JP2000262811A - 複合凝集剤とそれを用いる汚泥処理方法 - Google Patents

複合凝集剤とそれを用いる汚泥処理方法

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JP2000262811A
JP2000262811A JP11077278A JP7727899A JP2000262811A JP 2000262811 A JP2000262811 A JP 2000262811A JP 11077278 A JP11077278 A JP 11077278A JP 7727899 A JP7727899 A JP 7727899A JP 2000262811 A JP2000262811 A JP 2000262811A
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chitin
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Koreatsu Ito
維厚 伊藤
Arinori Fukita
有紀 吹田
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Kansai Kako Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 都市下水・工場排水などの汚泥処理におい
て、アルツハイマー病の原因物質であるアルミニウム塩
や発ガン物質を生じるアクリルアミドポリマーを凝集剤
として使用せず、動植物に安全で環境汚染を生起しない
バイオマス原料からなる複合凝集剤およびそれを使った
汚泥処理方法を開発する。 【解決手段】 被処理水に添加される凝集剤として2種
の天然バイオマス原料から得られる物質、即ち、褐藻か
ら得られるアルギン酸塩とカニ・エビの殻から得られる
キチン・キトサンを使用する。第1の組合せは土壌の肥
料ともなるアルギン酸アンモニウムとキチン・キトサ
ン、第2の組合せはアルギン酸ナトリウムとキチン・キ
トサンの複合凝集剤を提案する。凝集効率を高めるため
に、キチン・キトサンの脱アセチル化率は80%以上と
し、アルギン酸塩をPH=5〜7の範囲に調整して、両
凝集剤を弱酸性水溶液として汚泥を含有した被処理水に
添加する。その結果、凝集剤が被処理水に均一に分散
し、汚泥の凝集を加速する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市下水、農業集
落排水、畜産排水、工場排水等から発生する汚泥や土木
・建築汚泥等を凝集沈殿させる凝集剤に関し、更に詳細
には、天然バイオマス資源からの誘導品であるアルギン
酸アルカリ金属塩の水溶液又はアルギン酸アンモニウム
の水溶液と、同じく天然バイオマス資源からの誘導品で
あるキチン・キトサンの弱酸性水溶液とを併用すること
により、動植物に対して安全でしかも環境汚染を生じな
い凝集沈殿効率の高い複合凝集剤およびそれを用いる汚
泥処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、有機物を含む各種排水の処理方
法としては、大方において活性汚泥法が採用されてい
る。この活性汚泥法は効率の高い排水処理方法であり、
良質の処理水が経済的に得られる特徴を持っているの
で、もっとも広く普及している。
【0003】この活性汚泥法で処理した後の余剰汚泥や
土木・建築汚泥を凝集・沈殿・濾過・脱水しなければな
らないが、これに当たり、浮遊汚泥に後述の凝集剤を添
加攪拌して凝集を起こさせ、これを常法により濾過分離
して、清澄な処理水と含水汚泥ケーキに分離している。
清澄な処理水は滅菌後放流されるが、含水汚泥ケーキは
埋め立てなどの方法で自然環境にリターンされるのが常
法である。
【0004】この凝集処理工程では、無機系凝集剤や合
成高分子系凝集剤が大量に使用されてきた。無機系凝集
剤には、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム等のアルミ
ニウム塩や、塩化第2鉄、硫酸第2鉄、ポリ硫酸第2鉄
(通称、ポリ鉄)等の鉄塩からなる水溶性の多価金属塩
が多く使用されている。合成高分子系凝集剤には、ポリ
ジメチルアミノエチルアクリレート等のカチオン系合成
高分子や、ポリアクリルアミド、その加水分解物、ポリ
アクリル酸等のアニオン系合成高分子、その他のノニオ
ン系合成高分子が好んで使用されてきた。
【0005】これらの凝集剤により分離された汚泥は、
埋め立てにより建築用造成地や農地等として活用され
る。しかし、特に農地として活用された場合には重大な
安全性阻害の原因となったり、環境汚染の問題が生じ
る。第1に無機系凝集剤では、多価金属塩であるため含
水汚泥ケーキの重量を重くするだけでなく、土壌中に多
価金属イオンを持ち込むため植物の生育に不適切な土壌
に改質してしまう。その中でもアルミニウムイオンはア
ルツハイマー病の原因物質とも云われており、農産物を
介して人間に蓄積する危険性を有している。また、SO
4 2- やCl- 等のアニオンも好ましくないことが分って
いる。第2に合成高分子凝集剤では、その生分解性が悪
いために土壌に蓄積され、植物の生育を阻害する要因と
なる。特に、ポリアクリルアミドのモノマーであるアク
リルアミドは発ガン性と神経毒性を有しているため、安
全性及び環境汚染の視点からアクリルアミドモノマーの
残留が大きく危惧されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような無機系凝集
剤や合成高分子系凝集剤の欠点を解消するために、天然
高分子系凝集剤が研究されることになった。天然高分子
であれば安全性と環境保全性が満たされると考えたから
である。
【0007】その中でも特に、褐藻類から得られるアル
ギン酸(特開平6−182349号公報)およびカニや
エビの殻を処理して得られるキトサン(特開昭59−1
60509号公報)が注目されるようになった。しか
し、アルギン酸やキトサンの研究が進展するにつれ、こ
れらの物質単独では実際の有機汚泥や無機汚泥に対する
凝集沈殿作用が十分ではないことが判明するに到った。
【0008】そこで近年になり、アルギン酸やキトサン
を他の物質と併用することによって凝集作用を相乗的に
増大化させる研究が行なわれるようになった。
【0009】例えば、特開平10−152683号公報
には、アルギン酸ナトリウムとアクリルアミド/アクリ
ル酸共重合体とを併用する複合凝集剤が提案されてい
る。しかし、上述したように、アクリルアミドモノマー
は発ガン性と神経毒性を有しており、その凝集作用が大
きいとしても、安全性や環境保全性の観点からアクリル
アミドを併用することは許されない。
【0010】また、特開昭57−130599号公報に
は、アルギン酸ナトリウムとキトサンが凝集剤として併
用される例が開示されている。特に、特開平10−57
968号公報には、汚水にまずアルギン酸ナトリウムを
添加混合し、次いでキトサンを添加混合する逐次添加法
が開示されている。
【0011】アルギン酸ナトリウムから生じるナトリウ
ムイオンは一価のカチオンであるから、従来の無機系凝
集剤に見られる多価金属イオンと比較すれば、土中に入
った場合でも植物の成育を阻害する作用は小さいと云え
る。しかし、ナトリウムイオンと云えども高濃度では塩
害作用を示すから、その取扱いに注意しなければならな
いことは当然である。
【0012】しかし、アルギン酸ナトリウムの量的取扱
を注意した場合においても、前記従来例には、アルギン
酸ナトリウム水溶液とキトサン酸性もしくは中性水溶液
を泥水に逐次添加すると記載されているだけである。従
って、アルギン酸ナトリウム水溶液のPH条件やキトサ
ンの脱アセチル化率等が全く不明であり、凝集作用の最
適条件が明らかにされたとは云い難い。逆に、前記キト
サンは脱アセチル化率が100%のキトサンと考えるこ
ともできる。
【0013】従って、本発明の第1目的は、金属カチオ
ンを生成しない凝集効果を有したアルギン酸塩を発見し
て、より高い安全性や環境保全性を有した複合凝集剤を
提供することである。また、本発明の第2目的は、アル
ギン酸ナトリウムを用いた場合において、アルギン酸ナ
トリウムのPH条件やキトサンの脱アセチル化率等の最
適条件を明らかにして、実効性のある凝集方法を提供す
ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記欠点を解消
するためになされたものであり、請求項1の発明は、ア
ルギン酸アンモニウム塩とキチン・キトサンを併用する
ことを特徴とする複合凝集剤である。
【0015】請求項2の発明は、アルギン酸の水分散体
をアンモニウム水で中和してPH=5〜7の範囲のアル
ギン酸アンモニウム水溶液を調製し、またキチン・キト
サンの弱酸性水溶液を調製し、この両水溶液を被処理水
に添加することを特徴とする汚泥処理方法である。
【0016】請求項3の発明は、アルギン酸アンモニウ
ムとキチン・キトサンの併用重量比を8:2〜3:7と
し、両剤を同時に添加するか又は逐次添加し、逐次添加
では添加順序に制限がない請求項2記載の汚泥処理方法
である。
【0017】請求項4の発明は、前記キチン・キトサン
として、キチン質を80%以上に脱アセチル化して得ら
れたキチン・キトサンを用いる請求項2又は3記載の汚
泥処理方法である。
【0018】請求項5の発明は、アルギン酸をアルカリ
金属水酸化物で中和してPH=5〜7の範囲のアルギン
酸アルカリ金属塩水溶液を調製し、またキチン・キトサ
ンの弱酸性水溶液を調製し、両水溶液を被処理水に添加
することを特徴とする汚泥処理方法である。
【0019】請求項6の発明は、アルギン酸アルカリ金
属塩とキチン・キトサンの併用重量比を8:2〜3:7
とし、両剤を同時に添加するか又は逐次添加し、逐次添
加では添加順序に制限がない請求項5記載の汚泥処理方
法である。
【0020】請求項7の発明は、前記キチン・キトサン
として、キチン質を80%以上に脱アセチル化して得ら
れたキチン・キトサンを用いる請求項5又は6記載の汚
泥処理方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明者等は、まず金属イオンを
生成しない凝集性能を有したアルギン酸塩を鋭意研究し
た結果、アルギン酸アンモニウムが最も好適であり、こ
れとキチン・キトサンを併用することによって、安全性
と環境保全性の高い複合凝集剤を提供できることを想到
するに至った。
【0022】この第1発明において、アルギン酸アンモ
ニウムは金属原子を含まないから、土壌中に金属イオン
を残留させることはなく、同時に汚泥凝集性能を有して
いる。また、そのアンモニウム塩は窒素肥料となり、し
かもバイオマスを原料とした窒素肥料であるから極めて
安全である。従来の無機系の硫酸アンモニウムに代表さ
れるような窒素肥料と比較しても、より安全性が高いと
考えられる。従って、アルギン酸アンモニウムが土壌中
に残留しても窒素肥料として作用し、植物の成育に好適
条件を与えるものであり、この点からアルギン酸アンモ
ニウムを選択したのである。
【0023】アルギン酸はバイオマス資源である褐藻類
全般に含まれている天然粘質多糖類で、細胞壁の重要構
成分であり、また細胞間の充填物質である。工業的に
は、ジャイアントケルプ、マコンブ、カジメ等からアル
ギン酸として抽出沈殿分離される。構造的には、アルギ
ン酸はD−マンヌロン酸とL−グルロン酸が種々の割合
で1→4結合した直鎖状酸性多糖類である。
【0024】このアルギン酸をアンモニア水によりPH
=5〜7の範囲内で中和してアルギン酸アンモニウム水
溶液を生成する。このようにアルギン酸アンモニウム水
溶液をPH=5〜7の酸性領域に調製しておくと、理由
は定かでないが、被処理水に添加した場合に汚泥の凝集
沈殿性能が増大することが分った。
【0025】この発明では、バイオマス資源であるキチ
ン・キトサンと前記アルギン酸アンモニウムを併用して
バイオマス複合凝集剤を構成する。両成分を被処理水に
同時に添加した場合でも、逐次に添加した場合でも汚泥
に対し強力な凝集効果を発揮する。逐次添加とは、アル
ギン酸アンモニウムを添加した後にキチン・キトサンを
添加する場合、又はキチン・キトサンを先に添加してア
ルギン酸アンモニウムを後から添加する場合の両者を包
含している。
【0026】キチン質とは、カニ・エビ等の甲殻類や昆
虫の外殻・細胞壁の主要成分で、カルシウムや蛋白質と
の複合体を構成している。地球上で生物生成されるバイ
オマス資源としては、セルロースに次いで第2の分量を
占める。このキチン質からカルシウムおよび蛋白質を除
去したものをキチンと呼び、このキチンを脱アセチル化
したものをキトサンと云い、キチンとキトサンは共に天
然高分子である。しかし、キチンを100%脱アセチル
化することは困難で、キトサンと称する物質でもキチン
とキトサンが所定率で複合している。このような複合物
質を本発明ではキチン・キトサンと呼ぶ。
【0027】学名では、キチンはβ−(1→4)−2−
アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコースであ
り、キトサンはβ−(1→4)−2−アミノ−2−デオ
キシ−β−D−グルコースである。キチン・キトサンは
この2種の構造が共存した分子構造を有する。
【0028】本発明で使用するキチン・キトサンとして
は甲陽ケミカル株式会社が販売する商品名コーヨーキト
サン或いは株式会社共和テクノスが販売するフローナッ
クR等が用いられる。このキチン・キトサンは天然バイ
オマス資源から製造された物質であるから、人や動物へ
の安全性は極めて高い。また、微生物に対する変異原性
は勿論なく、逆に強い抗変異原性があることが報告され
ている。
【0029】前述したように、特開昭59−16050
9号公報には、キチン・キトサンは汚泥脱水用の凝集剤
として機能することが述べられている。しかし、本発明
者等の試験により、単独使用では凝集性能が小さいこと
が判明した。このような単独凝集性能の小さなキチン・
キトサンを同様な性格のアルギン酸アンモニウムと併用
したときに、何故強力な凝集性能が発現するのかについ
ては、いまだに実証的な解明は進んでいない。しかし、
本発明者等は現在、キチン・キトサンがカチオン官能基
を有する点から、このカチオン官能基が被処理水に対し
多価金属カチオンと同様の凝集促進効果を発現するので
はないかと考えている。いずれにしても、本発明者らが
発見したキチン・キトサンとアルギン酸アンモニウムと
の相乗効果により、安全で強力な凝集剤を完成するに至
った。
【0030】また、アルギン酸アンモニウムと併用した
場合に凝集効果を効率的に発揮させるには、キチン・キ
トサンの脱アセチル化率は80%以上が好適であること
が明らかとなった。この点は、特開昭59−16050
9号公報に記載された67〜75%とは重なっておら
ず、本発明者によって初めて発見されたことである。従
って、例えばコーヨーキトサンの中では、品名としてS
K−10(85%以上)、SK−50(80%以上)、
SK−200(80%以上)、SK−400(80%以
上)が、フローナックRの中では、品名としてN(90
%以上)、♯250(90%以上)等が本発明に適用で
きる。括弧内は脱アセチル化率を示す。
【0031】キチン・キトサンを被処理水に添加するに
は、まずキチン・キトサンの酸性水溶液を調製し、この
キチン・キトサン酸性水溶液を被処理水に添加すると、
キチン・キトサンが被処理水に均一に溶解して汚泥凝集
作用を発揮する。
【0032】キチン・キトサンを溶解させる酸には有機
酸、無機酸のいずれも使用でき、例えば、酢酸、塩酸、
蟻酸、乳酸、リンゴ酸、アジピン酸等がある。
【0033】アルギン酸アンモニウムとキチン・キトサ
ンの併用重量比は8:2〜3:7が好適である。この範
囲内なら凝集効果が良好であり、被処理水の性状に適し
た併用比を選択できる。
【0034】第2の発明は、アルギン酸アルカリ金属塩
とキチン・キトサンを凝集剤として併用する場合に、そ
の使用条件を明確にしたことである。前述したように、
特開昭57−130599号公報には、アルギン酸ナト
リウムとキトサンの逐次添加法が示されているが、本発
明ではナトリウム塩に限らずアルギン酸アルカリ金属塩
が使用できる。アルカリ金属塩は、ナトリウム塩と同
様、一価のカチオンを生成するから、凝集作用がナトリ
ウム塩と同様に発揮される。
【0035】また、単なるキトサンではなく、キチンと
キトサンの複合体であるキチン・キトサンを使用し、そ
の脱アセチル化率が80%以上の場合に凝集効果が高く
なることが見い出された。特に、PH=5〜7に調製さ
れたアルギン酸アルカリ金属塩水溶液と、キチン・キト
サンの弱酸性水溶液の形態で被処理水に添加すれば、汚
泥凝集効果が大きくなる。
【0036】また、アルギン酸アルカリ金属塩とキチン
・キトサンの併用重量比も8:2〜3:7が好適であ
る。この範囲内なら凝集効果が良好であり、被処理水や
被処理汚泥の性状に適した併用比を選択できる。
【0037】更に、第1発明および第2発明の実施にお
いて、土木・建築現場から発生する無機性の泥水も対象
にすることが出来るが、都市下水、農業集落排水、畜産
排水、工場排水など排水を活性汚泥処理をして生成した
汚泥、即ち、有機性汚泥を対象とした時にもその特徴を
発揮する。この有機性汚泥を対象にする時には、本発明
の凝集剤を添加するに先立って汚泥のPHを5〜7の範
囲に調整しておくことが好ましい。
【0038】また、前記両発明において、アルギン酸ア
ンモニウム、アルギン酸アルカリ金属塩およびキチン・
キトサンともに高分子であるから、その水溶液は高粘度
になりやすい。高粘度になると汚泥に添加した時に拡散
が素早く行われず、汚泥中で偏在することも起こり得る
ので、水溶液の濃度は1wt.%以下に留めるのが好ま
しい。
【0039】凝集剤Aとしてアルギン酸塩を作るには、
化学実験試薬のアルギン酸或いはKimitsu化学工
業株式会社製のKimitsu ALGINのグレード
Gを0.25〜1.0%濃度で水に分散しておいて、苛
性ソーダ水溶液或いはアンモニア水を滴下して、PH=
5〜7の範囲内の所望する所まで中和して透明に溶解し
たものを使用した。Kimitsu ALGIN Gの
場合は、溶解後の水溶液の粘度が高くなる傾向にあるか
ら、原料汚泥水に添加したときにうまく拡散するために
極力低濃度にすることが望ましい。例えば、0.25%
濃度の水溶液が調製される。化学実験試薬のアルギン酸
をアンモニア水でPH=5まで中和して調整した0.5
%水溶液を以下A1と称し(0045)、Kimits
u化学工業株式会社製のKimitsu ALGIN
Gを水酸化ナトリウムの水溶液でPH=5まで中和して
調整した0.25%水溶液を以下A2と称し(004
9)、Kimitsu ALGIN Gをアンモニア水
でPH=5まで中和して調整した0.25%水溶液をA
3と称する(0053)ことにする。
【0040】凝集剤Bとしてキチン・キトサンを作るに
は、主として甲陽ケミカル株式会社製の脱アセチル化率
が80%以上の、コーヨーキトサンの汎用グレードであ
るSK−400の場合によっては、株式会社共和テクノ
ス製のアセチル化率90%以上のフローナックRの中の
Nグレードの0.5%酢酸酸性水溶液を使用した。凝集
剤AとBの使用割合は、処理する汚泥の性質によって異
なるが、一般に、A/B=8/2〜3/7(重量比)の
範囲から選択すればいい。
【0041】前述したように、凝集剤AとBの添加順序
は特に規定されるものではない。両者を同時に添加す
る場合、Aを先にBを後に添加する場合、Bを先に
Aを後に添加する場合の3方式から凝集効果を最大にす
る方式を採用できる。敢えて言えば、土木・建築工事現
場から発生するような無機性の汚水に対しては、が適
当な場合が多いが、活性汚泥処理後の余剰汚泥のような
有機性汚泥に対しては又はが適当な場合が多い。
【0042】凝集剤添加後の攪拌は、汚泥との混合をよ
くするために、全体に均一に行き渡るような、しかし、
ゆっくりした混合が好ましい。特に、有機性汚泥を対象
とする時は、凝集後のフロックの強さが十分強くないの
で、強すぎる攪拌、長すぎる攪拌は好ましくない結果を
もたらす。
【0043】フロックの形成状態は、所定の条件で凝集
沈殿実験終了後、少なくとも20min.静置し、肉眼
観察を続けると共に、水流ポンプとヌッチェに5A濾紙
を敷いて、減圧濾過し、濾過速度、濾液の清澄度及び含
水汚泥ケーキの含水率をKett社製の赤外線水分計F
D−600を用いて、105℃×75min.加熱して
求め、それらから総合的に判断した。
【0044】
【実施例】以下に、本発明に係る複合凝集剤とそれを用
いる汚泥処理方法を実施例により詳細に説明する。
【0045】[実施例1:アルギン酸アンモニウムとキ
チン・キトサン…無機汚泥]本実施例では、土木・建築
現場から発生する無機性の汚水を凝集沈殿させることを
の可否を見る目的で、無機性泥水の人工的代替物とし
て、焼きカオリンを5,000ppmの濃度で水中に分
散させた分散液を対象に、本発明の凝集剤を適用した。
本発明の凝集剤の内、Aとしては、試薬のアルギン酸を
0.5%濃度になるように水に分散しておき、攪拌しな
がら、アンモニア水を滴下して行きPH=5.0の所
で、透明に溶解したので、そこで停止し、その液A1を
用いた。BとしてはコーヨーキトサンSK−400の
0.5%酢酸酸性水溶液を用いた。結果を表1に示し
た。表中、カオリンの回収量は凝集後のカオリンを2号
濾紙にて自然濾過して、濾紙上に残ったものを105℃
の空気浴で、恒量になるまで乾燥して、回収出来た量の
割合を示した。
【0046】
【表1】
【0047】表1から明らかなように、焼カオリン分散
液は、アルギン酸アンモニウム単独(比較例1−1)で
も、キチン・キトサン単独(比較例1−2)でも全く凝
集しないが、両者を1/1〜1/2の範囲で併用した場
合は、目視でも明らかに凝集が起こって沈殿するし(実
施例1−1〜1−3)、カオリン回収率も90%を超え
る。また、A1とBを逐次添加(実施例1−1、1−
2)した場合と同時添加(実施例1−3)した場合共
に、良好な凝集沈殿が得られた。
【0048】汚泥を凝集沈殿させるには、汚泥を電気的
に中和すればよいと考えられている。本実施例において
は、カオリン分散液はプラス・チャージを持っていると
考えられるので、マイナス・チャージを持っているA1
を先に添加するか、或いはA1とBを同時に添加した場
合に、プラス・チャージを持っているBを先に添加する
よりもいい結果を与えるであろうと言う仮説は否定され
ることはなかった。
【0049】[実施例2:アルギン酸ナトリウムとキチ
ン・キトサン…有機汚泥]本実施例では、有機汚泥の代
表として、愛媛県西条市神戸処理場で発生した、農業集
落排水の活性汚泥処理済みの余剰汚泥を対象にして実験
した。この汚泥の性格はMLSS=20,000ppm
PH=3.6である。この有機汚泥を予め苛性ソーダ水
溶液を用いて、PH=6.5に調整して、或いは調整せ
ず(♯印)に用いた。凝集剤Aとしては、Kimits
u ALGIN Gを苛性ソーダ水溶液でPH=5.0
に中和して調製した0.25%アルギン酸ナトリウム水
溶液A2を用い、BとしてはコーヨーキトサンSK−4
00の0.5%酢酸酸性水溶液を用いて凝集実験を行っ
た。結果を表2に示した。表中、汚泥ケーキ含水率は、
ヌッチェに5A濾紙を敷いて水流ポンプを用いて減圧濾
過し、ケーキをシャーレにとって、Kettの赤外線水
分計FD−600を用いて測定したものである。
【0050】
【表2】
【0051】実施例2では、有機性汚泥の代表である、
愛媛県西条市神戸下水処理場の活性汚泥処理した余剰汚
泥(MLSS=20,000、PH=3.6)をアルギ
ン酸ソーダとキトサンを併用して凝集試験した。PH=
6.5に調整した汚泥に対しては、アルギン酸ソーダ
(A2)単独(比較例2−1)でも、キトサン(B)単
独(比較例2−2)でも凝集し難くかった。特に、PH
を調整しない場合(比較例2−4)では、A2/B≒5
/5の同時添加でも凝集し難いことが分かった。然る
に、PH=6.5に調整した汚泥の場合(実施例2−1
〜2−3)は、A2/B=7/3〜5/5の範囲におい
て、同時添加でも、逐次添加でも凝集することが証明さ
れた。このことから、有機汚泥水のPHをA2のPHと
同様に5〜7位に調整しておくことが望ましい。
【0052】凝集の電気的中和説に関して云えば、有機
性汚泥はマイナスチャージを持っていると考えられるの
で、逐次添加の場合に、凝集剤Bを先に、A2を後に添
加した実施例2−3で凝集しており、添加量が同じで
も、A2を先に、Bを後に添加した比較例2−3では凝
集が十分でなかったことから、仮説は一応肯定された。
【0053】[実施例3:アルギン酸アンモニウムとキ
チン・キトサン…有機汚泥]本実施例では、実施例2と
同様に神戸処理場で農業集落排水の活性汚泥処理をした
処理済みの余剰汚泥を予めPH=6.5に調整して、或
いは調整せず(♯印)に用い、凝集剤Aとしては試薬ア
ルギン酸をアンモニア水で中和して調製した0.5%ア
ルギン酸アンモニウム水溶液A1或いは、Kimits
u ALGIN Gから同様の方法で調製した0.25
%アルギン酸アンモニウム水溶液A3を用いた。凝集剤
Bとしては、コーヨーキトサンSK−400の0.5%
酢酸酸性水溶液を用いて凝集実験を行った。結果を表3
に示した。表中、汚泥ケーキ含水率はヌッチェに5A濾
紙を敷いて水流ポンプを用いて減圧濾過し、ケーキをシ
ャーレにとって、Kettの赤外線水分計FD−600
を用いて測定したものである。
【0054】
【表3】
【0055】実施例3では実施例2で用いたのと同じ汚
泥を用いて、アルギン酸アンモニウムとキトサンを併用
して凝集試験をした。予めPH=6.5に調整した汚泥
に対しては(A3又はA1)/B=8/2〜8/2の範
囲(実施例3−1〜3−7)であれば、同時添加でも、
逐次添加でも、逐次添加の場合はA4とBの先後に関係
なく、濾過出来る程度の凝集が起こった。凝集剤の最小
必要量もA4,Bそれぞれ0.4%対SS、従ってA+
B=0.8%対SS程度まで減量しても、凝集の様子は
大きく変わることはないことが判った。
【0056】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種
々の変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含す
るものである。
【0057】
【発明の効果】本発明は以上詳述したように、近年に至
って急速に増加した都市下水、農業集落排水、畜産排
水、工場排水、土木建築汚泥水などの被処理水を安全性
と環境保全性を確保しながら効率的に清浄化することが
できる。
【0058】請求項1によれば、バイオマス資源から得
られたアルギン酸アンモニウムとキチン・キトサンを併
用した複合凝集剤であるから、人間を含む動植物に対し
安全で、かつ自然環境を汚染することなく、被処理水か
ら汚泥を効率的に凝集沈殿させる効果を有する。従っ
て、従来から大量に使用されてきた凝集剤、即ちアルツ
ハイマー病の原因物質であるアルミニウム塩やモノマー
が発ガン物質・神経毒といわれるアクリルアミド重合体
に替わる凝集剤が提供されたのである。本発明が近未来
において、土壌を環境汚染から守る効果には極めて大き
いものがある。
【0059】請求項2によれば、両凝集剤を水溶液とし
て添加するから、被処理水に凝集剤が均一に分散溶解
し、しかも最適PHに設定して凝集効果を格段に向上さ
せることができる。
【0060】請求項3によれば、両凝集剤を特定の重量
比の範囲内で添加して、凝集効果の高効率化を図ること
ができる。
【0061】請求項4によれば、脱アセチル化率80%
以上のキチン・キトサンを使用することにより、アルギ
ン酸アンモニウムとの凝集相乗効果の最適化を図ること
ができる。
【0062】請求項5によれば、アルギン酸アルカリ金
属塩とキチン・キトサンを弱酸性水溶液として被処理水
に添加するから、両凝集剤の均一分散を促進し、しかも
特定PH領域に設定したため汚泥の凝集効果を格段に向
上させることができる。
【0063】請求項6によれば、アルギン酸アルカリ金
属塩とキチン・キトサンを特定の重量比に調製して添加
するから、凝集効果の高効率化を図ることができる。
【0064】請求項7によれば、脱アセチル化率80%
以上のキチン・キトサンを使用することにより、アルギ
ン酸アルカリ金属塩との凝集相乗効果の最適化を図るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D015 BA10 BA11 BB09 BB17 CA10 CA12 DB32 DB33 EA04 EA06 EA14 EA16 EA32 4D059 AA05 AA09 BE31 BE56 BE60 BE61 DA01 DB18 DB26 EB05 EB20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギン酸アンモニウムとキチン・キト
    サンを併用することを特徴とする複合凝集剤。
  2. 【請求項2】 アルギン酸をアンモニア水で中和してP
    H=5〜7の範囲のアルギン酸アンモニウム水溶液を調
    製し、またキチン・キトサンの弱酸性水溶液を調製し、
    この両水溶液を被処理水に添加することを特徴とする汚
    泥処理方法。
  3. 【請求項3】 アルギン酸アンモニウムとキチン・キト
    サンの併用重量比を8:2〜3:7とし、両剤を同時に
    添加するか又は逐次添加し、逐次添加では添加順序に制
    限がない請求項2記載の汚泥処理方法。
  4. 【請求項4】 前記キチン・キトサンとして、キチン質
    を80%以上に脱アセチル化して得られたキチン・キト
    サンを用いる請求項2又は請求項3記載の汚泥処理方
    法。
  5. 【請求項5】 アルギン酸をアルカリ金属水酸化物で中
    和してPH=5〜7の範囲のアルギン酸アルカリ金属塩
    水溶液を調製し、またキチン・キトサンの弱酸性水溶液
    を調製し、両水溶液を被処理水に添加することを特徴と
    する汚泥処理方法。
  6. 【請求項6】 アルギン酸アルカリ金属塩とキチン・キ
    トサンの併用重量比を8:2〜3:7とし、両剤を同時
    に添加するか又は逐次添加し、逐次添加では添加順序に
    制限がない請求項5記載の汚泥処理方法。
  7. 【請求項7】 前記キチン・キトサンとして、キチン質
    を80%以上に脱アセチル化して得られたキチン・キト
    サンを用いる請求項5又は6記載の汚泥処理方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005529191A (ja) * 2002-02-12 2005-09-29 キトツィーム・エス・アー バイオマスからの細胞壁誘導体及びその調製法
CN1305778C (zh) * 2004-07-30 2007-03-21 嘉兴学院 联合使用甲壳胺和海藻酸钠处理废水的方法
JP2008126168A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Fuji Eng Kk 廃水の凝集沈殿処理方法
CN110240208A (zh) * 2019-01-28 2019-09-17 重庆帝尧环保科技有限公司 一种饮用水净水剂、制备方法及水质净化方法
CN110723887A (zh) * 2019-10-30 2020-01-24 广州全系建材有限公司 一种富水渣土絮凝脱水剂及其脱水方法

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