JP2000257656A - 車両の発進制御装置 - Google Patents

車両の発進制御装置

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JP2000257656A
JP2000257656A JP11057276A JP5727699A JP2000257656A JP 2000257656 A JP2000257656 A JP 2000257656A JP 11057276 A JP11057276 A JP 11057276A JP 5727699 A JP5727699 A JP 5727699A JP 2000257656 A JP2000257656 A JP 2000257656A
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clutch
engine
rotation speed
vehicle
output
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JP11057276A
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English (en)
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Katsuhiko Miyamoto
勝彦 宮本
Nobuaki Murakami
信明 村上
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の発進制御装置に関し、車両の発進時に
おいてクラッチの接続に伴い発生する車両振動を低減で
きるようにする。 【解決手段】 記憶手段22にエンジン回転数の上昇に
応じてクラッチ5の結合度が大きくなるようにクラッチ
結合度に対応した制御パラメータを予め設定し記憶して
おき、車両の発進時には、クラッチ制御手段21によ
り、エンジン回転数検出手段15により検出されるエン
ジン回転数と記憶手段22に記憶された制御パラメータ
とに基づき、エンジン1から車両駆動軸6への出力の伝
達と遮断とを行なうクラッチ5の結合を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の発進制御装
置に関し、特にエンジンから車両駆動軸への出力の伝達
と遮断とを行なうクラッチをそなえた車両に用いて好適
の、車両の発進制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンは負荷が加わった状態では始動
することができず、始動時には車両駆動軸とは切り離し
た状態にしておく必要がある。また、始動した場合でも
車両駆動軸に一気に接続すると、強い負荷が加わってエ
ンジンは停止してしまう。したがって、エンジンにより
駆動される自動車等の車両においては、エンジンと車両
駆動軸との間にクラッチをそなえ、クラッチを切り離し
状態から徐々に接続していくことによって、エンジンの
出力を徐々に車両駆動軸に伝達して滑らかな発進を行な
えるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、クラッチを
切り離した状態から徐々に接続していくとき、エンジン
にはクラッチの結合度に応じた負荷が加わっていく。こ
のときエンジンの発生トルクが加わる負荷に比較して低
い場合、エンジンは滑らかに回転することができず振動
を発生することになる。特にエンジン回転速度が低い場
合には発生トルクが低く、アイドル状態からの発進時に
エンジン回転速度が上昇していない状態でクラッチを完
全に直結してしまうと、発生トルクが負荷に負けてしま
い、例えエンジンストールを防止できたとしてもエンジ
ンに振動が発生し、さらにアイドリング付近は駆動系の
共振振動域に近い振動域であるため、車両に発生する振
動も増大してしまうという課題がある。
【0004】例えば、図9は、エンジン回転速度Ne が
低回転速度(アイドル回転速度)のときからクラッチを
完全に直結した場合のエンジントルク,エンジン回転速
度Ne の時間変化を計測したものであり、図9(a)〜
図9(c)はエンジントルク,エンジン回転速度Ne ,
吸気管内圧力の時間変化をそれぞれ示している。図9
(b)に示すように、この場合にはエンジン回転速度N
e は低回転のまま上昇せず、また、図9(a)に示すよ
うに、エンジントルクは吸気管内圧力の上昇に伴い大き
く振動し、車体にもこのエンジントルクの振動に応じた
振動が発生することになる。
【0005】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、車両の発進時においてクラッチの接続に伴い
発生する車両振動を低減できるようにした、車両の発進
制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明の車両の発進制御装置では、
車両の発進時には、エンジンから車両駆動軸への出力の
伝達と遮断とを行なうクラッチの結合度をクラッチ結合
制御手段によりエンジン回転速度に応じて制御する。
【0007】すなわち、記憶手段にエンジン回転速度の
上昇に応じてクラッチの結合度が大きくなるようにクラ
ッチ結合度に対応した制御パラメータを予め設定し記憶
しておき、車両発進時には、クラッチ制御手段により、
エンジン回転速度検出手段により検出されたエンジン回
転速度と記憶手段に記憶された制御パラメータとに基づ
きクラッチの結合を制御する。これによりエンジン回転
速度の上昇に応じてクラッチの結合度が大きくなり、エ
ンジン回転速度は定常トルクの高い運転域に早期に到達
するとともに駆動系の共振振動域からも離れ、車両振動
が抑制されることになる。
【0008】また、請求項2記載の本発明の車両の発進
制御装置では、エンジンと電気モータとを組み合わせて
なる駆動源をそなえたハイブリッド車両において、車両
の発進時には、エンジンからモータ出力軸への出力の伝
達と遮断とを行なう第一クラッチとモータ出力軸から車
両駆動軸への出力の伝達と遮断とを行なう第二クラッチ
との少なくとも一方の結合度をクラッチ結合制御手段に
よりエンジン回転速度に応じて制御する。
【0009】すなわち、記憶手段にエンジン回転速度の
上昇に応じて第一クラッチと第二クラッチとの少なくと
も一方の結合度が大きくなるようにクラッチ結合度に対
応した制御パラメータを予め設定し記憶しておき、車両
発進時には、クラッチ制御手段により、エンジン回転速
度検出手段により検出されたエンジン回転速度と記憶手
段に記憶された制御パラメータとに基づき第一クラッチ
と第二クラッチとの少なくとも一方の結合を制御する。
これにより第一クラッチと第二クラッチとの少なくとも
一方のクラッチ結合度はエンジン回転速度の上昇に応じ
て大きくなり、エンジン回転速度は定常トルクの高い運
転域に早期に到達するとともに駆動系の共振振動域から
離れ、ハイブリッド車両における車両振動が抑制される
ことになる。
【0010】さらに、請求項3記載の本発明の車両の発
進制御装置では、請求項1又は2記載の車両の発進制御
装置において、入出力回転速度差検出手段により上記ク
ラッチの入出力回転速度差を検出し、検出した入出力回
転速度差と予め設定したエンジン回転速度に対する目標
入出力回転速度差とのずれに応じて記憶手段に記憶され
た制御パラメータを補正手段により補正する。
【0011】これにより個体差により生じるクラッチ結
合度に対する制御パラメータのばらつきが補正され、総
ての車両において一様な発進制御を行なうことが可能と
なる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図7は本発明の一実施形態
としての車両の発進制御装置を示すもので、ここでは、
ハイブッド電気自動車(以下、単にハイブリッド車とい
う)に本発明の車両の発進制御装置を適用した場合につ
いて示している。
【0013】図1は本発明が適用されたハイブリッド車
の駆動系を示すものであるが、図1に示すように、本ハ
イブリッド車の駆動系は、エンジン1と電気モータ2と
トランスミッション(変速機)3とを組み合わせて構成
されており、エンジン1とトランスミッション3との間
に電気モータ2がそなえられている。また、エンジン1
と電気モータ2との間には第一クラッチ4がそなえられ
ており、第一クラッチ4を介してエンジン1の出力軸1
aが電気モータ2の出力軸2aに連結されるようになっ
ている。この第一クラッチ4は走行モードに応じて断接
されるようになっており、例えば、エンジン1の出力の
みによる走行、又は、エンジン1の出力と電気モータ2
の出力とによる走行を行なう場合には、第一クラッチ4
を接続してエンジン1の出力をトランスミッション3ま
で伝達するようになっている。一方、電気モータ2の出
力のみにより走行する場合には、第一クラッチ4を解放
してエンジン1を停止し、燃費の向上を図るとともにエ
ンジン1が電気モータ2の負荷とならないようにして走
行負荷を軽減するようになっている。
【0014】さらに、トランスミッション3とデフ(デ
ファレンシャル装置)7に連結した車両駆動軸6との間
にも第二クラッチ5がそなえられている。この第二クラ
ッチ5は、エンジン1による発進時や停車中の図示しな
い走行用バッテリの充電時等に用いられる。まず、エン
ジン1による発進時には、第二クラッチ5を解放状態か
ら徐々に接続していくことによって滑らかな発進を可能
にするようになっている。なお、このときの第二クラッ
チ5の結合制御に関しては後に詳述することとする。ま
た、停車中に走行用バッテリの充電をする場合には、第
二クラッチ5を解放してデフ7以下の下流の駆動系を切
り離し、エンジン1で電気モータ2を駆動して発電する
ようになっている。
【0015】本ハイブリッド車では、エンジン1の回転
制御や電気モータ2の回転制御,及び第一クラッチ4,
第二クラッチ5の断接制御は、ECU(制御手段)20
により行なわれるようになっている。ECU20では、
車両の走行状態に基づいて走行モードを選択し、選択し
た走行モードに応じて第一クラッチ4,第二クラッチ5
の断接やエンジン1,電気モータ2の運転,停止を行な
うようになっている。
【0016】特に第一クラッチ4,第二クラッチ5に関
しては、ECU20の機能要素であるクラッチ制御手段
21により制御されるようになっており、車両がエンジ
ン1により発進する時には、第一クラッチ4は完全直結
され、一方、第二クラッチ5は記憶手段22に記憶され
たマップに従い結合制御されるようになっている。な
お、車両の発進時の検出は、ここでは、車速センサ(発
進時検出手段)12で検出される車速が所定値以下であ
り、かつシフトポジションセンサ(発進時検出手段)1
3により検出されるシフトポジションがD(ドライブ)
レンジであり、かつアクセルポジションセンサ(発進時
検出手段)14により検出されるアクセル開度が所定値
以上になったときに、車両の発進時(後述の発進フラグ
セット状態)と判定するようになっている。
【0017】以下、エンジン1により発進する場合の第
二クラッチ5の結合制御について詳述すると、まず、記
憶手段22には図2に示すようなエンジン回転速度Ne
に対する第二クラッチ5の制御パラメータ値X(Ne)の特
性が示されたマップが記憶されている。この制御パラメ
ータ値X(Ne)は第二クラッチ5の結合度に対応したパラ
メータ、例えば第二クラッチ5が電磁クラッチの場合に
は電流値であり、図2に示すようにエンジン回転速度N
e に応じて増大するように設定されている。なお、エン
ジン回転速度Ne は、クランク角センサ(エンジン回転
速度検出手段)15の出力に基づき演算されるようにな
っている。
【0018】クラッチ制御手段21では、エンジン1の
クランクシャフトにそなえられたクランク角センサ10
の出力からエンジン回転速度Ne を演算するようになっ
ている。そして、演算したエンジン回転速度Ne を記憶
手段22に記憶されたマップに照らし合わせ、エンジン
回転速度Ne に応じた制御パラメータ値X(Ne)を決定
し、決定した制御パラメータ値X(Ne)により第二クラッ
チ5を制御するようになっている。このような結合制御
によって第二クラッチ5の結合度はエンジン回転速度N
e の上昇に応じて大きくなっていくようになっている。
【0019】ところで、クラッチには機械的な個体差が
あり、例えば、同じ制御パラメータ値(油圧,電流値
等)に設定したとしても実際のクラッチの結合度には少
なからず誤差が生じる。したがって、第二クラッチ5の
機械的個体差にかかわらず、エンジン回転速度Ne に対
する第二クラッチ5の結合度の特性を常に理想的なもの
とするためには、制御パラメータ値(Ne)を実際のクラッ
チ結合度とエンジン回転速度Ne に対する目標結合度と
のずれに応じて補正する必要がある。そこで、ECU2
0では、補正手段23により、各エンジン回転速度Ne
ごとに記憶手段22に記憶された制御パラメータ値X(N
e)の補正を行なうようになっている。
【0020】この補正手段23による制御パラメータ値
X(Ne)の補正について詳述すると、補正手段23では、
まず、第二クラッチ5における入出力回転速度差を入出
力回転速度差検出手段11により検出するようになって
いる。この入出力回転速度差検出手段11は、第二クラ
ッチ5の入力側と出力側とにそれぞれ付設された回転速
度センサ11A,11Bから構成されており、2つの回
転速度センサ11A,11Bの出力差から入出力回転速
度差が算出されるようになっている。
【0021】次に、補正手段23では、検出した実入出
力回転速度差を目標入出力回転速度差と比較するように
なっている。目標入出力回転速度差はエンジン回転速度
Neごとに予め設定されており、例えば、図3に示すよ
うにエンジン回転速度Ne の上昇に伴い減少していくよ
うになっている。ここで、入出力回転速度差は実際の第
二クラッチ5の結合度に対応しており、目標入出力回転
速度差は各エンジン回転速度Ne における理想のクラッ
チ結合度に対応している。
【0022】したがって、実入出力回転速度差と目標入
出力回転速度差との差は、クラッチ結合度の目標結合度
に対するずれの大きさを示しており、補正手段23で
は、この差ΔNc (実入出力回転速度差−目標入出力回
転速度差)に応じて、例えば次式のようにして各エンジ
ン回転速度Ne ごとに制御パラメータ値X(Ne)の補正を
行なうようになっている。
【0023】制御パラメータ値X(Ne)=初期値Xo +学
習値Xa(Ne) ,学習値Xa(Ne) =前回の学習値Xa(Ne)
+ΔNc ×Kcl つまり、上式に示すように、制御パラメータ値X(Ne)は
固定値の初期値Xo と変数である学習値Xa(Ne) とから
なっており、この学習値Xa(Ne) について発進制御が行
なわれるごとに補正していくのである。補正量は、ここ
では差ΔNc (実入出力回転速度差−目標入出力回転速
度差)に所定のゲインKclを乗じた値としている。
【0024】したがって、例えば、実入出力回転速度差
が目標入出力回転速度差よりも大きい場合には、制御パ
ラメータ値X(Ne)はΔNc ×Kclだけ増大させられ、そ
のエンジン回転速度Ne におけるクラッチ結合度は上昇
することになる。ただし、入出力回転速度差検出手段1
1により検出される実入出力回転速度差にも多少の検出
誤差は含まれているため、算出した差ΔNc (実入出力
回転速度差−目標入出力回転速度差)が所定の不感帯域
内にある場合には、制御パラメータ値X(Ne)の補正は行
なわないようになっている。
【0025】本発明の一実施形態としての車両の発進制
御装置は上述のごとく構成されているので、エンジンに
より発進する場合には、例えば次のようにしてクラッチ
制御が行なわれる。以下、図4〜図6に示すフローチャ
ートを用いて本発進制御装置にかかる発進制御について
説明する。まず、図4に示すように、本発進制御装置で
は、車両の停車状態からの発進を検出する。すなわち、
車速センサ12により検出された車速が所定速度以下で
あるか(停車中か)否かを判定し(ステップS10
0)、シフトポジションセンサ13により検出されたシ
フトポジションがDレンジか否かを判定し(ステップS
110)、アクセルポジションセンサ14により検出さ
れたアクセル開度が所定値以上か否かを判定して(ステ
ップS120)、車速が所定速度以下であり、かつシフ
トポジションがDレンジであり、かつアクセル開度が所
定値以上になったときに、車両が発進したものと判定し
て発進フラグをセットする(ステップS130)。
【0026】車両が発進すると、次に、図5に示すよう
に、第二クラッチ5の結合制御を開始する。すなわち、
発進フラグがセットされると(ステップS200)、記
憶手段22に記憶されたマップによりエンジン回転速度
Ne に応じた制御パラメータ値X(Ne)を決定し(ステッ
プS210)、決定した制御パラメータ値X(Ne)に応じ
た電流値で第二クラッチ5の結合を制御する(ステップ
S220)。
【0027】このとき、クラッチには機械的な個体差が
あり、同じ制御パラメータ値に設定したとしても実際の
クラッチの結合度には少なからず誤差が生じる。そこ
で、図6に示すように、発進フラグがセットされると
(ステップS300)、各エンジン回転速度Ne ごとに
実入出力回転速度差と目標入出力回転速度差との差ΔN
c(実入出力回転速度差−目標入出力回転速度差)を算
出し(ステップS310)、算出した差ΔNc が不感帯
域を超えている場合には(ステップS320)、各エン
ジン回転速度Ne ごとに差ΔNc に応じて制御パラメー
タ値X(Ne)の補正を行なう。つまり、制御パラメータ値
X(Ne)のうちの学習値Xa(Ne) を、前回の学習値Xa(N
e) にΔNc ×Kclを加えたものとして更新する(ステ
ップS310)。
【0028】そして、再び図5に戻り、第二クラッチ5
が完全に直結したとき、すなわち、制御パラメータ値X
(Ne)が最大値になり、かつ実入出力回転速度差が所定値
以下になったときには(ステップS230)、発進フラ
グをリセットして発進時における第二クラッチの結合制
御を終了する(ステップS240)。このような発進制
御を行なうことにより、エンジン回転速度Ne ,エンジ
ントルクはスロットル開度に応じて図7に示すように変
化する。
【0029】つまり、図7(c)に示すようにスロット
ルがオンになり吸気管内圧力が上昇すると、図7(b)
に示すようにエンジン回転速度Ne も速やかにスロット
ル開度に応じた回転速度まで上昇していく。これは、第
二クラッチ5の結合度を決める制御パラメータ値X(Ne)
は、エンジン回転速度Ne の上昇に応じて大きくなって
いくように設定されているため、トルクの低い低回転時
ほど第二クラッチ5の滑りは大きくなって車両駆動軸6
以下の駆動抵抗によるエンジン1の負荷が軽減されるた
めである。
【0030】そして、この低回転時の第二クラッチ5の
滑りによりエンジン1の負荷が軽減されて、図7(a)
に示すように、吸気管内圧力が上昇した場合でもエンジ
ントルクの振動は抑制され、さらに、エンジン回転速度
Ne が速やかに定常トルクの高い領域まで上昇すること
により、駆動系の共振振動域に近い振動域でエンジン回
転速度Ne が留まることが回避され車両の振動が防止さ
れる。
【0031】また、図8は、エンジン回転速度Ne と負
荷との関係を振動レベルで領域分けし、低回転からクラ
ッチを直結した場合の経路C1と、本発進制御装置にか
かる発進制御による経路C2とを比較したものである。
なお、振動レベルは負荷の変動の大きさに対応してお
り、図8中には振動レベルが1,5,10,20となる
全開ラインまでの経路を示している。
【0032】図8に示すように、低回転からクラッチを
直結した場合(C1)には、振動レベルはクラッチの直
結後に急激に大きくなりエンジン回転速度Ne の上昇に
伴い次第に低下していくため、クラッチの直結直後に大
きな振動が発生することになる。これに対し、本発進制
御装置のようにエンジン回転速度Ne に応じてクラッチ
結合度を変える場合(C2)には、エンジン回転速度N
e の大きさにかかわらず振動レベルは常に小さく抑えら
れ、クラッチ結合時の振動が低減されることとなる。
【0033】このように本発進制御装置によれば、車両
がエンジン1により発進する場合には、エンジン回転速
度Ne の上昇に応じて第二クラッチ5の結合度が大きく
なるように制御されるので、低回転時におけるエンジン
1の負荷が軽減され、エンジン1の振動が抑制されると
いう利点がある。また、エンジン回転速度Ne は速やか
に定常トルクの高い領域まで上昇するので、駆動系の共
振振動域に近い振動域が回避され、共振による車両の振
動が防止されるという利点もある。
【0034】また、第二クラッチ5の結合度に対応する
制御パラメータ値X(Ne)は、実入出力回転速度差と目標
入出力回転速度差とのずれに応じて補正されるようにな
っているので、第二クラッチ5の機械的個体差や経年変
化にかかわらず、エンジン回転速度Ne に対する第二ク
ラッチ5の結合度の特性を常に理想的なものに維持する
ことができるという利点がある。
【0035】さらに、本発進制御装置による発進制御に
よれば、エンジン回転速度Ne が低いときでも第二クラ
ッチ5の結合度合いに応じてトルクを車両駆動軸6以下
の駆動系に伝達するようになっているので、ノーレスポ
ンスによるフィーリングの悪化を防止することができ、
レスポンスとフィーリングの両立を図ることができると
いう利点もある。
【0036】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができる。例えば、上述の実施
形態では、エンジン1による発進時には第一クラッチ4
は完全に直結した状態で第二クラッチ5の結合を制御す
るようになっているが、逆に第二クラッチ5を完全直結
して第一クラッチ4を結合制御するようにしてもよく、
第一クラッチ4,第二クラッチ5ともに結合制御するよ
うにしてもよい。
【0037】また、上述の実施形態では、本発明の発進
制御装置をエンジン1と電気モータ2とを組み合わせて
なる駆動源をそなえたハイブリッド車両に適用した場合
について説明しているが、これに限定されることはな
く、駆動源としてのエンジンとエンジンから車両駆動軸
への出力の伝達と遮断とを行なうクラッチとをそなえた
車両であれば、広く適用することができるのは言うまで
もない。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の車両の発進制御装置によれば、エンジン回転速度
の上昇に応じてクラッチの結合度が大きくなるように制
御されるので、エンジン回転速度は定常トルクの高い運
転域に早期に到達するとともに駆動系の共振振動域から
も離れ、車両振動が抑制されるという利点がある。
【0039】また、請求項2記載の本発明の車両の発進
制御装置によれば、第一クラッチと第二クラッチとの少
なくとも一方のクラッチ結合度はエンジン回転速度の上
昇に応じて大きくなるように制御されるので、エンジン
回転速度は定常トルクの高い運転域に早期に到達すると
ともに駆動系の共振振動域から離れ、ハイブリッド車両
における車両振動が抑制されるという利点がある。
【0040】さらに、請求項3記載の本発明の車両の発
進制御装置によれば、個体差により生じるクラッチ結合
度に対する制御パラメータのばらつきが補正され、総て
の車両において一様な発進制御を行なうことが可能にな
るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての車両の発進制御装
置を適用したハイブリッド車両の構成を示す模式図であ
る。
【図2】本発明の一実施形態としての車両の発進制御装
置にかかるエンジン回転速度にたいする制御パラメータ
のマップの一例である。
【図3】本発明の一実施形態としての車両の発進制御装
置にかかるエンジン回転速度にたいする目標入出力回転
速度差のマップの一例である。
【図4】本発明の一実施形態としての車両の発進制御装
置にかかる制御の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態としての車両の発進制御装
置にかかる制御の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態としての車両の発進制御装
置にかかる制御の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態としての車両の発進制御装
置の作用効果を説明するためのタイムチャートであり、
(a)はエンジントルクの時間変化を示す図、(b)は
エンジン回転速度Ne の時間変化を示す図、(c)は吸
気管内圧力の時間変化を示す図であり、(a)〜(c)
の時間軸は相互に対応している。
【図8】本発明の一実施形態としての車両の発進制御装
置の作用効果を説明するための図であり、エンジン回転
速度Ne と負荷との関係を振動レベルで領域分けし、低
回転からクラッチを直結した場合の経路と、本発進制御
装置にかかる発進制御による経路とを示したものであ
る。
【図9】低回転時からクラッチを完全直結した場合の作
用効果を説明するためのタイムチャートであり、(a)
はエンジントルクの時間変化を示す図、(b)はエンジ
ン回転速度Ne の時間変化を示す図、(c)は吸気管内
圧力の時間変化を示す図であり、(a)〜(c)の時間
軸は相互に対応している。
【符号の説明】
1 エンジン 1a エンジンの出力軸 2 電気モータ 2a 電気モータの出力軸 3 トランスミッション(変速機) 4 第一クラッチ 5 第二クラッチ 6 車両駆動軸 11 入出力回転速度差検出手段 12 発進時検出手段を構成する車速センサ 13 発進時検出手段を構成するシフトポジションセン
サ 14 発進時検出手段を構成するアクセルポジションセ
ンサ 15 クランク角センサ(エンジン回転速度検出手段) 20 ECU(制御手段) 21 クラッチ制御手段 22 記憶手段 23 補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D039 AA31 AB27 AC02 AC21 3G093 AA04 AA07 AA16 BA33 CB05 DA01 DA06 DA07 DB01 DB05 DB11 EB02 FA00 FA11 FB07 3J057 AA09 EE10 GA01 GA21 GB02 GB05 GB13 GB14 GB27 GE11 HH01 JJ01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンから車両駆動軸への出力の伝達
    と遮断とを行なうクラッチと、 該クラッチの結合を制御するクラッチ制御手段と 該エンジンの回転速度を検出するエンジン回転速度検出
    手段と、 エンジン回転速度の上昇に応じて該クラッチの結合度が
    大きくなるようにクラッチ結合度に対応した制御パラメ
    ータを予め設定し記憶した記憶手段とをそなえ、 該クラッチ制御手段は、車両発進時に該エンジン回転速
    度検出手段により検出されたエンジン回転速度と該記憶
    手段に記憶された制御パラメータとに基づき該クラッチ
    の結合を制御することを特徴とする、車両の発進制御装
    置。
  2. 【請求項2】 エンジンと電気モータとを組み合わせて
    なる駆動源をそなえたハイブリッド車両において、 エンジンからモータ出力軸への出力の伝達と遮断とを行
    なう第一クラッチと、 該モータ出力軸から車両駆動軸への出力の伝達と遮断と
    を行なう第二クラッチと、 該第一クラッチと該第二クラッチとの少なくとも一方の
    クラッチの結合を制御するクラッチ制御手段と該エンジ
    ンの回転速度を検出するエンジン回転速度検出手段と、 エンジン回転速度の上昇に応じて該クラッチの結合度が
    大きくなるようにクラッチ結合度に対応した制御パラメ
    ータを予め設定し記憶した記憶手段とをそなえ、 該クラッチ制御手段は、車両発進時に該エンジン回転速
    度検出手段により検出されたエンジン回転速度と該記憶
    手段に記憶された制御パラメータとに基づき該クラッチ
    の結合を制御することを特徴とする、車両の発進制御装
    置。
  3. 【請求項3】 該クラッチの入出力回転速度差を検出す
    る入出力回転速度差検出手段と、 該入出力回転速度差検出手段により検出された入出力回
    転速度差と予め設定したエンジン回転速度に対する目標
    入出力回転速度差とのずれに応じて該記憶手段に記憶さ
    れた上記制御パラメータを補正する補正手段とをそなえ
    たことを特徴とする、請求項1又は2記載の車両の発進
    制御装置。
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