JP2000273653A - 金属部材の表面改質方法及び改質層を有する金属部材 - Google Patents
金属部材の表面改質方法及び改質層を有する金属部材Info
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- JP2000273653A JP2000273653A JP11076330A JP7633099A JP2000273653A JP 2000273653 A JP2000273653 A JP 2000273653A JP 11076330 A JP11076330 A JP 11076330A JP 7633099 A JP7633099 A JP 7633099A JP 2000273653 A JP2000273653 A JP 2000273653A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い改質効果が得られ,かつ,平坦な表面に
仕上げることができる金属部材の表面改質方法および改
質層を有する金属部材を提供すること。 【解決手段】 金属部材1の表面に,金属部材11とは
組成が異なる供給物質が存在する状態において機械的エ
ネルギーを付与することにより,金属部材1の表面に供
給物質よりなる微粒子を分散させてなる微粒子分散体1
0を形成し,その後,微粒子分散体10に高密度エネル
ギービームを照射して少なくとも微粒子分散体10の一
部を溶融して溶融部を形成し,次いで溶融部3を急冷す
ることにより改質層4を形成する。
仕上げることができる金属部材の表面改質方法および改
質層を有する金属部材を提供すること。 【解決手段】 金属部材1の表面に,金属部材11とは
組成が異なる供給物質が存在する状態において機械的エ
ネルギーを付与することにより,金属部材1の表面に供
給物質よりなる微粒子を分散させてなる微粒子分散体1
0を形成し,その後,微粒子分散体10に高密度エネル
ギービームを照射して少なくとも微粒子分散体10の一
部を溶融して溶融部を形成し,次いで溶融部3を急冷す
ることにより改質層4を形成する。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は,金属部材の表面改質金属部材お
よび改質層を有する金属部材に関する。
よび改質層を有する金属部材に関する。
【0002】
【従来技術】金属製の部材(金属部材)は,自動車部
品,機械部品等,様々な用途に広く利用されている。金
属部材としては,一般に,強度,耐摩耗性等の諸性質に
優れるものが望まれている。そのため,これまでにも,
これらの諸性質を改善するための技術が種々提案されて
いる。例えば,部材の表面特性を改善する表面処理方法
が種々提案されている。具体的には,めっき法,拡散浸
透処理,真空蒸着法,溶射法等,様々な方法がある。
品,機械部品等,様々な用途に広く利用されている。金
属部材としては,一般に,強度,耐摩耗性等の諸性質に
優れるものが望まれている。そのため,これまでにも,
これらの諸性質を改善するための技術が種々提案されて
いる。例えば,部材の表面特性を改善する表面処理方法
が種々提案されている。具体的には,めっき法,拡散浸
透処理,真空蒸着法,溶射法等,様々な方法がある。
【0003】しかし,これらの表面処理方法には,処理
設備が高く,処理に要する時間が長いという問題があ
る。また,基材と被覆層との界面が存在するため剥離し
やすく密着性が不足する,あるいは,処理による製品の
歪み,寸法変化が生じるというような品質上の問題もあ
る。
設備が高く,処理に要する時間が長いという問題があ
る。また,基材と被覆層との界面が存在するため剥離し
やすく密着性が不足する,あるいは,処理による製品の
歪み,寸法変化が生じるというような品質上の問題もあ
る。
【0004】また,従来の文献(日経メカニカル,199
5.11.27 No.468,p31-35)には,金属部材の表面に他
の材料を合金化すべく肉盛りすることにより表面特性を
改善する技術が示されている。即ち,表面改質すべき部
分に合金粉末を供給しながら母材にレーザビームを照射
する。これにより,母材表面で反射したレーザビームが
合金粉末に吸収され,これが溶融する。そして,母材表
面上に合金粉末が溶融してなる溶融プールが形成され
る。この溶融プールが急冷凝固して肉盛り層となる。
5.11.27 No.468,p31-35)には,金属部材の表面に他
の材料を合金化すべく肉盛りすることにより表面特性を
改善する技術が示されている。即ち,表面改質すべき部
分に合金粉末を供給しながら母材にレーザビームを照射
する。これにより,母材表面で反射したレーザビームが
合金粉末に吸収され,これが溶融する。そして,母材表
面上に合金粉末が溶融してなる溶融プールが形成され
る。この溶融プールが急冷凝固して肉盛り層となる。
【0005】しかしながら,この肉盛り法にも次の問題
がある。即ち,肉盛り層の厚みは,上記溶融プールの深
さ等により変動する。そのため,肉盛り直後の製品は寸
法精度に劣るので,切削あるいは研削仕上げを行う工程
が必要となる。
がある。即ち,肉盛り層の厚みは,上記溶融プールの深
さ等により変動する。そのため,肉盛り直後の製品は寸
法精度に劣るので,切削あるいは研削仕上げを行う工程
が必要となる。
【0006】また,従来においては,製品の表面層を溶
融させて,その後急冷凝固させることにより,いわゆる
部分チル層を形成し,これにより表面を改質する方法も
提案されている。しかしながら,従来の部分チル層は,
表面にしわ等が発生し,最終的に表面形状を整える仕上
げ加工が必要であった。
融させて,その後急冷凝固させることにより,いわゆる
部分チル層を形成し,これにより表面を改質する方法も
提案されている。しかしながら,従来の部分チル層は,
表面にしわ等が発生し,最終的に表面形状を整える仕上
げ加工が必要であった。
【0007】また,特開平10−30190号公報に
は,金属部材の表面に機械的エネルギーを付与し,機械
的合金化層を形成することを特徴とする金属部材の表面
改質方法が提案されている。この方法によれば,上記種
々の問題をある程度克服したうえで,上記機械的合金化
層よりなる改質層を金属部材の表面に形成することがで
きる。
は,金属部材の表面に機械的エネルギーを付与し,機械
的合金化層を形成することを特徴とする金属部材の表面
改質方法が提案されている。この方法によれば,上記種
々の問題をある程度克服したうえで,上記機械的合金化
層よりなる改質層を金属部材の表面に形成することがで
きる。
【0008】しかしながら,上記従来の表面改質方法に
も次の問題が残っている。即ち,上記機械的エネルギー
を金属部材の表面に付与したすることにより,その表面
形状が荒れてしまう。そのため,その形状的な問題か
ら,耐摩耗性等の表面特性を十分に確保することができ
ない。
も次の問題が残っている。即ち,上記機械的エネルギー
を金属部材の表面に付与したすることにより,その表面
形状が荒れてしまう。そのため,その形状的な問題か
ら,耐摩耗性等の表面特性を十分に確保することができ
ない。
【0009】
【解決しようとする課題】ところで,特開平9−216
075号公報には,高密度エネルギービームを利用した
金属部材の表面仕上げ方法が示されており,また,特開
平9−3528号公報には,高密度エネルギービームを
利用した表面処理方法が示されている。これらの高密度
エネルギービームを用いた処理方法によれば,平坦な表
面を得ることが可能となる。
075号公報には,高密度エネルギービームを利用した
金属部材の表面仕上げ方法が示されており,また,特開
平9−3528号公報には,高密度エネルギービームを
利用した表面処理方法が示されている。これらの高密度
エネルギービームを用いた処理方法によれば,平坦な表
面を得ることが可能となる。
【0010】しかしながら,上記高密度エネルギービー
ムを用いた表面改質方法だけでは,金属部材の組成に依
存した表面改質しか行えず,表面改質層の組成を変える
ことはできない。具体的には,例えば,金属部材の素材
が低炭素鋼である場合には,上記高密度エネルギービー
ム用いた表面改質法による改質効果は低炭素鋼の素材成
分に依存する特性の範囲内に制限される。そして,これ
は,高炭素鋼等が有する高いレベルの表面特性にはけっ
して及ばない。それ故,上記従来の高密度エネルギービ
ームを用いた表面改質方法においても,さらに表面改質
効果を高める技術の開発が望まれていた。
ムを用いた表面改質方法だけでは,金属部材の組成に依
存した表面改質しか行えず,表面改質層の組成を変える
ことはできない。具体的には,例えば,金属部材の素材
が低炭素鋼である場合には,上記高密度エネルギービー
ム用いた表面改質法による改質効果は低炭素鋼の素材成
分に依存する特性の範囲内に制限される。そして,これ
は,高炭素鋼等が有する高いレベルの表面特性にはけっ
して及ばない。それ故,上記従来の高密度エネルギービ
ームを用いた表面改質方法においても,さらに表面改質
効果を高める技術の開発が望まれていた。
【0011】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,高い改質効果が得られ,かつ,平坦な表
面に仕上げることができる金属部材の表面改質方法およ
び改質層を有する金属部材を提供しようとするものであ
る。
されたもので,高い改質効果が得られ,かつ,平坦な表
面に仕上げることができる金属部材の表面改質方法およ
び改質層を有する金属部材を提供しようとするものであ
る。
【0012】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,金属部材
の表面に,該金属部材とは組成が異なる供給物質が存在
する状態において機械的エネルギーを付与することによ
り,上記金属部材の表面に上記供給物質よりなる微粒子
を分散させてなる微粒子分散体を形成し,その後,該微
粒子分散体に高密度エネルギービームを照射して少なく
とも上記微粒子分散体の一部を溶融して溶融部を形成
し,次いで該溶融部を急冷することにより改質層を形成
することを特徴とする金属部材の表面改質方法にある。
の表面に,該金属部材とは組成が異なる供給物質が存在
する状態において機械的エネルギーを付与することによ
り,上記金属部材の表面に上記供給物質よりなる微粒子
を分散させてなる微粒子分散体を形成し,その後,該微
粒子分散体に高密度エネルギービームを照射して少なく
とも上記微粒子分散体の一部を溶融して溶融部を形成
し,次いで該溶融部を急冷することにより改質層を形成
することを特徴とする金属部材の表面改質方法にある。
【0013】本発明において最も注目すべきことは,ま
ず金属部材の表面に上記微粒子分散体を形成し,次い
で,上記高密度エネルギービームを用いて上記溶融部を
形成した後,該溶融部を急冷して上記改質層を形成する
ことである。
ず金属部材の表面に上記微粒子分散体を形成し,次い
で,上記高密度エネルギービームを用いて上記溶融部を
形成した後,該溶融部を急冷して上記改質層を形成する
ことである。
【0014】上記微粒子分散体層は,上記のごとく,金
属部材の表面に,上記供給物質が存在する状態において
機械的エネルギーを付与することにより形成する。上記
供給物質としては,上記金属部材と組成が異なる物質を
用いる。ここで,組成が異なるとは,構成元素が同一で
あっても,その組成比が異なる場合も含む。なお,上記
供給物質としては,金属部材を構成している素材の成分
と反応が起こりやすい物質を適用することことが好まし
い。
属部材の表面に,上記供給物質が存在する状態において
機械的エネルギーを付与することにより形成する。上記
供給物質としては,上記金属部材と組成が異なる物質を
用いる。ここで,組成が異なるとは,構成元素が同一で
あっても,その組成比が異なる場合も含む。なお,上記
供給物質としては,金属部材を構成している素材の成分
と反応が起こりやすい物質を適用することことが好まし
い。
【0015】また,上記供給物質は,金属部材の種類に
応じて選択される。例えば,上記金属部材がFeを主体
とする金属であれば,供給物質としては,C,N,W
C,SiC,TiC,NbC,TiN,Si3N4,Cr
N,その他の金属,合金,セラミック等,種々の物質を
用いることができる。また,上記金属部材が例えばT
i,Al,Cu,Mgのいずれかを主体とする金属であ
れば,Cr,Ti,Si,W,その他の金属,合金,セ
ラミック等,種々の物質を用いることができる。
応じて選択される。例えば,上記金属部材がFeを主体
とする金属であれば,供給物質としては,C,N,W
C,SiC,TiC,NbC,TiN,Si3N4,Cr
N,その他の金属,合金,セラミック等,種々の物質を
用いることができる。また,上記金属部材が例えばT
i,Al,Cu,Mgのいずれかを主体とする金属であ
れば,Cr,Ti,Si,W,その他の金属,合金,セ
ラミック等,種々の物質を用いることができる。
【0016】また,上記供給物質の形態は,粉末状また
はフィルム状の固体,もしくは,気体あるいは液体であ
ってもよい。上記供給物質が粉末の場合には,粒径が3
00μm以下が望ましい。この粒径が300μmを超え
る場合には,機械的エネルギーを付与しても供給物質に
そのエネルギーが吸収され,金属部材と供給物質との間
に塑性流動が起こりにくくなるという問題がある。ま
た,供給物質よりなる粉末は小さくて数が多いほどよ
い。これにより,機械的エネルギーを付与した時の金属
部材と供給物質との接触面積が大きくなるので,供給物
質よりなる微粒子が均一に分散された表面状態を金属部
材上に形成することができる。そのため,供給物質が粉
末の場合には,その粒径を100μm以下とすることが
より好ましい。
はフィルム状の固体,もしくは,気体あるいは液体であ
ってもよい。上記供給物質が粉末の場合には,粒径が3
00μm以下が望ましい。この粒径が300μmを超え
る場合には,機械的エネルギーを付与しても供給物質に
そのエネルギーが吸収され,金属部材と供給物質との間
に塑性流動が起こりにくくなるという問題がある。ま
た,供給物質よりなる粉末は小さくて数が多いほどよ
い。これにより,機械的エネルギーを付与した時の金属
部材と供給物質との接触面積が大きくなるので,供給物
質よりなる微粒子が均一に分散された表面状態を金属部
材上に形成することができる。そのため,供給物質が粉
末の場合には,その粒径を100μm以下とすることが
より好ましい。
【0017】上記供給物質がフィルム状の場合には,厚
さが10μm以下であることが好ましい。この厚さが1
0μmを超える場合には,機械的エネルギーが供給物質
に吸収され,金属部材を塑性変形させることが困難とな
るという問題がある。なお,フィルム状の供給物質を形
成させる手段としては,例えば,溶射,メッキ,CVD
などの表面処理方法等を用いることができる。
さが10μm以下であることが好ましい。この厚さが1
0μmを超える場合には,機械的エネルギーが供給物質
に吸収され,金属部材を塑性変形させることが困難とな
るという問題がある。なお,フィルム状の供給物質を形
成させる手段としては,例えば,溶射,メッキ,CVD
などの表面処理方法等を用いることができる。
【0018】次に,上記機械的エネルギーを付与する方
法には,種々の方法がある。いずれの方法においても,
金属部材の表面と供給物質との間で,微粒子分散体を得
るための塑性流動を発現させるように機械的エネルギー
を付与する。上記塑性流動を効率よく発現させるために
は,剪断応力の印加面積を小さくして,その印加回数を
多くすることが好ましい。具体的には,1回当たりの応
力の印加面積は0.5mm2以下とし,1mm2当たりの
応力の印加回数は50回以上,好ましくは100回以上
行うことが望ましい。これにより,上記塑性流動を効率
よく発現させることができる。
法には,種々の方法がある。いずれの方法においても,
金属部材の表面と供給物質との間で,微粒子分散体を得
るための塑性流動を発現させるように機械的エネルギー
を付与する。上記塑性流動を効率よく発現させるために
は,剪断応力の印加面積を小さくして,その印加回数を
多くすることが好ましい。具体的には,1回当たりの応
力の印加面積は0.5mm2以下とし,1mm2当たりの
応力の印加回数は50回以上,好ましくは100回以上
行うことが望ましい。これにより,上記塑性流動を効率
よく発現させることができる。
【0019】具体的な機械的エネルギーの付与方法とし
ては,例えば,粒子を高速で金属部材に繰り返し衝突さ
せる方法がある。また,容器内に,上記金属部材と供給
物質と,さらに硬質ボールを入れた状態で,上記容器を
回転させる方法を採ることもできる。あるいは,金属部
材の表面に供給物質を配置しておき,剛性の高いブラシ
状のもので金属部材の表面を繰り返し叩く方法を採るこ
ともできる。
ては,例えば,粒子を高速で金属部材に繰り返し衝突さ
せる方法がある。また,容器内に,上記金属部材と供給
物質と,さらに硬質ボールを入れた状態で,上記容器を
回転させる方法を採ることもできる。あるいは,金属部
材の表面に供給物質を配置しておき,剛性の高いブラシ
状のもので金属部材の表面を繰り返し叩く方法を採るこ
ともできる。
【0020】上記の粒子を高速で金属部材に繰り返し衝
突させる方法においては,上記粒子としては,供給物質
よりなる粉末を利用してもよいし,他の剛性の高い粒子
を用いることもできる。上記供給物質よりなる粉末を用
いる場合には,その粉末の硬さは,上記金属部材と同等
もしくはそれよりも高いことが好ましい。供給物質粉末
の硬さが金属部材よりも低い場合には,金属部材の表面
に供給物質が変形して付着するに止まり,金属部材との
間で微粒子分散体を得るための塑性流動を発現させるこ
とができないためである。
突させる方法においては,上記粒子としては,供給物質
よりなる粉末を利用してもよいし,他の剛性の高い粒子
を用いることもできる。上記供給物質よりなる粉末を用
いる場合には,その粉末の硬さは,上記金属部材と同等
もしくはそれよりも高いことが好ましい。供給物質粉末
の硬さが金属部材よりも低い場合には,金属部材の表面
に供給物質が変形して付着するに止まり,金属部材との
間で微粒子分散体を得るための塑性流動を発現させるこ
とができないためである。
【0021】また,金属部材よりも硬さが低い供給物質
の粉末を用いる場合には,金属部材の表面に予め凹凸を
与えておき,上記粉末を高速で衝突させて付着させた
後,他の方法により機械的エネルギーを付与することも
できる。この場合にも,微粒子分散体の形成を行うこと
ができる。
の粉末を用いる場合には,金属部材の表面に予め凹凸を
与えておき,上記粉末を高速で衝突させて付着させた
後,他の方法により機械的エネルギーを付与することも
できる。この場合にも,微粒子分散体の形成を行うこと
ができる。
【0022】供給物質の形態が気体や液体である場合に
は,その気体又は液体を,エネルギー付与粒子を搬送す
るための媒体として用いることができる。例えば,供給
物質の形態が気体である場合には,高速で金属部材に繰
り返し衝突させる方法において,圧縮空気の代わりに供
給物質からなる気体を用いることができる。
は,その気体又は液体を,エネルギー付与粒子を搬送す
るための媒体として用いることができる。例えば,供給
物質の形態が気体である場合には,高速で金属部材に繰
り返し衝突させる方法において,圧縮空気の代わりに供
給物質からなる気体を用いることができる。
【0023】また,上記機械的エネルギーの大きさは,
金属部材の種類によって好適な範囲がある。具体的に
は,降伏点あるいは0.2%耐力よりも少なくとも50
%以上高い剪断応力を与えることが,塑性変形を起こす
ためには望ましい。また,この剪断応力の付与は,金属
部材と供給物質との間の固相反応を促進させるために繰
り返し行うことが必須である。
金属部材の種類によって好適な範囲がある。具体的に
は,降伏点あるいは0.2%耐力よりも少なくとも50
%以上高い剪断応力を与えることが,塑性変形を起こす
ためには望ましい。また,この剪断応力の付与は,金属
部材と供給物質との間の固相反応を促進させるために繰
り返し行うことが必須である。
【0024】次に,機械的エネルギーを付与して微粒子
分散体を形成した後は,微粒子分散体に高密度エネルギ
ービームを照射して溶融部を形成する。この溶融部は,
上記微粒子分散体の少なくとも一部を溶融して形成す
る。この場合,微粒子分散体の厚み方向の一部だけ,あ
るいはすべてを溶融してもよいし,微粒子分散体に隣接
する部分をも含んで溶融してもよい。
分散体を形成した後は,微粒子分散体に高密度エネルギ
ービームを照射して溶融部を形成する。この溶融部は,
上記微粒子分散体の少なくとも一部を溶融して形成す
る。この場合,微粒子分散体の厚み方向の一部だけ,あ
るいはすべてを溶融してもよいし,微粒子分散体に隣接
する部分をも含んで溶融してもよい。
【0025】ここで,上記高密度エネルギービームとし
ては,例えば電子ビーム,レーザービーム,また,ビー
ムではないが高周波加熱などの高密度エネルギーがあ
る。本発明では,これらを総称して高密度エネルギービ
ームという。この高密度エネルギービームの照射条件等
は,上記金属部材および微粒子分散体の種類により最適
範囲が異なる。また,高密度エネルギービームは,その
照射位置を比較的容易に制御できるので,平面的に見
て,上記微粒子分散体の表面のすべてを覆うように照射
することもできるし,その表面の一部だけに照射するこ
ともできる。
ては,例えば電子ビーム,レーザービーム,また,ビー
ムではないが高周波加熱などの高密度エネルギーがあ
る。本発明では,これらを総称して高密度エネルギービ
ームという。この高密度エネルギービームの照射条件等
は,上記金属部材および微粒子分散体の種類により最適
範囲が異なる。また,高密度エネルギービームは,その
照射位置を比較的容易に制御できるので,平面的に見
て,上記微粒子分散体の表面のすべてを覆うように照射
することもできるし,その表面の一部だけに照射するこ
ともできる。
【0026】次に,上記溶融部を急冷することにより改
質層を形成する。この場合の急冷は,自己放冷により行
うことができる。これは,上記溶融部の形成を上記高密
度エネルギービームの照射により行うため,金属部材の
ごく表面層のみにおいて形成できるためである。なお,
上記自己放冷に加えて,水冷,空冷等の強制冷却方法を
行うこともできる。また,上記自己放冷の効果を高める
には,金属部材の厚みを上記溶融部の厚みの4倍以上と
することが好ましい。これにより,溶融部の周囲への熱
拡散を急速かつ確実に行うことができる。
質層を形成する。この場合の急冷は,自己放冷により行
うことができる。これは,上記溶融部の形成を上記高密
度エネルギービームの照射により行うため,金属部材の
ごく表面層のみにおいて形成できるためである。なお,
上記自己放冷に加えて,水冷,空冷等の強制冷却方法を
行うこともできる。また,上記自己放冷の効果を高める
には,金属部材の厚みを上記溶融部の厚みの4倍以上と
することが好ましい。これにより,溶融部の周囲への熱
拡散を急速かつ確実に行うことができる。
【0027】また,上記改質層は,後述するごとく,急
冷される際の相変態,あるいは,組織構造の変化等によ
り改質されて形成される層である。そのため,急冷後に
相変態等の改質効果が得られる温度まで加熱されていれ
ば,その部分は上記急冷によって改質層となりうる。し
たがって,上記溶融部に隣接しており,実際には溶融は
しなかったが半溶融状態あるいは加熱のみされた部分に
ついても上記改質層の一部とすることができる場合があ
る。
冷される際の相変態,あるいは,組織構造の変化等によ
り改質されて形成される層である。そのため,急冷後に
相変態等の改質効果が得られる温度まで加熱されていれ
ば,その部分は上記急冷によって改質層となりうる。し
たがって,上記溶融部に隣接しており,実際には溶融は
しなかったが半溶融状態あるいは加熱のみされた部分に
ついても上記改質層の一部とすることができる場合があ
る。
【0028】次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明においては,上記金属部材に対して,まず上記微
粒子分散体を形成する。この微粒子分散体は,金属部材
に上記供給物質が存在する状態において機械的エネルギ
ーを付与することにより,供給物質からなる微粒子が金
属部材の表面に分散して形成される。さらに,後述する
ごとく,微粒子と金属部材との間には機械的合金化層が
形成される場合もある。
本発明においては,上記金属部材に対して,まず上記微
粒子分散体を形成する。この微粒子分散体は,金属部材
に上記供給物質が存在する状態において機械的エネルギ
ーを付与することにより,供給物質からなる微粒子が金
属部材の表面に分散して形成される。さらに,後述する
ごとく,微粒子と金属部材との間には機械的合金化層が
形成される場合もある。
【0029】一方,上記微粒子分散体は,上記機械的エ
ネルギー付与の影響により,表面状態が荒れた状態とな
る。そのため,このままの状態では,微粒子分散体によ
る改質効果を十分に発揮することができない。ここで,
本発明においては,上記微粒子分散体形成後に,この微
粒子分散体に対して上記高密度エネルギービームを照射
して溶融部を形成する。
ネルギー付与の影響により,表面状態が荒れた状態とな
る。そのため,このままの状態では,微粒子分散体によ
る改質効果を十分に発揮することができない。ここで,
本発明においては,上記微粒子分散体形成後に,この微
粒子分散体に対して上記高密度エネルギービームを照射
して溶融部を形成する。
【0030】この溶融部の形成により,表面形状的に問
題のあった微粒子分散体は,いったん溶融状態となって
重力や表面張力によって平坦な表面形状に修正される。
次に,上記溶融部は,急冷によってその平坦形状を維持
したまま凝固する。それ故,得られた改質層の表面形状
は非常に平坦な形状となる。
題のあった微粒子分散体は,いったん溶融状態となって
重力や表面張力によって平坦な表面形状に修正される。
次に,上記溶融部は,急冷によってその平坦形状を維持
したまま凝固する。それ故,得られた改質層の表面形状
は非常に平坦な形状となる。
【0031】また,得られた改質層は,上記溶融部の形
成およびその急冷により,組織的な面からも改質され
る。即ち,上記溶融部は,上記高密度エネルギービーム
の照射により,上記微粒子分散体が存在する表層部近傍
のみに形成される。そのため,上記溶融部は,自己放冷
により,容易に急速冷却することができる。この溶融部
の急速冷却は,相変態,あるいは,過飽和固溶体の形
成,組織の微細化等の組織的変化をもたらす。それ故,
得られた改質層は,組織的に改善される。
成およびその急冷により,組織的な面からも改質され
る。即ち,上記溶融部は,上記高密度エネルギービーム
の照射により,上記微粒子分散体が存在する表層部近傍
のみに形成される。そのため,上記溶融部は,自己放冷
により,容易に急速冷却することができる。この溶融部
の急速冷却は,相変態,あるいは,過飽和固溶体の形
成,組織の微細化等の組織的変化をもたらす。それ故,
得られた改質層は,組織的に改善される。
【0032】さらに,上記溶融部は,上記のごとく,微
粒子分散体が存在する表層部近傍に形成される。この微
粒子分散体は,上記のごとく,合金化された供給物質に
よって成分的に改善されている。そのため,得られる改
質層は,上述した組織的な改善だけでなく,成分的な改
善を加えた状態で形成される。それ故,改質層は,もと
の素材特性を超える優れた改質効果を発現しうるものと
なる。
粒子分散体が存在する表層部近傍に形成される。この微
粒子分散体は,上記のごとく,合金化された供給物質に
よって成分的に改善されている。そのため,得られる改
質層は,上述した組織的な改善だけでなく,成分的な改
善を加えた状態で形成される。それ故,改質層は,もと
の素材特性を超える優れた改質効果を発現しうるものと
なる。
【0033】このように,本発明の改質方法を実施した
金属部材は,微粒子分散体の形成による表面改質効果
と,高密度エネルギービームの照射による平坦化および
表面改質効果を併せ持った優れた部材となる。したがっ
て,本発明によれば,素材特性を超える高い改質効果が
得られ,かつ,平坦な表面に仕上げることができる金属
部材の表面改質方法を提供することができる。
金属部材は,微粒子分散体の形成による表面改質効果
と,高密度エネルギービームの照射による平坦化および
表面改質効果を併せ持った優れた部材となる。したがっ
て,本発明によれば,素材特性を超える高い改質効果が
得られ,かつ,平坦な表面に仕上げることができる金属
部材の表面改質方法を提供することができる。
【0034】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記微粒子分散体は,上記微粒子と上記金属部材との間に
機械的合金化層を有している構造とすることもできる。
この場合には,微粒子分散体を組織的により強固な状態
とすることができる。そのため,上記の改質層とならず
に微粒子分散体のまま残存する部分を強化することがで
き,ひいては,金属部材の表面特性の更なる向上を図る
ことができる。なお,上記機械的合金化層は,例えば過
飽和固溶体,準安定相,アモルファス相,金属間化合物
などで形成される。
記微粒子分散体は,上記微粒子と上記金属部材との間に
機械的合金化層を有している構造とすることもできる。
この場合には,微粒子分散体を組織的により強固な状態
とすることができる。そのため,上記の改質層とならず
に微粒子分散体のまま残存する部分を強化することがで
き,ひいては,金属部材の表面特性の更なる向上を図る
ことができる。なお,上記機械的合金化層は,例えば過
飽和固溶体,準安定相,アモルファス相,金属間化合物
などで形成される。
【0035】また,請求項3に記載の発明のように,上
記金属部材は,Al,Fe,Mg,Tiのうちのいずれ
か1種以上の金属あるいは該金属を用いた合金により作
製されていることが好ましい。これらの金属を主体とす
る金属部材は,上記表面改質による効果を非常に有効に
発現させることができる。
記金属部材は,Al,Fe,Mg,Tiのうちのいずれ
か1種以上の金属あるいは該金属を用いた合金により作
製されていることが好ましい。これらの金属を主体とす
る金属部材は,上記表面改質による効果を非常に有効に
発現させることができる。
【0036】また,請求項4に記載の発明のように,上
記金属部材はFe合金より作製されており,かつ,上記
供給物質は,C又はNの少なくとも一方の元素を含む物
質であることが好ましい。即ち,上記金属部材がFe合
金である場合には,上記供給物質として,C又はNを用
いることにより,容易に,硬度向上,耐摩耗性向上等の
効果を得ることができる。
記金属部材はFe合金より作製されており,かつ,上記
供給物質は,C又はNの少なくとも一方の元素を含む物
質であることが好ましい。即ち,上記金属部材がFe合
金である場合には,上記供給物質として,C又はNを用
いることにより,容易に,硬度向上,耐摩耗性向上等の
効果を得ることができる。
【0037】また,請求項5に記載の発明のように,上
記溶融部の急冷は,マルテンサイト変態領域まで行い,
上記改質層をマルテンサイト組織とすることが好まし
い。すなわち,上記金属部材がFe合金である場合に
は,上記改質層をマルテンサイト組織とすることによ
り,いわゆる焼入れ効果を得ることができる。それ故,
さらなる硬度向上,耐摩耗性向上等の効果を得ることが
できる。
記溶融部の急冷は,マルテンサイト変態領域まで行い,
上記改質層をマルテンサイト組織とすることが好まし
い。すなわち,上記金属部材がFe合金である場合に
は,上記改質層をマルテンサイト組織とすることによ
り,いわゆる焼入れ効果を得ることができる。それ故,
さらなる硬度向上,耐摩耗性向上等の効果を得ることが
できる。
【0038】また,請求項6に記載の発明は,金属部材
の表面に,該金属部材とは組成が異なる供給物質が存在
する状態において機械的エネルギーを付与することによ
り,上記金属部材の表面に上記供給物質よりなる微粒子
を分散させてなる微粒子分散体を形成し,その後,該微
粒子分散体に高密度エネルギービームを照射して少なく
とも上記微粒子分散体の一部を溶融して溶融部を形成
し,次いで該溶融部を急冷することにより形成した改質
層を有していることを特徴とする改質層を有する金属部
材にある。
の表面に,該金属部材とは組成が異なる供給物質が存在
する状態において機械的エネルギーを付与することによ
り,上記金属部材の表面に上記供給物質よりなる微粒子
を分散させてなる微粒子分散体を形成し,その後,該微
粒子分散体に高密度エネルギービームを照射して少なく
とも上記微粒子分散体の一部を溶融して溶融部を形成
し,次いで該溶融部を急冷することにより形成した改質
層を有していることを特徴とする改質層を有する金属部
材にある。
【0039】本発明の金属部材は,上記微粒子分散体の
形成後,上記高密度エネルギービームによる溶融部の形
成およびその急冷により,上記改質層を形成している。
そのため,この改質層は,上述したごとく,微粒子分散
体の形成による表面改質効果と,高密度エネルギービー
ムの照射による平坦化および表面改質効果とを併せ持っ
た優れた改質面となる。
形成後,上記高密度エネルギービームによる溶融部の形
成およびその急冷により,上記改質層を形成している。
そのため,この改質層は,上述したごとく,微粒子分散
体の形成による表面改質効果と,高密度エネルギービー
ムの照射による平坦化および表面改質効果とを併せ持っ
た優れた改質面となる。
【0040】したがって,本発明によれば,素材特性を
超える高い改質効果が得られ,かつ,平坦な表面に仕上
げられた改質層を有する金属部材を提供することができ
る。
超える高い改質効果が得られ,かつ,平坦な表面に仕上
げられた改質層を有する金属部材を提供することができ
る。
【0041】次に,請求項7に記載の発明のように,上
記微粒子分散体は,上記微粒子と上記金属部材との間に
機械的合金化層を有している構造とすることができる。
この場合には,微粒子分散体を組織的により強固な状態
とすることができる。そのため,上記の改質層とならず
に微粒子分散体のまま残存する部分を強化することがで
き,ひいては,金属部材の表面特性の更なる向上を図る
ことができる。
記微粒子分散体は,上記微粒子と上記金属部材との間に
機械的合金化層を有している構造とすることができる。
この場合には,微粒子分散体を組織的により強固な状態
とすることができる。そのため,上記の改質層とならず
に微粒子分散体のまま残存する部分を強化することがで
き,ひいては,金属部材の表面特性の更なる向上を図る
ことができる。
【0042】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる金属部材の表面改質方法及
び改質層を有する金属部材につき,図1,図2を用いて
説明する。本例においては,上記金属部材1として,
0.05wt%Cを含有した板状の鋼部材SPC340
(JIS)を用いた例を示す。また,供給物質2として
はCを多量に含有する高炭素鋼よりなる粉末を用いた。
び改質層を有する金属部材につき,図1,図2を用いて
説明する。本例においては,上記金属部材1として,
0.05wt%Cを含有した板状の鋼部材SPC340
(JIS)を用いた例を示す。また,供給物質2として
はCを多量に含有する高炭素鋼よりなる粉末を用いた。
【0043】即ち,本例では,図1に示すごとく,金属
部材(鋼部材)1の表面に,該金属部材1とは組成が異
なる供給物質2が存在する状態において機械的エネルギ
ーを付与することにより,上記金属部材1の表面に上記
供給物質2よりなる微粒子を分散させてなる微粒子分散
体10を形成した。その後,図2に示すごとく,微粒子
分散体10に高密度エネルギービーム5を照射して少な
くとも上記微粒子分散体10の一部を溶融して溶融部3
を形成し,次いで該溶融部3を急冷することにより改質
層4を形成した。
部材(鋼部材)1の表面に,該金属部材1とは組成が異
なる供給物質2が存在する状態において機械的エネルギ
ーを付与することにより,上記金属部材1の表面に上記
供給物質2よりなる微粒子を分散させてなる微粒子分散
体10を形成した。その後,図2に示すごとく,微粒子
分散体10に高密度エネルギービーム5を照射して少な
くとも上記微粒子分散体10の一部を溶融して溶融部3
を形成し,次いで該溶融部3を急冷することにより改質
層4を形成した。
【0044】以下,これを詳説する。本例においては,
上記機械的エネルギーを付与する手段としては,供給物
質2よりなる粒子を高速で金属部材1に繰り返し衝突さ
せる方法を用いた。具体的には,ショットブラスト装置
7を用いて,供給物質2よりなる粒子を圧縮空気8によ
り高速で噴出させ,これを金属部材1の表面に衝突させ
た。これにより,金属部材1の表面には,供給物質2が
存在する状態がつくり出され,なおかつ,金属部材1の
表面に機械的エネルギーが付与された。
上記機械的エネルギーを付与する手段としては,供給物
質2よりなる粒子を高速で金属部材1に繰り返し衝突さ
せる方法を用いた。具体的には,ショットブラスト装置
7を用いて,供給物質2よりなる粒子を圧縮空気8によ
り高速で噴出させ,これを金属部材1の表面に衝突させ
た。これにより,金属部材1の表面には,供給物質2が
存在する状態がつくり出され,なおかつ,金属部材1の
表面に機械的エネルギーが付与された。
【0045】供給物質2としては,粒径30〜60μm
のFe−3wt%C粉末を用いた。また,供給物質2の
噴出は,4kgf/cm2の圧縮空気8を用いて,ノズ
ル70から1分間噴出させた。なお,ノズル先端70か
ら金属部材1までの距離は100mmとした。この条件
により機械的エネルギーを付与した結果,金属部材1の
表面には,微粒子分散体10が形成された。
のFe−3wt%C粉末を用いた。また,供給物質2の
噴出は,4kgf/cm2の圧縮空気8を用いて,ノズ
ル70から1分間噴出させた。なお,ノズル先端70か
ら金属部材1までの距離は100mmとした。この条件
により機械的エネルギーを付与した結果,金属部材1の
表面には,微粒子分散体10が形成された。
【0046】次に,図2(a)に示すごとく,微粒子分
散体10に対して,高密度エネルギービームとしての電
子ビーム5を照射した。電子ビーム5の照射は,出力
5.4kwのビームを電子銃50より330mmの距離
の金属部材1に高速で偏向周波数7kHz・偏向幅7m
mの正方形範囲で照射しながら,10m/分のスピード
で移動させるという条件により行った。
散体10に対して,高密度エネルギービームとしての電
子ビーム5を照射した。電子ビーム5の照射は,出力
5.4kwのビームを電子銃50より330mmの距離
の金属部材1に高速で偏向周波数7kHz・偏向幅7m
mの正方形範囲で照射しながら,10m/分のスピード
で移動させるという条件により行った。
【0047】図2(a)(b)に示すごとく,電子ビー
ム5が照射された部分は,溶融して溶融部3となった。
この溶融部3は,上記微粒子分散体10の厚さとほぼ同
等の深さまで形成された。また,この溶融部3は,その
形成直後に金属部材1の自己放冷により十分に急冷され
再凝固した。これにより,溶融部3は,マルテンサイト
変態領域まで急冷され,マルテンサイト組織を有する焼
入れ硬化層としての改質層4に変化した。
ム5が照射された部分は,溶融して溶融部3となった。
この溶融部3は,上記微粒子分散体10の厚さとほぼ同
等の深さまで形成された。また,この溶融部3は,その
形成直後に金属部材1の自己放冷により十分に急冷され
再凝固した。これにより,溶融部3は,マルテンサイト
変態領域まで急冷され,マルテンサイト組織を有する焼
入れ硬化層としての改質層4に変化した。
【0048】断面組織観察の結果,マルテンサイト組織
の改質層4は表面から10μmの厚みを有する層として
形成されていた(図示略)。なお,本例では,上記改質
層4は,約4mm幅のライン状に形成し,その周囲は微
粒子分散体10のまま残した。
の改質層4は表面から10μmの厚みを有する層として
形成されていた(図示略)。なお,本例では,上記改質
層4は,約4mm幅のライン状に形成し,その周囲は微
粒子分散体10のまま残した。
【0049】次に,本例では,得られた金属部材1にお
ける,上記改質層4の硬さを荷重50gfの条件により
測定した。その結果を符号E1として図3に示す。同図
は,後述する他の実施形態例についても合わせて示した
ものであり,横軸に供給物質2の種類等をとり,縦軸に
硬度(Hv)をとったものである。
ける,上記改質層4の硬さを荷重50gfの条件により
測定した。その結果を符号E1として図3に示す。同図
は,後述する他の実施形態例についても合わせて示した
ものであり,横軸に供給物質2の種類等をとり,縦軸に
硬度(Hv)をとったものである。
【0050】また,比較のために,金属部材1の母材
(SPC340)のままの比較品C11と,供給物質2
を供給せずに上記と同様の電子ビームの照射処理だけの
比較品C12を準備し,これらの硬度も測定した。同図
より知られるごとく,上記比較品C11はHv156,
C12はHv196であったのに対し,本例の改質層4
はこれらに比べて大幅に硬度が上昇し,Hv313とい
う非常に高い硬度を示した。
(SPC340)のままの比較品C11と,供給物質2
を供給せずに上記と同様の電子ビームの照射処理だけの
比較品C12を準備し,これらの硬度も測定した。同図
より知られるごとく,上記比較品C11はHv156,
C12はHv196であったのに対し,本例の改質層4
はこれらに比べて大幅に硬度が上昇し,Hv313とい
う非常に高い硬度を示した。
【0051】次に,上記改質層4の表面粗さを測定し
た。この場合にも比較のために,金属部材1の母材(S
PC340)のままの比較品C11と,微粒子分散体1
0のまま残存している電子ビーム照射前の状態の比較品
C13を準備し,これらの表面粗さも測定した。
た。この場合にも比較のために,金属部材1の母材(S
PC340)のままの比較品C11と,微粒子分散体1
0のまま残存している電子ビーム照射前の状態の比較品
C13を準備し,これらの表面粗さも測定した。
【0052】測定結果を図4に示す。本例の改質層4は
符号E1として示す。同図は,後述する他の実施形態例
についても合わせて示したものであり,横軸に母材(C
11),電子ビーム照射前(C13),電子ビーム照射
後(E1)の区別をとり,縦軸に粗さRZ値(μm)を
とったものである。
符号E1として示す。同図は,後述する他の実施形態例
についても合わせて示したものであり,横軸に母材(C
11),電子ビーム照射前(C13),電子ビーム照射
後(E1)の区別をとり,縦軸に粗さRZ値(μm)を
とったものである。
【0053】同図より知られるごとく,上記比較品C1
1の表面粗さがRZ7.5μm,比較品C13の表面粗
さがRZ6.5μmであったのに対し,本例の改質層4
(E1)の表面粗さは格段に小さくなり,RZ値が2.
8μmとなった。このことから,上記表面改質方法は表
面形状の修正に有効であり,非常に平坦な表面形状を有
する改質層4を得ることができるということが分かっ
た。
1の表面粗さがRZ7.5μm,比較品C13の表面粗
さがRZ6.5μmであったのに対し,本例の改質層4
(E1)の表面粗さは格段に小さくなり,RZ値が2.
8μmとなった。このことから,上記表面改質方法は表
面形状の修正に有効であり,非常に平坦な表面形状を有
する改質層4を得ることができるということが分かっ
た。
【0054】実施形態例2 本例は,実施形態例1におけるSPC340よりなる鋼
部材に代えて,S23CB(JIS)よりなる鋼部材を
金属部材1に適用した例である。また,供給物質2とし
ては,実施形態例1と同様に,粒径30〜60μmのF
e−3wt%C粉末を用いた。その他は実施形態例1と
同様にして,金属部材1の表面から約10μmの部分に
改質層4を得た(図示略)。
部材に代えて,S23CB(JIS)よりなる鋼部材を
金属部材1に適用した例である。また,供給物質2とし
ては,実施形態例1と同様に,粒径30〜60μmのF
e−3wt%C粉末を用いた。その他は実施形態例1と
同様にして,金属部材1の表面から約10μmの部分に
改質層4を得た(図示略)。
【0055】そして,本例においても,実施形態例1と
同様に,得られた上記改質層4の硬さを測定した。その
結果を符号E2として図3に示す。なお,本例でも,比
較のために,金属部材1の母材(S23CB)のままの
比較品C21と,供給物質2を供給せずに上記と同様の
電子ビームの照射処理だけの比較品C22を準備し,こ
れらの硬度も測定した。同図より知られるごとく,上記
比較品C21がHv199,C22がHv480であっ
たのに対し,本例の改質層4(E2)は大幅に硬度が上
昇し,Hv683という非常に高い硬度を示した。
同様に,得られた上記改質層4の硬さを測定した。その
結果を符号E2として図3に示す。なお,本例でも,比
較のために,金属部材1の母材(S23CB)のままの
比較品C21と,供給物質2を供給せずに上記と同様の
電子ビームの照射処理だけの比較品C22を準備し,こ
れらの硬度も測定した。同図より知られるごとく,上記
比較品C21がHv199,C22がHv480であっ
たのに対し,本例の改質層4(E2)は大幅に硬度が上
昇し,Hv683という非常に高い硬度を示した。
【0056】次に,上記改質層4の表面粗さを測定し
た。この場合にも比較のために,金属部材1の母材(S
23CB)のままの比較品C21と,微粒子分散体10
のまま残存している電子ビーム照射前の状態の比較品C
23を準備し,これらの表面粗さも測定した。測定結果
を図4に示す。本例の改質層4は符号E2として示す。
た。この場合にも比較のために,金属部材1の母材(S
23CB)のままの比較品C21と,微粒子分散体10
のまま残存している電子ビーム照射前の状態の比較品C
23を準備し,これらの表面粗さも測定した。測定結果
を図4に示す。本例の改質層4は符号E2として示す。
【0057】同図より知られるごとく,比較品C21の
表面粗さがRZ10.5μm,比較品C23の表面粗さ
がRZ6.5μmであるのに対し,本例の改質層4(E
2)の表面粗さは格段に小さくなり,粗さRZ値は2.
8μmとなった。このことから,金属部材がS23CB
の場合にも,上記表面改質方法は表面形状の修正に有効
であり,非常に平坦な表面形状を有する改質層4を得る
ことができるということが分かった。
表面粗さがRZ10.5μm,比較品C23の表面粗さ
がRZ6.5μmであるのに対し,本例の改質層4(E
2)の表面粗さは格段に小さくなり,粗さRZ値は2.
8μmとなった。このことから,金属部材がS23CB
の場合にも,上記表面改質方法は表面形状の修正に有効
であり,非常に平坦な表面形状を有する改質層4を得る
ことができるということが分かった。
【0058】実施形態例3 本例は,実施形態例1における高炭素鋼よりなる粉末に
代えて,粒径40〜70μmのSiC粉末を供給物質2
として用いた例である。なお,金属部材1は,上記のご
とく,SPC340よりなる鋼部材である。その他は実
施形態例1と同様にして,金属部材1の表面から約10
μmの部分に改質層4を得た(図示略)。
代えて,粒径40〜70μmのSiC粉末を供給物質2
として用いた例である。なお,金属部材1は,上記のご
とく,SPC340よりなる鋼部材である。その他は実
施形態例1と同様にして,金属部材1の表面から約10
μmの部分に改質層4を得た(図示略)。
【0059】次に,本例においても,実施形態例1と同
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E3として示
す。本例の改質層(E3)は,上記比較品C11,C1
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv725となっ
た。
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E3として示
す。本例の改質層(E3)は,上記比較品C11,C1
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv725となっ
た。
【0060】次に,上記改質層の表面粗さも実施形態例
1と同様に測定した。その結果を図4に符号E3として
示す。同図より知られるごとく,本例の改質層の表面粗
さ(E3)は,比較品C11,C13に比べて格段に小
さくなり,そのRZ値は3.3μmとなった。
1と同様に測定した。その結果を図4に符号E3として
示す。同図より知られるごとく,本例の改質層の表面粗
さ(E3)は,比較品C11,C13に比べて格段に小
さくなり,そのRZ値は3.3μmとなった。
【0061】実施形態例4 本例は,実施形態例2における高炭素鋼よりなる粉末に
代えて,粒径40〜70μmのSiC粉末を供給物質2
として用いた例である。なお,金属部材1は,上記のご
とく,S23CBよりなる鋼部材である。その他は実施
形態例1と同様にして,金属部材1の表面から約10μ
mの部分に改質層4を得た(図示略)。
代えて,粒径40〜70μmのSiC粉末を供給物質2
として用いた例である。なお,金属部材1は,上記のご
とく,S23CBよりなる鋼部材である。その他は実施
形態例1と同様にして,金属部材1の表面から約10μ
mの部分に改質層4を得た(図示略)。
【0062】次に,本例においても,実施形態例1と同
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E4として示
す。本例の改質層(E4)は,上記比較品C21,C2
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv1042となっ
た。
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E4として示
す。本例の改質層(E4)は,上記比較品C21,C2
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv1042となっ
た。
【0063】次に,上記改質層の表面粗さも実施形態例
1と同様に測定した。その結果を図4に符号E4として
示す。同図より知られるごとく,本例の改質層の表面粗
さ(E4)は,比較品C11,C23に比べて格段に小
さくなり,そのRZ値は3.3μmとなった。
1と同様に測定した。その結果を図4に符号E4として
示す。同図より知られるごとく,本例の改質層の表面粗
さ(E4)は,比較品C11,C23に比べて格段に小
さくなり,そのRZ値は3.3μmとなった。
【0064】実施形態例5 本例は,実施形態例1における高炭素鋼よりなる粉末に
代えて,粒径30〜60μmのFeCrC粉末を供給物
質2として用いた例である。このFeCrC粉末は,C
rを64wt%,Cを8wt%含有するFe合金であ
る。なお,金属部材1は,上記のごとく,SPC340
よりなる鋼部材である。その他は実施形態例1と同様に
して,金属部材1の表面から約10μmの部分に改質層
4を得た(図示略)。
代えて,粒径30〜60μmのFeCrC粉末を供給物
質2として用いた例である。このFeCrC粉末は,C
rを64wt%,Cを8wt%含有するFe合金であ
る。なお,金属部材1は,上記のごとく,SPC340
よりなる鋼部材である。その他は実施形態例1と同様に
して,金属部材1の表面から約10μmの部分に改質層
4を得た(図示略)。
【0065】次に,本例においても,実施形態例1と同
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E5として示
す。本例の改質層(E5)は,上記比較品C11,C1
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv412となっ
た。
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E5として示
す。本例の改質層(E5)は,上記比較品C11,C1
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv412となっ
た。
【0066】実施形態例6 本例は,実施形態例2における高炭素鋼よりなる粉末に
代えて,粒径30〜60μmのFeCrC粉末を供給物
質2として用いた例である。このFeCrC粉末は,C
rを64wt%,Cを8wt%含有するFe合金であ
る。なお,金属部材1は,上記のごとく,S23CBよ
りなる鋼部材である。その他は実施形態例1と同様にし
て,金属部材1の表面から約10μmの部分に改質層4
を得た(図示略)。
代えて,粒径30〜60μmのFeCrC粉末を供給物
質2として用いた例である。このFeCrC粉末は,C
rを64wt%,Cを8wt%含有するFe合金であ
る。なお,金属部材1は,上記のごとく,S23CBよ
りなる鋼部材である。その他は実施形態例1と同様にし
て,金属部材1の表面から約10μmの部分に改質層4
を得た(図示略)。
【0067】次に,本例においても,実施形態例1と同
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E6として示
す。本例の改質層(E6)は,上記比較品C21,C2
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv842となっ
た。
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E6として示
す。本例の改質層(E6)は,上記比較品C21,C2
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv842となっ
た。
【0068】実施形態例7 本例は,実施形態例1における高炭素鋼よりなる粉末に
代えて,平均粒径10μmのWC粉末を供給物質2とし
て用いた例である。なお,金属部材1は,上記のごと
く,SPC340よりなる鋼部材である。その他は実施
形態例1と同様にして,金属部材1の表面から約10μ
mの部分に改質層4を得た(図示略)。
代えて,平均粒径10μmのWC粉末を供給物質2とし
て用いた例である。なお,金属部材1は,上記のごと
く,SPC340よりなる鋼部材である。その他は実施
形態例1と同様にして,金属部材1の表面から約10μ
mの部分に改質層4を得た(図示略)。
【0069】次に,本例においても,実施形態例1と同
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E3として示
す。本例の改質層(E3)は,上記比較品C11,C1
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv892となっ
た。
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E3として示
す。本例の改質層(E3)は,上記比較品C11,C1
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv892となっ
た。
【0070】実施形態例8 本例は,実施形態例2における高炭素鋼よりなる粉末に
代えて,平均粒径10μmのWC粉末を供給物質2とし
て用いた例である。なお,金属部材1は,上記のごと
く,S23CBよりなる鋼部材である。その他は実施形
態例1と同様にして,金属部材1の表面から約10μm
の部分に改質層4を得た(図示略)。
代えて,平均粒径10μmのWC粉末を供給物質2とし
て用いた例である。なお,金属部材1は,上記のごと
く,S23CBよりなる鋼部材である。その他は実施形
態例1と同様にして,金属部材1の表面から約10μm
の部分に改質層4を得た(図示略)。
【0071】次に,本例においても,実施形態例1と同
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E8として示
す。本例の改質層(E8)は,上記比較品C21,C2
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv904となっ
た。
様に,得られた改質層の硬さを荷重50gfの条件によ
り測定した。その結果を上記図3に符号E8として示
す。本例の改質層(E8)は,上記比較品C21,C2
2に比べて格段に硬度が高くなり,Hv904となっ
た。
【0072】なお,上記各実施形態例においては,電子
ビーム5の照射形状を正方形としたが,これに代えて円
形その他の照射形状とすることも勿論可能である。ま
た,高密度エネルギービームとして電子ビーム5を用い
たが,これに代えてレーザービーム等の他の高密度エネ
ルギービームを用いることも可能である。
ビーム5の照射形状を正方形としたが,これに代えて円
形その他の照射形状とすることも勿論可能である。ま
た,高密度エネルギービームとして電子ビーム5を用い
たが,これに代えてレーザービーム等の他の高密度エネ
ルギービームを用いることも可能である。
【0073】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,高い改
質効果が得られ,かつ,平坦な表面に仕上げることがで
きる金属部材の表面改質方法および改質層を有する金属
部材を提供することができる。
質効果が得られ,かつ,平坦な表面に仕上げることがで
きる金属部材の表面改質方法および改質層を有する金属
部材を提供することができる。
【図1】実施形態例1における,微粒子分散体形成過程
を示す説明図。
を示す説明図。
【図2】実施形態例1における,溶融部の形成及び急冷
の過程を示す,(a)横断面方向から見た説明図,
(b)平面方向から見た説明図。
の過程を示す,(a)横断面方向から見た説明図,
(b)平面方向から見た説明図。
【図3】実施形態例1〜8における,改質層形成による
硬度向上効果を示す説明図。
硬度向上効果を示す説明図。
【図4】実施形態例1〜4における,改質層形成による
表面粗さ向上効果を示す説明図。
表面粗さ向上効果を示す説明図。
1...金属部材, 10...微粒子分散体, 2...供給物質, 3...溶融部, 4...改質層, 5...高密度エネルギービーム(電子ビーム), 7...ショットブラスト装置, 8...圧縮空気,
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 24/02 C23C 24/02 24/04 24/04 // B23K 103:02 (72)発明者 川原 博 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 斎藤 卓 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 西野 和彰 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 大林 巧治 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 4E066 AA03 BA05 BB05 CC04 4E068 AH01 CB07 CD06 CE03 CE04 DB01 4K018 BA09 BA13 BC16 BD09 JA24 KA02 4K044 AA02 AA06 BA02 BA11 BA14 BA18 BA19 BB01 BC01 CA07 CA23 CA29 CA42 CA48
Claims (7)
- 【請求項1】 金属部材の表面に,該金属部材とは組成
が異なる供給物質が存在する状態において機械的エネル
ギーを付与することにより,上記金属部材の表面に上記
供給物質よりなる微粒子を分散させてなる微粒子分散体
を形成し,その後,該微粒子分散体に高密度エネルギー
ビームを照射して少なくとも上記微粒子分散体の一部を
溶融して溶融部を形成し,次いで該溶融部を急冷するこ
とにより改質層を形成することを特徴とする金属部材の
表面改質方法。 - 【請求項2】 請求項1において,上記微粒子分散体
は,上記微粒子と上記金属部材との間に機械的合金化層
を有していることを特徴とする金属部材の表面改質方
法。 - 【請求項3】 請求項1又は2において,上記金属部材
は,Al,Fe,Mg,Tiのうちのいずれか1種以上
の金属あるいは該金属を用いた合金により作製されてい
ることを特徴とする金属部材の表面改質方法。 - 【請求項4】 請求項1又は2において,上記金属部材
はFe合金より作製されており,かつ,上記供給物質
は,C又はNの少なくとも一方の元素を含む物質である
ことを特徴とする金属部材の表面改質方法。 - 【請求項5】 請求項4において,上記溶融部の急冷
は,マルテンサイト変態領域まで行い,上記改質層をマ
ルテンサイト組織を主体とする組織とすることを特徴と
する金属部材の表面改質方法。 - 【請求項6】 金属部材の表面に,該金属部材とは組成
が異なる供給物質が存在する状態において機械的エネル
ギーを付与することにより,上記金属部材の表面に上記
供給物質よりなる微粒子を分散させてなる微粒子分散体
を形成し,その後,該微粒子分散体に高密度エネルギー
ビームを照射して少なくとも上記微粒子分散体の一部を
溶融して溶融部を形成し,次いで該溶融部を急冷するこ
とにより形成した改質層を有していることを特徴とする
改質層を有する金属部材。 - 【請求項7】 請求項6において,上記微粒子分散体
は,上記微粒子と上記金属部材との間に機械的合金化層
を有していることを特徴とする改質層を有する金属部
材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11076330A JP2000273653A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 金属部材の表面改質方法及び改質層を有する金属部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11076330A JP2000273653A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 金属部材の表面改質方法及び改質層を有する金属部材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000273653A true JP2000273653A (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=13602352
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11076330A Pending JP2000273653A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 金属部材の表面改質方法及び改質層を有する金属部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000273653A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003106265A (ja) * | 2001-09-27 | 2003-04-09 | Aisin Aw Co Ltd | アルミ製オイルポンプ及びその製造方法 |
| JP2007169753A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Muneharu Kutsuna | レーザピーニング処理方法及びレーザ吸収粉体層シート |
| JP2007169754A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Muneharu Kutsuna | 表面処理方法、レーザ吸収粉体層シート及びレーザピーニング用粉体スプレー |
| WO2008090662A1 (ja) * | 2007-01-26 | 2008-07-31 | Ltt Bio-Pharma Co., Ltd. | 金属の表面処理方法 |
| WO2009098904A1 (ja) * | 2008-02-08 | 2009-08-13 | Ltt Bio-Pharma Co., Ltd. | 錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法とこの方法で表面処理された杵又は臼とこの杵又は臼で打錠された錠剤 |
| JP2009185339A (ja) * | 2008-02-06 | 2009-08-20 | Kanagawa Prefecture | アルミニウム基合金複合材料 |
| JP2019157143A (ja) * | 2018-03-07 | 2019-09-19 | トヨタ紡織株式会社 | 局所強化部品の製造方法、及び局所強化部品 |
-
1999
- 1999-03-19 JP JP11076330A patent/JP2000273653A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JPWO2008090662A1 (ja) * | 2007-01-26 | 2010-05-13 | 株式会社Lttバイオファーマ | 金属の表面処理方法 |
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