JP2000256900A - 流動電解研磨方法とその装置 - Google Patents
流動電解研磨方法とその装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来、化学研磨法は高温で高濃度のエッチング
液を使用する、電解研磨の場合は対向電極の設置が必要
なために複雑形状物表面を均一に電解研磨処理ができな
いなどの問題がある。この問題を解決するために、本発
明は、荷電粒子と研削材粒子を流動させて研磨する方法
を提供する。 【解決手段】本発明は、従来の化学研磨及び電解研磨法
に替わる効率的な研磨処理方法ならびにその装置に関す
る。本発明は、正電荷荷電粒子と研削材粒子の混合物を
含む電解質溶液を激しく流動させて被研磨材料を接触さ
せることによって、効率的な研磨処理を行う。この研磨
処理によって、該材料の陽極酸化電解研磨と共存する硬
質研削材による研磨の併用効果が起こり、複雑形状材料
の均一な研磨処理が可能であり、しかも離れた部位の効
率的な研磨処理が可能である。本発明は、特に原子力施
設等の放射性物質で汚染した配管内部や設備機器の除染
にも威力を発揮する。
液を使用する、電解研磨の場合は対向電極の設置が必要
なために複雑形状物表面を均一に電解研磨処理ができな
いなどの問題がある。この問題を解決するために、本発
明は、荷電粒子と研削材粒子を流動させて研磨する方法
を提供する。 【解決手段】本発明は、従来の化学研磨及び電解研磨法
に替わる効率的な研磨処理方法ならびにその装置に関す
る。本発明は、正電荷荷電粒子と研削材粒子の混合物を
含む電解質溶液を激しく流動させて被研磨材料を接触さ
せることによって、効率的な研磨処理を行う。この研磨
処理によって、該材料の陽極酸化電解研磨と共存する硬
質研削材による研磨の併用効果が起こり、複雑形状材料
の均一な研磨処理が可能であり、しかも離れた部位の効
率的な研磨処理が可能である。本発明は、特に原子力施
設等の放射性物質で汚染した配管内部や設備機器の除染
にも威力を発揮する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨対象材料の陽
極酸化研磨処理を正電荷に荷電された粒子と研削材の混
合物を激しく流動させた状態で金属材料等の研磨処理を
効率良く行う方法とその装置に関する。
極酸化研磨処理を正電荷に荷電された粒子と研削材の混
合物を激しく流動させた状態で金属材料等の研磨処理を
効率良く行う方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化学研磨や電解研磨が広く工業的
に利用されている。これらの従来の研磨法において、化
学研磨の場合は、研磨効率を高めるために、研磨液に高
濃度の酸や酸を含む混合液等のエッチング液を用い、し
かもかなりの高温状態で研磨処理を行うことが一般的で
あった。しかし、これら従来の化学研磨処理では、高温
で高濃度のエッチング液使用上の危険性、設備面、研磨
効率などの点で問題があった。さらに、従来の電解研磨
の場合は、電解質溶液として酸や中性塩溶液を用いしか
もその溶液中の被電解研磨材料面の直ぐ近くに対向電極
を必要としたため、作業性、コスト高、均一研磨等の点
で問題があった。
に利用されている。これらの従来の研磨法において、化
学研磨の場合は、研磨効率を高めるために、研磨液に高
濃度の酸や酸を含む混合液等のエッチング液を用い、し
かもかなりの高温状態で研磨処理を行うことが一般的で
あった。しかし、これら従来の化学研磨処理では、高温
で高濃度のエッチング液使用上の危険性、設備面、研磨
効率などの点で問題があった。さらに、従来の電解研磨
の場合は、電解質溶液として酸や中性塩溶液を用いしか
もその溶液中の被電解研磨材料面の直ぐ近くに対向電極
を必要としたため、作業性、コスト高、均一研磨等の点
で問題があった。
【0003】さらに、ケイ砂やアルミナ、あるいは炭化
ホウ素粒子などの研削材を水中に混合させ、高速で撹拌
や循環を行うことによって研削研磨する流動研磨方法が
あるが、かなりの 高速で液を流動循環させることが必
要であるため、小径配管等の内面の研磨や放射性汚染の
除去には適しているが、配管径が大きくなると循環ポン
プ等の設備上の制約から困難な場合が多かった。
ホウ素粒子などの研削材を水中に混合させ、高速で撹拌
や循環を行うことによって研削研磨する流動研磨方法が
あるが、かなりの 高速で液を流動循環させることが必
要であるため、小径配管等の内面の研磨や放射性汚染の
除去には適しているが、配管径が大きくなると循環ポン
プ等の設備上の制約から困難な場合が多かった。
【0004】次に、材料の陽極酸化を促進させる方法と
して、2価状態の銀イオンを用いる方法がある。この方
法は銀イオンの2価状態が有する非常に高い酸化電位
(2.0V以上)を利用する方法であるが、その銀イオ
ンの2価状態を作るためには約3モル以上の高濃度の硝
酸中で行う必要があり、2価銀イオンを生成する装置材
質などの問題もあった。さらに、その2価銀イオンが接
触する部分の全てが腐食研磨されるため、陽極酸化処理
を施したい部位の制御が困難な場合があった。これらの
理由から、2価銀イオンを用いる方法は、その適用に制
約が多かった。
して、2価状態の銀イオンを用いる方法がある。この方
法は銀イオンの2価状態が有する非常に高い酸化電位
(2.0V以上)を利用する方法であるが、その銀イオ
ンの2価状態を作るためには約3モル以上の高濃度の硝
酸中で行う必要があり、2価銀イオンを生成する装置材
質などの問題もあった。さらに、その2価銀イオンが接
触する部分の全てが腐食研磨されるため、陽極酸化処理
を施したい部位の制御が困難な場合があった。これらの
理由から、2価銀イオンを用いる方法は、その適用に制
約が多かった。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】前記したように、
まず化学研磨処理では、高濃度のエッチング液を高温で
用いるため、その危険性、使用済み研磨液の廃棄さらに
研磨対象材料の種類に応じてエッチング液が変わるなど
の問題があった。さらに、電解研磨処理では、一般に研
磨対象物から離れた場所に対向電極を設置すると該材料
が均一に研磨されない。そのため、前記したように対向
電極を被研磨材料の直ぐ近くに設置する必要があった。
しかし、このような従来の電解研磨方法では、例えば複
雑な形状の研磨対象物の場合にはその電解研磨が不可能
であったこと、さらに極細配管内面の電解研磨処理の場
合はその内壁に接触しないように細い金属ワイヤを設置
して行うことが必要であるため処理コストがかさむ、な
どの問題があった。
まず化学研磨処理では、高濃度のエッチング液を高温で
用いるため、その危険性、使用済み研磨液の廃棄さらに
研磨対象材料の種類に応じてエッチング液が変わるなど
の問題があった。さらに、電解研磨処理では、一般に研
磨対象物から離れた場所に対向電極を設置すると該材料
が均一に研磨されない。そのため、前記したように対向
電極を被研磨材料の直ぐ近くに設置する必要があった。
しかし、このような従来の電解研磨方法では、例えば複
雑な形状の研磨対象物の場合にはその電解研磨が不可能
であったこと、さらに極細配管内面の電解研磨処理の場
合はその内壁に接触しないように細い金属ワイヤを設置
して行うことが必要であるため処理コストがかさむ、な
どの問題があった。
【0006】しかも原子力分野における放射性汚染物の
放射能汚染の除染処理に、従来から上記の化学研磨処理
ならびに電解研磨処理が行われているが、上記したよう
な作業性、作業効率が悪いために作業者の放射線被曝、
二次廃棄物、除染効率、除染設備が大がかりになるなど
の問題などがあり、中でも高濃度の化学研磨液を用いて
放射性汚染物の除染を行った場合、廃液処理系に過大な
負担がかかること、それに伴う不要な二次廃棄物の増大
と放射性汚染の拡散をまねく場合があった。
放射能汚染の除染処理に、従来から上記の化学研磨処理
ならびに電解研磨処理が行われているが、上記したよう
な作業性、作業効率が悪いために作業者の放射線被曝、
二次廃棄物、除染効率、除染設備が大がかりになるなど
の問題などがあり、中でも高濃度の化学研磨液を用いて
放射性汚染物の除染を行った場合、廃液処理系に過大な
負担がかかること、それに伴う不要な二次廃棄物の増大
と放射性汚染の拡散をまねく場合があった。
【0007】そこで、上記の従来の化学研磨処理及び電
解研磨処理、あるいは高速水流による流動研磨処理や高
濃度硝酸中での2価銀イオンによる研磨処理法などがか
かえている問題を解決するため、低温で低濃度のエッチ
ング液を用い、研磨対象材料の直近に対向電極を設置す
る必要が無く、作業性が良く効率的な電解研磨を行う方
法とその機能を有する装置を提供することを本発明の目
的としている。
解研磨処理、あるいは高速水流による流動研磨処理や高
濃度硝酸中での2価銀イオンによる研磨処理法などがか
かえている問題を解決するため、低温で低濃度のエッチ
ング液を用い、研磨対象材料の直近に対向電極を設置す
る必要が無く、作業性が良く効率的な電解研磨を行う方
法とその機能を有する装置を提供することを本発明の目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した従来の化学研磨
処理及び電解研磨処理の問題点を解決するため、荷電粒
子と研削材粒子の混合物を希薄な電解質溶液中で激しく
流動させ、含まれる荷電粒子に直流電解によって正電荷
を与える(数1)。この状態の溶液中に被研磨材料を投
入することによって、該材料に荷電粒子から正電荷が与
えられて従来の陽極酸化電解研磨と同様の現象で電解研
磨が進行する(数2)。本発明の場合の荷電粒子とし
て、例えば硬質グラファイト粒子を用いる。さらに本発
明の場合は、その荷電粒子を含むエッチング液中にさら
に高い研磨能力を有するケイ砂、炭化ケイ素、炭化タン
グステン、窒化チタン、窒化ホウ素、ダイヤモンド、フ
リント、炭化ホウ素、酸化クロム、酸化鉄等の硬質研削
材を共存させる。これら陽極酸化による研磨効果を有す
る正電荷荷電粒子と研削材の混合物を激しく流動させた
状態の中に金属材料等を投入すれば、低濃度のエッチン
グ液で常温で効率よく表面の研磨が進行する。しかもこ
の荷電粒子による陽極電解及び研削材の併用による研磨
処理によって溶解したイオン状の該材料成分は、多孔質
隔膜を通過して陰極に捕集し回収できる(数3)。さら
に、該材料がコバルト60等の放射性物質で汚染してい
る場合は、数2で示すコバルト60の陽極酸化による溶
解反応が進行することによって、該材料は除染される。
該材料から溶解したコバルト60等の放射性物質は、数
3によって示される陰極還元反応により陰極面に電着回
収される。このように、放射性汚染物の陽極電解研磨及
び研削処理と、その処理に伴って溶解した放射性成分の
回収が同時に進行するため、本発明は放射性汚染物の除
染処理方法として適している。この本発明の原理を図1
に示す。
処理及び電解研磨処理の問題点を解決するため、荷電粒
子と研削材粒子の混合物を希薄な電解質溶液中で激しく
流動させ、含まれる荷電粒子に直流電解によって正電荷
を与える(数1)。この状態の溶液中に被研磨材料を投
入することによって、該材料に荷電粒子から正電荷が与
えられて従来の陽極酸化電解研磨と同様の現象で電解研
磨が進行する(数2)。本発明の場合の荷電粒子とし
て、例えば硬質グラファイト粒子を用いる。さらに本発
明の場合は、その荷電粒子を含むエッチング液中にさら
に高い研磨能力を有するケイ砂、炭化ケイ素、炭化タン
グステン、窒化チタン、窒化ホウ素、ダイヤモンド、フ
リント、炭化ホウ素、酸化クロム、酸化鉄等の硬質研削
材を共存させる。これら陽極酸化による研磨効果を有す
る正電荷荷電粒子と研削材の混合物を激しく流動させた
状態の中に金属材料等を投入すれば、低濃度のエッチン
グ液で常温で効率よく表面の研磨が進行する。しかもこ
の荷電粒子による陽極電解及び研削材の併用による研磨
処理によって溶解したイオン状の該材料成分は、多孔質
隔膜を通過して陰極に捕集し回収できる(数3)。さら
に、該材料がコバルト60等の放射性物質で汚染してい
る場合は、数2で示すコバルト60の陽極酸化による溶
解反応が進行することによって、該材料は除染される。
該材料から溶解したコバルト60等の放射性物質は、数
3によって示される陰極還元反応により陰極面に電着回
収される。このように、放射性汚染物の陽極電解研磨及
び研削処理と、その処理に伴って溶解した放射性成分の
回収が同時に進行するため、本発明は放射性汚染物の除
染処理方法として適している。この本発明の原理を図1
に示す。
【0009】
【数1】
【0010】
【数2】
【0011】
【数3】
【0012】本発明によれば、複雑な形状の材料に対し
ても電解研磨処理を行うことが可能であり、しかも共存
する研削材による研磨も進行するため、従来の化学研磨
で用いられていたエッチング液の濃度を低減することが
可能であり、その表面形状に合わせた対向電極の設置は
必要が無く、従来の電解研磨処理では不可能な複雑形状
の表面を均一に研磨処理ができる。さらに、本発明の研
磨処理は、常温で充分に進行する。以上の理由から、本
発明は、従来の化学研磨処理ならびに電解研磨処理がか
かえている問題を解決できる方法である。
ても電解研磨処理を行うことが可能であり、しかも共存
する研削材による研磨も進行するため、従来の化学研磨
で用いられていたエッチング液の濃度を低減することが
可能であり、その表面形状に合わせた対向電極の設置は
必要が無く、従来の電解研磨処理では不可能な複雑形状
の表面を均一に研磨処理ができる。さらに、本発明の研
磨処理は、常温で充分に進行する。以上の理由から、本
発明は、従来の化学研磨処理ならびに電解研磨処理がか
かえている問題を解決できる方法である。
【0013】さらに、本発明によれば、荷電粒子と研削
材粒子の混合物溶液を配管内部に流動させても、該配管
内部を均一に研磨処理が可能であるため、図3に示すよ
うに、正電荷荷電粒子と研削材の混合物を研磨処理対象
部位や系統に流動あるいは循環すれば、離れた部位や系
統の電解研磨処理と研削材による研磨処理が同時に可能
である。そのため、特に原子力施設や原子力発電所等の
放射性物質で汚染した配管内部や設備機器の除染には威
力を発揮する。しかも、その場合、離れた場所からの作
業も可能であるため、除染作業に伴う作業者の放射線被
曝の低減効果もある。
材粒子の混合物溶液を配管内部に流動させても、該配管
内部を均一に研磨処理が可能であるため、図3に示すよ
うに、正電荷荷電粒子と研削材の混合物を研磨処理対象
部位や系統に流動あるいは循環すれば、離れた部位や系
統の電解研磨処理と研削材による研磨処理が同時に可能
である。そのため、特に原子力施設や原子力発電所等の
放射性物質で汚染した配管内部や設備機器の除染には威
力を発揮する。しかも、その場合、離れた場所からの作
業も可能であるため、除染作業に伴う作業者の放射線被
曝の低減効果もある。
【0014】
【実施例1】電解質溶液として0.1〜1モル濃度の硫
酸15リッターを用い、荷電粒子に直径30〜50μm
の硬質グラファイトを20〜200g/L、研削材とし
て粒径50〜100μmの炭化ケイ素粒子を50〜50
0g/L添加した溶液を準備した。この混合溶液を、ス
テンレス製の平板電極を2枚設置した電解研磨槽中に満
たし、直流電解によってグラファイト粒子にプラス荷電
する電解電圧を2〜3ボルトとし、振動数約30〜60
ヘルツの振動変換型流動機によってこの混合溶液を激し
く流動させた。この場合の混合液の流速は、約1〜2m
/s程度であった。この研磨方法は、図2に示したもの
と同様である。この状態の溶液中に、表面に多数の熱交
換用のフィンが溶接され、その表面の全面に高温酸化に
よって生成した錆が強固に発生している状態のボイラー
や発電所等で使われるステンレス鋼製の熱交換機配管材
料(外径70mmφ、内径20mm、フィン幅約22m
m、長さ150mm)を投入した。この処理は、常温で
行った。その結果、この処理によって、該配管材料の複
雑な表面全面に発生した錆が除去され、錆によって隠れ
ていたその金属下地のフィンの溶接線がはっきりと目視
できるようになった。この結果から、本発明の流動研磨
処理法が有効であることが分かる。
酸15リッターを用い、荷電粒子に直径30〜50μm
の硬質グラファイトを20〜200g/L、研削材とし
て粒径50〜100μmの炭化ケイ素粒子を50〜50
0g/L添加した溶液を準備した。この混合溶液を、ス
テンレス製の平板電極を2枚設置した電解研磨槽中に満
たし、直流電解によってグラファイト粒子にプラス荷電
する電解電圧を2〜3ボルトとし、振動数約30〜60
ヘルツの振動変換型流動機によってこの混合溶液を激し
く流動させた。この場合の混合液の流速は、約1〜2m
/s程度であった。この研磨方法は、図2に示したもの
と同様である。この状態の溶液中に、表面に多数の熱交
換用のフィンが溶接され、その表面の全面に高温酸化に
よって生成した錆が強固に発生している状態のボイラー
や発電所等で使われるステンレス鋼製の熱交換機配管材
料(外径70mmφ、内径20mm、フィン幅約22m
m、長さ150mm)を投入した。この処理は、常温で
行った。その結果、この処理によって、該配管材料の複
雑な表面全面に発生した錆が除去され、錆によって隠れ
ていたその金属下地のフィンの溶接線がはっきりと目視
できるようになった。この結果から、本発明の流動研磨
処理法が有効であることが分かる。
【0015】
【実施例2】次に、前記実施例1と同様の装置と条件に
より、原子力発電所の蒸気発生器から発生した放射能で
汚染した熱交換用フィンを有する炭素鋼製の熱交換用配
管(外径70mmφ、内径23mm、フィン幅約20m
m、長さ30mm、の除染処理を行った。その結果、処
理前の放射能は、コバルト60が17,100Bq、セ
シウム137が115Bqであったが、本発明の流動電
解研磨処理によって、放射能の残留は、コバルト60が
3.1Bq、セシウム137が0.2Bq(検出限界)
以下となり、それぞれの除染係数(DF)はコバルト6
0が5,500、セシウム137が440以上であっ
た。この結果からも、本発明の流動研磨処理が放射性汚
染物の除染処理として有効な方法であり、対象材料に対
する対向電極の位置に関係なく効率的な電解処理が行え
ることが分かる。
より、原子力発電所の蒸気発生器から発生した放射能で
汚染した熱交換用フィンを有する炭素鋼製の熱交換用配
管(外径70mmφ、内径23mm、フィン幅約20m
m、長さ30mm、の除染処理を行った。その結果、処
理前の放射能は、コバルト60が17,100Bq、セ
シウム137が115Bqであったが、本発明の流動電
解研磨処理によって、放射能の残留は、コバルト60が
3.1Bq、セシウム137が0.2Bq(検出限界)
以下となり、それぞれの除染係数(DF)はコバルト6
0が5,500、セシウム137が440以上であっ
た。この結果からも、本発明の流動研磨処理が放射性汚
染物の除染処理として有効な方法であり、対象材料に対
する対向電極の位置に関係なく効率的な電解処理が行え
ることが分かる。
【0016】
【実施例3】電解質溶液として0.2モル濃度の硫酸1
0リッターに、荷電粒子に直径30〜50μmの硬質グ
ラファイトを50g/L、研削材として粒径200μm
の炭化ケイ素粒子を500g/L添加した溶液を準備し
た。この混合溶液を、ステンレス製の平板電極を2枚設
置した電解槽中に満たし、直流電解(電解電圧2〜3ボ
ルト)によってグラファイト粒子をプラス荷電し、ポン
プでこの混合溶液を研磨対象のループ状配管を有する装
置に流入した。高温状態で使用されたこの装置は、その
研磨対象配管(ステンレス鋼製:約25〜50mm径)
の内面が高温状態で酸化を受けており、強固な酸化被膜
がその配管内面の全面に発生している状態であった。配
管内流速を約2m/sにして本発明の流動研磨処理を施
した結果、該配管材料内表面の錆が除去され、さらに配
管の曲がりの部分などに付着していたスケール成分も同
時に除去された。この処理は、対象装置から出る流動研
磨用混合溶液を再度電解槽に戻す循環運転を行うと、そ
の処理時間に相応した研磨が進行した。なお、その系統
内部の複雑に入り組んだ部分でも、本発明の処理後は材
料表面から均一に研磨され、しかも研削材の効果により
材料表面が鏡面状態となっていた。この結果から、電解
槽から離れた部位や系統でも電解研磨処理が行えるこ
と、しかも表面形状が複雑な場合でもその研磨効果が材
料表面から均等に進行することは本発明の大きな特徴で
ある。
0リッターに、荷電粒子に直径30〜50μmの硬質グ
ラファイトを50g/L、研削材として粒径200μm
の炭化ケイ素粒子を500g/L添加した溶液を準備し
た。この混合溶液を、ステンレス製の平板電極を2枚設
置した電解槽中に満たし、直流電解(電解電圧2〜3ボ
ルト)によってグラファイト粒子をプラス荷電し、ポン
プでこの混合溶液を研磨対象のループ状配管を有する装
置に流入した。高温状態で使用されたこの装置は、その
研磨対象配管(ステンレス鋼製:約25〜50mm径)
の内面が高温状態で酸化を受けており、強固な酸化被膜
がその配管内面の全面に発生している状態であった。配
管内流速を約2m/sにして本発明の流動研磨処理を施
した結果、該配管材料内表面の錆が除去され、さらに配
管の曲がりの部分などに付着していたスケール成分も同
時に除去された。この処理は、対象装置から出る流動研
磨用混合溶液を再度電解槽に戻す循環運転を行うと、そ
の処理時間に相応した研磨が進行した。なお、その系統
内部の複雑に入り組んだ部分でも、本発明の処理後は材
料表面から均一に研磨され、しかも研削材の効果により
材料表面が鏡面状態となっていた。この結果から、電解
槽から離れた部位や系統でも電解研磨処理が行えるこ
と、しかも表面形状が複雑な場合でもその研磨効果が材
料表面から均等に進行することは本発明の大きな特徴で
ある。
【0017】
【実施例4】上記の実施例3において、研磨対象配管を
有する設備から流出する混合液を電解層に戻す循環運転
を行った際、流動電解研磨処理によって溶出した配管材
料のステンレス成分である鉄、ニッケル、クロムが、電
解槽の陰極に電着回収されていた。なお、この結果は、
放射性汚染物の除染に本発明の流動電解研磨処理を行っ
た場合は、研磨処理によって溶解した放射性物質が電解
槽の陰極面に回収できることを示している。
有する設備から流出する混合液を電解層に戻す循環運転
を行った際、流動電解研磨処理によって溶出した配管材
料のステンレス成分である鉄、ニッケル、クロムが、電
解槽の陰極に電着回収されていた。なお、この結果は、
放射性汚染物の除染に本発明の流動電解研磨処理を行っ
た場合は、研磨処理によって溶解した放射性物質が電解
槽の陰極面に回収できることを示している。
【0018】
【発明の効果】本発明の方法によれば、複雑な形状の材
料に対しても電解研磨処理を行うことが可能であり、し
かも共存する研削材による研磨も進行する。そのため、
研磨対象材料等の表面形状に合わせた対向電極の設置が
必要が無いばかりか、従来の電解研磨処理では不可能で
あった複雑形状物の表面を均一に研磨処理が行える。さ
らに、正電荷荷電粒子と研削材の混合物を研磨処理対象
部位や系統に流動あるいは循環すれば、ある程度離れた
部位や系統でも研磨処理が可能であるため、特に原子力
施設や原子力発電所等の放射性物質で汚染した配管内部
や設備機器の除染には威力を発揮する。しかも、その場
合、離れた場所からの作業が可能であるため、除染作業
に伴う作業者の放射線被曝の低減効果もある。
料に対しても電解研磨処理を行うことが可能であり、し
かも共存する研削材による研磨も進行する。そのため、
研磨対象材料等の表面形状に合わせた対向電極の設置が
必要が無いばかりか、従来の電解研磨処理では不可能で
あった複雑形状物の表面を均一に研磨処理が行える。さ
らに、正電荷荷電粒子と研削材の混合物を研磨処理対象
部位や系統に流動あるいは循環すれば、ある程度離れた
部位や系統でも研磨処理が可能であるため、特に原子力
施設や原子力発電所等の放射性物質で汚染した配管内部
や設備機器の除染には威力を発揮する。しかも、その場
合、離れた場所からの作業が可能であるため、除染作業
に伴う作業者の放射線被曝の低減効果もある。
【0019】本発明によれば、高温で高濃度のエッチン
グ液を使う化学研磨法、対向電極の設置が困難な場合に
処理が不可能であった電解研磨法、さらに複雑な形状の
場合には均一な研磨処理が困難であった電解研磨法、な
どの従来の研磨処理方法が有していた問題を解決するこ
とが可能である。特に、研磨設備の構造が簡略化できる
ことから低コスト化が図られ、研磨作業効率の向上、な
らびに従来困難とされていた形状を有する材料等の効率
的な研磨処理が可能であるなどの効果を本発明は有して
いる。
グ液を使う化学研磨法、対向電極の設置が困難な場合に
処理が不可能であった電解研磨法、さらに複雑な形状の
場合には均一な研磨処理が困難であった電解研磨法、な
どの従来の研磨処理方法が有していた問題を解決するこ
とが可能である。特に、研磨設備の構造が簡略化できる
ことから低コスト化が図られ、研磨作業効率の向上、な
らびに従来困難とされていた形状を有する材料等の効率
的な研磨処理が可能であるなどの効果を本発明は有して
いる。
【図1】本発明による流動電解研磨の原理を示す図であ
る。
る。
【図2】本発明による流動電解研磨槽の基本構成を示す
図である。
図である。
【図3】研磨対象物として配管を有する設備を、本発明
の流動電解研磨処理を循環方法で行う場合の図である。
の流動電解研磨処理を循環方法で行う場合の図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸祭 智 茨城県水戸市堀町1044 株式会社化研内 (72)発明者 住谷 邦博 茨城県水戸市堀町1044 株式会社化研内 (72)発明者 山本 龍美 東京都千代田区大手町1丁目6番1号 日 本原子力発電株式会社内
Claims (15)
- 【請求項1】電解質溶液中で電解させることによって正
電荷が付与された電気伝導性粒子と研削材粒子の混合物
を電解質溶液中で混合懸濁させその流動状態の溶液中に
研磨対象材料を曝すことによって、該材料の陽極酸化処
理と研削材による流動研磨処理を併用させることを特徴
とする研磨方法。 - 【請求項2】配管内部表面の錆やスケール等を除去する
目的で、前記請求項1に示す流動電解研磨処理による電
気伝導性粒子と研削材粒子の混合懸濁物を研磨対象配管
や設備等の内部に流動、あるいは電解部と該配管等の間
を循環流動させることによって、該配管等の内部表面の
陽極酸化処理と研削材による流動研磨処理を併用させる
ことを特徴とする流動電解研磨方法。 - 【請求項3】前記請求項1及び2に示す流動電解研磨方
法において、研磨対象材料の陽極電解を併用、あるいは
該材料を電解槽内の陽極とのパルス交番電解を行うこと
により電解研磨効率を向上させることを特徴とする流動
電解研磨方法。 - 【請求項4】前記請求項1〜3に示す電解質溶液中の電
解により正電荷が付与された電気伝導性粒子と研削材粒
子の混合懸濁物を流動する電解研磨方法において、多孔
質隔膜によって仕切られた構造の陰極を有することを特
徴とする請求項1〜3に示す流動電解研磨方法。 - 【請求項5】前記請求項4に示す多孔質隔膜によって仕
切られた構造の陰極を有する流動電解研磨処理におい
て、陽極電解及び研削材を併用する研磨処理によって溶
解した該材料成分を陰極に捕集し回収することを特徴と
する請求項1〜4に示す流動電解研磨方法。 - 【請求項6】前記請求項1記載の流動電解研磨処理にお
いて、該材料の研磨処理を行わない部分をシールするこ
とによって陽極電解研磨を進行させない方法。 - 【請求項7】前記請求項2記載の配管等の流動電解研磨
処理において、正電荷が付与された電気伝導性粒子と研
削材粒子の混合懸濁物を該材料の研磨処理を行わない系
統や部分に流動しないようにフィルターを設け、電気伝
導性粒子と研削材粒子の混合懸濁物の流動を阻止して陽
極電解処理と研削材による材料研磨効果を進行させない
方法。 - 【請求項8】前記請求項1記載の電解質溶液として、希
薄な硫酸、硝酸、リン酸、塩酸、シュウ酸、クエン酸、
酢酸等の鉱酸や有機酸またはそれらの混合物溶液、ある
いは硝酸ナトリウムやリン酸ナトリウム等の中性の電解
質を含む溶液を用いることを特徴とする流動電解研磨方
法。 - 【請求項9】前記請求項1記載の電気伝導性粒子として
硬質グラファイト、研削材としてケイ砂、炭化ケイ素、
炭化タングステン、窒化チタン、ダイヤモンド、フリン
ト、炭化ホウ素、窒化ホウ素、酸化クロム、酸化鉄等の
粒子状、あるいはそれらの混合物を用いることを特徴と
する流動電解研磨方法。 - 【請求項10】請求項1記載の電解質溶液中で電解させ
ることによって正電荷が付与された電気伝導性粒子と研
削材粒子の混合物を電解質溶液中で混合懸濁させその流
動状態の溶液中に研削対象材料を曝すことによって、該
材料の陽極酸化処理と研削材による流動研磨処理を併用
させる機能を有することを特徴とする研磨装置。 - 【請求項11】配管内部表面の錆やスケール等を除去す
るために、前記請求項1に示す流動電解研磨処理による
電気伝導性粒子と研削材粒子の混合懸濁物を該配管内部
に流動させることによって、該配管材料の陽極酸化処理
と研削材による流動研磨処理を併用させる機能を有する
ことを特徴とする前記請求項2記載の流動電解研磨装
置。 - 【請求項12】前記請求項1及び2に示す流動電解研磨
方法において、該材料の陽極電解を併用させて電解研磨
効率を向上させる機能を有することを特徴とする前記請
求項3記載の流動電解研磨装置。 - 【請求項13】前記請求項1〜3に示す電解質溶液中で
電解させることにより正電荷が付与された電気伝導性粒
子と研削材粒子の混合懸濁物を流動させることによる電
解研磨方法において、多孔質隔膜によって仕切られた構
造の陰極を有することを特徴とする前記請求項4記載の
流動電解研磨装置。 - 【請求項14】前記請求項4に示す多孔質隔膜によって
仕切られた構造の陰極を有する流動電解研磨処理におい
て、陽極電解及び研削材の併用による研磨処理によって
溶解した該材料成分を陰極に捕集し回収する機能を有す
ることを特徴とする前記請求項5記載の流動電解研磨装
置。 - 【請求項15】前記請求項7記載の流動電解研磨処理に
おいて、正電荷が付与された電気伝導性粒子と研削材粒
子の混合懸濁物を該材料の研磨処理を行わない系統や部
分に流動しないようにフィルターを設け、電気伝導性粒
子と研削材粒子の混合懸濁物の流動を阻止して陽極電解
処理を研削材による材料研磨効果を防止する機能を有す
ることを特徴とする流動電解研磨装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11101614A JP2000256900A (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | 流動電解研磨方法とその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11101614A JP2000256900A (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | 流動電解研磨方法とその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000256900A true JP2000256900A (ja) | 2000-09-19 |
Family
ID=14305292
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11101614A Pending JP2000256900A (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | 流動電解研磨方法とその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000256900A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019515127A (ja) * | 2016-04-28 | 2019-06-06 | ドライライテ エス.エル. | 遊離固形物によるイオン輸送を介して金属を平滑化し、研磨する方法、および前記方法を実施するための固形物 |
-
1999
- 1999-03-04 JP JP11101614A patent/JP2000256900A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019515127A (ja) * | 2016-04-28 | 2019-06-06 | ドライライテ エス.エル. | 遊離固形物によるイオン輸送を介して金属を平滑化し、研磨する方法、および前記方法を実施するための固形物 |
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