JP2000260455A - 燃料電池の劣化回復処理方法 - Google Patents

燃料電池の劣化回復処理方法

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JP2000260455A
JP2000260455A JP11056873A JP5687399A JP2000260455A JP 2000260455 A JP2000260455 A JP 2000260455A JP 11056873 A JP11056873 A JP 11056873A JP 5687399 A JP5687399 A JP 5687399A JP 2000260455 A JP2000260455 A JP 2000260455A
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JP
Japan
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electrode side
chelating agent
cell
gas
cooling water
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Minoru Suzuki
稔 鈴木
Osamu Yamazaki
修 山崎
Mitsuaki Echigo
満秋 越後
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子膜に金属イオンが付着することに起因
した発電性能の劣化を回復することができる燃料電池の
劣化回復処理方法を提供する。 【解決手段】 電解質層としての高分子膜の一方の面に
酸素極を備え、且つ、他方の面に燃料極を備えたセルが
設けられた燃料電池の劣化回復処理方法であって、キレ
ート剤の水溶液を、高分子膜に接触させる状態で通流さ
せるようにセルに供給するキレート剤通流工程を実行
し、そのキレート剤通流工程の後に、洗浄水を、高分子
膜に接触させる状態で通流させるようにセルに供給する
洗浄水通流工程を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解質層としての
高分子膜の一方の面に酸素極を備え、且つ、他方の面に
燃料極を備えたセルが設けられた燃料電池の劣化回復処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子膜を電解質層として備えたセルが
設けられた、所謂、高分子型の燃料電池においては、高
分子膜にイオン導電性を持たせるために高分子膜を湿ら
せる必要があり、高分子膜を湿らせるための水分をセル
に供給しながら運転する。ところで、電解質層として用
いる高分子膜に、鉄、ニッケル等の金属イオンが付着す
ると、高分子膜のイオン導電性が低下して、発電性能が
劣化するという問題がある。従って、燃料電池の性能を
維持するためには、金属イオンがセルに侵入するのを防
止する必要がある。そこで、例えば、高分子膜を加湿す
るために、水を直接セルに供給する場合は、セルに供給
する水に金属イオンが含有されるのを抑制するために、
セルに水を供給するための給水経路をテフロン等の樹脂
で形成することが行われている。しかしながら、給水経
路の通流経路全長にわたって、金属材料を一切用いずに
樹脂で形成するのは、加工が極めて複雑になるため、従
来は、給水経路において、その通流経路の極力長い範囲
を樹脂で形成するようにして、金属材料で形成する範囲
を極力短くするようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、極力長い通流経路にわたって、給水経路を樹脂で形
成するようにしているため、材料費が高くなるととも
に、加工が複雑になるため加工費が高くなり、これらが
相俟って、製造コストが高くなるという問題があった。
しかも、給水経路において、その通流経路の一部には、
金属材料で形成される部分が残っているため、高分子膜
に金属イオンが付着することに起因した発電性能の劣化
を抑制する面においても、改善の余地があった。
【0004】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、高分子膜に金属イオンが付着す
ることに起因した発電性能の劣化を回復することができ
る燃料電池の劣化回復処理方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】〔請求項1記載の発明〕
請求項1に記載の特徴構成によれば、キレート剤の水溶
液を、前記高分子膜に接触させる状態で通流させるよう
に前記セルに供給するキレート剤通流工程を実行し、そ
のキレート剤通流工程の後に、洗浄水を、前記高分子膜
に接触させる状態で通流させるように前記セルに供給す
る洗浄水通流工程を実行する。尚、キレート剤は、1個
の分子の2個以上の配位原子が、1個の金属イオンを挟
むように配位する性質を持つ化合物である。
【0006】キレート剤通流工程を実行すると、キレー
ト剤と高分子膜中に存在している金属イオンとによりキ
レート錯体が形成されると共に、形成されたキレート錯
体が高分子膜外に抽出されるので、高分子膜から金属イ
オンが除去される。続いて、洗浄水通流工程を実行する
と、セル内に残留しているキレート剤及びキレート錯体
が洗浄水によってセル外に洗い流されるので、発電性能
が改善する。従って、高分子膜に金属イオンが付着する
ことに起因した発電性能の劣化を回復することができる
燃料電池の劣化回復処理方法を提供することができるよ
うになった。
【0007】その結果、高分子膜への金属イオンの付着
に起因して発電性能が劣化してきても、適宜にキレート
剤通流工程及び洗浄水通流工程を実行することにより、
発電性能を改善することができるようになったので、給
水経路において、樹脂で形成する通流経路の範囲を短く
して、材料費を低減すると共に加工を簡単にして加工費
を低減して、製造コストを低減したり、あるいは、通流
経路の全長にわたって、材料費が安くて加工が簡単な金
属にて形成して、製造コストを更に低減することができ
るようになり、燃料電池の価格を低減することができる
ようになった。
【0008】〔請求項2記載の発明〕請求項2に記載の
特徴構成によれば、前記セルに運転用の流体を供給する
運転用流体供給路が設けられ、前記キレート剤通流工程
においては、前記運転用流体供給路を通じて前記キレー
ト剤の水溶液を前記セルに供給し、前記洗浄水通流工程
においては、前記運転用流体供給路を通じて洗浄水を前
記セルに供給する。
【0009】つまり、燃料電池には、本来、燃料極側ガ
ス、酸素極側ガス、高分子膜を湿らせるための水等の各
種運転用流体をセルに供給するための各種運転用流体供
給路が設けられている。そこで、キレート剤通流工程に
おいては、このような運転用流体供給路を用いることに
より、キレート剤の水溶液を、高分子膜に接触させる状
態で通流させるようにセルに供給することができる。
又、洗浄水通流工程においては、運転用流体供給路を用
いることにより、洗浄水を、高分子膜に接触させる状態
で通流させるようにセルに供給することができる。従っ
て、キレート剤の水溶液や洗浄水をセルに供給するため
の供給路を新たに設けずに、既存の運転用流体供給路を
用いて本発明を実施することができるので、本発明を実
施するためのコストを低減することができるようになっ
た。
【0010】〔請求項3記載の発明〕請求項3に記載の
特徴構成によれば、前記キレート剤がシュウ酸である。
【0011】シュウ酸は、水に溶け易く、しかも、酸化
されて分解し易いため、シュウ酸水溶液を用いてキレー
ト剤通流工程を実行すると、洗浄水通流工程によりシュ
ウ酸を容易にセル外に洗い流すことができ、仮に、洗浄
水通流工程の実行にかかわず、セル内にシュウ酸が残留
していても、後のセルの発電に伴って残留シュウ酸は酸
化分解するので。洗浄水通流工程に要する時間を比較的
短くすることができる。従って、キレート剤としてシュ
ウ酸を用いることにより、セルに悪影響を与えることな
く、しかも効率よく、高分子膜に金属イオンが付着する
ことに起因した発電性能の劣化を回復することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。先ず、本発明による劣化回復処
理を実施する燃料電池について説明する。燃料電池は、
図1に示すように、電解質層としての高分子膜1の一方
の面に酸素極2を備え且つ他方の面に燃料極3を備えた
複数のセルC(図2参照)を、酸素極側流路、燃料極側
流路及び冷却水流路を備える状態で積層したセルスタッ
クNCと、各セルCの酸素極側流路に酸素極側ガスとし
て空気を供給する酸素極側ガス供給路12と、その酸素
極側ガス供給路12に空気を供給する送風機11と、各
セルCの燃料極側流路に燃料極側ガスとして水素含有ガ
スを供給する燃料極側ガス供給路13と、その燃料極側
ガス供給路13に供給する水素含有ガスを炭化水素系の
原燃料を原料として生成するガス生成部Rと、各セルC
を冷却すると共に各セルCの高分子膜1を湿らせるため
の水を各セルCに供給する冷却水供給路25と、その冷
却水供給路25に設けた冷却水ポンプ26を主な構成要
素として備えて構成してある。
【0013】酸素極側ガス、燃料極側ガス及び冷却水は
運転用流体に相当し、酸素極側ガス供給路12、燃料極
側ガス供給路13及び冷却水供給路25は、各セルCに
運転用流体を供給する運転用流体供給路に相当する。
【0014】図2ないし図6に基づいて、セルスタック
NCについて説明を加える。先ず、セルCについて説明
する。セルCは、高分子膜1の一方の面に酸素極2、集
電板4及び酸素極側セパレータ5を配置し、且つ、他方
の面に燃料極3、集電板4及び燃料極側セパレータ6を
配置して構成してある。そして、そのようなセルCの複
数を、積層状態に並置し、並びに、積層方向の両端部夫
々に電力取り出し用の集電部7を設けて、セルスタック
NCを構成してある。
【0015】酸素極側セパレータ5は、酸素極2側の面
に、酸素極側ガスを通流させる酸素極側流路を形成する
酸素極側ガス通流溝5sを形成し、反対側の面に、冷却
水流路を形成する冷却水通流溝5wを形成してある。燃
料極側セパレータ6は、燃料極3側の面に、燃料極側ガ
スを通流させる燃料極側流路を形成する燃料極側ガス通
流溝6fを形成し、反対側の面に、酸素極側セパレータ
5の冷却水通流溝5wと面対称となる冷却水流路形成用
の冷却水通流溝6wを形成してある。
【0016】更に、高分子膜1、酸素極側セパレータ5
及び燃料極側セパレータ6の夫々には、それらを重ねた
ときに夫々が積層方向に連なる状態で、厚さ方向に貫通
する6個の孔1h,5h,6hを形成してある。積層方
向視において、高分子膜1、酸素極側セパレータ5及び
燃料極側セパレータ6の夫々に形成する6個の孔1h,
5h,6hのうち、2個は酸素極側ガス通流溝5sの通
流経路の両端部に各別に重なり、別の2個は燃料極側ガ
ス通流溝6fの通流経路の両端部に各別に重なり、残り
の2個は冷却水通流溝5w,6wの通流経路の両端部に
各別に重なる。
【0017】従って、セルスタックNCには、高分子膜
1、酸素極側セパレータ5及び燃料極側セパレータ6夫
々の孔1h,5h,6hが積層方向に連なって形成され
る通路が6本形成されるが、それらのうちの2本は、各
酸素極側ガス通流溝5sの通流経路の両端部に各別に連
通し、別の2本は、各燃料極側ガス通流溝6sの通流経
路の両端部に各別に連通し、残りの2本は、各冷却水通
流溝5w,6wの通流経路の両端部に各別に連通してい
る。尚、各酸素極側ガス通流溝5sの通流経路の両端部
に各別に連通する2本の通路を、酸素極側連通路Ts
と、各燃料極側ガス通流溝6fの通流経路の両端部に各
別に連通する2本の通路を燃料極側連通路Tfと、各冷
却水通流溝5w,6wの通流経路の両端部に各別に連通
する2本の通路を冷却水側連通路Twと夫々称する。
【0018】高分子膜1は、フッ素樹脂系のイオン交換
膜(ナフィオン等)にて形成してある。酸素極2は、カ
ーボンから成る多孔状の導電材にて形成し、白金から成
る電極触媒を担持してあり、燃料極3は、カーボンから
成る多孔状の導電材にて形成し、白金とルテニウムの合
金から成る電極触媒を担持してある。集電板4は、多孔
状のカーボンペーパ等にて形成し、酸素極側セパレータ
5はカーボン等から成る気密性の導電材にて形成し、燃
料極側セパレータ6は、カーボン等から成る多孔状の導
電材にて形成してある。そして、冷却水通流溝5w,6
wにて形成される冷却水流路を通流する冷却水の圧力
が、燃料極側ガス通流溝6fにて形成される燃料極側流
路を通流する燃料極側ガスの圧力よりも高くなるように
して、図7にも示すように、冷却水流路を通流する冷却
水の一部を燃料極側流路側に燃料極側セパレータ6を通
過させ、そのように燃料極側セパレータ6を通過させた
水によって高分子膜1を湿らせるようにしてある。
【0019】更に、図6に示すように、セルスタックN
Cの積層方向の両端部夫々に端板9を設けてある。一方
の端板9には、2本の酸素極側連通路Tsのうちの一方
の端部に連通接続する酸素極側ガス用接続部8s、2本
の燃料極側連通路Tfのうちの一方の端部に連通接続す
る燃料極側ガス用接続部8f、及び、2本の冷却水連通
路Twのうちの一方の端部に連通接続する冷却水用接続
部8wを備えてある。又、他方の端板9には、2本の酸
素極側連通路Tsのうちの他方の端部に連通接続する酸
素極側ガス用接続部8s、2本の燃料極側連通路Tfの
うちの他方の端部に連通接続する燃料極側ガス用接続部
8f、及び、2本の冷却水連通路Twのうちの他方の端
部に連通接続する冷却水用接続部8wを備えてある。
【0020】尚、2個の酸素極側ガス用接続部8sのう
ち、一方は酸素極側ガスの供給用として、他方は酸素極
側ガスの排出用として用い、2個の燃料極側ガス用接続
部8fのうち、一方は燃料極側ガスの供給用として、他
方は燃料極側ガスの排出用として用い、並びに、2個の
冷却水用接続部8wのうち、一方は冷却水の供給用とし
て、他方は冷却水の排出用として用いる。
【0021】そして、供給用の酸素極側ガス用接続部8
sから酸素極側ガスを、供給用の燃料極側ガス用接続部
8fから燃料極側ガスを、並びに、供給用の冷却水用接
続部8wから冷却水を夫々供給する。すると、酸素極側
ガスは、各図中において実線矢印にて示すように、一方
の酸素極側連通路Tsから各セルCの酸素極側流路に供
給され、酸素極側流路を通流してから、他方の酸素極側
連通路Tsに流出し、その酸素極側連通路Tsを通流し
て排出用の酸素極側ガス用接続部8sから排出される。
又、冷却水は、各図中において一点鎖線矢印にて示すよ
うに、一方の冷却水連通路Twから各セルCの冷却水流
路に供給されて、冷却水流路を通流し、その一部は燃料
極側セパレータ6を燃料極側流路側に通過し(図6及び
図7参照)、残部が他方の冷却水連通路Twに流出し、
その冷却水連通路Twを通流して排出用の冷却水用接続
部8wから排出される。又、燃料極側ガスは、各図中に
おいて二点鎖線矢印にて示すように、一方の燃料極側連
通路Tfから各セルCの燃料極側流路に供給されて、燃
料極側流路を通流し、燃料極側セパレータ6を通過して
きた冷却水とともに、他方の燃料極側連通路Tfに流出
し、冷却水と共に、その燃料極側連通路Tfを通流して
排出用の燃料極側ガス用接続部8fから排出される。
【0022】そして、各セルCにおいては、燃料極側セ
パレータ6を燃料極側流路に通過してきた冷却水によっ
て高分子膜1が湿らされる状態で、酸素極側ガス中の酸
素と燃料極側ガス中の水素との電気化学反応により発電
される。又、冷却水の通流により、各セルCの温度が所
定の温度に維持される。
【0023】尚、各セルCの酸素極側流路を通流して、
酸素極側ガス用接続部8sから排出される酸素極側ガス
には、各セルCでの発電反応により生じた水蒸気が含ま
れている。詳細は後述するが、排出用の冷却水用接続部
8wから排出される水、排出用の酸素極側ガス用接続部
8sから排出される酸素極側ガスから回収した水、及
び、排出用の燃料極側ガス用接続部8fから排出される
水を、冷却水供給路25を通じて、供給用の冷却水用接
続部8wから各セルCに冷却用並びに高分子膜1の加湿
用として循環供給するようにしてある。
【0024】図1に示すように、供給用の酸素極側ガス
用接続部8sに酸素極側ガスとして空気を供給すべく、
送風機11と供給用の酸素極側ガス用接続部8sとを酸
素極側ガス供給路12にて接続してある。ガス生成部R
にて生成された水素含有ガスを燃料極側ガスとして供給
用の燃料極側ガス用接続部8fに供給すべく、ガス生成
部Rと供給用の燃料極側ガス用接続部8fとを燃料極側
ガス供給路13にて接続してある。
【0025】図1に示すように、ガス生成部Rは、原燃
料供給路14を通じて供給される原燃料ガスとしての天
然ガスを脱硫処理する脱硫器15、その脱硫器15から
排出される脱硫原燃料ガスと水蒸気路16を通じて供給
される水蒸気とを改質処理して水素ガスと一酸化炭素ガ
スを生成する改質器17、その改質器17から排出され
るガス中の一酸化炭素ガスと水蒸気とを変成処理して水
素ガスと二酸化炭素ガスを生成する変成器18、及び、
その変成器18から排出されるガス中から一酸化炭素ガ
スを除去するCO除去器19を備えて構成してある。そ
して、一酸化炭素ガスの含有量の少ない水素含有ガスを
生成するように構成してある。改質器17には、改質反
応用の熱を与えるためのバーナ17bを備えてある。
尚、CO除去器19は、一酸化炭素ガスのみを選択的に
酸化するように構成したり、一酸化炭素ガスのみを選択
的にメタン化するように構成する。
【0026】次に、図1に基づいて、排出用の冷却水用
接続部8wから排出される水、排出用の酸素極側ガス用
接続部8sから排出される酸素極側ガスから回収した
水、及び、排出用の燃料極側ガス用接続部8fから排出
される水を、冷却水供給路25を通じて、供給用の冷却
水用接続部8wから各セルCに冷却用並びに高分子膜1
の加湿用として循環供給するための構成について説明を
加える。
【0027】水蒸気を凝結させて水を回収する凝結器2
0を設け、その凝結器20の気相部と排出用の酸素極側
ガス用接続部8sとを酸素極側ガス排出路21にて接続
し、前記気相部と排出用の冷却水用接続部8wとを冷却
水排出路22にて接続し、前記気相部と排出用の燃料極
側ガス用接続部8fとを燃料極側ガス排出路24にて接
続し、その燃料極側ガス排出路24に気液分離器23を
介装してある。凝結器20の液相部と供給用の冷却水用
接続部8wとを冷却水供給路25にて接続するととも
に、その冷却水供給路25に冷却水ポンプ26を設けて
ある。
【0028】凝結器20、酸素極側ガス排出路21、冷
却水排出路22、気液分離器23、燃料極側ガス排出路
24及び冷却水供給路25等、セルCを冷却すると共に
高分子膜1を加湿するための水をセルCに循環供給する
ための構成を形成する各部材は、ステンレス等の金属材
料にて形成してある。
【0029】又、気液分離器23で分離された燃料極側
ガスを改質装置17のバーナ17bに供給すべく、気液
分離器23の気相部とバーナ17bとを燃焼用ガス路2
7にて接続し、並びに、凝結器20で分離された空気を
バーナ17bに供給すべく、凝結器20の気相部とバー
ナ17bとを燃焼用空気路28にて接続してある。更
に、凝結器20を通じて純水を冷却水として補給すべ
く、純水タンク29と凝結器20とを補給水路30にて
接続してある。
【0030】つまり、排出用の冷却水用接続部8wから
排出された冷却水を冷却水排出路22を通じて凝結器2
0に供給して、その液相部で貯留し、排出用の酸素極側
ガス用接続部8sから排出された酸素極側ガスを酸素極
側ガス排出路21を通じて凝結器20の気相部に供給し
て、そこで酸素極側ガス中に含まれる水蒸気を凝結させ
て、その凝結水を液相部で貯留し、排出用の燃料極側ガ
ス用接続部8fから排出された燃料極側ガスと冷却水を
気液分離器23で気液分離して、冷却水を燃料極側ガス
排出路24を通じて凝結器20に供給して、その液相部
で貯留し、並びに、凝結器20に貯留されている冷却水
を冷却水ポンプ26によって冷却水供給路25を通じ
て、供給用の冷却水用接続部8wに圧送して、各セルC
に供給するのである。
【0031】気液分離器23で分離された燃料極側ガス
を燃焼用ガス路27にて改質装置17のバーナ17bに
供給し、並びに、凝結器20で分離された空気を燃焼用
空気路28にてバーナ17bに供給し、バーナ17bに
おいて、各セルCから排出された燃料極側ガスを各セル
Cから排出された酸素極側ガスにより燃焼させて、改質
反応用の熱を与えるのである
【0032】次に、図1に基づいて、キレート剤の水溶
液を高分子膜1に接触させる状態で通流させるようにセ
ルCに供給するキレート剤通流工程、及び、洗浄水を高
分子膜1に接触させる状態で通流させるようにセルCに
供給する洗浄水通流工程を実行する劣化回復処理装置M
について説明を加える。所定量のキレート剤を凝結器2
0に供給すべく、キレート剤供給装置41を凝結器20
に接続してある。キレート剤供給装置41は、キレート
剤の供給量を調節自在に構成してあり、シリンジ、ディ
スペンサ等により構成する。冷却水排出路22の途中
に、三方弁42を介して回収路44を接続し、並びに、
燃料極側ガス排出路24の途中に三方弁43を介して回
収路44を接続し、その回収路44に回収容器45を接
続してある。三方弁42,43夫々は、セルスタックN
Cから排出されてくる流体を凝結器20側に通流させる
循環側と、回収容器45側に通流させる回収側とに流路
を切り換え自在に構成してある。
【0033】つまり、キレート剤供給装置41にて所定
量のキレート剤を凝結器20に供給して、凝結器20に
て所定濃度のキレート剤の水溶液を生成し、三方弁4
2,43夫々を前記回収側に切り換えて、冷却水ポンプ
26を作動させる。すると、キレート剤水溶液は、冷却
水供給路25を通じて供給用の冷却水用接続部8wに供
給され、一方の冷却水連通路Twから各セルCの冷却水
流路に供給されて冷却水流路を通流する。各セルCの冷
却水流路を通流するキレート剤水溶液の一部は、燃料極
側セパレータ6を燃料極側流路側に通過し、燃料極側流
路を高分子膜1に接触しながら通流して、燃料極側連通
路Tfに流出し、その燃料極側連通路Tfを通流して排
出用の燃料極側ガス用接続部8fから排出され、残部
は、他方の冷却水連通路Twに流出し、その冷却水連通
路Twを通流して排出用の冷却水用接続部8wから排出
される。冷却水用接続部8wから排出されたキレート剤
水溶液は冷却水排出路22、三方弁42及び回収路44
を通じて回収容器45に回収され、並びに、燃料極側ガ
ス用接続部8fから排出されたキレート剤水溶液は燃料
極側ガス排出路24、三方弁43及び回収路44を通じ
て回収容器45に回収される。
【0034】各セルCにおいては、燃料極側流路を通流
するキレート剤水溶液は、多孔状の集電板4及び多孔状
の燃料極3を通過して、高分子膜1に接触する状態で通
流するので、キレート剤と高分子膜1に存在している金
属イオンとによりキレート錯体が形成され、形成された
キレート錯体は、高分子膜1外に抽出されて、通流する
キレート剤水溶液によってセルC外に流される。
【0035】又、純水タンク29から補給水路30を通
じて純水を凝結器20に供給し、三方弁42,43夫々
を前記回収側に切り換えて、冷却水ポンプ26を作動さ
せる。すると、純水は洗浄水として、上述のキレート剤
水溶液の通流経路と同様の経路で通流して、回収容器4
5に回収される。つまり、各セルCにおいては、燃料極
側流路を通流する洗浄水は、多孔状の集電板4及び多孔
状の燃料極3を通過して、高分子膜1に接触する状態で
通流するので、セルC内に残留しているキレート剤及び
キレート錯体が洗浄水によってセル外に洗い流される。
【0036】従って、劣化回復処理装置Mは、キレート
剤水溶液及び洗浄水としての純水夫々を各セルC対して
供給するために、キレート剤供給装置41、純水タンク
29、補給水路30、凝結器20、冷却水供給路25及
び冷却水ポンプ26を備えて、並びに、各セルCから排
出されるキレート剤水溶液及び洗浄水夫々を回収するた
めに、冷却水排出路22、燃料極側ガス排出路24、三
方弁42,43、回収路44及び回収容器45を備えて
構成してある。つまり、劣化回復処理装置Mは、運転用
流体供給路に相当する冷却水供給路25を用いて、キレ
ート剤水溶液及び洗浄水を各セルCに供給するように構
成してある。つまり、キレート剤通流工程においては、
運転用流体供給路に相当する冷却水供給路25を通じて
キレート剤水溶液を各セルCに供給し、洗浄水通流工程
においては、運転用流体供給路に相当する冷却水供給路
25を通じて洗浄水を各セルCに供給するように構成し
てある。
【0037】尚、キレート剤通流工程では、発電を停止
した状態で、キレート剤供給装置41により、キレート
剤として例えばシュウ酸を、凝結器20に対して、そこ
に貯留されている冷却水に対する濃度が所定濃度になる
ように供給して、所定濃度(例えば、0.5%)のキレ
ート剤水溶液を生成する。そして、冷却水ポンプ26に
よって所定量のキレート剤水溶液をセルスタックNCに
通流させる。又、洗浄水通流工程では、純水タンク29
から純水を補給しながら、冷却水ポンプ26によって所
定量の純水をセルスタックNCに通流させる。
【0038】次に、劣化回復処理装置Mを用いてキレー
ト剤通流工程及び洗浄水通流工程を実行することによ
り、高分子膜1に金属イオンが付着することに起因した
発電性能の劣化を回復することができることを検証した
結果を、下記に説明する。電極有効面積が100cm2
の上述の如きセルCの10個を、上述の如く積層してセ
ルスタックNCを形成し、そのセルスタックNCを用い
て、上述の如く燃料電池を構成した。尚、凝結器20、
冷却水供給路25等、セルCを冷却すると共に高分子膜
1を加湿するための水をセルCに循環供給するための構
成を形成する各部材は、SUS304を用いて形成し
た。そして、三方弁42,43を前記循環側に切り換え
た状態で、酸素極側ガスとして空気を、並びに、燃料極
側ガスとして、水素が75%、二酸化炭素が25%の組
成の水素含有ガスを、夫々、空気利用率が30%に、並
びに、水素利用率が80%になるように供給し、セルC
の温度が80°C、電流密度が300mA/cm2 の定
常の発電条件で作動させる。
【0039】初期の1セル当たりの平均発電電圧は67
0mVであったものが、500時間経過後には605m
Vにまで低下した。そして、500時間経過した時点
で、発電を停止し、セルCの温度を30°C以下にした
状態で、三方弁42,43を前記回収側に切り換えて、
劣化回復処理装置Mを用いて、キレート剤通流工程及び
洗浄水通流工程を実行した。尚、キレート剤通流工程に
おいては、キレート剤水溶液として0.5%の濃度のシ
ュウ酸溶液を1リットル通流させた。又、洗浄水通流工
程においては10リットルの洗浄水を通流させた。
【0040】その後、三方弁42,43を前記循環側に
切り換えて、48時間の間、セルCの温度を80°Cに
維持し、セルCの発電電圧が600mVになるように電
流値を制御して発電させ、続いて、電流密度を300m
A/cm2 にして定常の発電条件に戻すと、セルCの発
電電圧が635mVにまで上昇し、発電性能が改善され
たことが検証できた。
【0041】ところで、高分子型の燃料電池では、燃料
極3に供給する燃料極側ガスとして、通常は上述のよう
に、天然ガスを水蒸気を用いて水素含有ガスに改質処理
した改質ガスを用いるが、そのような改質ガスには微量
ではあるが一酸化炭素ガスが含有されている。このよう
に燃料極側ガスに微量でも一酸化炭素ガスが含有されて
いると、電極触媒として白金を用いる場合では、80°
C程度のセルCの動作温度では、一酸化炭素ガスの影響
で発電電圧が低下するという問題がある。そこで、一酸
化炭素ガスの影響を抑制する電極触媒として、上述のよ
うにルテニウムを含む合金が用いられる。ところが、ル
テニウムは、白金に比べて卑な金属しての性質があり、
強酸である高分子膜1に接すると、わずかではあるが溶
解する傾向があるため、電極触媒近傍の高分子膜1にル
テニウムイオンがトラップされて、高分子膜1のイオン
導電性を低下させる。従って、電極触媒としてルテニウ
ムを含む合金を用いると、白金を用いた場合に比べて、
発電電圧を高くすることができるものの、発電性能の劣
化速度が速くなるという問題がある。
【0042】そこで、電極触媒としてルテニウムを含む
合金を用いた場合でも、ルテニウムイオンが高分子膜に
トラップされて発電性能が劣化すると、上述のように、
適宜にキレート剤通流工程及び洗浄水通流工程を施す
と、高分子膜1からルテニウムイオンを含む金属イオン
を取り除くことができので、発電性能を改善することが
できる。
【0043】〔別実施形態〕次に別実施形態を説明す
る。 (イ) キレート剤供給装置41に代えて、所定濃度の
キレート剤水溶液を貯留するタンクを、管路にて凝結器
20に接続して設け、その管路に開閉弁を設けても良
い。例えば、上記実施形態における純水タンク29、補
給水路30及びそれに介装した開閉弁を、キレート剤水
溶液の供給用として兼用しても良い。この場合は、キレ
ート剤通流工程において、凝結器20の貯留容量以上の
キレート剤水溶液を通流させる場合に好適である。
【0044】(ロ) 上記の実施形態においては、運転
用流体供給路としての冷却水供給路25を通じてキレー
ト剤水溶液や洗浄水を供給するように構成する場合につ
いて例示したが、運転用流体供給路としての燃料極側ガ
ス供給路13又は酸素極側ガス供給路12を通じてキレ
ート剤水溶液や洗浄水を供給するように構成してもよ
い。
【0045】(ハ) 上記の実施形態では、本来設けて
ある運転用流体供給路としての冷却水供給路25を利用
して、キレート剤水溶液や洗浄水を供給するように構成
する場合について例示したが、キレート剤水溶液や洗浄
水を各セルCに供給するための供給路を専用に設けても
良い。
【0046】(ニ) キレート剤は、上記の実施形態に
おいて例示したシュウ酸に限定されるものではない。洗
浄水通流工程において容易に洗浄できるように、水に溶
け易く、しかも、分解し易くて、セルCに悪影響を与え
ることのないキレート剤を適宜選択することができ、例
えば、2,4−ペンタンジオンを用いることができる。
2,4−ペンタンジオンを用いる場合、濃度は、例え
ば、0.5%にする。 (ホ) キレート剤水溶液の濃度、キレート剤通流工程
において通流させるキレート剤水溶液の量、洗浄水通流
工程において通流させる洗浄水の量は、上記の実施形態
において例示した値に限定されるものではなく、発電性
能の劣化程度等に応じて適宜設定することができる。
【0047】(へ) 本発明は、上記の実施形態におい
て例示した如き、高分子膜1を加湿するための水を直接
にセルCに供給するように構成した内部加湿方式の燃料
電池以外にも、種々の型式の燃料電池に適用することが
できる。例えば、以下に説明するように構成した内部加
湿方式の燃料電池にも適用することができる。即ち、燃
料極側セパレータ6は気密状に形成する。そして、高分
子膜1の一方の側に水の流路を、且つ、他方の側に燃料
極側ガスの流路を備えた燃料極側ガス加湿部と、高分子
膜1の一方の側に水の流路を、且つ、他方の側に酸素極
側ガスの流路を備えた酸素極側ガス加湿部とをセルスタ
ックNCの積層方向の端部に設ける。更に、燃料極側ガ
ス加湿部及び酸素極側ガス加湿部の各水流路の流入側夫
々を、排出用の冷却水側連通路Twの終端部に連通接続
し、燃料極側ガス加湿部における燃料極側流路の流出部
を、供給用の燃料極側連通路Tfの始端部に連通接続
し、並びに、酸素極側ガス加湿部における酸素極側流路
の流出部を、供給用の酸素極側連通路Tsの始端部に連
通接続する。そして、供給用の酸素極側ガス用接続部8
sを前記酸素極側ガス加湿部における酸素極側流路の流
入部に対して接続し、供給用の燃料極側ガス用接続部8
fを前記燃料極側ガス加湿部における燃料極側流路に対
して接続する。
【0048】つまり、燃料極側ガス加湿部において、高
分子膜1を透過した水蒸気により、燃料極側ガスが加湿
され、そのように加湿された燃料極側ガスが、燃料極側
連通路Tfを通じて各セルCの燃料極側流路に供給され
て、各セルCの高分子膜1が加湿される。並びに、酸素
極側ガス加湿部において、高分子膜1を透過した水蒸気
により、酸素極側ガスが加湿され、そのように加湿され
た酸素極側ガスが、酸素極側連通路Tsを通じて各セル
Cの酸素極側流路に供給されて、各セルCの高分子膜1
が加湿される。
【0049】あるいは、セルスタックNCの外部で加湿
した燃料極側ガスや酸素極側ガスをセルスタックNCに
供給して、燃料極側ガスや酸素極側ガスに含まれる水分
により高分子膜1を加湿する外部加湿方式の燃料電池に
も適用することができる。
【0050】但し、これらの場合は、キレート剤水溶液
や洗浄水を、燃料極側ガス供給路13又は酸素極側ガス
供給路12を通じて各セルCに供給して、各セルCの燃
料極側流路又は酸素極側流路を通流させることにより、
キレート剤水溶液や洗浄水を高分子膜1に接触する状態
で通流させることになる。
【0051】(ト) 上記の実施形態においては、電極
触媒としては、白金とルテニウムの合金から成るものを
用いる場合について例示したが、これに代えて、白金か
ら成るもの、コバルトを含む合金から成るもの、又は、
スズを含む合金から成るものを用いることができる。 (チ) 燃料極側ガスとして用いる水素含有ガスは、上
記の実施形態において例示した天然ガス以外に、アルコ
ール等種々の炭化水素系の原料を改質処理して生成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる劣化回復処理装置を
備えた燃料電池の全体構成を示すブロック図
【図2】セルの分解斜視図
【図3】セルスタックの要部の分解斜視図
【図4】セルスタックの要部の分解斜視図
【図5】セルスタックの要部の分解斜視図
【図6】セルスタックの全体概略構成を示す図
【図7】セルスタックの要部のセル積層方向での断面図
【符号の説明】
1 高分子膜 2 酸素極 3 燃料極 25 運転用流体供給路 C セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 越後 満秋 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA06 BB00 BB10 CC03 CC08 5H027 AA06 BA01 BA09 BA10 BA16 BA17 BA20 CC06 MM08 MM16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質層としての高分子膜の一方の面に
    酸素極を備え、且つ、他方の面に燃料極を備えたセルが
    設けられた燃料電池の劣化回復処理方法であって、 キレート剤の水溶液を、前記高分子膜に接触させる状態
    で通流させるように前記セルに供給するキレート剤通流
    工程を実行し、 そのキレート剤通流工程の後に、洗浄水を、前記高分子
    膜に接触させる状態で通流させるように前記セルに供給
    する洗浄水通流工程を実行する燃料電池の劣化回復処理
    方法。
  2. 【請求項2】 前記セルに運転用の流体を供給する運転
    用流体供給路が設けられ、 前記キレート剤通流工程においては、前記運転用流体供
    給路を通じて前記キレート剤の水溶液を前記セルに供給
    し、 前記洗浄水通流工程においては、前記運転用流体供給路
    を通じて洗浄水を前記セルに供給する請求項1記載の燃
    料電池の劣化回復処理方法。
  3. 【請求項3】 前記キレート剤がシュウ酸である請求項
    1又は2記載の燃料電池の劣化回復処理方法。
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