JP2000266023A - ドリルネジの製造方法 - Google Patents

ドリルネジの製造方法

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JP2000266023A
JP2000266023A JP6548599A JP6548599A JP2000266023A JP 2000266023 A JP2000266023 A JP 2000266023A JP 6548599 A JP6548599 A JP 6548599A JP 6548599 A JP6548599 A JP 6548599A JP 2000266023 A JP2000266023 A JP 2000266023A
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zinc
drill screw
drill
alloy
screw
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JP6548599A
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Atsuo Suehiro
篤夫 末廣
Norio Kogashiwa
典夫 小柏
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Kowa Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Kowa Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドリル性能およびねじ込み性が高く、しかも
これらの特性のばらつきのないドリルネジを高い歩留ま
りで得る。 【解決手段】 ドリルネジを溶融亜鉛又は溶融亜鉛合金
で溶融メッキし、酸素含有雰囲気又は不活性ガス雰囲気
中、亜鉛又は亜鉛合金の融点以上の温度(350〜50
0℃)で加熱しながら遠心処理し、メッキ層の厚みが1
0〜50μmのドリルネジを得る。亜鉛合金としては、
ニッケル、スズ又はアルミニウムを含む合金、特に亜鉛
−スズ合金が使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、亜鉛又は亜鉛合金
メッキが施されたドリルネジとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】先端部にドリル部が形成されたドリルネ
ジ(又はドリリングタッピングネジ)は、被締結物の締
結に広く利用されている。このようなドリルネジには、
短時間にドリルリングするため、高いドリル性能及びね
じ込み性能が要求される。
【0003】特開平4−312207号公報には、焼き
戻し処理を施したドリルネジを、亜鉛・錫合金又は亜鉛
・アルミニウム合金の溶融浴に浸漬した後、引き揚げ
て、前記溶融合金の振り切りを行うことにより、ドリル
ネジの表面に亜鉛合金層を形成し、ドリル性能、ネジ部
の寸法精度及び外観が向上したドリルネジを製造する方
法が開示されている。この文献には、亜鉛・錫合金の溶
融浴からドリルネジを引き揚げた後、直ちに(溶融合金
が固まらないうち)、遠心分離機のバケットに入れて遠
心力により余分の溶融合金を振り切ることが記載されて
いる。
【0004】しかし、上記方法で製造すると、ドリル性
能、ネジ部の寸法精度にばらつきが生じ、高いドリル性
能を有するドリルネジを安定かつ高い歩留まりで製造す
ることが困難である。また、亜鉛合金を用いても、溶融
亜鉛メッキしたドリルネジに比べて、ドリル性能やねじ
込み性(ドリル時間)が同程度のドリルネジしか得られ
ず、ドリル性能及びねじ込み性を大きく改善することが
困難である。
【0005】なお、特開昭60−155659号公報に
は、溶融亜鉛メッキの耐食性を改善するため、5%以上
のアルミニウムを含有する亜鉛−アルミニウム合金を溶
融したメッキ浴に鋼製品を浸漬し、引き上げた後、必要
に応じて加熱しつつ、不活性ガス雰囲気中、可逆回転方
式で遠心分離するメッキ方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ドリル性能のばらつきを確実に防止でき、高い歩留
まりでドリルネジを製造できる方法を提供することにあ
る。
【0007】本発明の他の目的は、ドリル性能及びねじ
込み性を大きく改善できるドリルネジを高い信頼性で安
定に製造できる方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、溶融亜鉛浴や溶融
亜鉛合金浴への浸漬により溶融メッキしたドリルネジ
を、前記亜鉛又は溶融亜鉛の融点よりも高い温度で加熱
しつつ遠心分離処理すると、ドリル性能を大きく改善で
きるとともに、高品質のドリルネジを高い信頼性で安定
に製造できることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明の方法では、ドリルネジ
を溶融亜鉛又は溶融亜鉛合金で溶融メッキし、亜鉛又は
亜鉛合金の融点以上の温度で加熱しながら遠心処理する
ことによりドリルネジを製造する。この方法において、
亜鉛合金としては、ニッケル、スズ、アルミニウムなど
の金属を含む亜鉛合金が使用できる。本発明には、この
ような方法により得られたドリルネジも含まれる。
【0010】
【発明の実施の形態】ドリリングタッピンネジなどのド
リルネジとしては、溶融亜鉛又は溶融亜鉛合金メッキが
可能であればよく、軸部と頭部とで構成されたネジにお
いて、軸部の先端部にドリル部を形成し、軸部にネジ山
を形成した種々のネジが使用できる。ドリルネジは、通
常、鉄系素材(鋼、ステンレススチールなど)、特に、
腐食性を有する鉄鋼材料で形成されている。なお、ドリ
ルネジの頭部の形状(なべ型、皿型、丸皿型、つば付き
六角型、トランペット型など)、ネジ先の形状(とがり
先、切り刃先など)、ネジ山の条数(一条、二条など)
やネジ山数(例えば、8〜24山など)は特に制限され
ない。
【0011】ドリルネジは、通常、焼き入れ及び/又は
焼き戻し処理が施されており、鋼製ドリルネジは、通
常、刃先のビッカース硬度550以上、心部のビッカー
ス硬度200〜500程度の硬度を有していてもよい。
【0012】なお、ドリルネジは、通常、溶融メッキに
先だって、慣用の前処理、例えば、脱脂処理、酸洗浄処
理などに供してもよい。このようなドリルネジのドリル
性能及びねじ込み性を改善するため、本発明では、ドリ
ルネジを溶融亜鉛又は溶融亜鉛合金で溶融メッキする。
亜鉛合金としては、例えば、スズ、ニッケル、アルミニ
ウム、マグネシウムなどから選択された少なくとも一種
の金属(特に、ニッケル、スズ及びアルミニウムから選
ばれた少なくとも一種の金属)と亜鉛との合金が例示で
きる。亜鉛合金としては、例えば、亜鉛−スズ系合金
(亜鉛−スズ合金、亜鉛−スズ−マグネシウム合金、亜
鉛−スズ−アルミニウム合金など)、亜鉛−ニッケル系
合金(亜鉛−ニッケル合金、亜鉛−スズ−ニッケル合
金、亜鉛−アルミニウム−ニッケル合金など)、亜鉛−
アルミニウム系合金(亜鉛−アルミニウム合金、亜鉛−
アルミニウム−マグネシウム合金など)などが例示でき
る。
【0013】好ましい亜鉛合金は、酸化被膜が、塩化ア
ンモニウム又はその含有物(例えば、塩化アンモニウム
水溶液)により除去可能な非アルミニウム系亜鉛合金
(亜鉛−スズ系合金、亜鉛−ニッケル系合金、特に亜鉛
−スズ合金)である。亜鉛−スズ合金を用いると、低温
であっても均一にメッキ層を形成でき、ニッケル含有亜
鉛合金を用いると、薄く高精度にメッキ層を形成でき
る。
【0014】亜鉛合金中の亜鉛と非アルミニウム系金属
との割合は、非アルミニウム系金属の種類に応じて選択
でき、例えば、亜鉛−スズ系合金において、スズの割合
は、亜鉛/スズ=2/98〜98/2(重量比)程度、
好ましくは30/70〜90/10(重量比)程度、さ
らに好ましくは40/60〜80/20(重量比)程度
[特に、50/50〜70/30(重量比)程度]の範
囲から選択できる。また、亜鉛−ニッケル系合金におい
て、ニッケルと亜鉛との割合は、亜鉛/ニッケル=99
/1〜99.99/0.01(重量比)程度、好ましく
は99.5/0.5〜99.99/0.01(重量比)
程度、さらに好ましくは99.9/0.1〜99.98
/0.02(重量比)程度の範囲から選択できる。
【0015】さらに、亜鉛−アルミニウム系合金では、
アルミニウムの含有量は、亜鉛/アルミニウム=93/
7〜99.9/0.1(重量比)、好ましくは93/7
〜99/1(重量比)、さらに好ましくは93/7〜9
7/3(重量比)程度の範囲から選択できる。
【0016】なお、前記亜鉛合金は、例えば、銅、チタ
ン、ジルコニウム、ナトリウムなどを含んでいてもよ
い。また、亜鉛合金は、特に断りがない限り、不可避的
不純物、例えば、鉛、鉄、カドミウムなどを含んでいて
もよい。
【0017】溶融亜鉛メッキや溶融亜鉛合金メッキは慣
用の方法、例えば、溶融亜鉛浴又は溶融亜鉛合金浴(浸
漬装置又はメッキ浴)にドリルネジを所定時間浸漬する
ことにより行うことかできる。
【0018】メッキ浴の温度は、亜鉛又は亜鉛合金の融
点以上の温度であって、通常、亜鉛又は亜鉛合金の融点
より20℃以上高い場合が多い。メッキ浴の温度は溶融
亜鉛や溶融亜鉛合金の種類に応じて、例えば、350〜
550℃、好ましくは360〜500℃、さらに好まし
くは380〜480℃程度の範囲から選択できる。ま
た、亜鉛合金の組成によりメッキ浴の温度を低下させる
ことができ、亜鉛−スズ合金のメッキ浴の温度は、例え
ば、350〜500℃程度、好ましくは360〜480
℃程度、さらに好ましくは380〜450℃程度であ
る。メッキ浴の温度が低いと、焼き入れや焼き戻しによ
り高強度又は高硬度化されたドリルネジであっても、焼
きなましによる軟化の虞がなく、高強度を維持できる。
【0019】浸漬時間は、所望するメッキ層の厚さに応
じて、例えば、1秒〜5分、好ましくは15秒〜3分程
度の範囲から選択できる。なお、上記浸漬装置(メッキ
装置)は、ドリルネジをメッキ浴に浸漬し、溶融メッキ
したドリルネジを遠心装置へ搬送又は移動させるため、
移動手段(移動装置)を備えていてもよい。移動手段と
しては、慣用の移動手段が利用でき、例えば、ドリルネ
ジを収容し、かつ溶融物が漏出可能な収容容器[例え
ば、網カゴ状(メッシュ状)バスケット、バケットな
ど]を上下方向に移動させるための昇降装置、メッキ浴
の上方においてメッキ浴と遠心装置との間を往復させる
ための往復動装置などが挙げられる。なお、往復動装置
は、メッキ浴から引き上げられた収容容器を遠心装置に
搬送するとともに、前記メッキ浴上を経て収容容器の昇
降部位に復帰可能であってもよい。このような移動手段
により、ドリルネジが収容された収容部材をメッキ浴内
に浸漬し、取出して、遠心装置に移動させることができ
る。
【0020】そして、本発明では、ドリルネジを溶融メ
ッキ浴から取出し、加熱しながら亜鉛又は亜鉛合金の融
点以上の温度で遠心処理することにより、高いドリル又
はねじ込み性能を有するドリルネジを高い再現性で製造
でき、高性能のドリルネジを高い歩留まりで得ることが
できる。また、ドリルネジに均一かつ薄いメッキ層を形
成でき、ネジ精度および寸法精度を向上できるととも
に、亜鉛又は亜鉛合金により高い耐食性も付与できる。
【0021】なお、前記のように、溶融メッキ浴から取
り出したドリルネジを、溶融亜鉛又は溶融亜鉛合金が固
化しないうちに、遠心分離機のバケットに入れて遠心力
により余分の溶融合金を振り切る方法が知られている。
しかし、この方法では、ドリルネジに付着した溶融亜鉛
や溶融亜鉛合金が急激に冷却されることに加えて、バケ
ット内でドリルネジの軸がランダムに向いているため
か、遠心力を作用させても過剰な溶融亜鉛又は溶融亜鉛
合金をドリルネジ全体にわたりに均一に除去することが
困難である。そのためか、ドリル性能が大きくばらつ
き、歩留まりを大きく向上できないだけでなく、ドリル
性能の向上には限界がある。
【0022】加熱温度は、亜鉛又は亜鉛合金の融点以上
の温度であり、しかもドリルネジの機械的特性を損なわ
ない範囲から選択でき、例えば、350〜600℃、好
ましくは350〜500℃、さらに好ましくは350〜
480℃(例えば、380〜450℃)程度の範囲から
選択できる。
【0023】遠心処理するための回転速度は、遠心半径
に応じて適宜選択でき、例えば、周速1〜50m/秒、
好ましくは5〜50m/秒(例えば5〜40m/秒)、
さらに好ましくは10〜50m/秒(例えば10〜30
m/秒)程度の範囲から選択できる。具体的には、遠心
半径が500mmの場合、回転速度は20〜1000r.
p.m.程度(例えば20〜800r.p.m.程度)、好ましく
は100〜1000r.p.m.程度(例えば100〜800
r.p.m.程度)、さらに好ましくは200〜1000r.p.
m.程度(例えば、200〜600r.p.m.程度)である。
なお、回転方向は正逆切り替え可能であってもよい。正
逆両方向に回転可能であると、ドリルネジの凹部に溜ま
った溶融亜鉛や溶融亜鉛合金をより効率的に除去(振り
切り)できる。特に、ドリルネジの頭部の十字型の凹部
などに溜まった溶融亜鉛や溶融亜鉛合金は、正逆両回転
により効率的に除去できる。
【0024】遠心時間は、例えば、1秒〜1分程度、好
ましくは2秒〜30秒程度、さらに好ましくは3秒〜3
0秒程度である。遠心処理は、空気などの酸素含有雰囲
気中で行ってもよく、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気
中で行ってもよい。雰囲気ガスは、通常、加熱ガスとし
て使用される。なお、亜鉛−アルミニウム合金を溶融メ
ッキする場合、酸化被膜の形成を抑制するためには、不
活性ガス雰囲気中で行うのが好ましい。好ましい方法で
は、不活性ガス雰囲気にするための特別な装置を必要と
せず、しかも経済的な空気などの酸素含有雰囲気(ガ
ス)が使用される。特に、亜鉛−スズ系合金を用いる場
合、酸素含有ガスと接触しても不メッキ部の生成を抑制
できる。そのため、従来のように非酸化性雰囲気下で遠
心する必要がなく、遠心装置をメッキ浴上に設ける必要
もない。なお、必要であれば、不活性ガスと酸素含有ガ
スとの混合気体雰囲気下で遠心してもよい。
【0025】なお、亜鉛−スズ系合金などで溶融メッキ
したドリルネジを酸素含有雰囲気下で遠心処理すると、
メッキ層の表面に酸化被膜が生成することがあるが、酸
化被膜は、塩化アンモニウム又はその含有物により除去
できる。例えば、塩化アンモニウム又はその含有物(例
えば、塩化アンモニウム水溶液)を溶融メッキしたドリ
ルネジに散布したり、塩化アンモニウム又はその含有物
に溶融メッキしたドリルネジを浸漬することにより除去
できる。
【0026】このようにして形成されたメッキ層はほぼ
均一な厚みを有しており、通常、例えば、3〜50μm
程度、好ましくは5〜50μm程度、さらに好ましくは
10〜50μm程度(例えば、10〜40μm程度)、
特に10〜30μm程度と薄い。特に、ドリル性能およ
びねじ込み性能のばらつきがなく、高い信頼性でドリル
ネジを高い歩留まりで製造できる。なお、亜鉛又は亜鉛
合金で溶融メッキされているため、メッキ層にピンホー
ルがなく、長期に亘って高い防食性も示す。
【0027】図1は、本発明で利用できる遠心装置を説
明するための概略図である。遠心装置は、溶融メッキが
施されたドリルネジを収納するためのバスケット1、こ
のバスケット1を着脱可能に装着するための内カゴ2、
前記バスケット1及び内カゴ2を回転可能に収納する内
筒3とで構成されている。なお、内カゴ2の周壁は、メ
ッシュ状であり、ドリルネジから振り切られた溶融亜鉛
又は溶融亜鉛合金が通過可能である。また、内カゴ2に
は、バスケット1に対する位置決め部が形成され、内カ
ゴ2の回転に伴ってバスケット1も同伴して回転可能で
ある。
【0028】このような装置を用いると、ドリルネジを
バスケット1に収納したまま、メッキ浴に浸漬して溶融
メッキでき、溶融亜鉛又は溶融亜鉛合金浴から引き上げ
たドリルネジをバスケット1内に収納しつつ、移動手段
により搬送し、バスケット1を内カゴ2に装着できる。
【0029】溶融メッキが施されたドリルネジから過剰
の溶融亜鉛や溶融亜鉛合金を除去するため、内カゴ2及
びバスケット1は、モーター4により回転可能である。
この例では、モーター4の回転力を、プーリー6を介し
て、シャフト7に伝達し、内カゴ2を回転させることに
より遠心処理している。そして、溶融メッキが施された
ドリルネジを亜鉛又は亜鉛合金の融点以上の温度に加熱
するため、内筒3内は、加熱装置5により加熱可能であ
る。この例では、内筒3内の加熱は、加熱装置5により
加熱された気体を、前記内筒3内の底部に延びる加熱気
体供給ライン10を通じて、内筒3内に供給することに
より行っている。なお、内筒3の開口部は、蓋8により
開閉可能である。
【0030】このように加熱手段と遠心手段とを組み合
わせると、バスケット1内のドリルネジは、遠心装置に
より遠心処理され、ドリルネジに付着した過剰の溶融亜
鉛合金を除去できる。特に、加熱しながら遠心処理する
ため、過剰の溶融亜鉛又は溶融亜鉛合金が固化すること
がなく、ドリルネジの表面全体から過剰の溶融金属を均
一かつ効率よく除去(振り切り)できる。さらに、遠心
処理過程において、内カゴ2にバスケット1を装着した
状態で、内筒3の開口部は蓋8により閉塞することによ
り、内筒3からの放熱を抑制し、溶融メッキが施された
ドリルネジをより効果的に加熱できる。
【0031】前記内筒3の底部のうち周縁部には凹部
(又は凹溝)が形成され、この凹部(又は凹溝)には排
出口(排出路)9が形成されており、この排出口9から
は、遠心処理によりドリルネジから除去された溶融亜鉛
合金を排出し回収している。なお、排出口9からは、前
記内筒3内の加熱気体も排出可能である。そのため、排
出口9(排出路)も加熱可能であり、排出口9での溶融
亜鉛合金の固化を防止できる。特に、排気口としても機
能する排出口(排出路)9が、上部ではなく内筒3の底
部に形成され、かつ内筒3の開口部が蓋8で閉塞されて
いるため、加熱気体が上方から流出するのを防止でき、
加熱装置5により加熱された気体を内筒3内に滞留させ
ることができ、溶融メッキ処理が施されたドリルネジの
加熱効率及び遠心処理効率を高めることができる。
【0032】なお、前記排気口は、内筒の適当な部位に
形成できるが、ドリルネジの加熱効率及び遠心処理効率
を高めるためには、加熱気体を内筒の上方ではなく下方
に案内して排気するのが好ましい。また、図示する例で
は、前記内カゴ2からは、回転軸心としての支柱が、内
カゴ2に対して位置決めして装着されたバスケット1の
軸心部を貫通して上方に延びており、支柱の先端部が蓋
の内壁の回転可能に保持されている。しかし、上記内カ
ゴ2が回転可能である限り、上記支柱は必ずしも必要で
はない。
【0033】
【発明の効果】本発明では、溶融メッキ処理したドリル
ネジを加熱しながら遠心処理するため、ドリル性能のば
らつきを確実に防止でき、ドリルネジの歩留まりを大き
く改善できる。また、ドリル性能及びねじ込み性を大き
く改善でき、ドリルネジを高い信頼性で安定に製造でき
る。
【0034】
【実施例】以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明
をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
り限定されるものではない。
【0035】実施例1 鋼製ドリリングタッピングネジ(呼び4.8×19、切
り刃先)を、脱脂処理、塩酸による酸洗浄処理した後、
塩化亜鉛30g/L、塩化アンモニウム100g/Lを
含む水溶液フラックスに浸漬しフラックス浸漬処理し
た。上記ドリリングタッピングネジを図1に示す着脱可
能なバスケット1に入れ、バスケットごと、温度410
℃の亜鉛−スズ合金浴[スズ/亜鉛=60/40(重量
比)]に約90秒浸漬した。ドリリングタッピングネジ
が収容されたバスケット1を溶融メッキ浴から取り出
し、図1の内カゴ2に装着し、加熱装置5(燃焼ユニッ
ト)により内筒3内を410℃に維持しながら、約30
0r.p.m.(周速約16m/秒)で15秒遠心処理し、放
冷することにより、溶融メッキ処理されたドリルネジを
得た。溶融メッキ処理されたドリルネジを2〜5重量%
の塩化アンモニウム水溶液により洗浄処理した。
【0036】比較例1 加熱装置5により内筒3内を加熱することなく、実施例
1と同様にしてドリルネジを得た。
【0037】比較例2 温度410℃の亜鉛−スズ合金浴[スズ/亜鉛=60/
40(重量比)]に代えて温度460℃の亜鉛浴を用い
るとともに、加熱装置5により内筒3内を加熱すること
なく、実施例1と同様にしてドリルネジを得た。
【0038】そして、実施例1,比較例1および比較例
2で得られたドリルネジのドリル性能(ねじ込み性)
を、JIS B 1125に規定するねじ込み性試験に
準じて評価した。なお、ねじ込み性試験は、板厚0.6
mmの圧延鋼板と板厚2.3mmの圧延鋼板とを重ね、
電気ドライバーを用い、荷重15kgf、回転速度25
00r.p.m.でドリリングし、試験鋼板にネジ先(刃先)
が接してから、最初の完全ネジ山が貫通する間での時間
(秒)を測定することにより行った。また、ドリルネジ
の性能のばらつきを調べるため、約10本のドリルネジ
についてねじ込み性を評価し、平均値を算出した。
【0039】結果を表1に示す。なお、参考例として、
溶融メッキ処理しなかったドリリングタッピングネジに
ついて調べたねじ込み性の結果をあわせて示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1から明らかなように、加熱することな
く遠心処理した比較例1(溶融亜鉛−スズメッキ)と比
較例2(溶融亜鉛メッキ)とでは大きな差が認められな
かったものの、加熱しながら遠心処理した実施例1(溶
融亜鉛−スズメッキ)では、ドリルネジのねじ込み性能
を大きく改善できる。しかも、実施例1で得られたドリ
ルネジは、比較例1および2で得られたドリルネジに比
べてドリル性能のばらつきが小さい。
【0042】なお、実施例 1で得られたドリルネジの断
面の顕微鏡写真(倍率100倍)を図2に示し、比較例
1で得られたドリルネジの断面の顕微鏡写真(倍率10
0倍)を図3に示す。図2と図3との対比から明らかな
ように、比較例1のドリルネジに比べて実施例1のドリ
ルネジは、メッキ層の厚みが薄く均一であり、表面が平
滑である。なお、実施例1のドリルネジのメッキ層の厚
みは約20〜50μmであった。これに対して、比較例
1で得られたドリルネジのメッキ層の厚みは約20〜1
50μmであり、メッキ層には突起部が形成され、不均
一であった。
【0043】実施例2 ドリリングタッピングネジを460℃の亜鉛−ニッケル
合金浴[亜鉛/ニッケル=99.92/0.08(重量
比)]に約90秒浸漬し、加熱温度460℃で加熱しつ
つ遠心処理する以外は実施例1と同様にしてドリルネジ
を得た。
【0044】得られた10本のドリルネジのねじ込み性
を実施例 1と同様にして調べたところ、ねじ込み時間は
2.8〜5.3秒の範囲でばらつき、平均ねじ込み時間
は4.1秒であった。
【0045】実施例3 ドリリングタッピングネジを450℃の亜鉛−アルミニ
ウム合金浴[亜鉛/アルミニウム=95/5(重量
比)]に約90秒浸漬し、窒素ガス雰囲気中、加熱温度
460℃で加熱しつつ遠心処理する以外は実施例1と同
様にしてドリルネジを得た。
【0046】得られた10本のドリルネジのねじ込み性
を実施例 1と同様にして調べたところ、ねじ込み時間は
2.7〜5.2秒の範囲でばらつき、平均ねじ込み時間
は4.0秒であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の遠心装置を説明するための概略
図である。
【図2】図2は実施例 1で得られたドリルネジの断面の
顕微鏡写真(倍率100倍)である。
【図3】図3は比較例 1で得られたドリルネジの断面の
顕微鏡写真(倍率100倍)である。
【符号の説明】
1…バスケット 4…モーター 5…加熱装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドリルネジを溶融亜鉛又は溶融亜鉛合金
    で溶融メッキし、亜鉛又は亜鉛合金の融点以上の温度で
    加熱しながら遠心処理するドリルネジの製造方法。
  2. 【請求項2】 亜鉛合金が、ニッケル、スズ及びアルミ
    ニウムから選ばれた少なくとも一種の金属を含有する請
    求項1記載のドリルネジの製造方法。
  3. 【請求項3】 亜鉛合金が、亜鉛−スズ合金である請求
    項1記載のドリルネジの製造方法。
  4. 【請求項4】 溶融メッキ浴に浸漬したドリルネジを取
    出し、酸素含有雰囲気又は不活性ガス雰囲気中、温度3
    50〜500℃で加熱しながら、周速1〜50m/秒で
    遠心処理し、メッキ層の厚みが10〜50μmのドリル
    ネジを得る請求項1記載のドリルネジの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の方法により溶融メッキさ
    れたドリルネジ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006026177A1 (de) * 2006-05-29 2007-12-06 Reisser Schraubentechnik Gmbh Beschichtete Schraube
JP2008031519A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Kowa Industry Co Ltd 溶融亜鉛系メッキ方法及び亜鉛系メッキ被覆物
CN105403392A (zh) * 2015-12-08 2016-03-16 中国石油天然气股份有限公司 一种螺杆钻具定子性能模拟测试装置

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