JP2000273695A - グレー着色アルミニウム又はアルミニウム合金材の形成方法 - Google Patents
グレー着色アルミニウム又はアルミニウム合金材の形成方法Info
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- JP2000273695A JP2000273695A JP11076190A JP7619099A JP2000273695A JP 2000273695 A JP2000273695 A JP 2000273695A JP 11076190 A JP11076190 A JP 11076190A JP 7619099 A JP7619099 A JP 7619099A JP 2000273695 A JP2000273695 A JP 2000273695A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の明度指数L値60程度のものはも
ちろんのこと、L値が40〜50程度の濃色のグレー着
色アルミニウム又はアルミニウム合金材を提供する。 【解決手段】 表面に陽極酸化皮膜を形成したアルミニ
ウム又はアルミニウム合金材を、陽極酸化処理の印加電
圧より低い電圧にて電解することにより、電流回復現象
を生じさせ、その後pH3.0以下の酸性電解着色液中
で電解着色する。
ちろんのこと、L値が40〜50程度の濃色のグレー着
色アルミニウム又はアルミニウム合金材を提供する。 【解決手段】 表面に陽極酸化皮膜を形成したアルミニ
ウム又はアルミニウム合金材を、陽極酸化処理の印加電
圧より低い電圧にて電解することにより、電流回復現象
を生じさせ、その後pH3.0以下の酸性電解着色液中
で電解着色する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サッシや玄関ドア
等の建築分野で広く用いられているアルミニウム又はア
ルミニウム合金材のグレー系着色の形成方法に関する。
等の建築分野で広く用いられているアルミニウム又はア
ルミニウム合金材のグレー系着色の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】陽極酸化皮膜を形成したアルミニウム材
は、サッシや玄関ドア等の建築材料の分野で広く用いら
れている。しかし、従来得られている陽極酸化皮膜の色
調は、電解着色によってブロンズ系からブラックが主流
であり、ユーザーのニーズの多様化に応じて近年ではグ
レー系の色調の要望が強くなってきている。
は、サッシや玄関ドア等の建築材料の分野で広く用いら
れている。しかし、従来得られている陽極酸化皮膜の色
調は、電解着色によってブロンズ系からブラックが主流
であり、ユーザーのニーズの多様化に応じて近年ではグ
レー系の色調の要望が強くなってきている。
【0003】陽極酸化処理によりグレー発色をする合金
としては、従来からAl−Fe系、Al−Si系合金さ
らにはMgを添加して時効硬化型合金としたAl−Mg
−Si合金が知られている。さらには、Si−Mg−F
e−Al合金で、金属Si析出物のうちその大きさが
0.1〜2μmの析出物が全個数の85%以上で均一に
分布している濃いグレー色に発色するAl合金押出材も
知られている(特開平8−109427号公報参照)。
としては、従来からAl−Fe系、Al−Si系合金さ
らにはMgを添加して時効硬化型合金としたAl−Mg
−Si合金が知られている。さらには、Si−Mg−F
e−Al合金で、金属Si析出物のうちその大きさが
0.1〜2μmの析出物が全個数の85%以上で均一に
分布している濃いグレー色に発色するAl合金押出材も
知られている(特開平8−109427号公報参照)。
【0004】また、押出成形後のAl合金表面に機械的
操作を加えて応力歪を起こさせ、時効処理を施し、つい
で直流電解することにより陽極酸化皮膜を形成し、続い
て該陽極酸化処理の印加電圧より低い電圧にて直流電解
することにより電流回復現象を生じさせてグレー系の着
色酸化皮膜を形成することも知られている(特公平5−
2751号公報参照)。
操作を加えて応力歪を起こさせ、時効処理を施し、つい
で直流電解することにより陽極酸化皮膜を形成し、続い
て該陽極酸化処理の印加電圧より低い電圧にて直流電解
することにより電流回復現象を生じさせてグレー系の着
色酸化皮膜を形成することも知られている(特公平5−
2751号公報参照)。
【0005】さらには、電解着色液として、硫酸、硫酸
第一スズ、硫酸ニッケル及び硫酸アンモニウムを含有す
る酸性電解着色液を用いて表面に陽極酸化皮膜を形成し
たアルミニウム又はアルミニウム合金材を陽極酸化し
て、二次電解着色により陽極酸化皮膜をグレー色に着色
することも知られている(特開平10−147889号
公報参照)。
第一スズ、硫酸ニッケル及び硫酸アンモニウムを含有す
る酸性電解着色液を用いて表面に陽極酸化皮膜を形成し
たアルミニウム又はアルミニウム合金材を陽極酸化し
て、二次電解着色により陽極酸化皮膜をグレー色に着色
することも知られている(特開平10−147889号
公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のグレー系着色法は、いずれも明度指数L値は60程
度が限界である。また、濃色グレーを求めようとした場
合、三次電解着色や電着塗装による手法ではL値40〜
50も可能であるが、三次電解着色では、電解着色によ
る色の変化が激しく、電着塗装ではキズが目立ち易い等
の問題があり、本発明は電解着色による色の変化も少な
く、また、電着塗装にて着色しているわけではないた
め、キズが目立ちにくいことを前提としている。本発明
では、従来のL値60程度のものはもちろんのこと、L
値が40〜50程度の濃色のグレー着色アルミニウム又
はアルミニウム合金材を提供できるようにすることを目
的とする。すなわち、より幅の広い濃色化されたグレー
色アルミニウム又はアルミニウム合金材を提供すること
を目的とする。
来のグレー系着色法は、いずれも明度指数L値は60程
度が限界である。また、濃色グレーを求めようとした場
合、三次電解着色や電着塗装による手法ではL値40〜
50も可能であるが、三次電解着色では、電解着色によ
る色の変化が激しく、電着塗装ではキズが目立ち易い等
の問題があり、本発明は電解着色による色の変化も少な
く、また、電着塗装にて着色しているわけではないた
め、キズが目立ちにくいことを前提としている。本発明
では、従来のL値60程度のものはもちろんのこと、L
値が40〜50程度の濃色のグレー着色アルミニウム又
はアルミニウム合金材を提供できるようにすることを目
的とする。すなわち、より幅の広い濃色化されたグレー
色アルミニウム又はアルミニウム合金材を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面に陽極酸
化皮膜を形成したアルミニウム又はアルミニウム合金材
を、陽極酸化処理の印加電圧より低い電圧にて電解する
ことにより電流回復現象を生じさせ、その後pH3.0
以下の酸性電解着色液中で電解着色することを特徴とす
るグレー着色アルミニウム又はアルミニウム合金材の形
成方法である。本発明では、まずアルミニウム又はアル
ミニウム合金材に陽極酸化処理を施すが、それに先立っ
て、表面調整処理を施すと後工程の電流回復処理を短時
間で行う上でよいが、特には表面調整処理は施さなくて
もよい。
化皮膜を形成したアルミニウム又はアルミニウム合金材
を、陽極酸化処理の印加電圧より低い電圧にて電解する
ことにより電流回復現象を生じさせ、その後pH3.0
以下の酸性電解着色液中で電解着色することを特徴とす
るグレー着色アルミニウム又はアルミニウム合金材の形
成方法である。本発明では、まずアルミニウム又はアル
ミニウム合金材に陽極酸化処理を施すが、それに先立っ
て、表面調整処理を施すと後工程の電流回復処理を短時
間で行う上でよいが、特には表面調整処理は施さなくて
もよい。
【0008】表面調整は、常法にしたがって押出成型し
た材料に、機械的操作によって行う。この表面調整の手
法としては、ガラス粒、砂、鉄粉、アルミナ粒子等の砥
粒を吹付るグラスト法、水等の液体を高圧で噴射する高
圧噴射法、ブラシ等により材料表面を傷付けるブラシ
法、エンボス版ロールを使用するローラー法、型プレス
により圧刻するプレス法等の各種機械的手段がある。
た材料に、機械的操作によって行う。この表面調整の手
法としては、ガラス粒、砂、鉄粉、アルミナ粒子等の砥
粒を吹付るグラスト法、水等の液体を高圧で噴射する高
圧噴射法、ブラシ等により材料表面を傷付けるブラシ
法、エンボス版ロールを使用するローラー法、型プレス
により圧刻するプレス法等の各種機械的手段がある。
【0009】陽極酸化処理は、アルミニウム材を通常の
方法により脱脂、水洗、必要に応じてスマット除去等の
処理を施した後、常法に従って、前記アルミニウム材を
陽極に接続して直流電解することにより陽極酸化皮膜を
形成する。
方法により脱脂、水洗、必要に応じてスマット除去等の
処理を施した後、常法に従って、前記アルミニウム材を
陽極に接続して直流電解することにより陽極酸化皮膜を
形成する。
【0010】すなわち、周知の無機酸及び/又は有機酸
の電解液、例えば、硫酸、クロム酸、リン酸等、あるい
はこれらの混酸、シュウ酸、マロン酸等、あるいはこれ
らのまたは無機酸との混酸などを含有する電解液中で、
直流もしくはこれに類似の電流波形を使用して、前記ア
ルミニウム合金を陽極酸化処理する。陽極酸化処理の印
加電圧、印加時間等は常法通りで十分であるが、通常、
処理液の種類によるものが、5〜100Vの範囲で行な
う。5V未満では希望する皮膜厚を得るのに長時間必要
であり、生産性が悪く、一方、100Vを越えると皮膜
厚のバラツキが大きく、また高電圧での処理のためのエ
ネルギー的にも無駄が大きいので望ましくない。
の電解液、例えば、硫酸、クロム酸、リン酸等、あるい
はこれらの混酸、シュウ酸、マロン酸等、あるいはこれ
らのまたは無機酸との混酸などを含有する電解液中で、
直流もしくはこれに類似の電流波形を使用して、前記ア
ルミニウム合金を陽極酸化処理する。陽極酸化処理の印
加電圧、印加時間等は常法通りで十分であるが、通常、
処理液の種類によるものが、5〜100Vの範囲で行な
う。5V未満では希望する皮膜厚を得るのに長時間必要
であり、生産性が悪く、一方、100Vを越えると皮膜
厚のバラツキが大きく、また高電圧での処理のためのエ
ネルギー的にも無駄が大きいので望ましくない。
【0011】上記陽極酸化処理後、その印加電圧より低
い電圧にて、アルミニウム合金を陽極として直流通電
し、電流回復させる。この電流回復の条件は、処理液の
種類にもよるが、陽極酸化処理の印加電圧よりも低い
0.5〜80.0Vの範囲で1〜100分、好ましくは
1.0〜50.0Vの範囲で1〜50分行なう。0.5
V未満では発色に長時間を要し、生産性、皮膜性能が悪
くなるので好ましくなく、一方、80Vを越えると発色
ムラを生ずるので好ましくない。また同様に、1分未満
では発色ムラを生じ、一方、100分を越えると発色時
間が長過ぎるため生産性、皮膜性能が悪くなるので好ま
しくない。
い電圧にて、アルミニウム合金を陽極として直流通電
し、電流回復させる。この電流回復の条件は、処理液の
種類にもよるが、陽極酸化処理の印加電圧よりも低い
0.5〜80.0Vの範囲で1〜100分、好ましくは
1.0〜50.0Vの範囲で1〜50分行なう。0.5
V未満では発色に長時間を要し、生産性、皮膜性能が悪
くなるので好ましくなく、一方、80Vを越えると発色
ムラを生ずるので好ましくない。また同様に、1分未満
では発色ムラを生じ、一方、100分を越えると発色時
間が長過ぎるため生産性、皮膜性能が悪くなるので好ま
しくない。
【0012】なお、電流回復処理液は、陽極酸化処理液
と同一でも異なっていてもよい。異なる場合には、電流
回復処理液としては例えば、シュウ酸、リン酸、マロン
酸等を用いるのが望ましく、また液の電導度に応じて陽
極酸化処理電圧よりも高い電圧を印加する場合もある。
同じ処理液を用いる場合には、陽極酸化処理電流密度を
やや上げ、短時間で陽極酸化皮膜を生成し、残り時間内
にその処理槽にて発色処理の一部を行ない、その後、本
来の皮膜発色工程で発色度の調整をすればなおよい。ま
た、電流回復は、陽極酸化処理の印加電圧を低電圧に切
り替えるか、一旦通電を停止して電圧を零に下げてから
印加するか、いずれの方法も採用できる。また、電流回
復現象は一回出現させるだけでもよいが、定常状態に達
した後にその印加電圧よりも高いが陽極酸化処理の印加
電圧よりも低い電圧に短時間内に上げ、再度印加電圧を
下げる操作を複数回行なって、着色度を高めるようにす
ることもできる。
と同一でも異なっていてもよい。異なる場合には、電流
回復処理液としては例えば、シュウ酸、リン酸、マロン
酸等を用いるのが望ましく、また液の電導度に応じて陽
極酸化処理電圧よりも高い電圧を印加する場合もある。
同じ処理液を用いる場合には、陽極酸化処理電流密度を
やや上げ、短時間で陽極酸化皮膜を生成し、残り時間内
にその処理槽にて発色処理の一部を行ない、その後、本
来の皮膜発色工程で発色度の調整をすればなおよい。ま
た、電流回復は、陽極酸化処理の印加電圧を低電圧に切
り替えるか、一旦通電を停止して電圧を零に下げてから
印加するか、いずれの方法も採用できる。また、電流回
復現象は一回出現させるだけでもよいが、定常状態に達
した後にその印加電圧よりも高いが陽極酸化処理の印加
電圧よりも低い電圧に短時間内に上げ、再度印加電圧を
下げる操作を複数回行なって、着色度を高めるようにす
ることもできる。
【0013】この電流回復法による皮膜発色処理におい
ては、前記表面調整処理を行なった場合は、表面調整を
行なわない場合に比べて、発色に要する時間が大幅に短
くて済む。また、付廻り等もかなり均一になるため発色
度のコントロールが大変し易くなる。本発明の方法によ
れば、機械的操作による表面調整、時効処理及び電流回
復法による発色処理の相互作用により、通常の電流回復
による発色法に比べて極めて短時間に、しかも付廻性よ
く、無彩色系灰黒色の着色皮膜を得ることができる。
ては、前記表面調整処理を行なった場合は、表面調整を
行なわない場合に比べて、発色に要する時間が大幅に短
くて済む。また、付廻り等もかなり均一になるため発色
度のコントロールが大変し易くなる。本発明の方法によ
れば、機械的操作による表面調整、時効処理及び電流回
復法による発色処理の相互作用により、通常の電流回復
による発色法に比べて極めて短時間に、しかも付廻性よ
く、無彩色系灰黒色の着色皮膜を得ることができる。
【0014】次に、pH3.0以下の酸性電解着色液中
で電解着色するが、その際の酸性電解着色液としては硫
酸を1〜30g/l、硫酸第一スズを0.1〜3.0g
/l、硫酸ニッケルを10〜100g/l、硫酸アンモ
ニウムを20〜100g/lの濃度範囲で含有する液が
好ましい。
で電解着色するが、その際の酸性電解着色液としては硫
酸を1〜30g/l、硫酸第一スズを0.1〜3.0g
/l、硫酸ニッケルを10〜100g/l、硫酸アンモ
ニウムを20〜100g/lの濃度範囲で含有する液が
好ましい。
【0015】電解着色液は、前記したように強酸性であ
る必要があり、pHを3以下、好ましくは0.5〜2.
5、さらに好ましくは0.5〜2.0の範囲に調整す
る。このために、硫酸の含有量は1〜30g/lの範囲
にあることが好ましい。硫酸の含有量が1g/l未満に
なると電解着色液のpHは弱酸性側に移り、得られる着
色酸化皮膜の色調はブロンズ色になってしまうので好ま
しくない。また、硫酸第一スズの濃度が好ましくは0.
1〜3.0g/l、さらに好ましくは0.2〜1.5g
/lの範囲であり、硫酸ニッケルの濃度は10〜100
g/lの範囲が好ましい。特に、硫酸第一スズの濃度が
高くなると、得られる着色酸化皮膜の色調が彩色を帯び
易く、ブロンズ色になるので、3.0g/l以下の範囲
に維持することが必要である。
る必要があり、pHを3以下、好ましくは0.5〜2.
5、さらに好ましくは0.5〜2.0の範囲に調整す
る。このために、硫酸の含有量は1〜30g/lの範囲
にあることが好ましい。硫酸の含有量が1g/l未満に
なると電解着色液のpHは弱酸性側に移り、得られる着
色酸化皮膜の色調はブロンズ色になってしまうので好ま
しくない。また、硫酸第一スズの濃度が好ましくは0.
1〜3.0g/l、さらに好ましくは0.2〜1.5g
/lの範囲であり、硫酸ニッケルの濃度は10〜100
g/lの範囲が好ましい。特に、硫酸第一スズの濃度が
高くなると、得られる着色酸化皮膜の色調が彩色を帯び
易く、ブロンズ色になるので、3.0g/l以下の範囲
に維持することが必要である。
【0016】硫酸アンモニウムは、特に硫酸の濃度が低
いときに液の電導性を改良するために添加されるもので
あるが、本発明の組成系の電解着色液においては、得ら
れる着色酸化皮膜の色調をグレー系に移行させる働きを
有する。但し、硫酸アンモニウムの濃度が高すぎると、
着色酸化皮膜の色調を淡くする傾向を有し、また、硫酸
アンモニウムはNiイオンに作用して水溶液に溶け難い
硫酸ニッケルアンモニウムを生成する傾向にあるので多
量に添加することは好ましくない。従って、硫酸アンモ
ニウムの濃度は20〜100g/lの範囲が好ましく、
さらに好ましい範囲は30〜75g/lである。
いときに液の電導性を改良するために添加されるもので
あるが、本発明の組成系の電解着色液においては、得ら
れる着色酸化皮膜の色調をグレー系に移行させる働きを
有する。但し、硫酸アンモニウムの濃度が高すぎると、
着色酸化皮膜の色調を淡くする傾向を有し、また、硫酸
アンモニウムはNiイオンに作用して水溶液に溶け難い
硫酸ニッケルアンモニウムを生成する傾向にあるので多
量に添加することは好ましくない。従って、硫酸アンモ
ニウムの濃度は20〜100g/lの範囲が好ましく、
さらに好ましい範囲は30〜75g/lである。
【0017】その他の電解着色条件、例えば電流波形、
電流密度、通電時間及び浴温等は通常のアルミニウム材
の電解着色法において用いられている範囲から適宜選択
される。例えば、使用電圧は5〜30V程度で十分であ
り、また通電時間も通常0.5〜10分程度が適当であ
る。電流波形としては交流、交直重畳電流などを適用可
能ではあるが、通常の交流電源をそのまま利用するのが
簡便である。さらに対極としては、従来の電解着色法と
同様に、カーボン、スズ、ニッケル板等を利用できる。
なお、通電の際に、正弦波の+成分を増加した電流波形
を用いたり、また通電方法を変えることによっても、得
られる着色酸化皮膜のグレー系色調を濃色化することが
可能である。Sn2+はSn4+になって酸化され沈澱し、
液の劣化が起こる場合があるが、このような場合には、
これを防止するため弱還元性の物質を添加することが望
ましい。
電流密度、通電時間及び浴温等は通常のアルミニウム材
の電解着色法において用いられている範囲から適宜選択
される。例えば、使用電圧は5〜30V程度で十分であ
り、また通電時間も通常0.5〜10分程度が適当であ
る。電流波形としては交流、交直重畳電流などを適用可
能ではあるが、通常の交流電源をそのまま利用するのが
簡便である。さらに対極としては、従来の電解着色法と
同様に、カーボン、スズ、ニッケル板等を利用できる。
なお、通電の際に、正弦波の+成分を増加した電流波形
を用いたり、また通電方法を変えることによっても、得
られる着色酸化皮膜のグレー系色調を濃色化することが
可能である。Sn2+はSn4+になって酸化され沈澱し、
液の劣化が起こる場合があるが、このような場合には、
これを防止するため弱還元性の物質を添加することが望
ましい。
【0018】前記各工程により着色酸化皮膜が得られる
が、その後必要に応じて、封孔、半封孔等の処理を施
し、周知の方法に従って電着塗装、焼付処理される。
が、その後必要に応じて、封孔、半封孔等の処理を施
し、周知の方法に従って電着塗装、焼付処理される。
【0019】前記電流回復による発色法は、多孔質皮膜
底部に存在するバリヤー層の構造を微細な枝分れ構造に
することにより、これに当たる光の屈折によって無彩色
灰黒色を呈するものであるが、その表面に電着塗膜を付
加することにより、光の屈折がさらに複雑になり、結果
的にはアルミニウムの透明感をなくした塗りつぶし感の
強い無彩色系不透明灰黒色(パステル調)を得ることが
できる。また、酸化皮膜表面の凹凸により塗膜の密着性
も向上し、耐食性、耐候性等性能の優れた塗膜が得られ
る。
底部に存在するバリヤー層の構造を微細な枝分れ構造に
することにより、これに当たる光の屈折によって無彩色
灰黒色を呈するものであるが、その表面に電着塗膜を付
加することにより、光の屈折がさらに複雑になり、結果
的にはアルミニウムの透明感をなくした塗りつぶし感の
強い無彩色系不透明灰黒色(パステル調)を得ることが
できる。また、酸化皮膜表面の凹凸により塗膜の密着性
も向上し、耐食性、耐候性等性能の優れた塗膜が得られ
る。
【0020】また、素材としては、Mg、Siを主要添
加元素とするアルミニウム合金、例えばJIS6063
S合金が好適に用いられ、また合金成分を変化させ、M
g2Siの析出がより多くなるようにSi含有量を多く
すれば、さらに大きな効果が得られる。
加元素とするアルミニウム合金、例えばJIS6063
S合金が好適に用いられ、また合金成分を変化させ、M
g2Siの析出がより多くなるようにSi含有量を多く
すれば、さらに大きな効果が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に実施例を挙げて本発明を具体
的に説明する。
的に説明する。
【0022】実施例1〜3 素材として表面調整をしていない通常のアルミニウム材
A6063合金を用い、常法により、脱脂、エッチン
グ、中和処理を施したアルミニウム材A6063を21
℃の硫酸浴中に浸漬し、電流密度、1.56A/dm2
で17分間、次に15Vで3分間陽極酸化処理を行っ
た。その後、一旦通電を停止して電圧を零に下げてか
ら、同陽極酸化槽内にて電流回復処理を行った。具体的
な条件は、表1に示すとおりである。
A6063合金を用い、常法により、脱脂、エッチン
グ、中和処理を施したアルミニウム材A6063を21
℃の硫酸浴中に浸漬し、電流密度、1.56A/dm2
で17分間、次に15Vで3分間陽極酸化処理を行っ
た。その後、一旦通電を停止して電圧を零に下げてか
ら、同陽極酸化槽内にて電流回復処理を行った。具体的
な条件は、表1に示すとおりである。
【0023】次いで、電流回復処理を行ったアルミニウ
ム材を表2に示す組成の28℃、pH2の電解着色液
(但し、弱還元性の物質が添加されている)中に浸漬
し、カーボンを対極とし、表1に示す条件に従って電解
着色を行った。
ム材を表2に示す組成の28℃、pH2の電解着色液
(但し、弱還元性の物質が添加されている)中に浸漬
し、カーボンを対極とし、表1に示す条件に従って電解
着色を行った。
【0024】その後、常法によりアクリル系クリヤー塗
料を用い、21℃、150Vで2分間電着塗装処理を行
った後、乾燥・焼付けした。
料を用い、21℃、150Vで2分間電着塗装処理を行
った後、乾燥・焼付けした。
【0025】得られた着色アルミニウム材及び各工程後
の着色アルミニウム材の着色状態は、色彩色差計(ミノ
ルタ(株)製、CR−300)を用いて測定した。この
結果は表3に示す。表中、Lは明度指数、a及びbはク
ロマティクネス指数を示し、L値が小さい程色が濃いこ
とを示し、また、a値及びb値が小さいほど無彩色系に
近いことを示す。なお、a=b=0が理想的な無彩色で
あるが、L値が60以上の薄い場合、b値は2.5以下
であることが好ましいが、L値が40、50程度の濃い
場合には、b値は2.5以上であってもかまわないが、
5.0以下程度とすることが好ましい。
の着色アルミニウム材の着色状態は、色彩色差計(ミノ
ルタ(株)製、CR−300)を用いて測定した。この
結果は表3に示す。表中、Lは明度指数、a及びbはク
ロマティクネス指数を示し、L値が小さい程色が濃いこ
とを示し、また、a値及びb値が小さいほど無彩色系に
近いことを示す。なお、a=b=0が理想的な無彩色で
あるが、L値が60以上の薄い場合、b値は2.5以下
であることが好ましいが、L値が40、50程度の濃い
場合には、b値は2.5以上であってもかまわないが、
5.0以下程度とすることが好ましい。
【0026】表3に示す結果から明らかなように、電流
回復処理後においては、全てL値が60以上の無彩色又
はこれに近いグレー色であるが、この後、電解着色処理
を施すことにより、L値が38〜52の無彩色に近い濃
いグレー色となっていることが分かる。また、その後電
着塗装処理を施しても、多少L値が大きくなっている
が、無彩色に近い濃いグレー色の着色状態を維持してい
ることが分かる。
回復処理後においては、全てL値が60以上の無彩色又
はこれに近いグレー色であるが、この後、電解着色処理
を施すことにより、L値が38〜52の無彩色に近い濃
いグレー色となっていることが分かる。また、その後電
着塗装処理を施しても、多少L値が大きくなっている
が、無彩色に近い濃いグレー色の着色状態を維持してい
ることが分かる。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【発明の効果】本発明では、従来のL値60程度のもの
はもちろんのこと、L値が40〜50程度の濃色のグレ
ー着色アルミニウム又はアルミニウム合金材を得ること
ができる。すなわち、より幅の広い濃度化されたグレー
色アルミニウム又はアルミニウム合金材を得ることがで
きる。
はもちろんのこと、L値が40〜50程度の濃色のグレ
ー着色アルミニウム又はアルミニウム合金材を得ること
ができる。すなわち、より幅の広い濃度化されたグレー
色アルミニウム又はアルミニウム合金材を得ることがで
きる。
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月1日(1999.4.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のグレー系着色法は、いずれも明度指数L値は60程
度が限界である。また、濃色グレーを求めようとした場
合、三次電解着色や電着塗装による手法ではL値40〜
50も可能であるが、三次電解着色では、電着塗装によ
る色の変化が激しく、電着塗装ではキズが目立ち易い等
の問題があり、本発明は電着塗装による色の変化も少な
く、また、電着塗装にて着色しているわけではないた
め、キズが目立ちにくいことを前提としている。本発明
では、従来のL値60程度のものはもちろんのこと、L
値が40〜50程度の濃色のグレー着色アルミニウム又
はアルミニウム合金材を提供できるようにすることを目
的とする。すなわち、より幅の広い濃色化されたグレー
色アルミニウム又はアルミニウム合金材を提供すること
を目的とする。
来のグレー系着色法は、いずれも明度指数L値は60程
度が限界である。また、濃色グレーを求めようとした場
合、三次電解着色や電着塗装による手法ではL値40〜
50も可能であるが、三次電解着色では、電着塗装によ
る色の変化が激しく、電着塗装ではキズが目立ち易い等
の問題があり、本発明は電着塗装による色の変化も少な
く、また、電着塗装にて着色しているわけではないた
め、キズが目立ちにくいことを前提としている。本発明
では、従来のL値60程度のものはもちろんのこと、L
値が40〜50程度の濃色のグレー着色アルミニウム又
はアルミニウム合金材を提供できるようにすることを目
的とする。すなわち、より幅の広い濃色化されたグレー
色アルミニウム又はアルミニウム合金材を提供すること
を目的とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【表1】
Claims (2)
- 【請求項1】 表面に陽極酸化皮膜を形成したアルミニ
ウム又はアルミニウム合金材を、陽極酸化処理の印加電
圧より低い電圧にて電解することにより、電流回復現象
を生じさせ、その後pH3.0以下の酸性電解着色液中
で電解着色することを特徴とするグレー着色アルミニウ
ム又はアルミニウム合金材の形成方法。 - 【請求項2】 酸性電解着色液が硫酸を1〜30g/
l、硫酸第一スズを0.1〜3.0g/l、硫酸ニッケ
ルを10〜100g/l、硫酸アンモニウムを20〜1
00g/lの濃度範囲で含有する請求項1記載のグレー
着色アルミニウム又はアルミニウム合金材の形成方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11076190A JP2000273695A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | グレー着色アルミニウム又はアルミニウム合金材の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11076190A JP2000273695A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | グレー着色アルミニウム又はアルミニウム合金材の形成方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000273695A true JP2000273695A (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=13598224
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11076190A Pending JP2000273695A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | グレー着色アルミニウム又はアルミニウム合金材の形成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000273695A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010229537A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Aisin Keikinzoku Co Ltd | パール調陽極酸化皮膜及びパステルカラー調陽極酸化皮膜の形成方法 |
| CN101550580B (zh) * | 2009-04-04 | 2010-12-08 | 李继光 | 铝合金型材表面阳极氧化着色处理方法 |
| US7947638B2 (en) * | 2003-12-24 | 2011-05-24 | Kao Corporation | Composition for cleaning semiconductor device |
| CN104152970A (zh) * | 2014-08-15 | 2014-11-19 | 福建省闽发铝业股份有限公司 | 一种铝型材的复合着色方法 |
-
1999
- 1999-03-19 JP JP11076190A patent/JP2000273695A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7947638B2 (en) * | 2003-12-24 | 2011-05-24 | Kao Corporation | Composition for cleaning semiconductor device |
| JP2010229537A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Aisin Keikinzoku Co Ltd | パール調陽極酸化皮膜及びパステルカラー調陽極酸化皮膜の形成方法 |
| CN101550580B (zh) * | 2009-04-04 | 2010-12-08 | 李继光 | 铝合金型材表面阳极氧化着色处理方法 |
| CN104152970A (zh) * | 2014-08-15 | 2014-11-19 | 福建省闽发铝业股份有限公司 | 一种铝型材的复合着色方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040528 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040716 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040910 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050801 |