板に塗布し、塗膜を加熱、乾燥
する。コーティング剤組成物は、任意の濃度で調整して
差し支えない。一般には、固形分(水以外の成分)を1
〜80重量部、水を20〜99重量部含有するコーティ
ング剤組成物が、塗布とその後の加熱・乾燥の観点から
好ましい。コーティング剤組成物の塗布方法は、特に限
定されず、一般に公知の塗布方法、例えばロールコー
ト、エアースプレー、エアーレススプレー、浸漬などが
採用できる。塗膜の加熱により、硬化性樹脂の場合は樹
脂を硬化させ、架橋性樹脂の場合は樹脂を架橋させる。
塗膜の加熱・乾燥(焼付け)は、熱風炉、誘導加熱炉、
近赤外線炉、直火炉などを用いる公知の方法、又はこれ
らを組み合わせた方法で行えばよい。あるいは、これら
の強制乾燥を用いずに、自然乾燥してもよく、金属材料
を予熱しておいてこれにコーティング剤組成物を塗布後
自然乾燥してもよい。また、使用する水性樹脂の種類に
よっては、紫外線や電子線などのエネルギー線により硬
化させることもできる。加熱温度としては、50〜25
0℃がよい。50℃未満では水分の蒸発速度が遅く十分
な成膜性が得られないので、防錆力が不足する。一方2
50℃を超えると、有機樹脂の熱分解などが生じるの
で、防錆性、耐水性が低下し、また外観も黄変する問題
がある。70〜200℃がより好ましい。また、加熱・
乾燥後の冷却は水冷、空冷、自然冷却等の公知の方法、
又はこれらを組み合わせた方法で行えばよい。
である。0.1μm 未満では、防錆力(耐食性)が不足
する。一方膜厚が厚くなると、防錆力(耐食性)にそれ
以上の向上がそれほど認められなくなり、不経済であ
る。そこで、膜厚は5μm を上限とするのが適当であ
る。又、溶接性等の特性を具備させる為には2μm 以下
が好ましい。
限定されず、一般に使用されるロールコート、エアース
プレー、エアーレススプレー、浸漬などが採用できる。
ィング)を説明すると、この皮膜は有機樹脂をベースと
している。この有機樹脂は、水中に水性樹脂と皮膜のそ
の他の成分とを含む組成物を塗布後に乾燥して得られる
ものである。ここでの水性樹脂とは、水溶性樹脂のほ
か、本来不水溶性でありながらエマルジョンやサスペン
ジョンのように不溶性樹脂が水中に微分散された状態に
なり得るもの(水分散性樹脂)を含めていう。
樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系
樹脂、フェノール系樹脂、その他の加熱硬化型の樹脂な
どを例示でき、架橋可能な樹脂であることがより好まし
い。特に好ましい樹脂は、ポリオレフィン系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、及び両者の混合樹脂である。水性樹脂
は2種類以上を混合して使用してもよい。
合物は、硫化物であって、金属表面に吸着し易く、また
酸化力も優れているので、金属表面を不動態化して、防
錆効果を奏する。特に、チオカルボニル基含有化合物に
おけるチオール基のイオンは、鋼板表面(特に亜鉛又は
亜鉛合金表面)の活性なサイトに吸着されて防錆効果を
発揮すると考えられる。
脂皮膜の架橋促進剤として作用し、樹脂皮膜のミクロポ
アを少なくして、水や塩素イオンなどの有害イオンを効
率よく遮断する効果も有し、これも防錆効果に寄与する
と考えられる。
物とは、下式で表されるチオカルボニル基
ば、メチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素、エチルチオ尿
素、ジエチルチオ尿素、ジフェニルチオ尿素、チオペン
タール、チオカルバジド、チオカルバゾン類、チオシア
ヌル酸類、チオヒダントイン、2−チオウラミル、3−
チオウラゾールなどや、下式
は、例えばH,CH3 ,C2 H5 ,C6H5 ,C
8 H5 ,C5 H3 SOなどを表す)、例えば、チオホル
ムアミド、チオアセトアミド、チオプロピオンアミド、
チオベンズアミド、チオカルボスチリル、チオサッカリ
ンなどや、下式
Rは、例えばH,CH3 などを表す)、例えば、チオホ
ルムアルデヒド、チオアセトアルデヒドなどや、下式
例えばCH3 ,C6 H5 などを表す)、例えば、チオ酢
酸、チオ安息香酸、ジチオ酢酸などや、下式
(1)の構造を有する化合物、例えば、チオクマゾン、
チオクモチアゾン、チオニンブルーJ、チオピロン、チ
オピリン、チオベンゾフェノンなど、が例示される。
上記(A)〜(C)の皮膜においては、固形分として有
機樹脂100重量部に対して、0.1〜50重量部がよ
い。チオカルボニル基含有化合物の含有量が0.1重量
部より少ないと、上述の効果が目立たなくなり、50重
量部より多いと、それに伴う経費の上昇に見合うだけの
効果が期待できなくなる。
基含有化合物が含まれる場合、その含有量は、固形分と
して有機樹脂100重量部に対して、0.1〜50重量
部がよい。チオカルボニル基含有化合物の含有量が0.
1重量部より少ないと、やはり上述の効果が目立たなく
なり、50重量部より多いと、経費の上昇に見合うだけ
の効果が期待できなくなる。
含有化合物とともにリン酸化合物を含むことにより、そ
の防錆効果が著しく向上する。先に述べたように、チオ
カルボニル基含有化合物は鋼板表面(特に亜鉛又は亜鉛
合金表面)の活性なサイトに吸着されて防錆効果を発揮
するが、鋼板表面(特に亜鉛又は亜鉛合金表面)の不活
性なサイトにはリン酸が作用して活性な表面を形成し、
そこにチオカルボニル基含有化合物が吸着されるので、
鋼板表面(特に亜鉛又は亜鉛合金表面)全体に防錆効果
が発揮され、防錆効果が向上するものと考えられる。ま
た、リン酸化合物も樹脂皮膜の架橋促進剤として作用
し、樹脂皮膜のミクロポアを少なくして、水や塩素イオ
ンなどの有害イオンを効率よく遮断する効果を有し、こ
れも防錆効果に寄与すると考えられる。
む化合物であればよいが、例えば、オルトリン酸(リン
酸)、メタリン酸、ピロリン酸及びこれらの物質のすべ
ての水素イオンあるいは一部の水素イオンがおきかえら
れた、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、
カリウム塩、マグネシウム塩等の塩類を単独あるいは混
合して使用することができる。
(B)の皮膜においては、固形分として有機樹脂100
重量部に対して、リン酸イオンとして0.01〜20重
量部の範囲内である。リン酸化合物が0.01重量部未
満では防錆効果が十分に発揮されず、一方20重量部を
超えるとかえって防錆効果が低下したり、コーティング
溶液の状態で樹脂がゲル化したりして不具合が生じるこ
とがある。
る場合、その含有量は、固形分として有機樹脂100重
量部当たり、リン酸イオンとして0.01〜20重量部
である。リン酸化合物が0.01重量部未満では、やは
り防錆効果が十分に発揮されず、一方20重量部を超え
るとかえって防錆効果が低下したり、コーティング溶液
の状態で樹脂がゲル化したりして不具合が生じることが
ある。
ことができる。皮膜がシリカを含む場合、その防錆作用
(耐食性)は著しく促進される。しかも耐食性に加え
て、皮膜形成時の乾燥性、形成した皮膜の耐擦傷性、密
着性も改良できる。
径をもつために水中に分散させた場合に安定に水分散状
態を維持でき、半永久的に沈降が認められないような特
性を有するシリカを総称していうものである。上記微粒
シリカとしては、ナトリウムなどの不純物が少なく、弱
アルカリ系のものであれば、特に限定されない。例え
ば、「スノーテックスN」「スノーテックスNXS」
「スノーテックス−C」「スノーテックスNS」(以
上、日産化学工業社製)、「アデライトAT−20N」
「アデライトAT−20A」(以上、旭電化工業社製)
などの市販のシリカゲル、または市販のアエロジル粉末
シリカなどを用いることができる。
有量は、固形分として有機樹脂100重量部に対して1
〜500重量部であることが好ましい。1重量部未満で
は添加の効果が少なく、500重量部を超えると耐食性
向上の効果が飽和して不経済であるほか、皮膜が硬くな
りすぎ皮膜割れ、剥離などが発生して耐食性が低下する
こともある。
ニル基含有化合物のほかにシリカを含み、リン酸化合物
を含まない。リン酸化合物は、上述のようにチオカルボ
ニル基含有化合物と共存することで防錆効果を著しく向
上させる一方で、シリカが共存する場合に上層被覆を形
成するための塗布組成物の可使時間を低下させる傾向が
ある。そのため、(C)の皮膜は、塗布組成物の可使時
間を延ばすためリン酸化合物を排除した組成物から形成
された皮膜に相当するものである。
脂を含み、且つ任意に、これまで説明したチオカルボニ
ル基含有化合物、リン酸化合物及び微粒シリカのいずれ
かの組み合わせを含むほかに、必須成分としてバナジウ
ム酸化合物を含む。
同様の防錆作用を奏する。すなわち、バナジウム酸化合
物は、皮膜形成用の組成物の塗布時に金属表面に不動態
皮膜を形成して防錆効果を奏する。更に、鋼板表面(特
に亜鉛又は亜鉛合金めっき表面)に腐食部位が発生した
場合にも、皮膜中に存在するバナジウム酸イオンが腐食
部位に作用して腐食反応を抑制する効果もあるものと考
えられる。
ナジウム酸、バナジウム酸アンモニウム、バナジウム酸
ナトリウム、バナジウム酸カリウム、バナジウム酸スト
ロンチウム、バナジウム酸水素ナトリウム等のバナジウ
ム酸塩、またリンバナジウム酸、リンバナジウム酸アン
モニウム等のリンバナジウム酸塩などを用いることがで
きる。
有機樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部の
範囲内がよい。0.1重量部より少ないと防錆効果が十
分でなく、20重量部より多くても防錆効果は飽和して
不経済になる。
ると、バナジウム酸化合物が微粒シリカの表面に吸着し
て、相乗的に防錆効果が奏せられる。この意味で、微粒
シリカがアンモニウム吸着型や酸化アルミニウム被覆型
の場合には、吸着し易いので防錆効果が向上して好適で
ある。
びバナジウム酸化合物以外の成分のいろいろな組み合わ
せが可能であり、これら以外の含有成分の一例として、
(1)チオカルボニル基含有化合物、(2)チオカルボ
ニル基含有化合物と微粒シリカ、(3)チオカルボニル
基含有化合物と微粒シリカとリン酸化合物などを好まし
いものとして挙げることができるが、(D)の皮膜にお
ける成分の組み合わせはこれらに限定されない。
成分を含むこともできる。例えば、顔料、界面活性剤な
どを挙げることができる。また、有機樹脂とシリカ粒
子、顔料との親和性を向上させ、更に有機樹脂と亜鉛又
は鉄のリン酸化物層との密着性などを向上させるために
シランカップリング剤もしくはその加水分解縮合物又は
それらの両方を配合してもよい。ここでの「シランカッ
プリング剤の加水分解縮合物」とは、シランカップリン
グ剤を原料とし、加水分解重合させたシランカップリン
グ剤のオリゴマーのことをいう。
タン(TiO2 )、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ジルコニ
ウム(ZrO2 )、炭化カルシウム(CaCO3 )、硫
酸バリウム(BaSO4 )、アルミナ(Al2 O3 )、
カオリンクレー、カーボンブラック、酸化鉄(Fe2 O
3 、Fe3 O4 )などの無機顔料や、有機顔料などの各
種着色顔料などを用いることができる。
ング剤としては特に制限はないが、好ましいものとして
は、例えば以下のものを挙げることができる:ビニルメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルエト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−
(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N,
N′−ビス〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕エ
チレンジアミン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、
N−〔2−(ビニルベンジルアミノ)エチル〕−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン。
ニルトリメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、3−
アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)
−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、
N,N′−ビス〔3−(トリメトキシシリル)プロピ
ル〕エチレンジアミンである。これらシランカップリン
グ剤は1種類を単独で使用してもよいし、または2種類
以上を併用してもよい。
として、有機樹脂100重量部に対して、0.01〜2
0重量部であることが好ましい。シラン化合物の添加量
が0.01重量部未満になると添加効果の低下が認めら
れ、耐食性、上塗り塗装密着性向上効果が不足し、20
重量部を超えるとコーティング溶液の状態で樹脂がゲル
化したりして不具合が生じることがある。
下記の例において使用した評価方法は、以下のとおりで
ある。
皮膜の密着性は、1mmφ−180度折り曲げ加工後セ
ロテープ(商標)にて密着、剥離し、その剥離の程度を
以下の評価方法に従い、評価した。 10点:異常なし 9点:剥離した割合が10%以下 8点: 〃 20%以下 7点: 〃 30%以下 6点: 〃 40%以下 5点: 〃 50%以下 4点: 〃 60%以下 3点: 〃 70%以下 2点: 〃 80%以下 1点: 〃 90%以下 0点: 〃 90%より大
の白錆の程度を10点満点で評価した。評価は、平面部
と3T−180度曲げ加工部について、96時間後で評
価を行った。また、評価基準は下記のものとした。 10点:異常なし 9点:白錆発生面積が10%以下 8点: 〃 20%以下 7点: 〃 30%以下 6点: 〃 40%以下 5点: 〃 50%以下 4点: 〃 60%以下 3点: 〃 70%以下 2点: 〃 80%以下 1点: 〃 80%を超えるあるいは赤錆発生
アクリルメラミン塗料)を乾燥膜厚20μm となるよう
にバーコードで塗布した後に、板温度150℃で20分
間焼き付けを行い、上塗り塗装密着試験板を作製した。
これらの試験板について、以下の試験を実施した。
工した部分にテープを貼り、テープ剥離性を評価した。
評価基準は下記のものとした。 10点:異常なし 9点:剥離した割合が10%以下 8点: 〃 20%以下 7点: 〃 30%以下 6点: 〃 40%以下 5点: 〃 50%以下 4点: 〃 60%以下 3点: 〃 70%以下 2点: 〃 80%以下 1点: 〃 90%以下 0点: 〃 90%より大
り出し、一昼夜放置後、一次密着性試験と同様の試験及
び評価を実施した。
マー法にて製造した溶融亜鉛めっき鋼板(めっき付着量
90g/m2 、めっき浴中アルミニウム含有率0.16
%)を表1に示す40℃に加温した溶液に浸漬し、電流
密度10A/dm2 、通電量20C/dm2 でカソード電解
した後、流水にて水洗し、エアーブローにて乾燥させた
後に、クロムを含まない防錆コーティング剤を乾燥皮膜
1.2μm になるように塗布した後、400℃の熱風循
環焼き付け炉で板温150℃となるように焼き付け、そ
の後空冷にて室温まで冷却した。
固形分として東邦化学社製オレフィン樹脂(商品名:ハ
イテックS−7024)50重量部と旭電化社製ウレタ
ン樹脂(商品名:ボンタイターHUX−320)50重
量部の合計樹脂固形分100重量部に対し、チオカルボ
ニル基含有化合物としてチオ尿素を固形分として2.5
重量部、微粒シリカとして日産化学社製シリカ(商品
名:スノーテックス−N)を固形分として30重量部、
及びリン酸アンモニウムをPO4 として1.0重量部に
なるように純水に薄め、全固形分濃度が20%になるよ
うに調整し、更にpHを8.0に調整したものを用い
た。表1に示した結果から明らかなように、本発明によ
る場合は、いずれも優れた性能を示した。
ング前に行わない比較例であるが、本発明の実施例に比
較し、皮膜の密着性が低下していた。比較例2と比較例
3は本発明の実施例より浴pHが高い、あるいは低い比
較例であるが、性能は優れた特性を示したが、電解処理
によるめっき鋼板の溶解が著しく見られた。比較例4は
実施例8の浴条件でアノード電解した比較例であるが、
皮膜密着性、上塗り塗装密着性も劣っていた。比較例
5,6は実施例1と同じ浴条件で電解条件が低電流密度
のものと通電量が少ない比較例であるが、電解処理によ
る性能への効果が認められなかった。
ンジマー法にて製造した溶融亜鉛めっき鋼板(めっき付
着量130g/m2、めっき浴中アルミニウム含有率
0.14%、Pb0.06%)を、ホウ酸ナトリウム1
0g/l溶液に炭酸ナトリウムを添加して50℃に加温
し、浴pHを9.5に調整後、10A/dm2 の電流密度
で5C/dm2 でカソード電解し、流水にて水洗し、エア
ーブローにて乾燥させた後に、クロムを含まない防錆コ
ーティング剤を乾燥皮膜1.3μm になるように塗布し
た後、400℃の熱風循環焼き付け炉で板温140℃と
なるように焼き付け、その後空冷にて室温まで冷却し
た。
ては、固形分として東邦化学社製オレフィン樹脂(商品
名:ハイテックS−7024)100重量部に対し、チ
オカルボニル基含有化合物としてチオ尿素を固形分とし
て2.5重量部添加し、微粒シリカとリン酸化合物の添
加量を変化させ、純水に薄めて全固形分濃度が5%にな
るように調整し、更にpHを8.5に調整したものを用
いた。
下のとおりである。 記号A リン酸一水素アンモニウム 記号B リン酸二水素アンモニウム 記号C リン酸 記号D リン酸ナトリウム+リン酸一水素アンモニウム
(混合比1:1) 記号E ピロリン酸アンモニウム
である。 記号A 日産化学社製スノーテックス−N 記号B 日産化学社製スノーテックス−NS 記号C 日産化学社製スノーテックス−C 記号D 日産化学社製スノーテックス−NXS 記号E 旭電化社製アデライトAT−20N 記号F 旭電化社製アデライトAT−20A
塗装密着性が低下する傾向であった。また、シリカ濃度
が高いほど皮膜の密着性も上塗り塗装密着性も低下する
傾向があった。更に、いずれの成分も耐食性に寄与して
おり、添加により耐食性は向上するが、添加量が増大す
ると、かえって皮膜の溶解性を高めてしまい、耐食性が
低下する傾向も伺えた。
発明の実施例よりも濃度が高く、シリカを含まないもの
であるが、耐食性も、上塗り塗装密着性も低いものであ
った。また、比較例8,9は本発明の実施例よりもリン
酸濃度が高く、かつシリカを含むものであるが、特にシ
リカ濃度が本発明の実施例よりも高い比較例9は全ての
性能が劣化している。また、これらの2例のコーティン
グ剤は1ヶ月の放置により、いずれもゲル化現象を生じ
たが、他はそのような現象は認められなかった。比較例
10はシリカ、リン酸化合物ともに含み、シリカ濃度の
範囲が本発明の実施例よりも高いのであるが、皮膜の密
着性が低下している。また、比較例11はシリカもリン
酸化合物も含まれない比較例であるが、耐食性が非常に
劣位のものであった。比較例12はリン酸化合物を含む
が、本発明の範囲以下の濃度で且つシリカが含まれない
比較例であり、比較例13はシリカを含むが、本発明の
範囲以下の濃度で且つリン酸化合物が含まれない比較例
であるが、ともに耐食性が劣位であった。
ゼンジマー法にて製造した溶融亜鉛めっき鋼板(めっき
付着量90g/m2 、めっき浴中アルミニウム含有率
0.20%、鉛0.02%)を、クエン酸二水素カリウ
ム15g/lにホウ酸ナトリウムを添加して45℃に加
温後pHを5.5になるように調整した浴中で、電流密
度20A/dm2 で10C/dm2 にてカソード電解し、流
水にて水洗し、エアーブローにて乾燥させた後に、クロ
ムを含まない防錆コーティング剤を乾燥皮膜0.9μm
になるように塗布した後、450℃の熱風循環焼き付け
炉で板温180℃となるように焼き付け、その後水冷
し、エアーブローにて乾燥した。
ては、固形分として東邦化学社製オレフィン樹脂(商品
名:ハイテックS−7024)50重量部と旭電化社製
ウレタン樹脂(商品名:ボンタイターHUX−320)
50重量部の合計樹脂固形分100重量部に対し、チオ
カルボニル基含有化合物を種々変化させ、微粒シリカと
して日産化学社製シリカ(商品名:スノーテックス−
N)を固形分として30重量部、シラン化合物としてγ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン「KBE−
403」(信越化学社製)を1重量部、リン酸アンモニ
ウムをPO4 として1.5重量部になるように純水に薄
め、全固形分濃度が20%になるように調整し、更にp
Hを9.0に調整したものを用いた。
物は以下のとおりである。 記号A チオ尿素 記号B 1,3−ジエチル−2−チオ尿素 記号C 1,3−ジフェニル−2−チオ尿素 記号D ジブチルチオ尿素 記号E テトラメチルチウラムモノスルフィド 記号F テトラメチルチウラムジスルフィド 記号G チオアセトアミド 記号H チオアセトアルデヒド
例40〜56に対し比較例14は、チオカルボニル基含
有化合物濃度が本発明の範囲以下の比較例であり、比較
例15はチオカルボニル基含有化合物を含まない比較例
であるが、いずれも耐食性が劣っていた。
ゼンジマー法にて製造した溶融亜鉛めっき鋼板(めっき
付着量60g/m2 、めっき浴中アルミニウム含有率
0.21%)を、リン酸二水素カリウム15g/lに水
酸化ナトリウムを添加し、35℃に加温後浴pHを6.
5に調整した浴において、電流密度5A/dm2 、通電量
20C/dm2 でカソード電解し、流水にて水洗し、エア
ーブローにて乾燥させた後に、クロムを含まない防錆コ
ーティング剤を乾燥皮膜0.8μm になるように塗布し
た後、500℃の熱風循環焼き付け炉で板温110℃と
なるように焼き付け、エアーブローにて室温まで冷却し
た。
ては、固形分として東邦化学社製オレフィン樹脂(商品
名:ハイテックS−7024)50重量部と旭電化社製
ウレタン樹脂(商品名:ボンタイターHUX−320)
50重量部の合計樹脂固形分100重量部に対し、バナ
ジウム酸化合物を種々変化させ、微粒シリカ、リン酸化
合物、チオカルボニル基含有化合物は表1〜3の記号に
従い、表4のように調整し、純水に薄め、全固形分濃度
が25%になるように調整し、更にpHを9.0に調整
したものを用いた。
りである。 記号A バナジウム酸アンモニウム 記号B バナジウム酸 記号C バナジウム酸ストロンチウム 記号D リンバナジウム酸アンモニウム 記号E バナジウム酸カリウム
例57〜75に対し、比較例16はバナジウム酸化合物
濃度が本発明の範囲未満で、シリカを含む比較例であ
り、比較例17はバナジウム酸化合物濃度が本発明の範
囲未満で、シリカを含まない比較例であるが、いずれも
耐食性が劣っていた。
以下の例では、鋼板の種類として次に掲げるものを用い
た。 記号A 溶融亜鉛めっき鋼板(浴中アルミニウム:0.
20%)(めっき付着量150g/m2 ) 記号B 5%アルミニウム−亜鉛合金溶融亜鉛めっき鋼
板(めっき付着量80g/m2 ) 記号C 55%5%アルミニウム−亜鉛合金溶融亜鉛め
っき鋼板(めっき付着量60g/m2 ) 記号D 蒸着亜鉛めっき鋼板(めっき付着量10g/m
2 ) 記号E 電気11%ニッケル−亜鉛合金めっき鋼板(め
っき付着量20g/m 2 ) 記号F 電気亜鉛めっき鋼板(めっき付着量20g/m
2 ) 記号G 合金化溶融亜鉛−10%鉄合金めっき鋼板(め
っき付着量45g/m 2 )
8g/lにホウ酸ナトリウムを添加し、60℃に加温後
pHを5.5に調整した浴中において電流密度10A/
dm2、通電量5C/dm2 でカソード電解し、流水にて水
洗し40℃のホットエアーブローにて乾燥させた後に、
クロムを含まない防錆コーティングを表5に示す付着量
になるように塗布した後、850℃の直火焼き付け炉で
板温170℃となるように焼き付け、水冷後、エアーブ
ローにて室温まで冷却した。
ては、下記の記号で表される樹脂、すなわち、 記号A 東邦化学社製オレフィン樹脂(商品名:ハイテ
ックS−7024)50重量部と旭電化社製ウレタン樹
脂(商品名:ボンタイターHUX−320)50重量部
との混合樹脂 記号B 東邦化学社製オレフィン樹脂(商品名:ハイテ
ックS−7024)100重量部 記号C 東亜合成社製アクリル樹脂(商品名:AP−1
058(12))100重量部 記号D 昭和高分子社製エポキシ樹脂(商品名:ポリゾ
ール8500)100重量部 記号E 高松油脂社製ポリエステル樹脂(商品名:ペス
レジンA−124G)100重量部 に対し、チオカルボニル基含有化合物としてチオ尿素を
固形分として2.5重量部、微粒シリカとして日産化学
社製シリカ(商品名:スノーテックス−N)を固形分と
して30重量部、リン酸アンモニウムをPO4 として
1.0重量部、さらにシラン化合物として、下記の記号
で表わせる化合物 A:γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン「K
BE−403」(信越化学社製) B:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン「K
BM−403」(信越化学社製) C:ビニルトリメトキシシラン「KBM−1003」
(信越化学社製) D:N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン「KBE−603」(信越化学社製) E:γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン「KB
M−803」(信越化学社製) を表5に示す重量部になるように純水に薄め、全固形分
濃度が20%になるように調整し、更にpHを8.0に
調整したものを用いた。
を下地に用いたものは皮膜付着量が少いと白錆や赤錆が
出やすく、耐食性が劣る傾向であったが、他のめっき材
では良好な特性を示した。また、皮膜付着量が本発明の
範囲以下の比較例18や本発明の皮膜が全くない比較例
19は耐食性や上塗り塗装密着性に劣っていた。
6価クロムを含有しない、耐食性に優れた、しかも下層
への密着性が優れた非クロム型処理亜鉛系めっき鋼板の
利用が可能となる。
Claims (2)
- 【請求項1】 リン酸塩、炭酸塩、ふっ酸化合物、ほう
酸塩、ケイ酸塩を1種もしくは2種以上含む水溶液中で
1A/dm2 以上、1C/dm2 以上の条件でカソード電解
処理した表面を有する亜鉛めっき鋼板又は亜鉛合金めっ
き鋼板を下地とし、この下地鋼板の上に、厚さが0.1
〜5μmの、下記の(A)〜(D)のうちの一つの皮膜
を有することを特徴とする非クロム型処理亜鉛系めっき
鋼板。 (A)固形分として有機樹脂100重量部に対し、チオ
カルボニル基含有化合物0.1〜50重量部、及びリン
酸化合物0.01〜20重量部(PO4 として)を含有
する皮膜 (B)上記(A)に更に固形分として微粒シリカ1〜5
00重量部を含有する皮膜 (C)固形分として有機樹脂100重量部に対し、チオ
カルボニル基含有化合物0.1〜50重量部、及び微粒
シリカ1〜500重量部を含有し、リン酸化合物を含ま
ない皮膜 (D)固形分として有機樹脂100重量部に対し少なく
ともバナジウム酸化合物0.1〜20重量部を含み、且
つ任意に、チオカルボニル基含有化合物0.1〜50重
量部、リン酸化合物0.01〜20重量部(PO4 とし
て)及び微粒シリカ1〜500重量部のうち少なくとも
1種を含有する皮膜。 - 【請求項2】 亜鉛めっき鋼板又は亜鉛合金めっき鋼板
である下地鋼板を、リン酸塩、炭酸塩、ふっ酸化合物、
ほう酸塩、ケイ酸塩を1種もしくは2種以上含む水溶液
中で1A/dm2 以上、1C/dm2 以上の条件でカソード
電解処理し、その後当該下地鋼板の上に、 (1)水と、固形分として水性樹脂100重量部に対
し、チオカルボニル基含有化合物0.1〜50重量部、
及びリン酸化合物0.01〜20重量部(PO4とし
て)とを含有するコーティング剤組成物、 (2)上記(1)に更に固形分として微粒シリカ1〜5
00重量部を含有するコーティング剤組成物、 (3)水と、固形分として水性樹脂100重量部に対
し、チオカルボニル基含有化合物0.1〜50重量部、
及び微粒シリカ1〜500重量部を含有し、リン酸化合
物を含まないコーティング剤組成物、 (4)水と、固形分として水性樹脂100重量部に対し
バナジウム酸化合物0.1〜20重量部を含み、且つ任
意に、チオカルボニル基含有化合物0.1〜50重量
部、リン酸化合物0.01〜20重量部(PO4 とし
て)及び微粒シリカ1〜500重量部のうち少なくとも
1種を含有するコーティング剤組成物、のうちの一つを
塗布してコーティング膜を形成し、次いでこのコーティ
ング膜を加熱、乾燥させて、厚さ0.1〜5μmの皮膜
を形成することを特徴とする、非クロム型処理亜鉛系め
っき鋼板の製造方法。
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| JP2009191317A (ja) * | 2008-02-14 | 2009-08-27 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 脱脂性に優れる溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法 |
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1999
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