JP2000261082A - 紫外線レーザ用装置 - Google Patents

紫外線レーザ用装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バースト運転を行う場合に、設備改修を伴う
ことなくレーザ出力のバースト特性並びにスパイク特性
を効率良く改善することができる紫外線レーザ装置を提
供すること 【解決手段】 Ar/Neガスボンベ13及びAr/N
e/F2 ガスボンベ14から供給されたチャンバ10内
のエキシマレーザ用ガスにチャンバ10内に配設された
キセノン含有電極15から流出するキセノンガスを添加
し、Xeガスセンサー16でキセノンガスの割合を検知
して、ガスコントローラ18でAr/Neガスボンベ1
3及びAr/Ne/F2 ガスボンベ14からチャンバ1
0内にエキシマレーザ用ガスを供給しキセノンガスの割
合を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線レーザ用ガ
スをチャンバ内に封入し、このチャンバ内でパルス発振
を行うことにより前記紫外線レーザ用ガスを励起してパ
ルスレーザを発振する紫外線レーザ装置に関し、特に、
キセノンガスを添加してレーザ出力のバースト現象並び
にスパイク現象を改善する紫外線レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エキシマレーザ装置などの紫外線
レーザ装置を光源とする半導体露光装置では、露光とス
テージ移動を交互に繰り返して半導体ウエハ上のICチ
ップの露光を行うため、紫外線レーザ装置は、レーザ光
を所定回数連続してパルス発振させる連続パルス発振運
転と、所定時間パルス発振を休止する発振休止とを繰り
返すバースト運転を行っている。
【0003】従来のエキシマレーザ装置のバースト運転
には、当初エネルギーが高く、その後次第にエネルギー
が低下するという特性(以下「バースト特性」と言
う。)がある。
【0004】また連続パルス発振運転の当初は、比較的
高いエネルギーが得られ、その後徐々にパルスエネルギ
ーが低下するという特性(以下「スパイク特性」と言
う。)がある。
【0005】このように、エキシマレーザ装置が出力す
るレーザ出力にバースト特性が生じたのでは、各バース
トごとのエネルギーの変動による露光量のばらつきを招
く結果となる。
【0006】また、かかるレーザ出力にスパイク特性が
生じたのでは、露光量の精度がさらに低下するため、複
雑な放電電圧制御を行わねばならないという問題もあ
る。
【0007】このため、キセノンガスボンベをエキシマ
レーザ装置に配設し、キセノンガスをエキシマレーザ用
ガスに含有させることにより上記バースト特性及びスパ
イク特性を改善する技術も登場してきている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
キセノンガスボンベを新たにエキシマレーザ装置に配設
するためには、キセノンガスボンベからチャンバにキセ
ノンガスを供給するための新たな配管が必要となるた
め、エキシマレーザ装置に係わる施設を改修せねばなら
ない。
【0009】具体的には、実際のエキシマレーザ装置の
作動環境はチャンバ部分とエキシマレーザ用ガス供給設
備を別個に設け、エキシマレーザ用ガス供給設備にチャ
ンバ部分を持ち込んで、配管により接続することになる
ため、かかるキセノンガスボンベ用の配管が必要となる
のである。
【0010】特に、新たな配管を設けるとなると、既存
のエキシマレーザ用ガス供給設備を改める煩雑な作業が
必要となりコスト高になるなどの難点が多い。
【0011】これらのことから、エキシマレーザ装置を
バースト運転する場合に、設備改修を伴うことなくレー
ザ出力のバースト特性並びにスパイク特性をいかに効率
良く解消するかが、極めて重要な課題となっていた。
【0012】そこで、本発明では、上記課題を解決し
て、バースト運転を行う場合に、設備改修を伴うことな
くレーザ出力のバースト特性並びにスパイク特性を効率
良く改善することができる紫外線レーザ装置を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用効果】上記目的を
達成するため、請求項1に係る発明は、紫外線レーザ用
ガスをチャンバ内に封入し、このチャンバに配設した電
極間の放電により前記紫外線用ガスを励起してパルスレ
ーザを発振する紫外線レーザ装置において、前記電極
は、所定量のキセノンガスを含有し、前記電極間の放電
に応答して該電極から流出するキセノンガスと前記紫外
線レーザ用ガスとが混合された混合ガス下でのパルスレ
ーザの発振により、紫外線レーザ出力に生ずるバースト
現象並びにスパイク現象を低減することを特徴とする。
【0014】このように、請求項1に係る発明では、チ
ャンバ内の紫外線レーザ用ガスに主放電電極のスパッタ
リングによる微量のキセノンガスを供給することによ
り、紫外線レーザ出力に生ずるバースト現象並びにスパ
イク現象を解消するため、複雑な制御を伴うことなく簡
単に紫外線レーザ出力を向上させ、出力を安定化するこ
とができる。また電極にキセノンガスが含有することは
容易であるうえ、既存の紫外線レーザ用ガス供給設備を
改めるための煩雑な作業が必要ない。
【0015】また、請求項2に係わる発明は、前記電極
に対してキセノンイオンを打ち込むことにより、または
高周波放電により、該電極に所定量のキセノンガスを含
有させることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施の形
態では、本発明をエキシマレーザ装置に適用した場合を
示す。
【0017】図1は、キセノンガス含有電極を使用した
エキシマレーザ装置の構成を示すブロック図である。
【0018】同図に示すエキシマレーザ装置は、チャン
バ10内にNe等のバッファガス、Ar若しくはKr等
の希ガス、F2 などのハロゲンガスからなるエキシマレ
ーザ用ガスを封入し、このエキシマレーザ用ガスをキセ
ノン含有電極間の放電によって励起させてレーザパルス
発振を行う装置である。
【0019】ここで、このエキシマレーザ装置は、単に
キセノンガスボンベを新たに設け、このキセノンガスボ
ンベ内のキセノンガスをバッファガス及びハロゲンガス
に添加するのではなく、あらかじめ電極にキセノンガス
を含有させてあるこのキセノンガス含有電極のスパッタ
リングにより微量のキセノンガスをバッファガス及びハ
ロゲンガスに添加する点にその特徴がある。かかるキセ
ノンガスを電極に含有させた理由は、設備改修を伴うこ
となくレーザ出力のバースト現象並びにスパイク現象を
解消するためである。
【0020】同図に示すエキシマレーザ装置は、チャン
バ10と、狭帯域化ユニット11と、部分透過ミラー1
2と、Ar/Neガスボンベ13と、Ar/Ne/F2
ガスボンベ14と、Xe含有電極15と、Xeガスセン
サー16と、ガス排気モジュール17と、ガスコントロ
ーラ18とを有する。
【0021】チャンバ10は、Neガス、Arガス、F
2 ガス及びXeガスを混合したエキシマレーザ用ガスを
封入する封入媒体であり、狭帯域化ユニット11は、発
光したパルス光を狭帯域化するユニットであり、図示し
ないプリズムビームエキスパンダやグレーティングによ
り形成される。また、部分透過ミラー12は、発振レー
ザ光の一部分のみを透過出力し、残りをチャンバ10内
へ戻すミラーである。
【0022】Ar/Neガスボンベ13は、アルゴンと
ネオンの混合ガスを蓄えるガスボンベであり、Ar/N
e/F2 ガスボンベ14は、アルゴン、ネオン及びフッ
素の混合ガスを蓄えるガスボンベである。
【0023】Xe含有電極15は、所定量のキセノンガ
スを含有している陰極及び陽極が対向する一対の電極で
ある。なお、スパッタ量の多い陰極のみをキセノン含有
電極とすることもできる。
【0024】Xeガスセンサー16は、チャンバ10内
に封入されたエキシマレーザ用ガスに含まれるキセノン
ガス等の割合を検知するガスセンサーであり、ガス排気
モジュール17は、チャンバ10内のエキシマレーザ用
ガスを外部に排気するモジュールである。
【0025】ガスコントローラ18は、Xeガスセンサ
ー16の検出出力に基づいて、Ar/Neガスボンベ1
3からチャンバ10へのAr/Neガスの供給、Ar/
Ne/F2 ガスボンベ14からチャンバ10へのAr/
Ne/F2 ガスの供給、ガス排気モジュール17による
エキシマレーザ用ガスの排気を制御するコントローラで
ある。
【0026】このように、このエキシマレーザ装置で
は、従来のエキシマレーザ装置の主放電電極としてキセ
ノン含有電極15を配設し、スパッタリングによりチャ
ンバ10に微量のキセノンガスを供給する。また、Xe
ガスセンサー16でキセノンガスの割合を検知して、ガ
スコントローラ18でAr/Neガスボンベ13からチ
ャンバ10へのAr/Neガスの供給、Ar/Ne/F
2 ガスボンベ14からチャンバ10へのAr/Ne/F
2 ガスの供給、ガス排気モジュール17によるエキシマ
レーザ用ガスの排気を調整することによりキセノンガス
の割合を微調整できるように構成している。
【0027】次に、かかるキセノンガスを添加したエキ
シマレーザ用ガスを用いた場合のバースト特性及びスパ
イク特性について説明する。
【0028】図2は、キセノン含有電極からスパッタリ
ングによりキセノンガスをバッファガス及びハロゲンガ
スに添加した場合のバースト特性及びスパイク特性の一
例を示す図である。なお、ここでは10ppmのキセノ
ンガスをエキシマレーザ用ガスに添加した場合を示して
いる。
【0029】同図(a)に示すように、キセノンガスを
添加しない場合には、当初のバーストのエネルギー値を
1とすると、バースト回数が増えるほどエネルギー置が
小さくなり、やがて初期の4割(0.4)程度に収束す
るというバースト特性を有する。
【0030】これに対して、キセノンガスを10ppm
添加した場合には、エネルギー値が収束するバースト回
数が少なく、またバースト回数の増加に伴って低下する
エネルギーも少ない。さらに、キセノンガスを10pp
m添加した場合の各バーストのエネルギー値は、該キセ
ノンガスを添加しない場合よりもはるかに大きい。
【0031】このように、キセノン含有電極からスパッ
タリングによりバッファガス及びハロゲンガスにキセノ
ンガスを10ppm添加すると、キセノンガスボンベを
用いなくとも、バースト特性が大幅に改善される。
【0032】また、同図(b)に示すように、キセノン
ガスを添加しない場合には、当初のパルスのエネルギー
値を1とすると、パルス回数が増えるほどエネルギー値
が小さくなり、やがて初期の4割(0.4)程度に収束
するというスパイク特性を有する。このため、実用上
は、パルス発振が進行してエネルギーが収束するまでの
スパイク部分のパルスは使用できない。
【0033】これに対して、キセノンガスを10ppm
添加した場合には、スパイク部分がほとんど解消され、
エネルギー値が極めて迅速に収束するとともに、エネル
ギー値のばらつきも大幅に改善されている。また、キセ
ノンガスを10ppm添加した場合の各パルスエネルギ
ー値は、該キセノンガスを添加しない場合よりもはるか
に大きい。
【0034】このように、キセノン含有電極からスパッ
タリングによりバッファガス及びハロゲンガスにキセノ
ンガスを10ppm添加すると、キセノンガスボンベを
用いなくとも、スパイク特性が大幅に改善される。
【0035】ところで、本実施の形態では、ハロゲンガ
スを含むエキシマレーザ用ガスを用いる場合を示した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、ハロゲン
ガスを含まないエキシマレーザ用ガスなどの各種紫外線
レーザ装置に幅広く適用することができる。
【0036】例えば、半導体露光用の紫外線レーザの代
表的なものとして、KrF(248nm)、ArF(1
93nm)、F2(157nm)、Kr2(146n
m)及びAr2(126nm)などが知られているが、
これらの紫外線レーザの場合にも、キセノンガスを添加
することにより、バースト現象並びにスパイク現象を低
減することができる。
【0037】次に、キセノン含有電極15にいかにして
キセノンを含有させるかについて図面を参照して説明す
る。なお、ここではイオン打ち込みによりキセノンを含
有させる場合と、高周波放電によりキセノンを含有させ
る場合を示すこととする。
【0038】図3は、図1に示すキセノン含有電極15
にキセノンを注入するイオン注入装置の説明図である。
【0039】同図に示すようにイオン注入装置ではイオ
ン発生器30にはイオン化されたキセノン原子を有して
いる。キセノンイオンは質量分析用の分析磁石31を通
ることによって不必要なイオン原子が取り除かれる。選
択されたキセノンイオンのみがスリット32を通過し加
速器33に入り、電界によって高いエネルギーに加速さ
れる。高エネルギーキセノンイオンビームは、走査磁石
34,35により縦方向及び横方向に走査され基板36
に注入される。以上により基板36をキセノン含有電極
15とすることができる。
【0040】図4は第2の手段としての高周波放電の原
理図である。
【0041】対向する陰極電極40と陽極電極41の間
に存在するキセノンが両電極間の放電によりプラズマの
状態となり、加速されたキセノン42を基板43に激突
させる打ち込みを利用するものである。
【0042】ここで、電極へのキセノンの含有量の求め
方について述べる。
【0043】以下において、電極中のキセノン密度x
(重量%)とし、ガス中に必要なキセノン量を10pp
mとしている。
【0044】電極間放電回数をAplsとし、電極間放
電回数Aplsにおいてスパッタリングされる電極量を
y(g)とし、電極間放電回数Aplsに応じて注入す
るガスの量をM(リットル)とすると、注入するガスの
量M中に必要なキセノンのモル数は M * 10/10^6 * 1/22.4 … (1)式 により求められる。なお、‘^’はべき乗を示すものと
する。
【0045】また、スパッタリングされる電極量y中に
含まれるキセノンのモル数は y * x/100 * 1/131.3 … (2)式 により求められる。
【0046】ここで、(1)式と(2)式が等しい条件
のxを求めればよい。なお、Mは設計で決まり、yは実
測で既知である。
【0047】図5はチャンバ10内にキセノンが存在し
ない状態からのレーザ発振開始の制御を説明するフロー
チャートである。
【0048】まず、チャンバ10内のレーザガスを新規
ガスに交換し、キセノンは殆ど存在しない状態となる
(ステップS1)。つぎにレーザの調整発振を行って所
望の性能(出力パワー、スペクトル等)を得るよう調整
を行う(ステップS2)。この調整発振によって電極が
スパッタリングされ、キセノンがレーザガス中に添加さ
れるのでステップS3以降はキセノンガスを含んだ状態
でレーザ発振を行い、半導体露光処理などの作業を行う
ことができる。
【0049】調整発振回数Bは(1)と同様、以下の式
で求める。
【0050】 Z * 10/10^6 * 1/22.4 = B * y/A * x/100 * 1/13
1.3 上述してきたように、従来のエキシマレーザ装置にキセ
ノン含有電極15を配設し、スパッタリングによりキセ
ノンガスを供給するよう構成したため下記に示す効果が
得られる。
【0051】(1)キセノンガスボンベを用いなくと
も、エキシマレーザ出力に生ずるバースト現象並びにス
パイク現象を低減することができる。
【0052】(2)エキシマレーザ用ガスの供給に係る
制御を伴うことなく簡単にエキシマレーザ出力を安定化
することができる。
【0053】(3)従来のエキシマレーザ装置を基本構
成としてエキシマレーザ出力の安定化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】キセノンガス含有電極を用いるエキシマレーザ
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】キセノンガスを添加したエキシマレーザ用ガス
を用いた場合のバースト特性及びスパイク特性の一例を
示す図である。
【図3】キセノン含有電極にキセノンを注入するイオン
注入装置の説明図である。
【図4】キセノン含有電極にキセノンを注入する高周波
放電の原理図である。
【図5】レーザ発振開始の制御を説明するフローチャー
トある。
【符号の説明】
10…チャンバ 11…狭帯域化ユニット 12…部分透過ミラー 13…Ar/Neガスボンベ 14…Ar/Ne/F2 ガスボンベ 15…Xe含有電極 16…Xeガスセンサー 17…ガス排気モジュール 18…ガスコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺嶋 克知 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 Fターム(参考) 5F071 AA06 BB01 CC10 JJ05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線レーザ用ガスをチャンバ内に封入
    し、このチャンバに配設した電極間の放電により前記紫
    外線用ガスを励起してパルスレーザを発振する紫外線レ
    ーザ装置において、 前記電極は、所定量のキセノンガスを含有し、前記電極
    間の放電に応答して該電極から流出するキセノンガスと
    前記紫外線レーザ用ガスとが混合された混合ガス下での
    パルスレーザの発振により、紫外線レーザ出力に生ずる
    バースト現象並びにスパイク現象を低減することを特徴
    とする紫外線レーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記電極に対してキセノンイオンを打ち
    込むことにより、または高周波放電により、該電極に所
    定量のキセノンガスを含有させることを特徴とする請求
    項1に記載の紫外線レーザ装置。
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