JP2000264741A - 炭化珪素系セラミック複合材料とその製造方法 - Google Patents
炭化珪素系セラミック複合材料とその製造方法Info
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Abstract
に分散させた機械的特性、特に耐熱衝撃性と快削性を合
わせて向上させた焼結複合材の提供。 【構成】 表面にt−BN(乱層構造窒化硼素)を被着
してなる炭化珪素粉末を焼結してなり、炭化珪素マトリ
ックスの結晶粒界、または結晶粒界および結晶粒内にh
−BN(六方晶窒化硼素)が5体積%以上50体積%以
下で均一に分散している炭化珪素系セラミック複合材
料。
Description
ックスとする炭化珪素系セラミック複合材料とその製造
方法に関する。
て、耐熱性、耐食性、耐摩耗性に優れており、その製造
方法は、反応焼結法と添加物による緻密化焼結法に大別
される。緻密化焼結法としては、微細なSiC粉末に硼
素や硼素化合物および炭素や炭素化合物を加えて200
0℃前後で焼結する方法が一般に用いられているが、熱
伝導度、硬度ではSi3 N4 より優れるものの、強度が
低く、靭性値も低いという欠点がある。
温靭性等を改善するために炭化珪素粉末60〜95体積
%と平均粒径3〜30μmの金属硼化物5〜40体積%
の混合粉末に焼結助剤を加えて1900〜2300℃で
焼結してミクロ粒子分散複合焼結体を製造する方法(特
開平5−279122号公報)等が知られている。
素、炭化チタン、窒化チタン、硼化チタン等のナノサイ
ズの分散粒子1〜30体積%を分散混合してプラズマ放
電焼結し数百nmのナノサイズの分散粒子を複合した高
強度、高靭性、耐摩耗性に優れた炭化珪素複合材料も知
られている(特開平10−95670号公報)。
に対する耐食性を向上させる目的で窒化珪素、炭化珪素
等のセラミックスに窒化硼素を複合させる方法も知られ
ている。この方法は、通常、セラミックス粉末に1〜1
0μm程度の窒化硼素粉末を混合し、焼結するものであ
るが、マトリックス中に分散した窒化硼素粉末が摺動に
より剥離する問題がある。これを解決する方法として密
度の低いセラミックス仮焼体に硼酸溶液を含浸させてア
ンモニア雰囲気中で還元窒化し、焼結体表面層に数百n
m程度の窒化硼素微粒子を分散させる方法(特開平7−
330421号公報)が知られている。
度、耐熱衝撃性に優れたSi3 N4基複合材料およびそ
の製造方法の発明をなし、特許出願した(特開平9−1
69575号公報)。この発明は、Si3 N4 に、尿
素、硼酸およびY2 O3 、Al 2 O3 、MgO、SiO
2 、希土類酸化物等の焼結助剤を混合し、水素雰囲気中
で700〜1100℃で還元処理して乱層構造の窒化硼
素(t−BN)がSi3N4 の粉末の回りを取り囲んだ
粉末を形成した後、この粉末を不活性雰囲気中1700
℃以上の温度で焼結することによりSi3 N4 のマトリ
ックスの結晶粒内および/または粒界に100nm程度
の微細なh−BNを1〜25体積%分散させたナノ複合
材を得るものである。
0421号公報に記載されるような数百nm程度の窒化
硼素微粒子を表面層に分散さた焼結体は、表面層のみを
改質して固体潤滑性を持たせたり、溶融金属に対する耐
食性を向上させたものにすぎず、また特開平5−279
122号公報、特開平10−95670号公報に記載の
焼結体は、高温靭性は向上するものの、耐熱衝撃性、破
壊強度、快削性等の総合的な機械的特性がいまだ十分で
はない。上記の特開平9−169575号公報に示され
る方法で製造した窒化珪素基複合材料は、BNの含有量
が20体積%のときにt−BN中の残留酸化物の影響に
より生じたSi2 ON2 ガラスの回折ピークが認めら
れ、強度も低下した。この傾向は、BNの含有量が20
体積%を超えるとより顕著であり、この方法を単に炭化
珪素基複合材料の製法に適用しても同様の問題が生じる
ため、満足な結果は得られない。
スとし、第2相を均一に分散させた機械的特性、特に耐
熱衝撃性と快削性を合わせて向上させた焼結複合材を提
供することを目的とする。
−BNを焼結体中に均一に分散させる新たな方法によ
り、耐熱衝撃性と快削性等を顕著に向上できることを見
出した。
t−BNを被着してなる炭化珪素粉末を焼結してなり、
炭化珪素マトリックスの結晶粒界、または結晶粒界およ
び結晶粒内にh−BN(六方晶窒化硼素)が5体積%以
上50体積%以下で均一に分散した焼結体からなること
を特徴とする炭化珪素系セラミック複合材料である。
体積%で400nm以下、より好ましくは80nm以下
の微細なh−BNを炭化珪素のマトリックスの結晶粒
界、または結晶粒界および結晶粒内に分散させると、得
られた複合材料は、機械加工性、耐熱衝撃性および溶融
金属の腐食性に優れ、破壊強度および高温強度が高くな
る。
被着してなる焼結用炭化珪素粉末である。請求項に3係
る発明は、炭化珪素粉末、硼素含有物質、窒素含有物質
を混合し、加熱により炭化珪素粉末表面にt−BNを被
着し、さらにt−BNをh−BN前駆体に相転移させる
高温加熱処理をすることを特徴とする炭化珪素粉末の製
造方法である。
明により得られた炭化珪素粉末を焼結することを特徴と
する炭化珪素系セラミック複合材料の製造方法である。
また、請求項5に係る発明は、尿素粉末14〜56重量
%、硼酸粉末7〜29重量%、炭化珪素粉末残部を混合
し、この混合粉末を水素雰囲気中で還元処理し、この還
元処理した混合粉末を不活性ガス雰囲気中で高温加熱処
理し、この加熱処理した混合粉末を1900℃以上の温
度で焼結することを特徴とする請求項4記載の炭化珪素
系セラミック複合材料の製造方法である。
項4または5に係わる発明の炭化珪素系セラミック複合
材料の製造方法において、焼結助剤として、Y2 O3 、
A1 2 O3 、MgO、SiO2 、希土類酸化物のいずれ
か一種以上を添加する方法である。
N源として市販のBN粉末を用いると、炭化珪素、窒化
珪素、サイアロン等の結晶粒子のマトリックス内でのB
Nの分散性に問題が生じる。このため、請求項2ないし
3に係る本件発明では、焼結を行う工程の前に、炭化珪
素の粉末に、所定量の例えば尿素と硼酸の粉末を混合し
た後、水素ガス等の還元雰囲気中での還元処理とその後
の窒素ガス等の不活性雰囲気中での高温加熱処理によ
り、炭化珪素の粉末の表面にh−BNの前駆体を被着さ
せるものである。出発材料の尿素も硼酸もともにあらゆ
る溶媒に可溶であるため、BN源としてはこの両者が好
ましい。
ては、下記のような方法を採用できる。(1)硼素源と
して、硼酸、酸化硼素等を用い、窒素源として、尿素、
シアヌル酸、メラミン、ジシアンアミド、塩化アンモニ
ウム、またはグアニジン等を使用して還元雰囲気中で炭
化珪素の粉末を処理する方法。(2)硼酸、酸化硼素等
の硼素源のみをセラミックス粒子に被覆し、アンモニア
ガスまたは窒素+アンモニア混合ガス中で反応させ、B
Nを合成する方法。(3)硼素源と窒素源を同時に含む
硼酸アンモニウムを還元雰囲気(アンモニアガス、窒素
+アンモニア混合ガス、水素)中で合成する方法。
好ましい工程の概念を示すとおり、まず、BN源である
例えば尿素CO(NH2 )2 と硼酸H3 BO3 を溶媒に
溶かし、これに清浄なSiC粉末をよく混合したのち、
溶媒を乾燥除去し、次いでSiC粉末に付着した尿素と
硼酸を還元雰囲気中で加熱還元処理することによりSi
C粉末表面に乱層構造のt−BN被膜を形成する。
クス中に分散させるBN粒子の出発原料に、例えば尿素
と硼酸を用い、清浄なSiC粉末と混合し、乾燥した後
の還元処理でSiC粉末の表面に微細なt−BN粒子を
析出させ、このt−BN粒子を微細なh−BN前駆体に
相転移させることにより、焼結時に生成する微細なh−
BN粒子に以下のような役割を与えることにより、セラ
ミック複合構造材料としての従来の問題点を克服するも
のである。 (1)SiC粉末表面に微細なh−BN前駆体を被着し
た粉末に必要により焼結助剤を添加、混合し、さらに乾
燥し、混合粉末を焼結すると、h−BN前駆体はh−B
Nに変化し、平均粒径400nm以下、より好ましくは
80nm以下の微細なh−BN粒子がSiCマトリック
スの粒界、または粒界および粒内に均一に分散した組織
になる。この均一に分散した微細なh−BN粒子により
焼結中のSiCの粒成長が抑制される。h−BN粒子の
大きさが平均粒径400nmを超えると粒成長を抑制す
る効果が低下し、焼結体の強度が減少する。 (2)本発明の複合材料では、上記SiCのマトリック
ス結晶粒子の結晶粒界の界面に不純物の生成は認められ
ず、界面の整合性は良い。また、熱膨張差により冷却過
程に生じる劈開も、BN−SiC粒界よりもBN粒内で
あることから、強い界面を実現する。BNを多量添加す
ることにより、粒界に微細な粒子を分散することがで
き、温度が上昇しても、粒界は安定なBN粒子により部
分的に結合しているために、高温での強度低下が抑えら
れる。 (3)BN含有量を所定の体積%以上にすると、溶融金
属に対する腐食性が改善される。特に80nm以下のナ
ノサイズのBN粒子が分散していると、BN粒子間の間
隔がかなり短くなるため、マトリックスの受けるダメー
ジも小さくなる。 (4)h−BNはグラファイトと同じ積層構造をとり、
その層間は弱いフアンデルワールス力で結合しているた
め、図2に一般的なセラミックス材と比較して切削のメ
カニズムを概念的に示すように、一般的なセラミックス
材では大きなクラックが進展するのに対して、本発明の
炭化珪素系セラミック複合材料は、多量のナノサイズの
BN粒子が粒界に均一に分散しているので、切削時に劈
開し、クラックの伝播を分散させ、硬い材料でも優れた
快削性を示す。
クス結晶粒子の結晶粒界、または結晶粒界および結晶粒
内に特定の割合で分散させたh一BN粒子に上記のよう
な役割を与えることにより、従来のセラミック複合材料
の破壊強度、耐熱衝撃性等の機械的特性の改善だけでな
く、溶融金属に対する耐食性と機械加工時の快削性を改
善することが可能になる。その結果、耐熱衝撃性、高強
度の維持を要求される摺動部材や使用環境が厳しい高温
部材等の構造材料を実現することができた。
窒化アルミニウムまたは窒化珪素をマトリックスとした
高温特性等に優れたセラミックス複合材料を開発し、先
に特許出願(特願平9−315006号)しているが、
これらの窒化アルミニウムまたは窒化珪素をマトリック
スとしたセラミックス複合材料と比較しても、本発明の
炭化珪素系セラミック複合材料は、耐腐食性、耐酸化性
等の高温特性により優れている。
ク複合材料は、耐食性については400℃溶融NaOH
中で30分間保持しても強度の低下を示さない、耐酸化
性については1400℃大気中で100時間保持しても
強度の低下を示さない、高温強度については1600℃
でも700MPa近い高強度を示す。
本発明のh−BN(六方晶窒化硼素)のマトリックス結
晶粒子の結晶粒界、または晶粒界および結晶粒内におけ
る含有量は、5体積%以上50体積%以下、好ましくは
10〜40体積%、さらに好ましくは10〜30体積%
である。このh−BNの体積含有割合は、炭化珪素系複
合材料の体積に対するh−BNの体積百分率である。そ
れぞれのh−BNは平均粒径が400nmm以下、より
好ましくは80nm以下、さらに好ましくは60nm以
下である。h−BNの粒径は、TEM(透過型電子顕微
鏡観察)写真によって計測することができる。
で含有し、かつ均一に分散させると、本発明の複合材料
は、室温および高温での機械的特性の向上、溶融金属に
対する耐食性と機械加工時の優れた快削性が同時に得ら
れる。h−BN含有量が上記上限値を超えると、複合材
料は耐食性と快削性について良好であるが、破壊強度、
破壊靭性等の機械的特性が低下する。またh−BN含有
量が上記下限値未満では、複合材料は機械的特性は優れ
ているが、耐食性と快削性の改善効果が小さくなり、好
ましくない。
粉末の製造は次の通りに行う。原料の炭化ケイ素粉末と
しては、平均粒子径1μm程度以下、好ましくは500
nm以下の市販の粉末を使用できる。従来の市販の鱗片
状、平板状や粒子径の大きいBN粉末を用いたSiCと
の複合化では、微細かつ均一に第二相を分散することは
難しく、BNの多量添加では更に難しいため、先ず炭化
珪素の粉末に、所定量の例えば、尿素と硼酸の粉末を加
え、この混合粉末をエタノ一ルを分散媒として湿式混合
する。この硼酸に対する尿素の割合は、硼酸1モルに対
して尿素1〜4モル、好ましくは1:2となるようにす
る。また尿素粉末および硼酸粉末は、最終的にマトリッ
クス結晶粒子中に上記BNの体積%となるように秤量
し、添加混合する。そのために、尿素粉末は、14〜5
6重量%、硼酸粉末は、7〜29重量%、残部炭化珪素
となる割合で混合する。
かの工程で還元処理と高温加熱処理を行う。 (1)600〜1200℃の水素ガス等の還元雰囲気で
の還元と1500〜1600℃で窒素ガス等の不活性ガ
ス雰囲気での高温加熱処理。 (2)600〜800℃の水素ガス等の還元雰囲気での
3時間以上の還元に続いて1000〜1200℃の水素
ガス等の還元雰囲気での8時間以上の還元。その後15
00〜1600℃で窒素ガス等の不活性ガス雰囲気で1
0時間以上の高温加熱処理。 (3)600〜800℃の水素ガス等の還元雰囲気での
3時間以上の還元に続いて1000〜1200℃の水素
ガス等の還元雰囲気での8時間以上の還元。その後15
00〜1600℃で窒素ガス等の不活性ガス雰囲気で6
時間以上の高温加熱処理と1000〜1500℃で3時
間以上の真空高温加熱処理。
された方法のように、窒化珪素に、尿素、硼酸および焼
結助剤を混合し、水素還元処理した混合粉末を用いて焼
結すると、t−BN中の残留酸化物の影響により生じた
Si2 ON2 ガラス相が特性に悪影響を及ぼす。そのた
め本発明では、水素雰囲気中で還元処理した後、続いて
窒素ガス等の不活性ガス雰囲気で、1500〜1600
℃で更に3〜10時間高温加熱処理することを特徴とす
る。この高温加熱処理は主に乱層構造のt−BNを六方
晶のh−BNに相転移させるために行うものである。
粉末の表面にはt−BNが被着しているがこれを洗浄す
ることにより、t−BN以外の付着物を除去することが
望ましい。
を行うのは、主に、焼結体の高温特性を低下させる酸素
を混合粉末から除去するためであり、1500℃程度の
温度とすることが好ましい。この処理により、焼結体の
残存酸素濃度を4%以下、より好ましくは3%以下にす
ることが望ましい。
着したSiC粉末に所定量の焼結助剤を添加して、再び
エタノ一ルを分散媒として湿式混合し、更に乾燥する。
ここで焼結助剤は、Y2 O3 、A12 O3 、Gd2 O3
等であって、その添加量はh−BN前駆体を被着したS
iC粉末100重量部に対して5〜20重量部、好まし
くは5〜15重量部添加する。
を添加するのは、焼結温度を低下させるためであり、助
剤を使用しないと2000℃以上の高温でも緻密な焼結
体を得ることが困難である。また、従来の技術のように
炭素および硼素を助剤とした場合、焼結温度は2000
℃以上と高くなるが、ほぼ同様の成果が得られる。むし
ろ、高温特性は酸化物系助剤を用いた場合より優れたも
のが得られる。そして最終的に、h−BN前駆体を被着
したSiC粉末を通常のプレス成型等により成形して、
窒素雰囲気中、1900℃以上、好ましくは2000℃
以上の焼結温度で焼結する。この焼結は、常圧焼結の他
に、窒素等の不活性雰囲気中で、常圧焼結とHIP処理
を組合せて行うか、或いはホットプレス焼結で行うこと
ができる。また、上記特開平10−95670号公報に
開示されているようなプラズマ放電焼結を使用すること
もできる。ホツトプレス焼結の場合は、特に焼結温度1
850〜1900℃、プレス圧10〜40MPaで1〜
2時間焼結することが好ましい。
なわない限りで、その他の化合物を少量含有することを
妨げないものである。
−SiC粉末(徳山ソーダ社製)に、硼酸(H3 B
O3 )粉末(高純度化学研究所製)とこの硼酸の2倍の
モル量に相当する尿素粉末(和光純薬工業社製)を焼結
体中のBNの体積%がそれぞれ10%(実施例1)、2
0%(実施例2)、30%(実施例3)となるような量
を加えて均一に混合した。この混合粉末をエタノ一ルを
分散媒としてボールミルを用いて24時間湿式混合した
後、水を加え、更に乾燥した。乾燥した混合粉末を水素
雰囲気中、700℃で3時間還元処理し、続いて水素雰
囲気中において、1100℃で8時間還元処理し、更に
窒素雰囲気中において1500℃で6時間高温加熱処理
し、さらに真空中において1500℃で3時間高温加熱
処理した。
粉末の91重量%に対して焼結助剤としてAl2 O3 を
7重量%とY2 O3 を2重量%加え、再びエタノ一ルを
分散媒としてボールミルを用いて72時間湿式混合した
後、乾燥させた。乾燥した混合粉末を黒鉛ダイスに充填
して、ホットプレス装置(富士電波工業社製)で30M
Paの圧力、Ar雰囲気中において1900℃で1時間
焼結して炭化珪素複合材料を製造した。 図3に、この
実施例の加熱温度履歴を示す。
物、(b)混合物を還元し、高温加熱処理した生成物、
(c)1900℃でホットプレスした30体積%の微細
な窒化硼素を分散した焼結体(以下「SiC/BNナノ
複合材」という)のXRD回折パターンを示す。
酸、尿素のピークのみを示しているが、(b)の還元後
の粉末は、硼酸と尿素のピークは消失し、代わりにBN
の低温相であるt−BNとh−BNに起因するピークが
見られる。(c)の焼結体では、β−SiC、α−Si
C、h−BNのピークが見られた。 〈比較例1〜4〉比較のために、BN源として硼酸と尿
素を用いる代わりに、市販のBN粉末(平均粒径9μ
m)を実施例と同一の炭化珪素粉末に、焼結体中のBN
の体積%がそれぞれ10%(比較例1)、20%(比較
例2)、30%(比較例3)となるような量を加えて、
実施例と同様に焼結した。また、BNを全く含まない実
施例と同一の炭化珪素原料にh−BN前駆体を被着せ
ず、また市販のBN粉末も混合せずに実施例と同一の条
件で焼結した炭化珪素単相材料を比較例4とした。
られた30体積%のBNを含有するSiC/BNナノ複
合材のTEM(透過型電子顕微鏡観察)写真を示す。こ
れらの写真からSiCマトリックスの結晶粒界、または
結晶粒界および結晶粒内に平均粒径80nm以下の微細
なh−BNが分散した組織を持つナノ複合材であること
が分かった。写真からSiCとh−BNの界面の整合性
がよいことが分かる。
粉末の粒径は、9μmであり、この粉末を焼結した時の
炭化ケイ素焼結体は、TEM観察からBN粒子が炭化ケ
イ素の粒界に分散した組織をもつミクロ複合材であるこ
とが分かった。 図6は、本発明の実施例のSiC/B
Nナノ複合材と比較例のSiC/BNミクロ複合材のB
N含有量(体積%)とヤング率の関係を示す。実施例
は、BN含有量が増大してもヤング率の低下の度合い
が、比較例より小さい。
ノ複合材と比較例のSiC/BNミクロ複合材のBN含
有量(体積%)と硬度の関係を示す。実施例は、BN含
有量が増大しても硬度の低下の度合いが、比較例より小
さい。
ノ複合材と比較例のSiC/BNミクロ複合材のBN含
有量(体積%)と破壊強度の関係を示す。実施例は、B
N含有量10体積%程度で最大の破壊強度を示し、それ
より含有量が増えると破壊強度が低下するが比較例より
相当に大きな破壊強度を有している。
ノ複合材と比較例のSiC/BNミクロ複合材の耐熱衝
撃破壊抵抗を示す。耐熱衝撃破壊抵抗は、曲げ試験片
(3×4×37mm)を直立管状炉の中につり下げ、1
0分間試験温度に保持した後、水浴に落下させ、3点曲
げ強度を測定し、強度が急激に低下する下式で示される
臨界温度差(ΔTc/℃)を求める水中急冷法により評
価した。
比、Ε:ヤング率、α熱膨張係数。本発明の実施例のS
iC/BNナノ複合材は、耐熱衝撃性試験における強度
が急激に低下する臨界温度差ΔTc/℃は、SiC単体
で400未満に対して、10体積%BNで400超、3
0体積%BNで1300超である。
材をWC/Co系超硬バイトで孔あけ加工した表面状態
を示す写真であり、加工面が欠けることなく、微細に加
工されていることが確認できる。これより本発明の焼結
セラミックス複合体が優れた切削性を示すことは明らか
である。
粒径400nm以下、より好ましくは80nm以下の粒
径で非常に均一に分散されたBNを含有する新規なセラ
ミック複合体であり、炭化珪素単体に比べて、耐熱衝撃
性、破壊強度、硬度、弾性率、切削性等の機械的性質が
顕著に向上した。本発明のセラミックス複合材料は、上
記のような優れた特性を有しており、種々の構造材料、
基板材料、特に高温で用いられる構造材料等への応用が
可能である。
念図。
iC/ナノBN複合体の切削のメカニズムを比較した概
念図。
iC粉末を形成するための加熱温度履歴を示すグラフ。
の混合物、(b)混合物を還元した生成物、(c)19
00℃でホットプレスしたSiC/30体積%ナノBN
複合材のXRD回折パターングラフ。
%ナノBN複合材の組織を示すTEM観察写真。
較例のSiC/BNミクロ複合材のBN含有量(体積
%)とヤング率の関係を示すグラフ。
較例のSiC/BNミクロ複合材のBN含有量(体積
%)と硬度の関係を示すグラフ。
較例のSiC/BNミクロ複合材のBN含有量(体積
%)と破壊強度の関係を示すグラフ。
を示す臨界温度差と破壊強度の関係を示すグラフ。
をWC/Co系超硬バイトで孔あけ加工した表面状態を
示す図面代用写真である。
9)
Claims (6)
- 【請求項1】 表面にt−BN(乱層構造窒化硼素)を
被着してなる炭化珪素粉末を焼結してなり、炭化珪素マ
トリックスの結晶粒界、または結晶粒界および結晶粒内
にh−BN(六方晶窒化硼素)が5体積%以上50体積
%以下で均一に分散している焼結体であることを特徴と
する炭化珪素系セラミック複合材料。 - 【請求項2】 表面にt−BNを被着してなる焼結用炭
化珪素粉末。 - 【請求項3】 炭化珪素粉末、硼素含有物質、窒素含有
物質を混合し、加熱により炭化珪素粉末表面にt−BN
を被着し、さらにt−BNをh−BN前駆体に相転移さ
せる高温加熱処理をすることを特徴とする請求項2記載
の炭化珪素粉末の製造方法。 - 【請求項4】 請求項3記載の方法により得られた炭化
珪素粉末を焼結することを特徴とする炭化珪素系セラミ
ック複合材料の製造方法。 - 【請求項5】 尿素粉末14〜56重量%、硼酸粉末7
〜29重量%、炭化珪素粉末残部を混合し、この混合粉
末を水素雰囲気中で還元処理し、この還元処理した混合
粉末を不活性ガス雰囲気中で高温加熱処理し、この加熱
処理した混合粉末を1900℃以上の温度で焼結するこ
とを特徴とする請求項4記載の炭化珪素系セラミック複
合材料の製造方法。 - 【請求項6】 焼結助剤として、Y2 O3 、A1
2 O3 、MgO、SiO2、または希土類酸化物のいず
れか一種以上を添加することを特徴とする請求項4また
は5記載の炭化珪素系セラミック複合材料の製造方法。
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|---|---|---|---|
| JP07097699A JP4312293B2 (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 炭化珪素系セラミック複合材料とその製造方法 |
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