JP2000265272A - タングステン層の形成方法及びタングステン層の積層構造 - Google Patents
タングステン層の形成方法及びタングステン層の積層構造Info
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Abstract
をなくして全体の見かけ上の成膜速度を高めると共に、
膜厚の面間均一性(再現性)を高めることができめるタ
ングステン層の形成方法を提供する。 【解決手段】 フッ化タングステンガスよりなる原料ガ
スとこの原料ガスを還元する還元ガスとを含む処理ガス
を供給しつつ、被処理体Wの表面にタングステン層を形
成する方法において、前記被処理体の表面にタングステ
ンの核結晶膜2を形成する核結晶膜形成工程と、前記核
結晶膜上に主タングステン膜4を形成する主タングステ
ン膜形成工程と、前記核結晶膜形成工程と前記主タング
ステン膜形成工程との間に、前記主タングステン膜形成
工程に比べて前記還元ガスに対する前記原料ガスの流量
比を小さくした状態で中間タングステン膜6を形成する
中間タングステン膜形成工程を備える。これにより、核
結晶膜成膜後のインキュベーションタイムをなくして全
体の見かけ上の成膜速度を高めると共に、膜厚の面間均
一性(再現性)を高める。
Description
被処理体の表面に形成されるタングステン層の形成方法
及びタングステン層の積層構造に関する。
いては、被処理体である半導体ウエハ表面に配線パター
ンを形成するために或いは配線間等の凹部を埋め込むた
めにW(タングステン)、WSi(タングステンシリサ
イド)、Ti(チタン)、TiN(チタンナイトライ
ド)、TiSi(チタンシリサイド)等の金属或いは金
属化合物を堆積させて薄膜を形成することが行なわれて
いる。
方式、例えばH2 (水素)還元法、SiH4 (シラン)
還元法、SiH2 Cl2 (ジクロルシラン)還元法など
が知られており、SiH2 Cl2 還元法は配線パターン
を形成するために例えば還元ガスとしてジクロルシラン
を用いて600℃程度の高温下にてWやWSi(タング
ステンシリサイド)膜を形成する方法であり、SiH4
還元法は、同じく配線パターンを形成するために、例え
ば還元ガスとしてシランを用いて先程よりも低い450
℃程度の低温下にてWやWSi膜を形成する方法であ
る。
なウエハ表面上の穴埋めのために、例えば還元ガスとし
て水素を用いて400〜450℃程度の温度下でW膜を
堆積させる方法である。上記の場合、いずれも例えばW
F6(六フッ化タングステン)が使用される。例えば配
線用、埋め込み用或いはこれらの双方のためにタングス
テン層を形成する場合を例にとって説明する。まず、初
めからCVDにより膜形成を行なうとすると膜付きが悪
くて膜付きが生じないインキュベーションタイムが長く
なる傾向にあるので、これを防止するために、最初は原
料ガスであるWF6 ガスと還元ガス、例えばシランや水
素ガス等を少量ずつ流してウエハ表面に結晶種となるタ
ングステンの核結晶膜を成長させる。この核結晶膜の成
長工程を所定の時間、例えば数10秒行なったならば、
上記原料ガスや還元ガス等を多量に流して上記核結晶膜
を種として主たるタングステン膜を高い成膜速度で成長
させて全体として所望の厚さのタングステン層を得てい
る。
造を模式的に示しており、半導体ウエハWの表面にタン
グステンの核結晶膜2と主タングステン膜4が順次積層
された状態となっている。また、図11は上記成膜工程
における時間と膜厚との関係を示したグラフであり、前
処理後に、核結晶膜形成工程が行なわれるが、この核結
晶膜形成工程に入っても、しばらくは膜が付着しないイ
ンキュベーションタイムT1が存在し、また、核結晶膜
形成工程から、主タングステン膜形成工程に入った時も
しばらくは膜が付着しないインキュベーションタイムT
2が存在する。そして、主タングステン膜形成工程にお
いて、多量に膜付けが行われる。
膜厚のコントロールは、一般的にはガス流量と時間とを
管理することによって行なわれるが、上記した各インキ
ュベーションタイムT1、T2の長さは半導体ウエハの
表面の影響、例えばタングステン膜を成膜する時にはそ
の下地となるTiN膜等の下地膜の膜質によって著しく
影響されてしまい、人為的にコントロールすることが困
難である。従って、例えば核結晶膜2の目的とする厚さ
を500Åに設定しても、一方のインキュベーションタ
イムT1が変動して実際には、図11中において一点鎖
線で示すように、膜厚が600Åになったり、400Å
になったり変動してしまう。また、他方のインキュベー
ションタイムT2も変動するので、主タングステン膜の
実質的な膜付け時間も変動する。このように、核結晶膜
2の厚さや主タングステン膜の実質的な膜付け時間が変
動しても、最終的に必要とされるタングステン層の厚さ
は例えば8000Å程度であって、この量は上記した核
結晶膜2の変動量、例えば100Åと比較して遥かに大
きく、また、インキュベーションタイムT2の変動も僅
かなので、タングステン層の全膜厚に対する影響の割合
は非常に小さくなり、従って、ウエハ間における膜厚の
差がそれ程大きくないので、問題が生ずることはなかっ
た。
回路の多層化が推進されており、これにともなって各種
の積層膜が薄膜化されてきている。例えば上述したよう
なタングステン層の場合には、従来は目標膜厚が800
0Å程度であったものが、最近の薄膜化の要請により目
標膜厚が1000Å程度まで小さくなって1/8程度に
なってきた。このような状況下において、従来の方法と
同様な成膜方法を採用すると、図12に示すように、目
標とする全膜厚が1000Åのタングステン層を形成す
る場合には、前述したようにインキュベーションタイム
T1、T2が不安定となって核結晶膜成長工程における
核結晶膜の厚さに例えば400〜600Å程度の範囲に
亘って変動が生じ、この変動分がそのまま主タングステ
ン膜成膜工程においても反映してしまう。また、インキ
ュベーションタイムT2も変動するので、この結果、タ
ングステン層の目標とする膜厚(1000Å)に対して
例えば±10%(100Å)以上の大きな変動が生じて
しまって、ウエハ間の膜厚が大きく異なってしまって、
膜厚を均一化することが困難であるという問題があっ
た。また、各インキュベーションタイムT1、T2に阻
害されてしまい、スループットもこれ以上、上げること
が困難であった。
することも考えられるが、この工程を過度に短くすると
核結晶膜の成長が不十分となって後工程である主タング
ステン膜成膜工程において膜成長が十分できなくなる恐
れもある。本発明は、以上のような問題点に着目し、こ
れを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の
目的は、中間タングステン膜形成工程を介在させること
により、核結晶膜成膜後のインキュベーションタイムを
なくして全体の見かけ上の成膜速度を高めると共に、膜
厚の面間均一性及び各被処理体間での膜厚の均一性(再
現性)を高めることができめるタングステン層の形成方
法及びタングステン層の積層構造を提供することにあ
る。
ン膜の成膜について鋭意研究した結果、核結晶膜の形成
工程の直後に、主タングステン膜形成工程よりも処理ガ
ス中のフッ素(F)ガス濃度を小さくした中間タングス
テン膜形成工程を介在させることにより、核結晶膜形成
工程の直後に発生していたインキュベーションタイムが
なくなって全体としての成膜速度を大幅に向上させるこ
とができる、という知見を得ることにより、本発明に至
ったものである。
ステンガスよりなる原料ガスとこの原料ガスを還元する
還元ガスとを含む処理ガスを供給しつつ、被処理体の表
面にタングステン層を形成する方法において、前記被処
理体の表面にタングステンの核結晶膜を形成する核結晶
膜形成工程と、前記核結晶膜上に主タングステン膜を形
成する主タングステン膜形成工程と、前記核結晶膜形成
工程と前記主タングステン膜形成工程との間に、前記主
タングステン膜形成工程に比べて前記還元ガスに対する
前記原料ガスの流量比を小さくした状態で中間タングス
テン膜を形成する中間タングステン膜形成工程を備える
ようにしたことを特徴とするタングステン層の形成方法
を行なうようにしたものである。
後に発生していたインキュベーションタイムがなくなっ
て中間タングステン膜形成工程に置き換えられることに
なる。この中間タングステン膜形成工程では、還元ガス
に対する原料ガスの流量比を、主タングステン膜形成工
程の場合よりも小さくしているので、還元作用の阻害要
因となるフッ素ガス濃度(量)が相対的に減少して、原
料ガスの還元が促進され、この結果、核結晶膜形成工程
の直後に発生していたインキュベーションタイムを生ず
ることなくタングステン膜が堆積されることになる。従
って、全体としての見かけ上の成膜速度(平均成膜速
度)が大きくなってスループットを向上できるのみなら
ず、成膜の再現性が向上して被処理体間の膜厚の均一性
及び膜厚の面内均一性をそれぞれ向上させることが可能
となる。
グステン膜形成工程における前記処理ガス中のフッ素原
子の濃度は、前記主タングステン膜形成工程における前
記処理ガス中のフッ素濃度よりも低く設定されている。
また、請求項3に規定するように、前記核結晶膜形成工
程と前記主タングステン膜形成工程とはそれぞれ数10
秒間程度行なうに対して、前記中間タングステン膜形成
工程は10秒間程度行なうことになる。
料ガスは、WF6 ガスである。また、請求項5に規定す
るように、前記還元ガスはH2 ガスであり、前記中間タ
ングステン膜形成工程におけるH2 ガスに対するWF6
ガスの流量比は0.04以下である。これにより、中間
タングステン膜形成工程において、処理ガスの供給に応
じて成膜反応が進行することのない供給律速状態を維持
して、温度や圧力等の処理条件による膜厚変動の少ない
中間タングステン膜の形成を行なうことができる。ま
た、請求項6は本発明方法で形成されるタングステン層
の積層構造を規定したものであり、被処理体の表面に、
フッ化タングステンガスより成る原料ガスとこの原料ガ
スを還元する還元ガスとを含む処理ガスを供給しつつ形
成されるタングステン層の積層構造において、前記被処
理体の表面に形成されたタングステンの核結晶膜と、こ
の核結晶膜上に形成された主タングステン膜と、前記核
結晶膜と前記主タングステン膜との間に、前記主タング
ステン膜の形成時に比べて前記還元ガスに対する前記原
料ガスの流量比を小さくした状態で形成された中間タン
グステン膜とを備えるように構成した。
ン層の形成方法及びタングステン層の積層構造の一実施
例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る
タングステン層の形成方法を実施するための成膜処理装
置を示す断面構成図である。まず、本発明方法を説明す
るに先立って、本発明方法を実施するための成膜処理装
置について説明する。この成膜処理装置14には、例え
ばアルミニウム等により円筒状或いは箱状に成形された
処理容器16を有しており、この処理容器16内には、
処理容器底部より起立させた円筒状のリフレクタ18上
に、例えば断面L字状の保持部材20を介して被処理体
としての半導体ウエハWを載置するための載置台22が
設けられている。このリフレクタ18及び保持部材20
は、熱線透過性の材料、例えば石英により構成されてお
り、また、載置台22は、厚さ1mm程度の例えばカー
ボン素材、AlNなどのアルミ化合物等により構成され
ている。
ば3本のリフタピン24が支持部材26に対して上方へ
起立させて設けられており、この支持部材26を処理容
器底部に貫通して設けられた押し上げ棒28により上下
動させることにより、上記リフタピン24を載置台22
に貫通させて設けたリフタピン穴30に挿通させてウエ
ハWを持ち上げ得るようになっている。上記押し上げ棒
28の下端は、処理容器16において内部の気密状態を
保持するために伸縮可能なベローズ32を介してアクチ
ュエータ34に接続されている。上記載置台22の周縁
部には、ウエハWの周縁部を保持してこれを載置台22
側へ固定するために、例えばウエハの輪郭形状に沿った
略リング状のセラミック製クランプリング38が設けら
れている。このクランプリング38は、上記保持部材2
0を遊嵌状態で貫通した支持棒40を介して上記支持部
材26に連結されており、リフタピン24と一体的に昇
降するようになっている。ここで保持部材20と支持部
材26との間の支持棒40にはコイルバネ42が介設さ
れており、クランプリング38等の降下を助け、且つウ
エハのクランプを確実ならしめている。これらのリフタ
ピン24、支持部材26及び保持部材20も石英等の熱
線透過部材により構成されている。
は、石英等の熱線透過材料よりなる透過窓44が気密に
設けられており、この下方には、透過窓44を囲むよう
に箱状の加熱室46が設けられている。この加熱室46
内には加熱部として複数個の加熱ランプ48が反射鏡も
兼ねる回転台50に取り付けられており、この回転台5
0は、回転軸を介して加熱室46の底部に設けた回転モ
ータ54により回転される。従って、この加熱ランプ4
8より放出された熱線は、透過窓44を透過して載置台
22の下面を照射してこれを加熱し得るようになってい
る。尚、加熱手段として加熱ランプ48に替えて、抵抗
加熱ヒータを設けるようにしてもよい。
流孔60を有するリング状の整流板62が、上下方向に
環状に成形された支持コラム64により支持させて設け
られている。整流板62の内周側には、クランプリング
38の外周部と接触してこの下方にガスが流れないよう
にするリング状の石英製アタッチメント66が設けられ
る。整流板62の下方の底部には排気口68が設けら
れ、この排気口68には図示しない真空ポンプに接続さ
れた排気路70が接続されており、処理容器16内を所
定の真空度に維持し得るようになっている。また、処理
容器16の側壁には、ウエハを搬出入する際に開閉され
るゲートバルブ72が設けられる。
天井部には、処理ガス等を処理容器16内へ導入するた
めのシャワーヘッド部74が設けられている。具体的に
は、このシャワーヘッド部74は、例えばアルミニウム
等により円形箱状に成形されたヘッド本体76を有し、
この天井部にはガス導入口78が設けられている。この
ガス導入口78には、ガス通路を介して処理に必要なガ
ス、例えばWF6、Ar、SiH4、H2 、N2 等のガス
源が流量制御可能に接続されている。ヘッド本体76の
下部79には、ヘッド本体76内へ供給されたガスを処
理空間Sへ放出するための多数のガス噴射孔80が面内
の略全体に配置されており、ウエハ表面に亘ってガスを
放出するようになっている。また、ヘッド本体76内に
は、多数のガス分散孔82を有する拡散板84が配設さ
れており、ウエハ面に、より均等にガスを供給するよう
になっている。
て行なわれる本発明方法及びタングステン層の積層構造
について説明する。図2は本発明のタングステン層の積
層構造を示す部分拡大断面図、図3は本発明方法を説明
するためのタイムチャートと膜厚との関係を示すグラフ
である。尚、図3中には従来方法の場合の成膜状況を一
点鎖線で併せて示している。図2に示すように被処理体
である、例えばシリコン(Si)単結晶の半導体ウエハ
Wの表面には、後述する本発明方法によりタングステン
の核結晶膜2、本発明の特徴とする中間タングステン膜
6及び主タングステン膜4が順次積層させた構造となっ
ており、全体としてタングステン層を形成している。こ
の核結晶膜2の下層には、例えばTiNなどの図示しな
い下地膜がバリア層として形成されている。このタング
ステン層の形成は、一般的には配線膜を形成するため或
いはコンタクトホールやビアホールを埋め込むため、ま
たはこれらを同時に行なうために行なわれる。また、上
記3つの膜2、6、4の成膜工程は同一の成膜処理装置
内で略連続的に行なわれる。
処理容器16の側壁に設けたゲートバルブ72を開いて
搬送アームにより処理容器16内にウエハWを搬入し、
リフタピン24を押し上げることによりウエハWをリフ
タピン24側に受け渡す。そして、リフタピン24を、
押し上げ棒28を下げることによって降下させ、ウエハ
Wを載置台22上に載置すると共に更に押し上げ棒28
を下げることによってウエハWの周縁部をクランプリン
グ38で押圧してこれを固定する。
としてWF6 (原料ガス),SiH4,H2 (還元ガ
ス),Ar,N2 (希釈ガス)等を選択的に、或いは全
て含む処理ガスをシャワーヘッド部74へ所定量ずつ供
給して混合し、これをヘッド本体76の下面のガス噴射
孔80から処理容器16内へ略均等に供給する。これと
同時に、排気口68から内部雰囲気を吸引排気すること
により処理容器16内を所定の真空度に設定し、且つ載
置台22の下方に位置する加熱ランプ48を回転させな
が駆動し、熱エネルギを放射する。放射された熱線は、
透過窓44を透過した後、載置台22の裏面を照射して
これを加熱する。この載置台22は、前述のように1m
m程度と非常に薄いことから迅速に加熱され、従って、
この上に載置してあるウエハWを迅速に所定の温度まで
加熱することができる。供給された処理ガスは所定の化
学反応を生じ、成膜条件に応じて例えばタングステンの
核結晶膜2、中間タングステン膜6、或いは主タングス
テン膜4がウエハ表面に堆積し、形成されることにな
る。
晶膜形成工程と、中間タングステン膜形成工程と、主タ
ングステン膜形成工程を順次、略連続的に行なう。上記
核結晶膜形成工程は、フッ化タングステンガスよりなる
原料ガス(WF6 )を供給しつつ被処理体の表面にタン
グステンの核結晶膜2を形成する工程であり、上記主タ
ングステン膜形成工程は、上記核結晶膜2上に主タング
ステン膜4を形成する工程である。そして、上記中間タ
ングステン膜形成工程は、上記核結晶膜形成工程と上記
主タングステン膜形成工程との間において、主タングス
テン膜形成工程に比べてH2 (還元ガス)に対するWF
6 (原料ガス)の流量比を小さくした状態で、中間タン
グステン膜6を形成する工程である。ここで表1に8イ
ンチウエハを用いた時の上記各工程における成膜条件の
一例を示す。
膜6とを併せて500Å成膜し、主タングステン膜6を
更に500Å成膜し、全体で1000Åのタングステン
層を形成することを目標として、ガス量及び成膜時間を
設定している。また、参考のために、表2に従来の成膜
方法の成膜条件を示す。
半導体ウエハWに対して所定の時間、例えば数10秒の
間前処理を施す。この前処理は、水素、窒素、アルゴン
等と共に少量のシランを流してシリコンの核結晶を形成
するものであり、これにより、後続して形成されるタン
グステンの核結晶の成長を助けるようになっている。こ
の前処理が終了したならば、まず、核結晶膜形成工程に
進む。ここでは、シラン及びWF6 ガスをアルゴン、H
2 、N2 と共に供給してWF6 ガスを還元し、タングス
テンの核結晶膜2(図2参照)を成膜させる。ここで
は、WF6 ガスの流量を非常に少ない15sccmに設
定して、温度、圧力も核結晶が成長し易い条件に設定し
ている。この核結晶成長工程では、膜付けが生じない不
定期間となるインキュベーションタイムT1を経た後
に、核結晶膜2が付着堆積し始める。この点は、従来方
法においても同じである。
(従来方法の場合は45秒間)の核結晶膜形成工程を行
なったならば、一定のパージ操作等を行なった後に中間
タングステン膜形成工程へ移行する。ここでは、温度も
420℃までやや低下させて、圧力は10666Paま
で大幅に増加させる。すなわち、シランの供給量を停止
すると共に、WF6 ガスの供給量を増加する。更に、ア
ルゴンガス及び還元ガスである水素ガスの供給量を大幅
に増加する一方、窒素ガスの供給量は減少させる。ここ
で核結晶膜形成工程よりはWF6 ガスの供給量を増加し
たとは言え、このWF6 ガスの流量及びH2 ガスに対す
る流量比は、後続する主タングステン膜形成工程におけ
るWF6 ガスのそれらよりも小さく設定されている。す
なわち、従来方法では核結晶膜形成工程後に、一気に多
量のWF6 ガスを流して主タングステン膜形成工程へ移
行したが、本発明方法ではWF6 ガスの供給量をある程
度抑制して中間タングステン膜形成工程へ移行してい
る。このように、WF6 ガスの供給量(濃度)を抑制す
ることにより、成膜の阻害要因であるフッ素濃度を抑制
している。尚、フッ素原子が成膜の阻害要因となる点に
ついては後述する。
多量(1800sccm)に供給しているので、フッ素
濃度の低下と水素ガスの増加の相乗作用でWF6 ガスの
還元が促進され、この結果、従来発生していたインキュ
ベーションタイムT2が発生することなく、直ちに中間
タングステン膜6(図2参照)が付着形成されて行くこ
とになる。この時の成膜速度は、上記核結晶膜2の成膜
速度よりも高い。この中間タングステン膜形成工程は、
主タングステン膜4の成膜時におけるインキュベーショ
ンタイムを発生させ難くすれば良いため、主タングステ
ン膜4の成膜前のウエハ最表面のフッ素濃度が低ければ
良い、という理由から非常に短い時間、例えば8秒程度
でよい。
工程が終了したならば、主タングステン膜形成工程へ移
行する。ここでは、原料ガスであるWF6 ガスの流量を
大幅(核結晶膜形成工程の3倍弱程度)に増大すると共
に、還元ガスである水素ガスを、核結晶膜形成工程の例
えば半分程度に減少させる。圧力及び温度条件は、中間
タングステン膜形成工程と同じである。これにより、中
間タングステン膜6の付着形成から中断することなく主
タングステン膜4が時間的に連続的に付着形成されるこ
とになる。この主タングステン膜4の成膜時間は、従来
方法と同じ19秒程度である。上述の場合、H2 ガスに
対するWF6 ガスの流量比は、中間タングステン膜形成
工程においては30/1800=0.017であり、主
タングステン膜形成工程においては80/750=0.
107であり、後者の方が約6倍も大きくなっている。
尚、上記した成膜条件は単に一例を示したに過ぎず、各
工程における成膜条件は実験の結果、以下の様な範囲に
してもよい。核結晶膜形成工程では、WF6 を3〜40
sccm、Arを50〜500sccm、N2 を300
〜1000sccm、H2 を50〜800sccm、S
iH4 を1〜5sccm、圧力を0.5〜10Tor
r、温度を300〜550℃、成膜時間を5〜60秒、
中間タングステン膜形成工程では、WF6 を20〜80
sccm、Arを200〜2000sccm、N2 を5
0〜500sccm、H2 を500〜2000scc
m、SiH4 をゼロ、圧力を20〜100Torr、温
度を300〜550℃とする。主タングステン膜形成工
程では、特に限定されないが、例えばWF6 を80sc
cm、Arを900sccm、N2 を100sccm、
H2 を750sccm、SiH4 をゼロ、圧力を80T
orr、温度を420℃とする。
に従来方法の場合は全体で64秒(=45+19)の処
理時間でタングステン層の全体の膜厚は530Å程度で
しかなかったが、本発明方法の場合には、全体で52秒
(=25+8+19))の処理時間でタングステン層の
全体の膜厚は1020Å程度であり、目標とする膜厚に
非常に近かった。このように、主タングステン膜形成工
程の直前に、処理ガス中におけるWF6の流量比を相対
的に減少させてフッ素濃度の相対的に小さな中間タング
ステン膜形成工程を行なうようにしたので、従来発生し
ていた核結晶膜形成工程後の時間的に不安定なインキュ
ベーションタイムT2が発生せずにこれをなくすことが
でき、従って、全体としての見かけ上の成膜速度(平均
成膜速度)を上げることができるので、短時間で所望の
膜厚のタングステン膜を成膜することが可能となる。こ
こで見かけ上の成膜速度とは、核結晶膜形成工程の開始
から主タングステン膜形成工程の終了までの平均成膜速
度(=膜厚/成膜時間)をいう。
ンタイムT2をなくすことができることから、膜厚が1
000Å程度の薄膜であるにもかかわらず、全体として
のタングステン層の膜厚を精度良くコントロールするこ
とが可能となる。ここで、ガス中のフッ素濃度がタング
ステン膜の成膜に影響を与える点について説明する。図
4はWF6 ガスの流量を変えた時のタングステン膜中に
おけるフッ素濃度を示すグラフであり、曲線AはWF6
及びH4 がそれぞれ80sccm、750sccmの成
膜条件の場合のF濃度のプロフィールを示し、曲線Bは
WF6 及びH4 がそれぞれ20sccm、1900sc
cmの成膜条件の場合のF濃度のプロフィールを示す。
このグラフから明らかなように、H2 に対するWF6 の
流量比の大きい曲線Aの方が、タングステン層(W層)
におけるF濃度が大きくなっている。すなわち、本発明
方法は基本的にH2 ガスでWF6 ガスを還元(HFとし
て取り除かれる)する成膜方法であるから、H2 に対す
るWF6 の流量比が大きくなると、処理ガス中のフッ素
濃度が相対的に高くなって、タングステン膜の成膜が阻
害されるということが推測できる。
ングステン膜6中のF濃度を測定した結果、検出器では
測定できない程の低いレベルであった。これに対して、
先の表2中の従来の成膜条件で成膜した時の核結晶膜に
接する部分の主タングステン膜のF濃度は2.06〜
4.91×1019(atoms/cm2 )であった。上
記表1に示す実施例の場合には、中間タングステン膜形
成工程から主タングステン膜形成工程へ移行する際に、
WF6 ガスの流量を略2.7倍(=80/30)増加
し、H2 ガスに対するWF6 ガスの流量比を約6.3倍
(=10.7/1.7)増加しているが、これは一例で
あり、中間タングステン膜6中のF濃度を検出器にて検
出できない程度まで小さくできるならば、これらの数値
に限定されない。そこで、次にH2 ガスに対するWF6
ガスの流量比の好ましい範囲について説明する。まず図
5には、中間タングステン膜形成工程における、H2 に
対するWF6 ガスの流量比(WF6 /H2 )と、フッ素
濃度及びC/V値との関係を調べた実験結果が示されて
いる(具体的数値は表3に示す通りである)。
スペクト比3)に形成されたタングステン層に関して、
表面部分の膜厚Aに対する凹部底面の膜厚Bの割合(B
/A)をC/V値(%)とした。尚、WF6 とH2 の流
量以外の処理条件は表1に示したのと同様である。この
図5及び表3に示す結果によれば、流量比(WF6 /H
2 )が0.027以下の範囲では、フッ素濃度が1.0
(原子%)に保たれ、C/V値が100%に保たれてい
る。これに対して、流量比(WF6 /H2 )が0.02
7を越える範囲では、流量比(WF6 /H2 )の増加に
伴って、フッ素濃度が2.0(原子%)まで増大し、C
/V値が40%まで低下している。次に図7には、同様
の処理条件で、中間タングステン膜形成工程における流
量比(WF6 /H2 )と成膜速度との関係を調べた実験
結果が示されている(具体的数値は表4に示す通りであ
る)。
量比(WF6 /H2 )が0.027以下の範囲では、成
膜速度が2300〜2450(Å/分)の範囲にある。
このような低流量比領域では、処理ガスの供給に応じて
成膜反応が進行することのない[供給律速状態]を形成
しているものと考えられる。これに対して、流量比(W
F6 /H2 )が0.053以上の範囲では、成膜速度が
3600〜3850(Å/分)の範囲にある。このよう
な高流量比の領域では、処理ガスの供給に応じて成膜反
応が進行する[反応律速状態]を形成しているものと考
えられる。そして、これらの[供給律速状態]と[反応
律速状態]との境界は、流量比(WF6 /H2 )で0.
04付近に存すると考えられる。また、この流量比を
0.005よりも小さく設定すると、成膜速度が極端に
低下するので現実的ではない。ここで、図8には、処理
温度と成膜速度との関係を調べた実験結果が、反応律速
の場合と供給律速の場合とで比較して示されている。こ
の図8に示す結果によれば、反応律速状態(流量比0.
107〜0.053)の場合は、処理温度が高くなるほ
ど成膜速度が大きくなっているが、供給律速状態(流量
比0.0105〜0.027)の場合は、処理温度によ
る成膜速度の変化はほとんど見られない。次に、図9に
は、処理圧力と成膜速度との関係を調べた実験結果が、
反応律速の場合と供給律速の場合とで比較して示されて
いる(具体的数値は表5に示す通りである)。
応律速状態(流量比0.107)の場合は、処理圧力が
高くなるほど成膜速度が大きくなっているが、供給律速
状態(流量比0.0105)の場合は、処理圧力による
成膜速度の増加は極めて小さい。上記図9及び表5に示
す成膜条件の実験結果より膜厚を測定したところ、反応
律速条件下にてタングステン層の全厚さを1000Å
(=核結晶膜400Å+主タングステン膜600Å)に
設定した場合には全体で約530Å程度しかタングステ
ン層が堆積されなかったが、これに対して、供給律速条
件下にてタングステン層の全厚さを1000Å(=核結
晶膜200Å+中間タングステン膜200Å+主タング
ステン膜600Å)に設定した場合は全体で約1020
Å程度のタングステン層が堆積されて、良好な結果を示
すことが判明した。以上のことから、中間タングステン
膜形成工程におけるH2 ガスに対するWF6 ガスの流量
比は0.04以下であることが好ましい。これにより、
中間タングステン膜形成工程において、上記[供給律速
状態]を維持して、温度や圧力等の処理条件による膜厚
変動の少ない中間タングステン膜の形成を行なうことが
できる。尚、本発明は、上述した実施形態に限られるも
のではない。例えば、原料ガスとしては、上述したWF
6 ガスに限定されず、他のフッ化タングステンガスを用
いることもできる。また、還元ガスとしては、上述した
H2 ガスに限定されず、原料ガスとしてのフッ化タング
ステンガスを還元できるものであれば、他の還元ガスを
用いることもできる。更に、被処理体は半導体ウエハに
限定されず、LCD基板やガラス基板等を被処理体とす
ることもできる。
テン層の形成方法及びタングステン層の積層構造にれ
ば、次のように優れた作用効果を発揮することができ
る。タングステンの核結晶膜の形成後であって、主タン
グステン膜の形成直前に、この主タングステン膜の形成
工程に比べて、還元ガスに対する原料ガスの流量比を小
さくした状態で中間タングステン膜を形成するようにし
たので、従来において主タングステンの成膜工程の前半
で生じていたインキュベーションタイムをなくすことが
でき、その結果、全体的に見かけ上の成膜速度(平均成
膜速度)を向上させることができ、スループットも向上
させることができる。また、時間的に不安定なインキュ
ベーションタイムをなくすことができるので、膜厚の管
理が行ない易くなり、従って、成膜の再現性を高めて被
処理体間における膜厚の均一性を向上させることができ
る。
するための成膜処理装置を示す断面構成図である。
拡大断面図である。
膜厚との関係を示すグラフである。
中におけるフッ素濃度を示すグラフであり、
対するWF6 ガスの流量比(WF6 /H2 )と、フッ素
濃度及びC/V値との関係を調べた実験結果を示す図で
ある。
テン膜の膜厚を示す模式図である。
(WF6 /H2 )と成膜速度との関係を調べた実験結果
を示す図である。
を、反応律速の場合と供給律速の場合とで比較して示す
図である。
を、反応律速の場合と供給律速の場合とで比較して示す
図である。
面構造を示す図である。
たグラフである。
タイムの影響を説明するための図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 フッ化タングステンガスよりなる原料ガ
スとこの原料ガスを還元する還元ガスとを含む処理ガス
を供給しつつ、被処理体の表面にタングステン層を形成
する方法において、 前記被処理体の表面にタングステンの核結晶膜を形成す
る核結晶膜形成工程と、前記核結晶膜上に主タングステ
ン膜を形成する主タングステン膜形成工程と、前記核結
晶膜形成工程と前記主タングステン膜形成工程との間
に、前記主タングステン膜形成工程に比べて前記還元ガ
スに対する前記原料ガスの流量比を小さくした状態で中
間タングステン膜を形成する中間タングステン膜形成工
程を備えるようにしたことを特徴とするタングステン層
の形成方法。 - 【請求項2】 前記中間タングステン膜形成工程におけ
る前記処理ガス中のフッ素原子の濃度は、前記主タング
ステン膜形成工程における前記処理ガス中のフッ素濃度
よりも低く設定されていることを特徴とする請求項1記
載のタングステン層の形成方法。 - 【請求項3】 前記核結晶膜形成工程と前記主タングス
テン膜形成工程とはそれぞれ数10秒間程度行なうに対
して、前記中間タングステン膜形成工程は10秒間程度
行なうことを特徴とする請求項1または2記載のタング
ステン層の形成方法。 - 【請求項4】 前記原料ガスは、WF6 ガスであること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のタング
ステン層の形成方法。 - 【請求項5】 前記還元ガスはH2 ガスであり、前記中
間タングステン膜形成工程におけるH2 ガスに対するW
F6 ガスの流量比は0.04以下であることを特徴とす
る請求項4記載のタングステン層の形成方法。 - 【請求項6】 被処理体の表面に、フッ化タングステン
ガスより成る原料ガスとこの原料ガスを還元する還元ガ
スとを含む処理ガスを供給しつつ形成されるタングステ
ン層の積層構造において、前記被処理体の表面に形成さ
れたタングステンの核結晶膜と、この核結晶膜上に形成
された主タングステン膜と、前記核結晶膜と前記主タン
グステン膜との間に、前記主タングステン膜の形成時に
比べて前記還元ガスに対する前記原料ガスの流量比を小
さくした状態で形成された中間タングステン膜とを備え
たことを特徴とするタングステン層の積層構造。
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