JP2000266836A - Gpsマルチパス補償方法 - Google Patents
Gpsマルチパス補償方法Info
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- JP2000266836A JP2000266836A JP11069068A JP6906899A JP2000266836A JP 2000266836 A JP2000266836 A JP 2000266836A JP 11069068 A JP11069068 A JP 11069068A JP 6906899 A JP6906899 A JP 6906899A JP 2000266836 A JP2000266836 A JP 2000266836A
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- JP
- Japan
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- gps
- dll
- mobile station
- moving speed
- speed
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 サンプリング周波数を上げずに、ハードウェ
アを追加することなく、マルチパスを補償すること。 【解決手段】 移動局の移動速度(v)が下限速度(v
min)と上限速度(vmax)との間の範囲内のときには
(S1のNo,S3のNo)、DLLのループ帯域幅
(Bl)を移動速度(v)に比例して増加させる(S
6)。移動局の移動速度(v)が上限速度(vmax)以
上のときには(S1のYes)、DLLのループ帯域幅
(Bl)をその上限(Blmax)に設定する(S2)。移
動局の移動速度(v)が下限速度(vmin)以下のとき
には(S3のYes)、DLLのループ帯域幅(Bl)
をその下限(Blmin)に設定する(S4)。移動局の移
動速度(v)が下限速度(vmin)以下の場合には、低
仰角のGPS衛星からの電波をカットする(S5)。
アを追加することなく、マルチパスを補償すること。 【解決手段】 移動局の移動速度(v)が下限速度(v
min)と上限速度(vmax)との間の範囲内のときには
(S1のNo,S3のNo)、DLLのループ帯域幅
(Bl)を移動速度(v)に比例して増加させる(S
6)。移動局の移動速度(v)が上限速度(vmax)以
上のときには(S1のYes)、DLLのループ帯域幅
(Bl)をその上限(Blmax)に設定する(S2)。移
動局の移動速度(v)が下限速度(vmin)以下のとき
には(S3のYes)、DLLのループ帯域幅(Bl)
をその下限(Blmin)に設定する(S4)。移動局の移
動速度(v)が下限速度(vmin)以下の場合には、低
仰角のGPS衛星からの電波をカットする(S5)。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地球の上空を周回
している複数機のGPS(Global Positioning Syste
m)衛星から前記地球上に放射される電波を受信するこ
とにより、利用者の移動局の現在位置を検出するGPS
受信装置に関し、特に、GPS衛星から直接受信される
直接波の他に種々の反射経路を経て多少遅れて受信され
る反射波をも受信するマルチパスを補償する方法に関す
る。
している複数機のGPS(Global Positioning Syste
m)衛星から前記地球上に放射される電波を受信するこ
とにより、利用者の移動局の現在位置を検出するGPS
受信装置に関し、特に、GPS衛星から直接受信される
直接波の他に種々の反射経路を経て多少遅れて受信され
る反射波をも受信するマルチパスを補償する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、GPS(Global Positio
ning System)は、軌道高度約2万km、6つの軌道面
に4機づつ、計24機の非静止衛星から構成される米国
国防総省管理下の軍事衛星を用いた衛星測位システムで
ある。上記非静止衛星(軍事衛星)はGPS衛星と呼ば
れる。4機のGPS衛星からの電波(信号)を受信すれ
ば、三次元測位が可能となる。ちなみに、3機のGPS
衛星からの電波(信号)を受信すれば、二次元測位が可
能である。
ning System)は、軌道高度約2万km、6つの軌道面
に4機づつ、計24機の非静止衛星から構成される米国
国防総省管理下の軍事衛星を用いた衛星測位システムで
ある。上記非静止衛星(軍事衛星)はGPS衛星と呼ば
れる。4機のGPS衛星からの電波(信号)を受信すれ
ば、三次元測位が可能となる。ちなみに、3機のGPS
衛星からの電波(信号)を受信すれば、二次元測位が可
能である。
【0003】換言すれば、GPSは米国国防総省が打ち
上げた24機の人口衛星(GPS衛星)と地上の制御
局、利用者の移動局から構成される全地球測位システム
である。この全地球測位システムを利用することによ
り、移動局と三機以上のGPS衛星との距離を、電波が
到来するのに要した時間から計測し、移動局の位置、さ
らに移動方向、速度を求めることができる。この全地球
測位システムは、本来は軍事用であったが、現在では、
カーナビゲーション装置等に広く応用されている。
上げた24機の人口衛星(GPS衛星)と地上の制御
局、利用者の移動局から構成される全地球測位システム
である。この全地球測位システムを利用することによ
り、移動局と三機以上のGPS衛星との距離を、電波が
到来するのに要した時間から計測し、移動局の位置、さ
らに移動方向、速度を求めることができる。この全地球
測位システムは、本来は軍事用であったが、現在では、
カーナビゲーション装置等に広く応用されている。
【0004】ここで、カーナビゲーションとは、自らが
運転している自動車の位置を車搭機の地図上にリアルタ
イムで表示し、旅行時間などの道路交通情報を表示した
り、目的地までの最適経路を算出してドライバに提供す
ることをいう。
運転している自動車の位置を車搭機の地図上にリアルタ
イムで表示し、旅行時間などの道路交通情報を表示した
り、目的地までの最適経路を算出してドライバに提供す
ることをいう。
【0005】現在使用されているカーナビゲーション装
置は、4機以上のGPS衛星を捕捉したときに緯度、経
度、高度および時刻を計算し、3機のGPS衛星しか捕
捉できないときには、高度を固定した状態で、緯度、経
度および時刻を計算する。又、2機のGPS衛星しか捕
捉できないときには内部時計の時刻を使用し、高度を固
定した状態で、緯度および経度を計算し、1機のGPS
衛星しかまたは全くGPS衛星を捕捉できなかった場合
にはエラー表示を行うように構成されている(特開平9
−236650号公報参照)。
置は、4機以上のGPS衛星を捕捉したときに緯度、経
度、高度および時刻を計算し、3機のGPS衛星しか捕
捉できないときには、高度を固定した状態で、緯度、経
度および時刻を計算する。又、2機のGPS衛星しか捕
捉できないときには内部時計の時刻を使用し、高度を固
定した状態で、緯度および経度を計算し、1機のGPS
衛星しかまたは全くGPS衛星を捕捉できなかった場合
にはエラー表示を行うように構成されている(特開平9
−236650号公報参照)。
【0006】また、特開平10−48311号公報、特
開平10−48312号公報、特開平10−48313
号公報、特開平10−48314号公報、特開平10−
48315号公報、特開平10−48316号公報等に
は、GPS衛星についての説明がなされている。
開平10−48312号公報、特開平10−48313
号公報、特開平10−48314号公報、特開平10−
48315号公報、特開平10−48316号公報等に
は、GPS衛星についての説明がなされている。
【0007】すなわち、GPS衛星は、精密時刻標準と
して10-13/日(10ナノ秒/日)の高安定ルビジウ
ム発振器とセシウム発振器の原子時計を搭載している。
そして、全てのGPS衛星の時刻信号がGPSのシステ
ム全体として管理されている時刻に同期している。
して10-13/日(10ナノ秒/日)の高安定ルビジウ
ム発振器とセシウム発振器の原子時計を搭載している。
そして、全てのGPS衛星の時刻信号がGPSのシステ
ム全体として管理されている時刻に同期している。
【0008】そのため、各GPS衛星に搭載された原子
時計は、地上の制御局によって常にモニタされており、
定期的に更新された時刻補正データが衛星の軌道予測デ
ータと共に各GPS衛星に送信され、各GPS衛星から
はこの軌道予測データが電波により地上に向けて送信さ
れる。
時計は、地上の制御局によって常にモニタされており、
定期的に更新された時刻補正データが衛星の軌道予測デ
ータと共に各GPS衛星に送信され、各GPS衛星から
はこの軌道予測データが電波により地上に向けて送信さ
れる。
【0009】尚、GPS衛星から送信される航法信号
は、PN(Pseudo Noise:擬似雑音)符号でスペクトル
拡散変調されたPSK(Phase Shift Keying:位相偏移
キーイング)波であり、このPSK波の搬送波には、搬
送周波数が1575.42MHzの第1の搬送波(L
1)と搬送周波数がその60/77倍である1227.
6MHzの第2の搬送波(L2)の2種類が使用されて
いる。一方、PN符号には、P符号(Precision Code)
とC/A符号(Clear and Acquisition Code)の2種類
がある。C/A符号は、1.023Mbpsのビットレ
ート(チップレート)をもち、周期約1ミリ秒で、第1
の搬送波L1のみを使用する。P符号はC/A符号の1
0倍である10.23Mbpsのビットレートをもち、
周期1週間で、第1の搬送波L1ばかりでなく第2の搬
送波L2をも使用している。このP符号を使用すること
により、電離層伝播遅延補正が行われ、精密測位を可能
にする。
は、PN(Pseudo Noise:擬似雑音)符号でスペクトル
拡散変調されたPSK(Phase Shift Keying:位相偏移
キーイング)波であり、このPSK波の搬送波には、搬
送周波数が1575.42MHzの第1の搬送波(L
1)と搬送周波数がその60/77倍である1227.
6MHzの第2の搬送波(L2)の2種類が使用されて
いる。一方、PN符号には、P符号(Precision Code)
とC/A符号(Clear and Acquisition Code)の2種類
がある。C/A符号は、1.023Mbpsのビットレ
ート(チップレート)をもち、周期約1ミリ秒で、第1
の搬送波L1のみを使用する。P符号はC/A符号の1
0倍である10.23Mbpsのビットレートをもち、
周期1週間で、第1の搬送波L1ばかりでなく第2の搬
送波L2をも使用している。このP符号を使用すること
により、電離層伝播遅延補正が行われ、精密測位を可能
にする。
【0010】さて、前述したように、利用者の移動局に
おいてそのほぼ正確な現在位置を測位するためには、最
低でも4機のGPS衛星を捕捉できれば良い。一方、移
動局は郊外ばかりでなく都市部でも移動する。郊外で
は、高層ビルのような建物がほどんど存在せず、電波伝
搬経路を遮蔽する物体が少ないで、移動局において4機
以上のGPS衛星を捕捉することは容易である。
おいてそのほぼ正確な現在位置を測位するためには、最
低でも4機のGPS衛星を捕捉できれば良い。一方、移
動局は郊外ばかりでなく都市部でも移動する。郊外で
は、高層ビルのような建物がほどんど存在せず、電波伝
搬経路を遮蔽する物体が少ないで、移動局において4機
以上のGPS衛星を捕捉することは容易である。
【0011】これに対して、都市部では、高層ビル等の
建物が密集しており、電波伝搬経路を遮蔽する物体が多
いので、移動局において4機以上のGPS衛星を捕捉す
ることは極めて困難である。また、都市部では、たとえ
GPS衛星を捕捉できたとしても、そのGPS衛星の仰
角が低いと、移動局は、その低仰角のGPS衛星からの
直接波(希望波)ばかりでなく、高層ビル等の建物で反
射した反射波をも受信してしまう。そのため、移動局で
は誤った現在位置を測位してしまうことが多い。これは
マルチパスによる測位誤差と呼ばれる。
建物が密集しており、電波伝搬経路を遮蔽する物体が多
いので、移動局において4機以上のGPS衛星を捕捉す
ることは極めて困難である。また、都市部では、たとえ
GPS衛星を捕捉できたとしても、そのGPS衛星の仰
角が低いと、移動局は、その低仰角のGPS衛星からの
直接波(希望波)ばかりでなく、高層ビル等の建物で反
射した反射波をも受信してしまう。そのため、移動局で
は誤った現在位置を測位してしまうことが多い。これは
マルチパスによる測位誤差と呼ばれる。
【0012】図4にマルチパスにより測位誤差が起こる
場合を示す。図4に示されるように、移動局MとビルB
とが150mの距離だけ離れており、経路差すなわちマ
ルチパス遅延が300mであったとする。このような状
況において、移動局MがGPS衛星Sからの直接波Wd
ばかりでなく、ビルBで反射した反射波Wrをも受信し
たとする。このような場合、移動局Mはその真の位置を
測位できずに、その測位位置としてその真の位置から1
50mだけ離れた位置を誤って測位してしまうことにな
る。
場合を示す。図4に示されるように、移動局MとビルB
とが150mの距離だけ離れており、経路差すなわちマ
ルチパス遅延が300mであったとする。このような状
況において、移動局MがGPS衛星Sからの直接波Wd
ばかりでなく、ビルBで反射した反射波Wrをも受信し
たとする。このような場合、移動局Mはその真の位置を
測位できずに、その測位位置としてその真の位置から1
50mだけ離れた位置を誤って測位してしまうことにな
る。
【0013】以下、なぜこのようなマルチパスにより測
位誤差が起こってしまうかの理由について以下に詳細に
説明する。
位誤差が起こってしまうかの理由について以下に詳細に
説明する。
【0014】前述したように、GPS衛星からはPSK
波に乗ってPN符号(C/A符号)が送信されてくる
が、移動局に搭載されるGPS受信機では、この送信さ
れてきたPN符号を受信PN符号として受信し、この受
信PN符号と受信機内部で発生した局部PN符号(C/
A符号)との相関をとって同期をとっている。この同期
をとるために遅延同期ループ(DLL)を採用してい
る。換言すれば、DLLを使用して受信PN符号をトラ
ッキングしている。
波に乗ってPN符号(C/A符号)が送信されてくる
が、移動局に搭載されるGPS受信機では、この送信さ
れてきたPN符号を受信PN符号として受信し、この受
信PN符号と受信機内部で発生した局部PN符号(C/
A符号)との相関をとって同期をとっている。この同期
をとるために遅延同期ループ(DLL)を採用してい
る。換言すれば、DLLを使用して受信PN符号をトラ
ッキングしている。
【0015】図5に示されるように、DLLは、受信P
N符号と局部PN符号との相関をとって第1の相関信号
aを出力する第1の乗算器11と、局部PN符号を所定
の遅延時間だけ遅延して遅延PN符号を出力する遅延器
12と、受信PN符号と遅延PN符号との相関をとって
第2の相関信号bを出力する第2の乗算器13と、第1
の相関信号と第2の相関信号との差を求めて差信号cを
出力する減算器14と、差信号のうち低域周波数成分の
みを通過させてフィルタ出力信号を出力する低域通過フ
ィルタ(LPF)15'と、このフィルタ出力信号に応
答してそのクロック周波数が変化するクロック信号を出
力するクロック源16と、クロック信号に応答して上記
内部PN符号を発生するC/Aコード発生器17とから
構成されている。
N符号と局部PN符号との相関をとって第1の相関信号
aを出力する第1の乗算器11と、局部PN符号を所定
の遅延時間だけ遅延して遅延PN符号を出力する遅延器
12と、受信PN符号と遅延PN符号との相関をとって
第2の相関信号bを出力する第2の乗算器13と、第1
の相関信号と第2の相関信号との差を求めて差信号cを
出力する減算器14と、差信号のうち低域周波数成分の
みを通過させてフィルタ出力信号を出力する低域通過フ
ィルタ(LPF)15'と、このフィルタ出力信号に応
答してそのクロック周波数が変化するクロック信号を出
力するクロック源16と、クロック信号に応答して上記
内部PN符号を発生するC/Aコード発生器17とから
構成されている。
【0016】上記遅延器12の所定の遅延時間として
は、通常、チップレート(1.023Mbps)の逆数
に相当する時間Δ(約0.9775μ秒)が選択され、
その時間Δは1チップと呼ばれる。また、1チップΔの
遅延時間を持つ遅延器は1チップ遅延器と呼ばれ、遅延
器として1チップ遅延器を備えたDLLは1Δ−DLL
と呼ばれる。尚、電波の速度(光速)は約30万km/
秒なので、1チップΔは距離にして約294mに相当す
る。
は、通常、チップレート(1.023Mbps)の逆数
に相当する時間Δ(約0.9775μ秒)が選択され、
その時間Δは1チップと呼ばれる。また、1チップΔの
遅延時間を持つ遅延器は1チップ遅延器と呼ばれ、遅延
器として1チップ遅延器を備えたDLLは1Δ−DLL
と呼ばれる。尚、電波の速度(光速)は約30万km/
秒なので、1チップΔは距離にして約294mに相当す
る。
【0017】一方、このような1Δ−DLLを使用して
トラッキング動作を行った場合、上述したマルチパスに
よる測位誤差は、直接波と反射波との経路差(マルチパ
ス遅延)がどのような値の場合でも発生する訳ではな
い。すなわち、1Δ−DLLを使用している実際のトラ
ッキング動作は、まず初期サーチで±0.5チップ内ま
で持ってきて、トラッキングで追いかけるという動作に
なっている。この事から、経路差として1チップ内のマ
ルチパス遅延がある場合にはトラッキングがずれるが、
それ以上のマルチパス遅延がある場合には影響を受けな
いと予想される。
トラッキング動作を行った場合、上述したマルチパスに
よる測位誤差は、直接波と反射波との経路差(マルチパ
ス遅延)がどのような値の場合でも発生する訳ではな
い。すなわち、1Δ−DLLを使用している実際のトラ
ッキング動作は、まず初期サーチで±0.5チップ内ま
で持ってきて、トラッキングで追いかけるという動作に
なっている。この事から、経路差として1チップ内のマ
ルチパス遅延がある場合にはトラッキングがずれるが、
それ以上のマルチパス遅延がある場合には影響を受けな
いと予想される。
【0018】このことについて、図6および図7を参照
して、例を挙げて説明する。図6はマルチパスが無い場
合の1Δ−DLLの応答を示し、図7は1チップのマル
チパス遅延がある反射波が直接波と同じレベルで加わっ
た場合の1Δ−DLLの応答を示す。図6及び図7にお
いて、横軸はC/Aコードの1チップを単位とした相対
時間(相対距離)を示し、縦軸は規格化した大きさを示
す。また、図6及び図7において、aは第1の乗算器1
1から出力される第1の相関信号を、bは第2の乗算器
13から出力される第2の相関信号を、cは減算器14
から出力される差信号を示す。
して、例を挙げて説明する。図6はマルチパスが無い場
合の1Δ−DLLの応答を示し、図7は1チップのマル
チパス遅延がある反射波が直接波と同じレベルで加わっ
た場合の1Δ−DLLの応答を示す。図6及び図7にお
いて、横軸はC/Aコードの1チップを単位とした相対
時間(相対距離)を示し、縦軸は規格化した大きさを示
す。また、図6及び図7において、aは第1の乗算器1
1から出力される第1の相関信号を、bは第2の乗算器
13から出力される第2の相関信号を、cは減算器14
から出力される差信号を示す。
【0019】マルチパスが無い場合、図6から明らかな
ように、第1の相関信号aと第2の相関信号bとは三角
形状をした相似形をしているが、第2の相関信号bは第
1の相関信号に対して1チップに相当する時間だけ遅れ
ている。詳述すると、第1の相関信号aは−1.5チッ
プの時点から徐々に増加し、−0.5チップの時点でピ
ークの1となり、それから徐々に減少して0.5チップ
の時点で零となるような波形を持つ。一方、第2の相関
信号bは、第1の相関信号aから1チップに相当する時
間だけ遅れた−0.5チップの時点から徐々に増加し、
0.5チップの時点でピークの1となり、それから徐々
に減少して1.5チップの時点で零となるような波形を
持つ。
ように、第1の相関信号aと第2の相関信号bとは三角
形状をした相似形をしているが、第2の相関信号bは第
1の相関信号に対して1チップに相当する時間だけ遅れ
ている。詳述すると、第1の相関信号aは−1.5チッ
プの時点から徐々に増加し、−0.5チップの時点でピ
ークの1となり、それから徐々に減少して0.5チップ
の時点で零となるような波形を持つ。一方、第2の相関
信号bは、第1の相関信号aから1チップに相当する時
間だけ遅れた−0.5チップの時点から徐々に増加し、
0.5チップの時点でピークの1となり、それから徐々
に減少して1.5チップの時点で零となるような波形を
持つ。
【0020】したがって、第1の相関信号aから第2の
相関信号bを引いて得られる差信号cは、−1.5チッ
プの時点から−0.5チップの時点までは第1の相関信
号aと同様に1まで増加するが、−0.5チップの時点
から0.5チップの時点までの間では、第1の相関信号
aから第2の相関信号bを差し引いた値となるので、1
から徐々に減少し、0チップの時点で零となり、それか
らさらに−1まで減少し、0.5チップの時点から1.
5チップの時点までの間は第2の相関信号を反転した形
で0まで減少するような波形となる。
相関信号bを引いて得られる差信号cは、−1.5チッ
プの時点から−0.5チップの時点までは第1の相関信
号aと同様に1まで増加するが、−0.5チップの時点
から0.5チップの時点までの間では、第1の相関信号
aから第2の相関信号bを差し引いた値となるので、1
から徐々に減少し、0チップの時点で零となり、それか
らさらに−1まで減少し、0.5チップの時点から1.
5チップの時点までの間は第2の相関信号を反転した形
で0まで減少するような波形となる。
【0021】したがって、マルチパスが無い場合、0チ
ップの時点(真の時点)で差信号cが零となるので、1
Δ−DLLは受信PN符号を正確にトラッキングするこ
とができる。
ップの時点(真の時点)で差信号cが零となるので、1
Δ−DLLは受信PN符号を正確にトラッキングするこ
とができる。
【0022】これに対して、反射波に1チップのマルチ
パス遅延がある場合、図7に示されるように、第1の相
関信号aと第2の相関信号bとは台形の形状をした相似
形をしているが、第2の相関信号bは第1の相関信号に
対して1チップに相当する時間だけ遅れている。詳述す
ると、第1の相関信号aは−1.5チップの時点から徐
々に増加し、−0.5チップの時点でピークの1とな
り、−0.5チップの時点から0.5チップの時点まで
はピークの1を維持し、それから徐々に減少して1.5
チップの時点で零となるような波形を持つ。一方、第2
の相関信号bは、第1の相関信号aから1チップに相当
する時間だけ遅れた−0.5チップの時点から徐々に増
加し、0.5チップの時点でピークの1となり、0.5
チップの時点から1.5チップの時点まではピークの1
を維持し、それから徐々に減少して2.5チップの時点
で零となるような波形を持つ。
パス遅延がある場合、図7に示されるように、第1の相
関信号aと第2の相関信号bとは台形の形状をした相似
形をしているが、第2の相関信号bは第1の相関信号に
対して1チップに相当する時間だけ遅れている。詳述す
ると、第1の相関信号aは−1.5チップの時点から徐
々に増加し、−0.5チップの時点でピークの1とな
り、−0.5チップの時点から0.5チップの時点まで
はピークの1を維持し、それから徐々に減少して1.5
チップの時点で零となるような波形を持つ。一方、第2
の相関信号bは、第1の相関信号aから1チップに相当
する時間だけ遅れた−0.5チップの時点から徐々に増
加し、0.5チップの時点でピークの1となり、0.5
チップの時点から1.5チップの時点まではピークの1
を維持し、それから徐々に減少して2.5チップの時点
で零となるような波形を持つ。
【0023】したがって、第1の相関信号aから第2の
相関信号bを引いて得られる差信号cは、−1.5チッ
プの時点から−0.5チップの時点までは第1の相関信
号aと同様に1まで増加するが、−0.5チップの時点
から1.5チップの時点のまでの間では、第1の相関信
号aから第2の相関信号bを差し引いた値となるので、
1から徐々に減少し、0.5チップの時点で零となり、
それからさらに−1まで減少し、1.5チップの時点か
ら2.5チップの時点までの間は第2の相関信号を反転
した形で零まで減少するような波形となる。
相関信号bを引いて得られる差信号cは、−1.5チッ
プの時点から−0.5チップの時点までは第1の相関信
号aと同様に1まで増加するが、−0.5チップの時点
から1.5チップの時点のまでの間では、第1の相関信
号aから第2の相関信号bを差し引いた値となるので、
1から徐々に減少し、0.5チップの時点で零となり、
それからさらに−1まで減少し、1.5チップの時点か
ら2.5チップの時点までの間は第2の相関信号を反転
した形で零まで減少するような波形となる。
【0024】したがって、1チップのマルチパス遅延が
ある場合、真の時点から0.5チップだけずれた時点で
差信号cが零となるので、1Δ−DLLは受信PN符号
をこのずれた状態でトラッキングすることになる。すな
わち、反射波に1チップのマルチパス遅延があると、真
の位置から擬似距離として0.5チップに相当する距
離、すなわち、147mだけプラスされた値が得られる
ことになる。以上がマルチパスがある場合に測位誤差が
起こる理由である。したがって、図4に示すように、直
接波と反射波との間にほぼ1チップに相当する300m
の経路差があると、150mの測位誤差が起こってしま
うことが理解されるであろう。
ある場合、真の時点から0.5チップだけずれた時点で
差信号cが零となるので、1Δ−DLLは受信PN符号
をこのずれた状態でトラッキングすることになる。すな
わち、反射波に1チップのマルチパス遅延があると、真
の位置から擬似距離として0.5チップに相当する距
離、すなわち、147mだけプラスされた値が得られる
ことになる。以上がマルチパスがある場合に測位誤差が
起こる理由である。したがって、図4に示すように、直
接波と反射波との間にほぼ1チップに相当する300m
の経路差があると、150mの測位誤差が起こってしま
うことが理解されるであろう。
【0025】さて、従来、このようなマルチパスによる
測位誤差を減少させる方法として、次に述べるような2
つの方法が採用されている。第1の従来の方法は遅延同
期ループ(DLL)の帯域幅を狭める方法であり、第2
の従来の方法は相関信号の傾斜を求め、真の同期ポイン
トへ追い込む方法である。
測位誤差を減少させる方法として、次に述べるような2
つの方法が採用されている。第1の従来の方法は遅延同
期ループ(DLL)の帯域幅を狭める方法であり、第2
の従来の方法は相関信号の傾斜を求め、真の同期ポイン
トへ追い込む方法である。
【0026】すなわち、第1の従来の方法は、DLLに
使用される遅延器に、1チップ遅延器12ではなく、1
チップΔよりも短い遅延器を用いる方法である。これに
より、図6における、第1の相関信号aと第2の相関信
号bとの時間差が短くなり、その分だけ測位誤差を減少
させることができる。例えば、遅延器の遅延時間を0.
1Δ〜0.05Δとすることにより、測位誤差を1/1
0〜1/20まで減少させることができる。
使用される遅延器に、1チップ遅延器12ではなく、1
チップΔよりも短い遅延器を用いる方法である。これに
より、図6における、第1の相関信号aと第2の相関信
号bとの時間差が短くなり、その分だけ測位誤差を減少
させることができる。例えば、遅延器の遅延時間を0.
1Δ〜0.05Δとすることにより、測位誤差を1/1
0〜1/20まで減少させることができる。
【0027】第2の従来の方法は、第1の相関信号aと
第2の相関信号bの相関カーブの傾斜を求め、そのカー
ブの交点から真の同期ポイントを求める方法である。こ
の第2の従来の方法は、マルチパスが発生すると、相関
カーブが第1の相関信号aと第2の相関信号bとで傾斜
が異なってしまい、傾斜が同一と仮定している通常のD
LLでは真の同期ポイントを見つけられない事を改善す
ることができる。
第2の相関信号bの相関カーブの傾斜を求め、そのカー
ブの交点から真の同期ポイントを求める方法である。こ
の第2の従来の方法は、マルチパスが発生すると、相関
カーブが第1の相関信号aと第2の相関信号bとで傾斜
が異なってしまい、傾斜が同一と仮定している通常のD
LLでは真の同期ポイントを見つけられない事を改善す
ることができる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しなしながら、上述し
た第1および第2の従来の方法では、いずれも、サンプ
リング周波数を上げたり、追加のハードウェアを必要と
する。その結果、これら従来の方法は、GPS受信機と
して要求されている、小型化、低コスト、および低消費
電力化の要求に逆行する方法であるといえる。
た第1および第2の従来の方法では、いずれも、サンプ
リング周波数を上げたり、追加のハードウェアを必要と
する。その結果、これら従来の方法は、GPS受信機と
して要求されている、小型化、低コスト、および低消費
電力化の要求に逆行する方法であるといえる。
【0029】したがって、本発明の目的は、サンプリン
グ周波数を上げずに、マルチパスを補償することができ
るGPS受信機を提供することにある。
グ周波数を上げずに、マルチパスを補償することができ
るGPS受信機を提供することにある。
【0030】本発明の他の目的は、ハードウェアを追加
することなく、マルチパスを補償することができるGP
S受信機を提供することにある。
することなく、マルチパスを補償することができるGP
S受信機を提供することにある。
【0031】本発明の更に他の目的は、小型化、低コス
ト、および低消費電力化を図っても、マルチパスを補償
することができるGPS受信機を提供することにある。
ト、および低消費電力化を図っても、マルチパスを補償
することができるGPS受信機を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明者は、サンプリン
グ周波数を上げずに、しかもハードウェアを追加せずに
マルチパスを補償するにはどのようにすれば良いかにつ
いて、鋭意検討を重ねた。本発明者は、GPS衛星から
の電波の反射波の変動周期(フェージング帯域幅)Bf
と、DLLのループ帯域幅Blと、マルチパスによる測
位誤差との間にある、下記の周知の関係に着目し、この
関係を利用することに想到した。
グ周波数を上げずに、しかもハードウェアを追加せずに
マルチパスを補償するにはどのようにすれば良いかにつ
いて、鋭意検討を重ねた。本発明者は、GPS衛星から
の電波の反射波の変動周期(フェージング帯域幅)Bf
と、DLLのループ帯域幅Blと、マルチパスによる測
位誤差との間にある、下記の周知の関係に着目し、この
関係を利用することに想到した。
【0033】すなわち、Bf/Blが大きいと測位誤差は
起きず、Bf/Blが小さいと測位誤差は起きる。一方、
フェージング帯域幅)Bfは移動局(GPS受信機)の
移動速度に比例することも知られている。
起きず、Bf/Blが小さいと測位誤差は起きる。一方、
フェージング帯域幅)Bfは移動局(GPS受信機)の
移動速度に比例することも知られている。
【0034】したがって、移動局の移動速度が低速の時
には、測位誤差が起きるので、DLLのループ帯域幅B
lを狭くすることにより、測位誤差が起きるのを防止す
ることができる。すなわち、マルチパス耐性を改善する
ことができる。
には、測位誤差が起きるので、DLLのループ帯域幅B
lを狭くすることにより、測位誤差が起きるのを防止す
ることができる。すなわち、マルチパス耐性を改善する
ことができる。
【0035】また、移動局の移動速度が所定の速度より
も低速になると、所定の頻度で測位を行うために、DL
Lのループ帯域幅Blを所定の限度以下に狭くすること
は困難である。そのため、移動局の移動速度が所定の速
度よりも低速の場合には、DLLのループ帯域幅Blを
所定の限度に一定とする。この場合、マルチパス耐性を
確保するために、低仰角のGPS衛星をカットする。
も低速になると、所定の頻度で測位を行うために、DL
Lのループ帯域幅Blを所定の限度以下に狭くすること
は困難である。そのため、移動局の移動速度が所定の速
度よりも低速の場合には、DLLのループ帯域幅Blを
所定の限度に一定とする。この場合、マルチパス耐性を
確保するために、低仰角のGPS衛星をカットする。
【0036】すなわち、本発明によれば、地球の上空を
周回している複数機のGPS衛星から地球上に放射され
る電波を受信することにより、利用者の移動局の現在位
置を検出するGPS受信機における、GPS衛星から直
接受信される直接波の他に種々の反射経路を経て多少遅
れて受信される反射波をも受信するマルチパスを補償す
る方法であって、GPS受信機は遅延同期ループ(DL
L)を使用してトラッキングを行っており、移動局の移
動速度に応じてDLLのループ帯域幅を変化させたこと
を特徴とするGPSマルチパス補償方法が得られる。
周回している複数機のGPS衛星から地球上に放射され
る電波を受信することにより、利用者の移動局の現在位
置を検出するGPS受信機における、GPS衛星から直
接受信される直接波の他に種々の反射経路を経て多少遅
れて受信される反射波をも受信するマルチパスを補償す
る方法であって、GPS受信機は遅延同期ループ(DL
L)を使用してトラッキングを行っており、移動局の移
動速度に応じてDLLのループ帯域幅を変化させたこと
を特徴とするGPSマルチパス補償方法が得られる。
【0037】上記GPSマルチパス補償方法において、
移動局の移動速度が低速の時に、DLLのループ帯域幅
を狭くすることが好ましい。また、移動局の移動速度が
下限速度より大きいときには、DLLのループ帯域幅を
移動速度に比例して増加させるが、移動局の移動速度が
下限速度以下の場合には、DLLのループ帯域幅を所定
の限度に一定とすることが好ましい。この場合におい
て、移動局の移動速度が下限速度以下の場合には、低仰
角のGPS衛星からの電波をカットすることが望まし
い。
移動局の移動速度が低速の時に、DLLのループ帯域幅
を狭くすることが好ましい。また、移動局の移動速度が
下限速度より大きいときには、DLLのループ帯域幅を
移動速度に比例して増加させるが、移動局の移動速度が
下限速度以下の場合には、DLLのループ帯域幅を所定
の限度に一定とすることが好ましい。この場合におい
て、移動局の移動速度が下限速度以下の場合には、低仰
角のGPS衛星からの電波をカットすることが望まし
い。
【0038】また、本発明によれば、スペクトラム拡散
通信システムの移動局に搭載され、相関検出に遅延同期
ループ(DLL)を使用する受信機における、マルチパ
スを補償する方法において、移動局の移動速度に応じて
遅延同期ループのループ帯域幅を変化させたことを特徴
とするマルチパス補償方法が得られる。
通信システムの移動局に搭載され、相関検出に遅延同期
ループ(DLL)を使用する受信機における、マルチパ
スを補償する方法において、移動局の移動速度に応じて
遅延同期ループのループ帯域幅を変化させたことを特徴
とするマルチパス補償方法が得られる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
て図面を参照して詳細に説明する。
【0040】図1を参照して、本発明によるマルチパス
補償方法が適用されるGPS受信機について説明する。
図示のGPS受信機は、最大でも8機のGPS衛星を捕
捉可能なように8チャンネル分のDLLを備えている。
各チャンネルは同一の構成を有しているので、ここで
は、チャンネル1のDLLのみについて詳細に図示し、
他のチャンネル2〜8についてはその詳細を省略し、ブ
ロックのみで図示している。尚、このGPS受信機は、
自動車などの移動体に設置され、カーナビゲーション装
置の一部として使用されているとする。したがって、移
動体は移動局として動作する。
補償方法が適用されるGPS受信機について説明する。
図示のGPS受信機は、最大でも8機のGPS衛星を捕
捉可能なように8チャンネル分のDLLを備えている。
各チャンネルは同一の構成を有しているので、ここで
は、チャンネル1のDLLのみについて詳細に図示し、
他のチャンネル2〜8についてはその詳細を省略し、ブ
ロックのみで図示している。尚、このGPS受信機は、
自動車などの移動体に設置され、カーナビゲーション装
置の一部として使用されているとする。したがって、移
動体は移動局として動作する。
【0041】GPS衛星(図示せず)から出射された電
波は、アンテナ21で受信され、低雑音増幅器(LN
A)22で増幅された後、混合器23で局部発振器24
からの無線周波数の局部発振信号と混合されて中間周波
の信号に変換される。この中間周波の信号は、増幅器2
5で増幅され、自動利得制御器(AGC)26で利得が
制御された後、各チャンネルのDLL10に供給され
る。
波は、アンテナ21で受信され、低雑音増幅器(LN
A)22で増幅された後、混合器23で局部発振器24
からの無線周波数の局部発振信号と混合されて中間周波
の信号に変換される。この中間周波の信号は、増幅器2
5で増幅され、自動利得制御器(AGC)26で利得が
制御された後、各チャンネルのDLL10に供給され
る。
【0042】DLLは、第1の乗算器11、1チップ遅
延器12、第2の乗算器13、減算器14、低域通過フ
ィルタ(LPF)15、クロック源として働く第1の数
値制御発振器(NCO)16、およびC/Aコード発生
器17の他に、第2の数値制御発振器(NCO)18と
混合器19とを備えている。図示のDLLは、第2の数
値制御発振器18と混合器19とを除いて、図5に示し
たものと実質的に同様の構成を有する。従って、以下で
は、説明を簡略化するために、相違している部分につい
てのみ説明する。
延器12、第2の乗算器13、減算器14、低域通過フ
ィルタ(LPF)15、クロック源として働く第1の数
値制御発振器(NCO)16、およびC/Aコード発生
器17の他に、第2の数値制御発振器(NCO)18と
混合器19とを備えている。図示のDLLは、第2の数
値制御発振器18と混合器19とを除いて、図5に示し
たものと実質的に同様の構成を有する。従って、以下で
は、説明を簡略化するために、相違している部分につい
てのみ説明する。
【0043】自動利得制御器26から出力される信号
は、混合器19で第2の数値制御発振器19から出力さ
れる中間周波数の局部信号と混合されて、ベースバンド
信号に変換される。このベースバンド信号は受信PNコ
ード(C/Aコード)を表す信号である。このベースバ
ンド信号を処理する部分については、前述した図5に示
したDLLと実質的に同様であるので、その説明を省略
する。但し、低域通過フィルタ15は、DLL10の帯
域幅Blを可変できるように構成されている。
は、混合器19で第2の数値制御発振器19から出力さ
れる中間周波数の局部信号と混合されて、ベースバンド
信号に変換される。このベースバンド信号は受信PNコ
ード(C/Aコード)を表す信号である。このベースバ
ンド信号を処理する部分については、前述した図5に示
したDLLと実質的に同様であるので、その説明を省略
する。但し、低域通過フィルタ15は、DLL10の帯
域幅Blを可変できるように構成されている。
【0044】次に、DLL10の帯域幅Blを可変する
ための低域通過フィルタ15の構成について説明する。
ための低域通過フィルタ15の構成について説明する。
【0045】減算器14から出力される差信号は、送信
側PNコードと受信側PNコードの位相差を表す。その
位相差の値は−1023〜1023の範囲にあり、それ
ぞれ、−π〜π[rad]の位相誤差に相当する。図示
はしないが、低域通過フィルタ15はこの位相誤差を求
めるために、減算器14から出力される差信号と係数
(2π/1023)とを乗算するための第1の乗算器を
備え、この第1の乗算器の出力から位相誤差が得られ
る。低域通過フィルタ15は、また、この得られた位相
誤差にループの帯域幅を決定する係数(Bl・T)を乗
算するための第2の乗算器(図示せず)を備えている。
ここで、Blは上述したように可変すべきループ帯域幅
を表し、Tはサンプリング周期(この例では、1ミリ
秒)を表す。低域通過フィルタ15は、さらに、この乗
算結果に、キャリアロックループ(図示せず)から得ら
れたキャリア周波数誤差成分feとサンプリング周期T
の乗算結果(fe・T)を加えるための加算器(図示せ
ず)を備えている。この加算器から出力される加算結果
が、低域通過フィルタ15の出力信号として、第1の数
値制御発振器(NCO)16の位相設定入力端子に加え
られる。
側PNコードと受信側PNコードの位相差を表す。その
位相差の値は−1023〜1023の範囲にあり、それ
ぞれ、−π〜π[rad]の位相誤差に相当する。図示
はしないが、低域通過フィルタ15はこの位相誤差を求
めるために、減算器14から出力される差信号と係数
(2π/1023)とを乗算するための第1の乗算器を
備え、この第1の乗算器の出力から位相誤差が得られ
る。低域通過フィルタ15は、また、この得られた位相
誤差にループの帯域幅を決定する係数(Bl・T)を乗
算するための第2の乗算器(図示せず)を備えている。
ここで、Blは上述したように可変すべきループ帯域幅
を表し、Tはサンプリング周期(この例では、1ミリ
秒)を表す。低域通過フィルタ15は、さらに、この乗
算結果に、キャリアロックループ(図示せず)から得ら
れたキャリア周波数誤差成分feとサンプリング周期T
の乗算結果(fe・T)を加えるための加算器(図示せ
ず)を備えている。この加算器から出力される加算結果
が、低域通過フィルタ15の出力信号として、第1の数
値制御発振器(NCO)16の位相設定入力端子に加え
られる。
【0046】次に、ループ帯域幅Blを可変にした場合
の1Δ−DLLの動作例について説明する。
の1Δ−DLLの動作例について説明する。
【0047】最初に、Bl=1kHzの場合について説
明する。この場合、係数(Bl・T)は1となり、一回
のサンプリングにて位相誤差すべてが第1の数値制御発
振器(NCO)16の位相設定入力端子に加えられる。
このため、位相誤差は即刻追尾されるが、実際には雑音
等が存在するため、ループの動作が不安定となる。した
がって、このようなループ帯域幅は使用されない。言い
換えると、Bl=1kHzの場合とは、ループフィルタ
がない場合と等価と言える。
明する。この場合、係数(Bl・T)は1となり、一回
のサンプリングにて位相誤差すべてが第1の数値制御発
振器(NCO)16の位相設定入力端子に加えられる。
このため、位相誤差は即刻追尾されるが、実際には雑音
等が存在するため、ループの動作が不安定となる。した
がって、このようなループ帯域幅は使用されない。言い
換えると、Bl=1kHzの場合とは、ループフィルタ
がない場合と等価と言える。
【0048】次に、Bl=10Hzの場合について説明
する。この場合、係数(Bl・T)は0.01となり、
一回のサンプリングにて位相誤差の1/100が更新さ
れる事になる。言い換えると、サンプリングが100回
行われる事によって、ようやく位相誤差がすべて更新し
終わった事になる。すなわち、瞬時に起こった位相誤差
に追従し終わるまでに100ミリ秒かかる事になる。
する。この場合、係数(Bl・T)は0.01となり、
一回のサンプリングにて位相誤差の1/100が更新さ
れる事になる。言い換えると、サンプリングが100回
行われる事によって、ようやく位相誤差がすべて更新し
終わった事になる。すなわち、瞬時に起こった位相誤差
に追従し終わるまでに100ミリ秒かかる事になる。
【0049】最後に、Bl=1Hzの場合について説明
する。この場合、係数(Bl・T)は0.001とな
り、上記Bl=10Hzの場合と同様に考えると、一回
のサンプリングにて位相誤差の1/1000が更新さ
れ、瞬時に起こった位相誤差に追従し終わるまでに1秒
かかる事になる。
する。この場合、係数(Bl・T)は0.001とな
り、上記Bl=10Hzの場合と同様に考えると、一回
のサンプリングにて位相誤差の1/1000が更新さ
れ、瞬時に起こった位相誤差に追従し終わるまでに1秒
かかる事になる。
【0050】図示のGPS受信機は、更に、CPU3
1、ROM32、RAM33、およびクロック発生器3
4を備えている。クロック発生器34はCPU31へ内
部タイミング用のクロック信号を供給する。CPU31
は、ROM32、RAM33、および各チャンネルのD
LL10に接続されると共に、外部インターフェースを
介して外部の電子機器(図示せず)に接続されている。
CPU31はROM32に記憶さているプログラムに従
って処理を行う。例えば、CPU31は、各チャンネル
のDLL10の第2の数値制御発振器18へ制御信号を
供給すると共に、低域通過フィルタ15から出力される
フィルタ出力信号を取り込む。また、CPU31は、後
述するように、DLL10の帯域幅Blを決定して、そ
の帯域幅Blを低域通過フィルタ15に設定する。
1、ROM32、RAM33、およびクロック発生器3
4を備えている。クロック発生器34はCPU31へ内
部タイミング用のクロック信号を供給する。CPU31
は、ROM32、RAM33、および各チャンネルのD
LL10に接続されると共に、外部インターフェースを
介して外部の電子機器(図示せず)に接続されている。
CPU31はROM32に記憶さているプログラムに従
って処理を行う。例えば、CPU31は、各チャンネル
のDLL10の第2の数値制御発振器18へ制御信号を
供給すると共に、低域通過フィルタ15から出力される
フィルタ出力信号を取り込む。また、CPU31は、後
述するように、DLL10の帯域幅Blを決定して、そ
の帯域幅Blを低域通過フィルタ15に設定する。
【0051】次に、本発明に係るGPSマルチパス補償
方法について説明する。ここで、GPS衛星からの電波
の反射波の変動周期(フェージング帯域幅)をBf、D
LL10のループ帯域幅をBlで表すことにする。フェ
ージング帯域幅Bfと、DLL10のループ帯域幅Bl
と、マルチパスによる測位誤差との間には、次の関係が
あることが知られている。
方法について説明する。ここで、GPS衛星からの電波
の反射波の変動周期(フェージング帯域幅)をBf、D
LL10のループ帯域幅をBlで表すことにする。フェ
ージング帯域幅Bfと、DLL10のループ帯域幅Bl
と、マルチパスによる測位誤差との間には、次の関係が
あることが知られている。
【0052】すなわち、Bf/Blが大きいと(例えば、
Bf/Bl≧5)測位誤差は起きず、Bf/Blが小さいと
(例えば、Bf/Bl<5)測位誤差は起きる。
Bf/Bl≧5)測位誤差は起きず、Bf/Blが小さいと
(例えば、Bf/Bl<5)測位誤差は起きる。
【0053】一方、フェージング帯域幅Bfは、移動局
(GPS受信機)の移動速度vと次の関係があることも
知られている。
(GPS受信機)の移動速度vと次の関係があることも
知られている。
【0054】Bf ∝ (v/λ) ここで、λはGPS衛星から出射される電波の波長であ
り、電波の速度(光速)Cを電波の搬送波周波数f0で
割ったものに等しい(λ=C/f0)。これはドップラ
ー効果によるものである。すなわち、フェージング帯域
幅Bfは、移動局の移動速度vに比例する。
り、電波の速度(光速)Cを電波の搬送波周波数f0で
割ったものに等しい(λ=C/f0)。これはドップラ
ー効果によるものである。すなわち、フェージング帯域
幅Bfは、移動局の移動速度vに比例する。
【0055】したがって、移動局の移動速度vが低速の
時には、測位誤差が起きるので、DLLのループ帯域幅
Blを狭くすることにより、測位誤差が起きるのを防止
することができる。すなわち、マルチパス耐性を改善す
ることができる。
時には、測位誤差が起きるので、DLLのループ帯域幅
Blを狭くすることにより、測位誤差が起きるのを防止
することができる。すなわち、マルチパス耐性を改善す
ることができる。
【0056】また、移動局の移動速度vが所定の速度
(以下、下限速度vminと呼ぶ)よりも低速になると、
所定の頻度で測位を行うために、DLL10のループ帯
域幅Blを所定の限度以下に狭くすることは困難であ
る。そのため、移動局の移動速度vが下限速度vminよ
りも低速の場合には、DLLのループ帯域幅Blを所定
の限度に一定とする。この場合、マルチパス耐性を確保
するために、低仰角のGPS衛星をカットすることが好
ましい。
(以下、下限速度vminと呼ぶ)よりも低速になると、
所定の頻度で測位を行うために、DLL10のループ帯
域幅Blを所定の限度以下に狭くすることは困難であ
る。そのため、移動局の移動速度vが下限速度vminよ
りも低速の場合には、DLLのループ帯域幅Blを所定
の限度に一定とする。この場合、マルチパス耐性を確保
するために、低仰角のGPS衛星をカットすることが好
ましい。
【0057】ここで、低仰角のGPS衛星をどのように
してカットするかについて説明する。前述したように、
実際に測位を行う際、4機以上のGPS衛星からの電波
を受信できている場合には、各GPS衛星の位置から最
も精度が得られるGPS衛星の組み合わせを選んで測位
を行う。この際、低仰角(5°以下)のGPS衛星は大
気圏の中を斜めに通過してくるため、電波伝搬時間の誤
差が大きいので、他に仰角の高いGPS衛星からの電波
を受信できている場合には、その低仰角のGPS衛星か
らの電波は位置の計算に使用しない。本発明に係る「マ
ルチパス補償」においては、通常使用されるであろう仰
角範囲5°〜10°にあるGPS衛星からの電波も位置
の計算には採用しないこととする。すなわち、「低仰角
のGPS衛星をカットする」とは、実際には、「仰角範
囲5°〜10°にあるGPS衛星からの電波を測位に使
用しない」ということである。しかしながら、GPS衛
星が4機しか捕捉できない場合には、「マルチパス補
償」よりも測位を行う事の方が重要であるので、低仰角
のGPS衛星であってもそれからの電波を測位に使用す
る。
してカットするかについて説明する。前述したように、
実際に測位を行う際、4機以上のGPS衛星からの電波
を受信できている場合には、各GPS衛星の位置から最
も精度が得られるGPS衛星の組み合わせを選んで測位
を行う。この際、低仰角(5°以下)のGPS衛星は大
気圏の中を斜めに通過してくるため、電波伝搬時間の誤
差が大きいので、他に仰角の高いGPS衛星からの電波
を受信できている場合には、その低仰角のGPS衛星か
らの電波は位置の計算に使用しない。本発明に係る「マ
ルチパス補償」においては、通常使用されるであろう仰
角範囲5°〜10°にあるGPS衛星からの電波も位置
の計算には採用しないこととする。すなわち、「低仰角
のGPS衛星をカットする」とは、実際には、「仰角範
囲5°〜10°にあるGPS衛星からの電波を測位に使
用しない」ということである。しかしながら、GPS衛
星が4機しか捕捉できない場合には、「マルチパス補
償」よりも測位を行う事の方が重要であるので、低仰角
のGPS衛星であってもそれからの電波を測位に使用す
る。
【0058】次に、図2及び図3を参照して、本発明に
よるGPSマルチパス補償方法について説明する。図2
は、GPSマルチパス補償を行うための、ROM32に
格納されたプログラムの部分を示すフローチャートであ
り、図3は移動局の移動速度vとDLL10のループ帯
域幅Blとの関係を示す図である。ここでは、下限速度
vminが3.5km/hの場合を示し、また、移動局の
移動速度vの上限速度vmaxが35km/hの場合を例
に挙げて説明する。さらに、DLL10のループ帯域幅
Blの下限Blminおよび上限Blmaxが、それぞれ、1H
zおよび10Hzであるとする。
よるGPSマルチパス補償方法について説明する。図2
は、GPSマルチパス補償を行うための、ROM32に
格納されたプログラムの部分を示すフローチャートであ
り、図3は移動局の移動速度vとDLL10のループ帯
域幅Blとの関係を示す図である。ここでは、下限速度
vminが3.5km/hの場合を示し、また、移動局の
移動速度vの上限速度vmaxが35km/hの場合を例
に挙げて説明する。さらに、DLL10のループ帯域幅
Blの下限Blminおよび上限Blmaxが、それぞれ、1H
zおよび10Hzであるとする。
【0059】先ず、CPU31は、移動局の移動速度v
が上限速度vmax(35km/h)以上か否かを判断す
る(ステップS1)。もし、移動速度vが上限速度vma
x以上(v≧vmax)であれば(ステップS1のYe
s)、マルチパスの影響は受けないので、CPU31
は、DLL10のループ帯域幅Blを通常のループ帯域
幅である上限Blmax(10Hz)に設定する(Bl=Bl
max)(ステップS2)。すなわち、移動速度vが35
km/hのときフェージング帯域幅Bfは50Hzに等
しく、Bf/Blmax=5であるので、移動速度vが35
km/h以上のときは、DLL10のループ帯域幅Bl
をその上限である10Hzとすることにより、必ず、B
f/Bl≧5となるからである。
が上限速度vmax(35km/h)以上か否かを判断す
る(ステップS1)。もし、移動速度vが上限速度vma
x以上(v≧vmax)であれば(ステップS1のYe
s)、マルチパスの影響は受けないので、CPU31
は、DLL10のループ帯域幅Blを通常のループ帯域
幅である上限Blmax(10Hz)に設定する(Bl=Bl
max)(ステップS2)。すなわち、移動速度vが35
km/hのときフェージング帯域幅Bfは50Hzに等
しく、Bf/Blmax=5であるので、移動速度vが35
km/h以上のときは、DLL10のループ帯域幅Bl
をその上限である10Hzとすることにより、必ず、B
f/Bl≧5となるからである。
【0060】一方、移動速度vが上限速度vmaxより低
速(v<vmax)であれば(ステップS1のNo)、C
PU31は、移動速度vが下限速度vmin(3.5km
/h)以下か否かを判断する(ステップS3)。もし、
移動速度vが下限速度vmin以下(v≦vmin)であれば
(ステップS3のYes)、CPU31は、DLL10
のループ帯域幅Blをその下限Blmin(1Hz)に設定
する(Bl=Blmin)(ステップS4)。これは、移動
速度vが3.5km/h以下の場合、位置情報を1秒毎
に更新する必要があるため、もはやDLL10のループ
帯域幅Blを狭めることが出来ないからであり、DLL
10のループ帯域幅Blを1Hzのままとして一定とす
る。尚、この場合、マルチパスの影響を被る可能性が高
くなるため、この範囲では仰角の低いGPS衛星からの
電波を使用しない(ステップS5)。例えば、通常は仰
角が5°以上のGPS衛星からの電波を使用して測位を
行うが、移動速度vが3.5km/h以下の場合には、
仰角が10°以上のGPS衛星からの電波のみを使用し
て測位を行う。
速(v<vmax)であれば(ステップS1のNo)、C
PU31は、移動速度vが下限速度vmin(3.5km
/h)以下か否かを判断する(ステップS3)。もし、
移動速度vが下限速度vmin以下(v≦vmin)であれば
(ステップS3のYes)、CPU31は、DLL10
のループ帯域幅Blをその下限Blmin(1Hz)に設定
する(Bl=Blmin)(ステップS4)。これは、移動
速度vが3.5km/h以下の場合、位置情報を1秒毎
に更新する必要があるため、もはやDLL10のループ
帯域幅Blを狭めることが出来ないからであり、DLL
10のループ帯域幅Blを1Hzのままとして一定とす
る。尚、この場合、マルチパスの影響を被る可能性が高
くなるため、この範囲では仰角の低いGPS衛星からの
電波を使用しない(ステップS5)。例えば、通常は仰
角が5°以上のGPS衛星からの電波を使用して測位を
行うが、移動速度vが3.5km/h以下の場合には、
仰角が10°以上のGPS衛星からの電波のみを使用し
て測位を行う。
【0061】次に、GPS受信機においてどのようにし
てGPS衛星の仰角を知るかについて説明する。GPS
受信機が1機のGPS衛星を捕捉出来たとする。この場
合、その捕捉したGPS衛星からの信号(電波)の中に
は全GPS衛星の概略の軌道を計算するためのデータ
(アルマナック:almanac)が含まれている。GPS受
信機は、このデータから全GPS衛星の軌道を計算し、
概略の現在地からどのGPS衛星が捕捉可能かを判断
し、順次各GPS衛星からの信号(電波)の受信を試み
る。
てGPS衛星の仰角を知るかについて説明する。GPS
受信機が1機のGPS衛星を捕捉出来たとする。この場
合、その捕捉したGPS衛星からの信号(電波)の中に
は全GPS衛星の概略の軌道を計算するためのデータ
(アルマナック:almanac)が含まれている。GPS受
信機は、このデータから全GPS衛星の軌道を計算し、
概略の現在地からどのGPS衛星が捕捉可能かを判断
し、順次各GPS衛星からの信号(電波)の受信を試み
る。
【0062】一度、アルマナックを受信する事が出来た
GPS受信機は、そのアルマナック(データ)を不揮発
性メモリに記憶しておくため、電源を切った状態で大幅
な移動(例えば、1000km以上)を行わない限り、
次回の電源投入時に即座にどのGPS衛星が捕捉可能か
を判断することが出来る。
GPS受信機は、そのアルマナック(データ)を不揮発
性メモリに記憶しておくため、電源を切った状態で大幅
な移動(例えば、1000km以上)を行わない限り、
次回の電源投入時に即座にどのGPS衛星が捕捉可能か
を判断することが出来る。
【0063】このように、アルマナックから全GPS衛
星の軌道が計算できるため、この軌道からある時点のG
PS衛星の位置をGPS受信機の現在地を中心として座
標系(地心座標系)にて求める事が出来る。すなわち、
各GPS衛星の仰角を知る事が出来る。
星の軌道が計算できるため、この軌道からある時点のG
PS衛星の位置をGPS受信機の現在地を中心として座
標系(地心座標系)にて求める事が出来る。すなわち、
各GPS衛星の仰角を知る事が出来る。
【0064】また、ステップS3において、移動速度v
が下限速度vminより高速(v>vmin)であったとする
(ステップS3のNo)。すなわち、移動速度vが下限
速度vminと上限速度vmaxとの間の範囲にあったとする
(vmax>v>vmin)。この場合、CPU31は、DL
L10のループ帯域幅Blを移動速度vに比例して設定
する(Bl=αv)(ステップS6)。ここで、αは
(1/3.5)に等しい係数である。
が下限速度vminより高速(v>vmin)であったとする
(ステップS3のNo)。すなわち、移動速度vが下限
速度vminと上限速度vmaxとの間の範囲にあったとする
(vmax>v>vmin)。この場合、CPU31は、DL
L10のループ帯域幅Blを移動速度vに比例して設定
する(Bl=αv)(ステップS6)。ここで、αは
(1/3.5)に等しい係数である。
【0065】このような構成とすることにより、移動体
に搭載したこのGPS受信機を含むカーナビゲーション
装置を使用して現在地を正確に知りたい場合において、
実際の使用状態でもっともマルチパスの影響を受け易い
と思われるビル街を35km/h以下の低速で走行して
いる際に、マルチパスの影響を減少させることが可能と
なる。
に搭載したこのGPS受信機を含むカーナビゲーション
装置を使用して現在地を正確に知りたい場合において、
実際の使用状態でもっともマルチパスの影響を受け易い
と思われるビル街を35km/h以下の低速で走行して
いる際に、マルチパスの影響を減少させることが可能と
なる。
【0066】尚、本発明は、上述した実施の形態に限定
されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が
可能なのはいうまでもない。例えば、上記の実施の形態
では、本発明をGPS受信機に適用した場合を例に挙げ
て説明したが、相関検出にDLLを使用しているSS
(スペクトラム拡散)通信システムにも適用可能なのは
勿論である。
されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が
可能なのはいうまでもない。例えば、上記の実施の形態
では、本発明をGPS受信機に適用した場合を例に挙げ
て説明したが、相関検出にDLLを使用しているSS
(スペクトラム拡散)通信システムにも適用可能なのは
勿論である。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、移動
局の移動速度が低速の時には遅延同期ループのループ帯
域幅を狭くしているので、マルチパス耐性を改善するこ
とができる。また、移動局の移動速度が所定の下限速度
以下の場合には、遅延同期ループのループ帯域幅をある
限度に一定とするが、その場合には低仰角のGPS衛星
からの電波をカットすることにより、マルチパス耐性を
確保することができる。
局の移動速度が低速の時には遅延同期ループのループ帯
域幅を狭くしているので、マルチパス耐性を改善するこ
とができる。また、移動局の移動速度が所定の下限速度
以下の場合には、遅延同期ループのループ帯域幅をある
限度に一定とするが、その場合には低仰角のGPS衛星
からの電波をカットすることにより、マルチパス耐性を
確保することができる。
【図1】本発明の一実施の形態に係るGPSマルチパス
補償方法が適用されるGPS受信機の構成を示すブロッ
ク図である。
補償方法が適用されるGPS受信機の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1のGPS受信機における、本発明によるG
PSマルチパス補償方法を説明するためのフローチャー
トである。
PSマルチパス補償方法を説明するためのフローチャー
トである。
【図3】図2のGPSマルチパス補償方法における、移
動体の移動速度と遅延同期ループのループ帯域幅との関
係を示す図である。
動体の移動速度と遅延同期ループのループ帯域幅との関
係を示す図である。
【図4】マルチパスにより測位誤差が起こる場合を説明
するための図である。
するための図である。
【図5】GPS受信機に使用される遅延同期ループ(D
LL)の構成を示すブロック図である。
LL)の構成を示すブロック図である。
【図6】マルチパスがない場合の図5に示した遅延同期
ループの各部の波形を示す波形図である。
ループの各部の波形を示す波形図である。
【図7】マルチパスがある場合の図5に示した遅延同期
ループの各部の波形を示す波形図である。
ループの各部の波形を示す波形図である。
10 遅延同期ループ(DLL) 11 乗算器 12 1チップ遅延器 13 乗算器 14 減算器 15 低域通過フィルタ(LPF) 16 数値制御発振器(NCO) 17 C/Aコード発生器 18 数値制御発振器(NCO) 19 混合器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月16日(1999.3.1
6)
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
Claims (8)
- 【請求項1】 地球の上空を周回している複数機のGP
S(Global Positioning System)衛星から前記地球上
に放射される電波を受信することにより、利用者の移動
局の現在位置を検出するGPS受信機における、前記G
PS衛星から直接受信される直接波の他に種々の反射経
路を経て多少遅れて受信される反射波をも受信するマル
チパスを補償する方法であって、前記GPS受信機は遅
延同期ループ(DLL)を使用してトラッキングを行っ
ており、 前記移動局の移動速度(v)に応じて前記DLLのルー
プ帯域幅(Bl)を変化させたことを特徴とするGPS
マルチパス補償方法。 - 【請求項2】 前記移動局の移動速度(v)が低速の時
に、前記DLLのループ帯域幅(Bl)を狭くしたこと
を特徴とする、請求項1に記載のGPSマルチパス補償
方法。 - 【請求項3】 前記移動局の移動速度(v)が下限速度
(vmin)より大きいときには、前記DLLのループ帯
域幅(Bl)を前記移動速度(v)に比例して増加させ
るが、前記移動局の移動速度(v)が前記下限速度(v
min)以下の場合には、前記DLLのループ帯域幅(B
l)を所定の限度に一定とする、請求項1に記載のGP
Sマルチパス補償方法。 - 【請求項4】 前記移動局の移動速度(v)が前記下限
速度(vmin)以下の場合には、低仰角のGPS衛星か
らの電波をカットすることを特徴とする、請求項3に記
載のGPSマルチパス補償方法。 - 【請求項5】 前記移動局の移動速度(v)が下限速度
(vmin)と上限速度(vmax)との間の範囲内のときに
は、前記DLLのループ帯域幅(Bl)を前記移動速度
(v)に比例して増加させ、 前記移動局の移動速度(v)が前記上限速度(vmax)
以上のときには、前記DLLのループ帯域幅(Bl)を
その上限(Blmax)に設定し、 前記移動局の移動速度(v)が前記下限速度(vmin)
以下のときには、前記DLLのループ帯域幅(Bl)を
その下限(Blmin)に設定する、 ことを特徴とする、請求項1に記載のGPSマルチパス
補償方法。 - 【請求項6】 前記移動局の移動速度(v)が前記下限
速度(vmin)以下の場合には、低仰角のGPS衛星か
らの電波をカットすることを特徴とする、請求項5に記
載のGPSマルチパス補償方法。 - 【請求項7】 前記下限速度(vmin)が3.5km/
hに等しく、前記上限速度(vmax)が35km/hに
等しく、前記DLLのループ帯域幅(Bl)の前記下限
(Blmin)および前記上限(Blmax)が、それぞれ、1
Hzおよび10Hzであることを特徴とする、請求項5
に記載のGPSマルチパス補償方法。 - 【請求項8】 スペクトラム拡散通信システムの移動局
に搭載され、相関検出に遅延同期ループ(DLL)を使
用する受信機における、マルチパスを補償する方法にお
いて、 前記移動局の移動速度(v)に応じて前記遅延同期ルー
プのループ帯域幅(Bl)を変化させたことを特徴とす
るGPSマルチパス補償方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11069068A JP2000266836A (ja) | 1999-03-15 | 1999-03-15 | Gpsマルチパス補償方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11069068A JP2000266836A (ja) | 1999-03-15 | 1999-03-15 | Gpsマルチパス補償方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000266836A true JP2000266836A (ja) | 2000-09-29 |
Family
ID=13391900
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11069068A Withdrawn JP2000266836A (ja) | 1999-03-15 | 1999-03-15 | Gpsマルチパス補償方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000266836A (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006516865A (ja) * | 2003-01-31 | 2006-07-06 | ノキア コーポレイション | 無線受信器のための遅延固定ループ回路及びその関連方法 |
| JP2007036480A (ja) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Fujitsu Ltd | 移動端末 |
| JP2007033345A (ja) * | 2005-07-29 | 2007-02-08 | Nec Toshiba Space Systems Ltd | 測位信号受信装置及び測位信号受信方法 |
| JP2008526153A (ja) * | 2004-12-28 | 2008-07-17 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 分解能の改善された精密時間追跡 |
| WO2008107982A1 (ja) * | 2007-03-07 | 2008-09-12 | Panasonic Corporation | 測位用受信装置 |
| JP2010145179A (ja) * | 2008-12-17 | 2010-07-01 | Toyota Motor Corp | Gnss受信装置及び測位方法 |
| JP2010164496A (ja) * | 2009-01-19 | 2010-07-29 | Toyota Motor Corp | Gnss受信装置及び測位方法 |
| JP2011128008A (ja) * | 2009-12-17 | 2011-06-30 | Toyota Motor Corp | Gnss受信装置、及び方法 |
| JP2012173070A (ja) * | 2011-02-18 | 2012-09-10 | Fujitsu Ltd | 移動端末位置推定装置、移動端末位置推定方法及び電波環境指標算出方法 |
| US8300678B2 (en) | 2007-12-03 | 2012-10-30 | Seiko Epson Corporation | Multipath signal determination method, signal suitability determination method, positioning operation method, program, and multipath signal determination circuit |
| US12169244B2 (en) | 2019-07-10 | 2024-12-17 | Sony Group Corporation | Mobile body control device and mobile body control method |
-
1999
- 1999-03-15 JP JP11069068A patent/JP2000266836A/ja not_active Withdrawn
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US12169244B2 (en) | 2019-07-10 | 2024-12-17 | Sony Group Corporation | Mobile body control device and mobile body control method |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060606 |