JP2000271996A - 熱可塑性樹脂製ホースの曲げ加工方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂製ホースの曲げ加工方法

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JP2000271996A
JP2000271996A JP11076786A JP7678699A JP2000271996A JP 2000271996 A JP2000271996 A JP 2000271996A JP 11076786 A JP11076786 A JP 11076786A JP 7678699 A JP7678699 A JP 7678699A JP 2000271996 A JP2000271996 A JP 2000271996A
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hose
bending
resin
layer
thermoplastic resin
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JP11076786A
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Masaru Tateyama
勝 舘山
Katsuya Ono
勝也 大野
Kazuaki Funada
和昭 船田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大口径の樹脂ホースをキンクさせる事なく、
容易に曲げ加工する方法を提供する。特に耐熱性、耐熱
水性、耐薬品性、ガスバリア性に優れた多層曲がりホー
ス用のために特に好適な曲げ加工方法を提供する。 【解決手段】 内径10mm以上の熱可塑性樹脂製ホー
スのジャバラ形状部分に曲げを形成すること、及び、予
め曲げ形成部分を加熱した状態で曲げ賦型金型にセット
し冷却する方法、もしくは、曲げ形成部分を曲げ賦型金
型にセットした状態で加熱し冷却する方法により曲げ加
工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は口径の大きい樹脂ホ
ースの曲げ加工方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂製ホースは、例えば自動車
のエンジンルーム内のダクト類や燃料ラインを中心に用
いられており、それらホースはポリアミド系樹脂や飽和
ポリエステル系樹脂を使用してブロー成形や押出成形に
よって一般に製造されている。このようなホース類のう
ちでも、内径6mmのナイロン11製の燃料ライン用ホ
ースのように内径が小さい場合は、ホースが比較的柔軟
でかつキンク性に優れているため、湾曲した金型にホー
スをセットした後に加熱・冷却することによって所定の
曲り形状の曲がりホースを容易に製造できる。
【0003】しかしながら、ホースの口径が大きくなる
と、ホースがキンクし易くなり、小さな曲げ半径で金型
にセットすることが困難となり、曲げ半径の小さいホー
スは曲げ加工ができなくなる。そこで、キンク防止のた
めにホース内に砂等の詰め物をして曲げ加工する方法も
あるが、詰め物の出し入れに時間がかかり生産性に劣
る。また金型にセットする際に大きな力が必要となり実
質的に連続生産出来ないという問題もある。そこで、大
口径の曲がりホース類は一般的にブロー成形や3次元ブ
ロー成形で曲り形状を有する成形品として製造されてい
る。しかし、1つの形状のために1つの金型が必要であ
るので設備コストが高いという欠点がある。さらに、ブ
ロー成形ではバリが発生し易いが多層成形品では発生し
たバリ部分の樹脂をリサイクル使用出来ないという問題
がある。
【0004】また、自動車用の曲がりホースに要求され
る特性としては、高い耐熱性、ガソリンやLLC、フロ
ン等のバリア性、耐薬品性、耐圧力変形性が要求されて
いるが、一般的に用いられているポリアミド系ホースや
ポリエステル系ホースでは各種薬品のバリア性や耐熱性
が十分ではない。そこで、ポリアミド系樹脂やポリエス
テル系樹脂のチューブの薬品バリア性を向上させる方法
として、ポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂に薬品
透過性の少ない熱可塑性樹脂を、ブレンドする方法や積
層する方法が提案されている。
【0005】例えば、ポリアミド樹脂に薬品透過の少な
い樹脂をブレンドする方法として、特開平3−1825
38号公報に示されている軟質フッ素樹脂をナイロン樹
脂にブレンドした樹脂組成物が挙げられる。このブレン
ド組成物はフッ素樹脂の薬品バリア性とポリアミド樹脂
の力学特性と低温衝撃性とを併せ持つ成形材料である
が、この樹脂からなるホースは押し出し方向に裂けやす
いという欠点がある。また、薬品透過の少ない樹脂を多
層構造とする方法としては、例えば、特開平6−238
843号公報に示されている内層がフッ素樹脂、接着層
が軟質フッ素樹脂とポリアミド樹脂あるいはポリウレタ
ン樹脂とからなる軟質フッ素樹脂組成物、外層がポリア
ミド樹脂からなる多層成形品が挙げられる。これは、高
い薬品バリア性、耐薬品性を有しているが、フッ素樹脂
用の特殊押出機が必要であること、低温衝撃性が十分で
ないこと、またフッ素樹脂は非常に柔軟であるため、口
径の大きいホースはキンクし易いという欠点を有してい
る。
【0006】ポリフェニレンスルフィド径樹脂(以下、
PPS樹脂と略称する)は、耐熱性、耐熱水性、耐薬品
性、ガスバリア性、耐摩耗性、難燃性などが優れたエン
ジニアプラスチックであるので電気、電子、自動車部品
などの用途に好適である。そこで、PPS樹脂の持つ耐
熱性、耐薬品性、耐熱水性、薬品のバリア性などの特性
と、ポリアミド系樹脂や飽和ポリエステル系樹脂などの
熱可塑性樹脂が持つ成形性、経済性などを併せもつ成形
品を得るためにこれらの両材料を積層することが提案さ
れている。しかし、ポリアミド系樹脂又は飽和ポリエス
テル系樹脂からなる大口径の樹脂ホースは単層のホース
でも曲げ加工が困難であるので、比較的硬く靱性の小さ
いPPS樹脂を積層させると更に曲げ加工が難しくなる
という問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上述
した従来技術の問題点の解消を課題として検討した結
果、達成されたものであり、その目的とするところは、
大口径の樹脂ホースをキンクさせる事なく、容易に曲げ
加工する方法を提供するものであり、特に耐熱性、耐熱
水性、耐薬品性、ガスバリア性に優れた多層曲がりホー
ス用のために特に好適な曲げ加工方法を提供するもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、内径10
mm以上の大口径の種々の熱可塑性樹脂ホースについ
て、金型にセットした後加熱・冷却して得られた曲がり
ホースのキンク性を検討したところ、ジャバラ形状が曲
げ加工時のキンク防止に極めて有効であることを見いだ
し本発明に到達した。即ち本発明の熱可塑性樹脂製ホー
スの曲げ加工方法は、内径10mm以上の熱可塑性樹脂
製ホースのジャバラ形状部分に曲げを形成すること、及
び、予め曲げ形成部分を加熱した状態で曲げ賦型金型に
セットし冷却する方法、もしくは、曲げ形成部分を曲げ
賦型金型にセットした状態で加熱し冷却する方法により
曲げ加工することを特徴とする。
【0009】内径が10mm以上のホースでは曲げ加工
による曲がり部の扁平率が大きくなるので、曲げ半径が
小さいとキンクが発生してしまうし、また金型セット時
に大きな労力が必要となる。しかし、曲がり部分をジャ
バラ形状とすることにより、キンク防止と金型セット時
の労力の大幅な低減が図れるのである。なお、内径が1
0mm未満の小口径ホースでは比較的キンク性が良好で
かつ容易に金型にセット可能であるのでジャバラ形状は
特に必要ないが、曲げ部分をジャバラ形状としてもよ
い。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明法が適用される熱可塑性樹
脂製ホースは、熱可塑性樹脂からなる単層ホースでも複
数ポリマーが積層されてなる多層ホースであってもよい
が、特に多層ホースの場合に有効である。以下、多層ホ
ースを例にとって説明する。この多層ホースとしては、
最外層と最内層の2層からなるホース、さらに中間層が
1層配された3層ホース、中間層が2層以上配された多
層ホース、のいずれであってもよい。
【0011】この多層ホースにおける好ましい樹脂構成
は、最外層を形成する樹脂の融点が、最内層や中間層を
構成する樹脂の融点よりも低いことである。そして、曲
げ加工を最外層を形成する樹脂の融点以上の温度で曲げ
加工して、曲がりの内側部分ジャバラが互いに部分的に
融着させることが、曲げ部が強固な形状保持性を有し耐
圧変形性が著しく向上することとなる。
【0012】多層ホースにおいて、外層を形成する熱可
塑性樹脂は、押出成形が可能であれば特に制限はない
が、例えば、成形加工性、機械特性、経済性からポリア
ミド系樹脂あるいは飽和ポリエステル系樹脂が好まし
い。内層又は中間層のうちの少くとも1層には押出成形
可能であるとともに耐薬品性が良好である熱可塑性樹脂
を用いることが好ましく、例えば、耐薬品性、機械物
性、熱的特性、経済性からPPS樹脂が好ましい。
【0013】この多層ホースに使用する外層用のポリア
ミド系樹脂としてはポリカプロアミド(ナイロン6)、
ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリ
テトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキ
サメリレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサ
メリレンドデカミド(ナイロン612)、ポリドデカン
アミド(ナイロン12)、ポリウンデカンアミド(ナイ
ロン11)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナ
イロン6T)、ポリキシリレンアジパミド(ナイロンX
D6)およびこれらの混合物ないし共重合体である。
【0014】これらの中でナイロン6、ナイロン66、
ナイロン11、ナイロン12およびこれらの共重合体が
耐熱性、成形性、経済性の面で好ましい。そのポリアミ
ド樹脂の重合度には特に制限がなく、98%の濃硫酸溶
液中、25℃で測定した相対粘度が、1.5〜7.0の範
囲、特に1.8〜6.5の範囲のものが好ましい。
【0015】飽和ポリエステル系樹脂は、少なくとも6
0モル%がテレフタル酸であるジカルボン酸と脂肪族ジ
オールとから得られる芳香族ポリエステルである。テレ
フタル酸以外のジカルボン酸としては、アゼライン酸、
セバシン酸、アジピン酸、ドデカンジカルボン酸などの
炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸、イソフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、ま
たはシクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボ
ン酸の単独ないし混合物が挙げられる。脂肪族ジオール
としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4ーブタンジオール、トリメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコールなどが挙げられる。
【0016】好ましい飽和ポリエステル樹脂の例として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサ
メチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチ
レンテレフタレートなどが挙げられるが、中でも適度な
機械的強度を有する点から、ポリブチレンテレフタレー
トまたは、テレフタル酸を60モル%以上、好ましくは
70モル%以上とドデカンジカルボン酸および/または
イソフタル酸を含有するジカルボン酸成分と1,4ーブ
タンジオール成分からなる共重合ポリエステルが特に好
ましい。
【0017】そのポリブチレンテレフタレート(以下P
BT樹脂と略称する)および共重合ポリエステルの重合
度には特に制限無く、0.5%オルトクロロフェノール
溶液を25℃で測定した相対粘度が0.5〜2.5の範
囲,特に0.8〜2.0の範囲のものが好ましい。ま
た、ポリエチレンテレフタレートについても重合度には
特に制限無く、0.5%オルトクロロフェノール溶液を
25℃で測定した極限粘度が0.54〜1.5の範囲,
特に0.6〜1.2の範囲のものが好ましい。
【0018】本発明で用いるPPS樹脂は既知の方法で
生産可能なPPS樹脂であればいずれでも使用可能であ
る。またPPS樹脂の各種特性改良のため、ポリアミド
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂を配合し
てもよく、また官能基を有さないポリオレフィン系エラ
ストマー、たとえばエチレンープロピレン共重合体、エ
チレンーブテン共重合体、ポリブデン、エチレンープロ
ピレンージエン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合
体などのポリオレフィン系エラストマ、スチレンーブタ
ジエン共重合体、ポリブタジエン、ブタジエンーアクリ
ロニトリル共重合体、ポリイソプレン、ブテンーイソプ
レン共重合体などのジエン系エラストマおよびこれらの
水添物、エチレンーアクリル酸メチル共重合体、エチレ
ンーアクリル酸エチル共重合体、エチレンーアクリル酸
イソプロピル共重合体、エチレンーメタクリル酸メチル
共重合体、エチレンーメタクリル酸エチル共重合体など
のアクリル系エラストマや、官能基を有するポリオレフ
ィン系エラストマー、例えばポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−ブテン共重合体、ポリブテン、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル
共重合体、ポリイソプレン、ブテン−イソプレン共重合
体、およびスチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン
共重合体などのポリオレフィン系樹脂にマレイン酸無水
物、琥珀酸無水物、フマル酸無水物、アクリル酸、メタ
クリル酸、酢酸ビニル及びそのNa、Zn、K、Ca、
Mgなどの塩、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ブチルなどが共重合されたオレフィン
系共重合体などをブレンドしてもよく、2種類以上のエ
ラストマーを併用してもよい。
【0019】これら熱可塑性樹脂からなる多層ホース又
は単層ホースは、少くとも曲げを形成する部分がジャバ
ラ形状であることが必要であり、例えば、ホース全体に
ジャバラ形状が形成されていてもよいし、また、曲げを
形成する部分を含む一部分のみにジャバラ形状が形成さ
れていてもよい。
【0020】このようにジャバラ形状を有するホース
は、通常の押出成形やブロー成形法によって、例えば押
出機へ熱可塑性樹脂組成物を供給し溶融混練した後、ダ
イ内に圧力供給して、環状の流れになした後、ダイ外へ
ホース状に押出し、通常のコルゲーターでジャバラ形状
が形成されるように賦形し冷却して製造することができ
る。
【0021】また、2層構造のジャバラホースは、外層
用樹脂と内層用樹脂とを前記したコルゲート成形法によ
り、各々押出機内部で溶融混練し共押出ダイに供給し、
共押出ダイ内の接合部にて多層状に溶融接合し、その先
端のダイフェイスから多層管状体または多層パリソンと
して共押出させ、これをコルゲーター装置で賦形、冷却
して製造できる。3層以上のホースの場合は、上記した
共押出時に3層以上の多層ホースを形成させることによ
り、上記に準じた方法でジャバラ形状の多層ホースを製
造できる。
【0022】この際、ジャバラ形状におけるジャバラの
山高さやピッチは、そのホースの径、曲げ角度及び構成
樹脂などによって最適値を決めればよいが、一般に、山
高さHはホース直径に対し5〜30%が好ましく、ピッ
チは山高さの1〜5倍とすることが好ましい。
【0023】このようにして製造されたジャバラを有す
るホースは、次に曲げ加工されるのであるが、この曲げ
加工は、予め曲げ形成部分を加熱した状態で曲げ賦型金
型にセットし冷却する方法で行なってもよいし、また、
曲げ形成部分を曲げ賦型金型にセットした状態で加熱し
冷却する方法で行なってもよい。
【0024】この曲げ加工の際の加熱温度は、各層を構
成する樹脂の中で一番高いガラス転移温度(Tg)を有
する樹脂のそのTg以上とすることが曲げ加工後の曲げ
形状の固定のために好ましい。即ち、曲げ加工温度より
も高いTgをもつ樹脂層がホース中に存在すると曲げ加
工後戻りが生じ易いので好ましくない。さらに、その曲
げ加工時の加熱温度を最外層を形成する樹脂の融点以上
として、曲げ加工時にジャバラ形状の山部分に少くとも
部分的な融着を形成させることが好ましい。この際、他
の層として最外層の樹脂融点よりも高い融点を有する樹
脂を用い、その他の層の樹脂融点よりも低い温度で曲げ
加工して曲げ加工時のホース形状を保持することがよ
い。
【0025】このようにして得られる曲げ部を有するホ
ースの一例の曲げ部分を図1に示す。この図1は2層構
造のホースを曲げ加工したものの曲げ部分を模式的に示
す縦断面図で、外層材1と内層材2とから構成され、山
高さH及びピッチPのジャバラ形状を有する。
【0026】本発明法により得られる柔軟曲がりホース
は熱加工性および耐圧力変形性に優れているので、ラジ
エーターホース、ヒーターホース、リザーバータンクホ
ースなどの自動車部品用ホース、ロードヒーティングパ
イプ、床暖房パイプ、エアコン用ホースなどの冷暖房用
ホースとして有効である。特に、最外層がポリアミド系
樹脂又は飽和ポリエステル系樹脂からなり、最外層以外
の少なくとも1層がポリフェニレンスルフィド系樹脂か
らなる多層ホースの場合は、耐薬品性の良好な熱可塑性
樹脂と、成形加工性・機械的特性の良好な熱可塑性樹脂
とが積層されてなるので、各種耐薬品性やバリア性に対
する要求が強い自動車部品用樹脂ホースとして極めて有
効である。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。なお、以下に述べる実施例および比較例に記す、ホ
ースのキンク性、熱加工性、熱加工後の耐圧変形性は、
以下の方法により測定した。
【0028】1.キンク性 曲げ加工する前のホースを500mm長に切断し、曲率
一定のマンドレルに巻き付け、扁平率50%以下に偏平
状となる、又はキンクが発生するときのマンドレル半径
Rを求めた。 2.柔軟性 曲げ加工する前のホースを500mm長に切断し、ホー
スを地面に対し水平に伸ばしその一端部のみを固定し他
端部に100gの荷重を負荷して荷重方向の変位量を測
定した。
【0029】3.曲がり転写性 曲げ加工して得られた曲がりホースを複写機の上に載
せ、ホースの形状をコピーしその曲がり度合いを分度器
にて測定した。得られた曲がり度合いの値の、金型の曲
がり度(90度)に対する割合(%)を求め、曲がり転
写性とした。 4.耐圧変形性 曲がり角度90度の賦形金型にセットして得られた曲が
りホースの一端をエポキシ樹脂で密封し、他端から水圧
4kg/cm2負荷した場合の、L字の開きを測定した。
【0030】[実施例1]PPS樹脂(東レ(株)“ト
レリナ”A670−X01)を通常の多層チューブ成形
方式により、30mmφ押出機に供給し、シリンダー温
度300℃にて溶融混練し、共押出ダイ内で内層用とし
て供給し、さらに、ナイロン11樹脂(東レ(株)製:
“リルサン”BESNBKP20TL)を40mmφ押
出機に供給し、シリンダー温度230℃にて溶融混練
し、共押出ダイ内で外層用として供給した。この2種の
ポリマーが共押出ダイ内の接合部にて層状に溶融接合
し、その先端のダイフェイスから2層管状体として共押
出される。これを通常のコルゲーター成形装置により賦
形、冷却固化させて、外径15mm、内径12mm、肉
厚1.5mm、山高さ2mm、ピッチ5mmの2層コル
ゲートホースを成形した。得られたホースの各層の肉厚
は外層1.0mm、内層0.5mmであった。このホー
スは比較的キンクし易いPPS樹脂を積層しているにも
関わらず、極めてキンク性・柔軟性が優れており曲げ加
工性が良好であった。
【0031】得られたコルゲートホースを500mm長
に切断し、90度に曲がったL字金型にセットし、13
0℃で15分加熱した後、室温まで冷却して曲がりホー
スを製造した。得られた曲りホースは、曲り部における
キンクも形状の偏平もなかった。さらに、各層を構成す
る樹脂の中で最も高いTgを有しているPPS樹脂のT
gよりも高い温度で曲げ加工されているので、設定の曲
げ角度に対して良好な形状転写性能を有していた。ま
た、これに対し、曲げ加工時の加熱温度を、PPS樹脂
のTgよりも低い80℃で曲げ加工を行ったところ、曲
り転写性は70%と不十分であった。
【0032】[実施例2、3]ジャバラホースのホース
径や、曲げ加工時の加熱温度を表1に示す通りに変更し
た以外は実施例1と同様にしてシャバラホースを製造し
曲げ加工した。実施例2のようにホースの口径が大きく
なってもストレートホースでは得られない良好な曲げ加
工性が得られた。また、実施例3のように、曲げ加工時
の加熱温度を外層を形成するナイロン11樹脂の融点以
上の200℃とした場合、曲げ部分のジャバラの山同士
がお互いに融着し、強固な形状保持性を有する様にな
り、内圧負荷時の耐圧変形性が小さく大幅に改善されて
いた。
【0033】[実施例4、5]表1に示すように、ホー
スの外層材をPBT樹脂(東レ(株)製“トレコン”5
201−X10)、またはナイロン6樹脂(東レ(株)
製“アミラン”CM1056)に変え、曲げ加工温度を
240℃とした以外は実施例3と同様にしてシャバラホ
ースを製造し曲げ加工した。ホースの口径が大きくなっ
ても、曲がり転写性、耐圧変形性は変わらず、また外層
材をPBT樹脂あるいはナイロン6樹脂に変えても、加
工温度を外層材の温度以上とすることにより、良好な曲
がりホースが得られた。
【0034】[実施例6]可塑化ナイロン11樹脂(東
レ(株)製“リルサン”BESNBKP20TL)を4
0mmφ押出機に供給し、シリンダー温度230℃にて
溶融混練し、押出ダイ内で円筒の流れとし、市販のコル
ゲート成形装置により、通常の方法で外径36mm、内
径33mm、肉厚1.5mm、山高さ2mm、ピッチ5
mmの単層ジャバラホースを得た。本ジャバラホースは
口径が大きいにも関わらず、柔軟性、キンク性に優れて
おり、熱加工性も良好である。
【0035】
【表1】
【0036】[比較例1]PPS樹脂(東レ(株)“ト
レリナ”A670−X01)を通常の多層チューブ成形
方式により、30mmφ押出機に供給し、シリンダー温
度300℃にて溶融混練し、共押出ダイ内で内層用とし
て供給し、さらに、可塑化ナイロン11樹脂(東レ
(株)製:“リルサン”BESNBKP20TL)を4
0mmφ押出機に供給し、シリンダー温度230℃にて
溶融混練し、共押出ダイ内で外層用として供給した。こ
の2種のポリマーがダイ内で積層してできた2層管状体
を市販のチューブ成形装置により、通常の方法で外径3
6mm、内径33mm、肉厚1.5mmの2層ホースを
成形した。獲られたストレートホースの各層の肉厚は外
層1.0mm、内層0.5mmであった。得られたスト
レートホースは表2に示す通り極めてキンク性能が劣
り、単純に曲げて熱加工できるものではなかった。
【0037】[比較例2、3及び参考例1]ナイロン1
1樹脂(東レ(株)製“リルサン”BESNBKP20
TL)を40mmφ押出機に供給し、シリンダー温度2
30℃にて溶融混練し、押出ダイ内で円筒状の流れとし
て押し出し、サイジング装置で冷却・固化させ、表2に
示す外径、内径を有する肉厚1.5mmの単層ホースを
得た。参考例1は肉厚1mmである。比較例2、3の場
合は、ホースの口径が大きいので、キンク性が大きく悪
化し、比較的小さな曲げ半径のマンドレルには巻き付け
られなかった。また、柔軟性も低下しマンドレルに巻き
付ける為に大きな力が必要であった。また、参考例1の
場合は、ホースの口径が小さいため、最小曲げ半径が2
0mm(R20)と小さく、十分な柔軟性を保有してい
た。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明法によると、優れた曲がり転写性
と金型セッティング性を有し、かつ、曲げ加工時にキン
クや断面偏平が生じないので、キンクや断面偏平がな
く、かつ、優れた耐圧変形性を有する間がりホースを高
効率で製造することができる。また、最外層がポリアミ
ド系樹脂又は飽和ポリエステル系樹脂からなり、最外層
以外の少なくとも1層がポリフェニレンスルフィド系樹
脂からなる多層ホースとして曲りホースを製造すると、
表面外観性、耐熱性、耐不凍液性、低温衝撃性、耐ガス
バリア性、塩化亜鉛および塩化カルシュウムなどの耐薬
品性、成形性、経済性などを合わせて有し、特に水また
は水溶液、燃料油、各種鉱物油と直接接触して高温条件
下でまたは長年月使用される自動車用パイプ、融雪また
は暖房用ヒーテングシステムなどの熱媒体循環パイプの
用途に有益に使用できる曲りホースを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法により曲げ部が形成された2層ホース
の一例の曲げ部分を模式的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
1:外層材、 2:内層材、 H:ジャバラ形状の山高
さ、 P:ジャバラ形状のピッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H111 AA02 BA15 CA47 CB03 DA11 DA26 DB08 DB19 EA12 4F209 AA24 AA29 AA34 AG03 AG10 AG12 NA01 NB01 NG03 NG05 NH18 NK10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内径10mm以上の熱可塑性樹脂製ホー
    スのジャバラ形状部分に曲げを形成すること、及び、予
    め曲げ形成部分を加熱した状態で曲げ賦型金型にセット
    し冷却する方法、もしくは、曲げ形成部分を曲げ賦型金
    型にセットした状態で加熱し冷却する方法により曲げ加
    工することを特徴とする熱可塑性樹脂製ホースの曲げ加
    工方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂製ホースが、複数のポリマ
    ー層が積層されてなるホースである請求項1記載の熱可
    塑性樹脂製ホースの曲げ加工方法。
  3. 【請求項3】 曲げ加工する際の加熱温度が、ホースを
    形成する熱可塑性樹脂のなかで最も高いガラス転移温度
    を有する樹脂のガラス転移温度以上であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂製ホースの曲げ
    加工方法。
  4. 【請求項4】 最外層を形成する樹脂として、内層を形
    成する樹脂よりも融点の低い樹脂を用い、かつ、曲げ加
    工する際の加熱温度を最外層を形成する樹脂の融点以上
    として、曲げ加工時にジャバラ形状の山部分を少くとも
    部分的に融着させることを特徴とする請求項2又は3記
    載の熱可塑性樹脂製ホースの曲げ加工方法。
  5. 【請求項5】 最外層がポリアミド系樹脂又は飽和ポリ
    エステル系樹脂からなり、最外層以外の少なくとも1層
    がポリフェニレンスルフィド系樹脂からなることを特徴
    とする請求項2〜4のいずれか記載の熱可塑性樹脂製ホ
    ースの曲げ加工方法。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂製ホースを請求項1〜4の
    いずれか記載の方法により曲げ加工してなることを特徴
    とする曲げ部を有する熱可塑性樹脂製ホース。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004100943A (ja) * 2002-07-16 2004-04-02 Nissan Motor Co Ltd 樹脂製チューブ及び燃料系配管用チューブ
JP2015218850A (ja) * 2014-05-20 2015-12-07 タイガースポリマー株式会社 コルゲートチューブおよびその製造方法
JP2021055691A (ja) * 2019-09-27 2021-04-08 積水化学工業株式会社 コルゲート管およびその製造方法

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