JP2000263711A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JP2000263711A JP11069680A JP6968099A JP2000263711A JP 2000263711 A JP2000263711 A JP 2000263711A JP 11069680 A JP11069680 A JP 11069680A JP 6968099 A JP6968099 A JP 6968099A JP 2000263711 A JP2000263711 A JP 2000263711A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観性、(リグラインド時の)熱安定性等に
優れた積層体を提供すること。 【解決手段】 高化式フローテスター測定される加熱時
間と吐出速度の関係、及びプラストグラフで測定される
時間とトルクの関係が特定の条件を満足してなるエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を含有する層を含む積
層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)を
含有する層を含む積層体に関し、更に詳しくは外観性、
(リグラインド時の)熱安定性等に優れた積層体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、EVOHは、透明性、ガスバリ
ア性、保香性、耐溶剤性、耐油性などに優れており、か
かる特性を生かして、食品包装材料、医薬品包装材料、
工業薬品包装材料、農薬包装材料等のフィルムやシー
ト、或いはボトル等の容器などに成形されて利用されて
おり、その実施にあたっては、各種熱可塑性樹脂層との
積層体として用いられていることが多く、その外観性も
大きな要求性能となってくる。かかる性能の向上を目的
として、特開昭64−64843号公報には、高化式フ
ローテスターでの、EVOHの融点より10〜80℃高
い温度の少なくとも1点における加熱温度と吐出速度の
関係において、少なくとも15分迄は吐出速度が実質的
に増加せず、かつ15分以後2時間以内の任意の加熱時
間における吐出速度が、15分後の吐出速度の1/10
〜50倍の範囲にあり、また、2時間以後10時間以内
の任意の加熱時間での吐出速度が少なくとも一度15分
後の吐出速度の2〜50倍の範囲内にあるような流動特
性を示すEVOHを用いた積層体が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者がかかるEVOHの流動特性について、詳細に検討を
重ねた結果、2時間以後10時間以内の任意の加熱時間
での吐出速度が少なくとも一度15分後の吐出速度の2
〜50倍の範囲内にあるような流動特性では、熱安定性
に問題が残ることが判明し、かかるEVOHを用いた積
層体では、リサイクルやリグラインドなど再利用処理を
施した際の加工性が低下して、良好な積層体を得ること
は困難で、改善が望まれるところである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、か
かる現況に鑑みてEVOHの流動特性について更に鋭意
研究を重ねた結果、DSC(示差走査型熱量計)にて測
定される融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1
点における高化式フローテスターでの加熱温度と吐出速
度の関係において、15分以後2時間以内の任意の加熱
時間における吐出速度が、15分後の吐出速度の0.1
〜50倍の範囲にあり、また、2時間以後10時間以内
の任意の加熱時間での吐出速度が15分後の吐出速度の
2倍未満であり、かつDSCにて測定される融点より3
0〜60℃高い温度の少なくとも1点におけるトルク検
出型レオメーターで測定した時間とトルクの関係におい
て、1時間以後2時間以内の任意の加熱時間におけるト
ルク値が20分以内に現れるトルク最大値の1/6〜5
/6の範囲にあるEVOHを用いた積層体が、上記の問
題点を解決することができ、外観性、(リグラインド時
の)熱安定性に優れた積層体であることを見出して、本
発明を完成するに至った。
【0005】尚、融点はDSC(示差走査型熱量計;昇
温速度10℃/min)による主吸熱ピーク温度で示さ
れる値で、高化式フローテスターでの吐出速度の測定
は、直径1mmで長さ10mmのノズルを用い、10k
g/cm2荷重で測定を行い、測定時間は予熱時間5分
を含む時間である。また、時間とトルクの関係は、トル
ク検出型レオメーターを用いて測定されるもので、かか
るトルク検出型レオメーターとして、例えば、ブラベン
ダー社製の「プラスチコーダー」や東洋精機製作所社製
の「ラボプラストミル」等を挙げることができる。測定
はチャンバー容量60ccの測定用ミキサーとローラ形
ブレードを用いて行われ、かかるローラ形ブレードとし
ては、「プラスチコーダー」の場合は「ローラーミキサ
ー W50」が、「ラボプラストミル」の場合は「ロー
ラ形ブレード R60B」が用いられる。測定は空気下
で、試料55g(充填率 90〜100体積%)を供給
口から投入後、蓋に7kgの荷重をかけて密封し、5分
間予熱後30秒以内に回転数を50rpmに上げて60
分練った時のトルク値を検知する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明に用いるEVOHは、上記の如くDSCにて測定
される融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1点
における高化式フローテスターでの加熱温度と吐出速度
の関係において、15分以後2時間以内の任意の加熱時
間における吐出速度が、15分後の吐出速度の0.1〜
50倍の範囲にあり、また、2時間以後10時間以内の
任意の加熱時間での吐出速度が15分後の吐出速度の2
倍未満であり、かつDSCにて測定される融点より30
〜60℃高い温度の少なくとも1点におけるトルク検出
型レオメーターで測定した時間とトルクの関係におい
て、1時間以後2時間以内の任意の加熱時間におけるト
ルク値が20分以内に現れるトルクの最大値の1/6〜
5/6(更には1/3〜2/3)の範囲にあるという特
定の流動特性を有するもので、かかる条件を満足するE
VOHであれば特に限定されないが、一般的には、通常
のEVOHに特定の処理が必要である。
【0007】特定の処理方法については、後述するが、
処理されるEVOHとしては、特に限定されないが、エ
チレン含有量が20〜60モル%(更には25〜55モ
ル%)、ケン化度が90モル%以上(更には95モル%
以上)のものが用いられ、該エチレン含有量が20モル
%未満では高湿時のガスバリア性、溶融成形性が低下
し、逆に60モル%を越えると充分なガスバリア性が得
られず、更にケン化度が90モル%未満ではガスバリア
性、熱安定性、耐湿性等が低下して好ましくない。ま
た、該EVOHのメルトインデックス(MI)(210
℃、荷重2160g)は、1〜100g/10分(更に
は3〜50g/10分)が好ましく、該メルトインデッ
クスが該範囲よりも小さい場合には、成形時に押出機内
が高トルク状態となって押出加工が困難となり、また該
範囲よりも大きい場合には、成形物の機械強度が不足し
て好ましくない。
【0008】該EVOHは、エチレン−酢酸ビニル共重
合体のケン化によって得られ、該エチレン−酢酸ビニル
共重合体は、公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、
懸濁重合、エマルジョン重合などにより製造され、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化も公知の方法で行い
得る。
【0009】また、本発明では、本発明の効果を阻害し
ない範囲で共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重
合していてもよく、かかる単量体としては、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、
(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸
類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたは
ジアルキルエステル類、アクリルアミド、炭素数1〜1
8のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸
あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミ
ンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルア
ミド類、メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アル
キルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルア
ミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるい
はその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあ
るいはその酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミ
ド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミ
ド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、
アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビ
ニル類、炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒ
ドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキル
ビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化
ビニル等のハロゲン化ビニル類、トリメトキシビニルシ
ラン等のビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、ア
リルアルコール、ジメチルアリルアルコール、トリメチ
ル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−
アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸等が挙げられる。
【0010】上記の如きEVOHに本発明の如き流動特
性を付与するに当たっては、特に限定されないが、EV
OHの表面に高級脂肪酸塩を付着させる、カルシウムや
マグネシウム等アルカリ土類金属を多く含む水に含浸さ
せる等の処理を施すことにより可能であるが、工業的に
はEVOHの表面に高級脂肪酸塩を付着させることが好
ましく、かかる方法について、以下説明するが、この方
法に限定されるものではない。
【0011】かかる高級脂肪酸塩としては、炭素数8以
上の脂肪酸の塩を挙げることができ、具体的には、ラウ
リン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル
酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノ
ナデカン酸、オレイン酸、カプリン酸、ベヘニン酸、リ
ノール酸等の高級脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩等
のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バ
リウム塩等のアルカリ土類金属塩の他、亜鉛金属塩等を
挙げることができる。これらの中でもステアリン酸、オ
レイン酸、ラウリン酸の2価の金属塩(マグネシウム
塩、カルシウム塩、亜鉛塩)が好適に用いられる。
【0012】かかる高級脂肪酸塩をEVOHの表面に付
着させるに当たっては、特に限定されず、最終的にEV
OH(ペレット)の表面に高級脂肪酸塩が付着していれ
ば良く、含水率1〜5重量%のEVOH(ペレット)
に高級脂肪酸塩をブレンドする方法、加熱したEVO
H(ペレット)に溶融させた高級脂肪酸塩をブレンドす
る方法、少量のシリコンオイルを混ぜたEVOH(ペ
レット)に高級脂肪酸塩をブレンドする方法、液状可
塑剤を含ませたEVOH(ペレット)に高級脂肪酸塩を
ブレンドする方法、EVOH(ペレット)に少量の溶
媒に溶解させた高級脂肪酸塩をブレンドする方法等を挙
げることが出来るが、好適にはの方法が採用される。
【0013】かかる方法について更に具体的に説明する
が、これに限定されるものではない。EVOHの表面に
高級脂肪酸塩を付着させるに当たっては、高級脂肪酸塩
の付着性を向上させるために、含水率を1〜5重量%
(更には2〜3重量%)に調整しておくことが好まし
く、かかる含水率が1重量%未満では高級脂肪酸塩が脱
落して付着(添着)が不均一となり、逆に5重量%を超
えると高級脂肪酸塩が凝集してこの時も付着(添着)が
不均一となって好ましくない。また、ブレンドには、ロ
ッキングミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサ
ー等の装置を用いることが出来る。
【0014】かくして、EVOH(ペレット)の表面に
高級脂肪酸塩が付着されるのであるが、その付着量は、
EVOHに対して30〜300ppm(更には50〜2
50ppm、特に100〜200ppm)であることが
好ましく、かかる付着量が30ppm未満ではロングラ
ン成形性が低下し、逆に300ppmを超えると分解に
よるガス発生が著しく好ましくない。
【0015】かくして、本発明の流動特性を満足するE
VOHが得られるのであるが、かかるEVOHは、先
ず、DSCにて測定される融点より10〜80℃高い温
度の少なくとも1点における高化式フローテスターでの
加熱温度と吐出速度の関係において、15分以後2時間
以内の任意の加熱時間における吐出速度が、15分後の
吐出速度の0.1〜50倍の範囲にあるもので、かかる
倍率が0.1未満では激しい増粘のため加工不良とな
り、逆に50を超えると激しい減粘により成形困難とな
って本発明の目的を達成することができず、また、2時
間以後10時間以内の任意の加熱時間での吐出速度が1
5分後の吐出速度の2倍未満で、かかる倍率が2倍以上
では分解によるガスの発生が著しくなって本発明の目的
を達成することができず、更にDSCにて測定される融
点より30〜60℃高い温度の少なくとも1点における
トルク検出型レオメーターで測定した時間とトルクの関
係において、1時間以後2時間以内の任意の加熱時間に
おけるトルク値が20分以内に現れるトルクの最大値の
1/6〜5/6(更には1/3〜2/3)の範囲にある
もので、かかる比が1/6未満では、減粘が激しく成形
困難となり、逆に5/6を超えるとロングラン成形性が
不良となって、このときも本発明の目的を達成すること
ができないのである。すなわち、上記の如き特定の流動
特性を全て満足してはじめて本発明の目的を達成できる
ものである。
【0016】本発明においては、上記の如き特定の流動
特性を有しているため、滑剤の添加効果が大きく、滑剤
添加による押出成形時のモータートルクの変動抑制効果
等に顕著な効果が期待できる。かかる滑剤としては、エ
チレンビスステアロアミド,エチレンビスオレイン酸ア
ミド,エチレンビスエルカ酸アミド,エチレンビスラウ
リン酸アミド,m−キシリレンビスステアロアミド,p
−フェニレンビスステアロアミド,エルカ酸アミド,オ
レイン酸アミド,ステアリン酸アミド,ベヘニン酸アミ
ド等のアミド系滑剤、ラウリン酸メチル,ミリスチン酸
メチル,パルミチン酸メチル,ステアリン酸メチル,オ
レイン酸メチル,エルカ酸メチル,ベヘニン酸メチル等
の脂肪酸メチルエステル系滑剤,ブチルラウレート,ブ
チルステアレート,イソプロピルミリステート,イソプ
ロピルパルミテート,オクチルパルミテート,ヤシFA
・オクチルエステル,オクチルステアレート,ラウリル
ラウレート,ステアリルステアレート,ベヘニルベヘネ
ート,セチルミリステート等のモノエステル系滑剤、脂
肪酸トリグリセライド系滑剤、高級アルコール系滑剤、
高級脂肪酸系滑剤、モノグリセリド系滑剤、エステルワ
ックス系滑剤、ポリエチレンワックス系滑剤等を挙げる
ことができ、その添加量は50〜2000ppm、更に
は100〜1000ppmが好ましい。また、酸化防止
剤の添加も好ましく、かかる酸化防止剤としては、ペン
タエリスリチルーテトラキス[3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル
−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−
(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)
−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレン
ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、N,N’ヘキサメチレン
ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒド
ロシンナマミド)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジ
ルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−
トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−イソシアヌレイト、オクチル化ジフェニルアミン、
2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾ
ール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等
を挙げることができ、その添加量は30〜4000pp
m、更には50〜2000ppmが好ましい。
【0017】更に、かかる本発明のEVOHには、必要
に応じて、可塑剤、スリップ剤、ブロッキング防止剤、
熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、界面活性剤、着
色剤、抗菌剤、充填剤などの添加剤や他樹脂などを配合
することも可能である。特にゲル発生防止剤として、ハ
イドロタルサイト系化合物、ヒンダードフェノール系、
ヒンダードアミン系熱安定剤等を添加することもでき
る。また、本発明の効果を損なわない範囲において、構
造や分子量等の異なる2種以上のEVOHを用いること
も可能で、又酸成分(酢酸、リン酸、ホウ酸等)を添加
することも可能である。
【0018】本発明の積層体は、上記の如き特定の流動
特性を有するEVOH(以下、f−EVOHと称する)
を含有する層を少なくとも1層含むもので、具体的に
は、f−EVOHを含有する層が中間層、最内層、最外
層のいずれかである積層体であればよく、ここで、f−
EVOHを含有する層とは、f−EVOHのみの層であ
っても良いし、f−EVOHとこれ以外のEVOHとの
ブレンド物の層であっても良い。また、中間層とは、積
層体の真ん中(中央部分)の層のみを意味するものでは
なく、少なくとも両側に1層以上の層を有するときを意
味するもので、更に最内層や最外層は、積層体としたと
きに表面に露出する層を意味し、特に容器等において、
内側と外側の区別ができるものについては、最内層は該
内側に露出して配される層を、最外層は該外側に露出し
て配される層を意味する。
【0019】具体的には、f−EVOHを含有する層を
a(a1、a2、・・・)、他の層をb(b1、b2、・・
・)とするとき、a/bの二層構造のみならず、b/a
/b、a/b/a、a1/a2/b、a/b1/b2、b2
/b1/a/b1/b2、a1/b1/a2/b2等の積層構
成を有する積層体を挙げることができ、中でも、食品な
どの包装用途には、b/a/b、b2/b1/a/b1
2が、保香性の必要とされる液体などの包装用途に
は、a/b1/b2、a1/b1/a2/b2が、更に壁紙な
ど汚れ防止性能を必要とする用途には、a/b、a1
2/bの層構成が有用である。また、フィラメント状
ではa、bがバイメタル型、芯(a)−鞘(b)型、芯
(b)−鞘(a)型、或いは偏心芯鞘型等任意の組み合
わせが可能である。
【0020】かかる他の層(b)に用いられる樹脂とし
ては、熱可塑性樹脂が用いられ、具体的には直鎖状低密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレ
ン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα
−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等
のオレフィンの単独又は共重合体、およびブレンド物或
いはこれらのオレフィンの単独又は共重合体、ブレンド
物を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性
したものなどの広義のポリオレフィン系樹脂、ポリエス
テル、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチレ
ン、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマ
ー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、
塩素化ポリプロピレン、芳香族又は脂肪族ポリケトン、
ポリアルコール、EVOH等が挙げられ、これらのなか
でも、共押出製膜の容易さ、フィルム物性(特に強度)
の実用性の点から、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ
エチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレ
ン、PET、PENが好ましく用いられる。
【0021】また、上記のa及びbの間には必要に応じ
て、接着性樹脂を用いることも可能で、かかる樹脂とし
ては、種々のものを使用することができ、bの樹脂の種
類によって異なり一概に言えないが、不飽和カルボン酸
またはその無水物をオレフィン系重合体(上述の広義の
ポリオレフィン系)に付加反応やグラフト反応等により
化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有する
変性オレフィン系重合体を挙げることができ、具体的に
は、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マ
レイン酸グラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸
グラフト変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、
無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重
合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体等から選ばれた1種または2種以上の混合物
が好適なものとして挙げられる。またこれらの接着性樹
脂にはf−EVOHや他のEVOH、更にはb層の樹脂
等をブレンドすることも可能である。積層体の各層の厚
みは、層構成、bの種類、用途などにより一概に言えな
いが、通常は、a層は1〜200μm(更には3〜15
0μm)、b層は5〜1000μm(更には10〜50
0μm)、接着性樹脂層は1〜200μm(更には3〜
150μm)程度の範囲から選択される。
【0022】積層体を製造するに当たっては、f−EV
OHまたはそのブレンド物の層の片面又は両面に他の基
材を積層するのであるが、積層方法としては、例えば該
f−EVOHまたはこれのブレンド物のフィルムやシー
トに熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、逆に熱可塑性樹
脂等の基材に該f−EVOHまたはそのブレンド物を溶
融押出する方法、該f−EVOHまたはそのブレンド物
と熱可塑性樹脂とを共押出する方法、更には該f−EV
OHまたはそのブレンド物のフィルムやシートと熱可塑
性樹脂のフィルム、シートとを有機チタン化合物、イソ
シアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタ
ン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートす
る方法等が挙げられる。
【0023】更に、f−EVOHまたはそのブレンド物
から一旦フィルムやシート等の成形物を得、これに他の
基材を押出コートしたり、他の基材のフィルム、シート
等を接着剤を用いてラミネートする場合、前記の熱可塑
性樹脂以外に任意の基材(紙、金属箔、一軸又は二軸延
伸プラスチックフィルム又はシート、織布、不織布、金
属綿状、木質等)が使用可能である。
【0024】本発明の積層体は、延伸されていても良
く、かかる延伸にあたっては、通常加熱延伸処理が行わ
れ、該加熱延伸処理とは、熱的に均一に加熱されたフィ
ルム状、シート状、パリソン状の積層体をチャック、プ
ラグ、真空力、圧空力、ブローなどにより、カップ、ト
レイ、チューブ、ボトル、フィルム状に均一に成形する
操作を意味し、かかる延伸については、一軸延伸、二軸
延伸のいずれであってもよく、できるだけ高倍率の延伸
を行ったほうが物性的に良好で、延伸時にピンホールや
クラック、延伸ムラや偏肉、デラミ等の生じない、ガス
バリア性に優れた延伸成形物が得られる。
【0025】延伸方法としては、ロール延伸法、テンタ
ー延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法、真空圧
空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用できる。二軸
延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のい
ずれの方式も採用できる。延伸温度は60〜170℃、
好ましくは80〜160℃程度の範囲から選ばれる。
【0026】延伸が終了した後、次いで熱固定を行うこ
とも好ましい。熱固定は周知の手段で実施可能であり、
上記延伸フィルムを緊張状態を保ちながら80〜170
℃、好ましくは100〜160℃で2〜600秒間程度
熱処理を行う。また、生肉、加工肉、チーズ等の熱収縮
包装用途に用いる場合には、延伸後の熱固定は行わずに
製品フィルムとし、上記の生肉、加工肉、チーズ等を該
フィルムに収納した後、50〜130℃、好ましくは7
0〜120℃で、2〜300秒程度の熱処理を行って、
該フィルムを熱収縮させて密着包装をする。
【0027】本発明の積層体の形状としては、上記にも
記載のように任意のものであってよく、フィルム、シー
ト、テープ、ボトル、パイプ、フィラメント、異型断面
押出物等が例示される。又、該積層体は必要に応じ、熱
処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネー
ト処理、溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加
工、箱加工、チューブ加工、スプリット加工等を行うこ
とができ、食品、医薬品、工業薬品、農薬等各種の包装
材料として有用である。
【0028】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断り
のない限り重量基準を示す。
【0029】実施例1 含水量0.1%のEVOH[エチレン含有量35モル
%、ケン化度99.6モル%、MI10g/10分(2
10℃、荷重2160g)]ペレット100部に水2部
を加えロッキングミキサーで10分間ブレンドを行い、
含水量2%のEVOHペレットを得た。次いで、得られ
たEVOHペレット100部を別途ロッキングミキサー
に投入し、更にステアリン酸マグネシウム100部を投
入してブレンドを行って、EVOHペレットの表面にス
テアリン酸マグネシウム94ppmが付着したEVOH
ペレットを得た。尚、ステアリン酸マグネシウムの付着
量は原子吸水光分析法で求めたMg量から算出した。更
に、100℃の乾燥機で10時間乾燥し、含水量0.3
%に調製した。
【0030】得られたEVOHペレット(f−EVO
H)の融点をDSC(パーキンエルマー社製の「Pyr
is 1 DSC」示差走査熱量分析装置で昇温速度1
0℃/min)で測定したところ181℃であった。ま
た、高化式フローテスター(島津製作所社製「フローテ
スターCFT−500C型」で1mmΦ×10mmLの
ノズルを用いて、荷重値10kg/cm2で、2点ピス
トン位置(3mm、7mm)の測定値の平均値)での2
61℃(融点+80℃)における15分後、1時間後、
2時間後、4時間後(全て予熱時間5分を含む)の吐出
速度(測定結果は表1にまとめて記載)とトルク検出型
レオメーター(ブラベンダー社製「プラスチコーダーP
LE331」で「ローラーミキサー W50E」と「ク
イックローディングシュート」を用い、空気下で、EV
OHペレット55gを「クイックローディングシュー
ト」から投入後、7kgの荷重下、5分間予熱し、その
後15秒で回転数を50rpmに上げて60分練った時
のトルク値)での231℃(融点+50℃)における2
0分以内トルク値の最大値及び1時間後、2時間後のト
ルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を測定した
が、本発明の流動特性を満足するものであった。
【0031】次いで、3種5層共押出しTダイフィルム
製膜装置を用い、上記で得られたf−EVOH、熱可塑
性樹脂(ポリプロピレン、190℃で2160g荷重下
におけるMIが2.4g/10分)、接着性樹脂(三菱
化学社製「MODIC−APP523」、190℃で2
160g荷重下におけるMIが2.5g/10分)に
て、熱可塑性樹脂層(20μm厚)/接着性樹脂層(5
μm厚)/樹脂組成物層(5μm厚)/接着性樹脂層
(5μm厚)/熱可塑性樹脂層(25μm厚)の構成の
積層体を得た。尚、上記の製膜条件は、以下の通りであ
った。
【0032】 [EVOHの単軸押出機の製膜条件] スクリュー内径 32mm L/D 28 押出温度 C1:180℃ H:240℃ C2:230℃ C3:240℃ C4:240℃
【0033】 [熱可塑性樹脂の単軸押出機の製膜条件] スクリュー内径 40mm L/D 28 押出温度 C1:180℃ H:240℃ C2:220℃ C3:240℃ C4:240℃
【0034】 [接着性樹脂の単軸押出機の製膜条件] スクリュー内径 32mm L/D 24 押出温度 C1:180℃ H:240℃ C2:220℃ C3:240℃
【0035】 [ダイの設定条件] T−ダイ フィードブロック5層ダイ ダイ巾 450mm 設定温度 240℃
【0036】得られた積層体に関して、外観性、リグラ
イド時の熱安定性の評価を以下の要領で行った。
【0037】(外観性)得られたフィルムの外観を目視
観察して以下のとおり評価した。 ○ −−− 6時間後においてもスジは認められなかっ
た △ −−− 3時間以降6時間未満でスジが発生 × −−− 3時間未満でスジが発生 (熱安定性:リグラインド時)得られたフィルムを粉砕
機で粉砕後、再度二軸押出機に供し、以下の条件でペレ
ット化を行って再造粒ペレットを得た。
【0038】 [二軸押出機による造粒条件] スクリュー内径 30mm L/D 30 スクリュー回転数 120rpm 押出温度 C1:180℃ H:220℃ C2:210℃ D:220℃ C3:220℃ C4:220℃ C5:220℃
【0039】得られた再造粒ペレット40部に熱可塑性
樹脂(ポリプロピレン、190℃で2160g荷重下に
おけるMIが2.4g/10分)60部をブレンドして
リグラインド層用ペレットとした。更に4種5層共押出
しTダイシート製膜装置を用い、f−EVOH、熱可塑
性樹脂(ポリプロピレン、190℃で2160g荷重下
におけるMIが2.4g/10分)、接着性樹脂(三菱
化学社製「MODIC−AP P523」、190℃で
2160g荷重下におけるMIが2.5g/10分)、
上記のリグライド用ペレットにて、熱可塑性樹脂層(4
60μm)/接着性樹脂層(30μm)/樹脂組成物層
(100μm)/接着性樹脂層(30μm)/リグライ
ンド層(690μm)/熱可塑性樹脂層(230μm)
の構成の積層体を得た。
【0040】得られた積層体を剃刀で切断し、ヨウ素ヨ
ウ化カリウムエタノール溶液(オールジャパンドラッグ
社製の希ヨードチンキ)を断面に塗布後、シート断面を
光学顕微鏡で観察して、以下の通り評価した。サンプル
数は10として総合的に評価した。 ○ −−− リグラインド層中にEVOHが均一に分散
されている × −−− リグラインド層中でEVOHが凝集してい
【0041】実施例2 実施例1のf−EVOHの調製において、ステアリン酸
マグネシウムの投入量を80部として、該ステアリン酸
マグネシウムが75ppm付着したEVOHペレット
(融点181℃)を得て、含水量0.3%に調製した
後、更に滑剤としてエルカ酸アミド150ppmと酸化
防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)]プロピオーネ100ppmを添加した以外は同様
に行って、得られたf−EVOHの吐出速度(測定結果
は表1にまとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2
にまとめて記載)を同様に測定したが、本発明の流動特
性を満足するものであった。得られたf−EVOHを用
いて、実施例1と同様に評価を行った。
【0042】実施例3 実施例1のf−EVOHの調製において、ステアリン酸
マグネシウムに替えて、酢酸マグネシウムを40部投入
して、該酢酸マグネシウムが36ppm付着したEVO
Hペレット(融点181℃)を得て、含水量0.3%に
調製した後、更に滑剤としてエルカ酸アミド150pp
mとエチレンビスステアロアミド100ppmを添加し
た以外は同様に行って、得られたf−EVOHの吐出速
度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク値(測
定結果は表2にまとめて記載)を同様に測定したが、本
発明の流動特性を満足するものであった。得られたf−
EVOHを用いて、実施例1と同様に評価を行った。
【0043】実施例4 実施例1のf−EVOHの調製において、ステアリン酸
マグネシウムに替えて、ラウリン酸亜鉛を 350部投
入して、該ラウリン酸亜鉛が310ppm付着したEV
OHペレット(融点181℃)を得て、含水量0.3%
に調製した後、更に滑剤としてエチレンビスステアロア
ミド150ppmを添加した以外は同様に行って、得ら
れたf−EVOHの吐出速度(測定結果は表1にまとめ
て記載)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記
載)を同様に測定したが、本発明の流動特性を満足する
ものであった。得られたf−EVOHを用いて、実施例
1と同様に評価を行った。
【0044】実施例5 実施例1のf−EVOHの調製において、ステアリン酸
マグネシウムに替えて、ステアリン酸カルシウムを22
0部投入して、該ステアリン酸カルシウムが208pp
m付着したEVOHペレット(融点181℃)を得て、
含水量0.3%に調製した後、更に滑剤としてエチレン
ビスステアロアミド100ppmと酸化防止剤として
N,N´ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−ブチル−4
−ヒドロキシ−ヒドロキシナマミド)500ppmを添
加した以外は同様に行って、得られたf−EVOHの吐
出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク値
(測定結果は表2にまとめて記載)を同様に測定した
が、本発明の流動特性を満足するものであった。得られ
たf−EVOHを用いて、実施例1と同様に評価を行っ
た。
【0045】実施例6 実施例1のf−EVOHの調製において、含水量0.1
%のEVOHとして、エチレン含有量45モル%、ケン
化度99.6モル%、MI10g/10分(210℃、
荷重2160g)のものを用いた以外は同様に行ってス
テアリン酸マグネシウムが91ppm付着したEVOH
ペレット(融点162℃)を得て、含水量0.3%に調
製した後、更に滑剤としてエチレンビスステロアミド1
00ppmとブロッキング防止剤として無定形シリカ5
0ppmを添加した以外は同様に行って、得られたf−
EVOHの吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)
及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を同様
に測定したが、本発明の流動特性を満足するものであっ
た。得られたf−EVOHを用いて、実施例1と同様に
評価を行った。
【0046】実施例7 実施例1のf−EVOHの調製において、含水量0.1
%のEVOHとして、エチレン含有量35モル%、ケン
化度98.6モル%、MI10g/10分(210℃、
荷重2160g)のものを用いた以外は同様に行ってス
テアリン酸マグネシウムが89pm付着したEVOHペ
レット(融点172℃)を得て、含水量0.3%に調製
した後、更に滑剤としてエチレンビスステロアミド10
0ppmとブロッキング防止剤として無定形シリカ50
ppmを添加した以外は同様に行って、得られたf−E
VOHの吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及
びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を同様に
測定したが、本発明の流動特性を満足するものであっ
た。得られたf−EVOHを用いて、実施例1と同様に
評価を行った。
【0047】実施例8 実施例1のf−EVOHの調製において、含水量0.1
%のEVOHペレットから含水量5%のEVOHペレッ
トを得た以外は同様に行ってステアリン酸マグネシウム
が92ppm付着したEVOHペレット(融点181
℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤と
してエチレンビスステロアミド100ppmとブロッキ
ング防止剤として無定形シリカ50ppmを添加した以
外は同様に行って、得られたf−EVOHの吐出速度
(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク値(測定
結果は表2にまとめて記載)を同様に測定したが、本発
明の流動特性を満足するものであった。得られたf−E
VOHを用いて、実施例1と同様に評価を行った。
【0048】実施例9 実施例1のf−EVOHの調製において、含水量0.1
%のEVOHペレットを150℃に加熱し、溶融させた
ステアリン酸マグネシウムを噴射し、添着させた以外は
同様に行ってステアリン酸マグネシウムが98ppm付
着したEVOHペレット(融点181℃)を得て、含水
量0.3%に調製した後、更に滑剤としてエチレンビス
ステロアミド100ppmを添加した以外は同様に行っ
て、得られたf−EVOHの吐出速度(測定結果は表1
にまとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2にまと
めて記載)を同様に測定したが、本発明の流動特性を満
足するものであった。得られたf−EVOHを用いて、
実施例1と同様に評価を行った。
【0049】実施例10 実施例1で得られたf−EVOHを用いて、3種3層共
押出しTダイフィルム製膜装置で、樹脂組成物(15μ
m)/接着性樹脂(10μm)/熱可塑性樹脂(40μ
m)なる層構成を有する積層体を得た以外は同様に評価
を行った。尚、押出機設定条件は同じで、T−ダイの設
定条件は以下のようにした。
【0050】[ダイの設定条件] T−ダイ マルチマニホールド3層ダイ ダイ巾 450mm 設定温度 240℃
【0051】比較例1 実施例1の含水量0.1%のEVOHペレット(融点1
81℃)をf−EVOHに変えて、実施例1と同様に積
層体を得て、同様に評価を行った。尚、該EVOHペレ
ットの吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載;尚、
測定温度は261℃)及びトルク値(測定結果は表2に
まとめて記載:尚、測定温度は231℃)を同様に測定
したが、本発明の流動特性を満足するものではなかっ
た。
【0052】比較例2 実施例1の含水量0.1%のEVOHペレット100部
とステアリン酸マグネシウム0.012部を単軸押出機
に投入して、240℃で溶融混練してステアリン酸マグ
ネシウムを105ppm含有したEVOH組成物(融点
181℃)を得、更に滑剤としてエチレンビスステアロ
アミド100ppm添加した。実施例1と同様に吐出速
度(測定結果は表1にまとめて記載;尚、測定温度は2
61℃)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記
載:尚、測定温度は231℃)を測定したが、本発明の
流動特性を満足するものではなかった。かかるEVOH
ペレットを用いて、比較例1と同様に積層体を作製し
て、同様に評価を行った。実施例及び比較例の評価結果
を表3にまとめて示す。
【0053】
【表1】 測定温度 吐出速度(cm3/sec) (℃) 15分後 1時間後 2時間後 4時間後 実施例1 261 1.4×10-2 3.7×10-2(2.6) 2.6×10-2(1.9) 1.7×10-2(1.9) 〃 2 261 1.3×10-2 3.5×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.8) 1.4×10-2(1.1) 〃 3 261 1.5×10-2 4.1×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.6) 1.7×10-2(1.1) 〃 4 261 1.4×10-2 3.6×10-2(2.6) 2.4×10-2(1.7) 1.7×10-2(1.2) 〃 5 261 1.6×10-2 4.2×10-2(2.6) 3.0×10-2(1.9) 1.5×10-2(0.9) 〃 6 242 1.3×10-2 3.5×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.8) 1.4×10-2(1.1) 〃 7 252 1.5×10-2 4.1×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.6) 1.7×10-2(1.1) 〃 8 261 1.3×10-2 3.5×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.8) 1.4×10-2(1.1) 〃 9 261 1.5×10-2 4.1×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.6) 1.7×10-2(1.1) 〃 10 261 1.4×10-2 3.7×10-2(2.6) 2.6×10-2(1.9) 1.7×10-2(1.9) 比較例1 261 1.0×10-2 9.7×10-2(1.0) 2.7×10-2(0.5) 2.3×10-2(0.5) 〃 2 261 1.5×10-2 4.1×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.6) 1.7×10-2(1.1) 注)( )内の数字は、15分後の測定値との比を示す。
【0054】
【表2】 測定温度 トルク値(Nm) (℃) 最大値 1時間後 2時間後 実施例1 231 5.5〔11分〕 2.6(0.5) 2.2(0.4) 〃 2 231 5.4〔12分〕 3.8(0.7) 3.7(0.7) 〃 3 231 5.7〔12分〕 2.8(0.5) 2.5(0.4) 〃 4 231 5.3〔10分〕 2.4(0.9) 2.1(0.4) 〃 5 231 5.5〔12分〕 2.8(0.5) 2.5(0.5) 〃 6 212 5.4〔12分〕 3.8(0.7) 3.7(0.7) 〃 7 222 5.4〔12分〕 3.8(0.7) 3.7(0.7) 〃 8 231 5.4〔12分〕 3.8(0.7) 3.7(0.7) 〃 9 231 5.4〔12分〕 3.8(0.7) 3.7(0.7) 〃 10 231 5.5〔11分〕 2.6(0.5) 2.2(0.4) 比較例1 231 7.0〔18分〕 6.6(0.9) 6.6(0.9) 〃 2 231 2.2〔17分〕 0 (0) 0 (0) 注)〔 〕は、極大値の時間で、( )内の数字は、15分後の測定値との比を 示す。
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】本発明の積層体は、特定の流動特性を示
すEVOHを含有する層を少なくとも1層有しているた
め、外観性、(リグライド時の)熱安定性等に優れ、か
かる積層体は、食品や医薬品、農薬品、工業薬品包装用
のフィルム、シート、チューブ、袋、容器等の用途に非
常に有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月19日(2000.4.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】実施例1 含水量0.1%のEVOH[エチレン含有量35モル
%、ケン化度99.6モル%、MI10g/10分(2
10℃、荷重2160g)]ペレット100部に水2部
を加えロッキングミキサーで10分間ブレンドを行い、
含水量2%のEVOHペレットを得た。次いで、得られ
たEVOHペレット100部を別途ロッキングミキサー
に投入し、更にステアリン酸マグネシウム100ppm
を投入してブレンドを行って、EVOHペレットの表面
にステアリン酸マグネシウム94ppmが付着したEV
OHペレットを得た。尚、ステアリン酸マグネシウムの
付着量は原子吸水光分析法で求めたMg量から算出し
た。更に、100℃の乾燥機で10時間乾燥し、含水量
0.3%に調製した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】実施例2 実施例1のf−EVOHの調製において、ステアリン酸
マグネシウムの投入量を80ppmとして、該ステアリ
ン酸マグネシウムが75ppm付着したEVOHペレッ
ト(融点181℃)を得て、含水量0.3%に調製した
後、更に滑剤としてエルカ酸アミド150ppmと酸化
防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)]プロピオーネ100ppmを添加した以外は同様
に行って、得られたf−EVOHの吐出速度(測定結果
は表1にまとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2
にまとめて記載)を同様に測定したが、本発明の流動特
性を満足するものであった。得られたf−EVOHを用
いて、実施例1と同様に評価を行った。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】実施例3 実施例1のf−EVOHの調製において、ステアリン酸
マグネシウムに替えて、酢酸マグネシウムを40ppm
投入して、該酢酸マグネシウムが36ppm付着したE
VOHペレット(融点181℃)を得て、含水量0.3
%に調製した後、更に滑剤としてエルカ酸アミド150
ppmとエチレンビスステアロアミド100ppmを添
加した以外は同様に行って、得られたf−EVOHの吐
出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク値
(測定結果は表2にまとめて記載)を同様に測定した
が、本発明の流動特性を満足するものであった。得られ
たf−EVOHを用いて、実施例1と同様に評価を行っ
た。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】実施例4 実施例1のf−EVOHの調製において、ステアリン酸
マグネシウムに替えて、ラウリン酸亜鉛を 350pp
投入して、該ラウリン酸亜鉛が310ppm付着した
EVOHペレット(融点181℃)を得て、含水量0.
3%に調製した後、更に滑剤としてエチレンビスステア
ロアミド150ppmを添加した以外は同様に行って、
得られたf−EVOHの吐出速度(測定結果は表1にま
とめて記載)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて
記載)を同様に測定したが、本発明の流動特性を満足す
るものであった。得られたf−EVOHを用いて、実施
例1と同様に評価を行った。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】実施例5 実施例1のf−EVOHの調製において、ステアリン酸
マグネシウムに替えて、ステアリン酸カルシウムを22
ppm投入して、該ステアリン酸カルシウムが208
ppm付着したEVOHペレット(融点181℃)を得
て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤としてエチ
レンビスステアロアミド100ppmと酸化防止剤とし
てN,N´ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−ブチル−
4−ヒドロキシ−ヒドロキシナマミド)500pp
添加した以外は同様に行って、得られたf−EVOHの
吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク
値(測定結果は表2にまとめて記載)を同様に測定した
が、本発明の流動特性を満足するものであった。得られ
たf−EVOHを用いて、実施例1と同様に評価を行っ
た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DSC(示差走査型熱量計)にて測定さ
    れる融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1点に
    おける高化式フローテスターでの加熱温度と吐出速度の
    関係において、15分以後2時間以内の任意の加熱時間
    における吐出速度が、15分後の吐出速度の0.1〜5
    0倍の範囲にあり、また、2時間以後10時間以内の任
    意の加熱時間での吐出速度が15分後の吐出速度の2倍
    未満であり、かつDSCにて測定される融点より30〜
    60℃高い温度の少なくとも1点におけるトルク検出型
    レオメーターで測定した時間とトルクの関係において、
    1時間以後2時間以内の任意の加熱時間におけるトルク
    値が20分以内に現れるトルク最大値の1/6〜5/6
    の範囲にあるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を
    含有する層を少なくとも1層含むことを特徴とする積層
    体。
  2. 【請求項2】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
    を含有する層が中間層であることを特徴とする請求項1
    記載の積層体。
  3. 【請求項3】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
    を含有する層が最内層または最外層のいずれかであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の積層体。
JP06968099A 1999-01-19 1999-03-16 積層体 Expired - Fee Related JP4262823B2 (ja)

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