JP2000269021A - 超電導磁石装置、及び超電導磁石装置における渦電流抑制方法 - Google Patents

超電導磁石装置、及び超電導磁石装置における渦電流抑制方法

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JP2000269021A
JP2000269021A JP6980299A JP6980299A JP2000269021A JP 2000269021 A JP2000269021 A JP 2000269021A JP 6980299 A JP6980299 A JP 6980299A JP 6980299 A JP6980299 A JP 6980299A JP 2000269021 A JP2000269021 A JP 2000269021A
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superconducting magnet
magnet device
inner tank
fiber
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JP6980299A
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Minoru Kurihara
稔 栗原
Kaoru Nemoto
薫 根本
Eiji Suzuki
栄司 鈴木
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Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部環境による磁場変動時だけでなくコイル
の励磁時又は消磁時においても内槽の発熱を低減し得る
超電導磁石装置、及びその超電導磁石装置における渦電
流抑制方法を提供する。 【解決手段】 超電導磁石装置101の内槽2の外表面
に電気的絶縁材料からなる第1層11を設け、第1層1
1の上に電気的抵抗値が低い低抵抗材料からなる第2層
12を設け、第2層12の内槽管軸A1の方向に第2層
12を分断する少なくとも1つの不連続部13を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超電導材料で形成
されたコイルが超低温に冷却され超電導状態となった状
態で永久電流が流されることにより磁場を発生する超電
導磁石装置、及び超電導磁石装置における渦電流抑制方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レール等の走行路上を車輪が転がり摩擦
により転動することを利用した従来の鉄道に代わるもの
として、超電導磁気浮上式鉄道が開発され、実用化に向
けて試験等が進められている。この超電導磁気浮上式鉄
道は、車両に超電導磁石装置を設け、地上側のガイドウ
ェイにコイルを並設して構成される。地上側のコイル
は、所定の結線方式で相互に接続されるとともに、電力
設備により通電が行われる。このような構成により、車
両の存在する箇所付近のコイルに所定の通電を行うこと
により吸引磁力と反発磁力を発生させて車両を推進させ
るとともに、超電導磁石装置が高速でコイルの近傍を通
過することに伴い生じる電磁誘導作用によって車両の存
在する箇所付近のコイルに反発磁力と吸引磁力を発生さ
せ車両を浮上させる。
【0003】図4は、超電導磁気浮上式鉄道の車両に搭
載される超電導磁石装置の一例の構成を示す一部切欠斜
視図である。図4に示すように、この超電導磁石装置2
00は、外槽1と、内槽2と、冷凍機4と、パワーリー
ド5を有している。
【0004】また、図5は、超電導磁石装置200にお
ける内槽2とコイルの構成を示す一部切欠斜視図であ
る。図5に示すように、内槽2の内部は、間隙を維持す
るためのスペーサ2bを介してコイル6が収容されてい
る。
【0005】コイル6は、Nb(ニオブ)やニオブ三ス
ズ(Nb3Sn)等の超電導材料により製作され、全体
として閉じた環状に形成されている。また、内槽2は、
ステンレス鋼等の金属材料からなる中空管状の容器であ
り、管は全体として閉じた環をなしている。この内槽2
の中には、冷媒として液体ヘリウム(図示せず)が封入
され、コイル6は液体ヘリウムに浸される。液体ヘリウ
ムは、冷凍機4により、4K(K:絶対温度)程度の超
低温に保たれ、液体ヘリウムタンク4aから内槽2に供
給される。外槽1は、中空の箱状の容器である。また、
内槽2には、荷重支持部材2aが設けられており、これ
により、内槽2は、外槽1の内部に断熱状態で収容され
る。
【0006】上記のような構成により、コイル6は、4
K程度の超低温に冷却されているため電気抵抗がほぼ零
となる超電導状態になっている。このため、パワーリー
ド5から電流を通電し、永久電流スイッチ7によりコイ
ル6内に電流を流すと、この電流は抵抗によって減衰す
ることなくほぼ流れ続け永久電流となる。この際、通電
されたコイル6は、磁場を発生し、電磁石として作用す
る。
【0007】この場合、外部環境の磁場変動(超電導磁
気浮上鉄道車両の走行中に発生する高調波磁界など)が
あると、内槽2を貫通する磁力線(磁束)が変化する。
この磁力線(磁束)変動に起因して、磁力線に直角な平
面内で磁力線を取り巻く方向に渦状の電流(以下、「渦
電流」という。)が内槽2の板材の内部に誘導されて発
生する。内槽2は、ステンレス鋼等の金属材料によって
形成されており、ステンレス鋼等の金属材料は比較的高
い電気的抵抗値を有している。このため、渦電流は高い
電気抵抗を受け、大きなジュール熱となる。このジュー
ル熱は、内槽2の内部の液体ヘリウムに熱を与え、液体
ヘリウムを蒸発させるとともに、コイル6の超電導状態
を解消(以下、「クエンチ」という。)させる原因とな
る。
【0008】上記の渦電流に対する第1の対策として
は、図4に示すように、外槽1の内部で、かつ内槽2の
外側に、輻射シールド部材と呼ばれる部材3を配置する
方法が知られている。輻射シールド部材3は、電気的抵
抗値の低い材料(以下、「低抵抗材料」という。)から
なる板材により形成され、内槽2全体を被覆するような
形状に形成されている。このことから、上記した渦電流
を輻射シールド部材3の内部に発生させることにより、
内槽2の板材の内部に発生する渦電流を低減し抑制しよ
うとするものである。
【0009】上記の渦電流に対する第2の対策は、図6
に示すように、内槽を2層からなる複合構造にする方法
である。この複合式内槽50は、図6(B)に示すよう
に、内槽2の外表面の上に、銅等の低抵抗材料からなる
部材52をメッキ、あるいは貼り付け等によって形成す
ることにより構成されている。このような構成により、
上記した渦電流は低抵抗部材52の内部に発生するもの
の、抵抗値が小さいためジュール発熱量が小さくなるの
で、内槽2での液体ヘリウムの蒸発量を低減し抑制しよ
うとするものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超電導磁石装置200の上記した渦電流抑制方法は、超
電導磁石装置に磁場を発生させる場合(以下、「励磁
時」という。)と、超電導磁石装置200の磁場を停止
させる場合(以下、「消磁時」という。)に、問題があ
った。すなわち、励磁時には、コイル6内の永久電流値
が零の状態から所定の永久電流値まで直流電流値を上昇
させ、また消磁時には、コイル6内の永久電流値が所定
値の状態から零の状態となるまで直流電流値を下降させ
る。このため、コイル電流は、励磁時には増加し、消磁
時には減少するが、これによりコイル6自体にゆっくり
した変動磁場が発生し、この変動磁場に起因して低抵抗
部材52の板材の内部にもかなり大きな渦電流が発生す
る。したがって、むしろ低抵抗であると、この渦電流が
大きいため過大なジュール熱を発生させ、内槽2の内部
の液体ヘリウムが蒸発する、という問題があった。
【0011】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたものであり、本発明の解決しようとする課題は、外
部環境による磁場変動時だけでなくコイルの励磁時又は
消磁時においても内槽の発熱を低減し得る超電導磁石装
置、及びその超電導磁石装置における渦電流抑制方法を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る超電導磁石装置は、超電導材料からな
り閉じた環状に形成されたコイルと、金属材料からなり
全体として閉じた環をなす管状に形成され、冷媒ととも
に前記コイルを収容する内槽と、前記内槽を断熱状態で
収容する外槽を有する超電導磁石装置において、電気的
絶縁材料からなり前記内槽の外表面に形成される第1層
と、電気的抵抗値が低い低抵抗材料からなり前記第1層
の上に形成される第2層を備え、前記第2層には、前記
内槽における前記管の軸である内槽管軸の方向に前記第
2層を分断する少なくとも1つの不連続部が設けられる
ことを特徴とする。
【0013】上記の超電導磁石装置において、好ましく
は、前記第2層の不連続部は、前記内槽管軸のまわりを
周回するように前記第2層を除去することにより形成さ
れる。
【0014】また、上記の超電導磁石装置において、好
ましくは、前記不連続部には、電気的絶縁材料が充填さ
れる。
【0015】また、上記の超電導磁石装置において、好
ましくは、前記第1層は、前記内槽管軸のまわりを螺旋
状にめぐるように前記内槽の外表面に巻着された電気的
絶縁材料からなる繊維部材により形成される。
【0016】また、上記の超電導磁石装置において、好
ましくは、前記電気的絶縁材料は、炭化ケイ素、二酸化
ケイ素を含むセラミックス材料、及びアラミド繊維を含
む耐熱性有機材料を含む。
【0017】また、上記の超電導磁石装置において、好
ましくは、前記繊維部材は、繊維、前記繊維からなるひ
も状部材、前記繊維からなる織布状部材、及び前記繊維
からなる不織布状部材を含む。
【0018】また、上記の超電導磁石装置において、好
ましくは、前記電気的絶縁材料は、熱的良導体である。
【0019】また、上記の超電導磁石装置において、好
ましくは、前記閉じた環は、円、楕円、レーストラック
形状を含む。
【0020】また、本発明に係る超電導磁石装置におけ
る渦電流抑制方法は、超電導材料からなり閉じた環状に
形成されたコイルと、金属材料からなり全体として閉じ
た環をなす管状に形成され冷媒とともに前記コイルを収
容する内槽と、前記内槽を断熱状態で収容する外槽を有
する超電導磁石装置の前記内槽の外表面に電気的絶縁材
料からなる第1層を形成し、電気的抵抗値が低い低抵抗
材料からなる第2層を前記第1層の上に形成し、前記内
槽における前記管の軸である内槽管軸の方向に前記第2
層を分断して少なくとも1つの不連続部を設け、前記第
2層における前記内槽管軸の方向に循環する電流である
渦電流の発生を阻止することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しながら説明する。以下の各実施形態及
び各図面において、同一の符号の部分は同一の構成及び
作用を有する部材等を示している。
【0022】(1)第1実施形態 図1は、本発明に係る超電導磁石装置の第1実施形態に
おける内槽の構成を示す図であり、図1(A)は全体斜
視図を、図1(B)は不連続部の拡大断面図を、それぞ
れ示している。第1実施形態の超電導磁石装置101が
従来例と異なっているのは、従来型の内槽2と低抵抗部
材52の組み合わせとは異なる構成の絶縁式内槽10を
有する点である。第1実施形態の超電導磁石装置101
は、図示はしていないが、外槽1と、絶縁式内槽10
と、冷凍機4と、パワーリード5を有している。これら
の構成要素のうち、外槽1と冷凍機4とパワーリード5
は、上記した従来の超電導磁石装置200の場合とまっ
たく同様の構成及び作用を有している。
【0023】図1(B)に示すように、この絶縁式内槽
10は、内槽2の外表面に形成される第1層11と、第
1層11の上に形成される第2層を備えている。内槽2
は、上記したように、比較的高い電気的抵抗値を有する
金属材料、例えばステンレス鋼等から形成される中空管
状の容器であり、全体として閉じた環状をなしている。
【0024】また、第1層11は、電気的絶縁材料によ
り形成されている。電気的絶縁材料は、電気的絶縁性、
あるいは誘電性を有する物質であり、電圧を加えても電
流を流さない性質を持っている。第1層11を構成する
電気的絶縁材料としては、例えばセラミックス材料が挙
げられる。電気的絶縁性を有するセラミックス材料とし
ては、例えば、炭化ケイ素(SiC)、二酸化ケイ素
(SiO2)、ダイヤモンド、二酸化チタン(Ti
O2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)等が挙げられる。
二酸化ケイ素は、アルミナとも呼ばれ、単結晶アルミナ
(サファイア)、石英等は、結晶化した二酸化ケイ素で
ある。また、二酸化チタンはチタニアとも呼ばれ、酸化
ジルコニウムはジルコニアとも呼ばれる。
【0025】第1層11は、上記の電気的絶縁材料を、
膜状、層状、シート状にして内槽2の外表面上に形成し
たものであってもよい。また、上記の電気的絶縁材料
を、繊維状(糸状)にしたもの、この繊維からなるひも
状部材、この繊維からなる織布状部材、この繊維からな
る不織布状部材を含む繊維部材用いて、内槽2の外表面
上に層を形成したものであってもよい。
【0026】上記した第1層11を構成する電気的絶縁
材料としては、セラミックス材料のほかに、例えば耐熱
性有機材料が挙げられる。電気的絶縁性を有する耐熱性
有機材料としては、例えば、芳香族ポリアミド等が挙げ
られる。芳香族ポリアミドは、繊維として利用する場合
には、アラミド繊維、あるいはケブラー繊維と呼ばれ
る。また、このアラミド繊維からなるひも状部材、アラ
ミド繊維からなる織布状部材、アラミド繊維からなる不
織布状部材を含む繊維部材用いて、内槽2の外表面上に
層を形成したものであってもよい。
【0027】また、第1層11を構成する電気的絶縁材
料としては、上記のほかに、例えばガラス繊維、ガラス
繊維からなるひも状部材、ガラス繊維からなる織布状部
材、ガラス繊維からなる不織布状部材を含む繊維部材用
いて、内槽2の外表面上に層を形成したものであっても
よい。
【0028】第1層11の厚みは任意であり、0.1μ
m程度〜数mm程度まで可能である。
【0029】また、上記した第2層12は、電気的抵抗
値が低い低抵抗材料からなる。低い抵抗材料としては、
銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の電気的抵抗値の
低い金属材料が含まれる。第2層12には、内槽2にお
ける管の軸A1(以下、「内槽管軸」という。)の方向
に第2層12を分断する不連続部13が形成されてい
る。この不連続部13は、内槽管軸A1のまわりを周回
する方向軸である内槽管周回軸A2に沿うように第2層
12を除去することにより形成された溝状の凹部であ
る。不連続部13は、幅の細いスリット状であってもよ
い。
【0030】第2層12の厚みは任意であり、0.1μ
m程度〜数mm程度まで可能である。
【0031】上記のような構成により、第1実施形態の
超電導磁石装置101においては、以下のような利点が
ある。
【0032】1)磁場変動により、本来であれば、低抵
抗材料の第2層12内に発生し内槽管軸A1に沿うよう
に循環して流れるはずの渦電流は、不連続部13に阻ま
れて第2層12内を自由に流れることができない。
【0033】2)低抵抗材料の第2層12と、それより
も電気的抵抗が高い金属材料からなる内槽2との間に
は、電気的絶縁材料からなる第1層11が設けられ、電
気的に完全に絶縁されているため、不連続部13に阻ま
れて行き場の無くなった渦電流が内槽2の内部へ入り込
んで流れることが確実に防止される。この場合、仮に、
内槽2の外表面と低抵抗材料の第2層12との間に電気
的絶縁材料からなる第1層11が設けられていないとす
ると、第2層12内で発生した渦電流は、不連続部13
に阻まれるが、第2層12と内槽2が密着しており、か
つ不連続部13の長さが短いために、電気的抵抗値がや
や高くても電気的絶縁体ではない内槽2の内部へ入り込
んで流れてしまい、結局、大きな渦電流を防止すること
ができず、内槽2のジュール熱発生を阻止することがで
きない、と考えられる。
【0034】3)第1層11を、電気的絶縁性を有する
だけでなく、熱的良導体である材料により形成すれば、
内槽2とほぼ等しい極低温状態となるため、銅(Cu)
やアルミニウム(Al)等からなる第2層12の電気的
抵抗値を小さく維持することができる。
【0035】上記のことから、第1実施形態の超電導磁
石装置101においては、コイルの励磁時又は消磁時の
ような場合であっても、内槽2あるいは第2層12の内
部に渦電流が発生することを防止することができ、内槽
2の発熱を低減することができる。
【0036】(2)第2実施形態 本発明は、他の構成によっても実現可能である。次に、
本発明の他の実施形態について説明を行う。図2は、本
発明に係る超電導磁石装置の第2実施形態における内槽
の構成を示す図であり、図2(A)は全体斜視図を、図
2(B)は不連続部の拡大断面図を、それぞれ示してい
る。第2実施形態の超電導磁石装置102が第1実施形
態の超電導磁石装置101と異なる点は、異なる不連続
部23を有する点であり、他の構成要素の構成と作用は
第1実施形態の場合と同様であるため、その説明は省略
する。なお、図2において、図1と同一の符号を付した
部分は、図1と同一の構成要素を示している。
【0037】図2に示すように、第2実施形態の超電導
磁石装置102の不連続部23は、第1実施形態の不連
続部13の空間の内部に電気的絶縁材料が充填されて構
成されている。充填される電気的絶縁材料は、第1層1
1に用いられたものと同じ材料であってもよいし、他の
電気的絶縁材料であってもよい。不連続部23に用いら
れる電気的絶縁材料は、充填可能であればよいため、層
状に形成されたものでなくてもよく、任意の形状のもの
であってもよい。
【0038】上記のような構成により、第2実施形態の
超電導磁石装置102は、第1実施形態の場合と同様な
利点を有している。
【0039】(3)第3実施形態 次に、本発明の第3実施形態について、図3を参照しつ
つ説明を行う。第3実施形態の超電導磁石装置103が
上記した第1、2実施形態の超電導磁石装置101、1
02と異なる点は、異なる第1層31を有する点であ
り、他の構成要素の構成と作用は第1、2実施形態の場
合と同様であるため、その説明は省略する。なお、図3
において、図1、2と同一の符号を付した部分は、図
1、2と同一の構成要素を示している。
【0040】図3に示すように、この第3実施形態は、
第1層31の形成方法に特徴があり、第1層31は、電
気的絶縁材料からなる繊維、この繊維からなるひも状部
材、この繊維からなる織布状部材、及びこの繊維からな
る不織布状部材を含む繊維部材がテープ状又は帯状に形
成され、内槽2の外表面に巻着されることにより形成さ
れる。この場合、テープ状の電気的絶縁材料31は、内
槽管軸のまわりを周回する方向(内槽管周回軸の方向)
に、螺旋状にめぐるようにして内槽の外表面に巻着され
る。
【0041】上記のようにすれば、容易かつ確実に電気
的絶縁層である第1層31を形成することができる。ま
た、第3実施形態の超電導磁石装置103は、第1、2
実施形態の場合と同様な利点を有している。
【0042】なお、本発明は、上記各実施形態に限定さ
れるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本
発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的
に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、
いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0043】例えば、上記各実施形態においては、不連
続部が第2層に2個設けられた例について説明したが、
本発明はこれには限定されず、不連続部の個数は少なく
とも1個数設けられればよく、1個、あるいは3個以上
の個数設けられてもよい。
【0044】また、上記各実施形態においては、内槽2
の形状として、レーストラック状の閉じた環状のものを
例に挙げて図示したが、本発明はこれには限定されず、
他の構成の内槽、例えば、円状の閉じた環、楕円状の閉
じた環であってもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超電導磁石装置の内槽の外表面に電気的絶縁材料からな
る第1層を設け、第1層の上に電気的抵抗値が低い低抵
抗材料からなる第2層を設け、第2層の内槽管軸の方向
に第2層を分断する少なくとも1つの不連続部を設けた
ので、以下のような利点を有している。
【0046】a)励磁時・消磁時の磁場変動による渦電
流を低減させることができるため、冷媒の蒸発を減少さ
せることができ、冷凍機の負荷を軽減させることができ
る。
【0047】b)励磁時・消磁時の掃引速度の高速化に
より、励磁・消磁の作業時間が短縮され、パワーリード
から内槽内への熱侵入を防止することができ、この点に
おいても冷凍機負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超電導磁石装置の第1実施形態に
おける内槽の構成を示す図であり、図1(A)は全体斜
視図を、図1(B)は不連続部の拡大断面図を、それぞ
れ示している。
【図2】本発明に係る超電導磁石装置の第2実施形態に
おける内槽の構成を示す図であり、図2(A)は全体斜
視図を、図2(B)は不連続部の拡大断面図を、それぞ
れ示している。
【図3】図1、図2における電気的絶縁層の形成方法の
一例を説明する図である。
【図4】従来の第1の超電導磁石装置の一例の構成を示
す一部切欠斜視図である。
【図5】従来の第1の超電導磁石装置における内槽とコ
イルの構成を示す一部切欠斜視図である。
【図6】従来の第2の超電導磁石装置における外槽と内
槽とコイルの関係を示す図であり、図6(A)は一部切
欠斜視図を、図6(B)は断面図を、それぞれ示してい
る。
【符号の説明】 1 外槽 2 内槽 2a 荷重支持部材 2b スペーサ 3 輻射シールド部材 4 冷凍機 4a 液体ヘリウムタンク 5 パワーリード 6 コイル 7 永久電流スイッチ 10 絶縁式内槽 11 第1層 12 第2層 13 不連続部 20 絶縁式内槽 23 不連続部 30 絶縁式内槽 31 繊維部材 50 複合式内槽 52 低抵抗部材 101〜103、200 超電導磁石装置 A1 内槽管軸 A2 内槽管周回軸

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導材料からなり閉じた環状に形成さ
    れたコイルと、 金属材料からなり全体として閉じた環をなす管状に形成
    され、冷媒とともに前記コイルを収容する内槽と、 前記内槽を断熱状態で収容する外槽を有する超電導磁石
    装置において、 電気的絶縁材料からなり前記内槽の外表面に形成される
    第1層と、 電気的抵抗値が低い低抵抗材料からなり前記第1層の上
    に形成される第2層を備え、 前記第2層には、前記内槽における前記管の軸である内
    槽管軸の方向に前記第2層を分断する少なくとも1つの
    不連続部が設けられることを特徴とする超電導磁石装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超電導磁石装置におい
    て、 前記第2層の不連続部は、前記内槽管軸のまわりを周回
    するように前記第2層を除去することにより形成される
    ことを特徴とする超電導磁石装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の超電導磁石装置におい
    て、 前記不連続部には、電気的絶縁材料が充填されることを
    特徴とする超電導磁石装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の超電導磁石装置におい
    て、 前記第1層は、前記内槽管軸のまわりを螺旋状にめぐる
    ように前記内槽の外表面に巻着された電気的絶縁材料か
    らなる繊維部材により形成されることを特徴とする超電
    導磁石装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のうちのいずれ
    か1項に記載の超電導磁石装置において、 前記電気的絶縁材料は、炭化ケイ素、二酸化ケイ素を含
    むセラミックス材料、及びアラミド繊維を含む耐熱性有
    機材料を含むことを特徴とする超電導磁石装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の超電導磁石装置におい
    て、 前記繊維部材は、繊維、前記繊維からなるひも状部材、
    前記繊維からなる織布状部材、及び前記繊維からなる不
    織布状部材を含むことを特徴とする超電導磁石装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の超電導磁石装置におい
    て、 前記電気的絶縁材料は、熱的良導体であることを特徴と
    する超電導磁石装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の超電導磁石装置におい
    て、 前記閉じた環は、円、楕円、レーストラック形状を含む
    ことを特徴とする超電導磁石装置。
  9. 【請求項9】 超電導材料からなり閉じた環状に形成さ
    れたコイルと、金属材料からなり全体として閉じた環を
    なす管状に形成され冷媒とともに前記コイルを収容する
    内槽と、前記内槽を断熱状態で収容する外槽を有する超
    電導磁石装置の前記内槽の外表面に電気的絶縁材料から
    なる第1層を形成し、電気的抵抗値が低い低抵抗材料か
    らなる第2層を前記第1層の上に形成し、前記内槽にお
    ける前記管の軸である内槽管軸の方向に前記第2層を分
    断して少なくとも1つの不連続部を設け、前記第2層に
    おける前記内槽管軸の方向に循環する電流である渦電流
    の発生を阻止することを特徴とする超電導磁石装置にお
    ける渦電流抑制方法。
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