JP2000270886A - エステル交換方法 - Google Patents

エステル交換方法

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JP2000270886A
JP2000270886A JP11085894A JP8589499A JP2000270886A JP 2000270886 A JP2000270886 A JP 2000270886A JP 11085894 A JP11085894 A JP 11085894A JP 8589499 A JP8589499 A JP 8589499A JP 2000270886 A JP2000270886 A JP 2000270886A
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lipase
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oils
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Hideki Fukuda
秀樹 福田
Kotaro Otsuka
耕太郎 大塚
Fumiki Nomoto
史樹 野本
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Nagase and Co Ltd
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Nagase and Co Ltd
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  • Fats And Perfumes (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新たなエステル交換反応方法を提供すること 【解決手段】 水の存在下、脂肪酸とアルコールとの間
で、エステル交換反応を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エステラーゼによ
るエステル交換方法に関する。さらに詳しくは、本発明
は、含水系でエステル交換を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題の観点から、化石燃料に
代えて天然に存在する動植物および微生物の油脂から、
自動車燃料(いわゆる、バイオディーゼル燃料)を製造
する試みがなされている。特に、廃油はそれが捨てられ
ると環境問題を起こすので、廃油からのバイオディーゼ
ル燃料の製造は、資源のリサイクルと環境問題の解決に
大きく貢献すると考えられる。
【0003】このような天然の油脂(廃油)からのバイ
オディーゼル燃料の製造には、化学的方法と生物学的方
法とがある。化学的方法は高温のエネルギー多消費型反
応であり、中和プロセスが必要となる等のプロセス上の
問題がある。そこで、常温でエネルギー少消費型の生物
学的方法が検討されている。
【0004】生物学的方法は、専ら、油脂を溶媒(例え
ば、ヘキサン)に溶解し、アルコールの存在下、リパー
ゼと反応させる方法である。溶媒を用いるのは、リパー
ゼは、水の存在下、油脂を脂肪酸とトリグリセリドに加
水分解する酵素であり、油脂とアルコールとのエステル
転位(エステル交換)反応に際して、水の存在により加
水分解反応が進行し、エステル交換反応が進行しにくい
と考えられるからである。従って、エステル転位反応
(エステル交換反応)においては、水の存在しない系、
あるいは微量水分系が必須であると考えられており、溶
媒を使用する方法が推奨されている。従って、生物学的
方法においても、プロセス上、溶媒の回収と爆発防止等
のプロセス上の問題点がある。
【0005】この問題点を解決するために、溶媒を使用
しない系での検討がなされている。例えば、JAOCS 73
巻、1191〜1195頁(1996)には、分岐アルコールを用いて
脂肪酸エステルが得られているが、これらはいずれも高
価なアルコールであり、安価なメタノール、エタノール
等の工業アルコールで高い反応率を示した例は報告され
ていない。
【0006】他方で、動植物及び微生物の油脂並びに廃
油を利用する場合には、油脂あるいは廃油に含まれる水
分によりエステル分解反応が進行すると考えられるた
め、水分の除去が問題となる。
【0007】このように、油脂あるいは廃油からのバイ
オディーゼル燃料を効率的に行うには、水分の影響を考
慮しつつ、無溶媒系で、メタノール等の安価なアルコー
ルを用いてエステル交換反応を行う必要があるが、現状
では、水の影響の問題及び無溶媒系で安価なアルコール
を使用する問題のいずれも未解決である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、油脂あるいは
廃油からのバイオディーゼル燃料を効率的に行うため
に、水分の影響を考慮しつつ、無溶媒系で、メタノール
等の安価なアルコールを用いてエステル交換反応を行う
方法が求められている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決すべく
検討した結果、本発明者等は、水の存在下ではエステル
交換反応がほとんど進行しないという、従来の定説を覆
し、水の存在下でもエステル交換反応が進行すること、
およびエステル交換反応が、無溶媒下で、安価なアルコ
ールを用いて行えることを見出して本発明を完成した。
本発明により、従来考えられなかった含水系でのエステ
ル交換反応が行われ、動植物及び微生物油脂あるいは廃
油などの水分を含有する油脂からの脂肪酸エステル(バ
イオディーゼル燃料)の合成が効率的に行われる。
【0010】すなわち、本発明は、エステルとアルコー
ルとの間でのエステル交換反応を、含水系において、エ
ステラーゼを用いて行うことを特徴とするエステル交換
方法に関する。
【0011】好ましい実施態様においては、前記含水系
が、反応系において1〜20重量%の水を含有する系で
ある。
【0012】好ましい実施態様においては、反応が無溶
媒系で行われる。
【0013】また、好ましい実施態様においては、前記
エステラーゼがリパーゼであり、前記エステルが脂肪酸
エステルである。
【0014】本発明は、また、油脂とアルコールとを、
水とリパーゼとの存在下、反応させる工程を含む、脂肪
酸エステルの製造方法に関する。
【0015】好ましい実施態様においては、前記水が反
応系に1〜20重量%含まれている。
【0016】好ましい実施態様においては、前記反応が
無溶媒系で行われる。
【0017】また、好ましい実施態様においては、油脂
が廃油である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明で用いる反応系には、エス
テラーゼとアルコールと水とエステルとが含まれる。
【0019】本発明においては、水が反応系にあること
が最大の特徴である。従来、水が存在するとエステルの
加水分解が進行することから、水を極力存在させないよ
うにしていた点を考慮すると、本発明は画期的である。
水は、反応系に0.3重量%以上含有され、好ましくは
1〜20重量%、より好ましくは、1〜10重量%、最
も好ましくは、5〜8重量%含有される。含水系という
ときは、反応系に0.3重量%以上含有される場合をい
う。
【0020】本発明のエステル交換方法は、典型的に
は、これらの油脂とアルコールとを混合して、これに酵
素水溶液を添加する、あるいは油脂とアルコールと乾燥
状態の酵素の反応混合物に水分を添加する等の適切な方
法で行う。反応は、油脂と酵素とがエマルジョンを形成
し、その界面で進行すると考えられる。従って、エマル
ジョンの大きさ、酵素濃度などにより反応の進行が制御
されると考えられる。上記反応系に含まれる水分量も、
このような点を考慮して最適な水分量を決定すればよ
い。従って、水は好ましいとされる20重量%を超えて
含まれてもよい場合がある。
【0021】なお、上記反応系には、溶媒(例えば、ヘ
キサン等)が含まれてもよい。溶媒が含まれない場合を
無溶媒系というが、無溶媒系とは、油脂を溶解するため
の溶媒を含まない意味であり、エステル交換反応に用い
られるアルコールは、本発明に言う溶媒ではない。
【0022】本発明において、エステラーゼは、エステ
ルを加水分解する酵素をいい、カルボキシルエステラー
ゼ、ペプチダーゼなどを含む。カルボキシルエステラー
ゼの典型的な例はリパーゼである。リパーゼは、グリセ
リドに作用して、グリセリンまたは部分グリセリドと脂
肪酸に分解する能力を有する酵素をいう。
【0023】以下、リパーゼを例にとり、本発明を説明
するが、他のエステラーゼに応用できることは言うまで
もない。
【0024】リパーゼの起源は問わない。酵素の形状は
問わず、粉末でもよいし、固定化されていてもよい。ま
た、リパーゼを産生する微生物、その微生物を固定化し
た固定化微生物をそのまま酵素剤として利用する場合も
含む。これらの中では、固定化されたリパーゼが、反応
時における物質移動が速やかである、再使用ができる等
の面から最も好ましい。
【0025】リパーゼは、1,3-特異的であっても、非特
異的であってもよい。脂肪酸エステルの製造の面から
は、非特異的である方が好ましい。リパーゼとしては、
例えば、リゾムコール(Rhizomucor)属、ムコール(Muco
r)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、リゾプス(Rhiz
opus)属、ペニシリウム(Penicilium)属等に属する糸状
菌、キャンディダ(Candida)属、ピヒア(Pichia)属等に
属する酵母、シュードモナス(Pseudomonas)属、セラチ
ア(Seratia)属等に属する細菌、豚膵臓等の動物に由来
するリパーゼが挙げられる。
【0026】市販のリパーゼも用いられる。以下、例示
するが、これらに限定されるものではない。糸状菌由来
のリパーゼとしては、商品名リリパーゼA−10FG
(リゾプス・ジャポニカス由来:ナガセ生化学工業
(株))、商品名リパーゼF(リゾプス・オリゼ由来:
天野製薬(株))、商品名リパーゼM(ムコール・ジャ
バニカス由来:天野製薬(株))等が挙げられる。
【0027】細菌由来のリパーゼとしては、商品名SM
酵素(セラチア・マルセセンス由来:ナガセ生化学工業
(株))、商品名リパーゼAH(シュードモナス・セパ
シア由来:天野製薬(株))、商品名リパーゼP:(ナ
ガセ生化学工業(株))等が挙げられる。
【0028】酵母由来のリパーゼとしては、商品名リパ
ーゼL(キャンディダ・リポリティカ由来:天野製薬
(株))、リパーゼ-OF(キャンディダ・ルゴーサ由
来:名糖産業(株))等が挙げられる。
【0029】これらのリパーゼを担体に固定化する方法
は公知である。担体としては、イオン交換樹脂、セラミ
ックス担体、ガラスビーズ、活性炭等が挙げられる。耐
久性、リパーゼとの親和性などを考慮すると、イオン交
換樹脂、セラミックス担体等が最も好ましい。固定化方
法としては、包括法、架橋法、物理的吸着法、イオン吸
着法、疎水結合法等が挙げられるが、架橋法や疎水結合
法が最も好ましい。
【0030】また、市販の固定化リパーゼ、例えば、ノ
ボザイム435、リポザイムIM60(いずれもノボノルディ
スク社製)も本発明に好適に用いられる。
【0031】微生物としては、リパーゼを生産する糸状
菌、細菌、酵母等が挙げられる。糸状菌としては、アス
ペルギルス(Aspergillus)属、ガラクトミセス(Galactom
yces)属、ゲオトリカム(Geotricum)属、ムコール(Muco
r)属、フィコミセス(Phycomyces)属、リゾムコール(Rhi
zomucor)属、ペニシリウム(Penicillium)属、リゾプス
(Rhizopus)属等に属する微生物が挙げられる。
【0032】細菌としては、シュードモナス(Pseudomon
as)属、アルカリゲネス(Alkaligenes)属等に属する細菌
が挙げられる。
【0033】酵母としては、キャンディダ(Candida)
属、クリプトコッカス(Cryptococcus)属、ピヒア(Pichi
a)属、ロードトルラ(Rhodotorula)属、ヤロウィア(Yarr
owia)属に属する酵母が挙げられる。
【0034】これらの微生物は例示であり、本発明の微
生物がこれらの例示の微生物に限定されないことはいう
までもない。
【0035】上記微生物は、固定化して用いても良い。
固定化は、当業者が適切に用いる方法で行われる。包括
法、物理的吸着法等が挙げられるが、多孔質担体を用い
る物理的吸着法が、作製が容易であるので、好ましい。
特に、凝集性を有する微生物(例えば、細菌、酵母等)
又は、フロック状あるいはフィルム状の形態を有する微
生物(例えば、いわゆるカビ類)を用いれば、多孔質担
体とともに培養するだけで固定化微生物が得られる。微
生物を直接酵素剤として用いる場合、アセトン、アルコ
ール等の処理を行うことにより、酵素と基質とが効率よ
く接触し、反応速度を高める上で好ましい状態となる。
【0036】エステルとしては特に制限がないが、代表
的なエステルとしては、脂肪酸エステル、特に油脂が挙
げられる。油脂としては、グリセリド、中でもトリグリ
セリドを多く含む油脂が好ましく、植物油脂、動物油
脂、魚油、微生物が生産する油脂、これらの混合油脂、
あるいはこれらの廃油が用いられる。植物油脂として
は、大豆油、菜種油、パーム油、オリーブ油等が挙げら
れる。動物油脂としては、牛脂、豚脂、鯨油、羊脂等が
挙げられる。魚油としては、イワシ油、マグロ油、イカ
油等が挙げられる。微生物が生産する油脂としては、モ
ルティエレラ属(Mortierella)やシゾキトリウム属(S
chizochytrium)等によって生産される油脂が挙げられ
る。
【0037】廃油は、例えば、食品製造等の用途に使用
された油脂、例えば、天ぷら廃油等をいう。廃油は、高
温に曝された場合には、水素化され、あるいは過酸化さ
れた油脂を含むが、これらもバイオディーゼル燃料の原
料となり得る。
【0038】アルコールとしては、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノール等の直鎖アルコール、
イソプロパノール、イソブタノール、2−ブタノール等
の分岐アルコール、グリセロール等の多価アルコールが
挙げられる。バイオディーゼル燃料製造においては、メ
タノール、エタノール等の安価なアルコールを使用する
のが好ましい。
【0039】油脂とアルコールとの間のエステル交換反
応は、一般的には、5℃〜80℃、好ましくは、15℃
〜50℃、より好ましくは、25℃〜45℃で行われ、
これらは、用いるリパーゼにより決定すればよく、例え
ば、耐熱性のリパーゼであれば、比較的高温で反応が進
行する。
【0040】上記の反応条件下で、エステルとアルコー
ルとエステラーゼと水との存在下、エステル交換反応が
進行する。油脂を用いる場合、油脂とアルコールとを、
水とリパーゼとの存在下、反応させることにより、脂肪
酸エステルとグリセリンが生じる。この反応は、非可逆
的に進行する場合がある。得られた脂肪酸エステルは、
静置、遠心分離、膜分離、分子蒸留、精密蒸留などの分
離操作により、グリセリンあるいは未反応のグリセリド
から分離され、回収される。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、
本発明はこの実施例に限定されない。
【0042】(実施例1)表1に記載の市販の酵素1.
0gを5mlの蒸留水に溶解し、酵素液を調製した。
【0043】20mlのキャップ付きガラス容器に0.
5mlの酵素液、4.83gのオリーブ油、および17
0mgのメタノールを混合し、25℃で振盪、攪拌を行
った。反応開始から16時間後に、ガスクロマトグラフ
ィーにより、生じた脂肪酸のメチルエステルを定量し
た。
【0044】なお、ガスクロマトグラフィーの条件は、
以下の通りであった。 カラム;DB−5(J & W Scientific、10m×25m
m) 初期カラム温度;150℃(0.5分) 昇温速度;10℃/分 最終温度;300℃(3分) インジェクター温度;245℃ ディテクター温度;320℃ キャリアガス;ヘリウム(2.5cm/分) スピリット比;1/100
【0045】表1に結果を示す。なお、表1における反
応率は、生じた脂肪酸メチルエステルと添加した油脂
(オリーブ油)とのモル比で表しており、添加した油脂
とメタノールとのモル比から、反応率33.3%は、理
論上、100%エステル交換反応が進行したことを意味
する。メタノールを脂肪酸に対して1/3モル量添加し
たのは、メタノールによるリパーゼ活性の阻害を考慮し
たからである。
【0046】
【表1】
【0047】表1の結果は、水が約9重量%含まれてい
ても、エステル交換反応が進行したことを示している。
特に、リリパーゼA−10FG、リパーゼF、リパーゼ
−OF、リパーゼP、リパーゼQL、リパーゼL、リパ
ーゼM、リパーゼAH、リパーゼPS、SMは、水の存
在にも係わらず、生じた脂肪酸メチルエステルが分解さ
れることなく、高い収率でエステル交換反応が進行し
た。
【0048】(実施例2)表2に示す糸状菌及び酵母を
用いて、含水系でのエステル交換反応を行った。まず、
酵母エキス1.0%、ペプトン3.0%、オリーブ油
1.0%を含むpH6.0の培地で、糸状菌は、37
℃、2日間、酵母は37℃、1日培養した。それぞれの
培養液25mlを凍結乾燥し、酵素剤を調製し、得られ
た酵素剤を500μlの蒸留水に溶解し、酵素溶液を調
製した。
【0049】20mlのキャップ付きガラス容器に50
0μlの酵素溶液、4.83gのオリーブ油、170m
gのメタノールを加え、25℃で振盪、攪拌を行った。
反応開始から16時間後に、シリカゲル60(メルク社
製)を用いる薄層クロマトグラフィー(TLC)によ
り、脂肪酸メチルエステルの生成を検討した。TLC
は、展開液:ヘキサン/酢酸エチル/酢酸=90:1
0:1で行い、展開後、メタノール/硫酸=50/50
を噴霧し、加熱して発色させた。
【0050】表2に結果を示す。表2において、+は反
応率が2〜10%、++は反応率が10〜18%、++
+は反応率が18〜25%、++++は反応率が25%
以上であることを意味する。
【0051】
【表2】
【0052】水約9重量%の存在下でもエステル交換反
応が進行したことが示された。
【0053】(実施例3)リパーゼF(天野製薬(株)
製)2.9gを10mlの蒸留水に溶解した。その3m
lを酵素溶液として使用し、他方で、その3mlを0.
8gのセライト545と混合し、固定化した。大豆油2
8.95gとメタノール1.05gと酵素溶液3mlま
たは上記固定化酵素を用いて、エステル交換反応を行っ
た。結果を図1に示す。
【0054】図1において、■は固定化されていないリ
パーゼFを表し、●は固定化されたリパーゼFを表す。
1日反応後、固定化されていない酵素、及び固定化され
た酵素とも、エステル交換反応が不可逆的に進行し、脂
肪酸メチルエステルがほぼ定量的に生成していた。さら
にメタノール1.05gを添加した(第1回目の添加)
ところ、反応がほぼ定量的に進行したので、さらにメタ
ノールを1.05g追加した(第2回目の添加)。この
添加により反応がさらに進行し、ほぼ定量的に脂肪酸メ
チルエステルが得られた。
【0055】この結果は、本発明の知見が、水の存在
下、ほぼ100%エステル交換反応(エステル合成反
応)が進むという、従来全く考えられなかった知見であ
ることを示している。
【0056】(実施例4)リパーゼFを用いて、反応系
における水分濃度の影響を検討した。実施例3と同様の
方法で固定化酵素を調製し、大豆油28.95gとメタ
ノール1.05gとを混合し、エステル交換反応を行っ
た。なお、反応液中に蒸留水をそれぞれ、3.0ml、
2.4ml、1.8ml、1.2ml、0.3mlおよ
び0.1ml添加した。反応開始後24時間目の変換率
を表3に示す。
【0057】
【表3】
【0058】表3より、水分が約6重量%を超えると高
い変換率が達成されたが、0.3重量%より少ないと、
変換率はあまり高くなかった。
【0059】(実施例5)ポリペプトン70g/l、N
aNO1g/l、MgSO・7HO 0.5g/
lおよびオリーブオイル20g/lを含む培地(pH
5.6)100mlと6mm角形状のポリウレタンフォ
ーム(ブリジストン社製;形式HR−50)の多孔質担
体100個とを500mlフラスコに入れ、リゾプス・
オリゼー(Rhizopus oryzae)IFO4697を植菌
し、37℃、90時間振盪培養し、菌体を多孔質担体に
固定化し、固定化菌体を得た。この固定化菌体を回収
し、アセトンで2回洗浄した後、真空乾燥を行い、リパ
ーゼ活性を有する固定化乾燥菌体を調製した。
【0060】20mlのキャップ付きガラス容器に大豆
油9.65g、メタノール0.35g、及び上記調製し
た固定化乾燥菌体50個を混合した。この混合液に蒸留
水1mlを加え、30℃で振盪、攪拌を行い、反応させ
た。メタノールを反応開始後1日目、及び2日目にそれ
ぞれ0.35g逐次添加して、最終的に大豆油とメタノ
ールとがほぼ等モルとなるようにした。結果を表4に示
す。
【0061】
【表4】
【0062】この結果は、リパーゼを含有する微生物菌
体を直接酵素剤として利用しても効率よく反応できるこ
とを示している。
【0063】
【発明の効果】従来、エステル交換反応においては水を
極力排斥して反応を行っていたが、水を十分に含んだ系
でもエステル交換反応が行われ、かつ、ほぼ定量的に行
えることが発見された。水の存在下、エステラーゼ、特
にリパーゼのアシル転位反応がほぼ100%進行する。
【図面の簡単な説明】
【図1】水の存在下、エステル交換反応が進行すること
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B064 AD64 CA02 CA05 CA06 CA21 CB26 CC03 CD06 CD24 DA16 4H013 AA01 4H059 AA04 BA12 BA30 BB02 BB03 BC03 BC13 BC48 CA36 CA94 EA17 EA40

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エステルとアルコールとの間でのエステ
    ル交換反応を、含水系において、エステラーゼを用いて
    行うことを特徴とする、エステル交換方法。
  2. 【請求項2】 前記含水系が、反応系において1〜20
    重量%の水を含有する系である、請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 前記反応が無溶媒系で行われる、請求項
    1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記エステラーゼがリパーゼであり、前
    記エステルが油脂である、請求項1ないし3いずれかの
    項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 油脂とアルコールとを、水とリパーゼと
    の存在下、反応させる工程を含む、脂肪酸エステルの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記水が反応系に1〜20重量%含まれ
    ている、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記反応が無溶媒系で行われる、請求項
    5または6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記油脂が廃油である、請求項5ないし
    7いずれかの項に記載の方法。
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